JP5618446B2 - プラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブ及び測定装置 - Google Patents

プラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブ及び測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、プラズマの電子密度、電子温度などの電子状態を測定するための測定プローブ及び測定装置に関する。
従来より、半導体装置の製造工程などにおいて、CVD(化学気相成長)やエッチングなどを行うプラズマ処理が広く行われている。プラズマパラメータの診断は、プラズマ処理をモニターするための基本的な要件の1つである。材料プロセスを決定づける活性粒子は主に中性粒子との電子衝突反応(たとえば励起、電離、解離など)により生成されることから、電子密度を測定し、その大きさや空間分布・経時変化を把握して制御することや電子温度を測定、把握することが重要である。低圧力の放電プラズマでは、各種電子密度解析ツールが開発されている。このような電子密度解析ツールとして、例えば、プラズマ中に金属プロープを直に晒した状態で設置しておき、金属アンテナへ直流バイアス電圧、又は、高周波電圧を重畳させた直流バイアス電圧を印加した時に金属アンテナに流れる電流値に基づいて電子密度を求めるラングミュアプローブ法が広く知られている。マイクロ波帯の共振周波数から電子密度を測定する各種アンテナも提案されており、例えば、非特許文献1には、金属製アンテナによる、電磁波の共振現象を利用する電子密度測定法が開示されている。また、特許文献1には、プラズマ中を伝播する単色レーザ光などのマイクロ波と、大気中を伝播するマイクロ波との位相差に基づいて電子密度を求めるマイクロ波干渉法が開示されている。
特開平6−253871号公報
R.B.Piejak,V.A.Godyak,R.Gamer and B.M.Alexandrovich,N.Stemberg,J.APPl.Phys.95,3785(2004)
上述の技術のうち、ラングミュアプローブ法は、材料プロセスに用いるとプラズマによりアンテナ表面に被膜が形成されて汚染される恐れがあるため、正確な電子密度測定には適用することが難しいという問題があった。マイクロ波帯の共振周波数を測定するアンテナを用いた測定では、プローブのサイズが大きいため、プラズマへの擾乱が大きい、プラズマ処理装置に専用のポートを用意する必要がある、などの問題があった。
マイクロ波干渉法は、電子温度の測定ができないこと、マイクロ波を透過させるための大きな窓をチャンバーに設け、プラズマのサイズも大きい必要があること、また、空間分解能が乏しく、測定装置も高価である、などの問題があった。
そこで、本発明は、高価な測定装置を用いることなく、小型で、簡便な方法によりプラズマの電子状態の測定が可能な測定プローブ及び測定装置を実現することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、プラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブにおいて、一端がU字型に接続された平行な2本の金属線を、所定の平面領域内に屈曲配置して形成されたマイクロ波領域で共振するアンテナであって、長さの異なるアンテナを複数個備え、各アンテナは厚さが異なる絶縁体からなる絶縁層によりそれぞれ覆われており、前記アンテナに周波数を掃引しながら高周波パワーを供給し、前記アンテナから反射されるパワーにより得られる反射係数のスペクトルから、前記アンテナに対応する共振周波数を測定可能に構成された、という技術的手段を用いる。
請求項1に記載する発明のプラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブ(以下、略して測定プローブという)をプラズマ雰囲気内に挿入すると、測定プローブとプラズマとの境界に、シースが形成される。このシースの厚さ(シース厚)は、プラズマの電子密度、電子温度及び測定プローブのアンテナ形状に依存しており、アンテナの共振周波数にはシース厚依存性があるため、共振周波数に基づいてプラズマの電子密度及び電子温度を測定することができる。
本発明の測定プローブによれば、マイクロ波領域で共振可能なアンテナを所定の平面領域に一端がU字型に接続された平行な2本の金属線を効率的に配置することにより形成することができるので、測定プローブを小型化することができる。
