JP5611482B1 - 複合菓子及び複合菓子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】焼成菓子とマシュマロとを接合し、更にそれをチョコレートで被覆してなる複合菓子であって、マシュマロの食感として所望のものが得られ、且つ、被覆したチョコレートのひび割れの発生が抑止されるようにした複合菓子、及びその複合菓子の製造方法を提供する。【解決手段】小麦粉、油脂、糖及び卵を含有する原料からなる焼成菓子シートと、糖及びゼラチンを含む原料からなり、前記焼成菓子シート上に載置されたマシュマロと、前記焼成菓子シート及び前記マシュマロの外周を被覆するチョコレートとを備えた複合菓子において、前記焼成菓子シートにアルコール含有水が含浸されており、前記焼成菓子シートの水分を除いて計算した比重が0.40〜0.70であり、前記マシュマロの水分を除いて計算した比重が0.13〜0.28であり、全体が密封包装されている。【選択図】なし

Description

本発明は、焼成菓子シートと、その上に載置されたマシュマロと、その焼成菓子シートとマシュマロの外周を被覆するチョコレートとを備えた複合菓子、及びその複合菓子の製造方法に関する。
従来より、ビスケット、クッキー等の焼成菓子とマシュマロとを接合し、更にそれをチョコレートで被覆してなる複合菓子が知られている。しかし、この種の複合菓子は、マシュマロの水分が焼成菓子へ移行したり、蒸散したりして、食したときには製造直後よりもマシュマロが固くなるので、なかなか企図した食感とならずにマシュマロの食感として所望のものを得るには経験と勘を必要とした。また、水分移行に伴い、それらを被覆したチョコレートにひび割れが生じやすいという問題もあった。
このような問題に関し、下記特許文献1には、砂糖の一部又は全部をグリセリン、ソルビトールなどの保湿性調整用糖類に置換し、含水クリーム状菓子及び糖潰食品等の糖を含有する食品の平衡湿度をビスケットの平衡湿度と等しくすることにより、長期間保存しても、含水クリーム状菓子及び糖漬食品等の糖を含有する食品の水分を、目的の水分に保持できることが記載されている。そして、長期間保存してもセンタークリーム及びその中に加えられた糖潰食品等の糖を含有する食品の固さが変らない、組合せ菓子の製造法を完成させたことが記載されている。
特公昭59−15612号公報
しかし、本発明者らの研究によれば、ビスケット、クッキー等の焼成菓子とマシュマロとを複合し、更にそれをチョコレートで被覆してなる複合菓子において、マシュマロの食感として所望のものを得ようとした場合に、依然として経験と勘が必要であった。また、被覆したチョコレートのひび割れを効果的に防止することが難しかった。特に、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感を呈するように調製したマシュマロにおいて、水分移行に伴う障害が顕著であった。
したがって、本発明の目的は、焼成菓子とマシュマロとを接合し、更にそれをチョコレートで被覆してなる複合菓子であって、ソフトでしっとりとした焼成菓子の食感と、被覆したチョコレートの風味、食感を楽しむことができると共に、マシュマロの食感として所望のものが得られ、且つ、被覆したチョコレートのひび割れの発生が抑止されるようにした複合菓子、及びその複合菓子の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の複合菓子は、小麦粉、油脂、糖及び卵を含有する原料からなる焼成菓子シートと、糖及びゼラチンを含む原料からなり、前記焼成菓子シート上に載置されたマシュマロと、前記焼成菓子シート及び前記マシュマロの外周を被覆するチョコレートとを備えた複合菓子において、
前記焼成菓子シートにアルコール含有水が含浸されており、
前記焼成菓子シートの水分を除いて計算した比重が0.40〜0.70であり、
前記マシュマロの水分を除いて計算した比重が0.13〜0.28であり、
全体が密封包装されていることを特徴とする。
本発明の複合菓子によれば、焼成菓子シートにアルコール含有水が含浸されているので、マシュマロから焼成菓子シートへの水分移行が抑えられ、企図したマシュマロの食感、特に、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感がよく保たれる。また、焼成菓子シートへの水分移行に伴うシート組織の経時変化を早期に安定化させ、その食感の変化を抑えることができる。更に、被覆したチョコレートのひび割れの発生が抑えられる。
本発明の複合菓子においては、前記マシュマロの水分が18〜25質量%であることが好ましい。これによれば、マシュマロのやわらかさを保つことができる。
本発明の複合菓子においては、前記焼成菓子シートの水分が10〜16質量%であることが好ましい。これによれば、焼成菓子シートのやわらかさやしっとり感を保つことができる。
本発明の複合菓子においては、前記マシュマロの原料であるゼラチンが、ブルーム強度150〜250のゼラチンであることが好ましい。上記範囲のブルーム強度のゼラチンを用いることにより、マシュマロの食感として、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感のものを得やすい。
本発明の複合菓子においては、前記マシュマロが、前記ゼラチンを1〜5質量%含有することが好ましい。
本発明の複合菓子においては、前記マシュマロは、前記糖として、(A)砂糖と、(B)麦芽糖、ソルビトール、水飴、乳糖及びトレハロースから選ばれた少なくとも2種以上の糖とを含有し、前記マシュマロ全体中、前記(A)砂糖の含有量が20〜60質量%、前記(B)麦芽糖、ソルビトール、水飴、乳糖及びトレハロースから選ばれた少なくとも2種以上の糖の含有量が39〜79質量%であることが好ましい。上記範囲の糖の配合により、マシュマロの保水性が高まり、程よい甘味とすることができるうえ、マシュマロの食感として、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感のものを得やすい。
本発明の複合菓子においては、前記マシュマロの硬さが、テクスチャーアナライザーを使用し、直径10mmの円柱プローブを用い、侵入速度5mm/秒、侵入距離10mmの条件下に測定したときの最大応力に対応する荷重として50〜250gであることが好ましい。
本発明の複合菓子においては、前記焼成菓子シートの厚さが2〜8mmであることが好ましい。
一方、本発明の複合菓子の製造方法は、小麦粉、油脂、糖及び卵を含有する原料からなり、水分を除いて計算した比重が0.40〜0.70であり、水分が0.5〜5質量%である焼成菓子シートを製造し、この焼成菓子シートにアルコール含有水を付与し、糖及びゼラチンを含む原料からなり、水分を除いて計算した比重が0.13〜0.28であり、水分が20〜35質量%であるマシュマロを、前記焼成菓子シートの上に分注して載置し、前記焼成菓子シート及び前記マシュマロの外周を、チョコレート液でコーティングして固化させ、全体を密封包装することを特徴とする。
