JP5611096B2 - 翼根バネの脱着方法及び翼根バネ - Google Patents

翼根バネの脱着方法及び翼根バネ Download PDF

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本発明は、タービン動翼の翼根部と該翼根部が嵌合される翼溝との間に形成された隙間に設けられ、翼根部を付勢して翼溝に押し付ける翼根バネの脱着方法及びその翼根バネに関する。
回転機械である蒸気タービンやガスタービンのタービン動翼は、ロータの翼溝にタービン動翼の翼根部を嵌め合わせることによりロータに固定されている。この嵌合構造では、翼溝と翼根部との間に、製造公差等による隙間が存在する。このような隙間があっても、ロータが高速で回転しているときには、タービン動翼に作用する遠心力によってタービン動翼がロータに固定されるので、タービン動翼が振動することはない。
しかし、遠心力が低下するロータの低速回転時又は停止時にはタービン動翼が径方向に振動して、翼根部や翼溝の表面に傷を付けるおそれがある。また、この振動はタービン動翼の先端に取り付けられているシュラウドを介して伝達されて隣接するタービン動翼を損傷させる場合もある。そして、これらの損傷が著しい場合には、タービン動翼やロータの交換が必要となる場合もある。
そこで、例えば、特許文献1には、タービン動翼の振動防止を目的として、複数の湾曲部を有する翼根バネが開示されている。図7は、翼根バネを、翼根部の翼溝側先端面と翼溝の底面との間の隙間(以下、溝隙間という)内に設置した状態を示す図である。
図7に示すように、翼根バネ31は、中間部33と、端部32A、32Bと、から構成されており、この中間部33が翼根部21に密着するように設けられている。そして、翼根バネ31の強力な押付力を利用して翼根部21を翼溝11に押し付けることによって、タービン動翼20をタービンロータ10に固定して振動を防止している。
また、タービン動翼の振動防止を目的とするものではないが、特許文献2には、翼溝と翼根部との間の隙間全体にコンパウンドを充填する方法が開示されている。この方法は、翼根部を翼溝に嵌合した状態で、翼根部と翼溝との間に粒状コンパウンド又はスラリー状のコンパウンドを充填するものである。翼溝と翼根部との間の隙間が大きくてもコンパウンドで充填するため、精密に公差を管理しなくても翼根部と翼溝とを好適に接触させることができる。すなわち、翼根部及び翼溝の機械切削の公差を緩和することを目的としたものである。
特開2005−273646号公報 特開昭63−176601号公報
しかしながら、特許文献1に記載の翼根バネは、繰り返し荷重によるへたりや経年的使用による変形によって押し付け力が低下するおそれがあるため、タービンの定期点検時に適宜交換される。
交換作業では、棒状の治具を溝隙間内に設けられた翼根バネの端面に当接させて、そのまま治具を溝隙間の長手方向に沿って押し込むことにより、翼根バネを溝隙間の外へ押し出している。ところが、翼根バネの押し付け力は強大なので、翼根バネを治具で押し出すのに非常に大きな力が必要になり、時には、治具をハンマーで叩いたり、油圧ジャッキで押し出したりして翼根バネを溝隙間の外へ押し出すこともある。
また、点検後に、新たな翼根バネを溝隙間内に取り付ける際も、翼根バネの押付力が作用するので、取り外す際と同様に、翼根バネの端面に治具を当接させ、治具をハンマーで叩いたり、油圧ジャッキで押したりしながら翼根バネを溝隙間内に挿入する場合がある。
したがって、翼根バネを脱着する作業は、手間がかかるうえに困難なので長い作業時間を要する。
また、翼根バネにハンマーで衝撃を加えたり、油圧ジャッキで強大な荷重を付与したりすると、翼根バネに接している翼根部や翼溝に傷をつけてしまうおそれがある。
なお、特許文献2に記載の方法は、翼溝及び翼根部を機械切削する際の公差を緩和するためのものであり、タービン動翼の振動を防止するために翼根バネを設けること自体、記載が無い。
