JP5607454B2 - パターンマッチングを用いて溶接構造内の欠陥を検出するための方法及びシステム - Google Patents

パターンマッチングを用いて溶接構造内の欠陥を検出するための方法及びシステム Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本明細書は、同一出願人による“METHODS AND SYSTEMS FOR DETECTING DEFECTS IN WELDED STRUCTURES”と題する2009年6月19日に出願された米国特許出願番号12/488396号、及び“METHODS AND SYSTEMS FOR CLASSIFYING THE TYPE AND SEVERITY OF DEFECTS IN WELDS”と題する2009年8月3日に出願された米国特許出願番号12/534581号に関連する。
本発明は、一般に、溶接構造における欠陥を検出するための方法及びシステムに関し、特に、欠陥パターンマッチングと関連した超音波検査を用いた溶接構造における欠陥を検出するための方法及びシステムに関する。
種々の溶接技術が、金属部品を接合するために一般に用いられて、例えば、自動車部品、航空機部品、重機及び機械のような広い種類の製品が製造される。溶接の品質が、溶接が用いられている溶接構造の構造的完全性に重要な役割を果たし得る。しかし、溶接又は接合作業中に、溶接部に欠陥が導入されるか又は形成され得る。そのような欠陥は、気孔(blowhole)、空洞(void)、多孔(porosity)及び不十分な溶け込み深さ(insufficient weld penetration depth)を含み得る。これらの欠陥それぞれは、溶接構造の荷重負担能力を低減し得る。例えば、あるタイプの欠陥は、溶接部及び溶接構造の静的、動的及び疲労強度に影響を与え得る応力ライザー(stress riser)又は応力コンセントレータ(stress concentrator)として働き得る。従って、溶接部における潜在的欠陥を正確に検出し且つ位置づけることが重要である。
自動化又はロボット溶接システムによるように、溶接部が自動的に形成される場合、溶接部の品質が、製造された溶接構造のランダムなサンプリングの破壊試験によって、評価され得る。カットチェック(cut−check)のような破壊試験は、時間がかかり且つ過剰な製品の無駄を生み出す。更に、そのような破壊試験方法の自動化は、不可能であろう。
溶接部における欠陥を検出するための種々の非破壊試験技術を発展するべく努力が成されてきた。しかし、これらの技術の大部分は、製造環境の中に容易には取り込まれ得ない。
従って、溶接部における欠陥を検出するための代わりの方法及びシステムに対する要求が存在する。
一実施形態では、溶接部に沿った複数の測定箇所より集められた超音波応答信号を処理して溶接部内の欠陥の存在を決定するための方法は、それぞれの測定箇所からの超音波応答信号をフィルタリングして、それぞれの測定箇所に対するフィルタリングされた応答信号を生成することを含み得る。その後、それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーが、対応するフィルタリングされた応答信号を用いて計算され得る。そして、それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーは、隣接する測定箇所の超音波エネルギーと比較されて潜在的欠陥位置が識別され得る。測定箇所の超音波エネルギーが隣接する測定箇所の超音波エネルギーよりも小さい時に、測定箇所は潜在的欠陥位置である。そして、潜在的欠陥位置の近傍の測定箇所における超音波エネルギーのゆらぎを解析することによって、溶接部内の欠陥の存在が決定され得る。
他の実施形態では、欠陥の存在に対して溶接部を試験するための方法は、溶接部に沿った複数の測定箇所に超音波信号を誘導することと、溶接部に沿ったそれぞれの測定箇所に対して対応する超音波応答信号を集めることを含み得る。その後、それぞれの測定箇所からの超音波応答信号がフィルタリングされて、それぞれの測定箇所に対するフィルタリングされた応答信号が生成され得る。そして、それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーが、対応する測定箇所に対するフィルタリングされた応答信号を用いて、計算され得る。その後、それぞれの測定箇所に対する計算された超音波エネルギーに基づいて、溶接部に対する超音波エネルギー分布が決定され得る。そして、超音波エネルギー分布における極小が識別され、且つ、各極小の周りの超音波エネルギー分布のゆらぎが解析されて溶接部内に欠陥が存在するのかが決定され得る。
また他の実施形態では、溶接部内の欠陥の存在を決定するための欠陥検出システムは、コントローラと、音響信号発生器と、音響信号検出器と、位置決め装置とを含み得る。音響信号発生器及び音響信号検出器及び位置決め装置は、コントローラと電気的に接続され得る。コントローラは、音響信号発生器を用いて溶接部に沿った複数の測定箇所に超音波信号を誘導し、音響信号検出器を用いてそれぞれの測定箇所からの超音波応答信号を集めて超音波応答信号をコントローラに動作可能に関連するメモリに保存し、それぞれの測定箇所からの超音波応答信号をフィルタリングして対応する測定箇所に対するフィルタリングされた応答信号を生成し、それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーを対応するフィルタリングされた応答信号を用いて計算し、それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーを隣接する測定箇所の超音波エネルギーと比較して潜在的欠陥位置を識別することであって、測定箇所の超音波エネルギーが隣接する測定箇所の超音波エネルギーよりも小さい時に、測定箇所が潜在的欠陥位置であると識別し、潜在的欠陥位置の近傍の測定箇所の超音波エネルギーのゆらぎを解析して溶接部内の欠陥の存在を決定する、ようにプログラムされている。
ここで説明される実施形態によって提供されるこれら及び追加の特徴は、図面と併せて、下記の詳細な説明を考慮して、より完全に理解されるであろう。
図面に説明される実施形態は、本質的に実例及び例示であり、請求項によって定められる主題を限定することを意図するものではない。説明される実施形態の以下の詳細な説明は、同様の構造が同様の符号で示された下記の図面と併せて読まれて理解され得る。
