JP5609294B2 - 携帯端末 - Google Patents

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Description

本発明は、筐体の内部に回路基板等が収容される携帯端末に関する。
従来、筐体の内部に回路基板等が収容される携帯端末に関する技術として、下記特許文献1に示す基板モジュールの固定構造が採用された携帯通信端末が知られている。この携帯通信端末の第2筐体内には、回路基板と、この回路基板を電気的・磁気的に保護するRFシールドと、回路基板と外部機器とを電気的に接続するためのフレキシブルプリント基板モジュールと、が収容されている。フレキシブルプリント基板モジュールは、RFシールドの一部を切り起こして形成される複数の爪部や突起部等により当該RFシールドに固定されている。
これにより、フレキシブルプリント基板モジュールを固定するための部品が削減されて、携帯通信端末の小型化が図られている。特に、RFシールドに形成された爪部の先端部と、フレキシブルプリント基板に形成されたグランド部とが電気的に接続されており、爪部を形成するためにRFシールドに開けられた開口部はフレキシブルプリント基板によって覆われる構成となっている。このため、開口部が開けられたことによるRFシールドの電磁波シールド性能の劣化が防止されて、RFシールドに覆われた回路基板に実装されたRFユニットの受信感度特性が維持されている。
特開2009−206768号公報
ところで、携帯端末において、従来の機能に対して新たな機能を追加するとき、追加する機能によっては、その筐体内に、従来の機能を実現するための主回路基板や、追加する機能を実現するための追加回路基板等の複数の回路基板が収容される場合がある。しかしながら、追加する機能によっては追加回路基板が大きくなり、このように大きくなった追加回路基板を筐体内に収容すると、この追加回路基板に対して落下等の外部からの衝撃が筐体を介して伝達されやすくなる場合がある。この場合、追加回路基板を保護するホルダ等の保護部材を単に採用しても、筐体内でのスペース的な制約のために、好適に追加回路基板を保護することが困難となる問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、外部からの衝撃に対して収容物を好適に保護する携帯端末を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の携帯端末では、筐体の内部に第1回路基板と第2回路基板とが収容される携帯端末であって、前記第2回路基板の外縁近傍を覆って保護するとともに当該第2回路基板を前記第1回路基板に対して組み付けるための保護部材を備え、前記保護部材のうち前記第2回路基板の外縁の一辺を覆う一辺部は、当該一辺部の長手方向に直交する断面において、前記第2回路基板の板面に対する垂直方向の長さが当該板面に対する平行方向の長さに対して長くなるように形成されており、前記保護部材は、前記一辺部の両端部にて、前記筐体の内壁により前記垂直方向から挟持され、前記保護部材のうち前記一辺部の端部に連結する連結部は、当該一辺部よりも弾性変形し易く形成されることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の携帯端末において、前記連結部は、前記一辺部に対して高弾性材料にて構成されることで、当該一辺部よりも弾性変形し易く形成されることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の携帯端末において、前記連結部は、当該連結部の長手方向に直交する断面の断面積が前記一辺部の長手方向に直交する断面の断面積よりも小さく形成されることで、当該一辺部よりも弾性変形し易く形成されることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載の携帯端末において、前記一辺部の両端部を挟持する前記筐体の内壁は、当該筐体の他の部位よりも弾性変形し易く形成されることを特徴とする。
請求項1の発明では、第2回路基板を保護する保護部材は、この第2回路基板の外縁の一辺を覆う一辺部が、当該一辺部の長手方向に直交する断面において、上記垂直方向の長さが平行方向の長さに対して長くなるように形成されている。そして、保護部材は、一辺部の両端部にて、筐体の内壁により上記垂直方向から挟持されている。
