JP5609174B2 - 水処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラ等に供給する地下水を前処理する水処理システムに関する。
従来より、地下水等の原水に含まれる溶存鉄及び溶存マンガンを、いわゆる接触酸化法によって除去する水処理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来の水処理システムは、塩素剤を添加しながら濾材により溶存鉄及び溶存マンガンを除去する除鉄除マンガン装置と、その処理水を膜分離処理して透過水を製造する膜分離装置と、を備える。
特開2003−220394号公報
しかし、従来の水処理システムは、原水中に含まれる溶存鉄及び溶存マンガンの除去に、多量の塩素剤(例えば、次亜塩素酸ナトリウム等)を使用する必要がある。そのため、システムが複雑化すると共に、ランニングコストが増加していた。
また、原水中にアンモニア性窒素を多く含有する場合には、アンモニア性窒素と塩素剤との反応によりクロラミンが生成され、塩素剤の必要量が更に増加していた。加えて、塩素剤の使用により、副生成物(例えば、発癌性のあるトリハロメタン)の生成が問題視される場合もあった。
また、溶存鉄及び溶存マンガンを含む地下水に、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素剤を注入したり、この地下水をタンクに貯留すると、地下水が空気と接触することにより溶存鉄が酸化されて、不溶性の水酸化鉄が生成される。そのため、この不溶性の水酸化鉄が、膜分離装置等の詰まり(ファウリング)の原因となっていた。
本発明は、システムを簡素化することができると共に、膜分離装置のファウリングを抑制することができる水処理システムを提供することを目的とする。
本発明は、地下水を物理的手段のみにより還元状態に調整する還元処理装置と、還元状態に調整された地下水をナノ濾過膜又は逆浸透膜により処理し、透過水を製造する膜分離装置とを備え、前記還元処理装置は、地下水を気体分離膜に通過させて溶存酸素を除去する膜式脱酸素装置、地下水を減圧して溶存酸素を除去する減圧式脱酸素装置、又は地下水に窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を除去する窒素置換式脱酸素装置のいずれかであり、地下水の酸化還元電位を次式で求められるE1からE2の範囲に調整する水処理システムに関する。
E1[V]=−0.059×pH値
E2[V]=0.7−0.059×pH値
また、地下水に酸を添加してpH値を6以下に調整する酸添加装置を備えることが好ましい。
また、前記還元処理装置及び前記酸添加装置の後段に、地下水を陽イオン交換体により処理する軟水化装置を備えることが好ましい。
また、前記還元処理装置及び前記酸添加手段の後段に、地下水にスケール分散剤を添加する分散剤添加装置を備えることが好ましい。
本発明によれば、システムを簡素化することができると共に、膜分離装置のファウリングを抑制することができる水処理システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態の水処理システム1を示す構成図である。 本発明の第2実施形態の水処理システム1Aを示す構成図である。
〔第1実施形態〕
以下に、本発明の第1実施形態について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態の水処理システム1を示す構成図である。
図1に示すように、水処理システム1は、地下水W1を前処理し、ボイラ(図示せず)等に供給する透過水W2を製造するものである。
図1に示すように、水処理システム1は、地下水W1を流通させる第1流通ラインL1と、地下水W1を還元状態に調整する還元処理装置2と、還元状態に調整された地下水W1を下流側に流通させる第2流通ラインL2と、第2流通ラインL2に設けられ地下水W1に酸を添加する酸添加装置3と、第2流通ラインL2に設けられるサンドセパレータ4と、第2流通ラインL2の下流側の端部に設けられ地下水W1を軟水化処理する軟水化装置5と、軟水化された地下水W1を下流側に流通させる第3流通ラインL3と、第3流通ラインL3に設けられる紫外線照射装置6及びフィルタ7と、第3流通ラインL3の下流側の端部に設けられ、軟水化された地下水W1を膜分離処理することにより透過水W2を製造する膜分離装置8と、透過水W2を下流側に流通させる第4流通ラインL4と、第4流通ラインL4に接続され透過水W2を貯留する透過水貯留タンク9と、を主体に構成されている。
