JP5612798B1 - 釘打設補助具 - Google Patents
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Abstract
筒体と軸体から釘打設補助具を構成し、筒体の後端部から軸体を突出させると共に、後端部に陥没部を備えさせ、陥没部から突出させた軸体を釘打機の案内空間の中に差し込んで、釘打機の先端接触部に陥没部を誘導し、陥没部で先端接触部を抱持させて、釘打機に釘打補助具を添着させる。また、陥没部材の一面を平坦な面に形成させ、陥没部材の平坦な面を外方に向けて反転させて、陥没部の平坦な面から軸体を突出させる。また、軸体を螺旋ばねにより後方に付勢して、陥没部材から後方軸部が突出した状態とさせる。これにより、釘マガジンが干渉して釘打機が使えない狭い場所でも、釘の打設本数に応じて釘打機又は金槌を使って、汎用性の高い釘打設補助具を介して効率的に釘を打設することができる。
Description
本発明は、釘マガジンが障害物に干渉して釘打機が使えない、又は障害物があるために金槌を使うことができないような狭い空間において、釘打機又は金槌で釘を打設することができるようにする釘打設補助具に関する。
従来から、木質系の部材同士又は木質系の部材に他の物を結合するには、結合部材間にわたるように釘を打設することが行われている。太さと長さが同じ釘を連続して打設する場合には、電動又は加圧空気等を駆動手段として、順に釘マガジンから釘を送り出して釘を打設する釘打機が使用され、釘が打設されている。一方、太さ又は長さの異なる釘、又は少ない本数の釘を打設する場合には、作業員が金槌を使って手打ちにより釘を打設している。
そして、必要とされる釘の形状本数に応じて、釘打機又は手打ちが選択されて効率的な釘打設作業が行われている。ところが、例えば、縦横に数段の鉄筋を配設してあるコンクリート打設用の床用型枠の上に、天井吊下げボルトを固定する金物を釘止めするような場合には、釘マガジンが鉄筋に干渉するため釘打機の先端が金物まで届かず、また鉄筋が障害となって、釘頭に金槌が振り下ろせず、いずれの方法によっても狭い場所で釘を打設することが困難であるという課題があった。
釘打機には、ロータリ式又は直列式とされた釘マガジンから順に釘が送り出され、その釘の釘頭に向かう案内空間に沿って、電気、加圧空気等の駆動手段により往復運動される軸体を射出させて、その衝撃力により釘を打設させる各種の釘打機がある。そして、釘打機の操作方法の一つとして、まず釘を打設させる際に、釘打機の引き金と釘打機の先端接触部の両方を同時に押圧する方式がある。この方式による場合には、釘打機により釘を打設する際の反動により、釘打機の先端部が被打設部材や打ち終えた釘にぶつかり、意図せずに釘が発射される2度撃ちの事故の危険性があった。そこで、安全性を高めるために、まず先端接触部を押圧した後にのみ、釘の打設ができるようにした方式も開発されている。いずれにしても、釘打機の先端接触部を押圧することが釘打機の駆動要件の一つとなっている。
多くの釘を連続して打設する際に釘打機を使うことにより、作業員が金槌を振る手間が省け、省力化、高速化が図られ、釘打ち作業が効率的に行われていた。一方、釘打機は、その操作性を向上させるため小型化され、釘先端接触部の近傍に装着される釘マガジンからの先方の長さも短くされている。このため、釘を打設する空間に障害物があり、又は釘を打つ空間が狭いため釘打機の先端部を差し込むことができない場合には、釘打機の先端接触部を被打設部材にあてることができず、釘打機を使って釘を打設することができなかった。そこで、従来は、作業員が釘頭の外径に相当する内径の筒体に釘を保持させ、その筒体の後方を押圧して釘先端部を被打設部材に埋め込み筒体を外してから、釘頭に金属棒をあてて金属棒の後端を金槌により打撃し、釘を打ち込むというような手間がかかる作業が行われていた。
そこで、特許文献1には、釘打機の先端部に固定させる延長ノーズアダプタの技術が開示されている。この技術は、釘打機のノーズの先端部に延長胴部を接続し、その延長胴部の先端に釘マガジンを装着させた延長ノーズ又は鞘付き釘を一本ずつ挿入させる筒形状ノーズを、螺子締めにより釘打機と一体化させて使用する技術である。特許文献1の技術を釘打機に適用する場合には、釘打機のノーズ先端と釘マガジンとに延長胴部を介在させて螺子締めし、一体化した延長ノーズ付の釘打機とするため、当該釘打機専用の延長胴部等の部品を常備しておく必要があり、他の種類の釘打機には適用できず、汎用性がないという課題があった。更に、先端側に釘マガジンが装着されるため、遠く離間した場所に釘を打設することはできても、釘マガジンと干渉する障害物がある狭い場所では使用できないという課題があった。
また、釘マガジンと干渉する障害物がある狭い場所で、筒形状ノーズを釘打機に装着して使う場合でも、釘打機専用の筒形状ノーズを常備しておくことが必要であり、異なる釘打機に使えず、汎用性がないという課題があった。仮に、筒形状ノーズを釘打機から外して単独で使い、筒形状ノーズに鞘付き釘を保持させて金槌で打設すると、筒形状ノーズの釘打機との結合螺子部を変形・破損させてしまう。よって筒形状ノーズとしても単独で使用することはできず、釘打機の先端部に螺子締めして結合する必要があり、筒形状ノーズの結合に手間がかかり、打設する釘の本数が少ない場合には効率的な釘打設作業ができないという課題があった。
