JP5609677B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリングにアシスト力を付与する電動モータと、この電動モータの回転を減速してステアリングシャフトに伝達するための減速機構と、ステアリングの回転をロックするロック装置とを備える電動パワーステアリング装置に関する。
上記ロック装置として、特許文献1に記載のものが知られている。
この種のロック装置は、車両の盗難防止のため、イグニッションキーをロック位置に回して鍵穴から引き抜くと、ステアリングが回らないようにロックする。
このようなロック装置は、ステアリングシャフトの外周部分に圧入されたキーリングにロックバーを挿入することにより、キーリングの回転を禁止して、その圧入部分の摩擦力に基づきステアリングシャフトの回転を規制する。そして、その摩擦力を超える操舵トルクがステアリングシャフトに入力されたときには、キーリングがステアリングシャフトに対して相対回転することによりロック装置が損傷することを抑制している。
特開2006−335165号公報
ところで、一般的に、ステアリングシャフトのキーリングが圧入される圧入部分は、同シャフトの他の部分よりも剛性が高く形成されている。ステアリングシャフトの剛性を高める方法としては、ステアリングシャフトの圧入部分に特殊な焼入れ加工を施すこと、および同圧入部分の径がステアリングシャフトの他の部分の径よりも大きく形成されることが挙げられる。
しかし、上述の方法を用いることにより次のような問題が生じる。すなわち、ステアリングシャフトの圧入部分に特殊な焼入れ加工を施した場合には、ステアリングシャフトの製造工程が増加する。このため、ステアリングシャフトの製造コストが増大してしまう。また、ステアリングシャフトの圧入部分の径を同シャフトのその他の部分の径よりも大きくすることにより、ステアリングシャフトが大型化してしまう。
また、上記装置とは別の構成のロック装置として、転舵シャフトの外周部分にロックバーを挿入することにより、ステアリングシャフトの回転をロックするものが考えられる。このロック装置についても上述のロック装置の上記課題が概ね共通したものとなる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ステアリングシャフトの回転をロックするためにステアリングシャフトに専用の加工を施すことを省略することのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。
(1)電動パワーステアリング装置の一例は、ステアリングにアシスト力を付与する電動モータと、この電動モータの回転を減速してステアリングシャフトに伝達するための減速機構と、前記ステアリングの回転をロックするロック装置とを備える電動パワーステアリング装置において、前記ロック装置には、前記電動モータの出力軸に設けられた第1摩擦体と、この第1摩擦体に対する移動が可能な第2摩擦体と、この第2摩擦体を前記第1摩擦体に対して移動させる移動機構とが設けられていること、記第1摩擦体に対する前記第2摩擦体の接触状態が前記移動機構により変更されること、前記移動機構には、前記第2摩擦体が設けられた回転部材と、この回転部材を回転可能に支持する支持部材と、前記回転部材を回転させる駆動部とが設けられていること、前記回転部材には、前記支持部材に取り付けられる支持受部と、前記駆動部が接触する入力部と、前記第2摩擦体が設けられた出力部とが設けられていること、前記入力部および前記出力部が個別に前記支持受部に接続されていること、前記駆動部により前記入力部が押されたとき、前記入力部および前記支持受部および前記出力部が一体となり前記支持部材まわりを回転すること、前記回転部材の出力部において前記回転部材の回転中心から前記出力部の先端部側にある前記第2摩擦体の端部までの長さを出力側長さとし、前記回転部材の入力部において前記回転部材の回転中心から前記駆動部が接触する部分までの長さを入力側長さとして、前記出力側長さが前記入力側長さよりも小さいことを要旨とする。
上記発明によれば、移動機構により第2摩擦体が第1摩擦体に押し付けられているとき、第1摩擦体と第2摩擦体との摩擦力により電動モータの出力軸の回転が妨げられる。また、出力軸に入力されるトルクよりも第1摩擦体と第2摩擦体との摩擦力による回転方向の抵抗が大きいときには、出力軸の回転がロックされる。
一方、上記電動モータを備える電動パワーステアリング装置においては、電動モータが転舵シャフトに連結されるとともに同シャフトがステアリングシャフトに連結される構造、または電動モータがステアリングシャフトに連結されるとともに同シャフトが転舵シャフトに連結される構造が採用される。このため、電動モータの出力軸の回転が上記のとおりロック装置によりロックされたとき、ステアリングシャフトの回転もロックされる。
他方、ステアリングシャフトに大きなトルクが入力されたとき、このトルクは電動モータに伝達される。そして、ステアリングシャフトに入力されたトルクが大きいことにより、電動モータの出力軸のトルクが上記摩擦力による回転方向の抵抗を上回るときには、ロック装置による出力軸の回転のロックが解除される。このため、ステアリングシャフトの回転が許容される。
そして上記発明においては、ステアリングシャフトの回転をロックするための役割、ならびにステアリングシャフトの回転を許容するための役割の双方を第1摩擦体および第2摩擦体が担うため、ステアリングシャフトに特殊な焼入れ加工を施すことを省略することができる。また、ステアリングシャフトの径が大型化することを抑制することができる。したがって、ステアリングシャフトの回転をロックするために同シャフトに専用の加工を施すことを省略することができる。
