JP5611050B2 - 金属性カーボンナノチューブの製造方法、カーボンナノチューブ分散液、カーボンナノチューブ含有膜、及び透明導電膜 - Google Patents

金属性カーボンナノチューブの製造方法、カーボンナノチューブ分散液、カーボンナノチューブ含有膜、及び透明導電膜 Download PDF

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    • H01B1/24Conductive material dispersed in non-conductive organic material the conductive material comprising carbon-silicon compounds, carbon or silicon

Description

本発明は、特に、金属性カーボンナノチューブに関する。
近年、液晶ディスプレイに代表される薄型表示デバイスの市場拡大により、透明導電膜の需要が急増している。透明導電膜は、例えば電極に用いられる。或いは、抵抗膜方式のタッチパネルに用いられる。又は、電磁波シールド膜に用いられる。その他にも、様々な用途に用いられる。この種の透明導電膜は、一般的には、InSn酸化物(ITO)などの金属酸化物で構成される。ITO等の透明導電膜はスパッタリング等の方法で成膜される。従って、これらの方法による成膜には高温が必要である。この為、耐熱性が乏しい樹脂基板の使用には制約が大きい。更には、成膜に真空雰囲気を要する。この為、基板が大きくなるに伴って、巨大な成膜装置が必要となる。従って、成膜コストが高く付く。又、Inは希少金属であることから、入手が困難である。従って、この点からも、コストが高く付く。
このようなことから、ITOに代わる代替技術が提案されている。特に、カーボンナノチューブ膜を塗布法によって設ける技術が提案されている。尚、カーボンナノチューブを用いた透明導電膜は評価が高い。
ところで、カーボンナノチューブの中でも、単層カーボンナノチューブは最も導電性が高いと言われている。ところが、単層カーボンナノチューブは溶媒中で分散し難い。従って、塗布によって単層カーボンナノチューブ導電膜を構成することは簡単では無い。そこで、分散剤の使用が提案されている。例えば、ドデシル硫酸ナトリウムの使用が提案(非特許文献1)されている。又、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの使用が提案(非特許文献1)されている。又、オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテルの使用が提案(非特許文献1)されている。又、コール酸ナトリウムの使用が提案(非特許文献2)されている。又、ポリビニルピロリドンの使用が提案(非特許文献3)されている。
M.F.Islam等 NANO LETTERS 2003,Vol.3,269 T.Hertel等 NANO LETTERS 2005,Vol.2,511 Michael J.O‘Connellら Chemical Physics Letters 342 (2001) 265
再表2006-013788 特開2008-055375
しかしながら、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(分散剤)を大量に用いても、低濃度の単層カーボンナノチューブ分散液しか得られない。例えば、非特許文献1においては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを溶媒に対して20質量%も使用しているが、低濃度の単層カーボンナノチューブ分散液しか得られていない。
ポリビニルピロリドン(分散剤)を用いた場合(非特許文献3)、高濃度の単層カーボンナノチューブ分散液が得られる。しかしながら、分散剤(ポリビニルピロリドン)を除去できない。この為、単層カーボンナノチューブの膜が形成されても、この単層カーボンナノチューブ膜の導電性を低い。従って、これでは、透明導電膜として利用でき難い。
このように、従来の技術では、分散剤を多量に用いても、低濃度の単層カーボンナノチューブ分散液しか得られない。この為、バーコートなどの実用的な塗工方法を採用できなかった。
テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等の有機溶媒を用いた単層カーボンナノチューブ分散液が提案されている。しかしながら、テトラヒドロフランは毒性が高い。又、ジメチルホルムアミドは沸点が高すぎる。従って、これ等の溶媒の使用は好ましく無い。すなわち、実用化が困難である。
このようなことから、水、アルコール(例えば、メタノール、2−プロパノール等のアルコール)等の溶媒で分散させた単層カーボンナノチューブ分散液が望まれる。
しかしながら、これまで、溶媒として水(水のみ)を用いた場合、濡れ性が悪く、分散性が悪かった。
ところで、カーボンナノチューブには金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとが存在することが指摘されている。ここで、金属性カーボンナノチューブとは、軸方向にバンドギャップのない単層カーボンナノチューブを言う。具体的には、単層カーボンナノチューブのカイラルベクトル(Ch)を次式[Ch=(n,m) 但し、n,mはいずれも整数である。]で表した場合、n−mが3の倍数であるものが挙げられる。半導体性カーボンナノチューブとは、軸方向にバンドギャップのある単層カーボンナノチューブを言う。具体的には、単層カーボンナノチューブのカイラルベクトル(Ch)を次式[Ch=(n,m) 但し、n,mはいずれも整数である。]で表した場合、n−mが3の倍数でないものが挙げられる。そして、半導体性カーボンナノチューブは、金属性カーボンナノチューブに比べて、導電性が劣ると想像される。従って、カーボンナノチューブを透明導電膜に用いる場合、金属性カーボンナノチューブを優先的に用いる方が好ましいであろう。すなわち、カーボンナノチューブを導電膜の構成要素として用いる場合、半導体性カーボンナノチューブと金属性カーボンナノチューブとが共に含有される場合でも、金属性カーボンナノチューブの割合を相対的に高くしておくことが好ましいであろう。
