JP5614540B2 - 分光センサー及び角度制限フィルター - Google Patents

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本発明は、分光センサー及び角度制限フィルターに関する。
医療や農業、環境等の分野では、対象物の診断や検査をするために分光センサーが用いられている。例えば、医療の分野では、ヘモグロビンの光吸収を利用して血中酸素飽和度を測定するパルスオキシメーターが用いられる。また、農業の分野では、糖分の光吸収を利用して果実の糖度を測定する糖度計が用いられる。
下記の特許文献1には、干渉フィルターと光電変換素子との間を光学的に接続する光ファイバーによって入射角度を制限することにより、光電変換素子への透過波長帯域を制限する分光イメージングセンサーが開示されている。
特開平6−129908号公報
しかしながら、従来の分光センサーでは、小型化が困難であるという課題がある。そのため、センサーを所望箇所に多数設置したり、常時設置しておいたりすること等が困難となってしまう。
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様は、分光センサー及び角度制限フィルターを小型化することに関連している。
本発明の幾つかの態様において、角度制限フィルターは、第1の遮光性材料を含み、第1の開口部が設けられた第1の遮光層と、第2の遮光性材料を含み、且つ第1の遮光層を囲む領域に位置する第2の遮光層と、第1の遮光性材料を含み、第1の開口部と少なくとも一部が重なる第2の開口部が設けられ、第1の遮光層の上方に位置する第3の遮光層と、第2の遮光性材料を含み、且つ第3の遮光層を囲む領域であって第2の遮光層の上方に位置する第4の遮光層と、を含む。
この態様によれば、遮光層によって光路を形成する構成により、微細なパターンの形成が可能であり、小型の角度制限フィルターの製造が可能となる。また、第1の遮光層を囲む領域及び第3の遮光層を囲む領域にそれぞれ第2の遮光層及び第4の遮光層を有しているので、表面の平坦性の高い角度制限フィルターの製造が可能となる。
上述の態様において、第1の遮光層が、第2の遮光層の端面と接しており、第3の遮光層が、第4の遮光層の端面と接していることが望ましい。
これによれば、第1の遮光層と第2の遮光層との間、及び第3の遮光層と第4の遮光層との間を光が通過してしまうことを抑制することができる。また、これらの遮光層が導電体である場合には、これらの遮光層の間において電気的導通を得ることができる。
上述の態様において、第1の遮光層は、複数の第1の開口部が設けられているとともに、隣接する2つの第1の開口部の間に位置する第1の部分と、第1の部分及び複数の第1の開口部より第2の遮光層の側に位置する第2の部分とを含み、第2の遮光層の端面は、第1の遮光層の第2の部分の幅の中央に位置して、第1の遮光層に覆われていることが望ましい。
これによれば、第2の遮光層の端面は、第1の遮光層の第2の部分の幅の中央に位置するので、第2の遮光層が光路内に露出することを防止できる。また、これらの遮光層が導電体である場合には、これらの遮光層の間において電気的導通をより確実に得ることができる。
上述の態様において、第1の遮光層と第3の遮光層との間に隙間が空いており、且つ第1の遮光層と第3の遮光層との両者が第4の遮光層の一部と接していてもよい。
これによれば、第3の遮光層と第5の遮光層との間に隙間が空いていても、第6の遮光層を介在させることによって電気的導通を得ることができる。
上述の態様において、第1の遮光材料の反射率は、第2の遮光材料の反射率より低いことが望ましい。
また、第1及び第3の遮光層は、アルミニウムより反射率の低い物質によって構成されることが望ましい。
これによれば、光の反射率が低い物質によって遮光層を構成することにより、光路の壁面に当たって光路内を通過する光を低減できる。従って、小型の角度制限フィルターであっても、制限角度範囲を超える入射角の光が光路内を通過しにくいようにすることができる。
本発明の他の態様において、分光センサーは、上述の角度制限フィルターと、角度制限フィルターを通過できる光の波長を制限する波長制限フィルターと、角度制限フィルター及び波長制限フィルターを通過した光を検出する受光素子と、を具備する。