そこで、本発明は、釘打機の釘先端接触部を被打設部材に接触させることが困難な障害物がある狭い場所で、効率的に釘を打設することが可能な汎用性の高い釘打設補助具を提供することを課題とする。更に、釘打設作業に障害となる物がある狭い場所で、金槌又は釘打機のいずれによっても、効率的に釘を打設することが可能な釘打設補助具を提供することを課題とする。
本発明の第1の発明は、先端接触部の形状が異なる複数の釘打機の中のいずれかの釘打機の先端接触部に、固定しないで添着して使用する釘打設補助具であって、被打設部材に向かって伸びる筒体と、該筒体の中で摺動可能な棒体とを含み、前記筒体は被打設部材側に開口される先方筒部と、釘打機側に開口される後方筒部と、前記先方筒部と前記後方筒部を繋ぎ、そのいずれよりも内径が太い中央筒部とからなり、前記棒体は釘頭を打撃する先方棒部と、前記先端接触部に向かって往復される射出軸体に打撃される後方棒部と、前記先方棒部と前記後方棒部を繋ぎ、そのいずれの外径よりも太く且つ前記先方筒部と前記後方筒部のいずれの内径よりも太い外径の中央繋部とからなり、前記中央繋部が前記中央筒部の中で往復し、前記後方棒部が前記後方筒部から後方に伸びて突出された状態で、前記先方筒部の開口側に前記釘打機に格納される釘よりも長い空間を備え、前記後方筒部の後端部には、前記いずれの先端接触部をも抱持する内径の陥没部が備えられ、前記陥没部の底部から前記後方棒部の突出された長さが前記空間よりも長く、突出された前記後方棒部が前記先端接触部の先端穴に差し込まれて、前記陥没部が前記先端接触部の外側に案内されて、前記先端接触部を抱持することを特徴としている。
第1の発明の釘打設補助具は、釘打機の種類を限定させないで、釘打機に共通に備えられている先端接触部の外側を、後方筒部の陥没部に抱持するようにして添着させる。釘打機に釘打設補助具を添着して釘を打設する際には、釘マガジンの釘送り出し機構122,123(図10参照)によって案内空間113(図9参照)に釘が送り出されないようにし、案内空間内を釘が入っていない空の状態に維持する。そして、空の案内空間には後方棒部が先端接触部の先端穴125(図10参照)から差し込まれ、釘に代わって後方棒部が差し込まれた状態とされる。突出されて案内空間に差し込まれる後方棒部の長さは、釘マガジンに格納される釘の長さ116と先端部余長長さ115(図9参照)とを合わせた長さとされ、釘打機用の所望の釘の長さよりも長い。これにより、所望の釘打機の釘マガジンに格納される釘よりも長い釘を含めた多種類の釘を、釘打機で打設することが可能になるという有利な効果がある。
前方筒部に釘が差し込まれた状態で、釘打設補助具を介して釘打機を被打設部材に押圧すると、先端接触部が釘打機側にスライドして釘の打設動作が可能とされる。釘打機の引き金を引いて打設動作を行うと、加圧空気等の駆動手段により射出軸体が、基端穴124(図10参照)から棒体の後方棒部に向けて射出され、その衝撃力により棒体が先端穴125から釘頭に向けて射出され、筒体の中を摺動した棒体が釘頭に衝突して、釘が被打設部材に打設される。被打設部材が堅い部材、又は打設する釘が長い場合で一回の釘打設操作により釘が打設できない場合には、釘打設操作を複数回繰り返し、射出軸体を案内空間内で往復させればよい。
釘打設補助具の長さは限定されず、その長さを長くすれば、その長さに応じた距離にある被打設部材に釘を打設することが可能となり、障害物がない場合でも遠くの被打設部材に釘を打設することができる。
第1の発明によれば、釘打設補助具がいずれかの釘打機専用のものとはされず、釘打機を取り替えても適用することができ、汎用性の高い釘打設補助具とされる。後方筒部の後端部の陥没部を、所望の釘打機の先端接触部の外側に抱持させるようにあてがって添着させるだけでよく、釘打設補助具を釘打機の螺子締めなどにより固定する手間が省け、少ない本数の釘を打設する場合でも、障害物がある狭い場所に、打設する釘の本数に応じて効率的に釘を打設することが可能となる。また、例えば65mmの長さの釘を打設する釘打機で75mmの釘を打設するように、所望の釘打機の釘マガジンに格納される釘よりも長い釘を含めた多種類の釘を、釘打機で打設することが可能になるという有利な効果がある。更に、釘打設補助具の長さを長くすれば、その長さに応じた遠方にある被打設部材に釘を打設することができる。
本発明の第2の発明は、第1の発明の釘打設補助具において、前記後方筒部が後方筒部本体と陥没部材とを有し、前記陥没部材の一方の端面に前記陥没部が形成され、他方の端面が平坦な面とされ、前記後方筒部本体と前記陥没部材とは前記筒体の軸に沿う方向に取り外し可能に螺合され、前記陥没部材の向きが反転可能とされていることを特徴としている。
第2の発明では、後方筒部が後方筒部本体と陥没部材を有し、陥没部材と後方筒部本体が取り外し可能に螺合され、陥没部材の向きが反転可能とされている。釘打設補助具が釘打機に添着されて使用される場合には、陥没部材の陥没部側を釘打機側とし、外側に陥没部が向くように螺合させて、陥没部により釘打機の先端接触部を抱持するようにして、釘打設補助具を釘打機に添着して、先方筒部に差し込んだ釘を、釘打機を使って打設することが可能である。
一方、陥没部材の陥没部側を中央筒部側とし、陥没部を反転させて外側に陥没部材の平坦な面が向くように螺合して、先方筒部に釘を差し込み、後方棒部を陥没部の平坦な面から外方に突出されるようにすれば、後方棒部のみを金槌で打設することが可能になり、陥没部材を破損させることがない。ここで平坦な面とは、平面に限定されず、外方に凸となった面であってもよい。これにより、一つの釘打設補助具を使用しても、釘の打設本数が多い場合には釘打機を使用して釘を打設し、釘の打設本数が少ない場合には金槌を使って釘を打設することが可能になり、打設する釘の本数に応じて釘打機又は金槌のいずれかの工具を選択して、効率的な釘の打設作業をすることが可能になる。