このように、保護部材がその一辺部の両端部にて筐体の内壁により垂直方向から挟持されており、当該一辺部の断面形状における垂直方向の長さが平行方向の長さに対して相対的に長くなっているので、筐体を介して伝達される衝撃の垂直方向成分に起因する応力、例えば、曲げ応力に対して保護部材の剛性を高めることができる。一方、当該一辺部は、その断面形状における上記平行方向の長さが垂直方向の長さに対して相対的に短くなるので、当該水平方向に弾性変形し易くなる。このため、筐体を介して伝達される衝撃の水平方向成分に起因する応力、例えば、ねじり応力が保護部材に作用する場合には、一辺部が水平方向に弾性変形することで、この弾性変形に応じて当該応力が好適に緩和されることとなる。
このため、要求される機能に応じて第2回路基板が大きくなりこの第2回路基板を保護する保護部材が大きくなったために筐体に挟持される場合でも、当該筐体を介する第2回路基板への応力伝達を抑制することができる。
したがって、筐体に収容されて保護部材により保護される回路基板等の収容物を、外部からの衝撃に対して好適に保護することができる。
特に、保護部材のうち一辺部の端部に連結する連結部は、当該一辺部よりも弾性変形し易く形成されるため、一辺部の端部に伝達される応力が連結部に分散されやすくなり、筐体を介する第2回路基板への応力伝達をより抑制することができる。
請求項の発明では、連結部は、一辺部に対して高弾性材料にて構成されるため、連結部をその形状と無関係に上記一辺部よりも弾性変形し易く形成することができるので、当該連結部の形状に関する自由度を向上させることができる。
請求項の発明では、連結部は、上記断面積が一辺部での断面積よりも小さく形成されるため、当該連結部を、特別な材料を使用することなく、上記一辺部よりも弾性変形し易く形成することができる。
請求項の発明では、一辺部の両端部を挟持する筐体の内壁は、当該筐体の他の部位よりも弾性変形し易く形成されるため、筐体に作用する衝撃がこの内壁の弾性変形に応じて緩和されることとなる。これにより、筐体の内壁を介して保護部材に伝達される各応力を低減することができる。
本実施形態に係る携帯端末の構成概要を示す図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は側面図である。 追加基板用ホルダの支持状態を示す説明図であり、図2(A)は一部断面図、図2(B)は下側ケースに配置した追加基板用ホルダを上側ケース側から見た図である。 図1の携帯端末の電気的構成を例示するブロック図である。 図4(A)は、追加基板用ホルダの詳細形状を示す正面図であり、図4(B)は、図4(A)に示す4B−4B線相当の切断面による断面図である。
以下、本発明の携帯端末を具現化した一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る携帯端末10の構成概要を示す図であり、図1(A)は正面図、図1(B)は側面図である。図2は、追加基板用ホルダ50bの支持状態を示す説明図であり、図2(A)は一部断面図、図2(B)は下側ケース11bに配置した追加基板用ホルダ50bを上側ケース側から見た図である。図3(A)は、図1の携帯端末10の電気的構成を例示するブロック図であり、図3(B)は、図3(A)の情報コード読取部30の電気的構成を例示するブロック図であり、図3(C)は、図3(A)の非接触通信部40の電気的構成を例示するブロック図である。なお、図2(A)では、便宜上、後述する情報コード読取部30の構成部品等を省いて図示しており、図2(B)では、メイン基板20aおよびメイン基板用ホルダ50a等を省いて図示している。
図1(A),(B)に示す携帯端末10は、長手状の外観をなしており、その一端側のほぼ半分の領域が把持領域とされ、ユーザによって把持されつつ使用される構成をなしている。この携帯端末10は、例えば、ユーザによって携帯されて様々な場所で用いられる携帯型の情報端末として構成されており、バーコードや二次元コードなどの情報コードを読み取る情報コードリーダとしての機能と、無線タグを読み取る無線タグリーダとしての機能とを備え、読み取りを二方式で行いうる構成となっている。