図1は、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る欠陥検出システムのブロックダイアグラムである。 図2は、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る欠陥検出システムを示す。 図3は、複数の溶接部及び種々の製造上の特徴を有する試験サンプルを示す。 図4は、溶接部内に存在し得る種々の欠陥を示す図3の試験サンプルの溶接部の断面を示す。 図5は、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る溶接構造内の欠陥を検出するための方法のフローダイアグラムである。 図6は、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る試験サンプルから集められた超音波応答信号のプロットである。 図7は、図6の超音波応答信号から得られたエネルギー分布のプロットである。 図8Aは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図8Bは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図8Cは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図8Dは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図8Eは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図8Fは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図8Gは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図8Hは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図8Iは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図8Jは、本明細書に示され且つ説明される1つ又は複数の実施形態に係る、図7のエネルギー分布のような、エネルギー分布との比較によって溶接部における欠陥の存在を識別するために用いられ得る欠陥エネルギーパターンを模式的に示す。 図9は、潜在的欠陥位置が識別された図7のエネルギー分布のプロットである。
図1は、溶接部における欠陥の存在及び位置を決定するための欠陥検出システムの一実施形態を概ね示す。システムは、通常、コントローラに接続された音響信号発生器及び音響信号検出器を有し得る。本明細書では、溶接構造における欠陥の存在及び位置を決定するための欠陥検出システムの種々の構成要素及び欠陥検出システムを用いる方法が、より詳細に説明されるだろう。
今、図1を参照して、欠陥検出システム100のブロックダイアグラムが示される。欠陥検出システム100は、通常、音響信号発生器104と、音響信号検出器106と、サンプルステージ108とを有し、それぞれは、コントローラ102に電気的に接続されている。従って、図1における実線及び矢印は、欠陥検出システム100の種々の構成要素の電気的相互接続を概ね示すと理解されるべきである。また、実線及び矢印は、欠陥検出システム100の種々の構成要素間を伝搬する制御信号及び/又はデータ信号のような電気信号を示すと理解されるべきである。更に、音響信号発生器104と試験サンプル110との間の鎖線及び矢印は、音響信号発生器104から試験サンプル110へ送信される励起信号112を示し、一方、試験サンプル110と音響信号検出器106との間の鎖線及び矢印は、音響信号発生器104から受け取った励起信号112に起因して試験サンプル110から放射された超音波応答信号114を示す。
本明細書に示し且つ説明される実施形態では、音響信号発生器104は、試験サンプルに物理的に接触することなく、試験サンプル110内に超音波信号を励起させることができる装置であり得る。一実施形態では、音響信号発生器104は、一連のレーザパルスを試験サンプルの表面上に向けることによって、試験サンプル110内に超音波信号を励起させることができるパルスレーザ源を有し得る。他の実施形態では、音響信号発生器104は、電磁場を用いて試験サンプル110内に超音波信号を励起させることができる電磁音響トランスデューサ(electromagnetic acoustic transducer:EMAT)を備え得る。音響信号発生器104は、試験サンプル110内に超音波信号を生成するのに適した他の装置を有しても良いことが理解されるべきである。
音響信号検出器106は、通常、試験サンプルに物理的に接触することなく、試験サンプル110内に生成した超音波応答信号114を感知又は検出することができる装置であり得る。従って、一実施形態では、音響信号検出器106は、試験サンプル110内に生成した音響応答信号を検出することができるEMATセンサを有し得る。しかし、超音波応答信号114を検出するために、他の非接触トランスデューサ及び/又は音響センサが用いられ得ることを理解されるべきである。
音響信号発生器がEMATである一実施形態(図示せず)では、EMATは、試験サンプル内に超音波信号を励起させること及び試験サンプルからの超音波応答信号を検出することの両方のために使用され得る。従って、一つのEMATは、音響信号発生器及び音響信号検出器の両方として使用され得る。
図1に示す欠陥検出システム100の実施形態では、サンプルステージ108は、試験サンプルをサンプルステージに取り付けるための固定治具(図示せず)を有し得る。サンプルステージ108は、ステージに機械的に結合し且つコントローラ102に電気的に接続したモータ及び/又はステッピングモータのような、1つ又は複数のアクチュエータ(図示せず)を有し得る。コントローラ102は、信号発生器によって放射された励起信号112が試験サンプル110上で制御された方法で走査されるように、アクチュエータと協力して、音響信号発生器104及び音響信号検出器106に対して、サンプルステージ108及び試験サンプル110の位置を調整し得る。
本明細書に示され且つ説明される実施形態は、試験サンプルが可動サンプルステージに固定されるとして示されているが、他の実施形態(図示せず)では、音響信号発生器及び音響信号検出器は、音響信号発生器及び音響信号検出器が試験サンプルに対して調整可能に位置決めされ得るように、コントローラに電気的に接続した可動ステージ又は同様の位置決め装置に取り付けられ得ることを理解されるべきである。従って、欠陥検出装置は、試験サンプルと音響信号発生器と音響信号検出器との間の相対的な方向を調整するための少なくとも1つの位置決め装置を有し得ることを理解されるべきである。
コントローラ102は、プログラムされた命令セットを実行し且つ欠陥検出システム100のそれぞれの構成要素に制御信号を送信することができるコンピュータを備え得る。また、コントローラ102は、音響信号検出器106から受け取ったデータを保存し、保存したデータを解析して溶接部における欠陥の存在を決定し得る。従って、コントローラ102は、プログラムされた命令セット、及び/又は音響信号検出器から受け取ったデータを保存するための1つ又は複数のメモリ装置(図示せず)を含むか又は接続し得ることが理解されるべきである。また、コントローラ102は、試験サンプル内の欠陥の存在及び位置の視覚的又は可聴式の表示、及び/又は、試験サンプルが検査を通ったがどうかの表示をユーザに提供するために、ディスプレイ(図示せず)のような、1つ又は複数の視覚的又は可聴式インジケータと接続され得る。