この態様によれば、上述の角度制限フィルターを用いるので、小型の分光センサーの製造が可能となる。また、波長制限フィルターを傾斜させるための傾斜構造体を形成しなくても、角度制限フィルターの光路を傾斜させることによって、透過光の波長を選択することができる。
なお、上方とは、基板の表面を基準として裏面に向かう方向とは反対の方向を意味する。
第1の実施形態に係る角度制限フィルター及び分光センサーを示す図。 第1の実施形態に係る角度制限フィルター及び分光センサーを示す断面図。 第1の実施形態に係る角度制限フィルターの形成工程を示す断面図。 第2の実施形態に係る角度制限フィルター及び配線層の一部を示す断面図。 第3の実施形態に係る角度制限フィルター及び配線層の一部を示す断面図。 第4の実施形態に係る角度制限フィルター及び分光センサーを示す平面図。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。また同一の構成要素には同一の参照符号を付して説明を省略する。
<1.第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る角度制限フィルター及び分光センサーを示す模式図である。図1(A)は分光センサーの平面図、図1(B)は図1(A)のB−B線断面図である。図2は、第1の実施形態に係る角度制限フィルター及び分光センサーを示す断面図である。図2は、図1(B)に示す囲み線II部分を拡大した図に相当する。
分光センサー1は、角度制限フィルター10と、波長制限フィルター20と、受光素子30とを具備している(図1(B)参照)。図1(A)においては、波長制限フィルター20を省略している。
分光センサー1が形成される半導体基板としてのP型シリコン基板3(図2参照)には、受光素子30に所定の逆バイアス電圧を印加したり、受光素子30において発生した光起電力に基づく電流を検知し、当該電流の大きさに応じたアナログ信号を増幅してデジタル信号に変換したりする半導体素子40を含む電子回路が形成されている。この半導体素子40に、配線用の複数のアルミニウム(Al)合金層51b〜51fの何れかが接続されることにより、電子回路における半導体素子間の電気的接続や電子回路の外部との電気的接続が行われている。
複数のアルミニウム合金層51b〜51fの間には、酸化シリコン層52b〜52eが形成されており、最下層のアルミニウム合金層51bと半導体素子40との間には、酸化シリコン層52aが形成されている。アルミニウム合金層51b〜51fの間、及び最下層のアルミニウム合金層51bと半導体素子40との間は、それぞれ導電プラグ53a〜53eによって接続されている。導電プラグ53a〜53eは、導電プラグ53a〜53eを配置した箇所において、上下のアルミニウム合金層51b〜51fの間、又は最下層のアルミニウム合金層51bと半導体素子40との間を、電気的に接続するものである。なお、アルミニウム合金層51b〜51fの各々の上面及び下面に、導電プラグ53a〜53eとの電気的接続を良好にするため窒化チタン(TiN)膜を形成しても良い。
<1−1.角度制限フィルター>
角度制限フィルター10は、受光素子30が形成されたP型シリコン基板3上に形成されている。本実施形態の角度制限フィルター10においては、複数の遮光層(第1、第3、第5の遮光層)としてのタングステン(W)層13b〜13eによって、光路を画成する壁部が形成されている。タングステン層13b〜13eの各々は、少なくとも1つの開口部15を有している。なお、第1、第3、第5の遮光層は、タングステン層13b〜13eに限らず、受光素子30によって受光しようとする波長の光の反射率がアルミニウムの反射率より低く、受光素子30によって受光しようとする波長の光を実質的に透過しない物質、例えば銅、窒化チタン、チタンタングステン、チタン、タンタル、窒化タンタル、クロム、モリブデンによって構成されていても良い。
また、P型シリコン基板3上には、複数の遮光層(第2、第4、第6の遮光層)としてのアルミニウム合金層11b〜11fが、それぞれ透光性(受光素子30によって受光しようとする波長の光に対する透光性を言う。以下同じ)を有する絶縁層としての酸化シリコン(SiO)層12b〜12eを介して積層されている。なお、第2、第4、第6の遮光層として、アルミニウム合金層11b〜11fに限られず、銅(Cu)合金層が形成されても良い。