上記発明において、駆動部が回転部材を押す力を力Aとし、第2摩擦体を第1摩擦体に押し付ける力を力Bとしたとき、出力側長さが入力側長さよりも小さいため、てこの原理により力Bが力Aよりも大きくなる。
一方、ロック装置により電動モータの出力軸の回転をロックするためには、第1摩擦体と第2摩擦体との摩擦力により生じる回転方向の抵抗を所定の抵抗よりも大きくする必要がある。また、同回転方向の抵抗を所定の抵抗よりも大きくするためには、力Bの大きさを所定の力よりも大きくする必要がある。
上記発明によれば、上述のとおり力Bが力Aよりも大きくなるため、出力側長さが入力側長さと同じ構造または出力側長さが入力側長さよりも短い構造と比較して、力Bの大きさを所定の力よりも大きくするために必要となる力Aの大きさが小さくなる。これにより、例えば駆動部の体格を小さくすることが可能になる。
(2)電動パワーステアリング装置の一例は、ステアリングにアシスト力を付与する電動モータと、この電動モータの回転を減速してステアリングシャフトに伝達するための減速機構と、前記ステアリングの回転をロックするロック装置とを備える電動パワーステアリング装置において、前記ロック装置には、前記電動モータの出力軸に設けられた第1摩擦体と、この第1摩擦体に対する移動が可能な第2摩擦体と、この第2摩擦体を前記第1摩擦体に対して移動させる移動機構とが設けられていること、前記第1摩擦体に対する前記第2摩擦体の接触状態が前記移動機構により変更されること、前記移動機構には、前記第2摩擦体が設けられた回転部材と、この回転部材を回転可能に支持する支持部材と、前記回転部材を回転させる駆動部とが設けられていること、前記移動機構には、前記第2摩擦体を前記第1摩擦体から離間させる方向の力を前記回転部材に付与する弾性部材が設けられていること、ならびに、前記駆動部には、前記回転部材に接触して前記回転部材を回転させる入力ピンと、この入力ピンを移動させるアクチュエータとが設けられていることを要旨とする。
(3)前記電動パワーステイリング装置の一例は、前記電動モータへの通電が停止されているとき、前記移動機構により前記第2摩擦体が前記第1摩擦体に押し付けられることを要旨とする。
(4)前記電動パワーステイリング装置の一例は、前記電動モータの出力軸が転舵シャフトに平行した状態で設けられていること、ならびに、前記転舵シャフトの径方向において、前記電動モータの出力軸と前記転舵シャフトとの間に前記移動機構が設けられていることを要旨とする。
電動パワーステアリング装置において、電動モータの出力軸が転舵シャフトに平行した状態で設けられている場合には、電動モータと転舵シャフトとの間に空間が形成される。上記発明においては、移動機構が同空間に設けられているため、同空間の全部がデッドスペースとなることが抑制される。
(5)前記電動パワーステイリング装置の一例は、前記電動モータの回転を前記転舵シャフトの往復運動に変換するボールねじ装置が設けられていること、前記電動モータの出力軸に駆動プーリまたは駆動スプロケットが設けられていること、前記ボールねじ装置に従動プーリまたは従動スプロケットが設けられていること、前記駆動プーリまたは前記駆動スプロケットと前記従動プーリまたは前記従動スプロケットとがベルトまたはチェーンにより互いに連結されていること、ならびに、前記ベルトまたは前記チェーンにより囲まれた空間に前記移動機構の少なくとも一部が設けられていることを要旨とする。
電動パワーステアリング装置において、電動モータの回転をベルトまたはチェーンを介して転舵シャフトに伝達する構造が採用されている場合には、駆動プーリまたは駆動スプロケットと従動プーリまたは従動スプロケットとの間にベルトまたはチェーンにより囲まれた空間が形成される。上記発明によれば、移動機構の一部が同空間に設けられているため、同空間の全部がデッドスペースとなることが抑制される。
本発明によれば、ステアリングシャフトの回転をロックするためにステアリングシャフトに専用の加工を施すことを省略することのできる電動パワーステアリング装置を提供することができる。
本発明の電動パワーステアリング装置の一実施形態について、同装置の全体構成を示す正面図。 同実施形態の電動パワーステアリング装置について、(a)はその断面構造を示す断面図、(b)は(a)の移動機構の一部を拡大した拡大図。 同実施形態の電動パワーステアリング装置について、減速機構とロック装置との関係を模式的に示す模式図。 同実施形態の電動パワーステアリング装置について、ロック装置の断面構造を示す断面図。 本発明の電動パワーステアリング装置のその他の実施形態について、ロック装置の斜視構造を示す斜視図。 本発明の電動パワーステアリング装置のその他の実施形態について、アクチュエータの断面構造を示す断面図。 比較例としての電動パワーステアリング装置のロック装置について、(a)は正面構造を示す正面図、(b)は(a)のA−A線の断面構造を示す断面図。
図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、電動パワーステアリング装置1には、ステアリングの回転を転舵輪に伝達する操舵角伝達機構10と、ステアリングの操作を補助する力(以下、「アシスト力」)を転舵シャフト13に付与するアシスト装置20と、ステアリングの回転をロックするロック装置30と、アルミニウム製のハウジング40とが設けられている。ハウジング40内には、転舵シャフト13の中間部分およびアシスト装置20の一部およびロック装置30が収容されている。
