JP5616099B2 - 距離センサ及び距離画像センサ - Google Patents

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本発明は、距離センサ及び距離画像センサに関する。
従来のアクティブ型の光測距センサは、LED(Light EmittingDiode)などの投光用の光源から対象物に光を照射し、対象物における反射光を光検出素子で検出することで、対象物までの距離に応じた信号を出力するものとして知られている。PSD(PositionSensitive Detector)などは、対象物までの距離を簡易に測定することができる光三角測量型の光測距センサとして知られているが、近年、より精密な距離測定を行うため、光TOF(Time-Of-Flight)型の光測距センサの開発が期待されている。
距離情報と画像情報を同時に、同一チップで取得できるイメージセンサが車載用、工場の自動製造システム用などにおいて求められている。車両前方にイメージセンサを設置すれば、先方車両の検知・認識、歩行者などの検知・認識に使用することが期待される。画像情報とは別に、単一の距離情報又は複数の距離情報からなる距離画像を取得するイメージセンサも期待されている。このような測距センサにはTOF法を用いることが好ましい。
TOF法は、投光用の光源から、対象物に向けてパルス光を出射し、対象物で反射されたパルス光を光検出素子で検出することで、パルス光の出射タイミングと検出タイミングの時間差を測定している。この時間差(Δt)は、対象物までの距離dの2倍の距離(2×d)をパルス光が光速(=c)で飛行するのに要する時間であるため、d=(c×Δt)/2が成立する。時間差(Δt)は、光源からの出射パルスと検出パルスの位相差と言い換えることもできる。この位相差を検出すれば、対象物までの距離dを求めることができる。
電荷振り分け方式のイメージセンサは、TOF法によって測距を行うための光検出素子として着目されている。すなわち、電荷振り分け方式のイメージセンサでは、例えば、検出パルスの入射に応じてイメージセンサ内において発生するパルス的に発生する電荷を、出射パルスのON期間の間に一方のポテンシャル井戸内に振り分け、OFF期間の間に他方のポテンシャル井戸に振り分ける。この場合、左右に振り分けられた電荷量の比率が、検出パルスと出射パルスの位相差、すなわち、対象物までの距離の2倍の距離をパルス光が光速で飛行するのに要する時間に比例することになる。なお、電荷の振り分け方法としては種々のものが考えられる。
特許文献1には、電荷振り分け方法の距離センサ(距離画像センサ)として、半導体基板と、半導体基板の表面上に設けられ、平面形状が互いに対向する2辺を有するフォトゲート電極と、当該表面上においてフォトゲート電極の2辺に隣接してそれぞれ設けられた複数のゲート電極と、半導体基板とは異なる導電型を有し且つフォトゲート電極の直下の領域から各ゲート電極の直下の領域に流れ込む電荷をそれぞれ読み出すための複数の半導体領域と、を備えたものが開示されている。
特表2007−526448号公報
ところで、半導体基板としてシリコン基板を用いる場合、一般に、基板の厚みを大きく設定することにより、長波長側での感度特性を高めることは可能である。しかしながら、シリコン基板の厚みを十分に大きく設定した場合でも(例えば、20μm程度)、1100nmといった近赤外の波長帯域において、十分な感度特性を得ることは困難であった。これは、シリコンによる近赤外の波長帯域の光の吸収長が長い(例えば、1100nmの光では、シリコンの吸収長は50μm以上である)ために、シリコン基板の奥深くで光電変換される確率が高く、この奥深くで光電変換された電荷をフォトゲート電極の直下の領域に集めることが難しいことによる。このため、シリコン基板を用いて、近赤外を含む波長帯域に実用上十分な感度特性を有する距離画像センサを実現することは困難であるとされてきた。
本発明は、シリコン基板を用いた距離センサ及び距離画像センサであって、近赤外を含む波長帯域に実用上十分な感度特性を有する距離センサ及び距離画像センサを提供することを目的とする。
本発明に係る距離センサは、互いに対向する第1主面及び第2主面を有するシリコン基板と、第1主面上に設けられたフォトゲート電極と、第1主面上においてフォトゲート電極に隣接して設けられた第1及び第2ゲート電極と、フォトゲート電極直下の領域から第1及び第2ゲート電極直下に流れ込む電荷をそれぞれ読み出すための第1及び第2半導体領域と、を備え、シリコン基板は、第2主面側に高濃度層を有し、シリコン基板の第2主面における少なくともフォトゲート電極直下の領域に対向する領域には、不規則な凹凸が形成されており、シリコン基板の第2主面におけるフォトゲート電極直下の領域に対向する領域は、光学的に露出していることを特徴とする。
本発明に係る距離センサでは、第2主面における少なくともフォトゲート電極直下の領域に対向する領域に不規則な凹凸が形成されているために、近赤外を含む長波長帯域の光は、シリコン基板に入射すると、不規則な凹凸が形成されている領域にて散乱、拡散、又は反射されて、シリコン基板内を長い距離進む。これにより、近赤外を含む長波長帯域の光は、その大部分がシリコン基板を透過することなく、シリコン基板で吸収されて、電荷を発生させる。近赤外を含む長波長帯域の光により発生した電荷は、フォトゲート電極直下の領域へ移動し、第1及び第2半導体領域を通して読み出される。したがって、上記距離センサでは、シリコン基板に入射した光の走行距離が長くなり、光が吸収される距離も長くなるため、近赤外の波長帯域での感度特性が向上する。
本発明に係る距離センサでは、シリコン基板が第2主面側に高濃度層を有している。このため、第2主面側で光によらずに発生する不要電荷が再結合され、暗電流を低減できる。また、高濃度層は、シリコン基板の第2主面付近で光により発生した電荷が該第2主面でトラップされるのを抑制する。このため、光により発生した電荷は、フォトゲート電極直下の領域へ効率的に移動し、距離センサの光検出感度を向上することができる。
ところで、上述したような電荷振り分け方法の距離センサ(距離画像センサ)では、距離測定に先立ってリセットするために、各半導体領域にバイアス電圧(例えば、5V)を印加している。このとき、空乏層が、フォトゲート電極の直下の領域からだけでなく、各半導体領域からも拡がることとなる。空乏層が各半導体領域から拡がってしまうと、発生した電荷は、フォトゲート電極の直下の領域から拡がる空乏層に取り込まれることなく、各半導体領域から拡がる空乏層に直接取り込まれてしまうことがある。電荷振り分け方法の距離センサ(距離画像センサ)では、フォトゲート電極の直下に到達し且つゲート電極により振り分けられた電荷に基づく信号が距離情報に寄与することとなるため、各半導体領域から拡がる空乏層に直接取り込まれて、各半導体領域に蓄積された電荷は、不要なノイズ成分(DC成分)となってしまう。
上記不規則な凹凸に入射した光が散乱、拡散、又は反射すると、光は、シリコン基板におけるフォトゲート電極に対応する基板部分だけでなく、当該基板部分以外の基板部分(例えば、各半導体領域に対応する領域)に進む可能性がある。このため、第2主面に不規則な凹凸が形成されていると、上記不要なノイズ成分の発生が顕著となる懼れがある。