今、図2を参照して、欠陥検出システムの一実施形態150が説明される。この実施形態では、音響信号発生器は、Continuum Lasers社によって製造されたパルスレーザであるInlite II−20 Nd:YAGのようなパルスレーザ源105である。パルスレーザ源105は、20Hzのパルス繰り返し率及び10nsのパルス幅を有し得る。レーザのスポットサイズは、約6mmであり、それぞれのパルスは約55mJ〜約450mJのエネルギーを有し得る。音響信号検出器は、EMATセンサ107であり得る。図2に示された実施形態では、EMATセンサ107は、BWXT Services社製であり、約200kHz〜約2.5MHzのバンド幅を有する4チャネルブロードバンドレシーバを有する。EMATセンサ107は、例えば、14ビットの解像度及び125MHzのデータサンプリングレートを有するGaGe Applied Technologies社製の4チャネルデータ取得カードであるCompuscope 8349のような、データ取得カードを備えたコントローラ(図示せず)と接続され得る。サンプルステージ108は、試験サンプル110を保持するためのクランプ、万力等のような1つ又は複数の固定装置109を有し得る。固定装置及び/又は試験サンプルは、試験サンプルがパルスレーザ源105及びEMATセンサ107に対して実質的に同じ方向を有してサンプルステージ上に位置付けられるように、1つ又は複数の基準(図示せず)を有し得る。サンプルステージ108は、サンプルステージの位置がコントローラによって調整され得るようにコントローラに接続された、ステップモータにより駆動される送りネジ122に取り付けられ得る。
図2に示される欠陥検出システム150の実施形態では、励起源は、1つ又は複数の鏡を用いて試験サンプル110と光学的に結合するパルスレーザ源105の出力ビーム113である。図2に示すように、鏡116、117及び118は、パルスレーザ源105の出力と、試験サンプル110の表面との間の光学経路を形成しており、この光学経路は、望ましい位置の試験サンプルの表面上に出力ビーム113を向ける。レンズ120は、出力ビーム113の光学経路内に配置されて出力ビームを合焦しても良い。また、例えば、コリメータ又はパルスレーザ源105の出力ビームを成形するのに用いられ得る他の要素のような、追加の光学要素(図示せず)が光学経路内に挿入されても良い。更に、図2に示される欠陥検出システム150の実施形態は、鏡を用いて試験サンプル110と結合された出力ビーム113を描いているが、出力ビームは、鏡によって最初にそらされるか又は反射されることなしに、試験サンプルと直接結合され得ることを理解されるべきである。代替の実施形態(図示せず)では、パルスレーザ源の出力ビーム113は、レーザビームを導波可能な光ファイバ又は同様の光導波路のような、1つ又は複数の光導波路を用いて、試験サンプルと結合されても良い。
本明細書において上述したように、パルスレーザ源は、試験サンプル内に超音波信号を誘導するために用いられ得る。試験サンプルの表面に入射する出力ビームパルスのエネルギー密度又はパワーに依存して、パルスレーザ源は、熱弾性動作モード又は切除動作モードの何れかにおける超音波信号を生成するために用いられ得る。例えば、パルスレーザ源の出力ビームのパワー密度が比較的低い場合に、超音波信号生成の熱弾性モードが生じる。出力ビームは、レーザ放射の部分吸収によって、試験サンプルの表面の局所領域を材料の融点よりも低い温度に急速に加熱する。温度の急速な上昇は、熱弾性効果による加熱された材料の対応する膨張を伴う。急速な膨張は、軸対称な引っ張り応力を引き起こし、試験サンプルの表面に発現する。レーザが切られる(例えば、パルス間)と、加熱された領域は収縮する。試験サンプルの最表面の膨張及び収縮は、試験サンプル中を伝搬する超音波信号を誘導する。
代わって、出力ビームのパワー密度が試験サンプルの表面を材料の融点を超えて加熱するぐらいに十分に高い場合、超音波信号生成の切除モードが生じる。急速加熱は、上述したように、試験サンプルの表面に軸対称な引っ張り応力を生成する。しかし、サンプルの表面上の温度が融点を超えるので、少量の材料が蒸発し、試験サンプルの表面から放出される。従って、引っ張り応力の形成に加えて、材料が放出される時にサンプルの表面に対して垂直方向の反力が生成される。垂直方向の反力並びに最表面の膨張及び収縮の組み合わせは、試験サンプル中を伝搬する超音波信号を誘導する。通常、切除モードにより生成される超音波信号は、熱弾性モードで生成されるものよりも強い。いずれの動作モードにおいても、試験サンプル内に誘導される超音波信号は、約200kHzから約MHzの範囲の周波数を有する。
今、図2及び3を参照して、試験サンプル110は、通常、少なくとも1つの溶接部140を有する金属構造を有し得る。図2及び3に示される試験サンプル110の実施形態では、試験サンプル110は、上側部分142及び下側部分143を有する自動車のための支持構造部材であり、両方とも型打ちされた金属薄板の薄いプレートから形成されている。上側部分142は、溶接部140によって、重ね継ぎ(lap joint:例えば、図4に示される接合部)において下側部分143に接合される。また、試験サンプル110は、例えば、型打ち処理により生じるプレスマーク144及び部品を支持構造部材に結合するための様々な取り付け穴146を含む複数の製造上の特徴を有する。
今、図4の試験サンプル110の上側部分142と下側部分143との間の重ね継ぎ及び溶接部140の断面を示す図2及び3を参照して、溶接部140は、例えば、気孔(blowhole)、不適切な脚長(即ち、短脚)、不適切な溶け込み深さ(insufficient penetration depth)及び/又は不適切なのど厚(即ち、短のど:short throat)を含む1つ又は複数の異なるタイプの欠陥を有し得る。溶接部が形成されるか又は溶接部が冷える際に、溶接部内に閉じ込められた空気又はガスが抜け出ると、気孔欠陥が溶接部中に生じる。抜け出る空気又はガスは、溶接部内に空隙を残し及び/又は溶接部内に孔を形成し、それぞれは、溶接部の強度を低減し得る。
溶接部の溶け込み深さは、例えば、試験サンプル110の上側部分142のように、溶接部の溶融部分がベース材料の中へ侵入する距離PDとして定義される。もし、溶け込み深さが、ベース材料の厚さの所定のパーセントよりも小さいと、不適切な溶け込み深さ又は溶け込み不良欠陥(lack−of−penetration defect)が生じる。本明細書で説明される実施形態では、距離PDが試験サンプルの上側部分142の厚さの約30%よりも小さいと、溶け込み不良欠陥が生じる。しかし、試験サンプル110が使用されるアプリケーションに依存して、所定のパーセントが、30%よりも大きいか又は30%よりも小さいくなり得ることを理解されるべきである。