本発明の複合菓子の製造方法によれば、この方法により得られた複合菓子において、焼成菓子シートにアルコール含有水が含浸されているので、マシュマロから焼成菓子シートへの水分移行が抑えられ、企図したマシュマロの食感、特に、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感がよく保たれる。また、焼成菓子シートへの水分移行に伴うシート組織の経時変化を早期に安定化させ、その食感の変化を抑えることができる。更に、被覆したチョコレートのひび割れの発生が抑えられる。
本発明の複合菓子の製造方法においては、前記焼成菓子シート100質量部に対する前記アルコール含有水の付与量が、2.5〜20質量部であることが好ましい。
本発明の複合菓子の製造方法においては、前記マシュマロの原料であるゼラチンとして、ブルーム強度150〜250のゼラチンを用いることが好ましい。上記範囲のブルーム強度のゼラチンを用いることにより、マシュマロの食感として、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感のものを得やすい。
本発明の複合菓子の製造方法においては、前記マシュマロ全体中、前記ゼラチンが1〜5質量%となるように含有させることが好ましい。
本発明の複合菓子の製造方法においては、前記マシュマロの原料である糖として、前記マシュマロ全体中、(A)砂糖が20〜60質量%、(B)麦芽糖、ソルビトール、水飴、乳糖及びトレハロースから選ばれた少なくとも2種以上の糖が39〜79質量%となるように含有させることが好ましい。上記範囲の糖の配合により、マシュマロの保水性が高まり、程よい甘味とすることができるうえ、マシュマロの食感として、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感のものを得やすい。
本発明によれば、焼成菓子とマシュマロとを複合し、更にそれをチョコレートで被覆してなる複合菓子であって、ソフトでしっとりとした焼成菓子の食感と、被覆したチョコレートの風味、食感を楽しむことができると共に、マシュマロの食感として所望のものが得られ、且つ、被覆したチョコレートのひび割れの発生が抑止されるようにした複合菓子を提供することができる。特に、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感を呈するように調製したマシュマロにおいて、その食感をよく保つことができる。
本発明による複合菓子の一実施形態を示す説明図であり、図1(a)はその外観の斜視図であり、図1(b)は側面方向から見た断面図である。 本発明による複合菓子の他の実施形態を示す説明図であり、図2(a)はその外観の斜視図であり、図2(b)は側面方向から見た断面図である。 試験例6−1(複合菓子17)におけるテクスチャーアナライザー分析の結果を示す図表である。 試験例6−2(複合菓子18)におけるテクスチャーアナライザー分析の結果を示す図表である。 試験例6−3(複合菓子19)におけるテクスチャーアナライザー分析の結果を示す図表である。 試験例6−4(複合菓子20)におけるテクスチャーアナライザー分析の結果を示す図表である。
本発明の複合菓子は、焼成菓子シートと、焼成菓子シート上に載置されたマシュマロと、これら焼成菓子シート及びマシュマロの外周を被覆するチョコレートとを備えた複合菓子であって、焼成菓子シートにアルコール含有水が含浸されており、その焼成菓子シートの水分を除いて計算した比重が0.40〜0.70であり、そのマシュマロの水分を除いて計算した比重が0.13〜0.28であり、全体が密封包装されている。
本発明の複合菓子に用いられるマシュマロは、糖及びゼラチンを含む原料をエアミキサー等で含気することによって得られる。
マシュマロの原料である糖としては、砂糖、麦芽糖、ソルビトール、水飴、乳糖、トレハロース、ショ糖、ブドウ糖、糖アルコール、オリゴ糖などが挙げられる。これらの糖は、予め水に溶かして煮詰め、その糖溶液を調製して用いることが好ましい。これにより作業性よくマシュマロの生地を調製することができる。その糖溶液のブリックス糖度は60度〜90度が好ましい。ブリックス糖度が60度未満であると糖溶液にカビが発生しやすく、またマシュマロの保形性が低下して生産性や商品価値を下げ、90度超であるとマシュマロの生地の起泡性が低下してべとついた食感となるため好ましくない。また、複数種の糖を使用することが好ましい。これにより糖溶液ならびにマシュマロ中での糖の結晶化が防がれる。
マシュマロ中の糖の含有量は40〜80質量%であることが好ましい。糖の含有量が40質量%未満であると製品の水分活性が上昇し日もちがしなくなるため好ましくなく、80質量%超であると甘すぎてくどい甘味を有する製品になるため好ましくない。
本発明においては、マシュマロ中の糖の配合とその含有量として、(A)砂糖と、(B)麦芽糖、ソルビトール、水飴、乳糖及びトレハロースから選ばれた少なくとも2種以上の糖とを含有することが好ましく、マシュマロ全体中、(A)砂糖の含有量が20〜60質量%であることが好ましく、30〜50質量%であることがより好ましく、(B)麦芽糖、ソルビトール、水飴、乳糖及びトレハロースから選ばれた少なくとも2種以上の糖の含有量が39〜79質量%であることが好ましく、49〜69質量%であることがより好ましい。上記範囲で砂糖を配合することにより、マシュマロの食感として、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感のものを得やすい。また、乳糖やトレハロースの配合により、甘すぎず程よい甘味を付与することができる。また、ソルビトールや水飴の配合により、保水性を高めることができる。また、麦芽糖の配合により、糖溶液やマシュマロの結晶化を抑制することができる。ただし、水飴は、その配合量が多いと、弾力がありねばつきがあるような食感となり、本発明が指向するマシュマロの食感とは相反するようになるので、そのような食感とならない限度で配合する必要がある。
マシュマロの原料であるゼラチンとしては、食品一般に用いられているゼラチンを用いることができ、特に、マシュマロの食感として、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感のものを得るには、ブルーム強度150〜250のゼラチンを用いることが好ましく、また、マシュマロの経時変化を抑えるという点から、ブルーム強度150〜200のゼラチンを用いることがより好ましい。ブルーム強度はゼラチンの品質規格であり日本工業規格JISK6503−1996に定められた測定方法により測定することができる。ゼラチンは予め水で膨潤・溶解させて、濃度10〜20質量%に調整したゼラチン溶液として用いることが好ましいこれにより作業性よくマシュマロの生地を調製することができる。
マシュマロ中のゼラチンの含有量は1〜5質量%であることが好ましく、1〜3質量%であることがより好ましい。ゼラチンの含有量が1質量%未満であると含気させにくく、保形性が悪くなるので好ましくない。ゼラチンの含有量が5質量%超であると食感が硬くなるため好ましくない。なお、ゼラチンはマシュマロの生地に起泡性を付与して含気させやすくする起泡剤であり、このような起泡剤としてはゼラチン以外にも他の起泡性蛋白が知られているので、ゼラチンに加えて、又はその一部に代えて他の起泡性蛋白を用いてもよいが、本発明が指向する食感のものを得るには、マシュマロの起泡剤としてゼラチンのみを使用することが好ましい。