また、測定も例えば市販のネットワークアナライザにより簡便な操作で可能であるため、高価な測定装置を用いることなく、プラズマの電子密度及び電子温度を測定することができる。
ンテナを絶縁層により覆うと、共振周波数のシース厚依存性が緩和されるため、電子温度が変化して生じるシース厚変化が共振周波数に及ぼす影響を緩和することができるので、電子密度の測定精度を向上させることができる。また、アンテナの耐食性が向上させることができるため、測定可能なプラズマの種類を増やすことができる。
定プローブが長さの異なるアンテナを複数個備えているため、1つの測定プローブにより複数の異なる共振周波数を測定することができる。アンテナの長さが長いほど、共振周波数は低くなる。
各アンテナを厚さが異なる絶縁体からなる絶縁層によりそれぞれ覆われているようにすることにより、各アンテナに対応する共振周波数のシース厚依存性が異なるように構成することができる。絶縁層の厚さが厚いほど、共振周波数のシース厚依存性は小さくなる。
プラズマの電子密度と電子温度との関係は、共振周波数により異なるため、測定された複数の異なる共振周波数における電子密度と電子温度との関係をすべて満足するような電子密度及び電子温度を、当該プラズマの電子密度及び電子温度として算出することができる。このように、1つの測定プローブで電子温度と電子密度との両方を算出できるため、測定操作が簡便である。
請求項に記載の発明では、請求項に記載のプラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブにおいて、前記絶縁層は、長いアンテナほど厚くなるように設けられている、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明のように、絶縁層を長いアンテナほど厚くなるように設けると、絶縁層の厚さが厚いほど共振周波数は低くなるので、共振周波数が低い長いアンテナの共振周波数を更に低くすることができる。これにより、他のアンテナの共振周波数との差を大きくすることができるので、共振ピークの分離を容易にすることができ、測定感度を向上させることができる。
請求項に記載の発明では、プラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブにおいて、一端がU字型に接続された平行な2本の金属線を、所定の平面領域内に屈曲配置して形成されたマイクロ波領域で共振するアンテナであって、長さの異なるアンテナを複数個備え、各アンテナは平行な2本の金属線の間隔がそれぞれ異なるように構成されており、前記アンテナに周波数を掃引しながら高周波パワーを供給し、前記アンテナから反射されるパワーにより得られる反射係数のスペクトルから、前記アンテナに対応する共振周波数を測定可能に構成された、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明によれば、測定プローブが、長さの異なる複数のアンテナを備えているので、各アンテナに対応して1つの測定プローブにより複数の異なる共振周波数を測定することができる。
各アンテナを平行な2本の金属線の間隔がそれぞれ異なるように構成することにより、各アンテナに対応する共振周波数のシース厚依存性が異なるように構成することができる。ここで、金属線の間隔が広いほど、共振周波数のシース厚依存性は小さくなる。
プラズマの電子密度と電子温度との関係は、共振周波数により異なるため、測定された複数の異なる共振周波数における電子密度と電子温度との関係をすべて満足するような電子密度及び電子温度を、当該プラズマの電子密度及び電子温度として算出することができる。このように、1つの測定プローブで電子温度と電子密度との両方を算出できるため、測定操作が簡便である。また、請求項4に記載の発明のように、前記アンテナは絶縁体からなる絶縁層により覆われているように構成することもできる。
請求項に記載の発明では、プラズマの電子密度及び電子温度の測定装置であって、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載のプラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブと、前記アンテナに、周波数を掃引しながら高周波パワーを供給する高周波発振器と、前記アンテナから反射されるパワーにより得られる反射係数のスペクトルを測定し、前記アンテナの共振特性を検出する共振スペクトル検出部と、前記共振スペクトル検出部において検出された共振特性から各アンテナに対応する共振周波数を算出し、当該共振周波数または当該共振周波数における電子密度と電子温度との関係に基づいてプラズマの電子密度及び電子温度を算出するプラズマ特性算出部と、を備えた、という技術的手段を用いる。
