JP5605716B2 - 光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法 - Google Patents

光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法に関し、より詳細には、ラセミの2−ヒドロキシエステルを基質として速度論的光学分割を行うことにより光学活性2−ヒドロキシエステルを製造する方法に関する。
光学活性2−ヒドロキシエステルは、医薬品、農薬、香料、食品添加剤、化成品、光学材料等として幅広く利用し得る有用な有機分子の1つである。したがって、これらの化合物を迅速かつ簡便に供給する不斉合成法の開発は、非常に重要な研究課題である。
これまでのところ、光学活性2−ヒドロキシエステルを簡便に製造する方法は殆ど報告されていない。類似の技術としては、非特許文献1において、ラセミの2−ヒドロキシエステルから光学活性2−ヒドロキシカルボン酸を製造する方法が報告されている。この非特許文献1では、ラセミの2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸メチルエステルのエステル部分を酵素で加水分解することにより光学活性2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸を製造する方法等が開示されている。
しかしながら、非特許文献1の製造方法における基質は2位にフェニル基が結合しているものに限定されており、基質一般性が低いという課題があった。また、この製造方法は光学活性2−ヒドロキシエステルを直接に製造するものではなく、光学活性2−ヒドロキシエステルの製造に利用するには簡便さに欠けるものであった。
国際公開第2008/140074号
Adv. Synth. Catal., 2001, 343, p.547−558
ところで、ラセミの2−ヒドロキシエステルを基質として速度論的光学分割を行うことにより光学活性2−ヒドロキシエステルを得ることができれば、非常に有用であると考えられる。唯一の先行例として、特許文献1の実施例10には、不斉触媒であるベンゾテトラミソールと、p−メトキシ安息香酸無水物と、3−フェニルプロピオン酸とを含む溶媒中で、ラセミのベンジル 2−ヒドロキシプロパノエートのうち一方のエナンチオマーを選択的にエステル化することにより、光学活性ベンジル 2−ヒドロキシプロパノエートが得られることが示されている。
しかしながら、この特許文献1の製造方法は反応速度比sが12と低いものである。ラセミの2−ヒドロキシエステルを基質とした速度論的光学分割により、エナンチオ過剰率99%の光学活性2−ヒドロキシエステルを40%以上の収率で得ようとする場合、理論上、反応速度比sとしては25以上が必要とされる。このため、反応速度比sとして25を超える、高効率な製造方法が望まれていた。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、ラセミの2−ヒドロキシエステルを基質として速度論的光学分割を行うことにより、光学活性2−ヒドロキシエステルを高効率に製造する方法を提供することを目的とする
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、カルボン酸無水物、又はカルボン酸無水物及びカルボン酸とを含む溶媒中で、ラセミの2−ヒドロキシエステルのうち一方のエナンチオマーを選択的にエステル化する際に、特定のカルボン酸無水物又はカルボン酸を用いることで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のとおりである。
[1] 下記式(a)〜(d)のいずれかで表される触媒と、カルボン酸無水物、又はカルボン酸無水物及びカルボン酸とを含む溶媒中で、ラセミの2−ヒドロキシエステルのうち一方のエナンチオマーを選択的にエステル化する光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法であって、上記溶媒中にカルボン酸無水物が含まれカルボン酸が含まれない場合、該カルボン酸無水物はα位が3級炭素原子又は4級炭素原子であるカルボン酸の無水物であり、上記溶媒中にカルボン酸無水物及びカルボン酸が含まれる場合、該カルボン酸はα位が3級炭素原子又は4級炭素原子であることを特徴とする光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法。
Figure 0005605716
(式(a)〜(d)中、Xは下記の置換基
Figure 0005605716
のいずれかを示し、Rは保護基を示す。)
[2] 上記カルボン酸無水物としてジフェニル酢酸無水物を含む溶媒中で、上記ラセミの2−ヒドロキシエステルのうち一方のエナンチオマーを選択的にエステル化する上記[1]記載の光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法。
[3] 上記カルボン酸無水物としてピバル酸無水物を含み、上記カルボン酸としてジフェニル酢酸を含む溶媒中で、上記ラセミの2−ヒドロキシエステルのうち一方のエナンチオマーを選択的にエステル化する上記[1]記載の光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法。
[4] 上記溶媒が鎖状エーテル系溶媒である上記[1]から[3]のいずれか1項記載の光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法。
[5] 下記式(e)で表される中間体化合物。
Figure 0005605716
(式(e)中、Re1は一価の有機基を示し、Re2は水素原子又はヒドロキシ基の保護基を示し、Re3は保護基を示す。)
本発明によれば、ラセミの2−ヒドロキシエステルを基質として速度論的光学分割を行うことにより、光学活性2−ヒドロキシエステルを高効率に製造することができる
≪光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法≫
本発明に係る光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法は、特定の触媒と、カルボン酸無水物、又はカルボン酸無水物及びカルボン酸とを含む溶媒中で、ラセミの2−ヒドロキシエステルのうち一方のエナンチオマーを選択的にエステル化するものである。このようにして一方のエナンチオマーを選択的にエステル化することにより、エステル化されなかった他方のエナンチオマーとして、光学活性2−ヒドロキシエステルを得ることができる。
[ラセミの2−ヒドロキシエステル]
本発明の製造方法で用いられるラセミの2−ヒドロキシエステルは、下記式(f)で表される。
Figure 0005605716
上記式(f)中、Rf1、Rf2はそれぞれ独立に一価の有機基を示す。一価の有機基としては、特に限定されず、任意のものを用いることができる。具体的には、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールアルキル基等が挙げられる。
[触媒]
本発明の製造方法で用いられる触媒は、下記式(a)〜(d)のいずれかで表される。
Figure 0005605716
上記式(a)〜(d)中、Xは下記の置換基のいずれかを示す。Rはアルキル基、アシル基、シリル基等の保護基である。
Figure 0005605716
上記式(a)〜(d)で表される触媒のうち、上記式(a)、(b)で表され、Xがフェニル基である触媒は、それぞれ(+)−テトラミソール、(−)−テトラミソールと称される。また、上記式(c)、(d)で表され、Xがフェニル基である触媒は、それぞれ(+)−ベンゾテトラミソール、(−)−ベンゾテトラミソールと称される。これらの触媒は、市販品として入手することもでき、Xで示される置換基を側鎖として有するアミノ酸を用いて合成することもできる。
[カルボン酸無水物]
後述するカルボン酸を併用しない場合、本発明の製造方法で用いられるカルボン酸無水物はアシル化剤として作用する。この場合のカルボン酸無水物としては、α位が3級炭素原子又は4級炭素原子であるカルボン酸の無水物が用いられる。具体的には、イソ酪酸、ピバル酸、シクロヘキサンカルボン酸、ジフェニル酢酸、ジナフチル酢酸等の無水物が挙げられる。
一方、後述するカルボン酸を併用する場合、本発明の製造方法で用いられるカルボン酸無水物は脱水縮合剤として作用する。この場合のカルボン酸無水物としては、特に限定されるものではないが、安息香酸、フェニル基にアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アルコキシアルキル基等の電子供与性基が結合した安息香酸、又はα位が3級炭素原子若しくは4級炭素原子である多置換カルボン酸から得られるものが好ましく、安息香酸、炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシ基が結合した1〜3置換の安息香酸、ジフェニル酢酸、ピバル酸、1−フェニル−1−シクロペンタンカルボン酸、2−メチル−2−フェニルプロピオン酸、又は2,2−ジフェニルプロピオン酸から得られるものがより好ましい。