重ね継ぎ溶接部140の脚(leg)は、溶接部140のルート(root)と溶接部の止端(toe:例えば、溶接部がベース材料と交差する点)との間の距離として定義される。図4における溶接部140の脚は、距離S1及びS2として示される。本明細書で説明される実施形態では、もし距離S1又はS2のいずれかが試験サンプル110の上側部分142又は下側部分143のいずれかの材料厚さの80%よりも小さい場合に、短脚欠陥が溶接部に存在する。しかし、試験サンプル110が使用されるアプリケーションに依存して、所定のパーセントが、80%よりも大きいか、又は80%よりも小さくなり得ることを理解されるべきである。
のど厚THは、図4に示すように、溶接部140のルート141と溶接部の表面との間の最短距離として定義される。溶接部140ののど厚がベース材料の厚さの所定のパーセントよりも小さいと、短のど欠陥が生じる。本明細書に示され且つ説明される実施形態では、のど厚THが、試験サンプル110の上側部分142又は下側部分143のいずれかの厚さの約70%よりも小さい場合に、短のど欠陥が生じる。しかし、試験サンプル110が使用されるアプリケーションに依存して、所定のパーセントが、70%よりも大きいか又は70%よりも小さくなり得ることを理解されるべきである。
パルスレーザ源を熱弾性モード又は切除モードのいずれかにおいて作動させることによって試験サンプル110の上側部分142又は下側部分143を有する薄いプレート内に誘導された超音波信号は、試験サンプル内を伝搬する一連の超音波ラム波を生み出す。ラム波は、周波数及び波長のペアのセットによって決定される各モードを備えた多モードであり得る。異なる周波数及び波長のために、各モードのラム波は、試験サンプル内で遭遇した異なるタイプの欠陥に対して違う反応をし得る。例えば、所与のタイプの欠陥に対して、第1のセットの周波数及び波長のペアによって決定される第1モードは、欠陥によって反射され得るが、第2のセットの周波数及び波長のペアを有する第2モードは、欠陥を伝達し得る(即ち、欠陥は第2モードに影響を与えない)。従って、誘導されたラム波の異なるモードは、欠陥の異なるタイプに敏感であり、試験サンプルからの超音波応答信号を集め且つ解析することによって、本明細書においてより詳細に説明されるように、試験サンプル内の異なるタイプの欠陥の存在が決定され得る。
今、図2を参照して、試験サンプル上の溶接部における欠陥の存在を決定するために、試験サンプル110は、サンプルステージ108上に配置されて、1つ又は複数の固定装置109を用いてサンプルステージ108に取り付けられ得る。パルスレーザ源105及びEMATセンサ107は、EMATセンサ107が、溶接部を伝達したか又は溶接部によって反射された音響応答信号を集めるように配置され得る。
例えば、一実施形態では、溶接部を伝達した音響応答信号が望まれる時、図2に示すように、パルスレーザ源の出力ビームが溶接部140の一方の側に入射され、EMATセンサ107が溶接部140の他方の側に配置されて試験サンプル110に隣接するように、試験サンプル110が配置され得る。従って、溶接部140は、パルスレーザ源105の出力ビーム113が試験サンプル110及びEMATセンサ107に接触する点の間に配置されることを理解されるべきである。この実施形態では、試験サンプル110内に誘導され且つEMATセンサ107によって受け取られた超音波信号は、溶接部140内を通って伝達される。欠陥は溶接部内を通る超音波信号の伝搬を変えるので、超音波信号は、EMATセンサ107によって受け取られる超音波応答信号へ変換される。超音波応答信号は、溶接部140内の欠陥の存在に関する情報を一緒に運ぶ。更に、超音波応答信号は、試験サンプル110と、パルスレーザ源の出力ビームが試験サンプル110に接触する点及び/又はEMATセンサ107の位置との間の相対的な位置決めに基づいて、溶接部140及び試験サンプル110の長さに沿った位置に関連付けられ得る。
他の実施形態(図示せず)では、溶接部によって反射された音響応答信号が望まれる時、EMATセンサは、溶接部の一方の側に配置されて、パルスレーザ源の出力ビームは、溶接部のEMATセンサと同じ側の試験サンプル上に向けられ得る。パルスレーザ源によって試験サンプル内に誘導された超音波応答信号は、試験サンプル内を通って、信号(例えば、超音波応答信号)の少なくとも一部分を反射する溶接部に伝搬し、この信号をEMATセンサが検出する。欠陥を含む溶接部の部分は、欠陥を有さない溶接部の部分とは異なって超音波信号を反射又は伝えるので、EMATセンサによって受け取られた反射した超音波応答信号は、溶接部内の欠陥の存在に関する情報を一緒に運ぶ。
今、図2及び図5〜9を参照して、欠陥検出システム150を用いて、溶接部内の欠陥の存在を検出するための方法200の一実施形態が説明される。第1ステップ202では、コントローラは、上述したように、パルスレーザ源105を始動して、試験サンプルの表面上に一連のビームパルスを向けることによって、試験サンプル110内に超音波信号を誘導する。コントローラは、各測定箇所にパルスレーザを複数回始動するようにプログラムされ、且つ各測定箇所におけるパルスレーザの各発射によって生成され、集められた超音波応答信号は、平均化されて測定箇所における集められたパルスレーザの信号対ノイズ比を増加させる。ここで説明される実施形態では、パルスレーザ源は、切除モードで動作して、約200kHzから約15MHzの周波数を有する超音波応答信号を試験サンプル内に誘導する。しかし、パルスレーザ源は、また、熱弾性モードで動作して試験サンプル内に超音波信号を生成しても良いことを理解されるべきである。超音波信号は、試験サンプル110及び溶接部140中を伝搬し、超音波信号の一部は、溶接部140内の欠陥又は試験サンプル内の他の特徴によって反射され、一方、超音波応答信号の他の部分は、溶接部140中を透過し得る。この例では、超音波応答信号は、超音波信号の一部が、試験サンプル内の欠陥及び/又は他の特徴によって反射又は回折された後に、透過又は反射された信号である。
第2ステップ204では、試験サンプル110内に誘導された超音波応答信号が、EMATセンサ107を用いて集められる。本明細書で説明される実施形態では、図2に示され且つ上述されたように、EMATセンサ107は、溶接部140中を伝搬する超音波応答信号を集めるように配置される。EMATセンサ107は、集められた超音波応答信号を、超音波応答信号の振幅に比例した電圧を有する電気信号に変換する。従って、集められた超音波応答信号が溶接部140中に伝搬される本明細書で説明される実施形態では、相対的に大きな電圧を有してEMATセンサ107によって生成される電気信号は相対的に大きな振幅を有する超音波応答信号に対応し、一方、相対的に低い電圧を有する電気信号は相対的に小さな振幅を有する超音波応答信号に対応する。超音波応答信号の相対的な大きさは、通常、欠陥及び/又は試験サンプル内の製造上の特徴の欠如又は存在を示しており、小さい振幅は欠陥及び/又は製造上の特徴の存在を示し、大きい振幅は欠陥及び/又は製造上の特徴の欠如を示す。
