JP5609185B2 - オイル異常診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の潤滑油たるオイルの異常を診断する装置に関する。
この種の装置に関連する技術として、従来、特許文献1に記載されたものがある。これにおいては、使用中の潤滑油の粘度を検出し、当該粘度が予め設定した粘度制限値をオーバーした時には、使用油の抜き出しおよび新油補給の指示を行うようにしている。
実開平4−52515号公報
ところで、従来技術の殆どは、オイルの粘度と劣化度とを相関づけて、粘度が所定値以上に高くなったときにはオイルが劣化異常に至っていると判断するものである。
しかし、オイルの粘度と劣化度とは必ずしも相関づけられるものではない。例えば、ユーザが、オイル交換時に、標準オイルよりも高粘度の高温用新品オイルを補給した場合、オイルは当然に劣化していない。しかし従来技術だとこの場合にもオイルが劣化していると誤判定してしまう。また、オイルが劣化したとき、粘度が上昇する場合と低下する場合とがあることも本発明者らの知見により判明している。
そこで本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その一の目的は、オイルの劣化異常と粘度異常を区別して診断することができるオイル異常診断装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
内燃機関の潤滑油たるオイルの異常を診断する装置であって、
前記オイルの劣化度を検出または推定する劣化度取得手段と、
前記オイルの粘度を検出または推定する粘度取得手段と、
前記劣化度取得手段によって検出または推定された劣化度と、前記粘度取得手段によって検出または推定された粘度とに基づき、前記オイルの劣化異常と粘度異常の有無を区別して判定する判定手段と、
を備えることを特徴とするオイル異常診断装置が提供される。
好ましくは、前記オイル異常診断装置は、前記判定手段によって劣化異常と粘度異常の少なくとも一方が有ると判定された場合に、それら劣化異常と粘度異常の有無の組み合わせに応じて、強警告と弱警告のいずれかを選択的に発する警告手段をさらに備える。
好ましくは、前記警告手段は、前記判定手段によって劣化異常と粘度異常の両方が有ると判定された場合に、強警告を発する。
好ましくは、前記警告手段は、前記判定手段によって粘度異常有りと判定されたが、劣化異常無しと判定された場合に、弱警告を発する。
好ましくは、前記警告手段は、前記判定手段によって粘度異常有りと判定された場合に、強警告を発する。
好ましくは、前記警告手段は、前記判定手段によって劣化異常有りと判定されたが、粘度異常無しと判定された場合に、弱警告を発する。
好ましくは、前記粘度取得手段は、オイル流通経路の所定位置に設けられた油圧スイッチを含み、当該油圧スイッチの出力信号を用いて前記オイルの粘度を推定する。
本発明によれば、オイルの劣化異常と粘度異常を区別して診断することができるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態に係る内燃機関の潤滑システムを示す斜視図である。 内燃機関の制御システムの構成を示すブロック図である。 オイル粘度推定の第2の方法に関するモデルを示すブロック図である。 異常診断処理の第1の例に関するフローチャートである。 異常診断処理の第2の例に関するフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を添付図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の潤滑システムを示す。この潤滑システムにおけるオイルの流れを図中矢印で示す。本実施形態の内燃機関は車両に搭載されている。
図示されるように、内燃機関(エンジン)1は、クランク軸(図示せず)によって駆動されるオイルポンプ2を備える。オイルポンプ2は、オイルパン3に貯留されているオイルをオイルストレーナー4を通じて吸引し、オイルフィルタ5に向けて吐出する。オイルフィルタ5を出たオイルは、シリンダブロック6のクランク軸方向に延設されたメインオイルホール7に流入する。
オイルはメインオイルホール7から各潤滑部位に分配される。例えばオイルは、シリンダヘッド8とヘッドカバー9とで画成される動弁室内の最上部に配設されたオイルデリバリーパイプ10に分配される。オイルデリバリーパイプ10内のオイルは、吸気用カムシャフトおよび排気用カムシャフト(いずれも図示せず)の長手方向の複数位置に滴下供給される。