これらの中でも、後述するカルボン酸を併用しない場合にはジフェニル酢酸無水物が特に好ましく、カルボン酸を併用する場合にはピバル酸無水物が特に好ましい。これらのカルボン酸無水物を用いることにより、目的とする光学活性2−ヒドロキシエステルを高い収率かつ高い反応速度比sで得ることができる。
[カルボン酸]
本発明の製造方法で用いられるカルボン酸は、α位が3級炭素原子又は4級炭素原子である。このようなカルボン酸としては、イソ酪酸、ピバル酸、シクロヘキサンカルボン酸、ジフェニル酢酸、ジナフチル酢酸等が挙げられる。これらの中でも、高いエナンチオ過剰率ee及び高い反応速度比sを実現する観点から、ジフェニル酢酸が特に好ましい。
[溶媒]
本発明の製造方法で用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化アルキル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等の鎖状エーテル類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル類;トルエン、クロロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン(ベンゾトリフルオライド)、ベンゼン等の芳香族化合物類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド等のアミド類;等が挙げられる。これらの中でも、高い収率及び高い反応速度比sを実現する観点から、鎖状エーテル系溶媒が特に好ましい。
[反応条件等]
光学活性2−ヒドロキシエステルの製造は、溶媒中に、ラセミの2−ヒドロキシエステルと、触媒と、カルボン酸無水物、又はカルボン酸無水物及びカルボン酸とを添加することによって行われる。さらに、反応進行に伴って生成するカルボン酸無水物由来の酸を中和するため、反応系内に塩基を添加することが好ましい。この塩基としては、求核性を有さない有機塩基(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン)が好ましい。
溶媒中への添加順序は任意であるが、カルボン酸無水物、又はカルボン酸無水物及びカルボン酸を含有する溶媒中に、塩基、触媒、ラセミの2−ヒドロキシエステルを順次加えることが好ましい。
それぞれの添加量は、特に限定されるものではないが、ラセミの2−ヒドロキシエステル1当量に対して、カルボン酸無水物0.5〜1.2当量、カルボン酸0.5〜0.75当量、塩基1.0〜2.4当量、触媒1〜10モル%が用いられる。
反応温度は−23〜30℃が好ましく、反応時間は10分間〜48時間が好ましい。
このようにして反応させた後は、一般的な単離精製法を用いて光学活性2−ヒドロキシエステルを単離すればよい。具体的には、ジクロロメタン、ジエチルエーテル等の有機溶媒で目的物を分液抽出し、有機層を濃縮した後にクロマトグラフィー等で精製することにより、光学活性2−ヒドロキシエステルとジエステルとをそれぞれ別個に単離することができる。
≪中間体化合物≫
本発明の製造方法によれば、例えば下記式(e)で表される中間体化合物を得ることができる
Figure 0005605716
上記式(e)中、Re1は一価の有機基を示し、Re2は水素原子又はヒドロキシ基の保護基を示し、Re3はシリル基、ベンジル基、アシル基、アセタール基等の保護基を示す。Re1における一価の有機基としては、特に限定されず、上記Rf1で例示したもの等を用いることができる。また、Re2における保護基としては、アルキル基、アセチル基、シリル基等が挙げられる。また、Re3におけるシリル基としては、トリメチルシリル(TMS)基、トリエチルシリル(TES)基、t−ブチルジメチルシリル(TBS)基、トリイソプロピルシリル(TIPS)基、tert−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基等が挙げられる。
この中間体化合物は、例えば、昆虫忌避剤である2−ヒドロキシ−24−オキソオクタコサノリドを製造する際に有用である。2−ヒドロキシ−24−オキソオクタコサノリドの製造方法の一例については、試験例7で後述する。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
[試験例1:各種カルボン酸を用いた光学活性2−ヒドロキシエステルの製造]
Figure 0005605716
上記反応式に示すように、0.6当量のp−メトキシ安息香酸無水物(PMBA)及び0.5当量のカルボン酸を含むジクロロメタン(0.2M)に対し、1.2当量のジイソプロピルエチルアミン、5モル%の(+)−ベンゾテトラミソール(BTM)、及び1当量のラセミのベンジルラクテートを含むジクロロメタン溶液を室温で順番に加え、反応混合液を室温で12時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。有機層を分取した後、水層をジエチルエーテルで3〜5回抽出した。なお、エントリー6,7についてはジクロロメタンを用いて水層を抽出した。有機層を混合した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過した後に減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で分取することにより、対応するジエステル及び未反応の光学活性ベンジルラクテートを得た。結果を表1に示す。
なお、エナンチオ過剰率eeはキラルカラムによるHPLC分析法により決定した。また、反応速度比sは、Kaganらの方法(Top. Stereochem., 1988, 18, p.249−330)に従い、s=[ln(1−C)(1−生成物のee)]/[ln(1−C)(1+生成物のee)]として算出した。
Figure 0005605716
表1から分かるように、RがPh(CH又はp−TolCHであるカルボン酸のように、α位が2級炭素原子であるカルボン酸を用いた場合には、反応速度比sがいずれも20以下であり、満足できる値ではなかった(エントリー1,2)。一方、α位を3級炭素原子として嵩高くしたカルボン酸を用いた場合には、反応速度比sが27以上と高く、高効率に光学活性ベンジルラクテートを得ることができた。(エントリー3〜7)。特に、カルボン酸としてジフェニル酢酸を用いた場合には、収率、エナンチオ過剰率ee、反応速度比sがいずれも非常に高いものであった(エントリー5)。
[試験例2:各種カルボン酸無水物を用いた光学活性2−ヒドロキシエステルの製造]
Figure 0005605716
上記反応式に示すように、0.6当量のカルボン酸無水物及び0.5当量のジフェニル酢酸を含むジクロロメタン(0.2M)に対し、1.2当量のジイソプロピルエチルアミン、5モル%の(+)−ベンゾテトラミソール(BTM)、及び1当量のラセミのベンジルラクテートを含むジクロロメタン溶液を室温で順番に加え、反応混合液を室温で12時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。有機層を分取した後、水層をジエチルエーテルで3〜5回抽出した。有機層を混合した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過した後に減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で分取することにより、対応するジエステル及び未反応の光学活性ベンジルラクテートを得た。結果を表2に示す。
Figure 0005605716
表2から分かるように、カルボン酸としてジフェニル酢酸を用いた試験例2では、いずれのカルボン酸無水物を用いた場合にも反応速度比sが62以上と非常に高いものであった(エントリー8〜14)。また、ピバル酸無水物のような嵩高いカルボン酸無水物を用いた場合には副生成物(化合物2c)が少なく(エントリー10〜14)、特にピバル酸無水物を用いた場合には収率も高かった(エントリー10,14)。また、ジクロロメタンの代わりにジエチルエーテルを用いた場合には、反応速度比sが顕著に高いものであった(エントリー14)。
[試験例3:各種ラセミの2−ヒドロキシエステルを用いた光学活性2−ヒドロキシエステルの製造(1)]
Figure 0005605716
上記反応式に示すように、0.5当量のジフェニル酢酸無水物を含むジエチルエーテル(0.2M)に対し、0.5当量のジイソプロピルエチルアミン、5モル%の(+)−ベンゾテトラミソール(BTM)、及び1当量のラセミの2−ヒドロキシエステルを含むジエチルエーテル溶液を室温で順番に加え、反応混合液を室温で12時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。有機層を分取した後、水層をジエチルエーテルで3〜5回抽出した。有機層を混合した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過した後に減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で分取することにより、対応するジエステル及び未反応の光学活性2−ヒドロキシエステルを得た。結果を表3に示す。