そこで、第1及び第2半導体領域間に電気的に接続されたキャパシタと、キャパシタの第1端子と第1半導体領域との間に介在する第1のスイッチと、キャパシタの第2端子と第2半導体領域との間に介在する第2のスイッチと、キャパシタの第2端子と基準電位との間に介在する第3のスイッチと、キャパシタの第1端子と基準電位との間に介在する第4のスイッチと、駆動回路と、を更に備え、駆動回路は、第1、第2、第3及び第4のスイッチを一周期の初めの時刻において全てONさせるリセット期間を設定し、一周期内において、第1の期間及び第2の期間を交互に設定し、第1の期間では、第1及び第3のスイッチの双方をONし、第2及び第4スイッチの双方をOFFし、第2の期間では、第1及び第3のスイッチの双方をOFFし、第2及び第4スイッチの双方をONし、一周期内において、第1及び第2ゲート電極に、出射光の変調信号に同期し、互いに逆相の変調信号を与えることが好ましい。
光の量子性に基づくノイズ(フォトンショットノイズ)は、露光光量の2乗根で増加し、信号成分は比例で増加するので、露光時間を増加させるほど信号成分の割合が増加し、信号雑音比は向上する。したがって、第1及び第2ゲート電極によって、第1及び第2半導体領域内に振り分けられた電荷を積分するほど、信号雑音比が改善し、正確な距離情報を得ることができる。すなわち、ゲート電極に変調信号を与えることで、第1及び第2半導体領域において、一定期間の電荷積分を行い、これと同時に或いは積分後に、第1半導体領域で積分された電荷を、第1の期間では、キャパシタの第1端子に接続し、第2半導体領域で積分された電荷を、第2の期間では、キャパシタの第2端子に接続し、キャパシタ内において、双方の半導体領域に含まれる電荷成分、すなわち、ノイズ成分を相殺する。
それぞれの半導体領域は単一のキャパシタにしか接続されていないため、画素の大きさを小さくして空間分解能を向上させることができ、また、第1及び第2半導体領域内に転送された電荷を積分するため、信号雑音比が向上すると共に、第1及び第2のスイッチのキャパシタへの電荷転送時のスイッチング回数が減少するため、スイッチング・ノイズも低減し、キャパシタ内に距離に応じた電荷が蓄積され、かかる電荷量(これに応じた電圧)を検出することで、正確な距離を算出することができる。
しかしながら、半導体領域に積分した電荷のキャパシタへの転送時のスイッチング回数に差があると、片側の接続回数が多いことによって生じるオフセットを相殺することができず、更に正確な距離情報を得ることが困難である。
そこで、駆動回路は、一周期内におけるリセット期間終了時以後の第1及び第2のスイッチのスイッチング回数が等しくなるように、第1又は第2のスイッチを付加的にスイッチングすることが好ましい。この場合、付加的なスイッチング(以下、ダミースイッチング)を行うことで、上記スイッチング回数が等しくなり、オフセットが相殺されるので、更に正確な距離画像を得ることができる。
好ましくは、駆動回路は、(a)特定の一周期内において、出射光の変調信号と0°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、(b)別の一周期内において、出射光の変調信号と90°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、(c)更に別の一周期内において、出射光の変調信号と180°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、(d)上記とは異なる別の一周期内において、出射光の変調信号と270°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、(a)〜(d)の一周期内における第1の期間と第2の期間の順序は同一である。
ダミースイッチングを用いない場合、キャパシタに転送される電荷のスイッチング回数がキャパシタの各端子において異なるが、この発明では、上記(a)〜(d)の4つの位相において、各半導体領域に蓄積された電荷(に応じた電圧)の差分をとることで、背景光成分と共にオフセット成分を相殺することができる。これにより、正確な距離を算出することができる。
好ましくは、駆動回路は、(a)特定の一周期内において、出射光の変調信号と0°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、(b)別の一周期内において、出射光の変調信号と90°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、(c)更に別の一周期内において、出射光の変調信号と0°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、(d)上記とは異なる別の一周期内において、出射光の変調信号と90°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、(a)及び(b)の一周期内における第1の期間と第2の期間の順序は同一であり、(c)及び(d)の一周期内における第1の期間と第2の期間の順序は、(a)及び(b)の場合とは逆である。
上記(a)、(b)の2つの位相と、これとはキャパシタへの電荷転送の順番が異なる(c)、(d)の場合の位相において、各半導体領域に蓄積された電荷(に応じた電圧)の差分をとることで、背景光成分と共にオフセット成分を相殺することができる。これにより、正確な距離を算出することができる。
そして、本発明に係る距離画像センサは、一次元状又は二次元状に配置された複数のユニットからなる撮像領域をシリコン基板上に備え、ユニットから出力される電荷量に基づいて、距離画像を得る距離画像センサにおいて、1つのユニットは、上記距離センサであることを特徴とする。本発明では、上述したように、シリコン基板に入射した光の走行距離が長くなり、光が吸収される距離も長くなるため、近赤外の波長帯域での感度特性が向上する。また、同じく上述したように、暗電流を低減できると共に、光により発生した電荷が、フォトゲート電極直下の領域へ効率的に移動し、距離画像センサの光検出感度を向上することができる。
本発明によれば、シリコン基板を用いた距離センサ及び距離画像センサであって、近赤外を含む波長帯域に実用上十分な感度特性を有する距離センサ及び距離画像センサを提供することができる。
本実施形態に係る距離画像センサの平面図である。 光源ユニットを示す図である。 図1に示した距離画像センサの各画素の断面構成を示す図である。 半導体基板に形成された不規則な凹凸を観察したSEM画像である。 図3に示した距離画像センサの画素毎の回路図である。 本実施形態に係る距離画像センサの動作説明図である。 本実施形態に係る距離画像センサの動作説明図である。 本実施形態に係る距離画像センサの動作説明図である。 本実施形態に係る距離画像センサの動作説明図である。 本実施形態に係る距離画像センサの動作説明図である。 本実施形態に係る距離画像センサの動作説明図である。 本実施形態に係る距離画像センサの動作説明図である。 本実施形態に係る距離画像センサの動作説明図である。 本実施形態に係る距離画像センサの第1のタイミングチャートである。 本実施形態に係る距離画像センサの第2のタイミングチャートである。 本実施形態に係る距離画像センサの第3のタイミングチャートである。 本実施形態に係る距離画像センサの第4のタイミングチャートである。 本実施形態に係る距離画像センサの第5のタイミングチャートである。 本実施形態に係る距離画像センサの第6のタイミングチャートである。 本実施形態に係る距離画像センサの第7のタイミングチャートである。 本実施形態に係る距離画像センサの第8のタイミングチャートである。 距離画像センサの変形例の概略平面図である。 図22におけるXXIII−XXIII線に沿った断面構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、実施の形態に係る距離画像センサの平面図である。