そこで、本発明は、タービン動翼の翼根部及びロータの翼溝を傷つけることなく、短時間で交換可能な翼根バネの脱着方法及びこの翼根バネを提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決する本発明に係る翼根バネの脱着方法は、
タービン動翼の翼根部と該翼根部が嵌合される翼溝との間に形成された隙間に設けられ、前記翼根部を付勢して前記翼溝に押し付ける翼根バネの脱着方法であって、
前記翼根部及び前記翼溝の少なくとも一方に対する前記翼根バネの接触面に流動化した潤滑剤を供給する潤滑剤供給工程と、
前記潤滑剤供給工程の後で、前記翼根バネを前記翼溝に対して脱着する脱着工程とを備えることを特徴とする。
上記翼根バネの脱着方法によれば、潤滑剤を流動化させることで、潤滑剤が翼根バネと翼根部又は翼溝との接触面に広がって、翼根バネと翼根部又は翼溝との間の摩擦抵抗を低減するため、翼根部や翼溝に傷をつけずに短時間で脱着することができる。
また、前記翼根バネの前記接触面に形成された凹部に固形状の潤滑剤を予め充填する潤滑剤充填工程をさらに備え、
前記潤滑剤供給工程では、前記凹部に溶剤を注入して前記凹部に充填された潤滑剤を流動化させて前記接触面に供給することとしてもよい。
このように、予め凹部に配された潤滑剤を溶剤により流動化させることで、流動化された潤滑剤が凹部から翼根バネと翼根部又は翼溝との接触面に、にじみ出して当該接触面に潤滑剤を確実に供給することができる。
また、前記翼根バネには、前記凹部に連通するとともに、前記翼根バネの長手方向における端部において開口する流路が形成されており、
前記潤滑剤供給工程では、前記翼根バネの前記端部から前記流路を介して前記凹部に溶剤を注入することとしてもよい。
このように、翼根バネの端部において開口する流路を利用することで溶剤を凹部に確実に供給することができる。
また、前記潤滑剤供給工程では、前記翼根バネの長手方向に沿って延在するように前記翼根バネの前記接触面に形成された溝に、予め流動化させた潤滑剤を流し込むことで、前記翼根バネの前記接触面に潤滑剤を供給することとしてもよい。
このように、潤滑剤を予め流動化することで流動化状態の調整が容易となり、流動状態が均質な潤滑剤を作製できる。これにより、潤滑剤を翼根バネと翼根部又は翼溝との接触面に確実に広げることができる。
また、前記潤滑剤は、黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン及び窒化ホウ素のいずれか一つを含むこととしてもよい。
上記潤滑剤により、翼根バネと翼根部又は翼溝との間に生じる摩擦抵抗を低減することができる。また、潤滑剤である黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレ、窒化ホウ素は、耐熱性に優れているので、蒸気タービンやガスタービンが使用される高温下においても使用することができる。
また、上述した課題を解決する本発明に係る翼根バネは、
タービン動翼の翼根部と該翼根部が嵌合される翼溝との間に形成された隙間に設けられ、前記翼根部を付勢して前記翼溝に押し付ける翼根バネであって、
前記翼根部及び前記翼溝の少なくとも一方との接触面に形成された凹部と、
前記凹部に設けられた潤滑剤と、
前記凹部に連通し、前記翼根バネの端部において開口する流路とを備えることを特徴とする。
上記翼根バネによれば、凹部に充填された潤滑剤を流動化させることで、潤滑剤が翼根バネと翼根部又は翼溝との接触面に広がって、翼根バネと翼根部又は翼溝との間の摩擦抵抗を低減するため、翼根部や翼溝に傷をつけずに短時間で脱着することができる。
また、予め凹部に配された潤滑剤を溶剤により流動化させることで、流動化された潤滑剤が凹部から翼根バネと翼根部又は翼溝との接触面に、にじみ出して当該接触面に潤滑剤を確実に供給することができる