EMATセンサ107によって生成された電気信号は、EMATセンサ107から、コントローラ(図示せず)に送信されて、電気信号がコントローラに関連するメモリ内に保存される。電気信号の振幅(例えば、電圧)は、時間の関数としてメモリ内に保存されて、試験サンプル110の溶接部140に沿った所定の位置に索引付けられるか又は関係付けられる。従って、超音波信号の振幅は、f(x、t)として記載され得るような、時間(t)及び溶接部140に沿った位置(x)の両方の関数になり得る。
溶接部140に沿ったある測定箇所に対して、集められた超音波信号がメモリ内に保存された後、パルスレーザ源105及びEMATセンサ107に対する試験サンプル110の位置は、超音波応答信号が溶接部140に沿った異なる測定箇所において試験サンプル110から誘導され且つ集められ得るように調整され得る。図2に示される実施形態では、パルスレーザ源105及びEMATセンサ107に対する試験サンプル110の位置は、送りネジ122に結合されるステップモータ(図示せず)に制御信号を送るコントローラによって調整され得る。ステップモータの回転は、送りネジ122を回転させて、順々に、サンプルステージ108に縦方向の動きを与え、それによって、パルスレーザ源105及びEMATセンサ107に対する試験サンプル110の位置を調整する。
試験サンプル110の位置が調整された後、ステップ202及び204は、溶接部140に沿った新しい位置において繰り返され、超音波応答信号の振幅が、時間(t)及び溶接部に沿った位置(x)の両方の関数として、コントローラに動作可能に関連するメモリ内に保存される。超音波信号を誘導し、超音波応答信号を集め且つ試験サンプルの位置を調整するこのプロセスは、複数回繰り返されて、溶接部のある区間及び/又は溶接部140の全体の長さに対して、一連の超音波応答信号を形成する。図6は、ある試験サンプルから集められた一連の超音波応答信号を図式的に示す。y軸は溶接部に沿った位置を示し、x軸は、超音波応答信号が集められた時間間隔を示しており、グレースケールは、ボルトを単位として、集められた超音波応答信号の相対振幅を示す。試験サンプルの位置は、大きいか又は小さい増加率が所望の欠陥分解能に依存して用いられ得るが、ミリメートル単位で調整された。
また図6を参照して、試験サンプル内に誘導された超音波信号の内容である高い周波数/短い波長は、低い周波数という他のものよりも、試験サンプル内の特徴によって回折及び/又は反射の影響をより受けやすい。これらの特徴は、製造上の特徴(例えば、コネクタホール(connector hole)、スタンプマーク(stamp mark)等)のような標準的特徴(即ち、複数の試験サンプルのそれぞれに標準的に生じる特徴)と、欠陥のような非標準的特徴を含む。例えば、これらの特徴によって反射及び/又は回折の影響を特に受ける周波数範囲は、約0.977MHzから約1.464MHzであり得る。従って、試験サンプルから集められた超音波応答信号における対応する周波数は、そのような特徴の存在に関する情報を含み得る。
ステップ206において、コントローラは、試験サンプルから集められた超音波応答信号をフィルタリングして、製造上の特徴及び/又は欠陥のような特徴によって反射及び/又は回折の影響を特に受けた周波数を分離するようにプログラムされ得る。本明細書に説明される実施形態では、溶接部に沿った各測定箇所(x)に対する集められた超音波応答信号は、集められた超音波応答信号を離散ウェーブレット変換(DWT)によってまず分解することによって、試験サンプル内の特徴(欠陥のような)に敏感である周波数範囲にフィルタリングされ得る。具体的には、溶接部に沿った所定の位置xに対して、集められた超音波応答信号f(t)は、次の関係式に従って、ウェーブレット係数WS(h、k)のセットに分解され得る。
ここで、Ψ* h、k(t)は、ウェーブレットΨh、k(t)の複素共役である。ウェーブレットΨh、k(t)は、次式に示すように、スケーリングパラメータs0 hによってスケール化され且つシフトパラメータkτ00 hによってシフトされたマザーウェーブレット関数Ψの関数であり得る。
ここで、tは時間であり、h及びkは整数である。s0は、通常、2に選択され、シフトパラメータτ0は、通常、1に選択される。
マザーウェーブレットΨの選択は、所与の超音波応答信号が信号の形状又は構造に類似したものを有するウェーブレットによってより良く近似され得るように、集められた超音波応答信号の形状又は構造に依存し得る。超音波応答信号の分解のためのマザーウェーブレットΨは、例えば、Daubechiesウェーブレットファミリー、Coifletウェーブレットファミリー、Haarウェーブレットファミリー、Symmletウェーブレットファミリー、離散Meyer(DMEY)又は同様のウェーブレットファミリーから選択され得る。例えば、一実施形態では、Daubechiesウェーブレットファミリーのウェーブレット6が、マザーウェーブレットΨとして用いられて、超音波応答信号が分解される。しかし、他のマザーウェーブレットが用いられ得ることを理解されるべきである。
式(1)に示されるように、各測定箇所xに対するDWTによる超音波応答信号の分解は、その測定箇所に対してウェーブレット係数WS(h、k)のセットを生成する。分解後、コントローラは、得られたウェーブレット係数のセットそれぞれをバンドパスフィルタリングして、欠陥に対して最も敏感な周波数範囲を分離するようにプログラムされ得る。この周波数範囲は、本明細書に説明される実施形態では、約0.977MHzから約1.464MHzである。ウェーブレット係数のセットをフィルタリングすることは、所望の周波数範囲外の周波数に対応するウェーブレット係数WS(h、k)の要素をゼロにすることによって実行される。本明細書に説明される実施形態では、DWTによる分解及びフィルタリングは、コントローラによって、溶接部に沿った各測定箇所に対して、バンドパスフィルタリングされたウェーブレット係数のセットを生成するMalleのフィルタバンクアルゴリズムを用いることによって実行され得る。
各集められた超音波応答信号がDWTによって分解され、且つ得られたウェーブレット係数がフィルタリングされて所望の周波数内容に分離された後、コントローラは、逆離散ウェーブレット変換(IDWT)によって、対応するフィルタリングされたウェーブレット係数のセットから各測定箇所に対するフィルタリングされた応答信号f(x、t)を再構成して、溶接部に沿った各測定箇所xに対するフィルタリングされた応答信号を形成するようにプログラムされ得る。例えば、溶接部に沿った120の分離した測定箇所がある時、120のフィルタリングされた応答信号が、IDWTによって生成される。
次のステップ208では、コントローラは、測定箇所に対して対応するフィルタリングされた応答信号f(x、t)に基づいて、試験サンプル上の各測定箇所xに対するエネルギーE(x)を計算し且つ規格化するようにプログラムされ得る。各測定箇所xに対するエネルギーE(x)は、次式のように、信号の継続時間に亘って、対応するフィルタリングされた応答信号f(x、t)の2乗の和をとることによって、計算される。