またメインオイルホール7内のオイルは、各カムシャフトを軸支する複数のカムジャーナル11、クランク軸を軸支する複数のクランクジャーナル12、クランクピン(図示せず)、オイルジェット13、チェーンテンショナー14、可変バルブタイミング機構制御用オイルコントロールバルブ(OCV)15、ラッシュアジャスター16等の各部位にそれぞれ分配される。
メインオイルホール7には、オイルの劣化度を検出するためのオイル劣化センサ20が設けられている。オイル劣化センサ20としては、光学式センサや電気抵抗式センサなど種々のものが使用可能である。光学式センサとしては例えば特開平5−107182号公報に開示されたもの、電気抵抗式センサとしては例えば特開平11−270787号公報に開示されたものが知られている。
光学式センサにおいては、発光部から照射された光がオイルを透過して受光部に達する。受光部からは、受光された光の照度あるいは光量に比例した信号が出力される。電気抵抗式センサにおいては、オイル中に浸漬された一対の電極間の電気抵抗値に比例した信号が出力される。電子制御ユニット(ECU)は、当該出力信号に基づいてオイル劣化度を検出する。以下、オイル劣化度が大であるほどオイル劣化センサ20の出力は大きくなるものとする。
またメインオイルホール7には、エンジン始動直後の油圧の立ち上がりを検知する油圧スイッチ30が設けられている。油圧スイッチ30は、その設置位置における油圧が所定値以上になるとオンとなり、それ以外はオフとなるように構成されている。
図2は、エンジン1の制御システムの構成を示す。制御手段としてのECU100は、何れも図示されないCPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含む。ECU20には、前述のオイル劣化センサ20、油圧スイッチ30のほか、エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ41、エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ42、外気温を検出する外気温センサ43、オイルパン3内のオイルレベルを検出するオイルレベルセンサ44、および車速を検出する車速センサ45からの各信号が入力される。また、ECU20は、車両の運転席に設けられた警告灯51と多目的ディスプレイ52にそれぞれ信号を出力する。
かかる構成によれば、オイル劣化センサ20とECU100が、エンジン1に現に使用されているオイルの劣化度を検出する劣化度取得手段をなす。そしてECU100は、検出されたオイル劣化度が所定値より大きいとき、オイル交換が必要なほどにオイルが劣化しているオイル劣化異常が有ると判定し、そうでないときにはオイル劣化異常無しと判定する。
なお、オイル劣化度は直接検出せず推定してもよいし、この推定されたオイル劣化度に基づいてオイル劣化異常の有無を判定してもよい。例えばECU100は、前回のオイル交換時からの走行距離に基づきオイル劣化度を推定する。オイル交換の事実は、オイルレベルセンサ44の出力から自動的に検出可能である。すなわちECU100は、オイルレベルセンサ44によって検出されたオイルレベルが一旦所定値を下回ってその後所定値を超えたときに、オイル交換があったことを検出する。なお、ユーザ等が操作するオドメータのリセットスイッチの信号を用いてオイル交換の事実を検出してもよい。他方、ECU100は、車速センサ45によって検出された車速を逐次的に積算することで車両の走行距離を検出する。
代替的に、ECU100は、前回のオイル交換時から現時点までのエンジン運転状態の履歴に基づいても、オイル劣化度を推定可能である。
一方、上記構成によれば、油圧スイッチ30とECU100が、エンジン1に現に使用されているオイルの粘度を推定する粘度取得手段をなす。そしてECU100は、推定されたオイル粘度が所定値より大きいとき、予め定められた許容粘度(典型的には標準オイルの粘度)よりもオイルが高粘度であるオイル粘度異常が有ると判定し、そうでないときにはオイル粘度異常無しと判定する。
このように本実施形態では、オイルの劣化異常と粘度異常の有無を区別して判定することとしている。これにより、オイルの劣化異常と粘度異常を区別して診断することが可能となる。
ここで、オイルの劣化度と粘度とは異なる概念であり、両者の間に必ずしも相関性はない。前述したように、オイルが劣化しても粘度が上昇する場合と低下する場合とがあり、また新品の高温用オイルは劣化していないが高粘度だからである。オイル劣化の種類としては、水、SOx、NOxおよびカーボンの少なくとも一つのオイルへの過度の溶け込み、あるいはオイル中の潤滑剤の劣化等がある。
従来技術の殆どは、オイルの劣化度と粘度とを相関づけて、粘度が所定値以上に高くなったときにオイルが劣化異常に至っていると判断するものである。しかしこれだと、ユーザがオイル交換時に意図的に高粘度の高温用新品オイルを補給したときに、オイルが劣化していると誤判定してしまう。
