JP5615145B2 - 吸収性物品の製造方法及び吸収性物品 - Google Patents
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<請求項1記載の発明>
連続棒状の圧縮復元性芯材をその長手方向に沿って搬送しつつ、この芯材の外周面に連続帯状の外周シートを螺旋状に巻き付けて、前記芯材を螺旋状の外周シートで包装してなる連続棒状体を形成し、
この連続棒状体を吸収性物品構成部材に固定した後に所定長さに切断するか、又はこの連続棒状体を所定長さに切断した後に吸収性物品構成部材に固定する、
ことを特徴とする吸収性物品の製造方法。
このように芯材に対して外周シートを螺旋状に巻き付けることにより棒状体を構成すると、外周シートがコイルばねのように長手方向及び周方向の双方に連続する結果、あらゆる方向に対する復元性が高まり、特に径方向の潰れ癖が付き難くなり、復元性及び形状維持性に優れたものとなる。また、供給する外周シートの幅を変更せずとも、芯材径の変更だけで棒状体の径を変更でき、資材コスト増を抑制することができるとともに、同一製造ラインを利用して寸法の異なる製品を製造する際、製造ラインの準備が容易となる。
前記外周シートの巻き付けに際して、前記外周シートを先行外周シートの後縁部に対して後続外周シートの前縁部を重ね合わせて相互に直接的又は間接的に接合する、請求項1記載の吸収性物品の製造方法。
このように外周シートの縁部相互を重ねて接合することにより、外周シートの重なり合う部分がコシの強いコイル状骨格となり、柔軟でありながら形状維持性及び復元性に優れたものとなる。
前記外周シートの巻き付けに際して、前記重ね合わせる先行外周シートの後縁部と後続外周シートの前縁部との間に、外周シートよりも幅の狭い補強シートを連続帯状の補強シートを巻き込み、前記重なり合う先行外周シートの後縁部と後続外周シートの前縁部との間に前記補強シートを挟持固定する、請求項2記載の吸収性物品の製造方法。
このように、外周シートの重なり部分に、補強シートを巻き込むことで、より潰れ難く、より復元性及び形状維持性に優れるようになる。特に、補強シートとして高目付けの不織布やフィルムなどの腰のある素材を用いると、補強シートがコイル状の骨格となり、復元性及び形状維持性がより一層のものとなる。
前記外周シートの巻き付けに先立って、前記芯材の外周面における長手方向に沿って連続状の弾性伸縮部材を供給した後、その外側に前記外周シートの巻き付けを行い、前記弾性伸縮部材を前記外周シートと前記芯材の外周面との間に挟持固定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品の製造方法。
このように弾性伸縮部材をその連続方向に伸長した状態で外周シートと芯材の外周面との間に挟持固定すると、弾性伸縮部材を有する側からの潰れに対して弾性伸縮部材の収縮力が復元力として加勢し、棒状体の形状復元性がより一層のものとなるため好ましい。
前記芯材は、短繊維の積繊体、連続繊維の束状体、シート状の発泡ウレタンフォーム、ゴム若しくは不織布を折り曲げる若しくは丸めてなるもの、又は筒状若しくは棒状の発泡ウレタンフォーム若しくはゴムである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品の製造方法。
本発明の圧縮復元性芯材として本項記載のようなものを用いると、棒状体の弾力性が高くなり、動きに対する追従性が高まるため好ましい。
<請求項6記載の発明>
前記連続棒状の圧縮復元性芯材をその長手方向に沿って搬送しつつ、ライン下流側に向かうにつれて棒状体直径まで直径が減少する裁頭円錐筒状のガイド体の中心に通す一方で、このガイド体の外周面に沿って前記連続帯状の外周シートを供給し、前記ガイド体を抜け出た芯材の外周面に外周シートを螺旋状に巻き付けることにより、前記連続棒状体を形成する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品の製造方法。
肌当接面における排泄位置の前後左右の少なくとも一個所に、排泄物の移動を遮る棒状体が設けられた吸収性物品において、
前記棒状体は、棒状の圧縮復元性芯材の外周面に帯状の外周シートが螺旋状に巻き付けられ、前記芯材が螺旋状の外周シートで包装されて形成されたものである、
ことを特徴とする吸収性物品。
このように芯材に対して外周シートを螺旋状に巻き付けることにより棒状体を構成すると、外周シートがコイルばねのように長手方向及び周方向の双方に連続する結果、あらゆる方向に対する復元性が高まり、特に径方向の潰れ癖が付き難くなり、復元性及び形状維持性に優れたものとなる。
