JP5608033B2 - 加熱モード切換装置 - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載のシステムでは、水を通流させる水路が、給湯タンクを通過する循環水を第1加熱熱交換器、排熱加熱式熱交換器の順に直列に経由させて加熱し、その加熱された水を給湯タンクに戻すように構成されている。これにより、まずは、給湯タンクから取り出した水を第1加熱熱交換器にて加熱し、更に、その第1加熱熱交換器にて加熱された水を排熱加熱式熱交換器にて加熱して、ヒートポンプ装置にて取得される熱及び熱電併給装置の排熱の双方を有効に活用して、給湯タンクに温水を貯留させるようにしている。
給湯タンクを通過する循環水を第1加熱熱交換器、燃料電池排熱加熱式熱交換器の順に直列に経由させて加熱する場合には、加熱量の比率が第1加熱熱交換器:燃料電池排熱加熱式熱交換器=1:0.6程度となる。したがって、冬期では、第1加熱熱交換器に10℃で供給された水が48℃まで加熱され、夏期では、第1加熱熱交換器に30℃で供給された水が55℃まで加熱される。これにより、燃料電池排熱加熱式熱交換器に供給される水の温度は、冬期では48℃となり、夏期では55℃となり、冬期及び夏期の何れの時期も、上限温度(例えば、40℃)よりも高くなってしまう。
そこで、排熱加熱式熱交換器に代えて、太陽熱加熱式熱交換器を採用する場合には、給湯タンクを通過する循環水を第1加熱熱交換器と太陽熱加熱式熱交換器とに並列に経由させて加熱することが考えられる。この場合には、給湯タンクを通過する循環水が、第1加熱熱交換器にて加熱されることなく、太陽熱加熱式熱交換器に供給される。したがって、太陽熱加熱式熱交換器に供給される水の温度を極力低くすることができ、太陽熱加熱式熱交換器での加熱を効率よく行うことができ、装置としてエネルギー効率の向上を図ることができる。
また、例えば、熱電併給装置をエンジンから燃料電池に変更する場合や、水を加熱するための熱交換器をエンジン排熱加熱式熱交換器から太陽熱加熱式熱交換器に変更する場合も考えられる。この場合には、熱電併給装置や熱交換器の交換だけでなく、水を通流させる水路をも直列専用の水路から並列専用の水路に交換しなければならない。したがって、その交換作業が大変手間のかかるものとなって、熱電併給装置や熱交換器の変更にも対応することが難しい。
前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器として、前記太陽熱加熱式熱交換器を採用する場合には、前記モード切換手段が前記並列加熱モードに切り換え、前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器として、前記排熱加熱式熱交換器の1つであるエンジンの排熱により水を加熱するエンジン排熱加熱式熱交換器を採用する場合には、前記モード切換手段が前記直列加熱モードに切り換え、前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器として、前記排熱加熱式熱交換器の1つである燃料電池の排熱により水を加熱する燃料電池排熱加熱式熱交換器を採用する場合には、前記モード切換手段が前記直列加熱モード及び前記並列加熱モードの何れかに切り換えるように構成されている点にある。
ここで、図9に示すように、第1加熱熱交換器の出口温度とヒートポンプ装置の成績係数(COP)とは、出口温度が高くなるほど成績係数(COP)が低下するという傾向がある。そこで、第1加熱熱交換器の出口温度を極力低くすることで、ヒートポンプ装置の成績係数(COP)を向上させることができ、装置としてエネルギー効率の向上を図ることができる。
第2接続部に接続される第2加熱熱交換器として、エンジン排熱加熱式熱交換器を採用する場合には、モード切換手段が直列加熱モードに切り換えるので、上述の如く、ヒートポンプ装置の成績係数(COP)を向上させて、装置としてエネルギー効率の向上を図ることができる。