以下では、転舵シャフト13において左端部13Aから右端部13Bに向かう方向を「右方」とし、転舵シャフト13において右端部13Bから左端部13Aに向かう方向を「左方」とする。
操舵角伝達機構10には、ステアリングとともに回転するステアリングシャフト11と、ステアリングシャフト11の回転を直線運動に変換するラックアンドピニオン機構12と、ラックアンドピニオン機構12の動作にともない軸方向に移動する転舵シャフト13とが設けられている。
アシスト装置20には、駆動源としての電動モータ21と、この電動モータ21の回転を転舵シャフト13の軸方向の移動に変換するボールねじ装置22と、電動モータ21の回転を減速してステアリングシャフト11に伝達するための減速機構50と、電動モータ21およびロック装置30を制御する電子制御装置23が設けられている。
ハウジング40は、第1ハウジング41および第2ハウジング44により構成されている。転舵シャフト13の左端部13Aおよび右端部13Bはハウジング40から突出している。
第1ハウジング41には、円筒形状の第1本体部42が設けられている。第1本体部42の右端部には、第1拡径部43が設けられている。第1拡径部43の外径は、第1本体部42の外径よりも大きい。第1拡径部43には、ボルトにより電動モータ21が取り付けられている。第1本体部42の左端部には、ラックアンドピニオン機構12が設けられている。
第2ハウジング44には、円筒形状の第2本体部45が設けられている。第2本体部45の左方には、第2拡径部46が設けられている。第2本体部45の右方には、第2縮径部47が設けられている。第2拡径部46の外径は、第2本体部45の外径よりも大きい。第2縮径部47の外径は、第2本体部45の外径よりも小さい。
電動モータ21は、転舵シャフト13の径方向において第1本体部42から離間して設けられている。すなわち、転舵シャフト13の径方向において電動モータ21と第1本体部42との間には空間が形成されている。電動モータ21の出力軸21Aは、第1拡径部43内において転舵シャフト13に対して平行に設けられている。
電動パワーステアリング装置1の動作について説明する。
運転者がステアリングを回転させたとき、ステアリングとともにステアリングシャフト11が回転する。ステアリングシャフト11の回転は、ラックアンドピニオン機構12により直線運動に変換される。ラックアンドピニオン機構12から転舵シャフト13に伝達された力により同シャフト13が軸方向に移動する。そして、転舵シャフト13の軸方向への移動にともない転舵輪の舵角が変更される。このとき、電動モータ21の出力軸21Aのトルクがアシスト力としてボールねじ装置22を介して転舵シャフト13に付与される。
図2を参照して、減速機構50およびロック装置30の構成について説明する。
減速機構50には、電動モータ21と一体に回転する駆動プーリ51と、ボールねじ装置22と一体に回転する従動プーリ52と、駆動プーリ51の回転を従動プーリ52に伝達するベルト53とが設けられている。駆動プーリ51および従動プーリ52としては歯付きプーリが用いられている。また、ベルト53としては、駆動プーリ51および従動プーリ52の歯に噛み合う歯付きベルトが用いられている。
ロック装置30には、電動モータ21の出力軸21Aの右端部に固定された第1摩擦板31と、第1摩擦板31に対する移動が可能な第2摩擦板32と、第2摩擦板32が取り付けられた単一部材の回転部材33と、回転部材33を回転可能に支持するピン形状の支持部材34と、回転部材33を回転させる駆動部35とが設けられている。また、ロック装置30には、回転部材33を駆動部35とは反対方向に回転させるコイルばね36が設けられている。
以下では、支持部材34まわりの回転部材33の回転方向について、第2摩擦板32が第1摩擦板31から離間する回転方向を「離間回転方向」とする。また、第2摩擦板32が第1摩擦板31に接近する回転方向を「接近回転方向」とする。駆動部35は、接近回転方向に回転部材33を回転させている。コイルばね36は、離間回転方向に回転部材33を回転させている。
駆動部35には、電力が供給されることにより磁場を生成するコイル35Aと、磁性体の入力ピン35Bと、コイル35Aを収容するハウジング35Cとが設けられている。ハウジング35Cは、第1拡径部43に固定されている。入力ピン35Bは、コイル35A内に挿入されている。コイル35Aは、ハーネス37を介して電子制御装置23と電気的に接続されている。ハーネス37は、転舵シャフト13の径方向において電動モータ21と第1ハウジング41の第1本体部42との間に配線されている。なお、コイル35Aは、「アクチュエータ」に相当する。
第1摩擦板31には、出力軸21Aの凹部の形状に対応した十字状の突起部が設けられている。出力軸21Aの右端面には、十字状の凹部が設けられている。第1摩擦板31の突起部が出力軸21Aの凹部に嵌め合わされている。これにより、第1摩擦板31が出力軸21Aに固定されている。
回転部材33には、第2摩擦板32が取り付けられる出力部33Aと、支持部材34が挿入される支持受部33Bと、駆動部35の入力ピン35Bが接触する入力部33Cと、出力部33Aの先端部と入力部33Cとを連結するリブ33Eとが設けられている。
入力部33Cの先端部には、湾曲形状の接触部33Dが設けられている。接触部33Dには、入力ピン35Bが接触している。
回転部材33の回転中心から出力部33Aの先端部側にある第2摩擦板32の端部までの長さ(以下、「出力側長さL1」)は、回転部材33の回転中心から接触部33Dまでの長さ(以下、「入力側長さL2」)よりも小さい(L1<L2)。
