JP5608997B2 - 保存安定性に優れた核酸増幅検出試薬キット - Google Patents
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Description
これらの試薬の中には周囲温度、圧力及び湿度条件によっては安定でないものがある。そこで従来は、不安定な試薬については予め別々の容器に入れて−20℃以下で保存しておき、核酸増幅検出反応を行う際に、従事者が保存されている各試薬を取り出して、最適な方法にて慎重に反応液を調製していた。このような反応液の調製は、遺伝子工学や分子生物学が専門の研究者にとっては、とりわけ特別な操作ではなかった。
このような場合、複雑な操作なく取り扱える、自動化装置で分注しやすい等、簡便な取り扱いが可能な試薬形態が望まれる。さらに、一般に検査に用いる試薬の場合、凍結保存されている試薬を解凍して使用するよりも液状で保存されている試薬の方が、解凍の手間や時間が省けるため好まれる。
また、−20℃の凍結保存であっても、DNAポリメラーゼの反応開始基質であるオリゴヌクレオチドプライマーが含まれると、非特異反応の増加によって試薬の性能が低下することがあった。
例えば、Kaijalainenら(非特許文献1)は、増幅混合物が加熱され、ワックスが融解するにつれて、増幅混合物の残りの中にプライマーが放出されるように、ワックスビーズ内にプライマーを乾燥および包埋することによって、PCR反応混合物を安定化する方法を開示する。
また、Blairら(非特許文献2)は、熱に不安定な試薬を含むPCR試薬をワックスと共に固化し、オリゴヌクレオチドプライマーまたは熱に安定な酵素のいずれかを増幅直前に溶液として添加する方法を開示している。
しかしながら、これらの方法では、非研究室環境で反応が行われる場合において、熟練していない作業者が、増幅の前に正しい量で重要な試薬を添加することが必要である。さらに、これらの混合物では誤ったプライミング現象が発生し、非特異産物が生じる可能性があった。
例えば、特許文献1では、2つのサブセット(第一のサブセットは、マグネシウムを含み、第二のサブセットは全ての他の試薬を含む。)として試薬を調合する方法、または必要に応じて界面活性剤を含むワックス/グリースの層によって反応容器内でサブセットを分離する方法を開示している。ワックス/グリースの層を用いる方法は反応時にワックス/グリースを溶かして試薬を混合してワックス/グリース層を分離しているが、容器中での液温ムラができやすいという問題があった。
以下の(1)〜(2)の特徴を有する、PCRによる核酸増幅検出反応に用いる核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
(1)該試薬が2以上の液状組成物から構成され、該試薬を使用する際に、当該2以上の液状組成物をすべて混合することにより反応液が調製される。
(2)該試薬には、DNAポリメラーゼと、マグネシウムイオンおよびオリゴヌクレオチドプライマーとが、別な液状組成物中に配合されている。
[項2]
DNAポリメラーゼを含む液状組成物にdNTPsを含む、項1に記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
[項3]
dNTPsが50mM以上500mM以下の濃度である、項2に記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
[項4]
DNAポリメラーゼを含む液状組成物に、さらにウシ血清アルブミンを含む、項1〜3のいずれかに記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
[項5]
ウシ血清アルブミンが0.05〜0.5%(w/v)の濃度である、項4に記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
[項6]
DNAポリメラーゼを含む液状組成物に、さらに緩衝液を含んでなる、項1〜5のいずれかに記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
[項7]
マグネシウムイオンを含む液状組成物に、さらに緩衝液を含んでなる、項1〜6のいずれかに記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
[項8]