この距離画像センサ1は、半導体基板2上に形成された撮像領域IMRと、撮像領域IMRを駆動するセンサ駆動回路DRVと、撮像領域IMRの出力を増幅する増幅回路AMPとを備えている。撮像領域IMRは、半導体基板2上に一次元又は二次元状に配置された複数の画素P(m,n)を備えている。同図では、m行n列の画素P(m,n)が示されている(m,nは自然数)。撮像領域IMRは、対象物への出射光の反射光を画素毎に検出するものであり、出射光と反射光の画素毎の位相差から、対象物の画像の画素毎の距離が求められる。この距離画像センサ1は、電荷振り分け型の距離画像センサであり、距離に対応した位相差を、各画素内で2箇所に振り分けられた電荷量の比率に応じて求めるものである。一つの画素P(m,n)は、一つの距離センサとして機能する。
図2は、光源ユニットを示す図である。
光源ユニットは、レーザや発光ダイオードなどの光源10と、光源10を高周波駆動する光源駆動回路11と、光源駆動回路11の駆動クロックを出力する制御回路12とを備えている。光源10からは、方形波又は正弦波の光強度変調が行われた変調信号が出射される。なお、制御回路12からの駆動クロックに同期して、図1に示したセンサ駆動回路DRVからも方形波又は正弦波の変調信号が出力され、センサ駆動回路DRVからの変調信号が後述する第1及び第2ゲート電極TX1,TX2に互いに逆相で与えられる。
光源10からの出射光LEDは、近赤外を含む長波長帯域の光であって、対象物OBJに照射され、対象物OBJの表面で反射される。対象物OBJの表面で反射された光は、反射光RLTDとして、距離画像センサ1の撮像領域IMR内の各画素P(m,n)に基板裏面側から入射する。なお、光入射面の手前には図示しない結像レンズが配置される。また、本例では、半導体基板2は薄板化され、好適には50μm以下の厚みであり、裏面入射型の距離画像センサを構成されている。もちろん、半導体基板2の厚みを薄板化せずに、本発明を表面入射型の距離画像センサ1に適用することも可能である。
図3は、距離画像センサの各画素の断面構成を示す図である。
距離画像センサ1は、半導体基板2と、フォトゲート電極PGと、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2(転送電極)と、第1及び第2半導体領域FD1,FD2(蓄積領域)と、を備えている。半導体基板2は、光入射面2BK(第2主面)と、光入射面2BKと対向する、すなわち光入射面2BKとは逆側の表面2FT(第1主面)を有している。本例の半導体基板2はシリコン(Si)からなり、絶縁層1EはSiOからなる。半導体基板2は、表面2FT側に、低不純物濃度のp型(第2導電型)の半導体領域20を有し、光入射面2BK側に、高濃度層21を有している。高濃度層21は、半導体領域20よりも高い不純物濃度を有し、本例では、p型の半導体領域である。半導体基板2は、エピウエハやSOIエピウエハを用いて構成することができる。
フォトゲート電極PGは、表面2FT上に絶縁層1Eを介して設けられている。第1及び第2ゲート電極TX1,TX2は、表面2FT上において絶縁層1Eを介してフォトゲート電極PGに隣接して設けられている。第1及び第2半導体領域FD1,FD2は、各ゲート電極TX1,TX2の直下の領域に流れ込む電荷を蓄積する。
フォトゲート電極PGは、平面視で矩形状を呈している。フォトゲート電極PGは、互いに対向する第1及び第2辺を有する平面形状を呈している。半導体基板2におけるフォトゲート電極PGに対応する領域(フォトゲート電極PGの直下の領域)は、入射光に応じて電荷が発生する光感応領域として機能する。フォトゲート電極PGはポリシリコンからなるが、他の材料を用いてもよい。
第1半導体領域FD1は、フォトゲート電極PGの第1辺側において当該第1辺に沿って配置されている。第2半導体領域FD2は、フォトゲート電極PGの第2辺側において当該第2辺に沿って配置されている。第1半導体領域FD1と第2半導体領域FD2とは、第1及び第2辺の対向方向(以下、単に「対向方向」と称することもある)で、フォトゲート電極PGを挟んで対向している。第1及び第2半導体領域FD1,FD2は、平面視で矩形状を呈している。第1及び第2半導体領域FD1,FD2は高不純物濃度のn型(第1導電型)半導体からなる領域であり、フローティング・ディフュージョン領域である。
第1ゲート電極TX1は、フォトゲート電極PGと第1半導体領域FD1との間に設けられている。第2ゲート電極TX2は、フォトゲート電極PGと第2半導体領域FD2との間に設けられている。第1及び第2ゲート電極TX1,TX2は、平面視で矩形状を呈している。第1及び第2ゲート電極TX1,TX2はポリシリコンからなるが、これらは他の材料を用いてもよい。
各半導体領域の厚さ/不純物濃度は以下の通りである。
・半導体領域20:厚さ5〜100μm/不純物濃度1×1012〜1015cm−3
・高濃度層21:厚さ0.5〜1.5μm/不純物濃度1×1018〜1021cm−3
・第1及び第2半導体領域FD1,FD2:厚さ0.1〜0.4μm/不純物濃度1×1018〜1020cm−3
絶縁層1Eには、第1及び第2半導体領域FD1,FD2の表面を露出させるためのコンタクトホールが設けられている。コンタクトホール内には、第1及び第2半導体領域FD1,FD2を外部に接続するための信号取出電極Vfd1,Vfd2が配置される。
第1及び第2ゲート電極TX1,TX2に、ハイレベルの信号(正電位)を与えると、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2の下のポテンシャルが半導体基板1(第2半導体領域5)におけるフォトゲート電極PGの下の部分のポテンシャルより低くなる。これにより、負の電荷(電子)は、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2の方向に引き込まれ、第1及び第2半導体領域FD1,FD2によって形成されるポテンシャル井戸内に蓄積される。n型の半導体は、正にイオン化したドナーを含んでおり、正のポテンシャルを有し、電子を引き付ける。第1及び第2ゲート電極TX1,TX2に、ローレベルを与えると、第1及び第2ゲート電極TX1,TX2により構成されるポテンシャル障壁が生じる。したがって、半導体基板2で発生した電荷は、第1及び第2半導体領域FD1,FD2内には引き込まれない。
距離画像センサ1では、投光用の光の入射に応答して半導体深部で発生した電荷を、光入射面2BKとは逆側の電荷発生位置近傍に設けられたポテンシャル井戸に引き込み、高速で正確な測距が可能としている。
半導体基板2の光入射面2BKには、不規則な凹凸22が形成されている。光入射面2BKは光学的に露出している。光入射面2BKが光学的に露出しているとは、光入射面2BKが空気などの雰囲気ガスと接しているのみならず、光入射面2BK上に光学的に透明な膜が形成されている場合も含む。