第2接続部に接続される第2加熱熱交換器として、燃料電池排熱加熱式熱交換器を採用する場合には、モード切換手段が直列加熱モード及び並列加熱モードの何れかに切り換えるように構成されているので、装置の運転条件等によって、直列加熱モードと並列加熱モードとの間で適切なモード切換を行うことができる。そして、直列加熱モードに切り換えた場合には、装置としてエネルギー効率の向上を図ることができ、並列加熱モードに切り換えた場合には、燃料電池排熱加熱式熱交換器に供給される水の温度を上限温度(例えば、40℃)以下としながら、ヒートポンプ装置にて取得される熱に加えて、熱電併給装置の排熱を有効に活用して、給湯タンクへの貯湯、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器への熱供給を行うことができる。
ここで、直列条件は、給湯タンクを通過する循環水を第1加熱熱交換器、第2接続部に接続される燃料電池排熱加熱式熱交換器の順に直列に経由させても、燃料電池排熱加熱式熱交換器に供給される水の温度を上限温度(例えば、40℃)以下としながら、ヒートポンプ装置にて取得される熱及び燃料電池の排熱の双方を有効に活用して、給湯タンクへの貯湯、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器への熱供給を行うことができる良好な運転を確保できる条件として設定されている。そして、直列条件は、例えば、季節が冬期であるという条件や、第1加熱熱交換器に供給される水の入口温度が直列加熱切換設定温度以下であるという条件に設定することができる。
ここで、部分直列条件は、第1加熱熱交換器にて加熱された水の一部を燃料電池排熱加熱式熱交換器に経由させても、燃料電池排熱加熱式熱交換器に供給される水の温度を上限温度(例えば、40℃)以下としながら、ヒートポンプ装置にて取得される熱及び燃料電池の排熱の双方を有効に活用して、給湯タンクへの貯湯、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器への熱供給を行うことができる良好な運転を確保できる条件として設定されている。そして、部分直列条件は、例えば、季節が冬期であるという条件や、第1加熱熱交換器に供給される水の入口温度が部分直列加熱切換設定温度以下であるという条件に設定することができる。
本発明に係る加熱モード切換装置の別の特徴構成は、給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと暖房負荷で熱を消費する暖房負荷熱交換器と追焚負荷で熱を消費する追焚負荷熱交換器の少なくとも何れかを接続する第1接続部と、ヒートポンプ装置により水を加熱する第1加熱熱交換器と、熱と電力とを発生する熱電併給装置にて発生した排熱により水を加熱する排熱加熱式熱交換器もしくは太陽熱にて水を加熱する太陽熱加熱式熱交換器の何れかの第2加熱熱交換器を接続する第2接続部とが備えられ、前記第1接続部に接続される前記給湯タンクと前記暖房負荷熱交換器と前記追焚負荷熱交換器の少なくとも何れかを通過する循環水を前記第1加熱熱交換器と前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器とに並列に経由させて加熱する並列加熱モードで水を通流させる水路と、前記循環水を前記第1加熱熱交換器、前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器の順に直列に経由させて加熱する直列加熱モードで水を通流させる水路とに切換自在なモード切換手段が備えられ、
前記モード切換手段は、前記直列加熱モード及び前記並列加熱モードに加えて、前記循環水を前記第1加熱熱交換器に経由させて加熱し、前記第1加熱熱交換器にて加熱された水の一部を前記第2加熱熱交換器に経由させて加熱する部分直列加熱モードにも切換自在に構成されている点にある。
本特徴構成によれば、第1接続部には、給湯タンクと暖房負荷熱交換器と追焚負荷熱交換器の少なくとも何れかを接続することができる。したがって、第1加熱熱交換器及び第2加熱熱交換器にて加熱された水の供給対象として、給湯タンクだけでなく、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器を適応することもできる。その結果、第1加熱熱交換器及び第2加熱熱交換器にて加熱された水によって、給湯タンクへの貯湯だけでなく、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器への熱供給をも行うことができる。