本発明の第3の発明は、第1又は第2の発明の釘打設補助具において、中央筒部内に第1螺旋ばねが前記中央繋部に接して設けられ、前記筒体内で前記棒体が釘打機側に向けて付勢されて、先方筒部内に前記空間を空けると共に、前記後方棒部を前記後方筒部から突出させていることを特徴としている。
第3の発明では、第1螺旋ばねにより筒体内の棒体を、筒体に沿って釘打機側に付勢させていることにより、先方筒部を上に向けて立てて軸体を筒体から摺動させて突出させなくても、先方筒部の中に釘を差し込む空間が空けられ且つ後方棒部が後方筒部から突出された状態とされる。中央繋部の後方側に第1螺旋ばねを配設させて引張力により付勢させてもよく、中央繋部の先方側に第1螺旋ばねを配設させて圧縮力により付勢させてもよい。第1螺旋ばねの付勢力は、軸体を後方に突出させる程度の付勢力とすればよく、射出軸体が棒体を打撃する衝突力を損なわせない付勢力であることが好適である。これにより、後方棒部を釘打機の先端接触部の先端穴から案内空間の中に差し込むことが容易になる。更に、後方棒部が案内空間に差し込まれて、陥没部を先端接触部に誘導するため、陥没部で先端接触部を抱持させることが容易になる。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明の釘打設補助具において、前記先方筒部の先端部の外周面が先窄まりに窄まっていることを特徴としている。これにより、釘の打設位置を確認することが容易になり、被打設箇所に正確に釘打設補助具をあてがって、釘を打設することが可能になる。
本発明の第5の発明は、第1から第4の発明の釘打設補助具において、前記先方筒部の先端部の内周面が先拡がりに広がっていることを特徴としている。これにより、先方筒部の開口から釘を差し込むことが容易になる。
本発明の第6の発明は、第1から第5の発明の釘打設補助具において、前記中央筒部が先方筒部側と後方筒部側とに隔壁により区画され、前記先方筒部が後端部に膨出部を備え、第2螺旋ばねが前記先方棒部を囲むように、前記膨出部と前記隔壁とに接するように設けられ、前記膨出部が前記中央筒部の先端と前記隔壁との間を第2螺旋ばねが付勢した状態で摺動可能とされ、第2螺旋ばねの付勢力が釘打機の打設ロックを解除する先端接触部を押し出している付勢力よりも小さいことを特徴としている。
本発明の第6の発明によれば、打設動作の反動で釘打機が後退した場合には、付勢力が大きい先端接触部と釘打機本体との距離が伸びて、釘打機は打設ロック状態となり、付勢力が小さい第2螺旋ばねは縮んだままで、釘から筒部が外れることがない。更に、先端接触部が押圧される前の状態に戻ってからは、先方筒部側の第2螺旋ばねが伸び、釘から筒部が外れることがない。また第1螺旋ばねと第2螺旋ばねとは隔壁を隔てて配設されているため、各々の付勢力を異ならせることができる。第2螺旋ばねは、打設ロックを解除する先端接触部の付勢力よりも小さい程度とし、第1螺旋ばねは、射出軸体の棒体への打撃力を損なわせないように更に小さい付勢力とすることができる。これにより、先方筒部の付勢力を所望の大きさとし釘打機の操作を容易に保ったまま、一本の釘打設に数回の釘打設操作が必要な場合であっても、釘が先方筒部の中から外れにくくなり、2度打ちによる事故を発生させず追い打ちが容易となる。
本発明の第7の発明は、第1から第6の発明の釘打設補助具において、前記先方棒部の先端が平坦とされると共に、その先端部に磁性が付与され、前記先方筒部の先端から差し込まれた鉄製の釘が前記先方軸体の先端に引寄せられ、付着されるようにされている。
第7の発明によれば、先方棒体の先端に磁性が付与されているため、釘が先方棒体の先端部に引寄せられ付着される。これにより、下方に向いて釘を打設する際にも、釘を先方筒体の先方から脱落させにくい。また、先方棒体の先端が平坦とされているため、釘頭の平面を先端面に付着させて、先方筒体の中央軸に沿って保持して、斜め打ちの状態にならないように、筒体に沿って真っ直ぐに打設することが可能であり、筒体の内径に比して釘が細くても詰まりにくくなる。
本発明の第8の発明の釘打設補助具は、第1から第6の発明のいずれかの釘打設補助具の前記後方筒体に装着される延長筒体を含み、前記延長筒体の内部に前記延長筒体の長さと同じ長さの軸体が挿装され、前記延長筒体の後端部には前記先端接触部を抱持する陥没部が備えられていることを特徴としている。
第8の発明によれば、釘打設補助具に延長筒体を装着させることにより、釘打機から遠い場所の被打設部材、例えば室内高の高い天井面等にも脚立等の足場を利用しないで、床に立ったまま釘打機で釘を打つことが可能である。これにより、例えば内装仕上げ工事が終わった後に天井面に追加の釘打ちが必要な場合のように、遠い場所に僅かな本数を打設する場合に、足場を構築しないで釘を打設することが可能となる。
・本発明の第1の発明によれば、釘打機を取り替えても使用することができる汎用性の高い釘打設補助具とされる。また、釘打設補助具を釘打機の螺子締めなどにより固定する手間が省け、障害物がある狭い場所で、打設する釘の本数に応じて、釘打機又は金槌を使って効率的に釘を打設することが可能となる。また、所望の釘打機の釘マガジンに格納される釘よりも長い釘を含めた多種類の釘を、釘打機で打設することが可能となるという有利な効果がある。更に、釘打設補助具の長さを長くすれば、その長さに応じた遠方にある被打設部材に釘を打設することができる。