DNAポリメラーゼが、KOD DNAポリメラーゼ(Thermococcus kodakaraensis KOD1由来)またはその変異体である、項1〜7のいずれかに記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
[項9]
以下の(1)〜(2)の特徴を有する、PCRによる核酸増幅検出反応に用いるキット。
(1)該キットが2以上の液状組成物から構成され、該キットを使用する際に、当該2以上の液状組成物をすべて混合することにより反応液が調製される。
(2)該キットは、DNAポリメラーゼと、マグネシウムイオンおよびオリゴヌクレオチドプライマーとが、別な液状組成物中に配合されている。
[項10]
液状組成物(a)にdNTPsを含む、項9に記載の核酸増幅検出キット。
[項11]
dNTPsが50mM以上500mM以下の濃度である、項10に記載の核酸増幅検出キット。
[項12]
液状組成物(a)に、さらにウシ血清アルブミンを含む、項9〜11のいずれかに記載の核酸増幅検出キット。
[項13]
ウシ血清アルブミンが0.05〜0.5%(w/v)の濃度であることを特徴とする項12に記載の核酸増幅検出試薬キット。
[項14]
液状組成物(a)に、さらに緩衝液を含んでなる、項9〜13のいずれかに記載の核酸増幅検出キット。
[項15]
液状組成物(b)に、さらに緩衝液を含んでなる、項9〜14のいずれかに記載の核酸増幅検出キット。
[項16]
DNAポリメラーゼが、KOD DNAポリメラーゼ(Thermococcus kodakaraensis KOD1由来)またはその変異体である、項9〜15のいずれかに記載の核酸増幅検出キット。
本発明の実施形態の一つは、以下の(1)〜(2)の特徴を有する、PCRによる核酸増幅検出反応に用いる核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法である。
(1)該試薬が2以上の液状組成物から構成され、該試薬を使用する際に、当該2以上の組成物をすべて混合することにより反応液が調製される。
(2)該試薬には、DNAポリメラーゼと、マグネシウムイオンおよびオリゴヌクレオチドプライマーとが、別な液状組成物中に配合されている。
例えば、マグネシウムイオンとDNAポリメラーゼを混合して保存するとDNAポリメラーゼの活性が低下することが一般的に知られている。DNAポリメラーゼと反応開始剤となるオリゴヌクレオチドプライマーを混合して保存しても非特異産物ができることで特異的な反応ができなくなることも知られている。また、二価の金属イオンとオリゴヌクレオチドを混合すると、溶液中に微量に存在するDNaseが活性化されてオリゴヌクレオチドが加水分解されやすくなることも知られている。
DNAポリメラーゼは活性を抑えた状態で保存することが安定化につながる。そのためには、DNAポリメラーゼの活性をおさえるための方法を施せばよく、そのような方法としては特に限定されないが、抗DNAポリメラーゼ抗体を用いる方法、アプタマーを用いる方法、BSAを使用する方法を併用することが好ましい。さらにできるだけ低温で保存する方法やDNAポリメラーゼを凍結乾燥する方法なども組み合わせて使用できる。
オリゴヌクレオチドプライマーは加水分解されることによって顕著な性能低下を引き起こす。特に3‘末端が加水分解によって短くなると二本鎖結合能が大きく変化し、配列特異的な結合ができなくなる可能性がある。この加水分解はDNaseが働ことで生じるため、DNaseの混入を防ぐあるいはDNaseの活性をおさえることがオリゴヌクレオチドプライマーの安定化に必要である。
DNAポリメラーゼは一般的に核酸増幅反応に使用できるものであればよく、現在知られているDNAポリメラーゼ(単独あるいは組み合わせ)としてのTaq DNAポリメラーゼや,EX−Taq,LA−Taq,Expandシリーズ,Plutinumシリーズ,Tbr,Tfl,Tru,Tth,T1i,Tac,Tne,Tma,Tih、Tfi(以上はPolI型酵素),Pfu,Pfutubo,Pyrobest(登録商標),Pwo,KOD,Bst,Sac,Sso,Poc,Pab,Mth,Pho,ES4,VENT,DEEPVENT(以上はα型酵素)などが挙げられる。
天然型のDNAポリメラーゼのアミノ酸配列を公知の手段により、1もしくは数個が欠失、置換若しくは付加させたもの(変異体)であっても良い。あるいは、上記の酵素(天然型、もしくは変異体)に化学修飾などの手段によりさらに改変を加えたものであっても良い。