また、0.5当量のジフェニル酢酸無水物を含むジエチルエーテルの代わりに0.6当量のピバル酸無水物及び0.5当量のジフェニル酢酸を含むジエチルエーテルを用いた他は上記と同様にしてジエステル及び未反応の光学活性2−ヒドロキシエステルを得た。この場合の結果を表3中に括弧書きで示す。
Figure 0005605716
表3から分かるように、いずれの2−ヒドロキシエステルを用いた場合にも、エナンチオ過剰率ee及び反応速度比sが顕著に高いものであった(エントリー15〜26)。また、Rの末端にシリル基が結合している場合にも、高いエナンチオ過剰率ee及び高い反応速度比sを実現することができた(エントリー23〜26)。
以下、表3における光学活性ヒドロキシエステル及びジエステルの製造方法及び物性値を示す。
(エントリー17)
ジフェニル酢酸無水物(45.2mg,0.111mmol)を含むジエチルエーテル(0.5mL)に対し、ジイソプロピルエチルアミン(19.4μL,0.111mmol)、(+)−ベンゾテトラミソール(2.8mg,0.0111mmol)、及びラセミのベンジル 2−ヒドロキシペンタノエート(46.3mg,0.221mmol)を含むジエチルエーテル溶液(0.6mL)を室温で順番に加え、反応混合液を室温で12時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。有機層を分取した後、水層をジエチルエーテルで5回抽出した。有機層を混合した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過した後に減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で分取することにより、対応するジエステル(40.3mg,45%,97%ee)及び未反応の光学活性ベンジル2−ヒドロキシペンタノエート(25.4mg,55%,84%ee)を無色油状の液体として得た(s=149)。
<ベンジル (S)−2−ヒドロキシペンタノエート>
HPLC(CHIRALPAK AS−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=15.0min(98.6%),t=19.8min(1.4%);
IR(neat):3479,1737,1456,1136,751,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.41−7.32(m,5H,Ph),5.21(s,2H,Bn),4.23(ddd,J=7.1,5.0,4.9Hz,1H,2−H),2.76(d,J=5.0Hz,1H,OH),1.82−1.73(m,1H,3−H),1.70−1.60(m,1H,3−H),1.53−1.34(m,2H,4−H),0.92(t,J=7.5Hz,3H,5−H);
13C NMR(CDCl):δ174.8,135.2,128.63,128.55,128.4,75.0,67.3,32.1,18.8,15.8;
HR MS:calcd for C1216Na(M+Na) 231.0992, found 231.0980.
<ベンジル (R)−2−(ジフェニルアセチロキシ)ペンタノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=15.7min(2.4%),t=21.3min(97.6%);
IR(neat):1742,1496,1454,747,697cm−1
H NMR(CDCl):δ7.29−7.13(m,15H,Ph),5.09(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.05(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.04(s,1H,2’−H),5.02(dd,J=7.0,6.0Hz,1H,2−H),1.73−1.67(m,2H,3−H),1.21(tq,J=7.5,7.5Hz,2H,4−H),0.75(t,J=7.5Hz,3H,5−H);
13C NMR(CDCl):δ172.1,170.0,138.35,138.26,135.3,128.71,128.71,128.57,128.55,128.4,128.3,128.2,127.3,127.2,72.8,66.9,56.8,33.0,18.3,13.4;
HR MS:calcd for C2626Na(M+Na) 425.1723, found 475.1703.
(エントリー15)
<ベンジル (S)−ラクテート>
HPLC(CHIRALCEL OD−H,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=1.0mL/min):t=25.8min(91.2%),t=28.9min(8.8%);
IR(neat):3457,1738,1498,1456,1045,752,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.42−7.31(m,5H,Ph),5.22(s,2H,Bn),4.33(dq,J=5.4,6.9Hz,1H,2−H),2.81(d,J=5.4Hz,1H,OH),1.44(d,J=6.9Hz,3H,3−H);
13C NMR(CDCl):δ175.5,135.2,128.6,128.5,128.2,67.2,66.8,20.3;
HR MS:calcd for C1012Na(M+Na) 203.0679, found 203.0673.
<ベンジル (R)−2−(ジフェニルアセチロキシ)プロパノエート>
HPLC(CHIRALCEL OJ−H,i−PrOH/hexane=2/3,flow rate=0.75mL/min):t=40.2min(1.7%),t=59.8min(98.3%);
IR(neat):1496,1454,747,699cm−1
H NMR(CDCl):δ7.41−7.20(m,15H,Ph),5.19(q,J=7.2Hz,1H,2−H);5.18(d,J=12.0Hz,1H,Bn);5.13(d,J=12.0Hz,1H,Bn);5.11(s,1H,2’−H),1.49(d,J=7.2Hz,3H,3−H);
13C NMR(CDCl):δ171.9,170.4,138.3,138.2,135.2,128.70,128.66,128.58,128.56,128.48,128.3,128.1,127.3,127.2,69.3,67.0,56.6,16.8;
HR MS:calcd for C2422Na(M+Na) 397.1410, found 397.1427.
(エントリー16)
<ベンジル (S)−2−ヒドロキシブタノエート>
HPLC(CHIRALPAK AS−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=15.6min(96.7%),t=19.7min(3.3%);
IR(neat):3477,1737,1498,1456,1061,752,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.40−7.32(m,5H,Ph),5.24(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.20(d,J=12.3Hz,1H,Bn),4.20(ddd,J=11.3,7.3,4.0Hz,1H,2−H),2.83(d,J=5.5Hz,1H,OH),1.86(ddq,J=14.5,4.0,7.0Hz,1H,3−H),1.70(ddq,J=14.5,7.3,7.5Hz,1H,3−H),0.95(dd,J=7.5,7.0Hz,3H,4−H);
13C NMR(CDCl):δ175.0,135.2,128.6,128.5,128.3,71.4,67.2,27.4,8.8;
HR MS:calcd for C1114Na(M+Na) 217.0835, found 217.0825.
<ベンジル (R)−2−(ジフェニルアセチロキシ)ブタノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=17.4min(2.7%),t=20.9min(97.3%);
IR(neat):1736,1496,1454,746,699cm−1
H NMR(CDCl):δ7.29−7.13(m,15H,Ph),5.09(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.05(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.05(s,1H,2’−H),4.97(dd,J=7.5,5.0Hz,1H,2−H),1.85−1.71(m,2H, 3−H),0.77(t,J=7.5Hz,3H,4−H);
13C NMR(CDCl):δ172.1,169.8,138.36,138.27,135.26,128.71,128.71,128.57,128.55,128.4,128.3,128.2,127.3,127.2,74.0,66.9,56.8,24.5,9.4;
HR MS:calcd for C2524Na(M+Na) 411.1567, found 411.1559.