支持部材34の両端は、第2ハウジング44の第2拡径部46にそれぞれ固定されている。
コイルばね36は、入力部33Cおよび第2拡径部46との間に設けられている。コイルばね36の左端部は、接触部33Dに固定されている。コイルばね36の右端部は、第2ハウジング44に固定されている。なお、回転部材33、支持部材34、駆動部35およびコイルばね36により「移動機構」が構成されている。
図3を参照して、ロック装置30と減速機構50との関係について説明する。
減速機構50において、駆動プーリ51および従動プーリ52が径方向において互いに対向する部分には、駆動プーリ51と従動プーリ52とベルト53とにより囲まれた空間(以下、「ベルト領域BR」)が形成されている。
ロック装置30の駆動部35は、転舵シャフト13および電動モータ21の出力軸21Aの径方向において、ボールねじ装置22と出力軸21Aとの間に設けられている。また、駆動部35の一部すなわち入力ピン35Bは、転舵シャフト13の軸方向においてベルト領域BRを跨いで設けられている。
図4を参照して、ロック装置30の動作について説明する。なお以下では、第2摩擦板32が第1摩擦板31に接触していない状態を「ロック装置30の非ロック状態」とする。また、第2摩擦板32が第1摩擦板31に接触している状態を「ロック装置30のロック状態」とする。また、駆動部35のコイル35Aに電力が供給されていない状態を「駆動部35の非通電状態」とする。また、駆動部35のコイル35Aに電力が供給されている状態を「駆動部35の通電状態」とする。また、駆動部35の通電状態においてコイル35Aにより入力ピン35Bに付与されて軸方向の右方に作用する力を「突出力」とする。また、コイルばね36により回転部材33の接触部33Dに付与されて軸方向の左方に作用する力を「ばね力」とする。
ロック装置30においては、駆動部35の非通電状態および通電状態に応じてハウジング35Cに対する入力ピン35Bの位置が変更される。また、ハウジング35Cに対する入力ピン35Bの位置に応じてロック装置30の非ロック状態およびロック状態が変更される。入力ピン35Bの位置が収容位置のとき、ロック装置30が非ロック状態となる。また、入力ピン35Bの位置が突出位置のとき、ロック装置30がロック状態となる。
入力ピン35Bの収容位置は、入力ピン35Bがハウジング35Cに対して最大限に軸方向の左方に移動した位置に相当する。入力ピン35Bの突出位置は、入力ピン35Bがハウジング35Cに対してハウジング35Cに対して最大限に軸方向の右方に突出した位置、および同位置の近傍まで軸方向の右方に突出した位置を含む。
入力ピン35Bの詳細な動作について説明する。
図4(a)に示されるように、駆動部35が非通電状態のとき、ばね力が突出力よりも大きくなる。このため、ばね力により入力ピン35Bが収容位置に保持される。また、このときのコイルばね36の長さは自然長となる。
駆動部35の動作状態が非通電状態から通電状態に変更されたとき、突出力がばね力よりも大きくなる。このため、入力ピン35Bが収容位置から突出位置に向けて軸方向に移動する。また、入力ピン35Bの位置が収容位置から突出位置に変更される過程において、回転部材33の接触部33Dが入力ピン35Bにより押されるため、回転部材33が支持部材34を回転中心として接近回転方向に回転する。これにより、第2摩擦板32が次第に第1摩擦板31に接近する。
図4(b)に示されるように、入力ピン35Bが突出位置まで移動したとき、第2摩擦板32の接触面の全体が第1摩擦板31の接触面に押し付けられた状態となる。すなわち、ロック装置30の動作状態がロック状態となる。
第2摩擦板32が第1摩擦板31に押し付けられているとき、第1摩擦板31と第2摩擦板32との摩擦力FMにより電動モータ21の出力軸21Aの回転が妨げられる。また、出力軸21Aに入力されるトルクよりも摩擦力FMによる回転方向の抵抗(以下、「回転抵抗力RF」)が大きいときには、出力軸21Aの回転がロックされる。
電動パワーステアリング装置1においては、電動モータ21がボールねじ装置22を介して転舵シャフト13に連結されるとともに、同シャフト13がラックアンドピニオン機構12を介してステアリングシャフト11に連結されている。このため、電動モータ21の出力軸21Aの回転が上記のとおりロック装置30によりロックされたときには、ステアリングシャフト11の回転もロックされる。
他方、ステアリングシャフト11に大きなトルクが入力された場合において、このトルクは、ラックアンドピニオン機構12、ボールねじ装置22、および減速機構50を経て電動モータ21の出力軸21Aに伝達される。このときの電動モータ21の出力軸21Aに作用するトルクが回転抵抗力RFよりも大きいときには、ロック装置30による出力軸21Aの回転のロックが解除される。このため、ステアリングシャフト11の回転が許容される。
ロック装置30には、車両の停車状態、すなわち電動モータ21への通電が停止された状態においてステアリングに所定範囲内のトルク(以下、「停車時入力トルク」)が入力されたときに、このトルクによるステアリングシャフト11の回転を生じさせないことが求められる。
このため、停車時入力トルクに基づいて出力軸21Aに入力されるトルクを「停車時モータトルク」としたとき、回転抵抗力RFがこの停車時モータトルクよりも大きくなるように突出力の大きさが設定されている。