また、翼根バネが翼根部と翼溝との間に設けられた状態でも、翼根バネの端部において開口する流路を利用することで溶剤を凹部に確実に供給することができる。
本発明によれば、タービン動翼の翼根部や翼溝を傷つけることなく翼根バネを短時間で脱着することができる。
本発明の第一実施形態に係るタービン動翼をタービンロータに接続した状態を示す斜視図である。 翼根部の翼溝側先端面と翼溝の底面との間の溝隙間に翼根バネを設けた状態を示す拡大断面図である。 翼根バネの側面図である。 翼根バネの平面図である。 本発明の第二実施形態に係る翼根バネを溝隙間に設けた状態を示す拡大側面図である。 翼根バネを図5のA方向から矢視した図である。 従来の翼根バネを溝隙間に設けた状態を示す拡大断面図である。
以下、本発明に係る回転機械の翼根バネの実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明では、翼根バネをガスタービンに適用した場合について説明するが、これに限定されるものではなく、蒸気タービンやジェットエンジン等のタービンにも適用することができる。加えて、ガスタービンやジェットエンジンの空気圧縮機等にも適用することができる。
また、以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、本発明の第一実施形態に係るタービン動翼をタービンロータに接続した状態を示す斜視図である。
図1に示すように、ガスタービン1のタービン動翼20は、翼根部21がタービンロータ10に形成された翼溝11に嵌合することにより、タービンロータ10に固定されている。
タービンロータ10の外周部には、周方向に所定の間隔で複数の翼溝11が設けられている。各翼溝11は、タービンロータ10の軸方向に沿って開口されている。加えて、各翼溝11には、タービンロータ10の径方向に沿って凸部12及び凹部13が交互に複数設けられている。また、タービン動翼20の翼根部21には、凹部13と係合する凸部22と、凸部12と係合する凹部23とが交互に複数設けられている。
そして、翼溝11の凸部12に翼根部21の凹部23が嵌合するとともに、翼溝11の凹部13に翼根部21の凸部22が嵌合してタービン動翼20がタービンロータ10に接続される。
また、翼根部21の翼溝側先端面24と翼溝11の底面14との間の溝隙間には翼根バネが設けられており、この翼根バネによって翼根部21は翼溝11に押し付けられている。
図2は、翼根部21の翼溝側先端面24と翼溝11の底面14との間の溝隙間に翼根バネを設けた状態を示す拡大断面図である。また、図3は、翼根バネ3の側面図である。
図2及び図3に示すように、溝隙間2内に設けられる翼根バネ3は、中間部33と、端部32A、32Bとを有し、仮想線CLを中心として線対称に形成されている。この翼根バネ3の中間部33は仮想線CLに略直交するように延在しており、中間部33の両側に設けられる端部32A、32Bは湾曲形状を有し、その先端36は仮想線CLを挟んで対向している。
すなわち、翼根バネ3は、両端部32A、32Bが翼溝11の底面14に接触するとともに、中間部33が翼根部21の翼溝側先端面24に密着するように設けられている。
図4は、翼根バネ3の平面図である。
図4に示すように、翼根バネ3の中間部33には、複数の凹部5と、一対の第1流路6と、複数の第2流路7とが形成されている。
凹部5は、中間部33の長手方向に沿って所定の間隔で設けられている。
一対の第1流路6は、すべての凹部5を間に挟むように設けられている。また、各第1流路6は、翼根バネ3の一端面34から他端面35まで延在し、両端面34、35にそれぞれ開口8を有するように形成されている。これらの開口8から第1流路6内へ溶剤(後述する)を供給する。
そして、第2流路7は、各第1流路6の途中に、各第1流路6と各凹部5とを連通するように設けられている。