不規則な凹凸22は、半導体基板2の光入射面2BK側にパルスレーザ光を照射することにより、形成される。例えば、半導体基板2をガス導入部及びガス排出部を有するチャンバ内に配置し、チャンバの外側に配置されたパルスレーザ発生装置からパルスレーザ光を半導体基板2に照射する。チャンバ内には、不活性ガス(例えば、窒素ガスやアルゴンガスなど)をガス導入部から導入してガス排出部から排出することにより、不活性ガス流が形成される。これにより、パルスレーザ光を照射した際に生じる塵などが不活性ガス流によりチャンバ外に排出され、半導体基板2への加工屑や塵などの付着を防ぐことができる。
本実施形態では、パルスレーザ発生装置としてピコ秒〜フェムト秒パルスレーザ発生装置を用い、光入射面2BKの全面にわたってピコ秒〜フェムト秒パルスレーザ光を照射している。光入射面2BKはピコ秒〜フェムト秒パルスレーザ光に荒らされ、図4に示されるように、不規則な凹凸22が光入射面2BKの全面に形成される。不規則な凹凸22は、光入射面2BK(表面2FT)に直交する方向に対して交差する面を有している。凹凸22の高低差は、例えば0.5〜10μm程度であり、凹凸22における凸部の間隔は0.5〜10μm程度である。ピコ秒〜フェムト秒パルスレーザ光のパルス時間幅は例えば50fs〜2ps程度であり、強度は例えば4〜16GW程度であり、パルスエネルギーは例えば200〜800μJ/pulse程度である。より一般的には、ピーク強度は、3×1011〜2.5×1013(W/cm)、フルエンスは、0.1〜1.3(J/cm)程度である。図4は、光入射面2BKに形成された不規則な凹凸22を観察したSEM画像である。
距離画像センサ1では、光入射面2BKに不規則な凹凸22が形成されている。このため、半導体基板2の光入射面2BK側から半導体基板2に入射した光は、凹凸22にて散乱、拡散、又は反射されて、半導体基板2内を長い距離進む。
通常、Siの屈折率n=3.5に対して、空気の屈折率n=1.0である。光入射面に垂直な方向から光が入射した場合、シリコン基板内で吸収されなかった光は、光入射面の裏面にて反射する光成分とシリコン基板を透過する光成分に分かれる。シリコン基板を透過した光は、感度には寄与しない。光入射面の裏面にて反射した光成分は、シリコン基板内で吸収されれば、光電流となり、吸収されなかった光成分は、光入射面において、光入射面の裏面に到達した光成分と同様に、反射又は透過する。
距離画像センサ1では、光入射面(光入射面2BK)に垂直な方向から光が入射した場合、光入射面2BKに形成された不規則な凹凸22にて、散乱又は拡散されて様々な方向に進む。そして、表面2FTに到達すると、表面2FTからの出射方向に対して16.6°以上の角度にて到達した光成分は、表面2FTにて全反射される。半導体基板2内を進む光成分は、凹凸22での拡散等により様々な方向に進むため、表面2FTにて全反射する可能性は極めて高い。
表面2FTにて全反射された光成分は、半導体基板2内を再び進む。そして、不規則な凹凸22に到達すると、凹凸22からの出射方向に対して16.6°以上の角度にて到達した光成分は、凹凸22にて全反射される。凹凸22は、不規則に形成されていることから、出射方向に対して様々な角度を有しており、全反射した光成分は半導体基板2内を様々な方向に進む。
表面2FTや光入射面2BK(不規則な凹凸22)にて全反射した光成分は、異なる面での全反射を繰り返すことにより、その走行距離が更に長くなる。このように、距離画像センサ1に入射した光は、半導体基板2の内部を長い距離進むうちに、半導体基板2で吸収され、電荷を生じさせる。したがって、距離画像センサ1に入射した光は、その大部分が距離画像センサ1を透過することなく、走行距離が長くされて、半導体基板2で吸収されることとなる。したがって、距離画像センサ1では、近赤外の波長帯域での感度特性が向上する。
光入射面2BKに規則的な凹凸を形成した場合、表面2FTに到達する光成分は、凹凸にて拡散されているものの、一様な方向に進むため、表面2FTに到達した光成分が全反射する可能性は低くなる。このため、表面2FT、更には光入射面2BKにて透過する光成分が増加し、距離画像センサ1に入射した光の走行距離は短くなってしまう。このため、近赤外の波長帯域での感度特性を向上することは困難となる。
距離画像センサ1では、半導体基板2が光入射面2BK側に高濃度層21を有している。これにより、光入射面2BK側で光によらずに発生する不要キャリアが再結合され、暗電流を低減できる。また、高濃度層21は、光入射面2BK付近で光により発生した電荷が当該光入射面2BKでトラップされるのを抑制する。このため、光により発生した電荷は、フォトゲート電極PG直下の領域へ効率的に移動し、距離画像センサ1の光検出感度を更に向上することができる。
なお、以下の説明では、説明の明瞭化を目的として、符号Vfd1,Vfd1は、信号取出電極であると共に、これらの電極とグランド電位との間に与えられる電圧も示すこととし、符号TX1,TX2はゲート電極であると共に、これらとグランド電位との間に加えられる転送電圧も示すこととする。符号PGはフォトゲート電極であると共に、これらとグランド電位との間に加えられる直流電圧も示すこととする。半導体領域20は、グランド電位に接続されている。信号取出電極Vfd1,Vfd2から取り出された電荷は、半導体領域20内に形成された読出回路(不図示)によって読み出される。
図5は、図3に示した距離画像センサの画素毎の回路図である。
個々の画素P(m,n)は、反射光の入射に応じて電荷を発生する受光領域(フォトダイオードPD)と、フォトダイオードPDに隣接した第1半導体領域FD1及び第2半導体領域FD2を備えている。第1ゲート電極TX1及び第2ゲート電極TX2は、それぞれ第1半導体領域FD1及び第2半導体領域FD2への電荷の流入をそれぞれ制御している。第1及び第2半導体領域FD1,FD2の電極Vfd1,Vfd2間には、トランジスタからなるスイッチΦ1、Φ2をそれぞれ介して、キャパシタC1が電気的に接続されている。
第1のスイッチΦ1は、キャパシタC1の第1端子(図面の右側端子:節点VA)と第1半導体領域FD1との間に介在し、第2のスイッチΦ2は、キャパシタC1の第2端子(図面の左側端子:節点VB)と第2半導体領域FD2との間に介在している。キャパシタC1の第2端子(図面左側端子:節点VB)と正の基準電位Vrとの間には、トランジスタからなる第3のスイッチΦ1rが介在している。キャパシタC1の第1端子(図面の右側端子:節点VA)と基準電位Vrとの間には、第4のスイッチΦ2rが介在している。これらの素子より、1つの画素P(m,n)内に読出回路(図5中、破線で囲まれた範囲)が構成されている。ここでいう基準電位とは、電源電位でもよいし、電源電位から作られた電位でもよい。
説明の明瞭化を目的として、符号Φ1、Φ2、Φ1r、Φ2rは、スイッチを示すと共に、各スイッチとグランド間に与えられる電圧も示すものとする。符号VA,VBは、節点を示すと共に、キャパシタC1の両端に位置するこれらの節点とグランド電位との間の電圧も示すものとする。