回転抵抗力RFの大きさは、第1摩擦板31および第2摩擦板32の表面粗さ、および第1摩擦板31に対する第2摩擦板32の接触圧力の少なくとも一方に応じて変化する。第2摩擦板32の接触圧力については、入力ピン35Bに付与される突出力の大きさに応じて変更することができる。このため、駆動部35に対する電力の供給量を制御することにより、回転抵抗力RFの大きさを調節することができる。
電子制御装置23によるロック装置30の制御態様について説明する。
イグニッションスイッチの操作によりエンジンの運転が停止されたとき、駆動部35の状態が非通電状態から通電状態に変更する。これにより、車両が停車した状態においては、ロック装置30がロック状態に保持される。
イグニッションスイッチの操作によりエンジンの運転が開始されたとき、駆動部35の状態が通電状態から非通電状態に変更される。これにより、エンジンが運転している状態においては、ロック装置30が非ロック状態に保持される。
(実施形態の効果)
本実施形態の電動パワーステアリング装置1によれば、以下の効果が得られる。
(1)電動パワーステアリング装置1には、第1摩擦板31および第2摩擦板32を含むロック装置30が設けられている。
上記構成によれば、第1摩擦板31および第2摩擦板32の摩擦力FMによりステアリングシャフト11の回転がロックされる。また、ステアリングシャフト11の回転がロックされた状態において同シャフト11に大きなトルクが入力された場合、このときの出力軸21Aのトルクが回転抵抗力RFよりも大きいときには、ロック装置30による出力軸21Aの回転のロックが解除される。このため、ステアリングシャフト11の回転が許容される。
このようにロック装置30においては、ステアリングシャフト11をロックするための役割、ならびにステアリングシャフト11の回転を許容するための役割の双方を第1摩擦板31および第2摩擦板32が担うため、ステアリングシャフト11に特殊な焼入れ加工を施すことを省略することができる。また、ステアリングシャフト11の径が大型化することを抑制することができる。したがって、ステアリングシャフト11の回転をロックするために同シャフト11に専用の加工を施すことを省略することができる。
(2)上記実施形態のロック装置とは別のロック装置として、例えば、第1摩擦板31に相当する摩擦板をステアリングシャフト11に設け、第2摩擦板32に相当する摩擦板を第1摩擦板31に対して接触および離間が可能な状態で設けるとともに、これらの摩擦板の接触によりステアリングシャフト11の回転をロックする構造(以下、「比較構造」)が考えられる。
この比較構造においては、ステアリングを操作するトルクとステアリングシャフト11に入力されるトルクとが実質的に同じ大きさとなるため、ステアリングシャフト11の回転をロックするためには、ステアリングシャフト11に入力されるトルクよりも大きい回転抵抗力が得られるように上記各摩擦板を接触させる必要が生じる。
一方、電動パワーステアリング装置1においては、ステアリングを操作するトルクがステアリングシャフト11、転舵シャフト13、ボールねじ装置22および減速機構50を介して出力軸21Aに伝達されるため、出力軸21Aのトルクがステアリングを操作するトルクの(1/減速比)倍となる。ここで減速比とは、ステアリングシャフト11の回転速度に対する出力軸21Aの回転速度の比である。
本実施形態のロック装置30においては、電動モータ21の出力軸21Aの回転を規制する構造が用いられているため、上記比較構造と比較して、ステアリングの回転をロックさせるために必要な力が(1/減速比)倍となる。このため、入力ピン35Bの小型化を図ることができる。
(3)電動パワーステアリング装置1においては、ステアリングに衝突エネルギが加えられたときに、この衝突エネルギを吸収するための入れ子構造がステアリングシャフト11に設けられている。
他方、従来のロック装置として、ステアリングシャフト11に凹部を設け、この凹部にロックピンを挿入することによりステアリングシャフト11の回転をロックするものがある。このロック装置においては、ステアリングシャフト11にロックピンを挿入する構造のため、ロックピンが挿入される部分までしかステアリングシャフトの入れ子構造を形成することができない。このため、ステアリングシャフト11の入れ子構造の部分の長さを大きくすることが難しい。
これに対して、本実施形態のロック装置30においては、出力軸21Aの回転を規制する構造が用いられているため、上記従来のロック装置と比較して、ステアリングシャフト11の入れ子構造の部分の長さを大きくすることができる。
(4)電動モータの回転を規制することによりステアリングの回転をロックするロック装置として、上記実施形態で説明したものとは別に、例えば図7に示される構造のロック装置100が考えられる。
ロック装置100は、電動モータ110の出力軸111に取り付けられた回転板120と、回転板120の回転をロックするためのロック装置130とを備えている。出力軸111の径方向において回転板120の外周部分には、同径方向に突出する4つの突起部121が設けられている。各突起部121は、出力軸111の周方向において互いに離間して設けられている。
ロック装置130には、ロックピン131と、ロックピン131を出力軸111の軸方向に往復運動させるための駆動部132とが設けられている。ロック装置130は、ロックピン131を周方向において突起部121と接触させることにより、回転板120の回転をロックする。
駆動部132は、ロックピン131が突起部121に接触する状態(ロック状態)とロックピン131が突起部121から離間した状態(非ロック状態)とを切り替える。