しかしながら、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとが混在するカーボンナノチューブから金属性カーボンナノチューブを優先的に取出す方法(分離方法)は、余り、提案されていない。例えば、オクチルアミンの吸着力の差を利用する方法が提案(特許文献1)されている。又、電気泳動法を利用する方法が提案(特許文献2)されている。しかしながら、これらの方法は、得られる分散液のカーボンナノチューブ含有量が低い問題点が有る。又、短いカーボンナノチューブにしか適用できない問題点が有る。
従って、本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点を解決することである。
特に、高濃度の分散物が得られる金属性カーボンナノチューブの製造方法を提供することである。
又、金属性カーボンナノチューブを用いた高い導電性・透明性を有する透明導電膜を簡単な塗布技術で作製できる技術を提供することである。
前記の課題を解決する為の検討を鋭意推し進めて行った。その結果、本発明者は、フラーレン(中でも、OH基を有するフラーレン)を用いると、溶媒として水を用いた場合でも、カーボンナノチューブの分散性が向上することを見出した。特に、フラーレン(中でも、OH基を有するフラーレン)は、半導体性カーボンナノチューブに対して作用するよりも、金属性カーボンナノチューブに対して優先的に作用することが究明されるに至った。すなわち、半導体性カーボンナノチューブと金属性カーボンナノチューブとが混在する条件下において、フラーレン(中でも、OH基を有するフラーレン)を添加した場合、フラーレンは優先的に金属性カーボンナノチューブに結合した。この結果、金属性カーボンナノチューブが溶液中で優先的に分散することが判って来た。そして、半導体性カーボンナノチューブは溶液中において分散していないことから、固液分離手段(例えば、遠心分離などの手段)によって、半導体性カーボンナノチューブを除去できることが判って来た。
尚、半導体性カーボンナノチューブと金属性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存在する場合、フラーレンを添加したのみでは、このバンドル状態を解舒でき難い。従って、半導体性カーボンナノチューブと金属性カーボンナノチューブとのバンドル状態を解舒しておくことが好ましい。この解舒は、例えば超音波照射によって実現できることも判って来た。
更に、金属性カーボンナノチューブをより多く含有するカーボンナノチューブのフラーレン分散液を用いたならば、高い導電性・透明性を有する透明導電膜を簡単な塗布手段で構成できることも判って来た。
このような知見を基にして本発明が達成されたものである。
すなわち、前記の課題は、
金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとが混在するカーボンナノチューブと、フラーレンとを混合するフラーレン混合工程と、
前記混合されたフラーレンによって溶液中で分散したカーボンナノチューブを取出す取出工程
とを具備することを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法によって解決される。
例えば、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとが混在するカーボンナノチューブ含有溶液にフラーレンを添加するフラーレン添加工程と、
前記添加されたフラーレンによって分散したカーボンナノチューブを取出す取出工程
とを具備することを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法によって解決される。
又、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存在するカーボンナノチューブのバンドル状態を解舒する解舒工程と、
金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとが混在するカーボンナノチューブと、フラーレンとを混合するフラーレン混合工程と、
前記混合されたフラーレンによって溶液中で分散したカーボンナノチューブを取出す取出工程
とを具備することを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法によって解決される。
例えば、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存在するカーボンナノチューブのバンドル状態を解舒する解舒工程と、
前記解舒工程前、若しくは前記解舒工程中、又は前記解舒工程後に、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとが混在するカーボンナノチューブとフラーレンとを混合するフラーレン混合工程と、
前記混合されたフラーレンによって分散したカーボンナノチューブを取出す取出工程
とを具備することを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法によって解決される。