マシュマロには、上記の原料以外にも、マシュマロの風味や食感に悪影響を与えない範囲で、必要に応じて他の原料を配合してもよい。例えば、油脂、乳化剤、蛋白質、安定剤、増粘剤、香料、着色料、調味料、果汁、ビタミン類、ミネラル類などを適宜含むことができる。また、甘味調整のために、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビアなどの高甘味度甘味料を添加してもよい。また、風味を付与する目的で、ラズベリー果汁(ラズベリー味)、レモン果汁(レモン味)、チョコレート(チョコレート味)、バニラパウダー(バニラ味)、ココアパウダー(ココア味)、コーヒー粉末(コーヒー味)などを添加してもよい。
マシュマロの調製法としては、常法に従えばよく、特に制限はない。具体的には、所定量の糖溶液とゼラチン溶液とを混合して、必要に応じて他の原料を加えて、40〜50℃に保温しながらエアミキサー等によりホイップする。このときホイップの程度を調節することにより、得られるマシュマロの比重を調整することができる。
本発明の複合菓子に用いられるマシュマロは、水分を除いて計算した比重(単位:g/cm)が0.13〜0.28であることが好ましい。マシュマロの比重が0.28超であると、マシュマロの保型性が悪く、焼成菓子シートに載置しようとしてもダレでしまいシート上に載せることができない。一方、マシュマロの比重が0.13未満であると、軽過ぎて(ふわっとし過ぎて)、焼成菓子シートに載置するときにズレやすく、またシートへの結着性が悪くなる。また、マシュマロの比重が上記範囲であれば、焼成菓子シートへの水分移行が生じても、口溶けが良好で、軽くてやわらかい食感を保持することができ、また、経時的な食感変化を抑えることができる。
なお、マシュマロの比重(g/cm)は、一定容積(cm)の計量カップにマシュマロを充填し、固化後に摺り切りし、一定容積あたりのマシュマロの重量(g)を測定することにより算出することができるが、ここで、水分を除いて計算した比重とは、マシュマロの質量(g)から、そのマシュマロに含まれる水分の質量(g)を引き、それをマシュマロの容積(cm)で割って得られる値を意味する。マシュマロの水分を除いて計算した比重は、焼成菓子シートと接合される前も、複合菓子となってマシュマロから水分移行が生じた後でも、変わらない値となる。また、焼成菓子シートへ分注後のマシュマロの比重にあっては、一定体積に切り取り、重量を測定することにより算出したり、3Dレーザースキャン(例えば、株式会社アステックス製、商品名「3D Laser Scanner SELNAC−VM」)などによりマシュマロの体積を測定することにより算出することも可能である。
本発明の複合菓子に用いられる焼成菓子シートは、小麦粉、油脂、糖及び卵を含有する原料を混合して調製した生地をシート状に成形し、焼成することによって得られる。小麦粉としては、強力粉、中力粉及び薄力粉から選ばれた少なくとも1種を使用することができる。また、油脂としては、食用に供せられるものであれば、植物性油脂、動物性油脂、それらの加工油脂のいずれでもよい。また、油脂の融点も特に限定されず、液状油脂、固形油脂のいずれでもよい。例えば、マーガリン、ショートニング、オリーブ油、サフラワー油、コーン油、やし油、カカオ脂、パーム油などが挙げられ、特に、より良好な風味を付与するためには、マーガリン、バター、あるいはショートニングなどの加工食用油脂が好ましく用いられる。また、糖としては、砂糖、ショ糖、蜂蜜、水飴、ブドウ糖、麦芽糖、異性化糖、トレハロース、各種オリゴ糖、更には、ソルビトール、マルチトール、マンニトール、イノシトール、キシリトール、オリゴ糖アルコールなどの糖アルコールなどが挙げられ、これらから選ばれた少なくとも1種を使用することができる。また、卵としては、全卵、卵黄、卵白、凍結全卵、凍結卵黄、凍結卵白、乾燥全卵、乾燥卵黄、乾燥卵白、加糖全卵、加糖卵黄、加糖卵白、調味料含有全卵、調味料含有卵黄、調味料含有卵白などが挙げられ、特に、より良好な風味を付与するためには、鶏全卵が好ましく用いられる。なお、油脂は焼成菓子シートにやわらかさやしっとりとした食感を付与することに寄与する。また、卵は焼成菓子シートの強度や骨格を維持することに寄与する。
焼成菓子シートには、上記の原料以外にも、必要に応じて脱脂粉乳、全粉乳、練乳、濃縮ホエイ、生乳、濃縮乳、発酵乳、クリーム等の乳製品、ベーキングパウダー等の膨脹剤、食塩、食物繊維、ビタミン類、甘味料、食品添加物、ナッツ、乾果などを適宜配合してもよい。
焼成菓子シートの調製法としては、焼成菓子シートの食感や形状等の目的とする種類に応じて常法に従えばよいが、生地中のグルテンが焼成後に焼成菓子シートの表面に被膜を形成すると、アルコール含有水の浸透性が悪く、また、マシュマロとの結着性が悪くなるので、なるべくグルテンが生じないように生地を調製することが好ましい。そのためには、例えば、油脂、糖、卵に必要に応じて適量の水を加えて混合することにより、予め比重0.8〜1.1程度のクリームを調製し、これに小麦粉を添加して、必要に応じて適量の水を加えて混合して、比重が1.6〜2.0程度の生地を調製することにより、生地中のグルテンが焼成後に焼成菓子シートの表面に被膜を形成することなく、細孔が表面に現われた組織を有する焼成菓子シートを得ることができる。このように調製された細孔が表面に現われた組織を有する焼成菓子シートであれば、アルコール含有水の浸透性が良く、マシュマロを分注して載置するときに横ズレしてしまうことも防がれる。
焼成菓子シートの原料の好ましい配合割合としては、例えば、小麦粉100質量部に対して、ショートニング15〜30質量部、砂糖20〜40質量部、鶏全卵3〜8質量部、ならびに水0.1〜3質量部などである。
生地を成形する方法としては、ロータリーモールドで一定の生地の厚さに成形する方法や、デポジッターやワイヤーカットにより分注する方法、また、必要に応じて、ロールで展延する方法等を採用することができるが、一定の大きさ・厚みを安定して成形できるロータリーモールドによる方法が好ましい。また、シート表面に模様や突起を付すために、モールド内に加工を施しても良い。成形した生地の焼成は、常法に従い、トンネルオーブン等で行うことができ、焼成温度150〜240℃、焼成時間5〜12分などの条件で焼成すればよい。
焼成菓子シートの形状に特に制限がなく、四角板形状や円板形状など通常の焼成菓子シートが有する形状であれば良いが、デポジターによる分注の方法により載置する場合に、マシュマロが焼成菓子シートからはみ出したり、逆にマシュマロの載置端部が焼成菓子シート端部から大きく離れたりすることなく、できるだけ近接する位置まで載置されているようにするため、焼成菓子シートは円板形状であることが好ましい。また、食べやすさ、ならびにチョコレート被覆後のチョコレートのひび割れの発生の抑止の観点から、直径あるいは長径2〜5cm程度の大きさであることが好ましい。更に、厚さが2〜8mm程度であることが好ましい。厚さが上記範囲より薄いと、載置するためのシートとしての強度や剛性が保てず、また、載置するマシュマロの量に対するアルコール含有水の付与量を十分に稼げないので好ましくない。一方、厚さが上記範囲より厚いと、焼成菓子の食感や風味が口残りして、マシュマロの食感や風味に勝ちすぎてしまうので好ましくない。