そして、本特徴構成によれば、第2接続部に接続される第2加熱熱交換器として、エンジン排熱加熱式熱交換器を採用するか燃料電池排熱加熱式熱交換器を採用するか太陽熱加熱式熱交換器を採用するかの使用者の選択に応じて、モード切換手段が、水を通流させる水路を並列加熱モードと直列加熱モードに切り換えることができる。
例えば、第2接続部に接続される第2加熱熱交換器としてエンジン排熱加熱式熱交換器を採用する場合には、モード切換手段が直列加熱モードに切り換えることができる。これにより、給湯タンク、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器を通過する循環水を第1加熱熱交換器、エンジン排熱加熱式熱交換器の順に直列に経由させて加熱し、その加熱された水を給湯タンク、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器に戻すことができる。したがって、第1加熱熱交換器の出口での水の出口温度を目標温度よりも低い温度としても、第1加熱熱交換器にて加熱された水が更にエンジン排熱加熱式熱交換器にて加熱されることから、給湯タンク、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器に供給される水の温度を目標温度とすることができる。
ここで、図9に示すように、第1加熱熱交換器の出口温度とヒートポンプ装置の成績係数(COP)とは、出口温度が高くなるほど成績係数(COP)が低下するという傾向がある。そこで、第1加熱熱交換器の出口温度を極力低くすることで、ヒートポンプ装置の成績係数(COP)を向上させることができ、装置としてエネルギー効率の向上を図ることができる。
また、第2接続部に接続される第2加熱熱交換器として燃料電池排熱加熱式熱交換器又は太陽熱加熱式熱交換器を採用する場合には、例えば、モード切換手段が並列加熱モードに切り換えることができる。これにより、給湯タンク、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器を通過する循環水を第1加熱熱交換器と燃料電池排熱加熱式熱交換器又は太陽熱加熱式熱交換器とに並列に経由させて加熱し、第1加熱熱交換器にて加熱された水と燃料電池排熱加熱式熱交換器又は太陽熱加熱式熱交換器にて加熱された水を合流させて給湯タンク、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器に戻すことができる。したがって、燃料電池排熱加熱式熱交換器には、循環水が加熱されることなく供給されるので、燃料電池排熱加熱式熱交換器に供給される水の温度を上限温度(例えば、40℃)以下に抑えることができる。その結果、燃料電池排熱加熱式熱交換器に供給される水の温度を上限温度(例えば、40℃)以下としながら、ヒートポンプ装置にて取得される熱に加えて、熱電併給装置の排熱を有効に活用して、給湯タンクへの貯湯、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器への熱供給を行うことができる。また、第2加熱熱交換器として太陽熱加熱式熱交換器を採用する場合にも、太陽熱加熱式熱交換器には、循環水が加熱されることなく供給されるので、太陽熱加熱式熱交換器に供給される水の温度を極力低くすることができ、太陽熱と水との温度差を大きくとることができる。その結果、太陽熱加熱式熱交換器での加熱を効率よく行うことができ、装置としてエネルギー効率の向上を図ることができる。
そして、第2加熱熱交換器として、エンジン排熱加熱式熱交換器を採用するか燃料電池排熱加熱式熱交換器を採用するか太陽熱加熱式熱交換器を採用するかの使用者の選択に応じて、水を通流させる共通の水路をモード切換手段が並列加熱モードと直列加熱モードに切り換えるだけでよい。したがって、第2加熱熱交換器として、エンジン排熱加熱式熱交換器を採用するか燃料電池排熱加熱式熱交換器を採用するか太陽熱加熱式熱交換器を採用するかの選択に対して、コストアップを招くことなく、柔軟に且つ容易に対応することができる。しかも、第2加熱熱交換器を変更する場合でも、水を通流させる共通の水路をモード切換手段が並列加熱モードと直列加熱モードの間でモード切換を行うだけでよく、第2加熱熱交換器の変更にも柔軟に且つ容易に対応することができる。