又、上記発明であって、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存在するカーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブであることを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法によって解決される。
又、上記発明であって、前記解舒工程は、前記バンドル状態で存在するカーボンナノチューブに超音波を照射する超音波照射工程であることを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法によって解決される。
又、上記発明であって、前記超音波照射工程は、超音波出力が300〜800W、超音波照射時間が10分以上であることを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法によって解決される。
又、上記発明であって、前記フラーレンがOH基を有するフラーレンであることを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法によって解決される。
又、上記発明であって、前記カーボンナノチューブを含有する溶液の溶媒は、水、アルコール、及び水とアルコールとの混合溶液の群の中から選ばれる何れかであることを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法によって解決される。
又、前記の課題は、
金属性カーボンナノチューブが50%以上であるカーボンナノチューブと、
OH基を有するフラーレンと、
溶媒
とを含有することを特徴とするカーボンナノチューブ分散液によって解決される。
特に、金属性カーボンナノチューブが50%以上であるカーボンナノチューブと、
OH基を有するフラーレンと、
溶媒
とを含有してなり、
前記溶媒が、水、アルコール、及び水とアルコールとの混合溶液の群の中から選ばれる何れかである
ことを特徴とするカーボンナノチューブ分散液によって解決される。
又、前記の課題は、
金属性カーボンナノチューブが50%以上であるカーボンナノチューブと、
OH基を有するフラーレン
とを含有することを特徴とするカーボンナノチューブ含有膜によって解決される。
又、前記の課題は、
金属性カーボンナノチューブが50%以上であるカーボンナノチューブと、
OH基を有するフラーレン
とを含有することを特徴とする透明導電膜によって解決される。
本発明は、カーボンナノチューブであっても、主として、所謂、金属性カーボンナノチューブを用いるようにした。すなわち、半導体性カーボンナノチューブの含有量を少なくしたから、得られる透明導電膜の導電性が向上した。
金属性カーボンナノチューブの選択的分離はフラーレンの採用による。しかも、フラーレンの使用は金属性カーボンナノチューブの分散性向上の役割をも奏する。従って、非常に、好都合である。
フラーレンを含有する金属性カーボンナノチューブ分散液は、カーボンナノチューブの分散性が非常に良い。特に、カーボンナノチューブの濃度が高くても、分散性が良い。更には、溶媒として水(或いはアルコール類)が用いられても、カーボンナノチューブの分散性が良い。特に、フラーレン(分散剤)量が少なくても、カーボンナノチューブの分散性が非常に良い。
その結果、高い導電性・透明性を有する透明導電膜が簡単な塗布手段で構成できる。
そして、例えば透明電極、タッチパネル部材、電磁波シールド材として有利に利用できる。
本発明は金属性カーボンナノチューブの製造(取出:分離)方法である。本発明はフラーレン添加(混合)工程を有する。例えば、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとが混在するカーボンナノチューブ含有溶液にフラーレンを添加(混合)するフラーレン添加(混合)工程を有する。又、添加(混合)されたフラーレンによって分散した金属性カーボンナノチューブを取出す取出工程を有する。
一般的に、カーボンナノチューブ(例えば、単層カーボンナノチューブ)は、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存在している。このようなバンドル状態で存在しているカーボンナノチューブ含有溶液にフラーレンを添加しても、それのみでは、金属性カーボンナノチューブのみを分取できない。従って、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存在している場合、前記バンドル状態を解舒する解舒工程が必要になる。
前記解舒工程は、例えば超音波を照射する超音波照射工程である。分散の為に、超音波照射は一般的に用いられる。しかしながら、バンドル状態を解舒する為の超音波照射は、分散の為の超音波照射よりも、その度合いの強いことが必要である。例えば、バンドル状態を解舒する為の超音波照射は、好ましくは、出力が10〜1000Wの超音波照射である。更に好ましくは、出力が100W以上の超音波照射である。より好ましくは、出力が300〜800Wの超音波照射である。超音波照射時間は、好ましくは、10〜1000分である。より好ましくは、20〜60分である。尚、小さい出力の場合には、照射時間は相対的に長くなる。逆に、大きな出力の場合には、照射時間は短くて済む。
超音波照射には、バスタイプの超音波照射機を用いることが出来る。又、コーンタイプの超音波照射機を用いることも出来る。他の超音波装置を用いても良い。より強力な出力が得られる観点からは、コーンタイプの超音波照射機を用いることが好ましい。