請求項に記載の発明によれば、マイクロ波領域の共振アンテナとして作用するアンテナをプラズマ雰囲気内に挿入し、高周波発振器によりアンテナに周波数を掃引しながら高周波パワーを供給し、共振スペクトル検出部によりアンテナから反射されるパワーにより得られる反射係数のスペクトルを測定してアンテナの共振スペクトルを検出し、共振スペクトル検出部において検出された共振特性から共振周波数を算出し、プラズマ特性算出部において当該共振周波数または当該共振周波数における電子密度と電子温度との関係に基づいてプラズマの電子密度と電子温度を算出することができる。
これにより、請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の測定プローブの効果を奏する測定装置を実現することができる。
本発明の測定プローブ及び測定装置の概略図である。 測定プローブの外形形状を示す説明図である。 測定プローブのアンテナと同軸ケーブルとの接続方法を示す説明図である。 本発明の測定プローブを用いたプラズマの電子密度及び電子温度の測定原理を示す説明図である。 アンテナの長さと共振周波数との関係を示す共振スペクトルである。 アンテナを挟み込む石英板の厚さと、共振周波数のシース厚依存性との関係を示す説明図である。
本発明におけるプラズマの電子状態の測定プローブ及び測定装置について、図を参照して説明する。
図1に示すように、プラズマ電子状態測定装置1は、プラズマ処理装置30のチャンバー31内部に取り付けられている測定プローブ10と、測定プローブ10と接続され、チャンバー31外部に配設されているプローブ制御装置20とを備えている。
プラズマ処理装置30は、高周波電源により生成されたプラズマPと被処理体を内部に有するチャンバー31と、高周波電力などプラズマ密度の制御因子を制御する制御部32とを備えている。
測定プローブ10は、チャンバー31内部に取り付けられており、同軸ケーブル11を介してプローブ制御装置20に接続されている。具体的な構成については、後述する。
プローブ制御装置20は、周波数掃引式の高周波発振器21と、方向性結合器22と、減衰器23と、フィルタ24と、反射係数スペクトル表示部25、プラズマ特性算出部26と、を備えており、それぞれが図1に示すように接続されている。
高周波発振器21は、所定の周波数範囲、例えば、100kHzから3GHzまで、周波数を掃引しながらパワーを供給する。高周波発振器21により出力された高周波パワーは、方向性結合器22、減衰器23、フィルタ24を経て、測定プローブ10に印加される。高周波発振器21から出力される高周波パワーは反射係数スペクトル表示部25に送られ、その周波数はプラズマ特性算出部26に送出される。
方向性結合器22は、測定プローブ10から供給された高周波パワーのプラズマによる反射率の周波数変化を検出し、反射係数スペクトル表示部25へ出力する。
減衰器23は、測定プローブ10へ送り込む測定用高周波パワーの量を調整する。フィルタ24は、測定プローブ10を経由してプローブ制御部20へ混入してくるプラズマ励起用の高周波信号雑音を除去する。
反射係数スペクトル表示部25は、測定プローブ10の反射率の周波数変化を共振スペクトルとして検出する。
プラズマ特性算出部26は、反射係数スペクトル表示部25から送出された共振スペクトルに基づいて共振周波数を求め、これらに基づいて、後述する測定原理により、プラズマの電子密度及び電子温度を算出する。
プラズマ特性算出部26は、プラズマ発生装置30の制御部32に接続されており、プラズマ密度算出部26において算出された電子密度及び電子温度は、制御部32に送出される。制御部32は測定された電子密度や電子温度に基づいて、プラズマ生成用の高周波パワー(高周波電力)やガス圧などのプラズマ状態を支配する因子を制御することができる。
本実施形態では、測定プローブ10は、図2に示すように、長さが異なる金属線からなる2本のアンテナ12、13を備える構成とした。各アンテナ12、13は、それぞれ矩形の平面領域A内に、平行な2本の金属線を屈曲して配置し、一端でU字型に接続した形状に形成されている。つまり、一端がU字型で、他端が開口している形状となる。本実施形態では、アンテナ12、13は、内側に開口端を配置し、外方に向かって渦巻き状に形成された形状を採用した。ここで、アンテナ12の方が中心線の長さが長くなるように形成されている。