例えば、最も一般的であるTaqポリメラーゼやKOD DNAポリメラーゼを用いることができる。KOD DNAポリメラーゼは、東洋紡績製(製品コード:KOD−101など)より容易に入手することができる。
dNTPsは、dATP、dTTP、dCTP、dGTPの混合物であり、核酸増幅反応の基質物質である。4つの化合物をそれぞれ等量ずつ混合することが好ましい。凍結保存しない環境下では、dNTPsはDNAポリメラーゼを含む溶液中に含むことが好ましい。dNTPsの濃度は特に限定されるものではないが、50mM以上500mM以下が好ましい。これらは種々市販されている。
ウシ血清アルブミン(BSAとも記載)の濃度は特に限定されるものではないが、0.05〜0.5%(w/v)が好ましい。これらは種々市販されている。
本発明において、マグネシウム塩とは水性溶媒中にマグネシウムイオンが放出されるような形態でマグネシウムを含有するあらゆる物質を表す。マグネシウム塩には、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムおよび硫酸マグネシウム等が例示されるが、これらに限定されるものではない。特に、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムが好ましい。
マグネシウムイオンは、通常マグネシウム塩の状態の化合物を利用する。
最終濃度1mMから8mMとは核酸増幅反応に使用する好適なマグネシウム濃度を示しており、試薬の保存に際しては、最終的に他の試薬混合液と混合するためさらに高い濃度で保存されている。例えば全量50μLの核酸増幅反応系であって、12.5μLのDNAポリメラーゼ含有混合物と12.5μLのマグネシウム含有混合物を加える場合は、最終液量が4倍となるため保存中のマグネシウムイオン濃度は4mMから32mMが好ましい。濃縮倍率は2試薬を混合する場合、2倍から10倍が適した範囲であり、好ましくは2倍から8倍、更に好ましくは3倍から5倍で保存することが好ましい。このような濃縮倍率を考慮した時のマグネシウムイオン濃度は特に限定はしないが2mMから40mMが好ましい。より好ましくは、3mMから40mMである。2mM未満の場合、例えば5倍濃縮では0.4mM未満のマグネシウムイオン濃度となってしまうため、DNAポリメラーゼが活性化されずにPCR増幅が起こらない可能性がある。また、40mMを超えると溶解するマグネシウム塩の濃度が高すぎるため調製が難しい。
緩衝液としては特に限定されるものではないが、トリスやヘペスなどのグッドバッファーおよび、リン酸緩衝液などが用いられるが、具体的には、10〜200mMの各種バッファー(pH7.5〜9(25℃))が例示できる。好ましくはトリス緩衝液である。好ましい緩衝pH範囲は7〜9である。
アミノ酸又はタンパク質としては、グルタミン酸ソーダ、アルブミン、スキムミルク等、糖としてはシュクロース、マルトース等、還元剤としてはグルタチオン、メルカプトエタノール等、多価アルコールとしてはグリセロール、ソルビトールなどが含まれていても良い。
また、界面活性剤などが含まれていても良い。界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤がよく、好ましくTritonX−100、Tween20、Nonidet P40などが例示される。界面活性剤は、反応段階、すなわち、ポリメラーゼ反応時に、0.0001〜1%になるように含まれていてもよく、好ましくは0.001〜0.1%がよい。
本発明の実施形態の一つは、以下の(1)〜(2)の特徴を有する、PCRによる核酸増幅検出反応に用いるキットである。
(1)該試薬が2以上の液状組成物から構成され、該試薬を使用する際に、当該2以上の液状組成物をすべて混合することにより反応液が調製される。
(2)該試薬には、DNAポリメラーゼと、マグネシウムイオンおよびオリゴヌクレオチドプライマーとが、別な液状組成物中に配合されている。
胃生検材料より、遺伝子をQIAamp(登録商標) DNA micro Kit(Qiagen製)を用いて抽出した。抽出されたDNAは−20℃で保存した。
1μLの抽出されたDNA溶液を鋳型として用い、PCRを実施した。ここで使用したプライマーペアは、ピロリ菌23SrRNA遺伝子を全長増幅できるプライマーを使用した。いずれもピロリ菌の23SrRNA遺伝子(GenBank accession number U27270)の公知の配列から設計した。