上記のような解舒工程を経て金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとが独立して(離間可能に)存在していると、添加されたフラーレンが金属性カーボンナノチューブに対して優先的に作用(結合)する。この結果、金属性カーボンナノチューブが優先的に分散する。逆に、フラーレンが作用(結合)していない半導体性カーボンナノチューブは分散性が低い。そして、半導体性カーボンナノチューブは分散性が低いので、固液分離の手法を用いれば、簡単に、金属性カーボンナノチューブを分離・抽出できる。フラーレンの添加(混合)後において、分散性を高める為の超音波照射を施すことは好ましい。上記フラーレンの添加(混合)は、例えば金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとのバンドル状態が解舒された解舒工程の後である。しかしながら、フラーレンが影響を受けるような解舒操作ならば別であるが、超音波照射によってフラーレンが化学的な変性を受けることは無いから、解舒操作時に予めフラーレンが添加(混合)されていても良い。
フラーレンによって分散した金属性カーボンナノチューブを取出す取出工程は、例えば遠心分離あるいは濾過などの工程である。例えば、フラーレン添加(混合)後に、溶液を遠心分離し、上澄み液を回収する工程の採用は好ましい。これにより、未分散のカーボンナノチューブが除去され、より透明性の高い導電膜が得られる。尚、遠心分離が強すぎると、分散した金属性カーボンナノチューブも除去されてしまう。逆に、弱すぎると、分散していない半導体性カーボンナノチューブが除去できない。従って、10000G〜100000G(更には、30000G以上。50000G以下)の条件で行われることが好ましい。処理時間は1〜48時間程度が好ましい。特に、5〜24時間程度がより好ましい。この工程を経ることによって、より均一に分散した金属性カーボンナノチューブ分散液が得られる。上記遠心分離工程に代わって、或いは遠心分離工程の前(及び/又は後)で、例えば濾過工程が採用されても良い。すなわち、濾過による取出(分離:除去)方法を用いることも出来る。濾過には各種の濾過法が用いられる。例えば、吸引濾過法、加圧濾過法、又はクロスフロー濾過法を用いることが出来る。
本発明はカーボンナノチューブ分散液である。このカーボンナノチューブ分散液は、カーボンナノチューブ(主として、金属性カーボンナノチューブ)と、フラーレンと、溶媒とを含む。特に、金属性カーボンナノチューブの割合が50%以上であるカーボンナノチューブと、OH基を有するフラーレンと、溶媒とを含む。尚、半導体性カーボンナノチューブの割合は50%以下である。好ましくは、半導体性カーボンナノチューブは実質上含有されない。勿論、半導体性カーボンナノチューブが含有されない(検出誤差の範囲内で実質上0)場合は一層好ましい。すなわち、上記本発明の金属性カーボンナノチューブの製造(取出:分離)方法を経て得られたカーボンナノチューブが用いられることから、半導体性カーボンナノチューブは出来るだけ除去されている。例えば、半導体性カーボンナノチューブを実質上含有しない。このような金属性カーボンナノチューブ分散液において、カーボンナノチューブ(金属性カーボンナノチューブ)とフラーレンとの割合は、カーボンナノチューブ(金属性カーボンナノチューブ)100質量部に対して、フラーレンが、特に、10〜1000質量部である。そして、フラーレン濃度は、特に、1〜100000ppm(好ましくは、10ppm以上、更には100ppm以上。10000ppm以下、更には5000ppm以下。)である。フラーレンは極性基を有するフラーレンが好ましい。中でも、OH基を有するフラーレンが好ましい。尚、フラーレンが分散作用を奏することから、基本的には、他の分散剤を用いる必要は無いが、用いてならないと言うことでは無い。その他にも、必要に応じて、カーボンナノチューブの温度による導電性低下を抑制する剤が添加されても良い。例えば、スルホン酸基を有する高分子が添加されても良い。
本発明で用いた金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存在しているカーボンナノチューブは、例えば単層カーボンナノチューブである。好ましくは、アーク放電法によって得られた単層カーボンナノチューブである。そして、より好ましくは、湿式酸化処理された単層カーボンナノチューブである。湿式酸化処理の内容は、例えば50%以上の硝酸、又は硝酸と硫酸との混酸によって24時間以上の還流である。
好ましい単層カーボンナノチューブは、次の条件を満たすものである。波長532nmのレーザ照射で検出されるラマン強度分布特性において、ラマンシフトが1340±40カイザである範囲にラマン散乱光の強度に第1の吸収を有する。かつ、ラマンシフトが1590±20カイザである範囲にラマン散乱光の強度に第2の吸収を有する。更に、0<(前記第1の吸収の強度)/(前記第2の吸収の強度)≦0.03の条件を満たす。
単層カーボンナノチューブは、溶液中で、バンドル状態で存在している。そして、1.5μmを越えた長さのバンドルの数が1.5μm以下の長さのバンドルの数よりも多い条件を満たすものが好ましい。或いは、バンドル状態で存在し、前記バンドルの長さが単一長のものでは無い所定の分布を有するものであり、前記所定の分布はバンドルの長さ0.5μm毎の度数分布における最頻値が1.5μmを越えた条件を満たすものが好ましい。中でも、前記条件を全て満たすものが好ましい。
本発明のカーボンナノチューブ分散液は、溶媒として、各種のものが用いられる。但し、用いられる溶媒としては、水、アルコール(特に、炭素数が7以下の脂肪族アルコール)、或いはこれ等の混合液が好ましい。特に、水を少なくとも含む溶媒が好ましい。そして、溶媒はpHが7を越えたもの(即ち、アルカリ性を示すもの)であることが好ましい。カーボンナノチューブ分散液は、希釈せずに吸光度を測定した場合、400nm〜800nmの範囲に、単層カーボンナノチューブ由来の吸光度の極大値を有し、該極大値は0.1以上5以下のものが好ましい。
