JP5616486B2 - 可撓性歯部を有する歯車 - Google Patents

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Description

本発明は、遊び補償を備えた歯を持つ時計用歯車に関し、それぞれの歯は、キャッチ基部から突き出したキャッチと、このキャッチに対向するように腹中ノッチにより隔てられてストリップ基部から突き出した弾性ストリップと、を備え、ストリップのアーチ腹面形状は、キャッチと反対側で、背中ノッチを画定しており、また、ストリップ基部は、歯車の真軸に向かう境界を、腹中ノッチの内側端部と背中ノッチの内側端部とによって定められている。
本発明は、さらに、この種の歯車を少なくとも1つ含む時計用輪列に関する。
本発明は、さらに、この種の輪列を少なくとも1つ有する時計ムーブメントに関する。
本発明は、さらに、この種の時計ムーブメントを少なくとも1つ備え、さらに/またはこの種の輪列を少なくとも1つ有する時計に関する。
本発明は、輪列を有する時計機構、または科学的計測装置の分野に関する。
ノーバックラッシュのギアによる時計用輪列の製作は、一方で可能な限り高い収率での最適なトルク伝達と、もう一方で優れた耐衝撃性と、これらの両立点を見つけることを伴うため、複雑である。
欧州特許出願公開第2112567号
それぞれの歯が剛性部と弾性部とを有する可撓性歯部の提供によって、エネルギー伝達の問題に対しては満足な答えが得られるものの、それは、耐衝撃性の問題に関しては満足のいくものではない。このことは、それらの可撓性歯部が、一般に、「LIGA」または類似の方法によって、シリコンまたは類似の材料であるマイクロマシン加工可能な材料で構成されるように設計されていることを考えると、なおさらである。Rolexの名義による特許文献1は、そのような方法で製造される可撓性の弾性部を持つ歯車で構成されるバックラッシュ補償を備えたギアを開示している。
本発明は、「LIGA」または類似の方法によって、シリコンまたは類似の材料であるマイクロマシン加工可能な材料で構成することができる可撓性歯車の幾何学的形状を規定することを提案し、収率と耐衝撃性による2つの問題に対する満足のいく解決策を得るものである。
そこで、本発明は、遊び補償を備えた歯を持つ時計用歯車に関し、それぞれの歯は、キャッチ基部から突き出したキャッチと、このキャッチに対向するように腹中ノッチにより隔てられてストリップ基部から突き出した弾性ストリップと、を備え、ストリップのアーチ腹面形状は、キャッチと反対側で、背中ノッチを画定しており、また、ストリップ基部は、歯車の真軸に向かう境界を、腹中ノッチの内側端部と背中ノッチの内側端部とによって定められている。本発明では、背中ノッチの内側端部は、腹中ノッチの内側端部に比べて軸の近くに位置し、そしてキャッチ基部の下、または真軸に向かう腹中ノッチの幾何学的な内側延長部の下で、軸側に延出している、ことを特徴としている。
本発明は、さらに、この種の歯車を少なくとも1つ含む時計用輪列に関し、該歯車は、対向するカナとかみ合い、該カナの歯は、最大断面の領域を有し、該領域は、キャッチまたはストリップの、歯車の真軸に対して略径方向の外側部分と、駆動当接により協働するように構成されている、ことを特徴としている。
本発明は、さらに、この種の輪列を少なくとも1つ有する時計ムーブメントに関する。
本発明は、さらに、この種の時計ムーブメントを少なくとも1つ備え、さらに/またはこの種の輪列を少なくとも1つ有する時計に関する。
本発明の他の特徴および効果は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むことで、明らかになるであろう。
図1は、本発明の第1の実施形態による可撓性歯部を有する歯車を示す概略平面図である。 図2は、図1の歯車を含む輪列の伝動領域の詳細を、対向する剛性カナと共に示す概略平面図であり、第1の歯において、キャッチとストリップは互いに接触しており、一方、第2の歯では、対応するキャッチとストリップは、互いに離間したままである。矢印は、剛性カナの歯によって第2の歯の可撓性ストリップに作用する応力を表しており、二重線は、本発明によって特に画定されたノッチで囲まれた可撓性ストリップの特定の構成によって、その推力が作用するレバーアームを示している。 図3は、本発明の別の実施形態、および剛性カナと可撓性歯車の別の相対的位置を示す、図2と同様の図であり、ここでは、ストリップはいずれもキャッチの1つに圧力をかけてはいない。 図4は、この種のキャッチと、この種のストリップとを含む図3の実施形態による歯車の重要部分の端部詳細を示す概略平面図である。 図5は、本発明の構成要素の様々な作動半径を示す概略平面図である。 図6は、図1の可撓性歯車と協働するように考案された剛性カナを示す概略平面図である。 図7は、本発明による可撓性歯車の周縁部の詳細を、先行する図面に示すものと異なる実施形態で示す概略平面図であり、背中ノッチの内側端部が、歯車の真軸と、近くのキャッチの基部との間に位置している。 