本実施形態では、オイルの劣化度とは区別して粘度を単独で推定または検出し、この粘度に基づいて粘度異常の有無を単独で判定するので、かかる誤判定および誤診断を未然に防止できる。
ところで、高粘度オイルを使用すると燃費が悪化し、CO2排出量が増加する。近年では、地球温暖化防止の観点からCO2排出量を削減する要請が益々高まっている。これに対応して、自動車の分野でも、使用オイルの粘度を一定値以下に抑えることを法規制化する動きがある。かかる情勢を踏まえ、本実施形態では、オンボードでオイル粘度異常を単独で検出できるようにしている。
オイル粘度は、オイル粘度センサを設ければ、これにより直接検出することができる。しかしながら本実施形態では部品点数の増加を避けるため、本来的に始動直後の油圧立ち上がりを検知する油圧スイッチ30の信号を利用して、オイル粘度を推定することとしている。
以下にオイル粘度推定の第1の方法を説明する。この第1の方法は、エンジン始動時から油圧スイッチ30がオンになるまでの時間に基づきオイル粘度を推定する方法である。なおこの時間は通常0.3〜1秒程度である。
ECU100は、エンジンのクランキング中にエンジンが完爆状態になった時点から、油圧スイッチ30がオンになる時点までの時間(オン時間)を検出する。そしてこの検出されたオン時間が所定時間より長ければ、オイルを高粘度と判断し、オン時間が所定時間以下であれば、オイルを低粘度あるいは標準粘度と判断する。
図1に示したように、オイルポンプ2から油圧スイッチ30の設置位置までの間には所定長さのオイル流通経路が存在する。そしてエンジンが完爆状態になり、オイルポンプ2が実質的に作動状態になっても、油圧スイッチ30の設置位置における油圧が立ち上がるには一定時間を要する。
さらに、この油圧が立ち上がるまでの時間は、オイル粘度が高いほど長くなり、オイル粘度が低いほど短くなる傾向にある。そこで当該時間を所定時間と比較することにより、オイル粘度の高低を判別することができる。
好ましくは、ECU100は、クランキング直前の油温に基づき所定時間を設定する。油温が低いほど、オイル粘度が高いため、所定時間はより大きな値に設定される。これにより油温変化を補償し、より精度の高いオイル粘度推定が可能となる。ここで油温は、油温センサで直接検出してもよいが、本実施形態では部品点数の増加を避けるため、水温センサ42で検出された水温の値で代用するようにしている。
次に、オイル粘度推定の第2の方法を説明する。この第2の方法は、図1に示した如き潤滑システムをモデル化して複数位置の油圧、特に油圧スイッチ設置位置の油圧を推定すると共に、実際に検出されたオン時間を与えるようなオイル粘度を推定(または同定)する方法である。
図3に、潤滑システムのモデルを概略的に示す。なお図示例は図1に示した潤滑システムのうち、重要なものを含めた一部の要素のみを示している。
図中、潤滑システムの各位置i(i=1,2,3,・・・20)の油圧をPiで示す。2Aはオイルポンプ2のリリーフ弁回路、5Aはオイルフィルタ5のバイパス弁回路である。メインオイルホール7は、上流側から下流側にかけてi=5〜13の各位置に分割されている。ここではi=7の位置を油圧スイッチ30の設置位置とする。
以下の説明では便宜上、各位置iの油圧をP(i)で表す。各位置iの油圧P(i)はECU100により次式(1)から算出される。
Figure 0005609185
kは体積弾性率、ΔQは各位置iにおけるオイル流量、Vは各位置iの体積である。
ECU100は、クランキング直前の油温に基づき、予め記憶されたマップ(関数でもよい。以下同様)から体積弾性率kを求め、この値を上記の計算に使用する。またECU100は、各位置iの体積Vとして、潤滑システムの諸元に基づき予め設定され記憶された値を用いる。
次にオイル流量ΔQはECU100により次式(2)から算出される。
Figure 0005609185
αは所定の定数、ΔPは各位置iの上流端および下流端の差圧、μはオイル粘度である。定数αは、潤滑システムの諸元に基づき予め設定され、ECU100に記憶されている。
一方、オイルポンプ出口におけるオイル流量ΔQpはECU100により次式(3)から算出される。
Figure 0005609185
Kpはオイル粘度μに応じて定まる係数、Neはエンジン回転速度、Rはエンジン回転速度に対するオイルポンプ回転速度の速度比である。
ECU100は、クランク角センサ41からのパルス信号に基づきエンジン回転速度Neを算出し、この値を上記の計算に使用する。また速度比Rの値はECU100に記憶されている。