図1(A),(B)に示すように、携帯端末10は、ABS樹脂等の合成樹脂材料により形成される上側ケース11aおよび下側ケース11bが組み付けられて構成される長手状の筐体11によって外郭が形成されている。また、上側ケース11aには、所定の情報を入力する際に操作されるファンクションキーおよびテンキー等のキー操作部25や、所定の情報を表示するための表示部24等が配置されている。
また、図1および図2に示すように、下側ケース11bには、下方に向けて開口する読取口11cが形成されている。また、下側ケース11bの内壁には、図2(A)に示すように、後述する追加基板用ホルダ50bの両支柱51を下方から支持する2つの座部12が上方に突出するように形成されている。これら両座部12は、その厚さを薄くすることで、筐体11の他の部位、例えば、座部12の近傍を構成する下側ケース11bの部位よりも弾性変形し易く形成されている。なお、両座部12として、下側ケース11bを形成する合成樹脂よりも高弾性である材料を一体的にまたは別部材として採用することで、当該両座部12を筐体11の他の部位よりも弾性変形し易く形成してもよい。
次に、携帯端末10が備えている機能について説明する。
図3(A)に示すように、携帯端末10の筐体11内には、携帯端末10全体を制御する制御部21が設けられている。この制御部21は、メイン基板20aに実装されてマイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有し、メモリ22とともに情報処理装置を構成している。また、制御部21には、LED23、表示部24、キー操作部25、スピーカ26、外部インタフェース27などが接続されている。キー操作部25は、制御部21に対して操作信号を与える構成をなしており、制御部21は、この操作信号を受けて操作信号の内容に応じた動作を行う。また、LED23、表示部24およびスピーカ26は、制御部21によって制御される構成をなしており、それぞれ、制御部21からの指令を受けて動作する。外部インタフェース27は、外部装置(例えばホスト装置)との間でのデータ通信を行うためのインタフェースとして構成されており、制御部21と協働して通信処理を行う構成をなしている。また、筐体11内には、電源部28が設けられており、この電源部28やバッテリ29によって制御部21や各種電気部品に電力が供給されるようになっている。
また、制御部21には、情報コードを光学的に読み取るための情報コード読取部30が接続されている。この情報コード読取部30は、図3(B)に示すように、CCDエリアセンサからなる受光センサ33、結像レンズ37、複数個のLEDやレンズ等から構成される照明部31などを備えた構成をなしており、制御部21と協働して読取対象Rに付された情報コードC(バーコードや二次元コード)を読み取るように機能する。
この情報コード読取部30によって読み取りを行う場合、まず、制御部21によって指令を受けた照明部31から照明光Lfが出射され、この照明光Lfが読取口11c(図1(B)参照)を通って読取対象Rに照射される。そして、照明光Lfが情報コードC(バーコードや二次元コード)にて反射した反射光Lrは読取口11cを通って装置内に取り込まれ、結像レンズ37を通って受光センサ33に受光される。読取口11cと受光センサ33との間に配される結像レンズ37は、情報コードCの像を受光センサ33上に結像させる構成をなしており、受光センサ33はこの情報コードCの像に応じた受光信号を出力する。受光センサ33から出力された受光信号は、画像データとしてメモリ22(図3(A))に記憶され、情報コードCに含まれる情報を取得するためのデコード処理に用いられるようになっている。なお、情報コード読取部30には、受光センサ33からの信号を増幅する増幅回路や、その増幅された信号をデジタル信号に変換するAD変換回路等が設けられているがこれらの回路については図示を省略している。
また、制御部21には、非接触通信部40が接続されている。この非接触通信部40は、アンテナ45及び制御部21と協働してRFIDタグ等の非接触通信媒体との間で電磁波による通信を行ない、非接触通信媒体に記憶されるデータの読取り、或いは非接触通信媒体に対するデータの書込みを行なうように機能するものである。この非接触通信部40は、通信範囲が1〜2m程度の高出力仕様に設計されているために、各電子部品やこれら各電子部品を制御する制御部41が、制御部21等が実装されるメイン基板20aとは異なる追加基板20bに実装されている。この制御部41は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有し、メモリとともに情報処理装置を構成している。