さらに、本特徴構成によれば、部分直列加熱モードでは、循環水が第1加熱熱交換器にて加熱され、その第1加熱熱交換器にて加熱された水の一部だけが更に第2加熱熱交換器にて加熱される。第1加熱熱交換器にて加熱された水と第2加熱熱交換器にて加熱された水とが合流されるので、ヒートポンプ装置にて取得される熱に加えて、熱電併給装置の排熱又は太陽熱を有効に活用しながら水を加熱することができる。そして、モード切換手段は、直列加熱モード及び並列加熱モードに加えて、部分直列加熱モードにも切り換えることができるので、装置の運転条件等によって、最適なモードにて、ヒートポンプ装置にて取得される熱に加えて、熱電併給装置の排熱又は太陽熱を有効に活用して、給湯タンクへの貯湯、暖房負荷熱交換器や追焚負荷熱交換器への熱供給を行うことができる。
〔第1実施形態〕
この加熱モード切換装置100は、図1〜図4に示すように、給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンク6及び暖房負荷で熱を消費する暖房負荷熱交換器14を接続する第1接続部15と、ヒートポンプ装置1により水を加熱する第1加熱熱交換器2と、熱と電力とを発生する熱電併給装置3にて発生した排熱により水を加熱する排熱加熱式熱交換器4a,4bである第2加熱熱交換器4を接続する第2接続部16とが備えられている。
第2接続部16は、図3及び図4に示すように、水を通流させる水路に対して、第2加熱熱交換器4を接続自在に構成されている。第2接続部16に第2加熱熱交換器4を接続した場合には、第2加熱熱交換器4に水を供給自在で、且つ、第2加熱熱交換器4を通過した水を接続する水路に通流自在に構成されている。
一方、図4に示すように、熱電併給装置3として固体酸化物形燃料電池SOFCを適応する場合には、第2加熱熱交換器4として、固体酸化物形燃料電池SOFCの排熱により水を加熱する燃料電池排熱加熱式熱交換器4bを採用することになる。
モード切換手段12は、第1三方弁S1を第1流路部位R1の水をそのまま第1流路部位R1に供給する状態とし、且つ、第2三方弁S2を第2流路部位R2の水をそのまま第2流路部位R2に供給する状態とし、第1加熱熱交換器及び第2加熱熱交換器の兼用加熱水路W3にて水を通流させることで直列加熱モードに切り換えている。
そして、エンジン排熱加熱式熱交換器4aを採用する場合には、制御部13が、エンジンGE、ヒートポンプ装置1、及び、循環ポンプP1を作動させて、給湯タンク6を通過する循環水を第1加熱熱交換器2にて加熱し、その加熱された水を更にエンジン排熱加熱式熱交換器4aにて加熱して給湯タンク6に戻すようにしている。また、制御部13は、給湯タンク6に戻す水の温度が目標温度(例えば、70℃)となるように、循環ポンプP1の回転速度を制御するようにしている。
モード切換手段12は、第1三方弁S1を第1流路部位R1の水を第1流路部位R1と第5流路部位R5とに分流させる状態とし、且つ、第2三方弁S2を第2流路部位R2の水を第4流路部位R4に供給する状態とし、第1加熱熱交換器の単独加熱水路W1と第2加熱熱交換器の単独加熱水路W2にて水を通流させることで並列加熱モードに切り換えている。
そして、燃料電池排熱加熱式熱交換器4bを採用する場合には、制御部13が、固体酸化物形燃料電池SOFC、ヒートポンプ装置1、及び、循環ポンプP1を作動させて、給湯タンク6や暖房負荷熱交換器14を通過する循環水の一部を第1加熱熱交換器2にて加熱するとともに、残りの一部を燃料電池排熱加熱式熱交換器4bにて加熱し、第1加熱熱交換器2にて加熱された水と燃料電池排熱加熱式熱交換器4bにて加熱された水とを合流させて給湯タンク6や暖房負荷熱交換器14に戻すようにしている。また、制御部13は、循環ポンプP1の回転速度や第1三方弁S1の開閉状態を制御することで、例えば、第1加熱熱交換器2にて目標温度(例えば、70℃)よりも設定温度だけ低い温度(例えば、60℃)まで水を加熱するとともに、燃料電池排熱加熱式熱交換器4bにて目標温度(例えば、70℃)まで加熱するようにしている。
例えば、季節が冬期であると、モード切換手段12は、部分直列条件が満たされたとして、第1三方弁S1を第1流路部位R1の水をそのまま第1流路部位R1に供給する状態とし、且つ、第2三方弁S2を第2流路部位R2の水を第4流路部位R4と第2流路部位R2に分流させる状態とし、部分直列加熱水路W4にて水を通流させることで部分直列加熱モードに切り換えている。部分直列加熱水路W4は、第1流路部位R1と第2流路部位R2と第3流路部位R3と第4流路部位R4とから構成されている。