本発明の複合菓子に用いられる焼成菓子シートは、水分を除いて計算した比重(単位:g/cm)が0.40〜0.70であることが好ましく、0.40〜0.60であることがより好ましい。シート比重が0.40未満であると、アルコール含有水を付与した後のシート強度が弱まり、焼成菓子シートの搬送やマシュマロの載置などの工程が困難となる。一方、シート比重が0.70超であると、アルコール含有水の浸透性が悪く、アルコール含有水が焼成菓子シートの内部に均一に拡散しないので、被覆したチョコレートにひび割れが生じやすくなる。また、アルコール含有水の浸透速度が遅く、マシュマロの載置までの時間がかかるので、連続製造に適さない。更に、焼成菓子シートの比重が上記範囲であれば、最終製品(複合菓子)としたときの硬さや口残りなどの食感において、マシュマロとのバランスが良い。
ここで、水分を除いて計算した比重とは、焼成菓子シートの質量(g)から、そのシートに含まれる水分の質量(g)を引き、それを焼成菓子シートの容積(cm)で割って得られる値を意味する。なお、焼成菓子シートの容積は、菜種置換法や3Dレーザースキャン(例えば、株式会社アステックス製、商品名「3D Laser Scanner SELNAC−VM」)などで求めることができる。焼成菓子シートの水分を除いて計算した比重は、マシュマロと接合される前も、複合菓子となってマシュマロから水分移行が生じた後でも、変わらない値となる。
なお、焼成菓子シートの比重は、生地の配合や焼成条件、膨張剤の添加量などによって、適宜調整することができる。
以下、本発明の複合菓子を得る製造方法について説明する。
まず、上記に説明したようにして、小麦粉、油脂、糖及び卵を含有する原料からなり、水分を除いて計算した比重が0.40〜0.70であり、水分が好ましくは0.5〜5質量%、より好ましくは1〜3質量%である焼成菓子シートを製造する。焼成菓子シートの水分は、生地の配合や焼成条件などによって、適宜調整することができる。マシュマロと接合する前の焼成菓子シートの水分を上記範囲とすることにより、複合菓子となったときに、焼成菓子シートにやわらかさやしっとり感を与えるための水分が好適となる。
この焼成菓子シートにアルコール含有水を付与する。その付与方法は、特に限定されないが、例えば、アルコール濃度が8〜60v/v%、より好ましくは20〜60v/v%のアルコール含有水を使用し、マシュマロを載置する焼成菓子シートの表面に噴霧したり、滴下したりする方法が挙げられる。アルコール含有水としてはエタノール含有水やエタノールを含有する酒類などが好ましい。
アルコール含有水の付与量は、焼成菓子シート100質量部に対して、2.5〜20質量部が好ましく、5〜15質量部がより好ましい。アルコール含有水の付与量が上記範囲より少ないと、焼成菓子シートにやわらかさやしっとり感を与えたり、被覆したチョコレートのひび割れの発生が抑止したりする効果が得にくくなるので好ましくない。一方、アルコール含有水の付与量が上記範囲より多いと、シート強度が弱まり、焼成菓子シートの搬送やマシュマロの載置などの工程が困難となるとともに、複合菓子となったときの焼成菓子シートがフニャッとした、ベタついた食感となるので好ましくない。
なお、密封包装後の気中アルコール濃度としては、包装材料のサイズにもよるが、菓子1個をピロー包装する場合を想定した場合、0.5〜1.5v/v%程度となるようにすることが好ましい。この範囲であれば、真菌類の発生を抑制するとともに、開封した時のアルコール臭が気にならない。
一方、マシュマロとしては、上記に説明したようにして、糖及びゼラチンを含む原料からなり、水分を除いて計算した比重が0.13〜0.28であり、水分が好ましくは20〜35質量%、より好ましくは20〜30質量%であるマシュマロを製造する。マシュマロの水分は、マシュマロの生地の水分量などによって、適宜調整することができる。焼成菓子シートと接合する前のマシュマロの水分を上記範囲とすることにより、複合菓子となったときに、マシュマロからの水分移行により焼成菓子シートにやわらかさやしっとり感を与えるとともに、マシュマロのやわらかさを保つための水分が好適となる。
上記マシュマロを、アルコール含有水を付与した後の焼成菓子シートの上に分注して載置する。具体的には、マシュマロの生地をホイップして含気させた後に、マシュマロが自然冷却により固化してしまう前に、例えばデポジターによる分注等の公知の方法により、マシュマロを焼成菓子シートの上に載置する。このとき、そのノズルから所定時間間隔をあけて連続的に所定量が押し出されるようにしたり、そのノズルを多重列に配列したりすれば、効率的に製造を行うことができる。なお、デポジターによる分注の方法によれば、マシュマロの形状は、ノズルの形状や、ノズルから押し出される生地の分量と保形性などの要因によって自律的に決定され、例えば円板形状の焼成菓子シートの上に、マシュマロが焼成菓子シートからはみ出さず、且つ、マシュマロの載置端部が焼成菓子シート端部にできるだけ近接する位置まで載置した場合には、全体としてお椀を伏せたような形状をなす。また、ノズル形状を扁平形状にすれば、全体としておむすびのような形状をなす。なお、垂直断面の形状を観察した際、左右非対称であってもよい。
焼成菓子シートの上にマシュマロを分注して載置した後、その焼成菓子シート及びマシュマロの外周を、チョコレート液でコーティングして固化させる。コーティングの方法について特に制限はなく、一般に利用されているエンローバーによる方法などで行えばよい。チョコレート液を固化させる方法についても、特に制限はなく、コーティング時にチョコレート液が流動性を保つように調整した品温から、その品温を低下させる等により固化させればよい。
コーティングに使用するチョコレート液については、一般にコーティング用チョコレートとして使用されるものであれば、いずれも利用可能である。例えば、純チョコレート、純ミルクチョコレート、チョコレート、ミルクチョコレート、準チョコレート、準ミルクチョコレート、ホワイトチョコレート、クーベルチュール、ビターチョコレートなどが挙げられる。マシュマロや焼成菓子シートとの風味のマッチングの観点からは純チョコレート、純ミルクチョコレートなどの使用が好ましい。チョコレート液の粘度は30〜60ポイズが好ましい。
図1には、本発明による複合菓子の一実施形態が示されている。図1(a)はその外観の斜視図であり、図1(b)は側面方向から見た断面図である。
図1(a),(b)に示すように、この複合菓子10は、円板形状の焼成菓子シート11と、焼成菓子シート11上に載置されたマシュマロ12と、焼成菓子シート11及びマシュマロ12の外周を被覆するチョコレート13とを備えている。焼成菓子シート11の下面はチョコレート13で覆われて、平坦な底面20をなしている。また、マシュマロ12は下方から上方に向けて次第に縮径した略円錐形状をなし、その外周がチョコレート13で覆われて側面21をなしている。更に、マシュマロ12の頂部もチョコレート13で覆われて頂部22をなしている。側面21は、やや外側に膨らむ湾曲形状をなし、全体としてお椀を伏せたような形状をなしている。