(エントリー18)
<ベンジル (S)−2−ヒドロキシ−3−メチルブタノエート>
HPLC(CHIRALCEL AS−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=11.7min(86.3%),t=17.0min(13.7%);
IR(neat):3508,1735,1498,1456,1030,751,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.41−7.34(m,5H,Ph),5.24(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.20(d,J=12.3Hz,1H,Bn),4.09(dd,J=6.3,3.5Hz,1H,2−H),2.71(d,J=6.3Hz,1H,OH),2.10(dqq,J=3.5,7.0,7.0Hz,1H,3−H),1.01(d,J=7.0Hz,3H,4−H),0.83(d,J=7.0Hz,3H,4−H);
13C NMR(CDCl):δ175.3,135.2,128.6,128.5,128.3,70.3,67.2,36.4,18.0,13.7;
HR MS:calcd for C1216Na(M+Na) 231.0992, found 231.0985.
<ベンジル (S)−2−(ジフェニルアセチロキシ)−3−メチルブタノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=16.9min(4.0%),t=21.8min(96.0%);
IR(neat):1739,1496,1454,745,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.29−7.12(m,15H,Ph),5.09(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.06(s,1H,2’−H),5.05(d,J=12.3Hz,1H,Bn),4.85(d,J=4.5Hz,1H,2−H),2.11(dqq,J=4.5,7.0,6.8Hz,1H,3−H),0.76(d,J=7.0Hz,3H,4−H),0.75(d,J=6.8Hz,3H,4−H);
13C NMR(CDCl):δ172.1,169.3,138.4,138.3,135.3,128.8,128.7,128.6,128.5,128.4,128.33,128.29,127.26,127.16,77.4,66.9,56.9,30.2,18.6,17.0;
HR MS:calcd for C2626Na(M+Na) 425.1723, found 425.1732.
(エントリー19)
<ベンジル (S)−2−ヒドロキシヘキサノエート>
HPLC(CHIRALCEL AS−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=12.9min(93.8%),t=16.5min(6.2%);
IR(neat):3478,1738,1498,1456,1137,751,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.42−7.32(m,5H,Ph),5.23(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.20(d,J=12.3Hz,1H,Bn),4.27−4.18(m,1H,2−H),2.87(d,J=5.5Hz,1H,OH),1.87−1.74(m,1H,3−H),1.72−1.60(m,1H,3−H),1.48−1.25(m,4H,4−H,5−H),0.88(t,J=7.0Hz,3H,6−H);
13C NMR(CDCl):δ175.2,135.2,128.6,128.5,128.3,70.5,67.2,34.0,26.7,22.3,13.8;
HR MS:calcd for C1318Na(M+Na) 245.1148, found 245.1155.
<ベンジル (R)−2−(ジフェニルアセチロキシ)ヘキサノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=1.0mL/min):t=19.7min(2.2%),t=30.1min(97.8%);
IR(neat):1739,1496,1455,736,699cm−1
H NMR(CDCl):δ7.32−7.16(m,15H,Ph),5.12(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.08(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.07(s,1H,2’−H),5.04(dd,J=7.0,6.0Hz,1H,2−H),1.82−1.73(m,2H,3−H),1.23−1.10(m,4H,4−H,5−H),0.78−0.71(m,3H,6−H);
13C NMR(CDCl):δ172.1,170.0,138.3,138.2,135.3,128.71,128.71,128.6,128.5,128.4,128.3,128.2,127.3,127.2,72.9,66.9,56.8,30.7,27.0,22.0,13.7;
HR MS:calcd for C2728Na(M+Na) 439.1880, found 439.1886.
(エントリー20)
<ベンジル (S)−2−ヒドロキシ−4−メチルペンタノエート>
HPLC(CHIRALCEL AS−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=12.6min(98.3%),t=18.0min(1.7%);
IR(neat):3474,1737,1498,1456,1090,749,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.33−7.24(m,5H,Ph),5.14(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.11(d,J=12.0Hz,1H,Bn),4.17(ddd,J=8.5,5.5,5.0Hz,1H,2−H),2.64(d,J=5.5Hz,1H,OH),1.87−1.75(m,1H,4−H),1.55−1.46(m,2H,3−H),0.86(d,J=7.0Hz,3H,5−H),0.85(d,J=7.0Hz,3H,5−H);
13C NMR(CDCl):δ175.7,135.2,128.6,128.5,128.3,69.1,67.2,43.4,24.4,23.2,21.5;
HR MS:calcd for C1318Na(M+Na) 245.1148, found 245.1156.
<ベンジル (R)−2−(ジフェニルアセチロキシ)−4−メチルペンタノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=14.2min(2.8%),t=25.2min(97.2%);
IR(neat):1739,1496,1454,739,699cm−1
H NMR(CDCl):δ7.29−7.13(m,15H,Ph),5.10−5.00(m,4H,2−H,2’−H,Bn),1.69(ddd,J=14.0,9.8,4.5Hz,1H,3−H),1.58−1.41(m,3H,3−H,4−H),0.75(d,J=7.0Hz,3H,5−H),0.71(d,J=6.5Hz,3H,5−H);
13C NMR(CDCl):δ172.1,170.3,138.3,138.2,135.2,128.71,128.69,128.57,128.54,128.4,128.3,128.2,127.3,127.2,71.7,67.0,56.8,39.5,24.5,22.8,21.3;
HR MS:calcd for C2728Na(M+Na) 439.1880, found 439.1879.
(エントリー21)
<ベンジル (S)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシアセテート>
HPLC(CHIRALCEL AS−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=13.6min(87.5%),t=20.3min(12.5%);
IR(neat):3504,1735,1498,1452,1114,750,697cm−1
H NMR(CDCl):δ7.41−7.32(m,5H,Ph),5.24(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.21(d,J=12.0Hz,1H,Bn),4.06(d,J=3.5Hz,1H,2−H),2.69(br s,1H,OH),1.81−1.57(m,5H,c−Hex),1.43−1.03(m,6H,c−Hex);
13C NMR(CDCl):δ174.7,135.2,128.6,128.5,128.3,74.8,67.2,42.0,29.0,26.23,26.18,25.94,25.89;
HR MS:calcd for C1520Na(M+Na) 271.1305, found 271.1306.
<ベンジル (R)−2−シクロヘキシル−2−(ジフェニルアセチロキシ)アセテート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=18.6min(4.6%),t=34.6min(95.4%);
IR(neat):1741,1496,1453,747,697cm−1
H NMR(CDCl):δ7.27−7.13(m,15H,Ph),5.09(d,J=12.5Hz,1H,Bn),5.06(d,J=12.5Hz,1H,Bn),5.05(s,1H,2’−H),4.84(d,J=5.0Hz,1H,2−H),1.85−1.74(m,1H,c−Hex),1.63−1.37(m,6H,c−Hex),1.10−0.80(m,4H,c−Hex);
13C NMR(CDCl):δ172.1,169.3,138.4,138.3,135.3,128.78,128.76,128.54,128.51,128.4,128.3,128.2,127.3,127.1,77.1,66.8,56.9,39.5,28.8,27.3,25.9,25.8,25.7;
HR MS:calcd for C2930Na(M+Na) 465.2036, found 465.2031.