図2に示すように、第2接続部16の末端を閉止する場合には、制御部13は、ヒートポンプ装置1及び循環ポンプP1を作動させて、給湯タンク6を通過する循環水を第1加熱熱交換器2にて加熱して給湯タンク6に戻すようにしている。そして、制御部13は、循環ポンプP1の回転速度を制御することで、例えば、第1加熱熱交換器2にて60℃まで加熱するようにしている。
図6に示すように、制御部13が、第1開閉弁K1を閉状態に維持することで、第1加熱熱交換器2及び第2加熱熱交換器4にて加熱された水を暖房負荷熱交換器14に供給し、暖房負荷熱交換器14において水にて熱媒体を加熱するように構成されている。暖房負荷熱交換器14にて加熱された熱媒体は、暖房負荷(例えば、床暖房装置や浴室暖房乾燥装置)に供給されて暖房等に熱が消費される。
図6(a)に示すように、暖房負荷にて要求されている熱量が小さい場合には、制御部13が、暖房負荷熱交換器14を通過した水をそのまま第3接続流路部位T3に供給する状態に第1切換弁L1を切り換え、暖房負荷を賄った後の余りの熱を給湯タンク6に蓄熱するように構成されている。
図6(b)に示すように、暖房負荷にて要求されている熱量が大きい場合には、制御部13が、暖房負荷熱交換器14を通過した水を第4接続流路部位T4に供給する状態に第1切換弁L1を切り換えるように構成されている。このとき、第1加熱熱交換器2及び第2加熱熱交換器4にて加熱された水を暖房負荷熱交換器14に供給しても、暖房負荷にて要求されている熱量に不足する場合には、暖房負荷熱交換器にて加熱された熱媒体を更に図外の燃焼式加熱熱交換器にて加熱し、その加熱された熱媒体を暖房負荷に供給しており、暖房負荷にて要求されている熱量に不足する不足分を図外の燃焼式加熱熱交換器にて賄うようにしている。
上記第1実施形態では、燃料電池として、固体酸化物形燃料電池(図4にてSOFCと示す)を適応した例を示したが、この第2実施形態では、図7に示すように、燃料電池として、固体高分子形燃料電池(図7にてPEFCと示す)を適応した場合に、モード切換手段12がどのようにモード切換を行うかを示すものである。その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、その他の構成については説明を省略し、固体高分子形燃料電池(図7にてPEFCと示す)を適応した場合のモード切換手段12のモード切換について説明する。
直列条件は、給湯タンク6を通過する循環水を第1加熱熱交換器2、第2接続部16に接続される燃料電池排熱加熱式熱交換器4bの順に直列に経由させても良好な運転を確保できる条件である。そして、直列条件は、給湯タンク6や暖房負荷熱交換器14を通過する循環水を第1加熱熱交換器2、燃料電池排熱加熱式熱交換器4bの順に直列に経由させても、燃料電池排熱加熱式熱交換器4bに供給される水の温度を上限温度(例えば、40℃)以下としながら、ヒートポンプ装置1にて取得される熱及び固体高分子形燃料電池PEFCの排熱の双方を有効に活用して、給湯タンク6への貯湯や暖房負荷熱交換器14への熱供給を行うことができる良好な運転を確保できる条件として設定されている。直列条件は、例えば、季節が冬期であるという条件や、第1加熱熱交換器2に供給される水の入口温度が直列加熱切換設定温度以下であるという条件に設定することができる。
上記第1及び第2実施形態では、第2加熱熱交換器4として、エンジン排熱加熱式熱交換器4aを採用する場合及び燃料電池排熱加熱式熱交換器4bを採用する場合について例示しているが、第2加熱熱交換器4として、太陽熱にて水を加熱する太陽熱加熱式熱交換器を採用することもできる。この第3実施形態では、第2加熱熱交換器4として、エンジン排熱加熱式熱交換器4aや燃料電池排熱加熱式熱交換器4bの排熱加熱式熱交換器に代えて、太陽熱加熱式熱交換器を採用した場合について説明する。