半導体領域FD1、FD2には、寄生容量Cfd1,Cfd2がグランド電位との間に介在している。センサ駆動回路DRVからは、各種の信号電圧Φ1、Φ1r、Φ2、Φ2r、TX1、TX2、PGが出力されている。信号電圧Φ1、Φ1r、Φ2、Φ2rは、それぞれ、トランジスタからなるスイッチΦ1、Φ1r、Φ2、Φ2rの制御端子(電界効果トランジスタにあってはゲート電極、バイポーラトランジスタにあってはベース電極)に印加される。逆相信号である転送電圧TX1,TX2は、MOSトランジスタのゲート電極を構成するゲート電極TX1,TX2にそれぞれ与えられる。直流電圧PGは、フォトゲート電極PGに与えられる。転送電圧TX1,TX2がハイレベルの場合、ゲート(ベース)電極直下にはフォトゲート電極PG直下の領域よりもポテンシャルが低い領域が形成されるので、ゲート(ベース)電極直下の領域よりもポテンシャルが低い半導体領域FD1,FD2には、フォトダイオードPDで発生した電子が転送されて流入する。
半導体領域FD1,FD2内に、電荷が蓄積されると、この電荷は、キャパシタC1に転送される。半導体領域FD1,FD2には、背景光由来の電荷も蓄積されているが、背景光由来の電荷量は、双方の半導体領域FD1,FD2内において同一であると見做せるので、これをキャパシタC1の両端子にそれぞれ転送した場合には、これらの電荷は相殺される。したがって、信号成分の電荷量を求めるためには、単一のキャパシタC1に、半導体領域FD1,FD2で蓄積された電荷を転送すればよい。
キャパシタC1の両端子の電圧VA,VBは、増幅回路AMPに入力され、増幅回路AMPの出力は制御回路12に入力される。増幅回路AMP又は制御回路12では、入力された電圧VA,VBの差分VOUT(=VA−VB=Vfd1−Vfd2)を演算する。この差分は、出射タイミングから遅れて戻ってくることで、振り分け比率が変更した蓄積電荷量の比率、すなわち、対象物までの距離に比例する。
次に、回路動作について説明する。
図6〜図13は、実施の形態に係る距離画像センサの動作説明図であり、動作説明に必要な箇所のみを模式的に示してある。
図6は、リセット後に全てのスイッチがΦ1、Φ1r、Φ2、Φ2rがOFFしている状態を示しており、画素内には如何なる電荷も存在していない。
図7は、フォトゲート電極PGの直下に光が入射し、キャリアとしての電子が発生した場合に、スイッチΦ1、Φ1rをONし、Φ2、Φ2rをOFFした状態を示している。図中の黒丸は右側の半導体領域FD1に流れ込む電子を示し、図中の白丸は左側の半導体領域FD2に流れ込む電子を示している。同図では、出射タイミングよりも戻り光のタイミングが遅延したため、右側には12個の電荷が、左側には6個の電荷が流れ込んだとする。なお、これらの電荷量は、背景光由来の成分も含んでいる。右側の半導体領域FD1に流入した電荷は、スイッチΦ1を介して、キャパシタC1の一方の端子にも流れ込み、電荷が分割されることになる。この状態で、図8に示すように、全てのスイッチΦ1、Φ1r、Φ2、Φ2rをOFFし、キャパシタC1の一方の端子に電荷を残留させる。
図9は、その後、スイッチΦ1、Φ1rをOFFし、Φ2、Φ2rをONした状態を示している。左側の半導体領域FD2に蓄積されていた電荷は、分割されてキャパシタC1の他方の端子に流れ込み、電荷が分割されることになる。キャパシタC1の右側に蓄積されていた電荷は、逆の端子に蓄積された逆極性の電荷となる。すなわち、図8に示すように、キャパシタC1の右側に蓄積されていた電荷と、左側の半導体領域FD2に蓄積されていた電荷は相殺して消滅し、右側の半導体領域FD1に6個の電荷のみが残留する。
図10は、その後、光の入射に応じて、右側の半導体領域FD1に追加で12個の電荷が流れ込み、左側の半導体領域FD2に6個の電荷が流れ込んだ状態を示している。右側の合計蓄積電荷数は18個になっている。スイッチΦ2は接続されているので、電荷は分割され、3個の電荷がキャパシタC1の左側の端子に流れ込む。図12は、図11の状態からスイッチΦ2rをOFFした状態を示しており、図11の状態が保持されている。図13は、その後、スイッチΦ1及びΦ2をONし、右側の半導体領域FD1に蓄積された電荷を、キャパシタC1に転送した状態を示しており、蓄積電荷量が、キャパシタ容量に応じて再配分されている。同図では、左側と右側の電荷量の比率は2:6になっている。この状態で、キャパシタC1の両端の電圧VA,VB(Vfd1,Vfd2)をそれぞれ読み出す。各キャパシタC1、Cfd1,Cfd2の容量が等しい(容量=C)とし、T秒間の間に、右の半導体領域FD1に蓄積された電荷量をQ1、左の半導体領域FD2に蓄積された電荷量をQ2とすると、n×T秒間後のこれらの電圧は以下の式で与えられる。但し、n=2mとし、mは自然数であるとする。
・Vfd1=(1/(3×C))・((5/2)×Q1+2×Q2)
・Vfd2=(1/(3×C))・((1/2)×Q1+4×Q2)
・VOUT=Vfd1−Vfd2=n(Q1−Q2)/3C
図14は、実施の形態に係る距離画像センサの第1のタイミングチャートである。
今回のリセット開始時刻t1から、次回のリセットの開始時刻t9までの期間を、1単位の検出期間(1Phase)とする。時刻t1〜t2の間において、全てのスイッチΦ1r、Φ2r、Φ1、Φ2がONされ、キャパシタC1及び半導体領域FD1,FD2が初期状態にリセットが行われる。
しかる後、時刻t2以降、時刻t5までの間を、キャパシタへの一転送期間Tとし、逆相の方形波からなる転送電圧TX1、TX2をゲート電極TX1,TX2に印加しながら、スイッチΦ1r、Φ1をON(ハイレベル)とし、スイッチΦ2r、Φ2をOFF(ローレベル)とすることで、右側の半導体領域FD1に蓄積された電荷をキャパシタC1の右側の端子に転送する。次に、時刻t5以降、時刻t6までの転送期間Tにおいても、逆相の方形波からなる転送電圧TX1、TX2をゲート電極TX1,TX2に印加しながら、スイッチΦ1r、Φ1をOFF(ローレベル)とし、スイッチΦ2r、Φ2をON(ハイレベル)とすることで、左側の半導体領域FD2に蓄積された電荷をキャパシタC1の他方の端子に転送する。なお、このスイッチの切り替えの際に、重複する電荷成分は相殺される。
以下、同様に、時刻t6〜t7までの転送期間T、時刻t7〜t8までの転送期間Tにおいて、キャパシタC1への電荷転送を行った後、時刻t8〜t9の期間において、信号の読出しを行い、次の時刻t9〜t10において再びリセットを行う。信号の読出しにおいては、スイッチΦ1及びΦ2をONしておき、Φ1r、Φ2rをOFFしておく。
同図には、光源からの出射光の強度信号LEDと、反射光の強度信号RLTDが示されている。なお、同図では簡略化のため、これらの波形を方形波で示す。出射光に対する反射光の遅延時間が、対象物までの距離に相当する。すなわち、時刻t2〜t3までの期間が、光源から対象物までの距離の往復距離を光が進む時間である。もちろん、光源への駆動信号は方形波であり、その立ち上がり及び立ち下り時刻は、転送電圧TX1の立ち上がり及び立ち下り時刻に一致している。
転送電圧TX1がハイレベルの期間に右側の半導体領域FD1内に転送された電荷量をQ1とし、転送電圧TX2がハイレベルの期間に左側の半導体領域FD2内に転送された電荷量をQ2とすると、全体の電荷量(Q1+Q2)に対する電荷量Q2の比率分だけ、出射光と反射光の間に遅延時間が生じており、これが対象物までの距離Lの2倍に相当する。電荷の積分によって検出精度は向上する。
全電荷量Q1+Q2(積分した場合を含む)は、各画素における輝度に比例するため、制御回路によってVfd1+Vfd2(=VA+VB)を求めれば、通常の輝度画像を得ることができる。
ここで、駆動回路DRVは、スイッチ(Φ1、Φ2、Φ1r、Φ2r)を一周期(1Phase)の初めの時刻において全てONさせるリセット期間(時刻t1〜t2)を設定しており、一周期(1Phase)内において、第1の期間(時刻t2〜t5、時刻t6〜t7:T1とする)及び第2の期間(時刻t5〜t6、時刻t7〜t8:T2とする)を交互に設定している。