上記金属性カーボンナノチューブ分散液を基材(特に、透明基材)上に塗布(例えば、10nm〜1000nm厚塗布)して得られる膜は、基本的に、金属性カーボンナノチューブとフラーレンとを含有する。但し、上記金属性カーボンナノチューブの取出(分離)方法を経て得られたカーボンナノチューブが用いられることから、半導体性カーボンナノチューブは出来るだけ除去されている。例えば、半導体性カーボンナノチューブを実質上含有しない。そして、該分散液は、例えば透明導電膜用のものである。従って、得られた塗膜は、例えば透明導電膜である。
以下、更に詳しく説明する。
本発明で用いられるフラーレンは如何なるフラーレンでも良い。例えば、C60,C70,C76,C78,C82,C84,C90,C96等が挙げられる。勿論、これ等の複数種のフラーレンの混合物でも良い。尚、分散性能から、C60が、特に、好ましい。更に、C60は入手し易い。尚、C60のみでは無く、C60と他の種類のフラーレン(例えば、C70)との混合物でも良い。フラーレンは、その内部に、適宜、金属原子が内包されたものでも良い。フラーレンは、官能基(極性基:例えば、水酸基(OH基)、カルボキシル基、エポキシ基、エステル基、アミド基、スルホニル基、エーテル基など)を持つものが好ましい。又、フェニル−C61−プロピル酸アルキルエステル、フェニル−C61−ブチル酸アルキルエステルを持つフラーレンでも良い。又、水素化フラーレンでも良い。但し、上述した通り、OH基(水酸基)を持つフラーレンが、特に、好ましい。それは、金属性カーボンナノチューブに対する分散能力が高いからである。尚、OH基の数が少ないと、カーボンナノチューブの分散性向上度が大きく無い。OH基の数が多いと、フラーレンの合成は困難である。従って、OH基の数は5〜30個(フラーレン1分子当り)が好ましい。特に、8〜15個が好ましい。
ここで、フラーレンが金属性カーボンナノチューブの分散性を高める理由は次のようなことであろうと考えている。フラーレンに含まれるベンゼン環と金属性カーボンナノチューブとは、π−π相互作用によって、物理的に吸着している。そして、フラーレンが、見掛け上、金属性カーボンナノチューブの官能基として作用する。この為、金属性カーボンナノチューブの分散性が高くなったと考えている。尚、上記において、「見掛け上」と説明したのは、フラーレンと金属性カーボンナノチューブとの結合は、化学結合では無く、物理的結合(吸着)であるからによる。そして、前記π−π相互作用が、従来提案の界面活性剤による作用に比べて大きい。すなわち、フラーレンが金属性カーボンナノチューブに強く吸着していて、金属性カーボンナノチューブの分散性を高めている。尚、半導体性カーボンナノチューブとフラーレンとは物理的にも結合していない。この為、半導体性カーボンナノチューブは分散性が高まらなかったものと思われる。
さて、溶媒が極性基を持つ溶媒であれば、極性基を持つフラーレンを用いる方が好ましいことは理解される。なぜならば、極性基を持つフラーレンは、無極性溶媒よりも、極性溶媒(例えば、水やアルコール)に溶けやすいからである。従って、金属性カーボンナノチューブの分散性の観点からすると、上述の如きの極性基を持つフラーレンを用いることが好ましい。
金属性カーボンナノチューブ分散液を塗料として用いる場合、環境負荷の低減や作業環境向上の観点から、溶媒として水(又は/及びアルコール)を用いることが好ましい。このような溶媒を用いた場合、溶媒とフラーレンとの相性から、フラーレンは官能基(極性基;例えば、水酸基(OH基)、カルボキシル基、エポキシ基、エステル基、アミド基、スルホニル基、エーテル基など)を持つフラーレンであることが好ましい。特に、水やアルコールは、OH基を持つことから、OH基(水酸基)を持つフラーレンが、特に、好ましい。
フラーレンの濃度は1ppm〜100000ppmが好ましい。特に、10ppm〜10000ppmが好ましい。中でも、100ppm〜5000ppmが好ましい。それは、フラーレン濃度が高すぎると、粘度が高くなり過ぎる為、塗工が困難になるからである。逆に、低すぎると、金属性カーボンナノチューブの分散性向上度が大きく無いからである。
本発明の透明導電膜などに用いられるカーボンナノチューブは、特に、金属性カーボンナノチューブである。その理由は、半導体性カーボンナノチューブや他の公知の炭素材料に比べて導電性が高いからである。この金属性カーボンナノチューブは、例えば単層カーボンナノチューブから分離される。単層カーボンナノチューブは、例えば金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存する。従って、このバンドル状態を開放すれば、金属性カーボンナノチューブを選択的に取出すことが出来る。
単層カーボンナノチューブは、溶液中においても、バンドルを形成している。ここで、バンドルとは、単層カーボンナノチューブが、側壁同士のファンデアワールス力によって、複数本、重なり合っている状態(形状)を意味する。尚、従来から公知の方法で作成された単層カーボンナノチューブはバンドル状態で得られる。このバンドルの長さは或る分布を持っている。しかしながら、次の特徴を有するものが好ましい。すなわち、単層カーボンナノチューブは、そのバンドルの長さに或る分布がある。例えば、長さが1.5μmを越えたバンドルの数が、長さが1.5μm以下のバンドルの数よりも多い。好ましくは、長さが2.0μm以上のバンドルの数が、長さが1.5μm以下のバンドルの数よりも多い。更に好ましくは、長さが2.5μm以上のバンドルの数が、長さが1.5μm以下のバンドルの数よりも多い。或いは、バンドルの長さ0.5μm毎の度数分布(度数分布表または度数分布図)における最頻値が1.5μmを越えたものである。好ましくはバンドルの長さの度数分布における最頻値が2.0μmを越えたものである。更に好ましくはバンドルの長さの度数分布における最頻値が2.5μmを越えたものである。そして、バンドルが上記特徴の分布を持つ場合、透明性・導電性が共に優れたものであった。