タングステン層13b〜13eは、P型シリコン基板3上に、例えば格子状の所定パターンで複数層にわたって連続的に形成される。これにより、タングステン層13b〜13eの各々に形成された開口部15が互いに重なる。タングステン層13b〜13eの開口部15に相当する領域には、透光性を有する上述の酸化シリコン層12b〜12eが充填されている。タングステン層13b〜13eの各々に形成された開口部15によって、タングステン層13b〜13eの積層方向に沿った光路が形成される。
タングステン層13b〜13eによって形成された壁部は、光路内を通過する光の入射角度を制限する。すなわち、光路内に入射した光が、光路の向きに対して傾いている場合には、光がタングステン層13b〜13eの何れかに当たり、その光の一部はタングステン層13b〜13eの何れかに吸収され、残りは反射される。光路を通過するまでの間に反射が繰り返されることによって反射光は弱くなるので、角度制限フィルター10を通過できる光は、実質的に、光路に対する傾きが所定の制限角度範囲内の光に制限される。
上述の態様においては、P型シリコン基板3上に、格子状の所定パターンで複数のタングステン層13b〜13eを形成することによって壁部が形成されるので、微細なパターンの形成が可能であり、小型の角度制限フィルター10の製造が可能となる。また、部材を接着材によって貼り合わせて分光センサーを構成する場合と比べて、製造プロセスを簡素化でき、接着材による透過光の減少も抑制できる。
好ましい態様において、アルミニウム合金層11b〜11fは、半導体素子40を含む電子回路上のアルミニウム合金層51b〜51fと同じ材料によって構成され、同じ多層配線プロセスにより形成される。また、タングステン層13b〜13eは、電子回路上の導電プラグ53b〜53eと同じ材料(タングステン)によって構成され、同じ多層配線プロセスにより形成される。これにより、角度制限フィルター10は、同一のP型シリコン基板3上に形成される電子回路のための配線用のアルミニウム合金層51b〜51fや導電プラグ53b〜53eを形成するのと同時に、半導体プロセスによって形成することができる。
本実施形態の角度制限フィルター10において、アルミニウム合金層11b〜11fは、タングステン層13b〜13eによって形成された壁部を囲む領域に形成される(図1(A)参照)。また、角度制限フィルター10の光路の壁面が、光の反射率の高いアルミニウム合金層11b〜11fではなく、タングステン層13b〜13eのみによって形成される(図2参照)。これにより、光路内に入射した光が光路の壁面で反射することを抑制できるので、制限角度範囲を超える入射角の光が光路内を通過しにくいようにすることができる。壁部を囲む領域にアルミニウム合金層を形成する際、アルミニウム合金層は、壁部を全て囲まなくてもよく、隙間が空いていてもよい。
また、好ましい態様において、タングステン層13b〜13eは、それぞれアルミニウム合金層11b〜11eの内側の端面を介してアルミニウム合金層11b〜11eと電気的に接続される。そして、例えば、P型シリコン基板3に形成される受光素子30とタングステン層13bとが、最下層のタングステン層13aによって電気的に接続される。これにより、受光素子30とアルミニウム合金層11b〜11fとが電気的に接続されている。
また、タングステン層13b〜13eは、隣接する2つの開口部15の間に位置する部分(第1の部分)131の幅は狭く、外側の部分(第2の部分)132の幅は広くなっている。そして、外側の部分132の幅の中心に、アルミニウム合金層11b〜11eの内側の端面が位置している。これにより、タングステン層13b〜13eとアルミニウム合金層11b〜11eとが電気的に接続されることと、アルミニウム合金層11b〜11eが角度制限フィルター10の光路内に露出しないようにすることとの両者を、より確実に実現することができる。
また、タングステン層13b〜13eにアルミニウム合金層11b〜11eの内側の端面が接しているので、タングステン層13b〜13eの外側から光が迷い込んで(タングステン層13b〜13eとアルミニウム合金層11b〜11eとの間を光が通過して)受光素子30に到達してしまうことを抑制できる。
本実施形態において、角度制限フィルター10はP型シリコン基板3に対して垂直な方向の光路を有しているが、これに限らず、P型シリコン基板3に対して傾斜した方向の光路を有していても良い。P型シリコン基板3に対して傾斜した方向の光路を形成するためには、例えば、複数のタングステン層13b〜13eをそれぞれ面方向に所定量ずつずらして形成する。