アンテナ12、13は、例えば、ステンレス鋼で形成することができる。その他、金、白金、タングステン、モリブデン、タンタルなどの耐食性金属で形成すれば、プラズマによる腐食を受けにくく寿命を長くすることができる。アンテナ12、13は、ガラス、セラミックスなどによりコーティングを施すこともできる。これにより、プラズマによる腐食を受けにくく寿命を長くすることができる。また、材料プロセスにおいては、アンテナ12、13が金属不純物を放出し、プラズマ雰囲気を汚染することを防ぐことができる。
アンテナ12、13と同軸ケーブル11との接続方法について、図3を参照して説明する。図3(A)に示すように、アンテナ12、13の端部12a、13aは隣接するように配置されており、端部12a、13aからわずかに離間して、例えば、間隙を0.1mm程度とし、環状に形成されている電流ループ16が対向して配置されている。電流ループ16の一端には同軸ケーブル11の芯導体11aが、他端には同軸ケーブル11の外皮導体11bが接続されている。また、図3(B)に示すように、アンテナ12、13の端部12a、13aを接触させ、端部12a、13aの接触点において、図3(A)と同様の電流ループ16を備えた同軸ケーブル11の外皮導体11bを接続してもよい。
アンテナ12、13は、厚さが異なる絶縁層14、15によりそれぞれ挟み込まれている。アンテナ12、13を絶縁層14、15により覆うと、共振周波数のシース厚依存性が緩和されるため、電子温度が変化して生じるシース厚変化が共振周波数に及ぼす影響を緩和することができるので、電子密度の測定精度を向上させることができる。また、アンテナの耐食性が向上させることができるため、測定可能なプラズマの種類を増やすことができる。
本実施形態では、アンテナ長が長いアンテナ12を覆う絶縁層14の方が、アンテナ長が短いアンテナ13を覆う絶縁層15よりも厚くなるように形成されている。これにより、各アンテナに対応する共振周波数のシース厚依存性が異なるように構成することができる。絶縁層の厚さが厚いほど、共振周波数のシース厚依存性は小さくなるため、各アンテナに対応するプラズマの電子密度と電子温度との関係の差を明確にすることができるので、電子密度及び電子温度の測定精度を向上させることができる。
また、絶縁層の厚さが厚いほど共振周波数は低くなるため、アンテナ12に対応する共振周波数を低くすることができる。これにより、アンテナ13に対応する共振周波数との差を大きくすることができるので、共振ピークの分離を容易にすることができ、測定感度を向上させることができる。
絶縁層14、15は、例えば、石英で形成することができる。その他、プラズマに対する耐食性を有していれば、アルミナ、ジルコニア、窒化けい素などのセラミックス、樹脂材料などを用いることができる。
アンテナ12、13において、平行な2本の金属線の間隔dは、プラズマ密度及び電子温度で決まるシース厚さより十分に大きく設定することが好ましい。また、金属線の長さは、測定対象のプラズマ密度や測定精度などの条件に基づいて設定される。
次に、測定プローブ10を備えたプラズマ電子状態測定装置1によるプラズマの電子状態の測定方法を示す。測定プローブ10が複数のアンテナを備え、各アンテナに対応する共振周波数のシース厚依存性が異なるように構成すると、電子状態として電子密度及び電子温度を測定することができる。
プラズマ雰囲気内に測定プローブ10を挿入すると、測定プローブ10とプラズマとの境界に、シースが形成される。高周波発振器21により、周波数を掃引しながら高周波パワーを測定プローブ10に供給すると、高周波パワーは電流ループ16においてアンテナ12、13を励振するのに用いられ、ここで励起された電磁波はプラズマPへ放射・吸収される。残りは反射パワーとして同軸ケーブル11からプローブ制御装置20に戻ってくる。
反射パワーは、方向性結合器22において、測定プローブ10から供給される高周波パワーのプラズマによる反射率の周波数変化として検出され、反射係数スペクトル表示部25において、反射率の周波数変化を共振スペクトル(例えば、実施例の図5に示すような共振スペクトル)として検出する。検出された共振スペクトルには、各アンテナ12、13に対応して反射パワーが共鳴的に減少する共振ピークが現れる。ここで、アンテナ長が長いアンテナ13による共振ピークは、アンテナ長が短いアンテナ12による共振ピークよりも低周波数側に現れる。