図8は、図1の歯車の背中ノッチと腹中ノッチの内側端部の詳細を示す概略平面図である。 図9は、図8の構成に比べて効果の低い別の構成を示している。 図10は、本発明による可撓性歯車を含む輪列を有するムーブメントを備えた時計を示すブロック図である。 図11は、具体的な実施形態を示しており、キャッチの外側部分は、フォーク状であって、窪みを境とする第1の歯と第2の歯を有している。これらの2つの歯はどちらも、弾性ストリップと比べてはるかに高剛性である。この種の歯車の適用例を示しており、これは2つのカナとかみ合っている。中心のカナは、伝達されるトルクを与えるものである。このカナは、歯車を駆動し、そしてこれが小秒カナを駆動し、その上で小秒針(図示せず)が駆動される。 図12は、具体的な実施形態を示しており、キャッチの外側部分は、フォーク状であって、窪みを境とする第1の歯と第2の歯を有している。これらの2つの歯はどちらも、弾性ストリップと比べてはるかに高剛性である。後述する具体的な実施形態を示している。 、図13は、具体的な実施形態を示しており、キャッチの外側部分は、フォーク状であって、窪みを境とする第1の歯と第2の歯を有している。これらの2つの歯はどちらも、弾性ストリップと比べてはるかに高剛性である。後述する具体的な実施形態を示している。 図14は、具体的な実施形態を示しており、キャッチの外側部分は、フォーク状であって、窪みを境とする第1の歯と第2の歯を有している。これらの2つの歯はどちらも、弾性ストリップと比べてはるかに高剛性である。歯車を形成する可撓性プレートにより、針付き日回し機構を駆動するために考案された構成である。
本発明は、輪列を備える時計機構、または科学的計測装置の分野に関する。
本発明は、「LIGA」または類似の方法によって、シリコンまたは類似の材料であるマイクロマシン加工可能な材料で構成することができる可撓性歯車の幾何学的形状を規定することを提案し、それによって優れた収率と優れた耐衝撃性の両方を確保するものである。
本発明は、製造方法によって課せられる制限を考慮しつつ、この種の可撓性歯部の性能を向上させることに関するものである。実際に、本明細書で詳述しない他の数ある制約の中でも、特に、マイクロマシン加工可能材料で構成されてプレートに配される歯車の可撓性ストリップの、あるいは単純にその歯の、十分な耐性を確保するために、最小アスペクト比、すなわちプレートの厚さに対する中実部または中空部の最小幅を考慮する必要がある。このアスペクト比は、通常5〜10の間であり、それが5に近いほど製造は容易となる。このようなアスペクト比は、弾性ストリップなどの中実部の場合にも、スロットまたはノッチなどの中空部の場合にも、同様に有効である。特にスロットまたはノッチの基部において、角形凹角の隅角部は禁じられる。広く、部品の幾何学形状のあらゆる部分において、最小曲率半径が守らなければならない。
そこで、本発明は、遊び補償を備えた歯2を持つ時計用歯車10に関するものである。それぞれの歯2は、キャッチ基部31から突き出したキャッチ3と、このキャッチ3に対向するように腹中ノッチ5により隔てられてストリップ基部41から突き出した弾性ストリップ4と、を備えている。このストリップ4は、キャッチ3と反対側にアーチ腹面形状43を有している。このアーチ腹面形状43は、背中ノッチ6を画定している。ストリップ基部41は、歯車10の真軸Dに向かう境界を、腹中ノッチ5の内側端部51と背中ノッチ6の内側端部61とによって定められている。
本発明によれば、背中ノッチ6の内側端部61は、内側端部51に比べて軸Dの近くに位置し、そしてキャッチ基部31の下、または真軸Dに向かう腹中ノッチ5の内側延長部52の下で、軸D側に延出している。本明細書において、「延長部52」とは、二重破線で図に示す、腹中ノッチの正中断面形状の幾何学的曲線延長を指しているにすぎず、歯車10の特定の構成要素または形状を指すものではない。
より具体的には、時計機構用のこの歯車10は、歯車本体11の周囲に、複数の可変幾何学形状の遊び補償歯2を備える。
それらの歯2の各々は、キャッチ基部31によって歯車本体11に片持ち構成で接続している少なくとも1つのキャッチ3と、ストリップ基部41によって歯車本体11に片持ち構成で接続している少なくとも1つの弾性ストリップ4と、を有する。ストリップ4は、この種のキャッチ3に対向するように配置されて、その間を腹中ノッチ5により隔てられている。弾性ストリップ4は、キャッチ3側の特別背面形状42と、キャッチ3と反対側のアーチ腹面形状43との間に延在している。アーチ腹面形状43によって、ストリップ4を歯車10の残りの部分から隔てる背中ノッチ6を画定している。ストリップ基部41は、歯車10の真軸D側で、一方で腹中ノッチ5の内側端部51によって、もう一方で背中ノッチ6の内側端部61によって、境界を定められている。
本発明によれば、歯車10が組み込まれた輪列100に衝撃が生じた場合に、キャッチ3が撓むことができるように、背中ノッチ6の内側端部61は、腹中ノッチ5の内側端部51に比べて真軸Dの近くに配されている。背中ノッチ6の内側端部61は、キャッチ基部31の下、または真軸Dに向かう腹中ノッチ5の内側延長部52の下で、真軸D側に延出している。