(エントリー22)
<ベンジル (S)−2−ヒドロキシ−4−フェニルブタノエート>
Mp:58.9−59.6℃(hexane);
HPLC(CHIRALCEL OD−H,i−PrOH/hexane=1/4,flow rate=0.5mL/min):t=13.9min(97.3%),t=19.1min(2.7%);
IR(KBr):3429,1728,1496,1451,1105,752,699cm−1
H NMR(CDCl):δ7.32−7.23(m,5H,Ph),7.22−7.16(m,2H,Ph),7.13−7.05(m,3H,Ph),5.11(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.08(d,J=12.0Hz,1H,Bn),4.16(ddd,J=7.5,5.5,4.0Hz,1H,2−H),2.78(d,J=5.5Hz,1H,OH),2.72−2.56(m,2H,4−H),2.10−2.00(m,1H,3−H),1.93−1.83(m,1H,3−H);
13C NMR(CDCl):δ175.0,141.1,135.1,128.7,128.6,128.5,128.39,128.38,126.0,69.7,67.4,35.9,30.9;
HR MS:calcd for C1718Na(M+Na) 293.1148, found 293.1158.
<ベンジル (R)−2−(ジフェニルアセチロキシ)−4−フェニルブタノエート>
Mp:75.3−76.0℃(hexane);
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/9,flow rate=0.5mL/min):t=22.0min(1.8%),t=23.3min(97.2%);
IR(KBr):1734,1496,1455,735,697cm−1
H NMR(CDCl):δ7.36−7.09(m,18H,Ph),6.93−6.88(m,2H,Ph),5.12(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.11(s,1H,2’−H),5.07(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.01(dd,J=7.0,6.0Hz,1H,2−H),2.54−2.42(m,2H,4−H),2.12−2.05(m,2H,3−H);
13C NMR(CDCl):δ171.9,169.7,140.1,138.3,138.2,135.2,128.77,128.77,128.66,128.58,128.48,128.44,128.41,128.38,128.3,127.4,127.3,126.2,72.1,67.1,56.8,32.6,31.0;
HR MS:calcd for C3128Na(M+Na) 487.1880, found 487.1903.
(エントリー23)
<ベンジル (S)−3−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−ヒドロキシプロパノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=1.0mL/min):t=9.6min(6.3%),t=10.4min(93.7%);
IR(neat):3506,1748,1462,1123,735,697cm−1
H NMR(CDCl):δ7.39−7.31(m,5H,Ph),5.22(s,2H,Bn),4.26(dt,J=8.5,3.0Hz,1H,2−H),3.96(dd,J=10.3,3.0Hz,1H,3−H),3.87(dd,J=10.3,3.0Hz,1H,3−H),3.07(d,J=8.5Hz,1H,OH),0.86(s,9H,TBS),0.04(s,3H,TBS),0.02(s,3H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ172.6,135.3,128.6,128.4,128.3,72.0,67.2,65.0,25.7,18.2,−5.5,−5.6;
HR MS:calcd for C1626SiNa(M+Na) 333.1493, found 333.1504.
<ベンジル (R)−3−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−(ジフェニルアセチロキシ)プロパノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=1.0mL/min):t=11.2min(96.5%),t=19.8min(3.5%);
IR(neat):1743,1496,1455,746,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.36−7.20(m,15H,Ph),5.23(dd,J=5.0,3.0Hz,1H,2−H),5.18(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.14(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.13(s,1H,2’−H),4.03(dd,J=11.5,5.0Hz,1H,3−H),3.91(dd,J=11.5,3.0Hz,1H,3−H),0.80(s,9H,TBS),−0.05(s,3H,TBS),−0.06(s,3H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ172.0,167.8,138.3,138.1,135.2,128.8,128.7,128.6,128.53,128.46,128.3,128.2,127.3,127.2,74.4,67.1,62.6,56.8,25.6,18.1,−5.58,−5.58;
HR MS:calcd for C3036SiNa(M+Na) 527.2224, found 527.2245.
(エントリー24)
<ベンジル (S)−4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−ヒドロキシブタノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=1.0mL/min):t=10.0min(6.3%),t=11.9min(93.7%);
IR(neat):3489,1733,1471,1111,735,697cm−1
H NMR(CDCl):δ7.39−7.31(m,5H,Ph),5.23(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.19(d,J=12.3Hz,1H,Bn),4.40(ddd,J=7.6,5.5,4.0Hz,1H,2−H),3.84−3.76(m,2H,4−H),3.31(d,J=5.5Hz,1H,OH),2.07(dddd,J=14.2,7.0,5.5,4.0Hz,1H,3−H),1.89(dddd,J=14.2,7.6,6.0,5.0Hz,1H,3−H),0.89(s,9H,TBS),0.05(s,6H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ174.7,135.4,128.6,128.4,128.3,69.0,67.0,59.9,36.2,25.9,18.2,−5.5,−5.6;
HR MS:calcd for C1728SiNa(M+Na) 347.1649, found 347.1634.
<ベンジル (R)−4−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−(ジフェニルアセチロキシ)ブタノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=1.0mL/min):t=9.8min(98.1%),t=11.8min(1.9%);
IR(neat):1740,1497,1455,747,699cm−1
H NMR(CDCl):δ7.46−7.31(m,15H,Ph),5.36(dd,J=9.0,4.0Hz,1H,2−H),5.28(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.23(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.21(s,1H,2’−H),3.67(ddd,J=10.3,6.0,4.5Hz,1H,4−H),3.60(ddd,J=10.3,8.0,5.0Hz,1H,4−H),2.18(dddd,J=14.1,8.0,6.0,4.0Hz,1H,3−H),2.08(dddd,J=14.1,9.0,5.0,4.5Hz,1H,3−H),0.93(s,9H,TBS),0.05(s,3H,TBS),0.03(s,3H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ171.8,170.1,138.4,138.2,135.3,128.74,128.71,128.6,128.5,128.4,128.3,128.1,127.3,127.2,69.8,66.9,58.2,56.8,34.0,25.8,18.2,−5.5,−5.6;
HR MS:calcd for C3138SiNa(M+Na) 541.2381, found 541.2391.
(エントリー25)
<ベンジル (S)−5−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−ヒドロキシペンタノエート>
HPLC(CHIRALPAK AS−H,i−PrOH/hexane=1/100,flow rate=1.0mL/min):t=10.9min(95.4%),t=17.0min(4.6%);
IR(neat):3470,1732,1471,1102,776,697cm−1
H NMR(CDCl):δ7.39−7.12(m,5H,Ph),5.22(d,J=12.5Hz,1H,Bn),5.19(d,J=12.5Hz,1H,Bn),4.26(dd,J=7.5,4.0Hz,1H,2−H),3.67−3.59(m,2H,5−H),1.96−1.88(m,1H,3−H),1.80−1.55(m,4H,3−H,4−H,OH),0.88(s,9H,TBS),0.04(s,6H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ174.9,135.3,128.6,128.5,128.2,70.4,67.1,62.8,31.4,28.2,25.9,18.3,−5.41;
HR MS:calcd for C1830SiNa(M+Na) 361.1806, found 361.1822.