バンドルの長さの測定には次の方法が用いられる。単層カーボンナノチューブを走査型顕微鏡で観察し、その長さを測定する。但し、この方法に限定されない。測定するバンドルの本数には格別な制限は無い。但し、正確な統計値を得る為には、50本以上のバンドルを測定することが好ましい。更には100本以上の測定がより好ましい。バンドルの長さを測定する際、不純物が多い場合は、測定が困難になる。従って、測定可能な程度まで不純物を除去してから測定することが好ましい。又、バンドルが密集した状態では、長さの測定が困難である。従って、バンドル1本ずつが測定できる程度の密度で分散していることが好ましい。バンドルの長さについての度数分布図(表)の形態には、特に制限は無い。例えば、対称分布、非対称分布、J字型分布、U字型分布、複峰性分布、何れであっても良い。但し、対称分布であることが好ましい。尚、最頻値とは、全階級中で最も度数の高い階級の値を意味する。級数の区分けにおいて範囲の設定は0.5μmの区切りで集計する。
金属性カーボンナノチューブを分離・抽出するのに用いられるカーボンナノチューブ(例えば、単層カーボンナノチューブ)は、湿式酸化されたものが好ましい。それは、溶媒に対する分散性が向上するからである。湿式酸化であれば格別な制限は無い。但し、湿式酸化には、無機酸(例えば、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸、或いはこれらの混酸)を用いるのが好ましい。特に、50%以上の硝酸、或いは硝酸と硫酸の混酸を用いるのが好ましい。硝酸と硫酸との混酸を用いる場合、水、硝酸および硫酸の混酸水溶液全体に対する体積比率をa(vol%),b(vol%),c(vol%)とすると、0.20≦{a/(a+b+c)}≦0.40,0.20≦{b/(b+c)}≦0.30を満たすものがより好ましい。湿式酸化の反応条件についても格別な制限は無い。但し、有効な酸処理を施す為には、反応温度が85℃以上であることが好ましい。反応時間は24時間以上、更には48時間以上であることが好ましい。本発明に用いられる単層カーボンナノチューブは、如何なる手法で製造されたものでも良い。例えば、アーク放電法、レーザ蒸発法、化学気相蒸着法などで得られる。但し、結晶性や収率の観点から、アーク放電法で得られた単層カーボンナノチューブを用いることが好ましい。用いられる単層カーボンナノチューブは、純度の高いものが好ましい。純度が低いと、透光率が低下するからである。単層カーボンナノチューブの純度はラマンスペクトル測定によって確認できる。具体的には、カーボンナノチューブを構成する主成分であるグラフェンシート由来の吸収強度とそれ以外の炭素材料を表す成分由来の吸収の強度比によってカーボンナノチューブの純度を確認できる。例えば、アーク放電によって作製された単層カーボンナノチューブを波長532nmのレーザを照射して測定した場合、ラマンシフトが1340±40カイザである範囲にラマン散乱光の強度に第1の吸収を有すると共に、ラマンシフトが1590±20カイザである範囲にラマン散乱光の強度に第2の吸収を有する。ここで、第1の吸収はグラフェンシート由来の吸収であり、第2の吸収は炭素原子のsp軌道由来の吸収であると謂われている。そして、第1の吸収強度に対して第2の吸収強度が小さい方が、カーボンナノチューブの純度は高い。本発明における単層カーボンナノチューブは次の条件を満たすものが好ましい。すなわち、波長532nmのレーザを照射して検出されるラマン強度分布特性において、ラマンシフトが1340±40カイザである範囲にラマン散乱光の強度に第1の吸収を有すると共に、ラマンシフトが1590±20カイザである範囲にラマン散乱光の強度に第2の吸収を有し、前記第1の吸収の強度をID、前記第2の吸収の強度をIGとした場合、式(1)を満たしたものが好ましい。式(2)を満たしたものが、特に、好ましい。すなわち、ID/IGの値が0.03以下の場合は、純度が高く、透明性・導電性が共に優れたものであった。
式(1) 0<ID/IG≦0.03
式(2) 0<ID/IG≦0.02
本発明で用いられる溶媒は、一般の塗料で用いられる溶媒であれば良い。格別な制限は無い。但し、沸点が200℃以下(好ましい下限値は25℃、更には30℃)の溶媒が好ましい。低沸点溶剤が好ましいのは、塗工後の乾燥が容易であるからによる。具体的には、水や、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールなどのアルコール化合物(特に、炭素数が7以下のアルコール、特に脂肪族アルコール)、或いはこれ等の混合物が好ましい。水を用いる場合、pHが7を越えたアルカリ性を示すものが特に好ましい。それは、水酸基含有フラーレンの溶解性が高いからである。すなわち、より高濃度の金属性カーボンナノチューブ分散液が得られるからである。他にも、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物を用いることが出来る。又、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸メトキシエチル等のエステル系化合物を用いることが出来る。又、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、ジオキサン等のエーテル系化合物を用いることが出来る。又、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物を用いることが出来る。又、ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族化合物を用いることが出来る。又、塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルムなどのハロゲン系炭化水素を用いることが出来る。又、前記化合物の混合物を用いることも出来る。