非接触通信部40は、公知の電波方式で伝送を行う回路として構成されており、図3(C)にて概略的に示すように、制御部41に加えて、発振器42、変調器43、復調器44などを備えてなるものである。なお、非接触通信部40には、これら以外の公知構成(例えば、増幅器、フィルタ回路、整合回路等)も設けられているが、図3(C)ではこれらについては図示を省略している。
次に、メイン基板20aおよび追加基板20bの保護構造について、図2および図4を用いて説明する。図4(A)は、追加基板用ホルダ50bの詳細形状を示す正面図であり、図4(B)は、図4(A)に示す4B−4B線相当の切断面による断面図である。
本実施形態では、図2(A)に示すように、筐体11内において、メイン基板20aを保護する保護部材として機能するメイン基板用ホルダ50aと、追加基板20bを保護する保護部材として機能する追加基板用ホルダ50bとが採用されている。メイン基板用ホルダ50aは、メイン基板20aの外縁の少なくとも一部を覆うように取り付けられることで、当該メイン基板20aを保護している。このメイン基板用ホルダ50aは、上側ケース11aの内壁の適所に固定可能に形成されている。なお、メイン基板20aは、特許請求の範囲に記載の「第1回路基板」の一例に相当し、追加基板用ホルダ50bは、特許請求の範囲に記載の「第2回路基板」の一例に相当し得る。
次に、本発明の特徴的部分である追加基板用ホルダ50bについて説明する。図4(A)に示すように、追加基板用ホルダ50bは、ABS樹脂等の合成樹脂材料により略矩形環状に形成されている。この追加基板用ホルダ50bは、2つの支柱51を連結する第1リブ52と、第1リブ52に対して直交するように両支柱51にそれぞれ連結される第2リブ53および第3リブ54と、これら第2リブ53および第3リブ54の端部を連結する第4リブ55と、第1リブ52と第3リブ54と第4リブ55との下端部同士を連結する平板部56とを備えている。両支柱51には、締結用の貫通穴51aがそれぞれ形成されている。
図4(B)に示すように、第1リブ52は、その長手方向に直交する断面において、追加基板20bの板面に対する垂直方向の長さ(以下、高さHともいう)が当該板面に対する平行方向の長さ(以下、幅Wともいう)に対して長くなるように形成されている。本実施形態では、第1リブ52の長手方向中央における高さHと幅Wとの比が、例えば、3:1に設定されている。なお、第1リブ52は、特許請求の範囲に記載の「一辺部」の一例に相当し、支柱51は、特許請求の範囲に記載の「一辺部の両端部」の一例に相当し得る。
第2リブ53は、第1リブ52よりも弾性変形し易くなるように形成されている。具体的には、第2リブ53は、長手方向中央部53aにおいて、当該第2リブ53の長手方向に直交する断面の断面積が第1リブ52の長手方向に直交する断面の断面積よりも小さくなるように形成されている。また、第2リブ53には、側面等に追加基板20bの外縁に係合する爪部(図示略)と、上面にメイン基板20aの外縁に係合する爪部53bとがそれぞれ形成されている。また、第2リブ53には、締結用の貫通穴53cが2カ所形成されている。
第3リブ54は、第2リブ53と同様に、第1リブ52よりも弾性変形し易くなるように形成されている。具体的には、第3リブ54は、長手方向中央部54aにおいて、当該第3リブ54の長手方向に直交する断面の断面積が第1リブ52の長手方向に直交する断面の断面積よりも小さくなるように形成されている。また、第3リブ54には、側面等に追加基板20bの外縁に係合する爪部(図示略)と、上面にメイン基板20aの外縁に係合する爪部54bとがそれぞれ形成されている。また、第3リブ54には、締結用の貫通穴54cが2カ所形成されている。なお、第2リブ53および第3リブ54は、特許請求の範囲に記載の「連結部」の一例に相当し得る。