そして、第1の期間(T1)では、スイッチ(Φ1、Φ1r)の双方をONし、スイッチ(Φ2、Φ2r)の双方をOFFし、第2の期間(T2)では、スイッチ(Φ1、Φ1r)の双方をOFFし、第2及び第4スイッチ(Φ2、Φ2r)の双方をONし、一周期(1Phase)内において、ゲート電極TX1,TX2に、出射光の変調信号LEDに同期し、互いに逆相の変調信号TX1,TX2を与えている。
光の量子性に基づくノイズ(フォトンショットノイズ)は、露光光量の2乗根で増加し、信号成分は比例で増加するので、露光時間を増加させるほど信号成分の割合が増加し、信号雑音比は向上する。したがって、ゲート電極TX1,TX2によって、第1及び第2半導体領域FD1,FD2内に振り分けられた電荷を積分するほど、信号雑音比が改善し、正確な距離画像(輝度画像)を得ることができる。ゲート電極TX1、TX2に変調信号TX1,TX2を与えることで、半導体領域FD1,FD2において、一定期間の電荷積分を行い、これと同時に或いは積分後に、半導体領域FD1で積分された電荷を、第1の期間(T1)では、キャパシタC1の右側の端子VAに接続し、半導体領域FD2で積分された電荷を、第2の期間(T2)では、キャパシタC1の左側の端子VBに接続し、キャパシタC1内において、双方の半導体領域FD1、FD2に含まれる電荷成分、すなわち、背景光成分を相殺している。
ここで、それぞれの半導体領域FD1,FD2は単一のキャパシタC1にしか接続されていないため、画素の大きさを小さくして空間分解能を向上させることができ、また、半導体領域FD1、FD2内に転送された電荷は積分されているため、信号雑音比が向上すると共に、スイッチQ1,Q2のキャパシタC1への電荷転送時のスイッチング回数が減少するため、スイッチング・ノイズも低減し、キャパシタC1内に距離に応じた電荷が蓄積され、かかる電荷量(これに応じた電圧)を検出することで、正確な距離を算出することができる。
図15は、実施の形態に係る距離画像センサの第2のタイミングチャートである。
このタイミングチャートでは、信号の読出しを、時刻t9と時刻t10との間の期間に行っており、その他の構成は、第1のタイミングチャートと同一である。すなわち、信号の読出しを、全てのスイッチΦ1、Φ2、Φ1r、Φ2rをOFFした状態で、行っている。
図16は、実施の形態に係る距離画像センサの第3のタイミングチャートである。
このタイミングチャートでは、転送電圧TX1、TX2の双方をOFFする期間を、時刻t8と時刻t9の間に設定し、この期間に、信号の読出しを行うものであり、その他の構成は、第1のタイミングチャートと同一である。
図17は、実施の形態に係る距離画像センサの第4のタイミングチャートである。このタイミングチャートは、第1のタイミングチャートの変形であり、ダミースイッチング期間を備えている。
上述の距離画像センサでは、半導体領域FD1,FD2に積分した電荷のキャパシタC1への転送時のスイッチング回数に差がある。この場合、片側の接続回数が多いことによって生じるオフセットを十分に相殺することができない。
そこで、駆動回路DRVが、一周期(1Phase)内におけるリセット期間終了時以後の期間(時刻t2から時刻t11)の第1及び第2のスイッチ(Φ1、Φ2)のスイッチング回数が等しくなるように、第1又は第2のスイッチ(Φ1、Φ2)を付加的にスイッチングすることとした(本例では、時刻t9、時刻t10において、スイッチΦ1をOFF,ONしている)。この場合、付加的なスイッチング(以下、ダミースイッチング)を行うことで、上記スイッチング回数が等しくなり、オフセットが相殺されるので、更に正確な距離画像を得ることができる。
同様に、一周期(1Phase)内におけるリセット期間終了時以後の期間(時刻t2から時刻t11)の第3及び第4のスイッチ(Φ1r、Φ2r)のスイッチング回数が等しくなるように、第3又は第4のスイッチ(Φ1r、Φ2r)を付加的にスイッチングしている(本例では、時刻t8、時刻t9において、スイッチΦ1rをON,OFFしている)。この場合、付加的なスイッチング(以下、ダミースイッチング)を行うことで、上記スイッチング回数が等しくなり、オフセットが相殺されるので、更に正確な距離画像を得ることができる。
図18は、実施の形態に係る距離画像センサの第5のタイミングチャートである。このタイミングチャートは、第2のタイミングチャートの変形であり、ダミースイッチング期間を備えている。
上記と同様に、駆動回路DRVが、一周期(1Phase)内におけるリセット期間終了時以後の期間(時刻t2から時刻t10)の第1及び第2のスイッチ(Φ1、Φ2)のスイッチング回数が等しくなるように、第1又は第2のスイッチ(Φ1、Φ2)を付加的にスイッチングすることとした(本例では、時刻t9、時刻t10において、スイッチΦ1をOFF,ONしている)。この場合、付加的なスイッチング(以下、ダミースイッチング)を行うことで、上記スイッチング回数が等しくなり、オフセットが相殺されるので、更に正確な距離画像を得ることができる。
図19は、実施の形態に係る距離画像センサの第6のタイミングチャートである。このタイミングチャートは、第1のタイミングチャートの変形であり、ダミースイッチング期間を備えている。
上記と同様に、駆動回路DRVが、一周期(1Phase)内におけるリセット期間終了時以後の期間(時刻t2から時刻t9)の第1及び第2のスイッチ(Φ1、Φ1r)のスイッチング回数が等しくなるように、第1又は第2のスイッチ(Φ1、Φ1r)を付加的にスイッチングすることとした(本例では、リセット期間(t1〜t2)の直後の時刻において、スイッチΦ1とΦ1rをOFF,ONしている)。この場合、付加的なスイッチング(以下、ダミースイッチング)を行うことで、上記スイッチング回数が等しくなり、オフセットが相殺されるので、更に正確な距離画像を得ることができる。時刻t8〜t9は信号の読出し期間、時刻t9〜t10は次のリセット期間であり、最初に全てのスイッチをリセットしてから蓄積を開始する。
図20は、実施の形態に係る距離画像センサの第7のタイミングチャートであり、時刻t1〜t2、t5〜t6、t9〜t10、t13〜t14、t17〜t18がリセット期間であり、時刻t4〜t5、t8〜t9、t12〜t13、t16〜t17が信号の読出期間である。
ダミースイッチングを用いない場合、キャパシタC1に転送される電荷のスイッチング回数がキャパシタC1の各端子において異なるが、この発明では、以下の(a)〜(d)の4つの位相において、各半導体領域FD1,FD2に蓄積された電荷(に応じた電圧)の差分をとることで、背景光成分と共にオフセット成分を相殺することができる。これにより、正確な距離を算出することができる。
すなわち、この距離画像センサにおいては、駆動回路DRVは、以下のように信号を与えている。
(a)特定の一周期(時刻t1〜t5)内において、出射光の変調信号LEDと0°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号TX1を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号TX1とは逆相の変調信号TX2を与えている。(b)別の一周期(時刻t5〜t9)内において、出射光の変調信号LEDと90°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号TX1を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号TX1とは逆相の変調信号TX2を与えている。