金属性カーボンナノチューブ分散液における金属性カーボンナノチューブの濃度は、分光光度計を用いて定量できる。すなわち、分光光度計を用いて吸光度を測定すれば、金属性カーボンナノチューブの濃度を定量できる。更に、検量線を作成し、吸光度と質量比との関係を表す比例定数を求めれば、濃度を質量比で表すことが出来る。尚、上記比例定数は、用いた金属性カーボンナノチューブによって異なる。
上記のようにして得られた金属性カーボンナノチューブ分散液が基材上に塗布されて透明導電膜が得られる。上述した通り、本発明になる金属性カーボンナノチューブ分散液は、金属性カーボンナノチューブの分散性が高い。例えば、水やアルコール等の溶媒に分散性良く分散している。従って、スプレーコート、バーコート、ロールコート、インクジェット法、スクリーンコート等の各種の塗布方法を用いることが出来る。
金属性カーボンナノチューブ分散液が塗布される基材は、格別な制限は無い。例えば、ディスプレイ等で用いられる透明電極などの如く、透明性の要求される用途では、透明な基材(フィルム、或いはシート、若しくは厚みが前記フィルム(シート)より厚い板など)が好ましい。例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、塩化ビニル系樹脂、ポリオレフィン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ビニルアルコール樹脂、シクロオレフィン系樹脂、セルロース樹脂などを用いることが出来る。その他にも、無機ガラスなどを用いることも出来る。但し、フレキシブルな特性に優れている有機樹脂製の基材が好ましい。前記基材の表面(導電層が設けられる側の表面および/または導電層が設けられる側とは反対側の裏面)には、必要に応じて、ハードコート層、防汚層、防眩層、反射防止層、粘着層、着色層などが設けられる(積層される)。基材の厚さは、目的によって決まる。但し、一般的には、10μm〜10mm程度の厚さである。
上記塗布工程後、塗膜中に含まれる溶媒を除去する為、乾燥が行なわれる。乾燥には加熱炉が用いられる。又、遠赤外炉を用いても良い。又、超遠赤外炉を用いても良い。その他にも、通常、乾燥に使用できる装置を用いることが出来る。
上記のようにして導電性・透明性に優れた透明導電膜が得られる。そして、導電性・透明性に優れた透明導電膜はタッチパネル用電極基板に利用できる。又、電子ペーパーの電極基板に利用できる。又、液晶ディスプレイの電極基板に利用できる。又、プラズマディスプレイの電極基板に利用できる。その他にも、各種のものに利用できる。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を説明する。尚、本発明が下記の実施例に限定されるものでないことは当然である。
[実施例1]
アーク放電法によって単層カーボンナノチューブが作成された。この作成された単層カーボンナノチューブが湿式酸化処理(例えば、63%硝酸にて85℃で2日間反応)された。この後、濾過によって、単層カーボンナノチューブが精製・回収された。
この精製単層カーボンナノチューブのバンドルの長さが調べられた。その結果、1.5μmから2.0μmまでの範囲に最頻値が在ることが判った。そして、バンドルの長さが1.5μmを越えた単層カーボンナノチューブのバンドルの数の全体に占める割合は約73%であった。バンドルの長さが1.5μm以下である単層カーボンナノチューブのバンドルの数の全体に占める割合は約27%であった。尚、1.0μmから1.5μmのものが約13%、1.5μmから2.0μmのものが約20%、2.0μmから2.5μmのものが約18%、2.5μmから3.0μmのものが約13%であった。すなわち、バンドルの長さが1.5μm以下である単層カーボンナノチューブのバンドルの数は、バンドルの長さが1.5μmを越えた単層カーボンナノチューブのバンドルの数より少ないものであった。
上記のようにして得られた単層カーボンナノチューブ20mgと、水酸基含有フラーレン(商品名 ナノムスペクトラ D−100 フロンティアカーボン社製:フラーレンはC60からなるフラーレンのみである。)3mgと、水酸化ナトリウム(和光純薬工業社製)0.3mgと、水5mlと、イソプロパノール5mlとが混合された。単層カーボンナノチューブの濃度は2230ppmであった。
上記混合溶液に対して、コーンタイプの超音波照射機(出力650W、周波数40Hz)が用いられ、20分間に亘る超音波照射が行われた。これにより、バンドル状態にある単層カーボンナノチューブが解された。すなわち、単層カーボンナノチューブは金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとに解離した。
上記金属性カーボンナノチューブには水酸基含有フラーレンが結合しており、金属性カーボンナノチューブは水/アルコール溶液中で十分に分散していた。これに対して、半導体性カーボンナノチューブは水/アルコール溶液中での分散が悪いものであった。
この後、遠心分離機(製品名CR26H 日立工機株式会社製)が用いられ、カーボンナノチューブ分散液に対して遠心分離操作が施された。遠心分離の条件は、20000rpm(48000G)にて7時間である。そして、遠心分離後の上澄液を回収した。この上澄液と超音波処理前の溶液とについて分光光度計で調べられた。その結果、上澄液には分離前に比べ金属成分(650nm)の吸収が半導体成分の吸収(1010nm)よりも多くなったことが確かめられた。