図1は、テープタイプ使い捨ておむつ(パッドタイプ使い捨ておむつ、あるいは生理用ナプキン等も略同様となる)を製造する際の製造方法の一例を示している。すなわち先ず、連続棒状の圧縮復元性芯材22を供給して長手方向に沿って搬送しつつ、ライン下流側に向かうにつれて棒状体直径まで直径が減少する裁頭円錐筒状のガイド体100の中心に沿って通す一方で、このガイド体100の外周面に沿って連続帯状の外周シート21を供給し、ガイド体100を抜け出た芯材22の外周面に外周シート21を螺旋状に巻き付けることにより、連続棒状体20を形成する。
次に、上記製造方法により製造可能である吸収性物品の一例として、テープタイプ使い捨ておむつの例を説明する。図6〜図9はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示している。図7、図8及び図9及び図10は、図6における2−2線断面、3−3線断面、4−4線断面及び5−5線断面をそれぞれ示した図である。各図において、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつの装着状態、すなわちおむつの前身頃両側部と後身頃量側部を重ね合わせるようにおむつを股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
(外装シート)
外装シート12は吸収要素50を支持し、着用者に装着するための部分である。外装シート12は、両側部の前後方向中央部が括れた砂時計形状とされており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。
トップシート30は液透過性を有するものであれば足り、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを用いることができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
トップシート30を透過した排泄物を吸収体へ移動させ、逆戻りを防ぐために、トップシート30と吸収要素50との間に中間シート(セカンドシートもいわれる)40を設けることができる。この中間シート40は、排泄物を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した排泄物の吸収体からの逆戻りを防止し、トップシート30表面を肌触りを良くするものである。中間シート40は省略することもできる。
トップシート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を阻止し、横漏れを防止するために、製品の両側に、使用面側に突出(起立)する側部立体ギャザー60、60を設けるのは好ましい。
吸収要素50は、尿や軟便などの液を吸収保持する部分である。吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の少なくとも裏面及び側面を包む包装シート58とを有している。包装シート58は省略することもできる。吸収要素50は、その裏面においてホットメルト接着剤等の接着剤を介して液不透過性シート11の内面に接着することができる。
吸収体56は、繊維52,52の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。
吸収体56は、図7に示すように高吸収性ポリマー粒子54,54…を含むのが好ましく、特に、少なくとも液受け入れ領域において、繊維52,52…の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されているものが望ましい。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレンなどを使用できる。繊維目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
ファスニング片130は、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材からなるファスニング基材130Cの基部がおむつに取り付けられており、おむつから突出する先端側部分に腹側に対する係止部として、メカニカルファスナーのフック要素130Aが設けられている。フック要素130Aはファスニング基材130Cに接着剤により剥離不能に接合されている。
エンドフラップ部は、吸収性本体部10の前側及び後側にそれぞれ延出する部分であって、且つ吸収体56を有しない部分であり、前側の延出部分が腹側エンドフラップ部FEであり、後側の延出部分が背側エンドフラップ部BEである。