(c)更に別の一周期(時刻t9〜t13)内において、出射光の変調信号LEDと180°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号TX1を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号TX1とは逆相の変調信号TX2を与えている。
(d)上記とは異なる別の一周期(時刻t13〜t17)内において、出射光の変調信号LEDと270°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号TX1を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号TX1とは逆相の変調信号TX2を与えている。
上記(a)〜(d)の一周期内における第1の期間(T1:Φ1、Φ1rがONとなる期間)と第2の期間(T2:Φ2、Φ2rがONとなる期間)の順序は同一である。
このように、4つの位相(0°、90°、180°、270°)と、各位相における電圧Vfd1、Vfd2(VA,VB)を用いることで、オフセットをキャンセルして距離を求めることができる。すなわち、各位相の電圧Vfd1,Vfd2に、同量のオフセットが重畳しているとすると、電圧Vfd1同士、Vfd2同士の差を取れば、オフセットの影響を低減できる。
各位相における電圧Vfd1,Vfd2を、Vfd1(位相),Vfd2(位相)として示すと、オフセットと直流成分を除去するため、以下のような差分値を求める。
Vfd(0°)=Vfd1(0°)−Vfd1(180°)
Vfd(90°)=Vfd1(90°)−Vfd1(270°)
Vfd(180°)=Vfd2(0°)−Vfd2(180°)
Vfd(270°)=Vfd2(90°)−Vfd2(270°)
Vfd1とVfd2のばらつきを除去するため、以下のように、差分値を求める。
V1=|Vfd(0°)-Vfd(180°)|
V2=|Vfd(90°)-Vfd(270°)|
信号の総量VtotalをV1+V2として、4つの位相を含む期間(t1〜t17)に光が進む距離はV1/Vtotalで与えられる。
図21は、実施の形態に係る距離画像センサの第8のタイミングチャートであり、時刻t1〜t2、t5〜t6、t9〜t10、t13〜t14、t17〜t18がリセット期間であり、時刻t4〜t5、t8〜t9、t12〜t13、t16〜t17が信号の読出期間である。このタイミングチャートでは、0°と90°の2つの位相差のみを用いるが、Φ1、Φ2の順序が検出期間(t1〜t18)の前半と後半で逆転している。
すなわち、この距離画像センサの駆動回路DRVは、以下のように信号を与えている。
(a)特定の一周期(時刻t1〜t5)内において、出射光の変調信号LEDと0°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号TX1を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号TX1とは逆相の変調信号TX2を与えている。(b)別の一周期(時刻t5〜t9)内において、出射光の変調信号LEDと90°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号TX1を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号TX1とは逆相の変調信号TX2を与えている。
(c)更に別の一周期(時刻t9〜t13)内において、出射光の変調信号LEDと0°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号TX1を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号TX1とは逆相の変調信号TX2を与えている。
(d)上記とは異なる別の一周期(時刻t13〜t17)内において、出射光の変調信号LEDと90°の位相差を有するタイミングで、第1ゲート電極に変調信号TX1を与え、第2ゲート電極に、第1ゲート電極に与えられる変調信号TX1とは逆相の変調信号TX2を与えている。
そして、本例では、上記(a)及び(b)の一周期内における第1の期間(T1:Φ1、Φ1rがONの期間)と第2の期間(T2:Φ2、Φ2がONの期間)の順序は同一であり、上記(c)及び(d)の一周期内における第1の期間T1と第2の期間T2の順序は、上記(a)及び(b)の場合とは逆である。
本例では、上記(a)、(b)の2つの位相と、これとはキャパシタC1への電荷転送の順番が異なる(c)、(d)の場合の位相において、各半導体領域に蓄積された電荷(に応じた電圧)の差分をとることで、背景光成分と共にオフセット成分を相殺することができる。これにより、正確な距離を算出することができる。
上述のように、各画素において正確な距離を算出することができるので、本発明の距離画像センサでは、正確な距離画像を得ることができる。
各位相における電圧Vfd1,Vfd2を、Vfd1(位相),Vfd2(位相)として示すと、これらのばらつきと直流成分を除去するため、以下のような差分値を求める。なお、Vfd1,Vfd2は前半の期間(a),(b)における電圧を示し、Vfd1’,Vfd2’は後半の期間(c),(d)におけるこれらの電圧を示すものとする。
Vfd(0°)=Vfd1(0°)−Vfd2(0°)
Vfd(90°)=Vfd1(90°)−Vfd2(90°)
Vfd’(0°)=Vfd1’(0°)−Vfd2’(0°)
Vfd’(90°)=Vfd1’(90°)−Vfd2’(90°)
4つの位相を含む期間(t1〜t17)に光が進む距離は、以下の距離L1,L2の平均(=(L1+L2)/2)で与えられる。
L1=Vfd(0°)/(Vfd(0°)+Vfd(90°))
L2=Vfd’(0°)/(Vfd’(0°)+Vfd’(90°))
本実施形態では、発生した電荷が第1及び第2半導体領域FD1,FD2から拡がる空乏層に直接取り込まれた場合でも、これらの電荷が相殺されるので、不要なノイズ成分が生じるのを抑制することができる。したがって、距離画像センサ1によれば、不要なノイズ成分の発生を抑制し、高精度な距離検出を行なうことができる。
次に、図22〜図23を参照して、距離画像センサ1の変形例について説明する。図22は、距離画像センサの変形例の概略平面図である。図23は、図22におけるXXIII−XXIII線に沿った断面構成を示す図である。
フォトゲート電極PGは、平面視で格子形状を呈している。すなわち、フォトゲート電極PGは、X軸方向に伸びる電極部分と、Y軸方向に伸びる電極部分と、を有している。
第1半導体領域FD1及び第2半導体領域FD2は、フォトゲート電極PGのX軸方向に伸びる電極部分とY軸方向に伸びる電極部分とで囲まれるように位置しており、X軸方向及びY軸方向に交互に配置されている。本変形例では、第1及び第2半導体領域FD1,FD2は、正方形状を呈している。