なお、凹部5の外寸、深さ、形状及び数等は、翼根バネ3の強度を低下させないように設計等により決定される。また、第1流路6及び第2流路7の配置位置及び数はこれに限定されるものではなく、翼根バネ3を溝隙間2内に設けた状態ですべての凹部5に溶剤を送給できる配置及び形状であればよい。
凹部5には、固形状の潤滑剤4が配されている。また、潤滑剤4を流動化するための溶剤は、各開口8から第1流路6に送給され、各第2流路7を通過して各凹部5に供給される。潤滑剤4が溶剤に接触すると、少なくとも潤滑剤4の一部は、溶剤に溶け込んで或いは溶剤に分散して流動状態となる。
潤滑剤4は、溶剤によって流動化し易いように、粉体状にして用いることが好ましい。また、潤滑剤4として、高い面圧下において高い潤滑性、耐摩耗性及び耐熱性を有する材料を用いるのが好ましく、例えば、黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレ(PTFE)、窒化ホウ素のいずれか一つを含むものを用いる。潤滑剤4として、耐熱性を有する黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレ(PTFE)、窒化ホウ素のいずれか一つを含む材料を用いることで、ガスタービンや蒸気タービンに好適に用いることができる。
溶剤は、潤滑剤4を流動化可能な液体であれば特に限定されないが、例えば、水、アルコール、トルエン、ヘキサン、アセトン等を用いることができる。特に、潤滑剤4との親和性が高い液体が好ましい。
次に、翼根バネ3を溝隙間2内から取り外す方法について説明する。
まず、溝隙間2内に設けられている翼根バネ3の開口8から第1流路6内へ溶剤を供給する。第1流路6内に供給された溶剤は、各第2流路7を通過して各凹部5内に送給される。送給された溶剤によって潤滑剤4が流動化する。
続いて、凹部5内の潤滑剤4が流動化した状態で、溝隙間2内に設けられている翼根バネ3を溝隙間2の長手方向へ移動させると、潤滑剤4が翼根部21の翼溝側先端面24と翼バネ3の中間部33との接触面に広がるため、翼根部21の翼溝側先端面24と翼根バネ3の中間部33表面との間に生じる摩擦抵抗が低減される。これによって、翼根部21及び翼溝11を傷つけることなく、翼根バネ3を短時間で取り外すことができる。
次に、翼根バネ3を溝隙間2内に挿入する方法について説明する。
まず、潤滑剤4を凹部5に配した翼根バネ3の開口8から第1流路6内へ溶剤を供給する。第1流路6内に供給された溶剤は、各第2流路7を通過して各凹部5に送給される。そして、送給された溶剤によって潤滑剤4が流動化する。なお、溝隙間2に挿入する前の翼根バネ3に溶剤を供給する際は、溶剤を開口8から供給せずに、直接凹部5内に供給してもよい。
続いて、翼根バネ3を溝隙間2内に挿入する。翼根バネ3の端部を溝隙間2内に挿入すると、流動化した潤滑剤4が翼根部21の翼溝側先端面24と翼バネ3の中間部33との接触面に広がるため、翼根部21と翼根バネ3との間の摩擦抵抗が低減される。これによって、翼根部21及び翼溝11を傷つけることなく、短時間で翼根バネ3を挿入することができる。
潤滑剤4を流動化して翼根バネ3を翼溝11内に挿入しても、溶剤は時間の経過とともに気化して、凹部5には乾燥した状態の潤滑剤4が残置される。その後、翼根バネ3を取り外す際には、上述したように、溶剤を供給することにより潤滑剤4を再び流動化できる。
上述したように、本実施形態における翼根バネ3の脱着方法によれば、潤滑剤4を流動化させることで、潤滑剤4が翼根部21の翼溝側先端面24と翼バネ3の中間部33との接触面に広がって、翼根バネ3と翼根部21との間の摩擦抵抗を低減するため、翼根部21及び翼溝11の表面に傷を付けることなく翼根バネ3を短時間で脱着することができる。
また、第1流路6及び第2流路7を介して翼根バネ3の凹部5に溶剤を供給することで、潤滑剤4を流動化することができる。