検出に使用するプライマー及び標識プローブは核酸合成受託会社に依頼した。
標識プローブは配列番号1に示す16塩基の配列、プライマーFは配列番号2に示す25塩基の配列、プライマーRは配列番号3に示す26塩基の配列である。
表1には、全量10μLで各試薬を要時調製により調製した反応組成を示す。核酸増幅には、東洋紡績製のKOD−plus−を利用したPCR法を用いた。検出には蛍光標識されたプローブが標的核酸とハイブリダイゼーションした時に消光するQProbe法(Fluorescent quenching−based quantitative detection of specific DNA/RNA using a BODIPY FL−labeled probe or primer, Nucleic Acids Research, 2001, Vol. 29, No.6, e34)を利用した。表1の組成をもとにした反応組成の最適化は同業者であれば容易に行える。プラスミドDNA量は全量10μLの系で約1000コピー含まれるように調製した。PCR増幅時の反応条件は表2の通りである。増幅及び蛍光の測定にはロシュ・ダイアグノスティック製ライトサイクラー(登録商標)を使用した。測定モードは530nmを利用した。以下、特に記載がない場合は、全てライトサイクラー(登録商標)での測定とする。融解曲線解析においては標識プローブが標的核酸から解離する時の蛍光量の増加を検出している。ライトサイクラーソフトウェアの解析により、図1および図2の解析結果が得られた。図1の縦軸は蛍光強度を、横軸は温度(℃)を示している。図2の縦軸は蛍光強度の一次導関数の逆符号の値(−dF/dt)で蛍光の変化量を、横軸は温度(℃)を示している。
35℃保存による増幅検出試薬性能の検討を行った。増幅検出試薬の試薬組成を表1に示す成分量に固定した。増幅検出試薬の主要成分を酵素、dNTPs、マグネシウムイオン、プライマーセット、蛍光標識プローブの5つに分類し、各成分を2つの試薬混合液に分けて保存した。表3に示されるように各成分を組み合わせて3通りの試薬混合液セットを調製した。プローブおよびプライマーは、実施例1に記載の標識プローブ、プライマーFおよびプライマーRを使用した。各試薬混合液は、1.5mLのスクリュー付チューブに入れて、遮光ラックに整理した。保存方法は、35℃保存の場合は三洋電機製INCUBATOR MIR−153に保存し、設定温度を35℃に設定した。8℃保存の場合は三洋電機製INCUBATOR MIR−553に保存し、設定温度を8℃に設定した。使用時には2つの試薬混合液を混ぜてから使用した。
DNAポリメラーゼ混合溶液2.5μL、プライマー混合溶液2.5μL、プラスミドDNA溶液5μLを混合した反応液10μLを調製した。テンプレート量は5μL中に約1000コピー含まれるように調製し、その他は実施例1の方法に従って実施した。35℃保存の試薬には1週間毎に、10週間後まで測定を行った。
ライトサイクラー(商標登録)付属の解析ソフトを利用して図2に示される検出ピークの高さから測定値を算出し、測定値および解離蛍光値から補正値を算出して増幅検出試薬の保存安定性の解析に用いた。解離蛍光値は融解曲線解析の40℃における蛍光値をそのまま用い、蛍光標識プローブの基本となる蛍光値を示している。増幅検出試薬性能の確認方法は測定値の高さで比較できる。測定値は融解曲線解析の蛍光値を微分したグラフで見られる検出ピークの高さの絶対値の10倍の値を用いている。補正値は測定値を蛍光値の減少率で割った値であり、増幅検出試薬の酵素の性能を示している。
35℃保存試薬の保存安定性の解析結果を図3から図5に示す。図3から図5に示されるように試薬成分の組み合わせをAからCにすると、10週間目の測定結果でも補正値は1.0以上を維持していた。これらの組み合わせによる試薬の保存はDNAポリメラーゼが10週間目でも活性を示していたことから安定性の優れた保存方法であるといえる。さらに、AまたはCの組み合わせの保存方法では10週間目の測定結果でも補正値は1.2以上を維持していた。図4のBの結果から10週目の補正値は1.0と低下していた。図5のCの組み合わせと補正値の低下率(1週間で低下する補正値の割合)で比較すると、Cで約5倍低下率が低く、良好な結果であった。この比較結果から、マグネシウムイオンとDNAポリメラーゼを分ける方法に加え、AやCのようにDNAポリメラーゼとdNTPsとBSAを混合し、マグネシウムおよびプライマーをDNAポリメラーゼとは混合せずに保存する方法は、DNAポリメラーゼをより安定化していることがわかった。AやCの増幅検出試薬の保存方法はより優れたDNAポリメラーゼの保存方法であるといえる。