第2接続部16に接続される第2加熱熱交換器4として、太陽熱加熱式熱交換器を採用した場合には、上記第1実施形態において燃料電池として固体酸化物形燃料電池SOFCを用いた場合と同様に、図4に示すように、モード切換手段12が並列加熱モードに切り換えている。このようにして、太陽熱加熱式熱交換器には、給湯タンク6や暖房負荷熱交換器14を通過する循環水が加熱されることなく供給されるので、太陽熱加熱式熱交換器に供給される水の温度を極力低くすることができ、太陽熱と水との温度差を大きくとることができる。その結果、太陽熱加熱式熱交換器での加熱を効率よく行うことができ、装置としてエネルギー効率の向上を図ることができる。したがって、第2加熱熱交換器4として、エンジン排熱加熱式熱交換器を採用するか燃料電池排熱加熱式熱交換器を採用するかだけでなく、太陽熱加熱式熱交換器を採用するかの選択もできながら、その選択に対して、コストアップを招くことなく、柔軟に且つ容易に対応することができ、第2加熱熱交換器4の変更にも柔軟に且つ容易に対応することができ、装置としてエネルギー効率の向上を図ることができる。
この第4実施形態は、上記第1〜第3実施形態において、循環ポンプP1の配設位置の別実施形態である。その他の構成については、上記第1〜第3実施形態と同様であるので、その他の構成については説明を省略し、循環ポンプP1の配設位置を中心に説明する。
(1)上記第1〜第4実施形態では、第1三方弁S1及び第2三方弁S2を設けているが、この三方弁に代えて、2つの開閉弁や比例弁を設けて実施することもできる。例えば、第1三方弁S1に代えて、第1流路部位R1において第5流路部位R5の接続箇所と第1加熱熱交換器2との間の部位に開閉弁又は比例弁を設けるとともに、第5流路部位R5に開閉弁又は比例弁を設けることができる。
2 第1加熱熱交換器
3 熱電併給装置
4 第2加熱熱交換器
6 給湯タンク
12 モード切換手段
14 暖房負荷熱交換器
15 第1接続部
16 第2接続部
100 加熱モード切換装置
P1 循環ポンプ
R1 第1流路部位
R2 第2流路部位
R3 第3流路部位
R4 第4流路部位
R5 第5流路部位
W1 第1加熱熱交換器の単独加熱水路
W2 第2加熱熱交換器の単独加熱水路
W3 第1加熱熱交換器及び第2加熱熱交換器の兼用加熱水路
Claims (8)
- 給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと暖房負荷で熱を消費する暖房負荷熱交換器と追焚負荷で熱を消費する追焚負荷熱交換器の少なくとも何れかを接続する第1接続部と、ヒートポンプ装置により水を加熱する第1加熱熱交換器と、熱と電力とを発生する熱電併給装置にて発生した排熱により水を加熱する排熱加熱式熱交換器もしくは太陽熱にて水を加熱する太陽熱加熱式熱交換器の何れかの第2加熱熱交換器を接続する第2接続部とが備えられ、前記第1接続部に接続される前記給湯タンクと前記暖房負荷熱交換器と前記追焚負荷熱交換器の少なくとも何れかを通過する循環水を前記第1加熱熱交換器と前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器とに並列に経由させて加熱する並列加熱モードで水を通流させる水路と、前記循環水を前記第1加熱熱交換器、前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器の順に直列に経由させて加熱する直列加熱モードで水を通流させる水路とに切換自在なモード切換手段が備えられ、
前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器として、前記太陽熱加熱式熱交換器を採用する場合には、前記モード切換手段が前記並列加熱モードに切り換え、前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器として、前記排熱加熱式熱交換器の1つであるエンジンの排熱により水を加熱するエンジン排熱加熱式熱交換器を採用する場合には、前記モード切換手段が前記直列加熱モードに切り換え、前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器として、前記排熱加熱式熱交換器の1つである燃料電池の排熱により水を加熱する燃料電池排熱加熱式熱交換器を採用する場合には、前記モード切換手段が前記直列加熱モード及び前記並列加熱モードの何れかに切り換えるように構成されている加熱モード切換装置。 - 前記燃料電池が固体酸化物形燃料電池である場合には、前記モード切換手段が前記並列加熱モードに切り換える請求項1に記載の加熱モード切換装置。