なお、オイルポンプ出口圧力がリリーフ弁回路2Aにより所定のリリーフ圧以下に制限されていることから、オイルポンプ出口オイル流量ΔQpも、リリーフ圧に対応した値以下に制限される。またオイルポンプ直後の位置の油圧P(3)はリリーフ圧以下に制限される。
以上を踏まえ、ECU100は、まず、エンジンが完爆状態になってから油圧スイッチ30がオンになるまでの間の実際のオン時間を検出する。そしてこのオン時間の間、ECU100は、オイル粘度推定に必要なオイル粘度μ以外の各パラメータ(エンジン回転速度Ne等)の値を、所定の演算周期毎に、バッファに溜め込んでいく。
次にECU100は、オイル粘度μとして仮の値(例えば0.5(Pa・s))を入力し、式(1)〜(3)と、バッファに記憶した演算周期毎の各パラメータの値とから、演算周期毎の各位置の油圧P(i)、すなわち各位置の油圧P(i)の時間的推移を推定する。このときECU100は、オイルポンプ直後の位置の油圧P(3)を式(1)、(3)から算出すると共に、これより下流側の各位置(i=2,3,・・・20)の油圧P(i)を式(1)、(2)から順次算出する。
次に、オイル粘度μとして別の値(例えば0.6(Pa・s))を入力し、上記の計算を再度実行する。こうしてオイル粘度μを変化させては計算をするといった工程を繰り返し、各オイル粘度に対応した各位置の油圧P(i)の時間的推移を推定する。
これら各位置の油圧P(i)の時間的推移の中から、油圧スイッチ設置位置の油圧P(7)の時間的推移のみを抽出する。そして実際のオン時間経過時点で、油圧P(7)が、油圧スイッチ応答圧力(油圧スイッチ30がオンになる圧力)に等しいかあるいは最も近い時間的推移のみを抽出する。この時間的推移を与えた仮のオイル粘度μが、現に使用されているオイルの粘度であるとして決定される。つまり、仮のオイル粘度μを変化させて行った複数の計算結果のうち、実際に最も近い計算結果を与えた仮のオイル粘度μを実際のオイル粘度μとして推定するのである。
この第2の方法は、第1の方法のようにオイル粘度の高低のみを推定するものではなく、オイル粘度の絶対値まで推定できる点で第1の方法より有利である。
上記第1および第2の方法ともに、オイル粘度推定に際して油圧センサや油温センサを必要としない。これら油圧センサや油温センサは少数割合の車両に搭載されているだけである。よって多数割合の車両でこれらを必要とすると自ずとコスト高となる。本実施形態では、多数割合の車両も含め殆どの車両に搭載されている油圧スイッチを利用して、オイル粘度を推定する。よってその汎用性は高く、コスト上昇も抑制できる利点がある。
ところで本実施形態では、オイルの劣化異常と粘度異常の少なくとも一方が有ると判定された場合に、それら劣化異常と粘度異常の有無の組み合わせに応じて、強警告(強度の警告)と弱警告(弱度の警告)のいずれかを選択的に発する点にも特徴がある。
強警告を発するときには、ECU100が警告灯51を点灯させる。これによりユーザは、早急に新品の標準オイルにオイル交換することを強いられる。他方、弱警告を発するときには、ECU100が多目的ディスプレイ52に警告内容を表示する。これによりユーザは、できるだけ早い適当な時期に、新品の標準オイルにオイル交換することを推奨される。
なお、警告の方法はこれ以外も可能である。例えば、弱警告に際して多目的ディスプレイ52に表示する代わりにサービスランプを点灯させることや、ボイスメッセージを発したりすることなどが可能である。
次に、図4を用いて、ECU100が実行するオイル異常診断処理の第1の例を説明する。
まずステップS101では、現に使用されているオイルのオイル粘度μが推定される。ここでは第2の方法に従って推定を行うが、第1の方法に従って推定を行ってもよい。
次にステップS102で、推定されたオイル粘度μが所定の粘度異常判定値μsと比較される。オイル粘度μが粘度異常判定値μsより大きければ、現に使用されているオイルのオイル粘度μが高すぎる、すなわち高粘度であるとして、ステップS103に進み、粘度異常判定がなされる。
他方、オイル粘度μが粘度異常判定値μs以下であれば、現に使用されているオイルのオイル粘度μは標準的、すなわち低粘度であるとして、処理が終了される。
なお第1の方法でオイル粘度推定を行った場合、推定粘度が高粘度ならステップS103に進み、推定粘度が低粘度なら終了されることとなる。
ステップS103の粘度異常判定の後、ステップS104において、現に使用されているオイルの劣化度Xが、オイル劣化センサ20により検出される。そしてステップS105で、検出されたオイル劣化度Xが所定の劣化異常判定値Xsと比較される。