なお、本明細書でいう「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
第1流通ラインL1は、ポンプ等(図示せず)によって地下から汲み上げられた井戸水等の地下水W1を還元処理装置2に流通させる。
還元処理装置2は、地下水W1を化学的手段により還元状態に調整する。具体的には、還元処理装置2は、地下水W1の酸化還元電位(ORP値)を、次式(1)で求められるE1から、次式(2)で求められるE2の範囲に調整する。酸化還元電位E1は、汲み上げ時点における地下水W1の酸化還元電位の実測値が含まれる上限値である。酸化還元電位E2は、水の還元電位の理論値である。
E1[V]=−0.059×pH値・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
E2[V]=0.7−0.059×pH値・・・・・・・・・・・・・・(2)
本実施形態においては、還元処理装置2は、地下水W1に還元剤を添加する還元剤添加装置として構成される。還元処理装置2は、地下水W1中の溶存酸素量に対し、1〜2倍当量の還元剤を添加する。還元剤としては、例えば、重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等が挙げられる。
酸添加装置3は、添加点J1において第2流通ラインL2に接続される。酸添加装置3は、地下水W1に酸を添加することにより、地下水W1のpH値を6以下に調整する。酸としては、例えば、塩酸、硫酸等が挙げられる。
サンドセパレータ4は、地下水W1に混入する砂等の固形粒子を除去する。具体的には、サンドセパレータ4は、揚水中に地下水W1に混入した固形粒子を遠心分離作用によって除去するように構成されている。
軟水化装置5は、第2流通ラインL2の下流側端部に接続されている。軟水化装置5は、陽イオン交換体5aと、図示しないコントロールバルブ及び再生剤供給装置と、を有する。陽イオン交換体5aは、ナトリウム型の陽イオン交換体であり、例えば、強酸性陽イオン交換樹脂からなる。
軟水化装置5は、第2流通ラインL2を流通する地下水W1を、陽イオン交換体5aに導入してイオン交換処理することにより、溶存鉄、溶存マンガン、硬度成分(カルシウムイオン及びマグネシウムイオン)及びアンモニア性窒素等の陽イオンが除去された軟化水を製造する。
コントロールバルブは、軟水化装置5の内部に設けられ、軟水化装置5を流通する流体(軟水化される前の地下水W1、軟水化された地下水W1、陽イオン交換体5aを再生させる再生剤溶液等)の流路を制御する。再生剤供給装置は、陽イオン交換体5aを再生させる再生剤溶液を、陽イオン交換体5aに供給可能に構成される。再生剤溶液としては、例えば、塩化ナトリウム(NaCl)溶液が挙げられる。
第3流通ラインL3は、軟水化装置5によって軟水化された地下水W1を下流側に流通させる。第3流通ラインL3には、硬度監視装置(図示せず)が設けられる。硬度監視装置は、軟水化された地下水W1の硬度を監視(測定)する。
紫外線照射装置6は、第3流通ラインL3に設けられ、軟水化装置5により軟水化された地下水W1に紫外線を照射する。紫外線照射装置6によって紫外線を照射する場合、膜分離装置8(後述)の上流側における溶存鉄及び溶存マンガンの濃度が0.05ppm以下であることが好ましい。
フィルタ7は、第3流通ラインL3に設けられ、紫外線照射装置6により紫外線照射処理された地下水W1から懸濁物質を除去する。フィルタ7には、例えば、ワインド(糸巻き)フィルタ等を用いることができる。
膜分離装置8は、所定の分離膜8aを有する。膜分離装置8は、還元処理装置2によって還元状態に調整された地下水W1を、この分離膜8aにより膜分離処理し、透過水W2及び濃縮水(図示せず)を製造する。分離膜8aとしては、例えば、ナノ濾過膜又は逆浸透膜が挙げられる。
ナノ濾過膜においては、溶存シリカの除去率は1から10%であり、塩化物イオンの除去率及び硫酸イオンの除去率は40から60%である。また、逆浸透膜においては、溶存シリカの除去率は90%以上であり、塩化物イオンの除去率及び硫酸イオンの除去率は90%以上である。
なお、膜分離装置8において透過水W2と共に製造される濃縮水(図示せず)は、系外に排出されるようになっている。また、この濃縮水は、膜分離装置8の上流側に還流されてもよい。