<ベンジル (R)−5−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−(ジフェニルアセチロキシ)ペンタノエート>
HPLC(CHIRALPAK IC,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=1.0mL/min):t=8.4min(1.7%),t=9.5min(98.3%);
IR(neat):1741,1496,1455,836,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.35−7.20(m,15H,Ph),5.16(d,J=12.5Hz,1H,Bn),5.14(d,J=12.5Hz,1H,Bn),5.11(s,1H,2’−H),5.11(dd,J=8.5,5.0Hz,1H,2−H),3.51(dd,J=6.0,6.0Hz,2H,5−H),1.97−1.81(m,2H,3−H),1.50−1.41(m,2H,4−H),0.85(s,9H,TBS),−0.02(s,6H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ172.0,170.0,138.3,138.2,135.2,128.7,128.7,128.6,128.5,128.4,128.3,128.1,127.3,127.2,72.8,66.9,62.0,56.8,28.0,27.7,25.9,18.2,−5.40;
HR MS:calcd for C3240SiNa(M+Na) 555.2537, found 555.2559.
(エントリー26)
<ベンジル (S)−14−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−ヒドロキシテトラデカノエート>
HPLC(CHIRALPAK IC,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=0.5mL/min):t=20.7min(4.6%),t=22.9min(95.4%);
IR(neat):3472,1736,1462,775,697cm−1
H NMR(CDCl):δ7.39−7.34(m,5H,Ph),5.23(d,J=12.0Hz,1H,Bn),5.19(d,J=12.0Hz,1H,Bn),4.22(dd,J=7.0,4.5Hz,1H,2−H),3.60(t,J=6.5Hz,2H,14−H),2.75(br s,1H,OH),1.83−1.75(m,1H,3−H),1.69−1.60(m,1H,3−H),1.54−1.20(m,20H,4−H,5−H,6−H,7−H,8−H,9−H,10−H,11−H,12−H,13−H),0.90(s,9H,TBS),0.05(s,6H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ175.3,135.2,128.6,128.5,128.3,70.5,67.2,63.3,34.40,34.38,32.9,29.62,29.58,29.56,29.50,29.4,29.3,26.0,25.8,24.6,18.4,−5.27;
HR MS:calcd for C2748SiNa(M+Na) 487.3214, found 487.3230.
<ベンジル (R)−14−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−(ジフェニルアセチロキシ)テトラデカノエート>
HPLC(CHIRALPAK AD−H,i−PrOH/hexane=1/100,flow rate=1.0mL/min):t=11.2min(98.0%),t=16.4min(2.0%);
IR(neat):1742,1496,1455,836,698cm−1
H NMR(CDCl):δ7.24−7.10(m,15H,Ph),5.05(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.01(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.00(s,1H,2’−H),4.97(dd,J=7.0,6.0Hz,1H,2−H),3.49(t,J=6.5Hz,2H,14−H),1.71(ddt,J=15.5,7.0,10.0Hz,1H,3−H),1.69(ddt,J=15.5,6.0,9.0Hz,1H,3−H),1.40(tt,J=7.0,7.0Hz,2H,13−H),1.24−0.90(m,18H,4−H,5−H,6−H,7−H,8−H,9−H,10−H,11−H,12−H),0.79(s,9H,TBS),−0.06(s,6H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ172.1,170.0,138.3,138.2,135.3,128.71,128.70,128.6,128.5,128.4,128.3,128.2,127.3,127.2,72.9,66.9,63.3,56.8,32.9,31.0,29.62,29.56,29.55,29.43,29.39,29.26,28.9,26.0,25.8,24.9,18.4,−5.27;
HR MS:calcd for C4158SiNa(M+Na) 681.3946, found 681.3965.
[試験例4:各種ラセミの2−ヒドロキシエステルを用いた光学活性2−ヒドロキシエステルの製造(2)]
Figure 0005605716
上記反応式に示すように、0.50当量のジフェニル酢酸及び0.60当量の1−フェニル−1−シクロペンタンカルボン酸無水物を含むジクロロメタン溶液に対して、1.2当量のジイソプロピルエチルアミン、5モル%の(+)−ベンゾテトラミソール((+)−BTM)、及びラセミ体の2−ヒドロキシエステルを室温で順次加えた。そして、反応混合液を室温で12時間反応させることにより、対応する光学活性なエステル及び未反応の2−ヒドロキシエステルを得た。結果を表4に示す。
Figure 0005605716
表4から分かるように、ジフェニル酢酸無水物の代わりに1−フェニル−1−シクロペンタンカルボン酸無水物とジフェニル酢酸とを併用した場合にも、エナンチオ過剰率ee及び反応速度比sが顕著に高いものであった(エントリー27,28)。
以下、表4における光学活性ヒドロキシエステル及びジエステルの製造方法及び物性値を示す。
(エントリー27)
1−フェニル−1−シクロペンタンカルボン酸無水物(48.3mg,0.133mmol)及びジフェニル酢酸(23.6mg,0.111mmol)を含むジクロロメタン溶液に対し、ジイソプロピルエチルアミン(46.4μL,0.266mmol)を室温で加えた。反応混合液を10分間撹拌した後、(+)−ベンゾテトラミソール(2.8mg,0.0111mmol)及びラセミのベンジルラクテート(35.7μL,0.222mmol)を室温で加えた。反応混合液を室温で12時間撹拌した後、飽和重曹水を室温で加えて反応を停止した。有機層を分取した後、水層をジエチルエーテルで5回抽出した。有機層を混合した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過した後に減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)を用いて分取し、高極性区画を再度シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ベンゼン/酢酸エチル=9/1)を用いて分取することにより、対応するジエステル(23.0mg,58%,50%ee)及び未反応の光学活性ベンジルラクテートを得た。また、低極性区画もシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/ジエチルエーテル=5/1)を用いて分取することにより、対応するジエステル(7.6mg,33%,97%ee)及び未反応の光学活性ベンジルラクテートを得た。
<ベンジル (S)−ラクテート>
[α] 28=−10.0(c 1.10,acetone);
HPLC(CHIRALPAK OD−H,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=1.0mL/min):t=16.7min(75.2%),t=18.7min(24.8%);
H NMR(CDCl):δ7.42−7.31(m,5H,Ph),5.22(s,2H,Bn),4.33(ddd,J=13.4,6.9,5.4Hz,1H,2−H),
2.81(d,J=5.4Hz,1H,OH),1.44(d,J=6.9Hz,3H,3−H).
<ベンジル (R)−2−(2,2−ジフェニルアセチロキシ)プロパノエート>
[α] 28=+34.6(c 1.43,CHCl);
HPLC(CHIRALPAK OD−H,i−PrOH/hexane=2/3,flow rate=1.0mL/min):t=30.6min(1.5%),t=46.3min(98.5%);
H NMR(CDCl):δ7.41−7.20(m,15H,Ph),5.24−5.13(m,3H,2−H,Bn),5.10(s,1H,2’−H),1.49(d,J=7.2Hz,3H,3−H).