実際には、この種の歯車10がマイクロマシン加工可能な材料で構成されるという制約によって、腹中ノッチ5および背中ノッチ6は、そのそれぞれの内側端部51、61において、ある半径で曲線状になっていることが必要となる。この端部の半径の最小値Rmin1は、材料の性質とプレートの厚さによって規定される。同様に、曲率半径の値Rmin2も、材料の性質とプレートの厚さによって規定される。
図2および8は、腹中ノッチ5および背中ノッチ6の内側端部51、61を示しており、これらは、共に値Rmin1、Rmin2よりも必ず大きいそれぞれの半径値R1、R2で曲線状になっている。
歯2の各部の剛性は、単純化してプレートの厚さが一定であると仮定した場合、基本的に、当該部分の長さと幅によって決まる。図1および2の具体的な実施形態では、キャッチ3の、そのキャッチ基部31からの長さと、ストリップ4の、そのストリップ基部41からの長さとは、同様である。これによって、ストリップまたはキャッチの端部で所定の撓みを得るために必要な力は、幅の3乗によって決まると説明されるので、単純化が可能である。例えば、ストリップの幅LLに対するキャッチの幅LEの比が4である場合、力の比は64である。
除去されるべきトルクが略ゼロである通常動作では、キャッチ3によって形成される剛性部は、ほとんど変形を受けない。遊びゼロを実現するために、ストリップ4によって形成される可撓部が撓むことが必要となり、そしてこの撓みが、伝動に伴うトルク除去に関連付けられる。衝撃が生じた場合には、キャッチによって形成される剛性部がかなり撓むので、状況は大きく異なり、この場合、その有効剛性が耐衝撃性のために重要であり、耐衝撃性に対するストリップ4の寄与はごくわずかである。しかし、これらのストリップ4が、対向するカナ7の歯71と、剛性キャッチ3との間に挟まれているときには、これらを破断させないために、これらの変形は制限されなければならない。このため、効果的には、キャッチ3は、図2に示すように、ストリップ4の特別背面形状42と同様のアーチ腹面形状36と、ストリップ4のアーチ腹面形状43と同様の特別背面形状37と、を有する。応力下でのキャッチとストリップの外形の間の相対的平行性によって、歯車10は、衝撃が生じた場合に、従来の可撓性歯車よりも優れた安定性が得られる。
ストリップ4の幅LLは、アスペクト比によって決定される。図1に示すように、同じ1つの歯車10のすべての歯がつながっている好ましいケースでは、背中ノッチ6の幅は、歯車の周囲の歯2の分布によって制限される。図1および2は、具体的な実施形態を示しており、この場合、ストリップ4の幅LLが、そのストリップ基部41から先端部47まで一定であり、また、ストリップ4は、Rmin2以上の半径で単純に曲線状になっている。背中ノッチ6の幅は、応力のない自由な状態で、ストリップ4の幅に近いか、または等しい。
そこで、それらの端部51、61の相対的位置に関して、ストリップ4が十分な可撓性を得られて、それによって必要以上にキャッチ3を弱化させることなく、当該歯車10が属する輪列100によって作用する応力(またはその逆の場合もある)をストリップ4上で適切に分散させるようでなければならないという問題が生じる。本発明によれば、腹中ノッチ5と背中ノッチ6の内側端部51、61の寸法および位置は、通常の使用ではキャッチ3の変形が最小限であり、特に衝撃によって通常よりもはるかに高い応力が作用したときにのみ撓み得るように、設定される。
歯車10の平面における、キャッチ3のキャッチ基部31での幅LEは、ストリップ基部41での対応する幅LLの3倍よりも大きく、さらに好ましくは6倍よりも大きい。図1および2の実施形態では、キャッチ3の幅は、その長さに沿ってあまり変化しておらず、キャッチ3の外側部分34で、この歯車10が組み込まれている輪列100において対向するカナ7と接触する領域では、その幅は、同じくストリップ4がカナ7との好ましい接触領域を形成しているその湾曲領域48における対応する幅の5倍よりも大きい。
当然のことながら、他の実施形態におけるキャッチ3の幅は、図3の実施形態のように、その基部31から先端部35に向かってテーパ状になっていてもよい。重要な点は、キャッチ3は、衝撃が生じた場合に、その基部であるキャッチ基部3において最大の応力を受けるので、この領域が大きな幅を持つということである。
端部51、61は、真軸Dに対して同じ半径値の位置に配されてはならず、なぜなら、それによって、キャッチ3とストリップ4の両方において可撓性が高くなり過ぎるからである。すなわち、ストリップ4のその部分は、もはやアスペクト比と適合しなくなって、ストリップ4の製作が不可能となり、また、キャッチ3の可撓性は高くなり過ぎて、つまり、通常動作時に良好な収率を維持するのに望ましくない可撓性を持つようになる。従って、腹中ノッチ5の端部51と真軸Dとの間の距離は、背中ノッチ6の端部61と同軸Dとの間の距離とは異なることが好ましい。