このようなロック装置100では、ロックピン131に突起部121を接触させるため、回転板120の体格が径方向において大きくなる。このため、電動モータ110の駆動開始時および駆動停止時において回転板120の慣性力が出力軸111に加わる。その結果、電動モータ110の回転が目標回転速度に到達するまでの時間が長くなってしまう問題および駆動停止時において電動モータ110の回転速度が「0」となるまでの時間が長くなってしまう問題が生じる。この電動モータ110の応答性の低下によりステアリングの操舵フィーリングが悪化してしまう問題が生じる。
本実施形態の電動パワーステアリング装置1においては、第1摩擦板31と第2摩擦板32との摩擦力FMにより電動モータ21の回転をロックする構造が用いられるため、ロック装置100の回転板120と比較して第1摩擦板31の径を小さくすることができる。このため、ロック装置100を備える電動パワーステアリング装置と比較して、操舵フィーリングが向上する。
(5)ロック装置30においては、回転部材33の出力側長さL1が入力側長さL2よりも小さい。このため、てこの原理により入力ピン35Bが回転部材33を押す力Aよりも第2摩擦板32が第1摩擦板31に押し付ける力Bが大きくなる。
一方、ロック装置30により電動モータ21の出力軸21Aの回転をロックするためには、回転抵抗力RFを所定の抵抗力よりも大きくする必要がある。また、所定の抵抗力よりも大きくするためには、力Bの大きさを所定の大きさよりも大きくする必要がある。
本実施形態のロック装置30によれば、上述のとおり力Bが力Aよりも大きくなるため、出力側長さL1が入力側長さL2と同じ構造または出力側長さL1が入力側長さL2よりも短い構造と比較して、力Bの大きさを所定の力よりも大きくするために必要となる力Aの大きさが小さくなる。
その結果、コイル35Aの巻き数を同じとした場合、出力側長さL1が入力側長さL2以上の場合と比較して、力Aを得るために必要なコイル35Aの電力を小さくすることができる。したがって、電動パワーステアリング装置1の省電力化を図ることができる。
また、コイル35Aに供給される電力を同じとした場合、出力側長さL1が入力側長さL2以上の場合と比較して、コイル35Aの巻き数を少なくすることができる。したがって、コイル35Aの小型化を図ることができるため、駆動部35の体格を小さくすることが可能になる。
(6)コイル35Aが通電状態から非通電状態に変更されるときには、ばね力により回転部材33を離間回転方向に回転させるため、ロック装置30の動作状態がロック状態から非ロック状態に変更される。したがって、非ロック状態においてコイル35Aに電力が供給されることがないため、電動パワーステアリング装置1の省電力化を図ることができる。
(7)電動パワーステアリング装置1において電動モータ21の出力軸21Aと転舵シャフト13とを平行に配置したとき、電動モータ21と転舵シャフト13との間には空間が形成される。この空間に駆動部35が設けられているため、同空間の全部がデッドスペースとなることが抑制される。
(8)駆動部35の一部、すなわち入力ピン35Bがベルト領域BRを跨いで設けられるため、ベルト領域BR外に駆動部35の全部が設けられる場合と比較して、同領域BRの全部がデッドスペースとなることが抑制される。
(9)径方向において、電動モータ21と第1ハウジング41の第1本体部42との間の空間にハーネス37が配線されている。したがって、出力軸21Aの径方向において電動モータ21を中心として、電動モータ21の転舵シャフト13とは反対側の空間にハーネス37を配線する場合と比較して、電動パワーステアリング装置1の小型化を図ることができる。
(その他の実施形態)
本発明の電動パワーステアリング装置の具体的な構成は、上記実施形態の内容に限定されるものではなく、例えば以下のように変更することができる。また、以下の変形例は上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態において、電子制御装置23により入力ピン35Bの右方への移動させる力の大きさを制御することにより、摩擦力FMの大きさを制御することもできる。
・上記実施形態において、ロック装置30の駆動部35をベルト領域BR外に設けることもできる。
・上記実施形態において、ロック装置30の駆動部35を電動モータ21の転舵シャフト13に対して径方向の反対側に設けることもできる。
・上記実施形態において、弾性部材としてコイルばね36に代えて、板ばねまたはゴム等を用いることもできる。要するに、弾性変形したときの復元力(ばね力)により入力部33Cを押すことのできる弾性部材であればコイルばね36以外でも同じ機能が維持される。
・上記実施形態において、ロック装置30のコイルばね36を省略することもできる。
・上記実施形態において、回転部材33の出力側長さL1を入力側長さL2以上にすることもできる。
・上記実施形態では、電動モータ21の出力軸21Aの右端部に第1摩擦板31を設けているが、出力軸21Aの左端部に第1摩擦板31を設けることもできる。この場合、ロック装置30のその他の部材は、電動モータ21の左端部において、電動モータ21と第1ハウジング41との径方向の間に設けられる。また、駆動部35が第1ハウジング41に固定される。
・上記実施形態では、円盤形状の第1摩擦板31を設けているが、例えば、図5に示されるように、電動モータ21の出力軸21Aの外周面に円筒形状の第1摩擦体60を固定することもできる。この場合、第1摩擦体60の外周面と接触する円弧形状の内周面61Aが第2摩擦体61に形成される。また、第2摩擦体61が駆動部62に直接取り付けられる。