なお、本実施形態においては、翼根部21の翼溝側先端面24と接触する翼根バネ3の中間部33に凹部5、第1流路6及び第2流路7を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、翼溝11の底面14と接触する端部32A、32Bの接触面に凹部5、第1流路6及び第2流路7を設けてもよい。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。以下の説明において、上記の実施形態に対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図5は、本発明の第二実施形態に係る翼根バネを溝隙間2内に設けた状態を示す拡大側面図である。
図5に示すように、翼根バネ43は、湾曲しながら両端部が翼溝11の底面14に接触する中間部45と、中間部45の両端からそれぞれ翼溝11の側面46に接触しながら上方に湾曲するように延設されて翼根部21に接触する端部44A、44Bと、から構成されている。
図6は、翼根バネ43を図5のA方向から矢視した図である。
図6に示すように、翼根バネ43の中間部45には、一対の溝47が形成されている。各溝47は、翼根バネ43の一端面34から他端面35まで延在し、両端面34、35にそれぞれ開口8を有するように形成されている。
次に、翼根バネ43を溝隙間2内から取り外す方法について説明する。
まず、潤滑剤4を予め溶剤で流動化しておく。このとき、所望の流動化状態が得られるように調整する。
次に、溝隙間2内に設けられている翼根バネ43の開口8から溝47内へ流動化した状態の潤滑剤4を供給する。
続いて、翼根バネ43を溝隙間2の長手方向へ移動させると、潤滑剤4が翼溝11の底面14と翼根バネ43の中間部45表面との接触面に広がるため、翼溝11の底面14と翼根バネ43の中間部45表面との間に生じる摩擦抵抗が低減される。これによって、翼根部21及び翼溝11を傷つけることなく、翼根バネ43を短時間で取り外すことができる。
次に、翼根バネ43を溝隙間2内に挿入する方法について説明する。
まず、翼根バネ43を取り外すときと同様に、潤滑剤4を溶剤で流動化し、翼根バネ43の開口8から溝47へ流動化した状態の潤滑剤4を供給する。なお、溝隙間2に挿入する前の翼根バネ3に流動化した状態の潤滑剤4を供給する際は、開口8から供給せずに、直接、溝47内に供給してもよい。
続いて、翼根バネ43を溝隙間2内に挿入する。翼根バネ43の端部を溝隙間2内に挿入すると、流動化した潤滑剤4が翼溝11の底面14と翼根バネ43の中間部45表面との接触面に広がるため、翼溝11の底面14と翼根バネ43の中間部45表面との間に生じる摩擦抵抗が低減される。これによって、翼根部21及び翼溝11を傷つけることなく、短時間で翼根バネ3を挿入することができる。
上述したように、本実施形態における翼根バネ43の脱着方法によれば、均質な流動状態の潤滑剤4を供給することにより、この潤滑剤4が翼溝11の底面14と翼根バネ43の中間部45表面との接触面に広がって、翼根バネ3と翼根部21との間の摩擦抵抗を接触面全体において均等に低減することができる。
なお、本実施形態においては、翼溝11の底面14と接触する翼根バネ43の中間部45に溝47を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、翼根部21の翼溝側先端面24と接触する端部44A、44Bの接触面に溝47を設けてもよい。また、例えば、第一実施形態で示した翼根バネ3を用いる場合には、翼根部21の翼溝側先端面24と接触する中間部33の接触面に溝47を設けてもよい。
なお、翼根バネ3、43の形状は、上述した各実施形態で説明した形状に限定されるものではなく、例えば、管形状を有し、その管軸方向に直交する断面がC型形状をなすように側面が開口した形状や筒状のものを用いてもよい。