同様に、腹中ノッチ5または背中ノッチ6の基部51または61において、端部の半径R1またはR2の領域を、その軸に対称となるようにすることは、ストリップ4の残りの部分に関して好ましくない。従って、特に、端部の半径は、当該ノッチの内側端部における幅の半分よりも大きいことが好ましく、このような端部半径によって、その内側端部はノッチの軸に対して側方にオフセットする。
腹中ノッチ5の端部半径R1領域を、ストリップ4側に逸らすようにすることは、アスペクト比によって課される限界応力があることから不可能である。従って、図2の好ましい実施形態に示すように、それをキャッチ3側に逸らすことのみ可能である。
また、同じく、背中ノッチ6の端部半径R2領域も、ストリップ4側に逸らすようにすることは、アスペクト比によって課される限界応力があることから不可能である。従って、図2の好ましい実施形態に示すように、それをキャッチ3側に逸らすことのみ可能である。しかし、キャッチ3の剛性は、通常の伝動動作では維持されなければならず、このため、キャッチ基部31を局所的にあまりにも弱化することは望ましくない。このような理由で、本発明では、半径R2領域は、半径R1領域の「下に」、すなわち、半径R1領域に比べて真軸Dのより近くに位置付けられる。このようにして、キャッチ3の弱化が抑えられる。また、何らかの衝撃が背中ノッチ6の基部に達した場合に、それは実質的に半径方向に作用し、すなわち中実材に直接作用する。
要するに、キャッチ3の基部31は、一方で腹中ノッチ5の内側端部51の半径R1領域によって、もう一方で端部51よりも軸Dに近い位置にある背中ノッチ6の内側端部61の半径R2領域によって、弱化される。このような漸次弱化によって、通常動作時におけるキャッチ3の耐性を維持して、これにより輪列の良好な収率を確保する一方で、衝撃が生じた場合にちょうど十分な可撓性を提供する。より具体的には、よくある状況として、輪列は大秒針をかなりアンバランスに保持している。本発明によりキャッチ基部31を弱化することによって、本明細書では詳述しない通常の実験値に従って、時計を落とすなどの通常の衝撃に対する耐性が提供される。
他はすべて同じであっても、背中ノッチ6が腹中ノッチ5の下を通ることによって、キャッチ3を弱化しすぎることなく、ストリップ4の有効長が延長される。
半径R1領域と半径R2領域を相対的に位置付けることは、さらに、ストリップ4をそのストリップ基部41において、真軸Dを起点としてストリップ基部41を通る半径線に対して角度βで斜めに適合させるという条件を伴う。
これによって、可撓性ストリップ4が撓むと、その内側部分44がストリップ基部41に関して旋回する傾向があり、そして先端部47は、内側部分44と中央領域45との間で、ストリップ4の長さの約3分の1の位置にある点に関して略一回転させられ、このような回転が加えられたときに、キャッチ3のアーチ腹面形状36とストリップ4の42は、好ましくは互いに略平行となる。
図示のように、具体的な実施形態では、それぞれの歯2は、背中ノッチ6によって隣の歯から隔てられている。
図示のように、具体的な実施形態では、それぞれの歯2は、この種のキャッチ3と、この種のストリップ4と、を有する。さらに構成要素を備える実施形態は理論的には可能であるが、それらの構成要素の幅が、取得方法とアスペクト比の順守とにより制限されるので、キャッチ3とストリップ4の2つの構成要素のみ有する歯2を設計することで、最適な製作が可能となり、また、これらの構成要素が十分な耐性を持つものとして提供される。
図示のように、具体的な実施形態では、ノッチ6は、歯2のキャッチ3と、前に隣接する歯2のストリップ4との間に延在している。
特に図1に示す具体的な実施形態では、腹中ノッチ5は略平行な辺縁を有し、キャッチ3は、キャッチ基部31と中央領域33との間に、真軸Dを起点とする半径線と10°〜30°の、好ましくは15°〜20°の角度αEを成す略直線状の内側部分32を有している。このキャッチ3は、さらに、その中央領域33と真軸Dから最も遠い先端部35との間に、真軸Dに対して略径方向に延びる外側部分34を有している。
同様に、ストリップ4は、ストリップ基部41と中央領域45との間に、真軸Dを起点とする半径線と10°〜30°の、好ましくは15°〜20°の角度αLを成す略直線状の内側部分44を有し、さらに、その中央領域45と真軸Dから最も遠い先端部47との間に、真軸Dに対して略径方向に延びる外側部分46を有している。
歯車10に対向するカナ7または歯車がストリップ4の先端部47に接触圧力をかけたときの、該ストリップ4の基部41に対するレバーアームは、この角度αLによって増加している。図2において、矢印は、剛性カナ7の歯によって可撓性アーム4に作用する力を表しており、二重線は、この推力が作用するレバーアームを示している。
好ましくは、角度αEとαLの値は、近いか、または等しく、特に15°という値によって良好な結果が得られる。