具体的には、駆動部62には、径方向に延びる入力ピン63と、入力ピン63の先端部に固定された第2摩擦体61と、入力ピン63を径方向に移動させるコイルとが設けられている。この構成においては、コイルが通電状態となることにより入力ピン63が出力軸21Aに向けて移動する。これにより、第2摩擦体61が第1摩擦体60に押し付けられる。
・上記実施形態では、回転部材33が支持部材34を中心に回転することにより第2摩擦板32が第1摩擦板31に接触する構造を採用しているが、第2摩擦板32を第1摩擦板31に接触させるための構造はこれに限られない。
例えば、入力ピン35Bを軸方向に移動可能とする駆動部35を電動モータ21の出力軸21Aと径方向に同じ位置かつ出力軸21Aよりも右方に設け、かつ第2摩擦板32を入力ピン35Bの先端部に取り付ける構造とすることもできる。この構成においては、入力ピン35Bを出力軸21Aに向けて移動させることにより、第2摩擦板32を第1摩擦板31に押し付ける。
・上記実施形態では、コイル35Aにより入力ピン35Bを移動させているが、電動モータを用いて入力ピン35Bを移動させることもできる。具体的には、入力ピン35Bにラック歯を設けるとともに、電動モータの出力軸にラック歯と噛み合う歯車を取り付ける。これにより、電動モータの回転にともない入力ピン35Bが移動する。
・また、コイル35Aに代えて、入力ピン35Bを軸方向に移動させる油圧シリンダと、油圧シリンダにオイルを供給するオイルポンプとを設けることもできる。この構成においては、オイルポンプにより油圧シリンダにオイルが供給されたとき、入力ピン35Bが回転部材33を接近回転方向に回転させる。一方、油圧シリンダからオイルが排出されたとき、コイルばね36により回転部材33が離間回転方向に回転する。
・上記実施形態では、電動モータ21の出力軸21Aと転舵シャフト13とが平行に配置され、かつボールねじ装置22により転舵シャフト13が軸方向に移動する電動パワーステアリング装置1に本発明を適用したが、他の電動パワーステアリング装置に本発明を適用することもできる。
図6に、上記他の電動パワーステアリング装置の一例を示す。以下、同図に示される電装パワーステアリング装置の構成のうち、上記実施形態の電動パワーステアリング装置1からの変更点を主に説明する。なお、同実施形態の装置と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
電動パワーステアリング装置には、減速機構70と、この減速機構70を収容するハウジング80とが設けられている。減速機構70には、電動モータ21の出力軸21Aに連結されたウォーム軸71と、ステアリングシャフト11に固定されるウォームホイール72と、ウォーム軸71と出力軸21Aとを連結するカップリング73とが設けられている。ウォーム軸71およびウォームホイール72は互いに噛み合わされた状態でハウジング80内に収容される。
ハウジング80には、個別に形成された第1ハウジング80Aと第2ハウジング80Bとが設けられている。第1ハウジング80Aには、ウォーム軸71を収容するウォーム軸収容部81と、ウォームホイール72を収容するウォームホイール収容部82とが設けられている。第2ハウジング80Bには、ロック装置30を収容するロック装置収容部83が設けられている。
ウォーム軸収容部81には、ウォーム軸71を第1ハウジング80Aの外部から挿入するための開口部84が設けられている。この開口部84には、電動モータ21が取り付けられている。電動モータ21の出力軸21Aは、ウォーム軸収容部81に収容されている。出力軸21Aとウォーム軸71の基端部71Aとは、カップリング73により互いに連結されている。
第1ハウジング80Aにおいて、ウォーム軸71の基端部71Aとは反対側の先端部71Bに対応する部分には、ウォーム軸収容部81とロック装置収容部83とを互いに連通するための開口部85が設けられている。ウォーム軸71の先端部71Bは、この開口部85に配置されている。また、先端部71Bの先端面にはロック装置30の第1摩擦板31が固定されている。
ロック装置30は次のように動作する。
駆動部35の通電状態のとき、回転部材33が支持部材34周りで回転する。これにより、第2摩擦板32が第1摩擦板31に押し付けられる。このとき、第1摩擦板31と第2摩擦板32との摩擦によりウォーム軸71の回転がロックされる。また、ウォーム軸71の回転がロックされることにともないウォームホイール72およびステアリングシャフト11の回転もロックされる。
・上記実施形態では、第2摩擦板32が第1摩擦板31に接触していない状態を非ロック状態としたが、第2摩擦板32の一部が第1摩擦板31に接触している状態を非ロック状態とすることもできる。ただし、この場合には、アシスト力を付与する電動モータ21としての機能が損なわれない範囲内において、第2摩擦板32の一部を第1摩擦板31に接触させた状態を非ロック状態とすることが好ましい。
・上記実施形態においては、駆動プーリ51、従動プーリ52およびベルト53により構成される減速機構50を用いたが、この減速機構50に代えて、駆動スプロケット、従動スプロケットおよびチェーンにより構成される減速機構を用いることもできる。
・上記実施形態では、電動モータ21により転舵シャフト13に対してアシスト力を付与する構造の電動パワーステアリング装置1に対して本発明を適用したが、ステアリングシャフト11にアシスト力を付与する電動モータを備える電動パワーステアリング装置に対して本発明を適用することもできる。