・本発明の第2の発明によれば、後方棒部のみを金槌で打設することが可能になり、陥没部材を破損させることがない。これにより、打設する釘の本数に応じて釘打機又は金槌のいずれかの工具を選択して、効率的な釘の打設をすることが可能になる。
・本発明の第3の発明によれば、後方棒部を釘打機の先端接触部の先端穴から案内空間の中に差し込むことが容易になる。更に、後方棒部が案内空間に差し込まれて、陥没部を先端接触部に誘導するため、陥没部で先端接触部を抱持させることが容易になる。
・本発明の第4の発明によれば、釘の打設位置を確認することが容易になり、被打設箇所に正確に釘打設補助具をあてがって、釘を打設することが可能になる。
・本発明の第2の発明によれば、後方棒部のみを金槌で打設することが可能になり、陥没部材を破損させることがない。これにより、打設する釘の本数に応じて釘打機又は金槌のいずれかの工具を選択して、効率的な釘の打設をすることが可能になる。
・本発明の第3の発明によれば、後方棒部を釘打機の先端接触部の先端穴から案内空間の中に差し込むことが容易になる。更に、後方棒部が案内空間に差し込まれて、陥没部を先端接触部に誘導するため、陥没部で先端接触部を抱持させることが容易になる。
・本発明の第4の発明によれば、釘の打設位置を確認することが容易になり、被打設箇所に正確に釘打設補助具をあてがって、釘を打設することが可能になる。
・本発明の第5の発明によれば、先方筒部の開口から釘を差し込むことが容易になる。
・本発明の第6の発明によれば、先方筒部の付勢力を所望の大きさに設定して釘打機の操作を容易に保ったまま、一本の釘打設に数回の釘打設操作が必要な場合であっても、釘が先方筒部の中から外れにくくなり、2度打ちによる事故を発生させず追い打ちが容易となる。
・本発明の第7の発明によれば、下方に向いて釘を打設する際にも、釘を先方筒体の先方から脱落させにくい。また、先方棒体の先端が平坦とされているため、釘頭の平面を先端面に付着させて、先方筒体の中央軸に沿って保持して、斜め打ちの状態にならないように、筒体に沿って真っ直ぐに打設することが可能であり、筒体の内径に比して釘が細くても詰まりにくくなる。
・本発明の第8の発明によれば、遠い場所に僅かな本数を打設する場合に、足場を構築しないで釘を打設することが可能となる。
・本発明の第6の発明によれば、先方筒部の付勢力を所望の大きさに設定して釘打機の操作を容易に保ったまま、一本の釘打設に数回の釘打設操作が必要な場合であっても、釘が先方筒部の中から外れにくくなり、2度打ちによる事故を発生させず追い打ちが容易となる。
・本発明の第7の発明によれば、下方に向いて釘を打設する際にも、釘を先方筒体の先方から脱落させにくい。また、先方棒体の先端が平坦とされているため、釘頭の平面を先端面に付着させて、先方筒体の中央軸に沿って保持して、斜め打ちの状態にならないように、筒体に沿って真っ直ぐに打設することが可能であり、筒体の内径に比して釘が細くても詰まりにくくなる。
・本発明の第8の発明によれば、遠い場所に僅かな本数を打設する場合に、足場を構築しないで釘を打設することが可能となる。
釘打設補助具の後端部から軸体を突出させると共に後端部に陥没部を備えさせ、釘打機の中に軸体を差し込んで、釘打機の先端接触部に陥没部を誘導して添着させることを容易にした汎用性の高い釘打設補助具を提供する。これにより、釘マガジンが干渉して釘打機が使えない狭い場所でも、効率的に釘を打設するという目的を実現した。また、釘の打設本数が少ない場合には釘打機を使わないでも、釘打設補助具の後端の陥没部材の向きを反転して、金槌を使って釘を打設しても陥没部材を破損させないようにした。これにより、釘打機でも金槌でも釘打設補助具が使えるようにし、釘を効率的に打設するという目的を実現した。
実施例1では、筒体を傾斜させることにより、筒体端部の陥没部材から棒体が出没される釘打設補助具を、図1、図2及び従来の釘打機を説明する図8から図10を参照して説明する。図1(A)図は実施例1の釘打設補助具の陥没部から棒体を突出させた状態を示す断面図、図1(B)図は実施例1の釘打設補助具の陥没部材を反転させて棒体を突出させた状態を示す断面図、図2(A)図は釘打設補助具を釘打機に添着させて使用する状態を示す説明図、図2(B)図は釘打設補助具と金槌とを使って釘を打設する状態を示す説明図、図8は加圧空気により駆動する釘打機の概要を示す側面図、図9は釘打設補助具に関係する釘打機の関係要部を示す説明図、図10は釘マガジンと案内空間の概要を説明する説明図である。
まず、本発明の釘打設補助具の理解を容易にするために、図8、図9及び図10を参照して、従来の加圧空気を駆動力とする釘打機について、その構成と作動機構を簡単に説明する。釘打機100は、本体101と、本体から被打設部材に向かう釘を案内する釘案内部102と、釘案内部の下方に付設された釘マガジン部103と、本体下方に形成されたハンドル部104と、ハンドル部の前方に設けられた引き金105とから構成されている。ハンドル部の下方からは、加圧空気導入部106を介して、駆動力となる加圧空気が導入される。釘案内部には上方に開閉可能に軸動される釘案内部蓋108が設けられ、釘マガジン部には下方に開閉可能に軸動される釘マガジン蓋107が設けられている(図8参照)。