図2および8の具体的な実施形態では、腹中ノッチ5の内側端部51は、第1の半径R1で曲線状になっている。背中ノッチ6の内側端部61は、第1の半径R1の値よりも大きい値の第2の半径R2で曲線状になっている。好ましくは、背中ノッチ6は、その内側端部61の近くで、第2の半径R2の値よりも大きい値の第3の半径R3に従う形状を有し、これによって、背中ノッチ6は、真軸Dと腹中ノッチ5の内側端部51との間を通っている。
図1に示す実施形態では、ストリップ4は、ストリップ基部41と中央領域45との間に、真軸Dを起点とする半径線と10°〜30°の角度αLを成す略直線状の内側部分44を有している。ストリップ4は、さらに、その中央領域45と真軸Dから最も遠い先端部47との間に、真軸Dに対して略径方向に延びる外側部分46を有しており、内側部分44と外側部分46とにより規定される凹形部分を一方とし、先端部47の範囲内の凸形部分49を他方として、これらの間が湾曲領域48になっている。この凸形部分49は、キャッチ3の先端部35に当接して協働するように構成されている。
本発明は、さらに、歯車10の真軸Dと、対向するカナ7の真軸ΩPRとの中心間距離の変動の影響を受けないという利点を持つ。
例えば、(紫外線)「LIGA」法を用いて90GPa程度の弾性率で実現されるNiPによる、図1、2、および5に示すような実施形態では、プレートの厚さは0.10mm〜0.18mmの間である。
図3および4に示す変形例は、図1の実施形態と同様の方針で考案されたものであり、また、アスペクト比の値をできる限り5に近づけるように設計されている。トルク除去および耐衝撃性は、これら2つの実施形態において同様である。これらの基準を満たすため、図3の実施形態では歯数は90であり、一方、図1では歯数は99であり、また、図3の実施形態では厚さが0.12mmであり、一方、図1では0.15mmである。腹中ノッチと背中ノッチの深さと傾きは、通常の伝動時と衝撃時の両方において良好な挙動が得られるように最適化されている。図3の本実施形態では、ストリップ4とキャッチ3の内側部分44、32が、そのそれぞれの基部41、31から略直線状であるが、一方、図1の実施形態のストリップ4とキャッチ3は、その内側部分44、32において、その中央部分45、33に続く円または放物線のアーチ状に近い形状を有している。図3の実施形態で5.5というアスペクト比を選択することによって大量生産に適合し、この場合、0.12mm厚のプレートが採用される。
実験によって検証された限定するものではない例によって図1および2の実施形態の幾何学的形状を明確にすると、中心距離Eは2.78mmであり、+/−0.03mmの偏差が許容される。歯数11の剛性カナ7は、0.052のモジュラスを有し、その最大歯幅LDは、半径0.286mmに対して0.073mmであり、カナの最大半径RHは0.35mmである。歯数99の歯車10は、ストリップ4の最大半径RAが2.64mm、キャッチ3の最大半径RBが2.63mm、ギア半径RCが2.574mm、腹中ノッチの端部半径REが2.23mm、背中ノッチの端部半径RFが2.19mmである。キャッチ3の幅LEは0.070mmであり、ストリップ4の幅LLは0.022mmである。ストリップ4の湾曲領域48の半径は0.062mmであり、さらにストリップ4の、キャッチ3の先端部35に圧力をかけるように構成された、その先端部47における凹半径は0.020mmである。
このような幾何学的形状によって、期待される結果が得られる。
− ギアは、中心距離が公称値に対して0.03mm増加または0.03mm減少してもノーバックラッシュのままである。これによって、カナ7は、歯車10のプレートと、それらのそれぞれの旋回方向にかかわらず、常に接触し、可撓性ストリップ4が回転させられるか、またはプレートが回転するか、いずれかによって、キャッチ3において接触が生じる。
− 中心距離がその最小値であっても、平均トルク除去はプレートに対する香箱トルクの5%を超えない。ストリップ4が撓んで、カナ7の歯71を擦ることで、トルクを使い果たす。
− 衝撃が生じた場合に、カナによってアンバランスに保持された特に小秒針である針によってプレートにトルクが作用しても、それぞれの歯のキャッチ3により形成される最も高剛性の部分は破断しない。引張応力が、NiPの弾性限界すなわち約17000MPaを超えることはない。
ストリップ4の可撓部の大きな長さは、キャッチ3とストリップ4の基部31、41が傾斜していることによって得られ、これは、トルク除去を抑えるのに効果的である。最小中心距離では、この傾斜によって、さらに、極めて不都合となるカナ7の歯71が略アーチ状のキャッチ3の先端部3から接触を開始することが、防止される。
本発明は、さらに、この種の歯車10を少なくとも1つ含む時計用輪列100に関し、該歯車は、対向するカナ7とかみ合い、カナの歯71は、最大断面の領域72を有し、この領域は、図2に示すように、歯車10のキャッチ3またはストリップ4の、歯車10の真軸Dに対して略径方向の外側部分と、駆動当接により協働するように構成されている。