この場合、底面11の外周から頂部21に至る直線の長さAに対する、同直線から側面21の最も外方に出っ張っている部分の距離Bの割合は、できるだけ小さい方が好ましく、具体的には、B/Aが0.2以下、より好ましくは0.17以下であることが好ましい。そのような形状にすることにより、その部分を被覆するチョコレート13がひび割れしにくくなる。
また、頂部22は、できるだけなだらかであることが好ましい。この実施形態では、マシュマロ12をデポジターのノズルから押出して焼成菓子シート11上に堆積させた後に、最後にノズルを横方向に相対移動させて、角状の突起ができないようにしている。
更に、マシュマロ12は、その載置端部12aが焼成菓子シート11の周縁からはみ出したり、大きく離れたりすることなく、できるだけ近接する位置まで載置されていることが好ましい。具体的には、マシュマロ12の載置端部12aが、焼成菓子シート11の周縁11aから1mm以内、より好ましくは0.5mm以内の部分にあって、しかも周縁11aからはみ出さないように載置されていることが好ましい。このようにすることにより、その部分を被覆するチョコレート13に、凸状又は凹状の角部ができにくくなり、ひび割れしにくくなる。
図2には、本発明による複合菓子の他の実施形態が示されている。図2(A)はその外観の斜視図であり、図2(B)は側面方向から見た断面図である。
図2(A),(B)に示すように、この複合菓子20は、上記図1に示した実施形態に比べ、マシュマロ12が下方につぶれた形状をしている。
そのため、この実施形態では、側面21の高さ方向の中間部に、外周に突出した部分21aができており、Aが短く、Bが長くなって、B/Aが大きくなっている。
また、この実施形態では、マシュマロ12をデポジターのノズルから押出して焼成菓子シート11上に堆積させ、ノズルを動かさずに最後まで押出したので、頂部22に角状の突起ができている。
本発明による複合菓子は、このような形状のものであってもよいが、その場合、包装・輸送時の衝撃などにより、側面21の突出した部分21aや、頂部22において、チョコレート13の被覆にひび割れが生じやすくなるというデメリットがある。
本発明の複合菓子においては、マシュマロと焼成菓子シートの質量の比が2:1〜1:2とされていることが好ましい。これによれば焼成菓子とマシュマロとの風味や食感のバランスが良い。
また、マシュマロと焼成菓子シートの合計質量に対する、上記チョコレートの質量の比が、3:1〜1:1とされていることが好ましい。チョコレートの量が上記範囲より少ないと、チョコレートの被覆層の厚さが薄くなり、ひび割れが生じやすくなるので好ましくない。
また、食べやすさの観点から、複合菓子の全体質量としては、6〜15gとされていることが好ましい。
こうして得られた複合菓子を、包装材料で密封包装することにより、本発明の複合菓子が得られる。包装材料としては、エタノール透過量の少ない包装材料、例えば30℃におけるエタノール透過度が5g/m・day以下の包装材料が、好ましく使用される。
このような包装材料としては、エタノール透過量の少ない基材フィルムと、ヒートシール可能なシーラントフィルムとを2層以上に積層したフィルムや、エタノール透過量が少なくヒートシール可能な共押出しフィルムを好適に用いることができる。
エタノール透過量の少ない基材フィルムとしては、基材となる2軸延伸ポリエステル(PET)、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、2軸延伸ナイロン(ONY)等のベースフィルムに、バリア層として、アルミ蒸着層、アルミナ、シリカ等の透明蒸着層、ポリ塩化ビニリデンコート(Kコート)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)コート等が形成されているバリアフィルムを用いることができる。エタノール透過量の少ない基材フィルムの厚さは適宜選択可能であるが、5〜30μmであることが好ましい。
また、シーラントフィルムとしては、従来公知のポリエチレン(PE)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー等が使用可能であり特に限定されない。また、エタノール透過量の少ないシーラントフィルムとしてアルミ蒸着未延伸ポリプロピレン(ALVMCPP)を用いてもよく、この場合には上記の基材フィルムはエタノール透過量が少なくなくてもよい。なお、上記のシーラントフィルムのうち、菓子の包装における高速充填適性よりCPPフィルムを用いることが好ましい。シーラントフィルムの厚さは適宜選択可能であるが、20〜100μmであることが好ましい。
複合菓子の包装方法は、特に限定されず、例えば、ピロー包装、トレーに積載後にピロー包装したり、ラミネートする方法などが採用でき、生産性の上から、特にピロー包装が好ましい。
こうして得られた本発明の複合菓子は、互いに接合する前の状態のマシュマロや焼成菓子の水分、アルコール含有水の付与量などを調整することにより、マシュマロの水分が18〜25質量%とされていることが好ましく、18〜23質量%とされていることがより好ましい。これによれば、マシュマロのやわらかさを保つことができる。また、焼成菓子シートの水分が10〜16質量%とされていることが好ましく、10〜14質量%とされていることがより好ましい。これによれば、焼成菓子シートのやわらかさやしっとり感を保つことができる。また、焼成菓子シート中のアルコール濃度が0.5〜2質量%とされていることが好ましい。これによれば、真菌類の発生を抑制するとともに、飲食時のアルコール臭が気にならない。
また、マシュマロのやわらかさの客観的な指標として、テクスチャーアナライザー(例えば、英弘精機株式会社製、商品名「TA.XT plus」)を用いた測定により数値化された硬さ(単位:g)を用いることができる。具体的には、例えば、複合菓子の底面より約2〜2.5cmのところで水平にカットした後、テクスチャーアナライザーの試料台に固定し、テクスチャーアナライザーの測定プローブをマシュマロのカット面に進入させ、測定プローブにかかる応力(Force)を測定し、その最大値に対応する荷重(単位:g)をマシュマロの硬さとみることができる。本発明の複合菓子においては、そのマシュマロの硬さが、テクスチャーアナライザーを使用し、直径10mmの円柱プローブを用い、侵入速度5mm/秒、侵入距離10mmの条件下に測定したときの最大応力に対応する荷重として50〜250gであることが好ましく、50〜200gであることがより好ましい。これによればマシュマロの強度を保ちつつ、柔らかい食感を保持することが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
以下の試験例において、マシュマロと焼成菓子シートの比重と水分の測定は、以下のようにして行った。
[マシュマロの水分の測定]
常圧加熱乾燥助剤法(103℃、5時間)にて測定した。
[マシュマロの比重の測定]