釘案内部の内部上方には、その後方に釘を打設する射出軸体114が格納されている。射出軸体114の前方には釘が打ち出される案内空間113が設けられ、その前方には、射出軸体114の軸方向に沿って、釘打機が被打設部材に接する先端接触部111が設けられる。先端接触部111は摺動可能とされ、先端接触部が押圧されると、案内空間113の側に後退して(図9黒塗参照)、それと共にロック解除部材112を押し込んで、釘打機100により釘を打設することが可能となる。案内空間113には、後退した先端接触部と釘の先端までの先端部余長の長さ115と釘の長さ116とを合わせた長さの空間があけられている(図9参照)。
釘マガジン部103には、複数の釘120が釘連結体121に連結されて格納され、釘の打設ごとに、本体側の釘送り出し爪122と釘案内部蓋側の釘送り出し爪123とにより、順に次の釘が案内空間113に送り出される。釘打機の引き金105が押圧されることにより、図示しない加圧空気駆動手段により、本体内に格納されている射出軸体114が、基端穴124から先端穴125に向かって射出され、案内空間に送り出された釘の釘頭に衝撃力を伝えて、先端穴から釘を打ち出して、被打設部材に釘を打設する(図10参照)。
ここで、実施例1の釘打設補助具を図1及び図2を参照して説明する。図1(A)図は実施例1の釘打設補助具の構成を説明する断面図である。実施例1の釘打設補助具1は、筒体10と棒体20とからなっている。筒体10は、先方筒部11と、後方筒部12と、そのいずれよりも内径が太い中央筒部13とからなり、中央筒部の両端部内面と、先方筒部の外面と後方筒部の外面との各々が向い合う位置に形成された螺旋溝を介して螺子固定されている。
後方筒部12は、後方筒部本体14と陥没部材15とからなり、陥没部材が後方筒部本体に接する面に形成された螺子溝24を介して、取り外し可能に螺子止めされている。陥没部材の後端には陥没部16が形成されている。この陥没部16の形状は限定されず、一般的に使用されている釘打機の先端接触部を格納することができる形状とされる。
先方筒部11は、その先端部の外周面17が先窄まりに傾斜されて形成され、内周面18が先拡がりに傾斜して形成されている。先端部の外周面17が先窄まりに傾斜されていることにより、被打設部材への釘の打設位置を確認することが容易になり、内周面18が先拡がりに傾斜されていることにより、先方筒部への釘の差し込みが容易になる。外周面又は内周面のいずれか一方のみを傾斜させるようにしてもよいことは勿論のことである。
棒体20は、先方棒部21と、後方棒部22と、そのいずれよりも太い中央繋部23とからなり、中央繋部に設けられた貫通穴の内面と、先方棒部の外面と後方棒部の外面との各々が向い合う位置に形成された螺旋溝を介して螺子固定されている。中央繋部23は、先方筒部11と後方筒部12の内径のいずれよりも太い外径とされ、且つ中央筒部13に内接する外径とされている。釘打設補助具1では、構成部材の固定を螺子固定としているが、これに限定されないことは勿論のことである。先方棒部21の先端部は、棒部の軸に直交する方向に平面状に形成され、平坦な形状の釘頭の釘を先方筒部に差込んだ際に、釘頭全体に棒部の先端面が接して、釘を打設するようにされている。これにより、釘が斜めに打設されにくい。なお棒部の断面形状は限定されず、先方棒部と後方棒部を円形断面形状とし、その端部に螺旋ねじを形成し、六角ナットを中央繋部として、先端棒部と後方棒部と中央繋部を螺合して一体化してもよい。
図1(B)図は、釘打設補助具1の陥没部材15の向きを反転させて、後方筒部本体に取り付けた状態を示す説明図である。釘打設補助具1の陥没部材15が後方筒部本体14に接する面に形成された螺子溝24を介して、取り外し可能に螺子止めされているため、陥没部材15を外して、その向きを反転させればよい。陥没部材の陥没部16の反対側の面は平坦な面19とされ、陥没部材を反転させた状態で、後方棒部22は陥没部材の平坦な面から突出されるようになっている。
ここで、図2を参照して釘打設補助具1を使用して釘を打設する打設例を説明する。図2は、構築物のコンクリート床のコンクリートを流し込む前の状態の図であり、縦横方向に各々2段に床用の鉄筋31が配設された床用の木板材32に、破線で示した下の階の天井吊ボルト34を吊り下げる金物部材33を、釘を打設して固定する作業を説明する図である。図2(A)図は、図1(A)図の構成の釘打設補助具1を介して、破線で示した釘打機100により釘30を打設する状態を示している。図2(B)図は、図1(B)図の構成の釘打設補助具1を介して、金槌35により釘30を打設する状態を示している。
釘打設補助具1を介して、釘打機100により釘30を打設するには、まず、釘打設補助具の先方筒部11の先端部を上に向け、後方筒部12の陥没部16から後方棒部22を滑り出させ、後方棒部を突出させた状態としておいて、先方筒部に空いた空間に釘30を差し込んで、先方筒部の先端から釘が落下しないように手で保持する。そして、突出させた後方棒部22を、釘打機の先端接触部111の穴から案内空間113の中に差込み、陥没部材の陥没部16の中に釘打機の先端接触部111を抱持させるようにする。更に、釘打設補助具の先方を下方に向けて、釘打設補助具に釘を手で保持したまま、先方筒部11の先方を2段に配設された鉄筋31の隙間を通して、金物部材33の被打設穴まで移動させる。最後に、釘打機100を釘打設補助具1に向けて押圧して、先端接触部111をスライドさせ打設ロックを解除し、引き金105を引いて釘30を打設する(図2(A)図参照)。