なお、上述した各実施形態では、翼根バネ3をガスタービンに適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、蒸気タービンやジェットエンジン等のタービンにも適用することができる。加えて、ガスタービンやジェットエンジンの空気圧縮機等にも適用することができる。
1 ガスタービン
2 溝隙間
3 翼根バネ
4 潤滑剤
5 凹部
6 第1流路
7 第2流路
8 開口
10 タービンロータ
11 翼溝
12 凸部
13 凹部
14 底面
20 タービン動翼
21 翼根部
22 凸部
23 凹部
24 翼溝側先端面
31 翼根バネ
32A、32B 端部
33 中間部
34 一端面
35 他端面
36 先端
43 翼根バネ
44A、44B 端部
45 中間部
46 側面
47 溝
CL 仮想線

Claims (6)

  1. タービン動翼の翼根部と該翼根部が嵌合される翼溝との間に形成された隙間に設けられ、前記翼根部を付勢して前記翼溝に押し付ける翼根バネの脱着方法であって、
    前記翼根部及び前記翼溝の少なくとも一方に対する前記翼根バネの接触面に形成された凹部に固形状の潤滑剤を充填する潤滑剤充填工程と、
    前記凹部に溶剤を注入して前記凹部に充填された潤滑剤を流動化させて、前記翼根バネの接触面に流動化した潤滑剤を供給する潤滑剤供給工程と、
    前記潤滑剤供給工程の後で、前記翼根バネを前記翼溝に対して脱着する脱着工程と
    を備えることを特徴とする翼根バネの脱着方法。
  2. 前記翼根バネには、前記凹部に連通するとともに、前記翼根バネの長手方向における端部において開口する流路が形成されており、
    前記潤滑剤供給工程では、前記翼根バネの前記端部から前記流路を介して前記凹部に溶剤を注入することを特徴とする請求項に記載の翼根バネの脱着方法。
  3. タービン動翼の翼根部と該翼根部が嵌合される翼溝との間に形成された隙間に設けられ、前記翼根部を付勢して前記翼溝に押し付ける翼根バネの脱着方法であって、
    前記翼根部及び前記翼溝の少なくとも一方に対する前記翼根バネの接触面に流動化した潤滑剤を供給する潤滑剤供給工程と、
    前記潤滑剤供給工程の後で、前記翼根バネを前記翼溝に対して脱着する脱着工程とを備え、
    前記潤滑剤供給工程では、前記翼根バネの長手方向に沿って延在するように前記翼根バネの前記接触面に形成された溝部に、予め流動化させた潤滑剤を流し込むことで、前記翼根バネの前記接触面に潤滑剤を供給することを特徴とする翼根バネの脱着方法。
  4. タービン動翼の翼根部と該翼根部が嵌合される翼溝との間に形成された隙間に設けられ、前記翼根部を付勢して前記翼溝に押し付ける翼根バネの脱着方法であって、
    前記翼根部及び前記翼溝の少なくとも一方に対する前記翼根バネの接触面に、溶剤によって流動化した粉体状の潤滑剤を供給する潤滑剤供給工程と、
    前記潤滑剤供給工程の後で、前記翼根バネを前記翼溝に対して脱着する脱着工程とを備えることを特徴とする翼根バネの脱着方法。
  5. 前記潤滑剤は、黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、ポリテトラフルオロエチレン及び窒化ホウ素のいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の翼根バネの脱着方法。
  6. タービン動翼の翼根部と該翼根部が嵌合される翼溝との間に形成された隙間に設けられ、前記翼根部を付勢して前記翼溝に押し付ける翼根バネであって、
    前記翼根部及び前記翼溝の少なくとも一方との接触面に形成された凹部と、
    前記凹部に設けられた潤滑剤と、
    前記凹部に連通し、前記翼根バネの端部において開口する流路とを備えることを特徴とする翼根バネ。
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