マシュマロを計量カップに充填して、固化後に摺り切りし、重量を測定することにより算出した。なお、複合菓子のマシュマロの比重は、マシュマロの水分を測定して水分移行による重量減少分を差し引いて算出した。
[焼成菓子シートの水分の測定]
常圧加熱乾燥法(105℃、4時間)にて測定した。
[焼成菓子シートの比重の測定]
焼成菓子シートの重量を測定し、菜種置換法により容積を測定することにより算出した。なお、水分を除いた比重は、焼成菓子シートの水分を測定し算出した。
<試験例1>
・試験例1−1(複合菓子1)
以下のようにして複合菓子1を調製した。
1.マシュマロ
砂糖30質量部、麦芽糖25質量部、ソルビトール液25質量部(固形分17.5質量部)、水20質量部を混合し、Brix85になるまで煮詰めた。この糖容液に、予め膨潤・溶解したゼラチン(ブルーム強度:160)の溶液25質量部を、ゼラチン濃度が最終的に2w/v%になるように添加し、45℃に保温しながらホイッパーを用いて混合し、水分を除いて計算した比重0.16(水分を入れて計算した比重は0.23)のマシュマロを調製した。
2.焼成菓子シート
小麦粉(薄力粉)100質量部に、ショートニング20質量部、砂糖30質量部、粉乳2質量部、鶏全卵5質量部、食塩1質量部、膨張剤2質量部、及び水6質量部をミキサーで予め混合したクリームを添加し、焼成菓子生地を調製した。その生地を約3mmの厚みのシート状に延ばし、直径3.2mmの円柱状の型抜きで円板形状に成形した。成形した生地をオーブンの天板に載せ、220℃で6分間焼成した。得られた焼成菓子シートの水分を除いて計算した比重は0.42(水分を入れて計算した比重は0.43)であった。
3.アルコール含有水の付与
焼成菓子シート1枚(約3g)に対して、エタノール濃度30v/v%のアルコール含有水0.3gをシートの片側表面に滴下した。
4.マシュマロの分注
アルコール含有水がシート中に浸透したことを確認した後に、焼成菓子シート1枚(約3g)に対して、マシュマロの約4gをシートの片側表面にデポジターにより分注した。
5.チョコレートの被覆
マシュマロ分注後の菓子全体にコーティング用チョコレートを被覆し、冷却してチョコレートを固化させた。
6.包装密封
アルミ蒸着フィルム(密封包装内径:7.5cm×6.5cm)で1個ずつピロー包装した。
なお、このように調製された複合菓子は、その包装内の気中アルコール濃度が約0.70v/v%程度であり、製造後3か月後にもカビの発生は認められなかった。
・試験例1−2(複合菓子2)
アルコール含有水の付与を行わない以外は、試験例1−1と同様にして複合菓子2を調製した。
・試験例1−3(複合菓子3)
焼成菓子生地に配合する膨張剤の配合量を1質量部とすることで比重が0.57(水分を入れて計算した比重は0.58)に調整された焼成菓子シートを用いた以外は、試験例1−1と同様にして複合菓子3を調製した。
・試験例1−4(複合菓子4)
アルコール含有水の付与を行わない以外は、試験例1−3と同様にして複合菓子4を調製した。
・試験例1−5(複合菓子5)
焼成菓子生地に配合する膨張剤の配合量を0.1質量部とし、焼成温度を180℃、焼成時間を10分にすることで比重が0.79(水分を入れて計算した比重は0.80)に調整された焼成菓子シートを用いた以外は、試験例1−1と同様にして複合菓子5を調製した。
・試験例1−6(複合菓子6)
アルコール含有水の付与を行わない以外は、試験例1−5と同様にして複合菓子6を調製した。
上記のように調製した複合菓子を密封包装した状態で常温下に保管し、1日後、1週間後、2週間後に包装材を開封して複合菓子を取り出し、その外観を評価した。結果を表1に示す。
その結果、焼成菓子シートにアルコール含有水を付与していない複合菓子2(試験例1−2),複合菓子4(試験例1−4),複合菓子6(試験例1−6)では、シート比重の違いにかかわず全てに、被覆したチョコレートにひび割れが観察された。すなわち、保管1日後には底面、側面に亀裂が発生し、側面は横方向にも亀裂が発生していた。複合菓子6(試験例1−6)では、更に底面側部にかけて複数の亀裂が発生していた
一方、焼成菓子シートにアルコール含有水を付与した、シート比重が0.42の複合菓子1(試験例1−1)とシート比重が0.57の複合菓子3(試験例1−3)では、保管2週間後においても被覆したチョコレートにひび割れが観察されなかった。これに対し、焼成菓子シートにアルコール含有水を付与した、シート比重が0.79の複合菓子1(試験例1−5)では、焼成菓子シートにアルコール含有水を付与したにもかかわらず、被覆したチョコレートにひび割れが観察された。すなわち、保管1日後には上面のほか、底部のシート部分から側部にかけて複数の亀裂が発生していた。
以上の結果から、焼成菓子シートへのアルコール含有水の付与により、被覆したチョコレートのひび割れの発生が抑止されることが明らかとなった。また、その効果は、シート比重が重すぎると得られないことが明らかとなった。
<試験例2>
・試験例2−1(焼成菓子シート1)
小麦粉(薄力粉)100質量部に、ショートニング20質量部、砂糖30質量部、粉乳2質量部、鶏卵5質量部、食塩1質量部、膨張剤2質量部、及び水6質量部をミキサーで予め混合したクリームを添加し、焼成菓子生地を調製した。その生地を約3mmの厚みのシート状に延ばし、直径3.2mmの円柱状の型抜きで円板形状に成形した。成形した生地をオーブンの天板に載せ、220℃で6分間焼成した。得られた焼成菓子シートの水分を除いて計算した比重は0.42(水分を入れて計算した比重は0.43)であった。
・試験例2−2(焼成菓子シート2)
膨張剤の配合量を1質量部にすることでシート比重を0.57(水分を入れて計算した比重は0.58)に調整した以外は、試験例2−1と同様にして焼成菓子シート2を調製した。
・試験例2−3(焼成菓子シート3)
膨張剤の配合量を0.1質量部とし、焼成温度を180℃、焼成時間を10分にすることでシート比重を0.79(水分を入れて計算した比重は0.80)に調整した以外は、試験例2−1と同様にして焼成菓子シート3を調製した。
上記のように調製した焼成菓子シート1枚(約3g)に対して、エタノール濃度30v/v%のアルコール含有水0.3gをシートの片側表面に滴下し、その浸透の様子を観察した。また、アルコール含有水が完全にシート内に浸透したことを確認した後にテクスチャーアナライザー(商品名「TA.XT plus」、英弘精機株式会社製)に供し、焼成菓子シートの硬さを分析した。焼成菓子シートの硬さとしては、直径3mmの円柱プローブを用い、侵入速度2mm/秒、侵入距離10mmの条件下に測定したときの最大応力に対応する荷重(単位:g)を測定した。比較として焼成菓子シートにアルコール含有水を付与しない場合についても、テクスチャーアナライザーによる測定を行った。結果を表2に示す。
その結果、焼成菓子シートの比重が重いほどアルコール含有水の浸透速度が遅かった。また、各比重の焼成菓子シートにおいて、アルコール含有水の付与によって、アルコール含有水を付与しない場合に比べて、シートの硬さ(単位:g)にして約4分の1程度の軟化がみられ、その軟化の程度は比重が軽いほど大きかった。そのテクスチャーアナライザー分析における硬さのピークは、焼成菓子シートの比重が軽いほどシート内部で現れた。これは、焼成菓子シートの比重が重いほどシート内部への拡散に時間がかかり、シートの軟化に時間がかかったためであると考えられた。