釘打設補助具1を介して、金槌35により釘30を打設する場合には、まず、釘打設補助具の陥没部材15の陥没部16が内方を向くように反転させておいて、釘打機100で打設する場合と同様にして、金物部材33の固定穴に先方筒部11の先方を移動させる。そして、陥没部材の平坦な面19から突出した状態の後方棒部22を金槌35で打設して、釘打設補助具1を介して釘を打設する。
実施例2では、中央筒部の中に隔壁を設けて、隔壁の後方筒部側に第1螺旋ばねを配設して、その付勢力により後方棒部を筒体から突出させると共に、隔壁の先方筒部側に第2螺旋ばねを配設して、その付勢力により先方筒部を摺動可能としている釘打設補助具2を、図3、図4、図5を参照して説明する。図3(A)図は、実施例2の釘打設補助具2の陥没部から棒体を突出させた状態を示す断面図、図3(B)図は、実施例2の釘打設補助具2の陥没部材を反転させて、平坦部から棒体を突出させた状態を示す断面図である。また、図4(A)図は、釘打設補助具2を釘打機に添着させた状態を示す説明図、図4(B)図は釘打機を押圧して先方筒部を中央筒部に引き込んだ状態を示す説明図、図5(A)図は更に釘打機を押圧して先端接触部を押し込んで打設ロック部材を引き込んだ状態の説明図、図5(B)図は釘の打設が完了した状態を示す説明図、図5(C)図は射出軸体の衝撃の反動で釘打機が、僅かに後退した状態の説明図である。実施例1と同一の構成の部分については、同一の符号を付している。
実施例2の釘打設補助具2を図3から図5を参照して説明する。図3(A)図は、実施例2の釘打設補助具2の構成を説明する断面図である。実施例2の釘打設補助具2は、筒体40と棒体60とからなっている。筒体40は、先方筒部41と、後方筒部42と、そのいずれよりも内径が太い中央筒部43とからなり、中央筒部には軸方向に区画する隔壁44が形成されている。棒体60は、先方棒部61と、後方棒部62と、そのいずれよりも太い中央繋部63とからなっている。中央繋部63は、先方筒部41と後方筒部42の内径のいずれよりも太い外径とされ、且つ中央筒部43に内接する外径とされている。
隔壁に接して先方筒部側45には第2螺旋ばね46が配設され、その先方は先方筒部の中央筒部側に形成された膨出部48に接している。先方筒部41が第2螺旋ばねに付勢された状態で、内面に螺旋溝が設けられた先方蓋体49が、中央筒体の外面に設けられた螺旋溝に螺合されて、中央筒部の先方筒部側の空間は閉鎖される。ここで、第2螺旋ばねの付勢力は、釘打設補助具が添着される釘打機の先端接触部の付勢力よりも小さいものとされている。隔壁に接して後方筒部側51には第1螺旋ばね47が配設され、その後方は中央繋部63に接し、棒体60が後方に付勢された状態で、内面に螺旋溝が設けられた後方蓋体50が、中央筒体の外面に設けられた螺旋溝に螺合されて、中央筒部の後方筒部側の空間は閉鎖される。ここで、第1螺旋ばねに付勢された棒体60の後方棒部62は、陥没部材15の陥没部16から突出された状態とされている。
後方筒部42は、後方筒部本体14と陥没部材15とからなり、陥没部材が後方筒部本体に接する面に形成された螺子溝24を介して、取り外し可能に螺子止めされている。陥没部材の後端には陥没部16が形成されている。この陥没部16の形状は限定されず、一般的に使用されている複数の釘打機の先端接触部を格納することができる形状とされる。先方棒部61の先端部は、棒部の軸に直交する方向に平面状に形成され、平坦な形状の釘頭の釘を先方筒部に差込んだ際に、釘頭全体に棒部の先端が接して、釘を打設するようにされている。
図3(B)図は、釘打設補助具2の陥没部材15の向きを反転させて、後方筒部本体に取り付けた状態を示す説明図である。釘打設補助具2の陥没部材15が後方筒部本体14に接する面に形成された螺子溝24を介して、取り外し可能に螺子止めされているため、陥没部材15を外して、その向きを反転させればよい。陥没部材の陥没部16の反対側の面は平坦な面19とされ、陥没部材の向きを反転させた状態で、後方棒部62は陥没部材の平坦な面から突出されるようになっている。陥没部材の平坦な面から突出された後方棒部を金槌で打設させる状態は、実施例1と同様であるので、その状態を図3(B)図に示し説明は省略する。
ここで、図4、図5を参照して、釘打設補助具2を介して釘打機により釘を打設する状態を詳細に説明する。図4、図5では、釘打機の先方部分を破線で示し、釘打設補助具と釘打機の作用の理解を容易にするため、釘を釘打設補助具に差込んで釘打機に添着させた際の、陥没部材の平坦な面の位置を一点鎖線で示し、釘打機の射出軸体を黒塗して示している。
釘打設補助具2を釘打機100に添着して釘を打設するには、まず釘打設補助具の先方筒部41に釘30を差し込み、釘打設補助具の後方棒部62を釘打機の先端接触部111の穴から案内空間113(図9参照)に差し込んで、陥没部材15の陥没部16で先端接触部111を抱持し、先方筒部41の先端を被打設部材36の打設位置にあてる(図4(A)図参照)。そして、釘打機100を先方に押圧して、釘打設補助具2を被打設部材36に押圧するようにする。そうすると、第2螺旋ばね46の付勢力が先端接触部の付勢力よりも小さいため、まず第2螺旋ばねが縮んで、先方筒部41が中央筒部43の中に引き込まれた状態となる(図4(B)図参照)。