このように構成される追加基板用ホルダ50bは、第2リブ53および第3リブ54の側面等の爪部を追加基板20bの外縁に係合することで、当該追加基板20bに対してその外縁を覆って保護するように組み付けられる。また、追加基板用ホルダ50bは、その爪部53b,54bをメイン基板20aの外縁に係合することで、当該メイン基板20aに組み付けられる。このメイン基板20aにメイン基板用ホルダ50aを組み付け、貫通穴51a,53c,54cやこれらの貫通穴に対応してメイン基板20a等に形成される貫通穴を挿通するネジにて締結し、両基板20a,20bを図略のコネクタ等を介して電気的に接続することで、メイン基板用ホルダ50aの保護されるメイン基板20aと追加基板用ホルダ50bに保護される追加基板20bとが一体的に組み付けられる。
このように組み付けられる追加基板用ホルダ50bは、両支柱51にて、下側ケース11bに形成される2つの座部12とメイン基板用ホルダ50aとにより、垂直方向(図2(A)の上下方向)から挟持されて、筐体11内に収容される。このとき、追加基板用ホルダ50bは、その下面では両支柱51を除き下側ケース11bと接触しないように支持されている。すなわち、メイン基板用ホルダ50aは上側ケース11aの内壁に固定されるため、追加基板用ホルダ50bは、両支柱51にて、筐体11の内壁により上記垂直方向から挟持された状態となる。
上述のように構成される携帯端末10に対して落下等の衝撃が作用すると、この衝撃に応じた応力が筐体11を介して追加基板用ホルダ50bに伝達されることとなる。
ここで、追加基板用ホルダ50bに伝達される応力のうち垂直方向成分(図2(A)の上下方向)について以下に説明する。このような垂直方向の応力は、両支柱51に伝達されることで、追加基板用ホルダ50bを曲げる曲げ応力として作用する。このとき、両支柱51を両端とする第1リブ52の高さ(垂直方向の長さ)Hが幅(平行方向の長さ)Wに対して相対的に長くなっているので、上記曲げ応力に対して当該追加基板用ホルダ50bの剛性が高められることとなる。
また、追加基板用ホルダ50bに伝達される応力のうち水平方向成分(図2(B)の左右方向)について以下に説明する。このような水平方向の応力は、両支柱51に伝達されることで、追加基板用ホルダ50bをねじるねじり応力として作用する。このとき、第1リブ52の幅Wは高さHに対して相対的に短くなっているので、上記ねじり応力に応じて水平方向に弾性変形しこの弾性変形に応じて当該応力が好適に緩和されることとなる。
また、第2リブ53および第3リブ54は、第1リブ52よりも弾性変形し易く形成されるため、両支柱51に伝達される応力が第2リブ53および第3リブ54に分散されやすくなり、筐体11を介する追加基板20bへの応力伝達が抑制される。また、両支柱51を下方から支持する座部12は、当該筐体11の他の部位よりも弾性変形し易く形成されるため、筐体11に作用する衝撃がこの座部12の弾性変形に応じて緩和され、追加基板用ホルダ50bに伝達される応力が抑制される。
このため、高出力仕様を実現するために追加基板20bが大きくなりこの追加基板20bを保護する追加基板用ホルダ50bが大きくなったために筐体11に挟持される場合でも、当該筐体11を介する追加基板20bへの応力伝達を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る携帯端末10では、追加基板20bを保護する追加基板用ホルダ50bは、この追加基板20bの外縁の一辺を覆う第1リブ52が、当該第1リブ52の長手方向に直交する断面において、高さHが幅Wに対して長くなるように形成されている。そして、追加基板用ホルダ50bは、第1リブ52の両端部となる両支柱51にて、筐体11の内壁により垂直方向から挟持されている。
これにより、筐体11を介して伝達される衝撃の垂直方向成分に起因する応力に対して追加基板用ホルダ50bの剛性を高められ、筐体11を介して伝達される衝撃の水平方向成分が第1リブ52の水平方向への弾性変形により好適に緩和される。
このため、要求される機能に応じて追加基板20bが大きくなり追加基板用ホルダ50bが大きくなったために筐体11に挟持される場合でも、当該筐体11を介する追加基板20bへの応力伝達を抑制することができる。
したがって、筐体11に収容されて追加基板用ホルダ50bにより保護される追加基板20b等の収容物を、外部からの衝撃に対して好適に保護することができる。