以上の結果から、試験例1の結果も考え合わせると、アルコール含有水が焼成菓子シートの内部の全体に均一に拡散することで、複合菓子にしたときの体積の増加や変形が防がれて、被覆したチョコレートのひび割れの発生が抑止されるものと考えられた。
<試験例3>
・試験例3−1(複合菓子7)
試験例1−1の複合菓子1と同様にして複合菓子7を調製した。
・試験例3−2(複合菓子8)
試験例1−2の複合菓子2と同様にして複合菓子8を調製した。
・試験例3−3(複合菓子9)
試験例1−3の複合菓子3と同様にして複合菓子9を調製した。
・試験例3−4(複合菓子10)
試験例1−4の複合菓子4と同様にして複合菓子10を調製した。
・試験例3−5(複合菓子11)
試験例1−5の複合菓子5と同様にして複合菓子11を調製した。
・試験例3−6(複合菓子12)
試験例1−6の複合菓子6と同様にして複合菓子12を調製した。
上記複合菓子を密封包装した状態で常温下に保管し、1日後、1週間後、2週間後に包装材を開封して複合菓子を取り出し、4名のパネラーにより複合菓子の食感の評価を行った(試験例3−2,3−4,3−6については保管1日後の食感のみを評価した。)。食感の評価は、マシュマロの食感について、口溶けが良いか、弾力がないか、ねばつきがないかの観点から、焼成菓子シートの食感について、やわらかさ・しっとり感があるか、ざらつき・ぱさつきがないかの観点から、複合菓子の総合評価としては、マシュマロとシートとのバランスが良いか、一緒に口どけするかの観点から、それぞれ2…とても良い、1…良い、0…良くない、の3段階評価とし、4名のパネラーの平均を求めた。また、別途マシュマロと焼成菓子シートの水分を測定した(試験例3−2,3−4,3−6についてはマシュマロの水分のみを測定した。)。結果を表3に示す。
その結果、以下のことが明らかとなった。
(1)焼成菓子シートにアルコール含有水を付与することによって、アルコール含有水を付与しない場合に比べて、マシュマロからの水分移行の鈍化がみられた。
(2)焼成菓子シートにアルコール含有水を付与しない場合、シート比重が0.42の複合菓子8(試験例3−2)ではマシュマロの食感に劣る一方、シート比重が0.57の複合菓子10(試験例3−4)やシート比重が0.79の複合菓子12(試験例3−6)では、焼成菓子シートの食感や総合評価が悪かった。
(3)焼成菓子シートにアルコール含有水を付与した場合、シート比重が0.42の複合菓子7(試験例3−1)やシート比重が0.57の複合菓子9(試験例3−3)では、マシュマロの食感、焼成菓子シートの食感、総合評価がいずれも良好であった。一方、シート比重が0.79の複合菓子11(試験例3−5)では、焼成菓子シートにアルコール含有水を付与したにもかかわらず、焼成菓子シートの食感や総合評価が悪く、マシュマロの食感については、保管1日後、1週間後では良好であったものの、保管2週間後に評価が悪くなった。
<試験例4>
・試験例4−1(マシュマロ1)
砂糖30質量部、麦芽糖25質量部、ソルビトール液25質量部(固形分17.5質量部)、水20質量部を混合し、Brix85になるまで煮詰めた。この糖容液に、予め膨潤・溶解したゼラチン(ブルーム強度:160)の溶液25質量部を、ゼラチン濃度が最終的に2w/v%になるように添加し、45℃に保温しながらホイッパーを用いて混合し、水分を除いて計算した比重0.14(水分を入れて計算した比重は0.20)のマシュマロ1を調製した。
・試験例4−2(マシュマロ2)
ホイッパーによる混合時間を調整して水分を除いて計算した比重0.21(水分を入れて計算した比重は0.30)とした以外は試験例4−1と同様にしてマシュマロ2を調製した。
・試験例4−3(マシュマロ3)
ホイッパーによる混合時間を調整して水分を除いて計算した比重0.28(水分を入れて計算した比重は0.40)とした以外は試験例4−1と同様にしてマシュマロ3を調製した。
・試験例4−4(マシュマロ4)
糖容液として、砂糖55質量部、ソルビトール液25質量部(固形分17.5質量部)、水20質量部を混合し、Brix85になるまで煮詰めたものを用いた以外は試験例4−1と同様にして水分を除いて計算した比重0.21(水分を入れて計算した比重は0.30)のマシュマロ4を調製した。
・試験例4−5(マシュマロ5)
糖容液として、砂糖20質量部、麦芽糖35質量部、ソルビトール液25質量部(固形分17.5質量部)、水20質量部を混合し、Brix85になるまで煮詰めたものを用いた以外は試験例1−1と同様にして水分を除いて計算した比重0.21(水分を入れて計算した比重は0.30)のマシュマロ5を調製した。
上記のように調製したマシュマロの4gを、ソフトビスケットの円板形状シート(厚さ:約3mm、直径:約3.5mm)の上にデポジターにより分注し(分注温度約40℃)、マシュマロの外観や保形性を評価した。結果を表4に示す。
その結果、保形性に関し、マシュマロ比重が0.28のマシュマロ3(試験例4−3)では、生地ダレが生じてソフトビスケットシートに載置することができなかった。なお、分注温度を30℃まで冷やしてもダレは解消しなかった。一方、外観に関し、マシュマロの比重が軽いとやや艶に劣る傾向がみられた。これは比重が軽くなり過ぎると気泡が結合して気泡サイズのバラツキは大きくなるためと考えられた。
<試験例5>
・試験例5−1(複合菓子13)
マシュマロの調製において、ホイッパーによる混合時間を調整してその水分を除いて計算した比重が0.14(水分を入れて計算した比重は0.20)となるように調製し、焼成菓子シートの調製において、膨張剤の配合量を1.5質量部にすることでシート比重を0.53(水分を入れて計算した比重は0.55)に調整した以外は、試験例1−1と同様にして複合菓子13を調製した。
・試験例5−2(複合菓子14)
マシュマロの調製において、ホイッパーによる混合時間を調整してその水分を除いて計算した比重が0.21(水分を入れて計算した比重は0.30)となるように調製した以外は、試験例1−1と同様にして複合菓子14を調製した。
・試験例5−3(複合菓子15)
焼成菓子シートにアルコール含有水の付与を行わない以外は、試験例5−2と同様にして複合菓子15を調製した。
・試験例5−4(複合菓子16)
マシュマロの調製において、ホイッパーによる混合時間を調整してその水分を除いて計算した比重が0.27(水分を入れて計算した比重は0.38)となるように調製した以外は、試験例5−1と同様にして複合菓子16を調製した。
上記のように調製した複合菓子を密封包装した状態で常温下に保管し、1日後、1週間後、2週間後に包装材を開封して複合菓子を取り出し、4名のパネラーにより複合菓子の食感の評価を行った。食感の評価は試験例3と同様にして行った。また、別途マシュマロと焼成菓子シートの水分を測定した。結果を表5に示す。
その結果、以下のことが明らかとなった。
(1)マシュマロ比重が0.21の複合菓子14(試験例5−2)と複合菓子15(試験例5−3)との比較から、焼成菓子シートにアルコール含有水を付与すると、焼成菓子シートにアルコール含有水を付与しない場合に比べて、マシュマロ及び焼成菓子シートの水分が維持され、マシュマロの食感、焼成菓子シートの食感、総合評価について、いずれもより良好な評価が得られた。