更に、釘打機100を先方に押圧して釘打設補助具2を被打設部材36に押しあてると、先端接触部111が釘打機側に引き込まれ(図9参照)、それに伴いロック解除部材112が押し込まれ作動ロックが解除される(図5(A)図参照)。そして、引き金105を作動させることにより、図示しない加圧空気駆動手段により射出軸体114が打ち出され、案内空間113に位置されている後方棒部22を打撃して、棒体20を先方に押し出して移動させ、先方棒部21が被打設部材36に釘30を打設する(図5(B)図参照)。棒体20の先方への移動により第1螺旋ばね47が縮み(図5(B)図参照)、それに伴い発生する付勢力により、釘を打撃した後に、棒体は筒体内を打撃前の状態に復帰する(図4(B)図参照)。
ここで、釘の打撃の反動で釘打機100が後方に押し戻された場合を、図5(C)図を参照して説明する。釘打設補助具2では、中央筒部内の第2螺旋ばね46の付勢力が釘打機の先端接触部111の付勢力よりも小さいため、釘打機100が後方に押し戻された場合には、第2螺旋ばね46が縮んだまま押圧状態を維持して、先方筒部41の先端を被打設部材36に接触させたまま、大きな付勢力に付勢された先端接触部111が後方に移動して、先端接触部111が陥没部16の中に抱持されたままとされる。更に、釘打機100が後方に押し戻され、先端接触部が伸び切った後(図4(B)図参照)には、中央筒部43が第2螺旋ばね46により被打設部材36から後退し、先方筒部41は被打設部材36に接したままとされる。これにより、釘の打設に射出軸体114の数回の射出作用が必要な場合であっても、釘30が先方筒部41の中から外れにくく、突出した状態の釘に先端接触部をひっかけて2度打ちの事故を発生させにくく、追い打ちが容易で、釘が斜めに打設されにくい。
実施例3では、実施例2の釘打設補助具2とは先方筒部のみが異なって構成され、先方筒部の基端部に磁石が固着され、先方棒部の先端が平坦とされると共に磁性が付与された実施例3の釘打設補助具3を、図6を参照して説明する。図6は、釘打設補助具3の先方部を断面図により説明する図である。釘打設補助具3は、先方筒部70の基端部に磁石71が固定され、先方筒部の基端部に周囲を囲まれた先方棒部61の先端には磁性が付与され、先端穴72から差し込まれた鉄製の釘30は、先方棒体61の先端の平坦な面に引寄せられる。釘頭が先方棒体に引寄せられて、先方筒部の中をまっすぐに被打設部材73に打ち込まれるため、釘が斜めに打設されにくい。釘打設補助具3では、先方筒部の先端の外周面74のみが先窄まりにされている。これにより、被打設部材の釘穴に釘頭用の面取り75が形成され、釘の打設位置が限定されている場合でも、先端筒部をあてがって位置ずれがないように正確に位置合わせをすることが可能である。
実施例4では、先方筒部の先端部が後方筒部の陥没部に適合して格納されるように形成され、複数の釘打設補助具を接続して延長できるようにされた釘打設補助具4を、図7を参照して説明する。後方に接続される釘打設補助具4は、筒体80と軸体81とからなり、先方筒部の先端部82が後方筒部の陥没部83に適合して格納可能とされ、先方の釘打設補助具4の延長筒体とされている。軸体81は、先方軸部と後方軸部が、そのいずれよりも太い中央繋部で一体となっている。筒体80には、軸体81が脱落せず、中央繋部が往復されて摺動される中央筒部が備えられている。陥没部から後方軸部が突出された状態で前方筒部に釘が格納可能な空間が空けられる。
一本の釘打設補助具4で届かない距離にある被打設部材に、前方の釘打設補助具4を後方の釘打設補助具4に接続し、複数の釘打設補助具を連結する。図7は、2つの釘打設補助具4を連結した状態を示した断面図である。釘打設補助具4を連結するには、先方の釘打設補助具4の陥没部83に、延長筒体としての後方の先端筒部の先端部82を差し込んで嵌め込むようにすればよい。なお、図は省略しているが、陥没部に公知の弾性部材を介して先端筒部の先端部を嵌め込む、又は陥没部の外部と先端筒部の周囲を一体に公知の包囲部材で巻いて締付具により拘束して、先方の釘打設補助具が後方の釘打設補助具又は釘打機から脱落しないようにしてもよい。
・上述した実施例は、本発明の実施態様の一例であり、構成材料の材質、筒体又は軸体の形状は限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変更は、当然本発明の技術的範囲に含まれる。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は上記した説明に限られず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は上記した説明に限られず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100…釘打機、101…本体、102…釘案内部、103…釘マガジン部、
104…ハンドル部、105…引き金、106…加圧空気導入部、
107…釘マガジン蓋、108…釘案内部蓋、
111…先端接触部、112…ロック解除部材、113…案内空間、
114…射出軸体、115…先端部余長の長さ、116…釘の長さ、
120…複数の釘、121…釘連結体、122…本体側の釘送り出し爪、
123…蓋側の釘送り出し爪、124…基端穴、125…先端穴、
104…ハンドル部、105…引き金、106…加圧空気導入部、
107…釘マガジン蓋、108…釘案内部蓋、
111…先端接触部、112…ロック解除部材、113…案内空間、
114…射出軸体、115…先端部余長の長さ、116…釘の長さ、