第1ゲート電極TX1は、第1半導体領域FD1のそれぞれの周囲に当該第1半導体領域FD1を囲んで設けられている。X軸方向及びY軸方向に見て、フォトゲート電極PGと第1半導体領域FD1との間に、第1ゲート電極TX1の一辺が位置することとなる。第2ゲート電極TX2は、第2半導体領域FD2のそれぞれの周囲に当該第2半導体領域FD2を囲んで設けられている。X軸方向及びY軸方向に見て、フォトゲート電極PGと第2半導体領域FD2との間に、第2ゲート電極TX2の一辺が位置することとなる。第1及び第2ゲート電極TX1,TX2は、環状を呈しており、本変形例では、角環状を呈している。
本変形例においても、距離画像センサ1では、近赤外の波長帯域での感度特性が向上する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
本実施形態では、不規則な凹凸22が光入射面2BKの全面にわたって形成されているが、これに限られない。不規則な凹凸22は、例えば、光入射面2BKにおけるフォトゲート電極PG直下の領域に対向する領域のみに形成されていてもよい。
本実施形態に係る距離画像センサ1におけるp型及びn型の各導電型を上述したものとは逆になるよう入れ替えてもよい。
本発明は、工場の製造ラインにおける製品モニタや車両等に搭載される距離センサ及び距離画像センサに利用できる。
1…距離画像センサ、2…半導体基板、2BK…光入射面、2FT…表面、20…半導体領域、21…高濃度層、22…凹凸、IMR…撮像領域、PD…受光領域、fd1,fd2…蓄積領域、TX1,TX2…転送電極、C1…キャパシタ、Φ1…第1のスイッチ、Φ2…第2のスイッチ、Φ1r…第3のスイッチと、Φ2r…第4のスイッチ、DRV…駆動回路、FD1…第1半導体領域、FD2…第2半導体領域、PG…フォトゲート電極、TX1…第1ゲート電極、TX2…第2ゲート電極。

Claims (6)

  1. 互いに対向する第1主面及び第2主面を有するシリコン基板と、
    前記第1主面上に設けられたフォトゲート電極と、
    前記第1主面上において前記フォトゲート電極に隣接して設けられた第1及び第2ゲート電極と、
    前記フォトゲート電極直下の領域から前記第1及び第2ゲート電極直下に流れ込む電荷をそれぞれ読み出すための第1及び第2半導体領域と、を備え、
    前記シリコン基板は、前記第2主面側に高濃度層を有し、
    前記シリコン基板の前記第2主面側の前記高濃度層における少なくとも前記フォトゲート電極直下の領域に対向する領域には、不規則な凹凸が形成されており、
    前記シリコン基板の前記第2主面側の前記高濃度層における前記フォトゲート電極直下の領域に対向する前記領域は、光学的に露出していることを特徴とする距離センサ。
  2. 前記第1及び第2半導体領域間に電気的に接続されたキャパシタと、
    前記キャパシタの第1端子と前記第1半導体領域との間に介在する第1のスイッチと、
    前記キャパシタの第2端子と前記第2半導体領域との間に介在する第2のスイッチと、
    前記キャパシタの前記第2端子と電源電位との間に介在する第3のスイッチと、
    前記キャパシタの前記第1端子と前記電源電位との間に介在する第4のスイッチと、
    駆動回路と、を更に備え、
    前記駆動回路は、
    前記第1、第2、第3及び第4のスイッチを一周期の初めの時刻において全てONさせるリセット期間を設定し、一周期内において、第1の期間及び第2の期間を交互に設定し、
    前記第1の期間では、前記第1及び第3のスイッチの双方をONし、前記第2及び第4スイッチの双方をOFFし、
    前記第2の期間では、前記第1及び第3のスイッチの双方をOFFし、前記第2及び第4スイッチの双方をONし、
    前記一周期内において、前記第1及び第2ゲート電極に、前記出射光の変調信号に同期し、互いに逆相の変調信号を与えることを特徴とする請求項1に記載の距離センサ。
  3. 前記駆動回路は、前記一周期内における前記リセット期間終了時以後の前記第1及び第2のスイッチのスイッチング回数が等しくなるように、前記第1又は第2のスイッチスイッチングすることを特徴とする請求項2に記載の距離センサ。
  4. 前記駆動回路は、
    (a)特定の一周期内において、前記出射光の変調信号と0°の位相差を有するタイミングで、前記第1ゲート電極に変調信号を与え、前記第2ゲート電極に、前記第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、
    (b)別の一周期内において、前記出射光の変調信号と90°の位相差を有するタイミングで、前記第1ゲート電極に変調信号を与え、前記第2ゲート電極に、前記第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、
    (c)更に別の一周期内において、前記出射光の変調信号と180°の位相差を有するタイミングで、前記第1ゲート電極に変調信号を与え、前記第2ゲート電極に、前記第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、
    (d)上記とは異なる別の一周期内において、前記出射光の変調信号と270°の位相差を有するタイミングで、前記第1ゲート電極に変調信号を与え、前記第2ゲート電極に、前記第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、
    前記(a)〜(d)の一周期内における前記第1の期間と前記第2の期間の順序は同一であることを特徴とする請求項2に記載の距離センサ。
  5. 前記駆動回路は、
    (a)特定の一周期内において、前記出射光の変調信号と0°の位相差を有するタイミングで、前記第1ゲート電極に変調信号を与え、前記第2ゲート電極に、前記第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、
    (b)別の一周期内において、前記出射光の変調信号と90°の位相差を有するタイミングで、前記第1ゲート電極に変調信号を与え、前記第2ゲート電極に、前記第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、
    (c)更に別の一周期内において、前記出射光の変調信号と0°の位相差を有するタイミングで、前記第1ゲート電極に変調信号を与え、前記第2ゲート電極に、前記第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、
    (d)上記とは異なる別の一周期内において、前記出射光の変調信号と90°の位相差を有するタイミングで、前記第1ゲート電極に変調信号を与え、前記第2ゲート電極に、前記第1ゲート電極に与えられる変調信号とは逆相の変調信号を与え、
    前記(a)及び(b)の一周期内における前記第1の期間と前記第2の期間の順序は同一であり、
    前記(c)及び(d)の一周期内における前記第1の期間と前記第2の期間の順序は、前記(a)及び(b)の場合とは逆であることを特徴とする請求項2に記載の距離センサ。
  6. 一次元状又は二次元状に配置された複数のユニットからなる撮像領域をシリコン基板上に備え、前記ユニットから出力される電荷量に基づいて、距離画像を得る距離画像センサにおいて、
    1つの前記ユニットは、請求項1〜5のいずれか一項に記載の距離センサであることを特徴とする距離画像センサ。
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