<1−2.波長制限フィルター>
波長制限フィルター20は、例えば、角度制限フィルター10上に、酸化シリコン(SiO)等の低屈折率の薄膜21と、酸化チタン(TiO)等の高屈折率の薄膜22とを多数積層したものである。
低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22は、それぞれ例えばサブミクロンオーダーの所定膜厚とし、これを例えば計60層程度にわたって積層することにより、全体で例えば6μm程度の厚さとする。
低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22は、それぞれP型シリコン基板3に対して僅かに傾斜していても良い。低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22のP型シリコン基板3に対する傾斜角度θ(図2参照)は、受光素子30によって受光しようとする光の設定波長に応じて、例えば0[deg]以上30[deg]以下に設定する。
低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22をP型シリコン基板3に対して傾斜させるために、例えば、角度制限フィルター10上に透光性を有する傾斜構造体23を形成し、傾斜構造体23の上に低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22を成膜する。傾斜構造体23は、例えば、角度制限フィルター10上に形成した酸化シリコンをCMP(chemical mechanical polishing)法によって加工することにより形成する。
受光素子30によって受光しようとする光の設定波長に応じた傾斜角度θを有する傾斜構造体23を形成することにより、低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22のP型シリコン基板3に対する傾斜角度を調整することができる。
波長制限フィルター20は、以上の構成により、角度制限フィルター10に所定の制限角度範囲内で入射する光(角度制限フィルター10を通過できる光)の波長を制限する。
すなわち、波長制限フィルター20に入射した入射光は、低屈折率の薄膜21と高屈折率の薄膜22との境界面において、一部は反射光となり、一部は透過光となる。そして、反射光の一部は、他の低屈折率の薄膜21と高屈折率の薄膜22との境界面において再度反射して、上述の透過光と合波する。このとき、反射光の光路長と一致する波長の光は、反射光と透過光の位相が一致して強めあい、反射光の光路長と一致しない波長の光は、反射光と透過光の位相が一致せずに弱めあう(干渉する)。
ここで、反射光の光路長は、入射光の向きに対する低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22の傾斜角度によって決まる。従って、上述の干渉作用が、例えば計60層に及ぶ低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22において繰り返されると、入射光の入射角度に応じて、特定の波長の光のみが波長制限フィルター20を透過し、所定の出射角度(例えば、波長制限フィルター20への入射角度と同じ角度)で波長制限フィルター20から出射する。
角度制限フィルター10は、所定の制限角度範囲内で角度制限フィルター10に入射した光のみを通過させる。従って、波長制限フィルター20と角度制限フィルター10とを通過する光の波長は、低屈折率の薄膜21及び高屈折率の薄膜22のP型シリコン基板3に対する傾斜角度θと、角度制限フィルター10が通過させる入射光の制限角度範囲とによって決まる所定範囲の波長に制限される。
波長制限フィルターは、上記の例に限定されず、特定の範囲の波長の光を透過する材料でもよい。また、特定の範囲の波長の光を分離するプリズムでもよい。
<1−3.受光素子>
受光素子30は、波長制限フィルター20及び角度制限フィルター10を通過した光を受光して光起電力に変換する素子である。