オイル劣化度Xが劣化異常判定値Xsより大きければ、現に使用されているオイルの劣化度Xが高すぎるとして、ステップS106に進み、劣化異常判定がなされる。そしてステップS107に進んで警告灯51が点灯される。これは、粘度異常と劣化異常の両方が有ると判定されて強警告が発せられる場合に該当する。
他方、オイル劣化度Xが劣化異常判定値Xs以下であれば、現に使用されているオイルの劣化度Xは許容範囲内であるとして、ステップS108に進み、高粘度であることだけが多目的ディスプレイ52に表示される。これは、粘度異常有りと判定されたが、劣化異常無しと判定されて、弱警告が発せられる場合に該当する。
次に、図5を用いて、ECU100が実行するオイル異常診断処理の第2の例を説明する。
ステップS201、S202は前記ステップS101、S102と同様である。ステップS202で、推定されたオイル粘度μが粘度異常判定値μsより大きいと判断された場合、ステップS203に進み、粘度異常判定がなされる。そして直ちにステップS204に進んで警告灯51が点灯される。これは、劣化異常の有無に拘わらず、粘度異常有りと判定されて強警告が発せられる場合に該当する。
他方、ステップS202でオイル粘度μが粘度異常判定値μs以下と判断された場合、ステップS205においてオイル劣化度Xが検出される。そしてステップS206で、検出されたオイル劣化度Xが所定の劣化異常判定値Xsと比較される。
オイル劣化度Xが劣化異常判定値Xs以下のときは処理が終了される。これは実質的に、粘度異常も劣化異常も無しと判定された場合に該当する。
他方、オイル劣化度Xが劣化異常判定値Xsより大きいときには、ステップS207に進んで劣化異常判定がなされる。そしてステップS208において、オイル劣化が生じている旨が多目的ディスプレイ52に表示される。この場合、劣化異常有りと判定されたが、粘度異常無しと判定されて、弱警告が発せられる場合に該当する。
以上、本発明の好適実施形態を詳細に述べたが、本発明の実施形態は他にも様々なものが考えられる。例えば内燃機関の用途、形式等は任意である。油圧スイッチおよびオイル劣化センサの設置位置も一例であり、適宜変更可能である。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関
20 油圧スイッチ
30 オイル劣化センサ
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (6)

  1. 内燃機関の潤滑油たるオイルの異常を診断する装置であって、
    前記オイルの劣化度を検出または推定する劣化度取得手段と、
    前記オイルの粘度を検出または推定する粘度取得手段と、
    前記劣化度取得手段によって検出または推定された劣化度と、前記粘度取得手段によって検出または推定された粘度とに基づき、前記オイルの劣化異常と粘度異常の有無を区別して判定する判定手段と、
    を備え、
    前記判定手段は、前記粘度取得手段によって検出または推定された前記オイルの粘度が所定の粘度異常判定値より大きいとき、粘度異常が有ると判定し、
    前記判定手段によって劣化異常と粘度異常の少なくとも一方が有ると判定された場合に、それら劣化異常と粘度異常の有無の組み合わせに応じて、強警告と弱警告のいずれかを選択的に発する警告手段をさらに備える
    ことを特徴とするオイル異常診断装置。
  2. 前記警告手段は、前記判定手段によって劣化異常と粘度異常の両方が有ると判定された場合に、強警告を発する
    ことを特徴とする請求項に記載のオイル異常診断装置。
  3. 前記警告手段は、前記判定手段によって粘度異常有りと判定されたが、劣化異常無しと判定された場合に、弱警告を発する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のオイル異常診断装置。
  4. 前記警告手段は、前記判定手段によって粘度異常有りと判定された場合に、強警告を発する
    ことを特徴とする請求項に記載のオイル異常診断装置。
  5. 前記警告手段は、前記判定手段によって劣化異常有りと判定されたが、粘度異常無しと判定された場合に、弱警告を発する
    ことを特徴とする請求項1または4に記載のオイル異常診断装置。
  6. 前記粘度取得手段は、オイル流通経路の所定位置に設けられた油圧スイッチを含み、前記内燃機関のクランキング中に前記内燃機関が完爆状態になった時点から前記油圧スイッチがオンになる時点までの時間に基づき、前記オイルの粘度を推定する
    ことを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のオイル異常診断装置。
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