そして、プラズマ特性算出部26において、アンテナ12による共振ピークの共振周波数f12及びアンテナ13による共振ピークの共振周波数f13を求める。
ここで、シース厚dと電子密度ne及び電子温度Teとの間には、下式の関係が成立する。
(数1)
d∝(Te/ne1/2
また、シース厚dは、電子密度neと電子温度Teとの関係は共振周波数によって異なり、かつ測定プローブ10のアンテナ形状に依存するため、予め電磁界シミュレーションにより測定プローブ10の共振特性から、電子密度neと電子温度Teとの関係を求めておく。そして、図4に示すように、アンテナ12、13による異なる共振周波数f12、f13にそれぞれ対応して、電子密度neと電子温度Teとの関係を示す曲線が2本描かれることになる。この2本の曲線の交点からプラズマの電子密度ne及び電子温度Teを算出する。ここで、圧力が10torr以下のプラズマでは、プラズマの電子密度ne及び電子温度Teの共振周波数依存性が高いため、測定精度を高くすることができ、本測定プローブ10を好適に用いることができる。
(変更例)
測定プローブ10において、アンテナ12、13及び絶縁層14、15の寸法は、測定対象であるプラズマの電子密度ne及び電子温度Teに合わせて任意に設定することができる。
アンテナの形状は、相互干渉がないようにすれば、種々の形状とすることができる。例えば、蛇行したアンテナなどを採用することもできる。
プラズマの電子状態の測定精度を十分に確保することができれば、絶縁層14、15は設けなくてもよい。また、いずれか一方のみを設けてもよい。
本実施形態では、アンテナの数が2つである構成を採用したが、3つ以上設けることもできる。アンテナの数を増やすことにより、共振周波数やシース厚依存性の範囲を広くできることができるので、プラズマの電子密度ne及び電子温度Teの測定レンジを広げることができる
また、プラズマの電子密度のみ測定すればよい場合には、測定プローブ10は、アンテナを1つだけ設けた構成としてもよく、プラズマの電子密度は共振周波数に基づいて測定することができる。これにより、更に測定プローブ10を小型化することができる。
(実施例1)
本実施例では、下記に示す測定プローブ10について、電磁界シミュレーションによって共振スペクトルを求め、アンテナの長さの影響を調べた。ここで、電子密度ne=3×1015-3、電子温度Te=3eVとした。
測定プローブ10は、一辺9.4mmの矩形領域に、太さ0.4mmのステンレス線を幅1mmでスパイラル状に配置した長さが異なる2本のアンテナ12、13を備えた構成とした。アンテナ12、13の中心線の長さは、それぞれ46.5mm、40.0mmである。アンテナ12、13の間隔は0.4mmである。同軸ケーブル11の接続は、図3(A)と同様とした。
図5に示すように、2つの共振ピークが生じ、1つの測定プローブ10により複数の異なる共振周波数を測定することができることが確認された。低周波側のピークは長さが長い方のアンテナ13に、高周波側のピークは長さが短い方のアンテナ12にそれぞれ対応している。ここで、アンテナ12及びアンテナ13の長さの差が大きいほど、共振周波数の差が大きくなるので、共振ピークの分離を容易にし、測定感度を向上させるためには、アンテナ12及びアンテナ13の長さの差を大きくすればよいことがわかる。
(実施例2)
本実施例では、アンテナ12を覆うガラス板からなる絶縁層14の厚さを0.1mmと0.6mmとの2水準、シース厚を0〜0.6mmとし、絶縁層14の厚さがアンテナ12の共振周波数のシース厚さ依存性に及ぼす影響を調べた。図6に示すように、絶縁層14の厚さが厚い方が、曲線の傾きが小さく、共振周波数のシース厚依存性は小さくなるとともに、共振周波数が低くなることが確認された。
[実施形態の効果]
(1)本発明の測定プローブ10及び測定プローブ10を備えたプラズマ特性測定装置1によれば、マイクロ波領域で共振可能なアンテナ12、13を所定の平面領域Aに一端がU字型に接続された平行な2本の金属線を効率的に配置することにより形成することができるので、測定プローブ10を小型化することができる。また、測定は市販のネットワークアナライザなどにより簡便な操作で可能であるため、高価な測定装置を用いることなく、プラズマの電子状態(電子密度ne、電子温度Te)を測定することができる。
(2)測定プローブ10が、長さの異なる複数のアンテナ12、13を備えた構成では、各アンテナに対応して1つの測定プローブ10により複数の異なる共振周波数を測定することができる。