第4流通ラインL4の上流側の端部は、膜分離装置8に接続されている。第4流通ラインL4の下流側の端部は、透過水貯留タンク9(後述)に接続されている。第4流通ラインL4は、膜分離装置8において製造された透過水W2を下流側の透過水貯留タンク9に流通させる。
透過水貯留タンク9は、第4流通ラインL4の下流側の端部に接続され、透過水W2を貯留する。透過水貯留タンク9には、第5流通ラインL5が接続されている。
第5流通ラインL5は、透過水貯留タンク9に貯留された透過水W2をボイラ(図示せず)に流通させる。
以上のように構成された水処理システム1の流通ラインの適宜の箇所には、図示しないポンプ手段やバルブ手段が設けられている。また、水処理システム1は、図示しない制御装置によって運転を制御される。
次に、水処理システム1の動作について図1を参照しながら説明する。図1に示すように、地下水W1は、第1流通ラインL1により還元処理装置2に流通される。還元処理装置2においては、地下水W1中の溶存酸素量に対し、1〜2倍当量の還元剤が添加される。これにより、地下水W1の酸化還元電位(ORP値)は、式(1)で求められるE1から、式(2)で求められるE2の範囲(還元状態)に調整される。
そのため、発癌性のあるトリハロメタンの発生原因となる塩素剤を使用する必要がない。また、地下水W1に含まれる鉄分は、第一鉄イオン(Fe2+)の状態(溶存状態)となる。更に、地下水W1において、好気性微生物の繁殖が抑制される。
次に、還元処理装置2により還元状態に調整された地下水W1は、酸添加装置3により、添加点J1において酸を添加され、地下水W1のpH値が6以下に調整される。これにより、後段の膜分離装置8の分離膜8aにおいて、カルシウム系スケールの生成を抑制する。また、地下水W1の中のコロイド状鉄は、溶存鉄に変わる。
酸添加装置3により酸を添加された地下水W1は、サンドセパレータ4において、砂等の固形粒子が除去される。そのため、軟水化装置5による地下水W1の軟水化に先立って、地下水W1から固形粒子を除去しておくことにより、陽イオン交換体5a等の詰まりが抑制される。
固形粒子が除去された地下水W1からは、膜分離装置8による膜分離に先立って、軟水化装置5において硬度成分が除去される。そのため、分離膜8aでのカルシウム系スケールの生成が抑制される。また、この膜分離に先立って、地下水W1から溶存鉄及び溶存マンガンが除去される。そのため、従来必要であった除鉄除マンガン装置等が不要になると共に、分離膜8aでの鉄ファウリングが抑制される。更に、膜分離装置8に供給される地下水W1の溶存塩類が分離膜8aで除去しやすいナトリウムイオンに置換される。そのため、膜分離装置8で製造される透過水W2の純度が向上する。
なお、軟水化装置5を経た地下水W1の硬度は、第3流通ラインL3に設けられた硬度監視装置(図示せず)によって監視(測定)される。そして、地下水W1の硬度が所定の閾値に達した場合には、軟水化装置5の再生剤供給装置(図示せず)によって再生剤溶液が陽イオン交換体5aに供給される。これにより、陽イオン交換体5aが再生する。
次に、軟水化装置5を経た地下水W1は、紫外線照射装置6により紫外線を照射される。そのため、地下水W1の中の好気性微生物等が殺菌され、後段の膜分離装置8の分離膜8aにおいて、好気性微生物等の繁殖が抑制される。
次に、紫外線照射装置6を経た地下水W1は、フィルタ7によって微粒子等の懸濁物質が除去される。そのため、膜分離装置8による地下水W1の膜分離処理に先立って、地下水W1から懸濁物質を除去しておくことにより、分離膜8aの詰まりが抑制される。
フィルタ7を経た地下水W1は、膜分離装置8に導入され、分離膜8aにより膜分離処理される。これにより、地下水W1から透過水W2が製造される。その際、アンモニア性窒素や有機物も除去される。
膜分離装置8により製造された透過水W2は、第4流通ラインL4を流通して透過水貯留タンク9に貯留される。透過水貯留タンク9に貯留された透過水W2は、第5流通ラインL5を流通してボイラ(図示せず)等に供給される。
以上に説明した第1実施形態の水処理システム1によれば、以下に示す各効果が奏される。
第1実施形態の水処理システム1は、地下水W1を還元状態に調整する還元処理装置2と、還元状態に調整された地下水W1を分離膜8aにより処理し、透過水W2を製造する膜分離装置8とを備え、還元処理装置2は、地下水W1の酸化還元電位を、式(1)で求められるE1から、式(2)で求められるE2の範囲(還元状態)に調整する。