好ましい適用例は、ノーバックラッシュの時計用ギアを得ることである。具体的な適用例は、小秒車などの小カウンタであり、これは輪列に縛られたものではなく、ギア群において自由に動くことができる。このようにして、本発明では、浮動針を安定させるための摩擦バネまたは磁石による安定化を回避している。
好ましい実施形態では、最大断面の領域72は、ストリップ4の湾曲領域48の半径に相当する半径で、歯車10と協働する。
図11〜14は、具体的な実施形態を示しており、この例では、キャッチ3の外側部分34は、フォーク状であって、窪み87を境とする第1の歯81と第2の歯85を有している。これらの2つの歯81、85はどちらも、弾性ストリップ4と比べてはるかに高剛性である。この場合、対向する歯車7は、小秒表示のため、図11の例に示すように、1秒ごとに一度、可撓性ストリップ4とかみ合い、キャッチ3の歯81または85の1つと一度かみ合う。
弾性ストリップ4の先端部47および歯81と85の先端部は、可撓性歯車10の真軸を中心とする同じシリンダ内にあって、好ましくは、これらの先端はすべて同シリンダに接線接触し、同じ最大径方向寸法を有する。
第1の歯81は、弾性ストリップ4の先端部47と直接対向しており、そして第1の側腹部に、先端部47の凸形状49に補完的な凹形状84を採用することよって、対向する歯車7の歯71の作用で弾性ストリップ4が当該キャッチ3に向かって下に撓むときに、比較的広い表面で当接して協働することを可能にしている。第1の歯81の反対の側腹部は、図11または14に示すように、歯車7の歯71と協働するように構成された、特に円または類似のものの伸開線であるインボリュート形状83を有している。
可撓性ストリップ4とフォーク状キャッチ3とからそれぞれ成るセットを備える、この歯車の実施形態によると、歩度、振幅、耐摩耗性の面でムーブメントの全体的性能が確保され、そして特に優れた耐衝撃性が確保されて、これが大きく向上する。輪列に組み込まれたときに、小秒針の「浮動」が観測されない。図1〜9の実施形態に比べて、耐摩耗性および耐老化性が、特に対向する歯車および真軸に関して、さらに向上している。
図1〜9の実施形態と比較した場合の、本例での耐摩耗性の向上は、毎秒の可撓性アームを排除することによって達成される。歯部に金層をコーティングすることによって、さらに向上させることができ、これにより、トライボロジ特性が向上し、伝動における応力が減少し、または可撓性アームの回転が抑えられる。
伝動における応力の減少に関しては、最大中心距離で遊びがないことが保証されるように、留意が必要である。剛性歯81、85、および可撓性歯4の幾何学的形状は、最大中心距離(本明細書では、公称中心距離に基づき30μm増加させたものとして選択される)でも伝動に遊びがないことが保証されるように考慮されている。
図14は、歯車10を形成する可撓性プレートにより、針付き日回し機構を駆動するために考案された構成である。
組み立てを容易にするため、また、カナの歯が可撓性アームの誤った側に位置付けられること、さらには可撓性アームが破損することを防止するため、歯車10は、剛性歯81の端部に、弾性ストリップ4と協働する小さなフック89を備えていることが好ましい。その目的は、図14に示すように、弾性ストリップ4の正しい側に第1のアパーチャ91を設けることであり、それは、もう一方の側の第2のアパーチャ92よりもかなり大きいものである。これによって、組み立て時に、対向する歯車7の歯71が容易に正しい位置に配置される。
本発明による可撓性歯車10は、両方向で動作するように考案されたものである。図11は、この種の歯車10の適用例を示しており、これは2つのカナとかみ合っている。中心のカナ701は、伝達されるトルクを与えるものである。このカナ701は、歯車10を駆動し、そしてこれが小秒カナ702を駆動し、その上で小秒針が駆動される。この場合、歯車10の歯部は、中心カナ701と同じようには動作せず、小秒カナ702と同じように動作する。第1のケースでは、弾性ストリップ4は、いつでも、最も近い歯81により形成される剛性部に接触するまで、可能な限り変形する。このとき、この接触によって、特に中心距離が最小許容値であるときに、ジャムが発生してはならない。一方、第2のケースでは、弾性ストリップ4は、衝撃があった場合を除き、原則として、剛性部81または85に接触しない。当然のことながら、どちらの伝動においても、遊びがあってはならない。
対向する歯車7は、様々なタイプの歯によって実現することができ、具体的には、限定するものではない以下のいずれかの方法で実現することができる。
− 遊びの抑制を容易とする略方形状の非常に幅広の歯を用いる。この形状は、伝動およびトルク/収量効率を確実に向上させるよりも、遊びを抑制するように考案されたものである。
− あるいは、遊びの問題よりも、トルク伝達効率のために、より有効である標準インボリュート形状を用いる。この場合、弾性ストリップの端部位置は、やはり、この形状による遊びを打ち消すように調整されなければならない。