受光素子30は、P型シリコン基板3にイオン注入等によって形成された各種の半導体領域を含んでいる。P型シリコン基板3に形成された半導体領域としては、例えば、第1導電型の第1の半導体領域31と、第1の半導体領域31上に形成された第2導電型の第2の半導体領域32と、第2の半導体領域32上に形成された第1導電型の第3の半導体領域33と、第2の半導体領域32上に、第3の半導体領域33に囲まれて形成され、第2の半導体領域32より高濃度の不純物を含む第2導電型の第4の半導体領域34と、が含まれる。第1導電型は例えばN型、第2導電型は例えばP型である。
第1の半導体領域31と第3の半導体領域33とは、第1導電型の第5の半導体領域35を介して電気的に接続されている。第1の半導体領域31は、第5の半導体領域35を介して導電プラグ63aに接続され、導電プラグ63aは、アルミニウム合金層11bとは分離されたアルミニウム合金層61bを介して、図示しない第1の外部電極に接続されている。第4の半導体領域34は、角度制限フィルター10の下端のタングステン層13aに接続され、角度制限フィルター10はさらにアルミニウム合金層11b〜11fを介して、図示しない第2の外部電極に接続されている。第1の外部電極と第2の外部電極とにより、第1の半導体領域31と第2の半導体領域32との間で形成されたPN接合に逆バイアスの電圧を印加できるようになっている。
上述の態様においては、第4の半導体領域34が角度制限フィルター10を介して第2の外部電極に接続されているので、受光素子30上に角度制限フィルター10以外の配線用の導電体を設ける必要がなく、配線の増加による受光光量の低下を抑制することができる。
角度制限フィルター10を通過してきた光が受光素子30で受光されると、第1の半導体領域31と第2の半導体領域32との間で形成されたPN接合において光起電力が発生することにより、電流が発生する。この電流を、第2の外部電極に接続された電子回路(半導体素子40を含む)によって検知することにより、受光素子30で受光した光を検知することができる。
<1−4.第1の実施形態の製造方法>
ここで、第1の実施形態に係る分光センサー1の製造方法について説明する。分光センサー1は、最初にP型シリコン基板3に受光素子30を形成し、次に、受光素子30の上に角度制限フィルター10を形成し、次に、角度制限フィルター10の上に波長制限フィルター20を形成することによって製造する。
最初に、P型シリコン基板3に受光素子30を形成する。例えば、まず、P型シリコン基板3にイオン注入等を行うことによってN型の第1の半導体領域31を形成する。そして、第1の半導体領域31にさらにイオン注入等を行うことによって、N型の第5の半導体領域35と、P型の第2の半導体領域32とを形成する。そして、第2の半導体領域32にさらにイオン注入等を行うことによって、P型の第4の半導体領域34と、N型の第3の半導体領域33とを形成する。この工程は、同一のP型シリコン基板3上に形成される半導体素子40を含む電子回路の形成と同時に行うことができる。
次に、受光素子30の上に角度制限フィルター10を形成する。
図3は、第1の実施形態に係る角度制限フィルターの形成工程を示す断面図である。図3においては、P型シリコン基板3の図示を省略している。
(1)まず、受光素子30が形成されたP型シリコン基板3の上に酸化シリコン層12aを形成する。次に、酸化シリコン層12aの一部(第4の半導体領域34の上方の領域)をエッチングすることにより、酸化シリコン層12aに溝を形成する。
次に、酸化シリコン層12aに形成された溝の中にタングステン層13aを埋め込む。このタングステン層13aは、電子回路のための配線用のアルミニウム合金層と当該電子回路に含まれる半導体素子とを接続する導電プラグ53aの形成と同時に、形成される(図3(A))。
(2)次に、アルミニウム合金層11b及び61bを、電子回路のための配線用のアルミニウム合金層51bの形成と同時に形成する。アルミニウム合金層11b及び61bの下面及び上面には、窒化チタン膜等が形成されることが望ましい。次に、酸化シリコン層12aと、アルミニウム合金層11b及び61bとの上に、酸化シリコン層12bを形成する。酸化シリコン層12bは、電子回路のための配線用のアルミニウム合金層51bの上の酸化シリコン層52bの形成と同時に形成される。