そのため、発癌性のあるトリハロメタンの発生原因となる塩素剤を使用することなく、アンモニア性窒素や有機物を地下水W1から除去する水処理システムを簡素化して構成することができる。また、不溶性の水酸化鉄の生成による分離膜8aの鉄ファウリングを抑制しながら、鉄分を溶存鉄の状態のまま地下水W1から除去することができる。また、好気性微生物の繁殖による分離膜8aのバイオファウリングを抑制し、安定した生産水量を確保することができる。
従って、第1実施形態の水処理システム1によれば、除鉄・除マンガン処理のために従来必要とされていた次亜塩素酸ナトリウム等の添加処理や、防食のための脱酸素処理を不要にすることができる。これにより、水処理システム1を簡素化することができると共に、膜分離装置8のファウリングを抑制することができる。
また、第1実施形態の水処理システム1においては、地下水W1に酸を添加してpH値を6以下に調整する酸添加装置3を備える。
そのため、膜分離装置8において、分離膜8aでのカルシウム系スケールの生成を抑制することができ、安定した生産水量を確保することができる。また、地下水W1の中のコロイド状鉄を溶存鉄に変え、かつ溶存鉄の状態のまま地下水W1から鉄分を除去することができる。
また、第1実施形態の水処理システム1においては、還元処理装置2及び酸添加装置3の後段に、地下水W1を陽イオン交換体5aにより処理する軟水化装置5を備える。
そのため、膜分離装置8による膜分離に先立って、地下水W1から硬度成分を除去しておくことにより、分離膜8aでのカルシウム系スケールの生成を抑制することができる。また、膜分離装置8による膜分離に先立って、地下水W1から溶存鉄及び溶存マンガンを除去しておくことにより、分離膜8aでの鉄ファウリングを抑制することができる。更に、膜分離装置8に供給される地下水W1の溶存塩類を分離膜8aで除去しやすいナトリウムイオンに置換しておくことにより、透過水W2の純度を向上することができる。
また、第1実施形態の水処理システム1においては、還元処理装置2は、地下水W1に還元剤を添加する還元剤添加装置である。
そのため、地下水W1の中の溶存酸素量に対し、1〜2倍当量の還元剤を添加するのみで、酸化還元電位(ORP値)を容易に前記E1〜E2の範囲に調整することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。他の実施形態については、主として、第1実施形態とは異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。他の実施形態において特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用又は援用される。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態について図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の第2実施形態の水処理システム1Aを示す構成図である。
図2に示すように、第2実施形態の水処理システム1Aは、前記第1実施形態における水処理システム1の軟水化装置5(図1参照)に代えて、分散剤添加装置10を備える。その他の構成は、第1実施形態の水処理システム1と同様である。
具体的には、図2に示すように、分散剤添加装置10は、還元処理装置2及び酸添加装置3の後段に配置されるサンドセパレータ4の後段に配置され、サンドセパレータ4を経た地下水W1にスケール分散剤を添加する。
スケール分散剤は、地下水W1の硬度成分やシリカ成分等を分散させてスケールの析出を抑制するものである。スケール分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸及びこれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。
次に、水処理システム1Aの動作について図2を参照しながら説明する。還元処理装置2からサンドセパレータ4における動作は、第1実施形態の水処理システム1の動作と同様であるので、重複説明を省略する。
分散剤添加装置10は、サンドセパレータ4を経た地下水W1にスケール分散剤を添加する。これにより、地下水W1の硬度成分やシリカ成分等が分散する。そのため、膜分離装置8の分離膜8aにおいて、スケールの析出が抑制される。