設計手法は複雑であり、長期に及ぶシミュレーションおよび反復が必要である。標準的な剛性形状から開始して、最小中心距離で、遊びを打ち消す弾性ストリップ形状を得る。シミュレーションチェックは、その中心距離のすべての角度位置に関わるものである。それぞれの角度位置で遊びがないことが確認されて、ストリップの形状は、この第1の条件を達成するように修正される。次のチェックは、両方の旋回方向でのシミュレーションに関わるものである。具体的には、対向する歯車7を駆動している間に、弾性ストリップ4が、剛性部を形成する歯に当接しているかどうかチェックし、さらに、その接触によってジャムまたは望ましくない応力が弾性ストリップに発生していないかどうかチェックする。このシミュレーションは、すべての角度位置で、また、最大中心距離と最小中心距離の間の様々な中心距離で、実施されなければならない。形状は、望ましい結果を達成するのに必要であれば何度でも修正される。
トルク除去と耐衝撃性の面で厳しい応力に対処する必要がある図11の例の場合、剛性部と可撓部の形状をさらに最適化する必要があり、具体的には、弾性ストリップ4を、より高可撓性とするために長くする必要があり、これによって撓むことで、剛性部は衝撃に耐えるように歯部の基部において十分に幅広に維持される。
変形例によれば、可撓性ストリップ4は、2つの最も近い剛性歯81、85の間の間隙において可変位置を占める。
図12は、休止状態にある拘束されていない構成において、自由空間、ストリップ4の端部、および歯81、85の端部が、以下のように分布される実施形態を示している。
− 可撓性歯車10の中心ΩRFを起点とする全体角度セクタは、第1の歯81の角点82にストリップ4側で接線接触する半径R1と、続く歯群の同様の半径R10との間に規定される。本例では、限定するものではない好ましい実施形態で歯車10を示しており、これは、歯車の周囲に周期的に配列された同一の歯群のセットで構成されている。この角度セクタは、略等しい角度振幅の5つのセクタで共有されている。
− 半径R1と半径R2との間の第1のセクタは、隣のストリップ4の基部41を通っている。このセクタは、第1の歯81の全体を含んでいる。
− 半径R2と半径R3との間の第2のセクタは、歯の窪み87側で、第2の歯85に点870で接線接触している。このセクタは、歯の窪み87全体に対応している。
− 半径R3と半径R4との間の第3のセクタは、第2の歯85のもう一方の側に点860で接線接触している。このセクタは、第2の歯85の全体を含んでいる。
− 半径R4と半径R5との間の第4のセクタは、弾性ストリップ4に、その第2の歯85に面する側で、角点491で接線接触している。このセクタは空である。
− 半径R5と半径R10との間の第5のセクタ。このセクタは、ストリップ4の先端部47全体を含んでいる。
図13は、休止状態にある拘束されていない構成において、自由空間、ストリップ4の端部、および歯81、85の端部が、以下のように分布される実施形態を示している。
− 可撓性歯車10の中心ΩRFを起点とする全体角度セクタは、当該歯群のストリップ4を通り、第1の歯81の角点82にストリップ4側で接線接触する半径R1と、続く歯群の同様の半径R10との間に規定される。本例では、限定するものではない好ましい実施形態で歯車10を示しており、これは、歯車の周囲に周期的に配列された同一の歯群のセットで構成されている。この全体角度セクタは、略等しい角度振幅の5つのセクタで共有されている。
− 半径R1と半径R2との間の第1のセクタは、これによって、第5の全体角度セクタを規定している。このセクタは、第1の歯81の全体を含んでいる。
− 半径R2と半径R3との間の第2のセクタは、歯の窪み87側で、第2の歯85に点870で接線接触している。このセクタは、歯の窪み87全体に対応している。
− 半径R3と半径R4との間の第3のセクタは、第2の歯85のもう一方の側に点860で接線接触している。このセクタは、第2の歯85の全体を含んでいる。
− 半径R4と、続く歯群の腹中ノッチ5の内側端部51から引き出される半径R5との間の第4のセクタ。このセクタは空である。
− 半径R5と半径R10との間の第5のセクタ。このセクタは、ストリップ4の先端部47全体を含んでいる。
本発明は、さらに、この種の輪列100を少なくとも1つ有する時計ムーブメント200に関する。
本発明は、さらに、この種の時計ムーブメント200を少なくとも1つ備え、さらに/またはこの種の輪列100を少なくとも1つ有する時計300に関する。

Claims (13)

  1. 遊び補償を備えた歯(2)を持つ時計用歯車(10)であって、それぞれの歯は、キャッチ基部(31)から突き出したキャッチ(3)と、該キャッチ(3)に対向するように腹中ノッチ(5)により隔てられてストリップ基部(41)から突き出した弾性ストリップ(4)と、を備え、該ストリップのアーチ腹面形状(43)は、前記キャッチ(3)と反対側で、背中ノッチ(6)を画定しており、また、前記ストリップ基部(41)は、当該歯車(10)の真軸(D)に向かう境界を、前記腹中ノッチ(5)の内側端部(51)と前記背中ノッチ(6)の内側端部(61)とによって定められており、