ここで、E(x)は位置xにおけるエネルギーであり、f(x、t)は、位置x及び時間tにおけるフィルタリングされた超音波応答信号の振幅である。
溶接部に沿った各測定箇所に対するエネルギーE(x)に基づいて、エネルギー分布が図7に示すようにプロットされ得る。ここで、x軸は、溶接部に沿った測定箇所xに対応し、y軸は、各測定箇所に対する超音波信号エネルギーE(x)に対応する。プロットされたエネルギー分布は、超音波応答信号のエネルギーが溶接部の長さに沿ってゆらぐことを示す。エネルギーのこれらのゆらぎは、試験サンプル内に誘導された超音波信号を反射又は回折し得る試験サンプル及び/又は溶接部内の種々の特徴の存在によって生じ得る。そのような特徴は、上述したように、スタンプマーク、コネクタホール及びその他のような標準的特徴、又は、欠陥及び/又は溶接部の厚さの変化のような非標準的特徴を含み得る。
今、図5、7及び9を参照して、次のステップ210では、コントローラは、各測定箇所に対するエネルギーE(x)及び/又は図7に示されたプロットされたエネルギー分布のようなプロットされたエネルギー分布を利用して、溶接部に沿った潜在的欠陥位置を識別するようにプログラムされ得る。潜在的欠陥位置を識別するために、コントローラは、各測定箇所xに対するエネルギーE(x)を、例えば測定箇所x−1及びx+1のような、隣接する測定箇所のエネルギーと比較し得る。もし、エネルギーE(x)が、極小であれば(例えば、E(x−1)>E(x)且つE(x+1)>E(x))、測定箇所xは潜在的欠陥位置である。潜在的欠陥位置の例が、図9に示すプロットされたエネルギー分布における円で囲まれたプロットにより示されている。E(x)が極小であると、コントローラは、極小の位置xを潜在的欠陥位置xpdとして指定して、潜在的欠陥位置xpdをコントローラに動作可能に関連するメモリ内に保存し得る。
今、図5及び7〜9を参照して、ステップ212では、コントローラは、潜在的欠陥位置xpdのエネルギーE(xpd)及び測定箇所の近傍のエネルギーを利用して、各潜在的欠陥位置xpdの近傍の測定箇所における超音波エネルギーのゆらぎを解析し、溶接部内の欠陥の存在を決定するようにプログラムされ得る。一実施形態では、コントローラは、潜在的欠陥位置のエネルギーE(xpd)及び隣接する測定箇所のエネルギーを、図8A〜8Jに図式的に示された例示の欠陥エネルギーパターンのような、コントローラに動作可能に関連するメモリ内に保存されている欠陥エネルギーパターンのセットと比較することによって、欠陥の存在に対して各潜在的欠陥位置xpdを解析し得る。
図8A〜8Jに示された欠陥エネルギーパターンは、上述したように超音波信号が試験サンプル内に誘導されて超音波応答信号が試験サンプルから集められた後に破壊的に試験された試験サンプルから導出され得る。各試験サンプルに対するエネルギー分布がプロットされ、各試験サンプルの破壊試験の結果が、対応するエネルギー分布と比較されて、エネルギー分布のゆらぎが破壊試験により識別された欠陥と関係づけられ得る。これらの比較に基づいて、欠陥エネルギーパターンのセットが、欠陥によって生じたエネルギー分布のゆらぎと対応するのかが識別され得る。更に、破壊試験の結果は、所定の欠陥エネルギーパターンを所定の欠陥タイプ(例えば、短脚、気孔、溶け込み不良等)と関係づけるために用いられ得る。
潜在的欠陥位置xpdが実際の欠陥を含むのかを決定するために、コントローラは、各潜在的欠陥位置xpdのエネルギーE(xpd)及び潜在的欠陥位置xpdの両側の近傍の測定箇所のエネルギーによって形成されるパターンを、欠陥エネルギーパターンと比較し、パターンが同様の形状を有するならば、コントローラは、潜在的欠陥位置xpdを欠陥位置xDとして指定して、この位置を欠陥位置として、コントローラに動作可能に関連するメモリ内に保存する。
例として、図8及び9を参照して、潜在的欠陥位置xpdは、x=104mmに存在する。この潜在的欠陥位置のエネルギーE(xpd)及び潜在的欠陥位置の両側の測定箇所のエネルギーによって形成されるパターン(例えば、x=104mmの左の3つの測定箇所及びx=104mmの右の3つの測定箇所)は、図8Iの欠陥エネルギーパターンと同様のパターンを形成する。このような場合、コントローラは、x=104mmにおける潜在的欠陥位置を欠陥位置xDとして識別し、この位置を欠陥としてメモリ内に保存する。
代わりの実施形態では、ステップ212において、コントローラは、各潜在的欠陥位置xpdにおけるエネルギーE(x)を複数の近傍の測定箇所のエネルギーと比較することによって、各潜在的欠陥位置xpdを解析するようにプログラムされ得る。コントローラは、各潜在的欠陥位置xpdに対するエネルギーを、潜在的欠陥位置xpdの両側の少なくとも2つの連続した測定箇所に対するエネルギーと比較し得る。例えば、コントローラは、xpdの一方の側についてポイントxpd−1、xpd−2、・・・、xpd−iに対するエネルギーから、xpdの他方の側についてポイントxpd+1、xpd+2、・・・、xpd+jまでのエネルギーを比較しうる。ここで、i及びjは整数であり、i<xpd且つ1=<j=<n−xpdであり、nは溶接部に沿った測定箇所の総数である。
もし、潜在的欠陥位置の両側の超音波エネルギーが、近傍の測定箇所のそれぞれに対して単調に増加するならば、そして、もし、単調に増加するエネルギーを備えた近傍の測定箇所の数が欠陥位置の両側で2と4との間であれば、コントローラは、潜在的欠陥位置xpdを欠陥位置xDとして識別し、その位置をコントローラに動作可能に関連するメモリ内に保存する。図9に示すように、実線の円によって囲まれた位置(例えば、x=18mm、50mm及び104mm)は、欠陥位置を示しており、鎖線の円によって囲まれた位置(例えば、x=70mm及び88mm)は、潜在的欠陥位置である。この潜在的欠陥位置は、後のコントローラによる解析によって、欠陥の存在に対する基準を満たさなかった。(即ち、超音波エネルギーが、潜在的欠陥位置の両側において、少なくとも2つの近傍の測定箇所に亘って単調に増加していないか、又は、少なくとも4つよりも多い近傍の測定箇所に亘って単調に増加している)
一実施形態では、潜在的欠陥位置の超音波エネルギーが、潜在的欠陥位置の両側において少なくとも2つの近傍の欠陥位置と比較されて、超音波エネルギーが単調に増加するのかを決定された後、潜在的欠陥位置のエネルギー及び近傍の測定箇所のエネルギーは、上述したように、メモリ内に保存された欠陥エネルギーパターンと比較されて、潜在的欠陥位置が、例えば図8Jに示されるような欠陥エネルギーパターンを有する溶け込み不良欠陥のような所定の欠陥を含むのかどうかが更に評価される。潜在的欠陥位置における超音波エネルギー及び近傍の欠陥位置における超音波エネルギーが欠陥エネルギーパターンと対応するならば、コントローラは、潜在的欠陥位置xpdを欠陥位置xDとして指定し、その位置を欠陥としてメモリ内に保存する。