試薬の保存、試薬の測定、データの解析は実施例2に従って実施した。表2のBの試薬混合セットおよびCの試薬混合セットを使用した。8℃保存の試薬は1ヶ月ごとに、16ヶ月まで測定を行った。
8℃保存試薬の保存安定性の解析結果を、図9および図10に示す。図9から試薬成分の組み合わせをCにすると16ヶ月目の測定結果でも補正値は1.3を超えていた。また図10から試薬成分の組み合わせをFにすると、16ヶ月目の測定結果では補正値は0.5以下となっていた。これは増幅検出試薬の性能が顕著に低下していることを示している。35℃保存の結果と同様にCの組み合わせにより保存した増幅検出試薬は冷蔵で16ヶ月間保存しても、性能に変化がないことが確認された。
Claims (14)
- 以下の(1)〜(2)の特徴を有する、PCRによる核酸増幅検出反応に用いる核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
(1)該試薬が2種類の液状組成物から構成され、該試薬を使用する際に、当該2種類の液状組成物をすべて混合することにより反応液が調製される。
(2)該試薬には、KOD DNAポリメラーゼ(Thermococcus kodakaraensis KOD1由来)またはその変異体から選択されるDNAポリメラーゼと、マグネシウムイオンおよびオリゴヌクレオチドプライマーとが、別な液状組成物中に配合されている。 - DNAポリメラーゼを含む液状組成物にdNTPsを含む、請求項1に記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
- dNTPsが50mM以上500mM以下の濃度である、請求項2に記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
- DNAポリメラーゼを含む液状組成物に、さらにウシ血清アルブミンを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
- ウシ血清アルブミンが0.05〜0.5%(w/v)の濃度である、請求項4に記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
- DNAポリメラーゼを含む液状組成物に、さらに緩衝液を含んでなる、請求項1〜5のいずれかに記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
- マグネシウムイオンを含む液状組成物に、さらに緩衝液を含んでなる、請求項1〜6のいずれかに記載の、核酸増幅検出試薬の保存安定性を向上させる方法。
- 以下の(1)〜(2)の特徴を有する、PCRによる核酸増幅検出反応に用いるキット。
(1)該キットが下記の(a)および(b)の2種類の液状組成物から構成され、該キットを使用する際に、当該2種類の液状組成物をすべて混合することにより反応液が調製される。
(2)該キットには、前記(a)の液状組成物にKOD DNAポリメラーゼ(Thermococcus kodakaraensis KOD1由来)またはその変異体から選択されるDNAポリメラーゼが、前記(b)の液状組成物にマグネシウムイオンおよびオリゴヌクレオチドプライマーが、それぞれ配合されている。 - 前記液状組成物(a)にdNTPsを含む、請求項8に記載の核酸増幅検出キット。
- dNTPsが50mM以上500mM以下の濃度である、請求項9に記載の核酸増幅検出キット。
- 前記液状組成物(a)に、さらにウシ血清アルブミンを含む、請求項8〜10のいずれかに記載の核酸増幅検出キット。
- ウシ血清アルブミンが0.05〜0.5%(w/v)の濃度であることを特徴とする請求項11に記載の核酸増幅検出試薬キット。
- 前記液状組成物(a)に、さらに緩衝液を含んでなる、請求項8〜12のいずれかに記載の核酸増幅検出キット。
- 前記液状組成物(b)に、さらに緩衝液を含んでなる、請求項8〜13のいずれかに記載の核酸増幅検出キット。
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