    前記背中ノッチ(6)の内側端部(61)は、前記腹中ノッチ(5)前記内側端部(51)に比べて前記軸(D)の近くに位置し、そして前記キャッチ基部(31)の下、または前記真軸(D)に向かう前記腹中ノッチ(5)の幾何学的な曲線状内側延長部(52)の下で、前記軸(D)側に延出していることを特徴とする、時計用歯車。
  2. 前記歯(2)の各々は、前記背中ノッチ(6)によって隣の歯から隔てられていることを特徴とする、請求項1に記載の時計機構用歯車(10)。
  3. 当該歯車(10)の前記歯(2)の各々は、前記キャッチ(3)と前記ストリップ(4)とを有することを特徴とする、請求項1に記載の時計機構用歯車(10)。
  4. 前記背中ノッチ(6)は、前記キャッチ(3)と、前記ストリップ(4)との間に延在していることを特徴とする、請求項3に記載の時計機構用歯車(10)。
  5. 前記腹中ノッチ(5)は略平行な辺縁を有し、
    前記キャッチ(3)は、前記キャッチ基部(31)と中央領域(33)との間に、前記真軸(D)を起点とする半径線と10°〜30°の角度(αE)を成す略直線状の内側部分(32)を有し、さらに、その前記中央領域(33)と前記真軸(D)から最も遠い先端部(35)との間に、前記真軸(D)に対して略径方向に延びる外側部分(34)を有しており、
    前記ストリップ(4)は、前記ストリップ基部(41)と中央領域(45)との間に、前記真軸(D)を起点とする半径線と10°〜30°の角度(αL)を成す略直線状の内側部分(44)を有し、さらに、その前記中央領域(45)と前記真軸(D)から最も遠い先端部との間に、前記真軸(D)に対して略径方向に延びる外側部分(46)を有しており、当該歯車(10)に対向する歯車またはカナが前記ストリップ(4)の前記先端部(47)に圧力をかけたときの、該ストリップ(4)の前記基部(41)に対するレバーアームは、前記角度(αL)によって増加していることを特徴とする、請求項1に記載の時計機構用歯車(10)。
  6. 前記腹中ノッチ(5)の前記内側端部(51)は、第1の半径(R1)で曲線状になっており、
    前記背中ノッチ(6)の前記内側端部(61)は、前記第1の半径(R1)の値よりも大きい値の第2の半径(R2)で曲線状になっており、
    前記背中ノッチ(6)は、その前記内側端部(61)の近くで、前記第2の半径(R2)の値よりも大きい値の第3の半径(R3)に従う形状を有し、これによって、前記背中ノッチ(6)は、前記真軸(D)と前記腹中ノッチ(5)の前記内側端部(51)との間を通っていることを特徴とする、請求項1に記載の時計機構用歯車(10)。
  7. 前記キャッチ(3)は、フォーク状であって、窪み(87)を境とする第1の歯(81)と第2の歯(85)を有し、前記第1の歯(81)と前記第2の歯(85)はどちらも、前記弾性ストリップ(4)と比べて高剛性であることを特徴とする、請求項1に記載の時計機構用歯車(10)。
  8. 前記弾性ストリップ(4)の前記先端部(47)および前記第1の歯(81)と前記第2の歯(85)の先端部は、同じ最大径方向寸法を有することを特徴とする、請求項7に記載の時計機構用歯車(10)。
  9. 前記ストリップ(4)は、前記ストリップ基部(41)と中央領域(45)との間に、前記真軸(D)を起点とする半径線と10°〜30°の角度(αL)を成す略直線状の内側部分(44)を有し、さらに、その前記中央領域(45)と前記真軸(D)から最も遠い先端部(47)との間に、前記真軸(D)に対して略径方向に延びる外側部分(46)を有しており、前記内側部分(44)と前記外側部分(46)とにより規定される凹形部分を一方とし、前記先端部(47)の範囲内の凸形部分(49)を他方として、これらの間は湾曲領域(48)になっており、前記凸形部分(49)は、前記キャッチ(3)の先端部(35)に当接して協働するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の時計機構用歯車(10)。
  10. 請求項1に記載の歯車(10)を少なくとも1つ含む時計用輪列(100)であって、
    前記歯車(10)は、対向するカナ(7)とかみ合い、該カナの歯(71)は、最大断面の領域(72)を有し、該領域は、前記キャッチ(3)または前記ストリップ(4)の、前記歯車(10)の前記真軸(D)に対して略径方向の外側部分と、駆動当接により協働するように構成されていることを特徴とする、時計用輪列。
  11. 前記最大断面の領域(72)は、前記湾曲領域(48)の半径に相当する半径で、前記歯車(10)と協働することを特徴とする、請求項9および10のいずれかに記載の時計用輪列(100)。
  12. 請求項10に記載の輪列(100)を少なくとも1つ有する、時計ムーブメント(200)。
  13. 請求項12に記載の時計ムーブメント(200)を少なくとも1つ備え、さらに/または請求項10に記載の輪列(100)を少なくとも1つ有する、時計(300)。
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