ある実施形態では、図8Jに示されるような溶け込み不良欠陥を識別するために、コントローラは、各測定箇所のエネルギーを近傍の測定箇所のエネルギーと比較することによって、極大及び極小のペアをまず識別するようにプログラムされ得る。例えば、図8Jに示すポイントXN1及びXN2は、それぞれ、極大及び極小を示す。従って、極大と極小との間の平均勾配は、次式を用いて決定され得る。
ここで、E(XN2)は測定箇所XN2におけるエネルギーであり、E(XN1)は測定箇所XN1におけるエネルギーである。
従って、XN1とXN2との間の各ポイントXiに対して、コントローラは、ポイントXiとXi-1との間の勾配及びポイントXiとXi+1との間の勾配を決定し、各勾配を平均勾配と比較するようにプログラムされ得る。ポイントXiとXi-1との間の勾配の絶対値とポイントXiとXi+1との間の勾配の絶対値との両方が、平均勾配よりも大きければ、ポイントXiは欠陥位置である。
また他の実施形態では、ステップ212において、コントローラは、上述したように、各潜在的欠陥位置xpdにおけるエネルギーE(x)を複数の近傍の測定箇所のエネルギーと比較することによって、各潜在的欠陥位置xpdを解析するようにプログラムされ得る。近傍の測定箇所のそれぞれに対して、潜在的欠陥位置の両側のエネルギーが単調に増加する時、コントローラは、潜在的欠陥位置xpdを欠陥位置xDとして識別し、その位置をコントローラに動作可能に関連するメモリ内に保存する。そして、コントローラは、それぞれの欠陥位置xDのエネルギーE(xD)及び近傍の測定箇所のエネルギーによって形成されたパターンをメモリ内の保存された欠陥エネルギーパターンと比較して、溶接部内に存在し得る欠陥のタイプを識別するようにプログラムされ得る。
ステップ214において、コントローラは、欠陥の存在の視覚的及び/又は聴覚的な表示を提供しても良い。欠陥検出システム150がディスプレイを有する一実施形態では、コントローラは、ディスプレイ上に図7に示すのと同様のエネルギー分布をプロットするようにプログラムされ得る。また、コントローラは、ディスプレイ上に欠陥位置を識別するようにプログラムされ得る。例えば、コントローラがディスプレイ上にエネルギー分布のプロットを表示するようにプログラムされる場合、コントローラは、エネルギー分布上に欠陥の位置xDを図式的に示すようにプログラムされ得る。代わりに又は追加して、コントローラは、各欠陥の位置を表示するようにプログラムされ得る。例えば、図9に示すエネルギー分布のプロットを参照して、コントローラは、欠陥がx=18mm、x=50mm及びx=104mmに存在することをディスプレイ上に示すように動作可能である。
本明細書に示され且つ説明された欠陥検出システム及び方法は、超音波信号を用いて、溶接部内に存在する欠陥の存在及び/又は位置を検出するために使用され得ることを、今理解されるべきである。システムは、製造環境に組み込まれて、種々の構成の溶接構造の自動検査を実行し得る。システムは、製造された各溶接構造のための品質管理ツールとして使用され得る。また、システムは、代わりに、製造された溶接構造のランダムなサンプルリングを解析するためのツールとして使用され得る。
本明細書で説明された欠陥検出システムは、試験サンプル内に超音波信号を誘導し且つ試験サンプルから超音波応答信号を集めるために非接触方法を利用したが、欠陥検出システムによって使用される方法は、また、試験サンプルに物理的に接触する音響信号発生器及び/又は音響信号検出器を利用する超音波検査システムによって使用され得ることを理解されるべきである。
更に、本明細書の超音波応答信号を解析するための方法は、試験サンプル内に超音波信号を誘導し且つ試験サンプルから超音波応答信号を集めることと併せて実行されるものとして説明されたが、超音波応答信号を解析するための方法は、超音波信号を誘導し且つ超音波応答信号を集めるステップとは独立して、実行され得ることを理解されるべきである。例えば、集められた超音波応答信号は、コントローラ内に保存されて、本明細書に説明された方法に従って、後で解析されても良い。
本明細書に用いられている用語「実質的」及び「約」は、定量的な比較、値、測定又は他の表示に起因する不確さ性の固有の程度を表すために用いられていることに留意されたい。また、これらの用語は、本明細書では、それによって、問題となる主題の基本機能における変化がなくとも、定量的な表現が決められた基準から変化し得る程度を表すために用いられる。
本明細書では具体的な実施形態が示され且つ説明されたが、クレームされた主題の精神及び範囲から逸脱することなく、他の種々の変化及び修正がなされ得ることを理解されるべきである。更に、本明細書では、クレームされた主題の種々の態様が説明されているが、そのような態様は組み合わせて利用される必要はない。従って、添付の請求項は、クレームされた主題の範囲内にある全てのそのような変化及び修正をカバーすることが意図されている。

Claims (17)

  1. 溶接部に沿った複数の測定箇所より集められた超音波応答信号から溶接部内に欠陥が存在するのかを決定するための方法であって、
    それぞれの測定箇所からの超音波応答信号をフィルタリングして、それぞれの測定箇所に対するフィルタリングされた応答信号を生成することと、
    それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーを、対応するフィルタリングされた応答信号を用いて、計算することと、
    それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーを隣接する測定箇所の超音波エネルギーと比較して潜在的欠陥位置を識別することであって、測定箇所の超音波エネルギーが隣接する測定箇所の超音波エネルギーよりも小さい時に、測定箇所が潜在的欠陥位置であると、識別することと、
    前記潜在的欠陥位置の近傍の測定箇所における超音波エネルギーのゆらぎを解析して欠陥が前記溶接部内に存在するかを決定すること、
    を備え、
    前記潜在的欠陥位置の超音波エネルギーを前記潜在的欠陥位置の両側の複数の測定箇所の超音波エネルギーと比較することによって超音波エネルギーのゆらぎが解析され、超音波エネルギーが前記潜在的欠陥位置の両側における所定の範囲内の測定箇所のみに亘って単調に増加する時に、前記潜在的欠陥位置が欠陥を有すると判定する、方法。
  2. 離散ウェーブレット変換により前記超音波応答信号を分解して、前記超音波応答信号に対する一連のウェーブレット係数を生成することと、
    前記一連のウェーブレット係数をバンドパスフィルタリングして、前記溶接部内の欠陥に敏感な周波数範囲を分離することと、
    対応するフィルタリングされた前記一連のウェーブレット係数に逆離散ウェーブレット変換を実行することによって、測定箇所に対する前記フィルタリングされた応答信号を生成すること、
    によって、それぞれの測定箇所からの前記超音波応答信号がフィルタリングされる請求項1に記載の方法。
  3. 前記潜在的欠陥位置が欠陥を有する時に、前記潜在的欠陥位置の超音波エネルギー及び前記潜在的欠陥位置の近傍の測定箇所の超音波エネルギーが欠陥エネルギーパターンと比較されて、前記溶接部内にどのタイプの欠陥が存在するかが決定される請求項1に記載の方法。