1…電動パワーステアリング装置、10…操舵角伝達機構、11…ステアリングシャフト、12…ラックアンドピニオン機構、13…転舵シャフト、13A…左端部、13B…右端部、20…アシスト装置、21…電動モータ、21A…出力軸、22…ボールねじ装置、23…電子制御装置、30…ロック装置、31…第1摩擦板(第1摩擦体)、32…第2摩擦板(第2摩擦体)、33…回転部材、33A…出力部、33B…支持受部、33C…入力部、33D…接触部、33E…リブ、34…支持部材、35…駆動部、35A…コイル(ソレノイド)、35B…入力ピン、35C…ハウジング、36…コイルばね(弾性部材)、37…ハーネス、40…ハウジング、41…第1ハウジング、42…第1本体部、43…第1拡径部、44…第2ハウジング、45…第2本体部、46…第2拡径部、47…縮径部、50…減速機構、51…駆動プーリ、52…従動プーリ、53…ベルト、60…第1摩擦体、61…第2摩擦体、61A…内周面、62…駆動部、63…入力ピン、64…ソレノイド、70…減速機構、71…ウォーム軸、71A…基端部、71B…先端部、72…ウォームホイール、73…カップリング、80…ハウジング、80A…第1ハウジング、80B…第2ハウジング、81…ウォーム軸収容部、82…ウォームホイール収容部、83…ロック装置収容部、84…開口部、85…開口部。

Claims (5)

  1. ステアリングにアシスト力を付与する電動モータと、この電動モータの回転を減速してステアリングシャフトに伝達するための減速機構と、前記ステアリングの回転をロックするロック装置とを備える電動パワーステアリング装置において、
    前記ロック装置には、前記電動モータの出力軸に設けられた第1摩擦体と、この第1摩擦体に対する移動が可能な第2摩擦体と、この第2摩擦体を前記第1摩擦体に対して移動させる移動機構とが設けられていること、
    記第1摩擦体に対する前記第2摩擦体の接触状態が前記移動機構により変更されること
    前記移動機構には、前記第2摩擦体が設けられた回転部材と、この回転部材を回転可能に支持する支持部材と、前記回転部材を回転させる駆動部とが設けられていること、
    前記回転部材には、前記支持部材に取り付けられる支持受部と、前記駆動部が接触する入力部と、前記第2摩擦体が設けられた出力部とが設けられていること、
    前記入力部および前記出力部が個別に前記支持受部に接続されていること、
    前記駆動部により前記入力部が押されたとき、前記入力部および前記支持受部および前記出力部が一体となり前記支持部材まわりを回転すること、
    前記回転部材の出力部において前記回転部材の回転中心から前記出力部の先端部側にある前記第2摩擦体の端部までの長さを出力側長さとし、前記回転部材の入力部において前記回転部材の回転中心から前記駆動部が接触する部分までの長さを入力側長さとして、前記出力側長さが前記入力側長さよりも小さいこと
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. ステアリングにアシスト力を付与する電動モータと、この電動モータの回転を減速してステアリングシャフトに伝達するための減速機構と、前記ステアリングの回転をロックするロック装置とを備える電動パワーステアリング装置において、
    前記ロック装置には、前記電動モータの出力軸に設けられた第1摩擦体と、この第1摩擦体に対する移動が可能な第2摩擦体と、この第2摩擦体を前記第1摩擦体に対して移動させる移動機構とが設けられていること、
    前記第1摩擦体に対する前記第2摩擦体の接触状態が前記移動機構により変更されること、
    前記移動機構には、前記第2摩擦体が設けられた回転部材と、この回転部材を回転可能に支持する支持部材と、前記回転部材を回転させる駆動部とが設けられていること、
    前記移動機構には、前記第2摩擦体を前記第1摩擦体から離間させる方向の力を前記回転部材に付与する弾性部材が設けられていること、
    前記駆動部には、前記回転部材に接触して前記回転部材を回転させる入力ピンと、この入力ピンを移動させるアクチュエータとが設けられていること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記電動モータへの通電が停止されているとき、前記移動機構により前記第2摩擦体が前記第1摩擦体に押し付けられること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記電動モータの出力軸が転舵シャフトに平行した状態で設けられていること、
    ならびに、前記電動モータの出力軸と前記転舵シャフトとの間に前記移動機構が設けられていること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 請求項4に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記電動モータの回転を前記転舵シャフトの往復運動に変換するボールねじ装置が設けられていること、
    前記電動モータの出力軸に駆動プーリまたは駆動スプロケットが設けられていること、
    前記ボールねじ装置に従動プーリまたは従動スプロケットが設けられていること、
    前記駆動プーリまたは前記駆動スプロケットと前記従動プーリまたは前記従動スプロケットとがベルトまたはチェーンにより互いに連結されていること、
    ならびに、前記ベルトまたは前記チェーンにより囲まれた空間に前記移動機構の少なくとも一部が設けられていること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
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