- 前記燃料電池が固体高分子形燃料電池である場合には、前記モード切換手段が、前記循環水を前記第1加熱熱交換器、前記第2接続部に接続される前記燃料電池排熱加熱式熱交換器の順に直列に経由させても良好な運転を確保できる直列条件が満たされると、前記直列加熱モードに切り換え、前記直列条件が満たされなければ、前記並列加熱モードに切り換えるように構成されている請求項1に記載の加熱モード切換装置。
- 前記モード切換手段は、前記直列加熱モード及び前記並列加熱モードに加えて、前記循環水を前記第1加熱熱交換器に経由させて加熱し、前記第1加熱熱交換器にて加熱された水の一部を前記第2加熱熱交換器に経由させて加熱する部分直列加熱モードにも切換自在に構成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の加熱モード切換装置。
- 前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器として、前記排熱加熱式熱交換器の1つである燃料電池の排熱により水を加熱する前記燃料電池排熱加熱式熱交換器を採用する場合には、前記モード切換手段が、前記第1加熱熱交換器にて加熱された水の一部を前記燃料電池排熱加熱式熱交換器に経由させても良好な運転を確保できる部分直列条件が満たされると、前記部分直列加熱モードに切り換える請求項4に記載の加熱モード切換装置。
- 前記第1接続部の一方と前記第1加熱熱交換器を接続する第1流路部位と、前記第1加熱熱交換器と前記第2接続部の一方を接続する第2流路部位と、前記第2接続部の他方と前記第1接続部の他方を接続する第3流路部位と、前記第2流路部位の途中部位と前記第3流路部位の途中部位とを接続する第4流路部位と、前記第1流路部位の途中部位と前記第2流路部位における前記第4流路部位への接続箇所と前記第2接続部の一方までの間の部位を接続する第5流路部位とが備えられ、前記第1流路部位と前記第2流路部位の一部と前記第4流路部位と前記第3流路部位の一部とから第1加熱熱交換器の単独加熱水路が構成され、前記第1流路部位の一部と前記第5流路部位と前記第2流路部位の一部と前記第3流路部位とから第2加熱熱交換器の単独加熱水路が構成され、前記第1流路部位と前記第2流路部位と前記第3流路部位とから第1加熱熱交換器及び第2加熱熱交換器の兼用加熱水路が構成され、前記モード切換手段は、前記第1加熱熱交換器の単独加熱水路と前記第2加熱熱交換器の単独加熱水路にて水を通流させることで前記並列加熱モードに切り換え、前記第1加熱熱交換器及び第2加熱熱交換器の兼用加熱水路にて水を通流させることで前記直列加熱モードに切り換えている請求項1〜5の何れか1項に記載の加熱モード切換装置。
- 前記第2接続部に前記第2加熱熱交換器を接続しない非接続状態として前記第2接続部の末端を閉止自在に構成され、前記第2接続部の末端を閉止する場合には、前記モード切換手段が、前記循環水を前記第1加熱熱交換器のみに経由させて加熱する第1加熱熱交換器の単独加熱モードに切り換える請求項1〜6の何れか1項に記載の加熱モード切換装置。
- 給湯利用箇所に供給する水を貯留する給湯タンクと暖房負荷で熱を消費する暖房負荷熱交換器と追焚負荷で熱を消費する追焚負荷熱交換器の少なくとも何れかを接続する第1接続部と、ヒートポンプ装置により水を加熱する第1加熱熱交換器と、熱と電力とを発生する熱電併給装置にて発生した排熱により水を加熱する排熱加熱式熱交換器もしくは太陽熱にて水を加熱する太陽熱加熱式熱交換器の何れかの第2加熱熱交換器を接続する第2接続部とが備えられ、前記第1接続部に接続される前記給湯タンクと前記暖房負荷熱交換器と前記追焚負荷熱交換器の少なくとも何れかを通過する循環水を前記第1加熱熱交換器と前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器とに並列に経由させて加熱する並列加熱モードで水を通流させる水路と、前記循環水を前記第1加熱熱交換器、前記第2接続部に接続される前記第2加熱熱交換器の順に直列に経由させて加熱する直列加熱モードで水を通流させる水路とに切換自在なモード切換手段が備えられ、
前記モード切換手段は、前記直列加熱モード及び前記並列加熱モードに加えて、前記循環水を前記第1加熱熱交換器に経由させて加熱し、前記第1加熱熱交換器にて加熱された水の一部を前記第2加熱熱交換器に経由させて加熱する部分直列加熱モードにも切換自在に構成されている加熱モード切換装置。
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