また、本実施形態に係る携帯端末10では、第2リブ53および第3リブ54は、第1リブ52よりも弾性変形し易く形成されるため、両支柱51に伝達される応力が第2リブ53および第3リブ54に分散されやすくなり、筐体11を介する追加基板20bへの応力伝達をより抑制することができる。特に、第2リブ53および第3リブ54は、上記断面積が第1リブ52での断面積よりも小さく形成されるため、当該両リブ53,54を、特別な材料を使用することなく、第1リブ52よりも弾性変形し易く形成することができる。
さらに、本実施形態に係る携帯端末10では、両支柱51を挟持する筐体11の内壁の一方である座部12は、当該筐体11の他の部位よりも弾性変形し易く形成されるため、筐体11に作用する衝撃がこの座部12の弾性変形に応じて緩和されることとなる。これにより、座部12を介して追加基板用ホルダ50bに伝達される各応力を低減することができる。
上記実施形態の変形例として、第2リブ53および第3リブ54は、第1リブ52に対して高弾性材料にて構成されてもよい。これにより、第2リブ53および第3リブ54をその形状と無関係に第1リブ52よりも弾性変形し易く形成することができるので、当該両リブ53,54の形状に関する自由度を向上させることができる。また、第2リブ53および第3リブ54は、例えば、その形状および構成材料を好適に選択することで、第1リブ52よりも弾性変形し易く形成してもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよい。
(1)メイン基板用ホルダ50aは、筐体11の内壁により垂直方向から挟持されるように支持されてもよい。このとき、追加基板用ホルダ50bと同様に、メイン基板用ホルダ50aを、両支柱51や各リブ52〜54等により構成することで、当該筐体11を介するメイン基板20aへの応力伝達を抑制することができる。
(2)追加基板20bは、高出力仕様として非接触通信媒体との通信を実現可能に構成されることに限らず、他の機能、例えば決済機能等を実現可能に構成されてもよい。このように、他の機能を追加等して実現するために追加基板20bが大きくなり追加基板用ホルダ50bが筐体11に挟持される場合でも、この追加基板用ホルダ50bにより当該筐体11を介する追加基板20bへの応力伝達を抑制することができる。
10…携帯端末
11…筐体
11a…上側ケース
11b…下側ケース
12…座部
20a…メイン基板(第1回路基板)
20b…追加基板(第2回路基板)
50a…メイン基板用ホルダ
50b…追加基板用ホルダ(保護部材)
51…支柱(一辺部の両端部)
52…第1リブ(一辺部)
53…第2リブ(連結部)
54…第3リブ(連結部)

Claims (4)

  1. 筐体の内部に第1回路基板と第2回路基板とが収容される携帯端末であって、
    前記第2回路基板の外縁近傍を覆って保護するとともに当該第2回路基板を前記第1回路基板に対して組み付けるための保護部材を備え、
    前記保護部材のうち前記第2回路基板の外縁の一辺を覆う一辺部は、当該一辺部の長手方向に直交する断面において、前記第2回路基板の板面に対する垂直方向の長さが当該板面に対する平行方向の長さに対して長くなるように形成されており、
    前記保護部材は、前記一辺部の両端部にて、前記筐体の内壁により前記垂直方向から挟持され
    前記保護部材のうち前記一辺部の端部に連結する連結部は、当該一辺部よりも弾性変形し易く形成されることを特徴とする携帯端末。
  2. 記連結部は、前記一辺部に対して高弾性材料にて構成されることで、当該一辺部よりも弾性変形し易く形成されることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
  3. 前記連結部は、当該連結部の長手方向に直交する断面の断面積が前記一辺部の長手方向に直交する断面の断面積よりも小さく形成されることで、当該一辺部よりも弾性変形し易く形成されることを特徴とする請求項に記載の携帯端末。
  4. 前記一辺部の両端部を挟持する前記筐体の内壁は、当該筐体の他の部位よりも弾性変形し易く形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の携帯端末。
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