[試験例5:各種ラセミの2−ヒドロキシエステルを用いた光学活性2−ヒドロキシエステルの製造(3)]
Figure 0005605716
上記反応式に示すように、0.6当量のピバル酸無水物及び0.5当量のジフェニル酢酸を含むジエチルエーテル(0.2M)に対し、1.2当量のジイソプロピルエチルアミン、5モル%の(+)−ベンゾテトラミソール(BTM)、及び1当量のラセミの2−ヒドロキシエステルを含むジエチルエーテル溶液を室温で順番に加え、反応混合液を室温で12時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。有機層を分取した後、水層をジエチルエーテルで3〜5回抽出した。有機層を混合した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過した後に減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で分取することにより、対応するジエステル及び未反応の光学活性2−ヒドロキシエステルを得た。結果を表5に示す。
Figure 0005605716
表5から分かるように、ベンジルエステルでない場合にも、エナンチオ過剰率ee及び反応速度比sが顕著に高いものであった(エントリー29,30)。
以下、表5における光学活性ヒドロキシエステル及びジエステルの物性値を示す。
(エントリー29)
<エチル (S)−2−ヒドロキシペンタノエート>
H NMR(CDCl):δ4.19(dq,J=14.0,7.0Hz,1H,EtO),4.18(dq,J=14.0,7.5Hz,1H,EtO),2.96(br d,J=3.5Hz,1H,OH),1.75−1.65(m,1H,3−H),1.62−1.52(m,1H,3−H),1.48−1.30(m,2H,4−H),1.24(dd,J=7.5,7.0Hz,3H,EtO),0.89(t,J=7.3Hz,3H,5−H);
13C NMR(CDCl):δ175.3,70.2,61.4,36.4,17.9,14.1,13.6.
<エチル (R)−2−(ジフェニルアセチロキシ)ペンタノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=1.0mL/min):t=15.0min(1.4%),t=17.5min(98.6%);
IR(neat):1745,1496,1454,745,701cm−1
H NMR(CDCl):δ7.33−7.17(m,10H,Ph),5.08(s,1H,2’−H),4.98(dd,J=7.0,6.0Hz,1H,2−H),4.12(dq,J=14.0,7.5Hz,3H,EtO),4.11(dq,J=14.0,7.0Hz,3H,EtO),1.78−1.71(m,2H,3−H),1.32−1.28(m,2H,4−H),1.16(dd,J=7.5,7.0Hz,3H,EtO),0.81(t,J=7.5Hz,3H,5−H);
13C NMR(CDCl):δ172.1,170.1,138.4,138.3,128.7,128.6,128.4,127.3,127.2,120.4,72.9,61.2,56.8,33.0,18.3,14.0,13.5;
HR MS:calcd for C2124Na(M+Na) 363.1567, found 363.1569.
(エントリー30)
<メチル (S)−ラクテート>
H NMR(CDCl):δ4.24(q,J=7.0Hz,1H,2−H),3.72(s,3H,MeO),3.16(br s,1H,OH),1.36(d,J=7.0Hz,3H,3−H);
13C NMR(CDCl):δ176.0,66.6,52.3,20.2.
<メチル (R)−2−(ジフェニルアセチロキシ)プロパノエート>
HPLC(CHIRALCEL AD−H,i−PrOH/hexane=1/50,flow rate=0.75mL/min):t=16.4min(98.3%),t=19.7min(1.7%);
IR(neat):1744,1496,1454,748,699cm−1
H NMR(CDCl):δ7.28−7.20(m,8H,Ph),7.19−7.13(m,2H,Ph),5.07(q,J=7.0Hz,1H,2−H),5.03(s,1H,2’−H),3.60(s,3H,MeO),1.37(d,J=7.0Hz,3H,3−H);
13C NMR(CDCl):δ171.9,170.9,138.3,138.2,128.7,128.63,128.55,128.4,127.3,127.2,69.2,56.6,52.2,16.8;
HR MS:calcd for C1818Na(M+Na) 321.1097, found 321.1091.
[試験例6:各種溶媒を用いた光学活性2−ヒドロキシエステルの製造]
Figure 0005605716
上記反応式に示すように、0.6当量のピバル酸無水物及び0.5当量のジフェニル酢酸を含む溶媒(0.2M)に対し、1.2当量のジイソプロピルエチルアミン、5モル%の(+)−ベンゾテトラミソール(BTM)、及び1当量のラセミのベンジル 2−ヒドロキシ−3−メチルブタノエートを含む溶媒を室温で順番に加え、反応混合液を室温で12時間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。有機層を分取した後、水層をジエチルエーテルで3〜5回抽出した。有機層を混合した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濾過した後に減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)で分取することにより、対応するジエステル及び未反応の光学活性ベンジル 2−ヒドロキシ−3−メチルブタノエートを得た。結果を表6に示す。
Figure 0005605716
表6から分かるように、いずれの溶媒を用いた場合にもエナンチオ過剰率ee及び反応速度比sが良好であり(エントリー31〜36)、特に鎖状エーテル系溶媒を用いた場合には反応速度比sが50以上と高いものであった(エントリー31〜34)。
[試験例7:光学活性ヒドロキシエステルを用いた昆虫忌避剤の製造]
上記試験例3のエントリー26で得られたベンジル (S)−14−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−ヒドロキシテトラデカノエートは、例えば、昆虫忌避剤である2−ヒドロキシ−24−オキソオクタコサノリドを製造する際の中間体化合物として有用である。そこで、その製造方法の一例を以下に示す。
(工程1)
ベンジル (S)−14−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−2−ヒドロキシテトラデカノエート(46.5mg,0.100mmol)の塩化メチレン(0.5mL)溶液に4−メトキシベンジル 2,2,2−トリクロロアセトイミダート(62.2mg,0.220mmol)の塩化メチレン(0.5mL)溶液及び(±)−カンファースルホン酸(2.3mg,0.010mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応系をヘキサンで希釈し、セライト濾過、減圧濃縮して粗成生物を得た。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ベンゼン)によって精製して、下記式で表される化合物A(19.5mg,33%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
IR(neat):1749,1613,1514,835,775cm−1
H NMR(CDCl):δ7.39−7.31(m,5H,Ph),7.23(dt,J=8.5,2.5Hz,2H,PMP),6.85(dt,J=8.5,2.5Hz,2H,PMP),5.21(d,J=12.3Hz,1H,Bn),5.16(d,J=12.3Hz,1H,Bn),4.61(d,J=11.3Hz,1H,PMB),4.33(d,J=11.3Hz,1H,PMB),3.94(dd,J=7.0,6.5Hz,1H,2−H),3.80(s,3H,OMe),3.60(t,J=6.8Hz,2H,14−H),1.77−1.69(m,2H,3−H),1.51(tt,J=7.0,7.0Hz,2H,13−H),1.42−1.17(m,18H,4−H,5−H,6−H,7−H,8−H,9−H,10−H,11−H,12−H),0.90(s,9H,TBS),0.05(s,6H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ173.0,159.3,135.7,129.7,129.63,129.56,128.32,128.30,113.7,77.7,71.9,66.4,63.3,55.2,33.0,32.9,29.65,29.60,29.60,29.54,29.46,29.42,29.2,26.0,25.8,25.2,18.4,−5.26;
HR MS:calcd for C3556SiNa(M+Na) 607.3789, found 607.3789.