図示形態では、両ファスニング片130間に、幅方向に弾性伸縮する帯状の背側伸縮シート70が設けられ、おむつ背側部におけるフィット性を向上させている。背側伸縮シート70の両端部は両ファスニング片130の取り付け部分と重なる部位まで延在されているのが好ましいが、幅方向中央側に離間していても良い。背側伸縮シート70の前後方向寸法は、ファスニング片130の取り付け部分の前後方向寸法と概ね同じにするのが適当であるが、±20%程度の寸法差はあってもよい。背側伸縮シート70は、ゴムシート等のシート状弾性部材を用いても良いが、通気性の観点から、図8に示すように、二枚の不織布71をホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせるとともに、両不織布71間に有孔のシート状、網状、細長状(糸状又は紐状等)等の弾性伸縮部材72を幅方向に沿って伸張した状態で固定したものが好適に用いられる。この場合における不織布71としては、外装シート12と同様のものを用いることができる。弾性伸縮部材72の伸張率は150〜250%程度であるのが好ましい。また、弾性伸縮部材72として細長状(糸状又は紐状等)のものを用いる場合、太さ420〜1120dtexのものを3〜10mmの間隔72dで5〜15本程度設けるのが好ましい。
そして特徴的には、身体側に隆起する棒状体20が背側上端部に幅方向に沿って設けられている。図示形態では棒状体20が腹側上端部には設けられていないが、背側上端部だけでなく腹側上端部にも設けることもできる。
(a)上記例は、棒状体20を排泄物遮断壁として利用しているが、外周シート21を液透過性とし、芯材22を吸収性材料で形成した棒状体20を、図5に示すように吸収体56の一部(又は全部でも良い)として設けることができる。
Claims (7)
- 連続棒状の圧縮復元性芯材をその長手方向に沿って搬送しつつ、この芯材の外周面に連続帯状の外周シートを螺旋状に巻き付けて、前記芯材を螺旋状の外周シートで包装してなる連続棒状体を形成し、
この連続棒状体を吸収性物品構成部材に固定した後に所定長さに切断するか、又はこの連続棒状体を所定長さに切断した後に吸収性物品構成部材に固定する、
ことを特徴とする吸収性物品の製造方法。 - 前記外周シートの巻き付けに際して、前記外周シートを先行外周シートの後縁部に対して後続外周シートの前縁部を重ね合わせて相互に直接的又は間接的に接合する、請求項1記載の吸収性物品の製造方法。
- 前記外周シートの巻き付けに際して、前記重ね合わせる先行外周シートの後縁部と後続外周シートの前縁部との間に、外周シートよりも幅の狭い補強シートを連続帯状の補強シートを巻き込み、前記重なり合う先行外周シートの後縁部と後続外周シートの前縁部との間に前記補強シートを挟持固定する、請求項2記載の吸収性物品の製造方法。
- 前記外周シートの巻き付けに先立って、前記芯材の外周面における長手方向に沿って連続状の弾性伸縮部材を供給した後、その外側に前記外周シートの巻き付けを行い、前記弾性伸縮部材を前記外周シートと前記芯材の外周面との間に挟持固定する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品の製造方法。
- 前記芯材は、短繊維の積繊体、連続繊維の束状体、シート状の発泡ウレタンフォーム、ゴム若しくは不織布を折り曲げる若しくは丸めてなるもの、又は筒状若しくは棒状の発泡ウレタンフォーム若しくはゴムである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品の製造方法。
- 前記連続棒状の圧縮復元性芯材をその長手方向に沿って搬送しつつ、ライン下流側に向かうにつれて棒状体直径まで直径が減少する裁頭円錐筒状のガイド体の中心に通す一方で、このガイド体の外周面に沿って前記連続帯状の外周シートを供給し、前記ガイド体を抜け出た芯材の外周面に外周シートを螺旋状に巻き付けることにより、前記連続棒状体を形成する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品の製造方法。
- 肌当接面における排泄位置の前後左右の少なくとも一個所に、排泄物の移動を遮る棒状体が設けられた吸収性物品において、
前記棒状体は、棒状の圧縮復元性芯材の外周面に帯状の外周シートが螺旋状に巻き付けられ、前記芯材が螺旋状の外周シートで包装されて形成されたものである、
ことを特徴とする吸収性物品。
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