上記遠心分離操作後の上澄液、即ち、金属性カーボンナノチューブ(半導体性カーボンナノチューブは除去)分散液が、ハードコート付ポリカーボネート基板上にバーコート塗布された。塗布厚(ウェット膜厚)は50μmである。塗布後、80℃で3分間掛けての乾燥が行われた。そして、透明導電膜付ポリカーボネート板が得られた。この透明導電膜付ポリカーボネート板の導電膜の導電性が調べられた。その結果、導電性は149Ω/□で、実用性が十分に有った。又、透明度は74%で、実用性が十分に有った。
以上の結果から、本発明によって、従来技術(特許文献1に開示されたカーボンナノチューブの濃度は112ppm)では出来なかった高濃度の分散液が得られ、高濃度での金属/半導体の分離操作が実施できた。
[実施例2]
市販の金属性カーボンナノチューブ(NanoIntegris社製のIsoNanotubes−M: Metallic SWNTs)に遠心分離操作が施されて取り出された固形分と、水酸基含有フラーレンと、水酸化ナトリウムと、水と、イソプロパノールとの混合・分散が行われた。この後、遠心分離操作が行なわれた。そして、上澄液がハードコート付ポリカーボネート基板上にバーコート塗布された。そして、乾燥が行われた。これにより、透明導電膜付ポリカーボネート板が得られた。
尚、本実施例にあっては、金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドルを形成しているものでは無い。従って、実施例1で行なわれたバンドル解舒の為の超音波処理は行われていない。
上記透明導電膜付ポリカーボネート板の導電膜の導電性が調べられた。その結果、導電性は1350Ω/□で、実用性が十分に有った。又、透明度は78.68%で、実用性が十分に有った。
[比較例1]
市販の半導体性カーボンナノチューブ(NanoIntegris社製のIsoNanotubes−S: Semiconducting SWNTs)に遠心分離操作を施して取り出された固形分と、水酸基含有フラーレンと、水酸化ナトリウムと、水と、イソプロパノールとの混合・分散が行われた。この後、遠心分離操作が行なわれた。そして、上澄液がハードコート付ポリカーボネート基板上にバーコート塗布された。そして、乾燥が行われた。これにより、透明導電膜付ポリカーボネート板が得られた。
この導電膜付ポリカーボネート板の導電膜の導電性が調べられた。その結果、実用性を有する導電性は無かった。尚、本比較例の導電膜に実用上の導電性が無かった理由は、金属性カーボンナノチューブが用いられなかったこと、即ち、半導体性カーボンナノチューブしか用いられてないことであると考えられた。又、半導体性カーボンナノチューブは水酸基含有フラーレンが用いられても分散性が悪い。その結果、遠心分離操作後の上澄液中に含有されている半導体性カーボンナノチューブの量が少なかったからによるものと考えられた。
この出願は、2008年10月24日に出願された日本出願特願2008−274688を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (10)

  1. 金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとが混在するカーボンナノチューブと、OH基を有するフラーレンとを混合するフラーレン混合工程と、
    前記混合されたフラーレンによって溶液中で分散したカーボンナノチューブを取出す取出工程
    とを具備することを特徴とする金属性カーボンナノチューブの製造方法。
  2. 金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存在するカーボンナノチューブのバンドル状態を解舒する解舒工程を更に具備してなり、
    前記解舒工程前、若しくは前記解舒工程中、又は前記解舒工程後、OH基を有するフラーレンが混合されることを特徴とする請求項1の金属性カーボンナノチューブの製造方法。
  3. 金属性カーボンナノチューブと半導体性カーボンナノチューブとがバンドル状態で存在するカーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブである
    ことを特徴とする請求項2の金属性カーボンナノチューブの製造方法。
  4. 前記解舒工程は、前記バンドル状態で存在するカーボンナノチューブに超音波を照射する超音波照射工程である
    ことを特徴とする請求項2の金属性カーボンナノチューブの製造方法。
  5. 前記超音波照射工程は、超音波出力が300〜800W、超音波照射時間が10分以上である
    ことを特徴とする請求項4の金属性カーボンナノチューブの製造方法。
  6. 前記カーボンナノチューブを含有する溶液の溶媒は、水、アルコール、及び水とアルコールとの混合溶液の群の中から選ばれる何れかである
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかの金属性カーボンナノチューブの製造方法。
  7. 金属性カーボンナノチューブが50%以上であるカーボンナノチューブと、
    OH基を有するフラーレンと、
    溶媒
    とを含有することを特徴とするカーボンナノチューブ分散液。
  8. 前記溶媒は、水、アルコール、及び水とアルコールとの混合溶液の群の中から選ばれる何れかである
    ことを特徴とする請求項7のカーボンナノチューブ分散液。
  9. 金属性カーボンナノチューブが50%以上であるカーボンナノチューブと、
    OH基を有するフラーレン
    とを含有することを特徴とするカーボンナノチューブ含有膜。
  10. 金属性カーボンナノチューブが50%以上であるカーボンナノチューブと、
    OH基を有するフラーレン
    とを含有することを特徴とする透明導電膜。
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