(2)焼成菓子シートにアルコール含有水を付与した、マシュマロ比重が0.14の複合菓子13(試験例5−1)では、マシュマロ比重が0.21の複合菓子14(試験例5−2)と同様に、マシュマロの食感、焼成菓子シートの食感、総合評価がいずれも良好であった。一方、マシュマロ比重が0.27の複合菓子16(試験例5−4)では、焼成菓子シートにアルコール含有水を付与したにもかかわらず、マシュマロの食感や総合評価が悪かった。
<試験例6>
・試験例6−1(複合菓子17)
試験例5−1の複合菓子13と同様にして複合菓子17を調製した。
・試験例6−2(複合菓子18)
試験例5−2の複合菓子14と同様にして複合菓子18を調製した。
・試験例6−3(複合菓子19)
試験例5−3の複合菓子15と同様にして複合菓子19を調製した。
・試験例6−4(複合菓子20)
試験例5−4の複合菓子16と同様にして複合菓子20を調製した。
上記複合菓子を密封包装した状態で常温下に保管し、1日後、1週間後、2週間後に包装材を開封して複合菓子を取り出し、底面から2〜2.5cm付近を水平にカットし、カット面からテクスチャーアナライザーのプローブをマシュマロに挿入して分析を行った。具体的には分析は以下のようにして行った。
[テクスチャーアナライザー分析]
・測定機器:英弘精機株式会社製テクスチャーアナライザーTA.XT plus
・測定プローブ名:10mm DIA CYLINDER EBONITE
(1)複合菓子の品温を20℃に保つため、測定は20℃の部屋で行なった。
(2)複合菓子は、その底面より約2〜2.5cmのところで水平にカットした後、テクスチャーアナライザーの試料台に固定した。
(3)テクスチャーアナライザーの測定プローブ(直径10mmの円柱状)を5mm/秒のスピードで降下させ複合菓子のカット面の表面に進入させ、最大荷重5kgの範囲内で応力(Force)を測定した。
(4)測定プローブが複合菓子のカット面の表面から10mm進入したところで、測定プローブを5mm/秒のスピードで上昇させた。
(5)測定プローブが複合菓子カット面の表面の高さなった後に、再度(2回目)、測定プローブを5mm/秒のスピードで降下させ複合菓子のカット面の表面に進入させ、表面から10mm進入したところで、測定プローブを5mm/秒のスピードで再度上昇させた。
(6)測定機器に付属のデータ解析により、食感に関する硬さ、付着性、弾力性、凝集性、ガム性、咀嚼性、復元性を数値化した。
テクスチャーアナライザー分析の結果を表6に示す。また、1日後を100としたときの変化率を表7、及び図3〜図6に示す。
その結果、試験例5−1の複合菓子13と同様にして調製した複合菓子17や(図3)、試験例5−2の複合菓子14と同様にして調製した複合菓子18では(図4)、付着性について保管期間での経時変化が若干認められたものの、その他の分析項目については経時変化はほとんどみられなかった。一方、試験例5−3の複合菓子15と同様にして調製した複合菓子19では(図5)、付着性について保管期間での経時変化がより大きく認められ、試験例5−4の複合菓子16と同様にして調製した複合菓子20では(図6)、付着性について保管期間での経時変化がより大きく認められるとともに、硬さ、ガム性、咀嚼性についても、保管期間での経時変化がより大きく認められた。
以上の結果は、試験例5の食感評価の結果ともよく整合していた。
10 複合菓子
11 焼成菓子シート
11a 周縁
12 マシュマロ
12a 載置端部
13 チョコレート
20 底面
21 側面
21a 外周に突出した部分
22 頂部

Claims (12)

  1. 小麦粉、油脂、糖及び卵を含有する原料からなる1枚の焼成菓子シートと、糖及びゼラチンを含む原料からなり、前記焼成菓子シート上に載置されたマシュマロと、前記焼成菓子シート及び前記マシュマロの外周を被覆するチョコレートとを備えた複合菓子において、
    前記焼成菓子シートには、該焼成菓子シート100質量部に対してアルコール含有水を2.5〜20質量部付与することにより、該アルコール含有水が含浸されており、
    前記焼成菓子シートの水分を除いて計算した比重が0.40〜0.70であり、
    前記マシュマロの水分を除いて計算した比重が0.13〜0.21であり、
    全体が密封包装されていることを特徴とする複合菓子。
  2. 前記マシュマロの水分が18〜25質量%である請求項1記載の複合菓子。
  3. 前記焼成菓子シートの水分が10〜16質量%である請求項1又は2記載の複合菓子。
  4. 前記マシュマロの原料であるゼラチンが、ブルーム強度150〜250のゼラチンである請求項1〜3のいずれか1つに記載の複合菓子。
  5. 前記マシュマロが、前記ゼラチンを1〜5質量%含有する請求項1〜4のいずれか1つに記載の複合菓子。
  6. 前記マシュマロは、前記糖として、(A)砂糖と、(B)麦芽糖、ソルビトール、水飴、乳糖及びトレハロースから選ばれた少なくとも2種以上の糖とを含有し、前記マシュマロ全体中、前記(A)砂糖の含有量が20〜60質量%、前記(B)麦芽糖、ソルビトール、水飴、乳糖及びトレハロースから選ばれた少なくとも2種以上の糖の含有量が39〜79質量%である請求項1〜5のいずれか1つに記載の複合菓子。
  7. 前記マシュマロの硬さが、テクスチャーアナライザーを使用し、直径10mmの円柱プローブを用い、侵入速度5mm/秒、侵入距離10mmの条件下に測定したときの最大応力に対応する荷重として50〜250gである請求項1〜6のいずれか1つに記載の複合菓子。
  8. 前記焼成菓子シートの厚さが2〜8mmである請求項1〜7のいずれか1つに記載の複合菓子。
  9. 小麦粉、油脂、糖及び卵を含有する原料からなり、水分を除いて計算した比重が0.40〜0.70であり、水分が0.5〜5質量%である焼成菓子シートを製造し、この焼成菓子シート100質量部対してアルコール含有水を2.5〜20質量部付与し、糖及びゼラチンを含む原料からなり、水分を除いて計算した比重が0.13〜0.21であり、水分が20〜35質量%であるマシュマロを、前記焼成菓子シートの上に分注して載置し、前記焼成菓子シート及び前記マシュマロの外周を、チョコレート液でコーティングして固化させ、全体を密封包装することを特徴とする複合菓子の製造方法。
  10. 前記マシュマロの原料であるゼラチンとして、ブルーム強度150〜250のゼラチンを用いる請求項9記載の複合菓子の製造方法。
  11. 前記マシュマロ全体中、前記ゼラチンが1〜5質量%となるように含有させる請求項9又は10記載の複合菓子の製造方法
  12. 前記マシュマロの原料である糖として、前記マシュマロ全体中、(A)砂糖が20〜60質量%、(B)麦芽糖、ソルビトール、水飴、乳糖及びトレハロースから選ばれた少なくとも2種以上の糖が39〜79質量%となるように含有させる請求項9〜11のいずれか1つに記載の複合菓子の製造方法。
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