次に、CMP法により、酸化シリコン層12bを平坦化する(図3(B))。このとき、電子回路が形成された領域上にアルミニウム合金層51bが位置しているだけでなく、受光素子30が形成された領域の周辺上にもアルミニウム合金層11b及び61bが位置している。これにより、受光素子30が形成された領域上の酸化シリコン層12bが削られすぎて平坦性を損なうこと(CMPディッシング)を抑制することができる。このようなCMPディッシングを抑制するため、アルミニウム合金層11b及び61bの一片の長さを例えば300μm以下とし、アルミニウム合金層11b及び61bの合計幅を例えば6μm以上とすることが望ましい。
(3)次に、酸化シリコン層12bの一部をエッチングすることにより、酸化シリコン層12bに溝を形成する。次に、酸化シリコン層12bに形成された溝の中にタングステン層13bを埋め込む(図3(C))。タングステン層13bは、電子回路のための配線用のアルミニウム合金層51bと51cとを接続する導電プラグ53bの形成と同時に形成される。
上述の(2)及び(3)の工程を所定回数繰り返すことにより、角度制限フィルター10が形成される(図3(D)、(E))。
上述の酸化シリコン層12bを平坦化する工程だけでなく、酸化シリコン層12c〜12fを平坦化する工程においても、受光素子30が形成された領域の周辺上にそれぞれアルミニウム合金層11c〜11fが位置している。これにより、受光素子30が形成された領域上の酸化シリコン層12c〜12fが削られすぎて平坦性を損なうこと(CMPディッシング)を抑制することができる。このようなCMPディッシングを抑制するため、アルミニウム合金層11c〜11fの一片の長さを例えば300μm以下とし、アルミニウム合金層11c〜11fの幅を例えば6μm以上とすることが望ましい。
次に、角度制限フィルター10の上に波長制限フィルター20を形成する(図2参照)。例えば、まず、角度制限フィルター10の上に酸化シリコン層を形成し、この酸化シリコン層をCMP法等によって所定角度の傾斜構造体23に加工する。次に、低屈折率の薄膜21と高屈折率の薄膜22とを交互に多数積層する。
以上の工程によって分光センサー1が製造される。
<2.第2の実施形態>
図4は、本発明の第2の実施形態に係る角度制限フィルター及び配線層の一部を示す断面図である。
第2の実施形態においては、アルミニウム合金層11b〜11dの厚さに比べてアルミニウム合金層11e(及び11f)の厚さが大きくなっている。このような場合に、酸化シリコン層12eに溝を形成してタングステン層13eを埋め込む際に、タングステン層13eをその下層のタングステン層13dと接続させるためには、酸化シリコン層12eに形成する溝を深くする必要がある。しかしながら、酸化シリコン層12eに溝を形成する工程と、酸化シリコン層52eに溝を形成する工程とを共通の工程で行う場合に、酸化シリコン層12e及び52eのエッチング時間を長くしてしまうと、アルミニウム合金層51eの表面の窒化チタン(TiN)膜がエッチングされ、アルミニウム合金層51eと導電プラグ53eとの間の電気抵抗が増加してしまう場合がある。
そこで、第2の実施形態において、酸化シリコン層12eに形成する溝の深さは、他の酸化シリコン層12b〜12dに形成する溝の深さと同等とすることにより、タングステン層13eとタングステン層13dとの間に隙間が形成されるようにした。
一方、タングステン層13a〜13dを受光素子30に接続して電気回路の一部として用いる場合に、タングステン層13eとタングステン層13dとの間の隙間によって、浮遊容量が発生する可能性がある。これを防止するため、第2の実施形態においては、アルミニウム合金層11eがタングステン層13eとタングステン層13dとの両者に接続されるように、タングステン層13e及びタングステン層13dの外側の部分132の幅の中心にアルミニウム合金層11eの内側の端面が位置している。
他の点については第1の実施形態と同様である。
<3.第3の実施形態>
図5は、本発明の第3の実施形態に係る角度制限フィルター及び配線層の一部を示す断面図である。
第3の実施形態においては、酸化シリコン層12e及び最上層のタングステン層13eの上にアルミニウム合金層が形成されていない。第1の実施形態においては、酸化シリコン層12e及びタングステン層13eの上にアルミニウム合金層11fを形成し、さらにその上に酸化シリコン層12fを形成していたので、酸化シリコン層12fの成膜後に酸化シリコン層12fを平坦化する必要があった。これに対し、第3の実施形態においては、酸化シリコン層12e及び最上層のタングステン層13eの上にアルミニウム合金層を形成せずに、酸化シリコン層12fを形成するので、酸化シリコン層12fを成膜するだけで酸化シリコン層12fが平坦に形成される。従って、第3の実施形態においては、酸化シリコン層12fを平坦化する工程を省略することができる。