分散剤添加装置10によりスケール分散剤を添加された地下水W1は、紫外線照射装置6により紫外線を照射され、更にフィルタ7により懸濁物質が除去された後、膜分離装置8に導入される。膜分離装置8では、分離膜8aにより膜分離されることにより透過水W2が製造される。
以上に説明した第2実施形態の水処理システム1Aによれば、前記第1実施形態の水処理システム1と同様の効果が奏されると共に、以下に示す各効果が奏される。
第2実施形態の水処理システム1Aは、前記第1実施形態の水処理システム1の軟水化装置5に代えて、分散剤添加装置10を備える。
そのため、酸添加装置3の異常により、膜分離装置8において、濃縮水(図示せず)中でスケール核が生成した場合であっても、分散剤添加装置10により添加されたスケール分散剤によって、スケール核を分散させることができる。従って、分離膜8aでのカルシウム系スケールの生成を抑制することができる。
また、還元処理装置2の異常により、地下水W1中で不溶性の水酸化鉄が生成した場合であっても、分散剤添加装置10により添加されたスケール分散剤によって、その不溶性の水酸化鉄を分散させることができる。そのため、分離膜での鉄ファウリングを抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
前記第1実施形態及び前記第2実施形態においては、酸添加装置3は、還元処理装置2の下流側の添加点J1において、地下水W1に酸を添加するものとして説明したが、これに制限されない。例えば、酸添加装置3は、還元処理装置2の上流側(第1流通ラインL1)において、地下水W1に酸を添加するように構成されてもよい。
また、前記第1実施形態及び前記第2実施形態においては、還元処理装置2は、地下水W1に還元剤を添加する還元剤添加装置(化学的手段)として構成されるものとして説明したが、これに制限されない。例えば、還元処理装置2は、地下水W1を物理的手段により還元状態に調整するように構成されてもよい。
具体的には、還元処理装置2は、地下水W1を気体分離膜に通過させて溶存酸素を除去する膜式脱酸素装置(図示せず)であってもよい。また、還元処理装置2は、地下水W1を減圧して溶存酸素を除去する減圧式脱酸素装置(図示せず)であってもよい。また、地下水W1に窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を除去する窒素置換式脱酸素装置(図示せず)であってもよい。
還元処理装置2を前記脱酸素装置として構成することにより、地下水W1をこの脱酸素装置に通水するだけで、酸化還元電位(ORP値)を容易に前記E1〜E2の範囲に調整することができる。
また、酸添加装置3の後段において、前記脱酸素装置により地下水W1を処理する場合には、地下水W1の脱炭酸処理がなされる。そのため、膜分離装置8において、透過水W2の純度を向上させることができる。
1,1A 水処理システム
2 還元処理装置(還元剤添加装置)
3 酸添加装置
5 軟水化装置
5a 陽イオン交換体
8 膜分離装置
8a 分離膜
10 分散剤添加装置
W1 地下水
W2 透過水

Claims (4)

  1. 地下水を物理的手段のみにより還元状態に調整する還元処理装置と、
    還元状態に調整された地下水をナノ濾過膜又は逆浸透膜により処理し、透過水を製造する膜分離装置とを備え、
    前記還元処理装置は、地下水を気体分離膜に通過させて溶存酸素を除去する膜式脱酸素装置、地下水を減圧して溶存酸素を除去する減圧式脱酸素装置、又は地下水に窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を除去する窒素置換式脱酸素装置のいずれかであり、地下水の酸化還元電位を次式で求められるE1からE2の範囲に調整する水処理システム。
    E1[V]=−0.059×pH値
    E2[V]=0.7−0.059×pH値
  2. 地下水に酸を添加してpH値を6以下に調整する酸添加装置を備える請求項1に記載の水処理システム。
  3. 前記還元処理装置及び前記酸添加装置の後段に、地下水を陽イオン交換体により処理する軟水化装置を備える請求項2に記載の水処理システム。
  4. 前記還元処理装置及び前記酸添加装置の後段に、地下水にスケール分散剤を添加する分散剤添加装置を備える請求項2に記載の水処理システム。
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