更に、絶縁層14、15の厚さを変えて、各アンテナに対応する共振周波数のシース厚依存性が異なるように構成すると、プラズマの電子密度ne及び電子温度Teの共振周波数依存性から当該プラズマの電子密度ne及び電子温度Teを算出することができる。このように、1つの測定プローブで電子温度と電子密度との両方を算出できるため、測定操作が簡便である。
(3)アンテナ長が長いアンテナ12を覆う絶縁層14の方が、アンテナ長が短いアンテナ13を覆う絶縁層15よりも厚くなるように形成することにより、絶縁層の厚さが厚いほど共振周波数は低くなるため、アンテナ12に対応する共振周波数を低くすることができる。これにより、アンテナ13に対応する共振周波数との差を大きくすることができるので、共振ピークの分離を容易にすることができ、測定感度を向上させることができる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態では、各アンテナに対応する共振周波数のシース厚依存性が異なるように構成するために、厚さが異なる絶縁層14、15を設けたが、各アンテナを平行な2本の金属線の間隔がそれぞれ異なるように構成することにより、共振周波数のシース厚依存性依存性を変えてもよい。ここで、金属線の間隔が広いほど、共振周波数のシース厚依存性は小さくなる。これにより、プラズマの電子密度ne及び電子温度Teを算出することができる。
1 プラズマ電子状態測定装置
10 測定プローブ
11 同軸ケーブル
12、13 アンテナ
14、15 絶縁層
16 電流ループ
20 プローブ制御装置
21 高周波発振器
22 方向性結合器
23 減衰器
24 フィルタ
25 反射係数スペクトル表示部
26 プラズマ特性算出部
30 プラズマ処理装置
31 チャンバー
32 制御部
A 平面領域

Claims (5)

  1. 一端がU字型に接続された平行な2本の金属線を、所定の平面領域内に屈曲配置して形成されたマイクロ波領域で共振するアンテナであって、長さの異なるアンテナを複数個備え、
    各アンテナは厚さが異なる絶縁体からなる絶縁層によりそれぞれ覆われており、
    前記アンテナに周波数を掃引しながら高周波パワーを供給し、前記アンテナから反射されるパワーにより得られる反射係数のスペクトルから、前記アンテナに対応する共振周波数を測定可能に構成されたことを特徴とするプラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブ。
  2. 前記絶縁層は、長いアンテナほど厚くなるように設けられていることを特徴とする請求項に記載のプラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブ。
  3. 一端がU字型に接続された平行な2本の金属線を、所定の平面領域内に屈曲配置して形成されたマイクロ波領域で共振するアンテナであって、長さの異なるアンテナを複数個備え、
    各アンテナは平行な2本の金属線の間隔がそれぞれ異なるように構成されており、
    前記アンテナに周波数を掃引しながら高周波パワーを供給し、前記アンテナから反射されるパワーにより得られる反射係数のスペクトルから、前記アンテナに対応する共振周波数を測定可能に構成されたことを特徴とするプラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブ。
  4. 前記アンテナは絶縁体からなる絶縁層により覆われていることを特徴とする請求項3に記載のプラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブ。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載のプラズマの電子密度及び電子温度の測定プローブと、
    前記アンテナに、周波数を掃引しながら高周波パワーを供給する高周波発振器と、
    前記アンテナから反射されるパワーにより得られる反射係数のスペクトルを測定し、前記アンテナの共振特性を検出する共振スペクトル検出部と、
    前記共振スペクトル検出部において検出された共振特性から各アンテナに対応する共振周波数を算出し、当該共振周波数または当該共振周波数における電子密度と電子温度との関係に基づいてプラズマの電子密度及び電子温度を算出するプラズマ特性算出部と、
    を備えたことを特徴とするプラズマの電子密度及び電子温度の測定装置。
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