他の点については第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
<4.第4の実施形態>
図6は、本発明の第4の実施形態に係る角度制限フィルター及び分光センサーを示す平面図である。図6には、角度制限フィルター10の他に、半導体素子を含む電子回路41、電源用配線42、パッド電極43も示されている。
第4の実施形態における分光センサー1aは、第1の実施形態においてアルミニウム合金層11b〜11eを周囲に配置した角度制限フィルター10を半導体チップ上に複数配列させた大面積の角度制限フィルター10aを含んでいる。角度制限フィルター10aは、アルミニウム合金層11b〜11eを周囲に配置した角度制限フィルター10を有しているので、平坦性の高い角度制限フィルター10aとすることができる。
他の点については第1の実施形態と同様である。
また、上述の第2及び第3の実施形態に係る角度制限フィルターは、第1の実施形態に係る分光センサーにも第4の実施形態に係る分光センサーにも適用することができる。
1、1a…分光センサー、3…P型シリコン基板(半導体基板)、10、10a…角度制限フィルター、11b〜11f…アルミニウム合金層(第2、第4、第6の遮光層)、12a〜12f…酸化シリコン層(絶縁層)、13a〜13e…タングステン層(第1、第3、第5の遮光層)、15…開口部、20…波長制限フィルター、21…低屈折率の薄膜、22…高屈折率の薄膜、23…傾斜構造体、30…受光素子、31…第1の半導体領域、32…第2の半導体領域、33…第3の半導体領域、34…第4の半導体領域、35…第5の半導体領域、40…半導体素子、41…電子回路、42…電源用配線、43…パッド電極、51b〜51f…アルミニウム合金層、52a〜52f…酸化シリコン層、53a〜53e…導電プラグ、61b…アルミニウム合金層、63a…導電プラグ。

Claims (6)

  1. 第1の遮光性材料を含み、第1の開口部が設けられた第1の遮光層と、
    第2の遮光性材料を含み、且つ前記第1の遮光層を囲む領域に位置する第2の遮光層と、
    前記第1の遮光性材料を含み、前記第1の開口部と少なくとも一部が重なる第2の開口部が設けられ、前記第1の遮光層の上方に位置する第3の遮光層と、
    前記第2の遮光性材料を含み、且つ前記第3の遮光層を囲む領域であって前記第2の遮光層の上方に位置する第4の遮光層と、
    を含み、
    前記第1の遮光層が、前記第2の遮光層の端面と接しており、前記第3の遮光層が、前記第4の遮光層の端面と接している角度制限フィルター。
  2. 請求項1において、
    前記第1の遮光層は、複数の前記第1の開口部が設けられているとともに、隣接する2つの前記第1の開口部の間に位置する第1の部分と、前記第1の部分及び前記複数の第1の開口部より前記第2の遮光層の側に位置する第2の部分とを含み、
    前記第2の遮光層の端面は、前記第1の遮光層の前記第2の部分の幅の中央に位置して、前記第1の遮光層に覆われている、角度制限フィルター。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記第1の遮光層と前記第3の遮光層との間に隙間が空いており、且つ前記第1の遮光層と前記第3の遮光層との両者が前記第4の遮光層の一部と接している角度制限フィルター。
  4. 請求項1乃至請求項の何れか一項において、前記第1の遮光材料の反射率は、前記第2の遮光材料の反射率より低い角度制限フィルター。
  5. 請求項1乃至請求項の何れか一項において、
    前記第1及び第3の遮光層は、アルミニウムより反射率の低い材料によって構成された角度制限フィルター。
  6. 請求項1乃至請求項の何れか一項記載の角度制限フィルターと、
    前記角度制限フィルターを通過できる光の波長を制限する波長制限フィルターと、
    前記角度制限フィルター及び前記波長制限フィルターを通過した光を検出する受光素子と、
    を具備する分光センサー。
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