120…複数の釘、121…釘連結体、122…本体側の釘送り出し爪、
123…蓋側の釘送り出し爪、124…基端穴、125…先端穴、
1,2,3,4…釘打設補助具、
10,40…筒体、11,41…先方筒部、12,42…後方筒部、
13,43…中央筒部、14…後方筒部本体、15…陥没部材、16…陥没部、
17…外周面、18…内周面、19…平坦な面、
20,60…棒体、21,61…先方棒部、22,62…後方棒部、
23,63…中央繋部、24…螺子溝、
30…釘、31…鉄筋、32…木板材、33…金物部材、34…天井吊ボルト、
35…金槌、36…被打設部材、44…隔壁、45…先方筒部側、
46…第2螺旋ばね、48…膨出部、49…先方蓋体、47…第1螺旋ばね、
50…後方蓋体、51…後方筒部側、70…先方筒部、
71…磁石、72…先端穴、73…被打設部材、74…外周面、
75…面取り、80…筒体、81…軸体、82…先端部、83…陥没部
10,40…筒体、11,41…先方筒部、12,42…後方筒部、
13,43…中央筒部、14…後方筒部本体、15…陥没部材、16…陥没部、
17…外周面、18…内周面、19…平坦な面、
20,60…棒体、21,61…先方棒部、22,62…後方棒部、
23,63…中央繋部、24…螺子溝、
30…釘、31…鉄筋、32…木板材、33…金物部材、34…天井吊ボルト、
35…金槌、36…被打設部材、44…隔壁、45…先方筒部側、
46…第2螺旋ばね、48…膨出部、49…先方蓋体、47…第1螺旋ばね、
50…後方蓋体、51…後方筒部側、70…先方筒部、
71…磁石、72…先端穴、73…被打設部材、74…外周面、
75…面取り、80…筒体、81…軸体、82…先端部、83…陥没部
Claims (8)
- 先端接触部の形状が異なる複数の釘打機の中のいずれかの釘打機の先端接触部に、固定しないで添着して使用する釘打設補助具であって、
被打設部材に向かって伸びる筒体と、該筒体の中で摺動可能な棒体とを含み、
前記筒体は被打設部材側に開口される先方筒部と、釘打機側に開口される後方筒部と、前記先方筒部と前記後方筒部を繋ぎ、そのいずれよりも内径が太い中央筒部とからなり、
前記棒体は釘頭を打撃する先方棒部と、前記先端接触部に向かって往復される射出軸体に打撃される後方棒部と、前記先方棒部と前記後方棒部を繋ぎ、そのいずれの外径よりも太く且つ前記先方筒部と前記後方筒部のいずれの内径よりも太い外径の中央繋部とからなり、
前記中央繋部が前記中央筒部の中で往復し、前記後方棒部が前記後方筒部から後方に伸びて突出された状態で、前記先方筒部の開口側に前記釘打機に格納される釘よりも長い空間を備え、
前記後方筒部の後端部には、前記いずれの先端接触部をも抱持する内径の陥没部が備えられ、前記陥没部の底部から前記後方棒部の突出された長さが前記空間よりも長く、突出された前記後方棒部が前記先端接触部の先端穴に差し込まれて、前記陥没部が前記先端接触部の外側に案内されて、前記先端接触部を抱持する、
ことを特徴とする釘打設補助具。 - 前記後方筒部が後方筒部本体と陥没部材とを有し、
前記陥没部材の一方の端面に前記陥没部が形成され、他方の端面が平坦な面とされ、
前記後方筒部本体と前記陥没部材とは前記筒体の軸に沿う方向に取り外し可能に螺合され、前記陥没部材の向きが反転可能とされている、
ことを特徴とする請求項1に記載の釘打設補助具。 - 中央筒部内に第1螺旋ばねが前記中央繋部に接して設けられ、前記筒体内で前記棒体が釘打機側に向けて付勢されて、先方筒部内に前記空間を空けると共に、前記後方棒部を前記後方筒部から突出させている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の釘打設補助具。 - 前記先方筒部の先端部の外周面が先窄まりに窄まっている、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の釘打設補助具。 - 前記先方筒部の先端部の内周面が先拡がりに広がっている、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の釘打設補助具。 - 前記中央筒部が先方筒部側と後方筒部側とに隔壁により区画され、
前記先方筒部が後端部に膨出部を備え、第2螺旋ばねが前記膨出部と前記隔壁とに接するように設けられ、
前記膨出部の後端と前記隔壁とを第2螺旋ばねが付勢した状態で膨出部が摺動可能とされ、
第2螺旋ばねの付勢力が釘打機の打設ロックを解除する先端接触部を押し出している付勢力よりも小さい、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の釘打設補助具。 - 前記先方棒体の先端が平面とされると共に磁性が付与され、
前記先方筒部の先端穴から差し込まれた鉄製の釘が前記先方棒体の先端に引寄せられ付着されるようにされている、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の釘打設補助具。 - 請求項1乃至請求項6に記載のいずれかの釘打設補助具の前記後方筒体に装着される延長筒体を含み、
前記延長筒体の内部に前記延長筒体の長さと同じ長さの軸体が挿装され、
前記延長筒体の後端部には前記先端接触部を抱持する陥没部が備えられている、
ことを特徴とする釘打設補助具。
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