  4. 前記潜在的欠陥位置の超音波エネルギー及び前記潜在的欠陥位置の近傍の測定箇所の超音波エネルギーを欠陥エネルギーパターンと比較することによって超音波エネルギーのゆらぎが解析され、前記潜在的欠陥位置が所定の欠陥を有するかが更に決定される請求項1に記載の方法。
  5. 欠陥に対して溶接部を試験する方法であって、
    溶接部に沿った複数の測定箇所に超音波信号を誘導することと、
    それぞれの測定箇所に対して超音波応答信号を集めることと、
    それぞれの測定箇所からの超音波応答信号をフィルタリングして、それぞれの測定箇所に対するフィルタリングされた応答信号を生成することと、
    それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーを、対応するフィルタリングされた応答信号を用いて、計算することと、
    それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーに基づいて、前記溶接部に対する超音波エネルギー分布を決定することと、
    前記超音波エネルギー分布における極小を識別し、且つ、各極小の周りの前記超音波エネルギー分布のゆらぎを解析して前記溶接部内に欠陥が存在するのかを決定すること、
    を備え、
    極小の超音波エネルギーを極小の両側の複数の測定箇所の超音波エネルギーと比較することによって、極小の周りの超音波エネルギーのゆらぎが解析され、超音波エネルギーが極小の両側における所定の範囲内の測定箇所のみにおいて単調に増加する時に、極小が欠陥位置であると判定する、方法。
  6. 離散ウェーブレット変換により前記超音波応答信号を分解して、前記超音波応答信号に対する一連のウェーブレット係数を生成することと、
    前記一連のウェーブレット係数をバンドパスフィルタリングして、前記溶接部内の欠陥に敏感な周波数範囲を分離することと、
    フィルタリングされた前記一連のウェーブレット係数に逆離散ウェーブレット変換を実行することによって、測定箇所に対する前記フィルタリングされた応答信号を生成すること、
    によって、それぞれの測定箇所からの前記超音波応答信号がフィルタリングされる請求項5に記載の方法。
  7. 極小が欠陥位置である時に、極小の超音波エネルギー及び極小の近傍の測定箇所の超音波エネルギーが欠陥エネルギーパターンと比較されて、前記溶接部内にどのタイプの欠陥が存在するかが決定される請求項5に記載の方法。
  8. 極小の超音波エネルギー及び極小の近傍の測定箇所の超音波エネルギーを欠陥エネルギーパターンと比較することによって超音波エネルギー分布のゆらぎが解析されて、極小において所定の欠陥が前記溶接部内に存在するのかが更に決定される請求項5に記載の方法。
  9. それぞれの測定箇所に対する超音波応答信号がフィルタリングされて、約0.977MHzから約1.464MHzの周波数範囲に分離される請求項5に記載の方法。
  10. パルスレーザソース源の出力ビームを前記溶接部が配置される試験サンプルの表面上に向けることによって、前記超音波信号が誘導される請求項5に記載の方法。
  11. それぞれの測定箇所において、複数の前記超音波信号が前記溶接部内に誘導され、
    複数の前記超音波応答信号が、それぞれの測定箇所において集められ且つ平均化される請求項5に記載の方法。
  12. 溶接部内の欠陥を識別するための欠陥検出システムであって、
    前記欠陥検出システムは、コントローラと、音響信号発生器と、音響信号検出器と、位置決め装置とを備え、前記音響信号発生器及び前記音響信号検出器及び前記位置決め装置は、前記コントローラと電気的に接続されており、
    前記コントローラは、
    前記音響信号発生器を用いて、前記溶接部に沿った複数の測定箇所に超音波信号を誘導し、
    前記音響信号検出器を用いて、それぞれの測定箇所からの超音波応答信号を集めて、それぞれの前記超音波応答信号を前記コントローラに動作可能に関連するメモリに保存し、
    それぞれの測定箇所からの前記超音波応答信号をフィルタリングして、対応する測定箇所に対するフィルタリングされた応答信号を生成し、
    それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーを対応するフィルタリングされた応答信号を用いて計算し、
    それぞれの測定箇所に対する超音波エネルギーを隣接する測定箇所の超音波エネルギーと比較して潜在的欠陥位置を識別することであって、測定箇所の超音波エネルギーが隣接する測定箇所の超音波エネルギーよりも小さい時に、測定箇所が前記潜在的欠陥位置であると識別し、
    前記潜在的欠陥位置の近傍の測定箇所の超音波エネルギーのゆらぎを解析して、前記溶接部に欠陥が存在するかを決定する、
    ようにプログラムされており、
    前記潜在的欠陥位置の超音波エネルギーを前記潜在的欠陥位置の両側の複数の測定箇所の超音波エネルギーと比較することによって超音波エネルギーのゆらぎを解析するように前記コントローラがプログラムされ、超音波エネルギーが前記潜在的欠陥位置の両側における所定の範囲内の測定箇所のみに亘って単調に増加する時に前記潜在的欠陥位置が欠陥を有すると判定する、欠陥検出システム。
  13. 離散ウェーブレット変換により前記超音波応答信号を分解して、前記超音波応答信号に対する一連のウェーブレット係数を生成することと、
    前記一連のウェーブレット係数をバンドパスフィルタリングして、前記溶接部内の欠陥に敏感な周波数範囲を分離することと、
    フィルタリングされた前記一連のウェーブレット係数に逆離散ウェーブレット変換を実行することによって、測定箇所に対する前記フィルタリングされた応答信号を生成すること、
    によって、それぞれの測定箇所からの前記超音波応答信号をフィルタリングするように、前記コントローラがプログラムされる請求項12に記載の欠陥検出システム。
  14. 前記潜在的欠陥位置が欠陥を有する時に、前記潜在的欠陥位置の超音波エネルギー及び前記潜在的欠陥位置の近傍の測定箇所の超音波エネルギーを欠陥エネルギーパターンと比較して、前記溶接部内にどのタイプの欠陥が存在するかを決定するように前記コントローラがプログラムされる請求項12に記載の欠陥検出システム。
  15. 前記潜在的欠陥位置の超音波エネルギー及び前記潜在的欠陥位置の近傍の測定箇所の超音波エネルギーを欠陥エネルギーパターンと比較することによって超音波エネルギーのゆらぎを解析し、前記潜在的欠陥位置が所定の欠陥を有するのかを更に決定するように前記コントローラがプログラムされる請求項12に記載の欠陥検出システム。
  16. 前記音響信号発生器はパルスレーザ源である請求項12に記載の欠陥検出システム。
  17. 前記音響信号検出器はEMATセンサである請求項12に記載の欠陥検出システム。
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