(工程2)
上記化合物A(19.5mg,33.3μmol)の塩化メチレン(0.67mL)溶液を0℃に冷却し、水素化ジイソブチルアルミニウム(1.0M へキサン溶液,0.10mL,0.100mmol)を加え、5分間撹拌した。反応系に飽和酒石酸ナトリウムカリウム水溶液を加え反応を停止し、塩化メチレンを加えて分液し、水層より塩化メチレンで3度抽出した。濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)によって精製して、下記式で表される化合物B(12.9mg,81%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
IR(neat):3438,1613,1514,1100,836,775cm−1
H NMR(CDCl):δ7.27(dt,J=8.5,2.0Hz,2H,PMP),6.88(dt,J=8.5,2.0Hz,2H,PMP),4.56(d,J=11.3Hz,1H,PMB),4.46(d,J=11.3Hz,1H,PMB),3.80(s,3H,OMe),3.69−3.65(m,1H,2−H),3.60(t,J=6.5Hz,2H,14H),3.53−3.46(m,2H,1−H),1.65−1.43(m,4H,3−H,13−H),1.37−1.24(m,19H,4−H,5−H,6−H,7−H,8−H,9−H,10−H,11−H,12−H,OH),0.89(s,9H,TBS),0.05(s,6H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ159.3,130.6,129.4,113.9,79.5,71.2,64.3,63.3,55.3,32.9,30.8,29.8,29.63,29.62,29.60,29.60,29.56,29.4,26.0,25.8,25.4,18.4,−5.26;
HR MS:calcd for C2852SiNa(M+Na+) 503.3527, found 503.3503.
(工程3)
上記化合物B(14.3mg,0.030mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(0.15mL)溶液にイミダゾール(8.1mg,0.119mmol)を加え、反応系を0℃に冷却してtert−ブチルジフェニルクロロシラン(15.3μL)を加え、反応系を室温に昇温して15分間撹拌した。反応系に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止し、ジエチルエーテルを加えて分液し、水層よりジエチルエーテルで3度抽出した。濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物を薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)によって精製して、下記式で表される化合物C(19.0mg,89%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
[α] 23=−14.5(c 0.800,benzene);
IR(neat):3071,2928,2855cm−1
H NMR(CDCl):δ7.70−7.67(m,4H,TBDPS),7.45−7.34(m,6H,TBDPS),7.23(d,J=8.9Hz,2H,PMP),6.85(d,J=8.9Hz,2H,PMP),4.60(d,J=11.3Hz,1H,PMB),4.44(d,J=11.1Hz,1H,PMB),3.80(s,3H,OMe),3.73(dd,J=10.5,5.7Hz,1H,1−H),3.65−3.53(m,1H,1−H),3.60(t,J=4.1Hz,2H,14−H),3.50−3.42(m,1H,2−H),1.56−1.48(m,5H),1.39−1.12(m,17H),1.06(s,TBDPS,9H),0.90(s,9H,TBS),0.05(s,6H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ160.9(PMP),135.6,133.7,131.0,129.6,129.3,127.6,113.7,79.5,71.8,66.0,63.4,55.3,32.9,31.7,29.6,29.5,26.8,26.0,25.8,25.3,19.5,18.4,−5.3;
HR MS(FAB):calcd for C4470Si(M+H) 718.4813, found 718.4709.
(工程4)
上記化合物C(6.07g,8.44mmol)のテトラヒドロフラン(168mL)溶液を0℃に冷却し、塩酸(1.0M,42.2mL,42.2mmol)を加え、反応系を室温に昇温して7時間撹拌した。反応系を0℃に冷却して飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止し、ジエチルエーテルを加えて分液し、水層よりジエチルエーテルで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減庄濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)によって精製して、下記式で表される化合物D(4.88g,96%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
[α] 23=−16.5(c 1.00,benzene);
IR(neat):3374cm−1
H NMR(CDCl):δ7.72−7.64(m,4H,TBDPS),7.40−7.32(m,6H,TBDPS),7.26−7.17(m,2H,PMP),6.87−6.81(m,2H,PMP),4.60(d,J=11.3Hz,1H,PMB),4.44(d,J=11.1Hz,1H,PMB),3.80(s,3H,OMe),3.73(dd,J=10.5,5.9Hz,1H,1−H),3.68−3.60(m,3H,1−H,14−H),3.53−3.43(m,1H,2−H),1.66−1.18(m,23H),1.11(s,9H,TBDPS);
13C NMR(CDCl):δ160.9,135.6,133.7,131.0,129.6,129.3,127.6,113.7,79.5,71.8,66.0,63.1,55.3,32.8,31.7,29.7,29.6,29.4,26.8,25.7,25.4,19.4;
HR MS(FAB):calcd for C3856Si(M+H) 604.3948, found 604.3848.
(工程5)
上記化合物D(3.34g,5.53mmol)のベンゼン(27.5mL)溶液を0℃に冷却し、イミダゾール(941mg,13.8mmol)及びトリフェニルホスフィン(3.63g,13.8mmol)を加えた後、さらにヨウ素(2.82g,11.1mmol)を加え、反応系を室温に昇温して30分間撹拌した。反応系を0℃に冷却して飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止し、ジエチルエーテルを加えて分液し、水層よりジエチルエーテルで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)によって精製して、下記式で表される化合物E(3.59g,91%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
[α] 21=−6.61(c 0.947,benzene);
IR(neat):3070,3048,2998,2927,2854cm−1
H NMR(CDCl):δ7.71−7.63(m,4H,TBDPS),7.46−7.33(m,6H,TBDPS),7.26−7.23(m,2H,PMP),6.88−6.84(m,2H,PMP),4.61(d,J=11.3Hz,1H,PMB),4.44(d,J=11.1Hz,1H,PMB),3.80(s,3H,OMe),3.73(dd,J=10.5,5.9Hz,1H,1−H),3.63(dd,J=10.5,4.6Hz,1H,1−H),3.53−3.43(m,1H,2−H),3.19(t,J=7.0Hz,2H,14−H),1.82(d,t,J=14.3,7.0Hz,2H),1.60−1.18(m,20H),1.07(s,9H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ160.9,135.6,133.6,131.2,129.6,129.3,127.6,113.6,79.4,71.8,66.4,55.3,33.6,31.6,30.5,29.7,29.6,29.4,28.5,26.8,25.4,19.2,7.4;
HR MS(FAB):calcd for C3855Si(M+H) 714.2965, found 714.2864.
(工程6)
予め減圧下加熱して乾燥したヨウ化銅(285mg,1.50mmol)に2,2’−ビピリジル(235mg,1.50mmol)のテトラヒドロフラン(1.1mL)溶液を加えた。さらに、上記化合物E(3.57g,5.00mmol)のテトラヒドロフラン(10.0mL)溶液を加え、反応系を−17℃に冷却して15分間撹拌した。続いて、別途調製したグリニャール試薬(0.555M テトラヒドロフラン溶液,18.4mL,10.2mmol)を加え、反応系を室温まで昇温し1時間撹拌した。反応系を0℃に冷却して飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止し、ジエチルエーテルを加えた後、セライトを用いて不溶物を濾過した。分液し水層よりジエチルエーテルで2度抽出した。有機層と合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=40/1)によって精製して、下記式で表される化合物F(4.10g,96%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
[α] 21=−12.1(c 1.01,benzene);
IR(neat):3071,3049,2999,2926,2854cm−1
H NMR(CDCl):δ7.72−7.65(m,4H,TBDPS),7.46−7.35(m,6H,TBDPS),7.26−7.23(m,2H,PMP),6.88−6.84(m,2H,PMP),4.61(d,J=11.3Hz,1H,PMB),4.45(d,J=11.3Hz,1H,PMB),3.81(s,3H,OMe),3.74(dd,J=10.5,5.9Hz,1H,1−H),3.63(dd,J=10.5,4.6Hz,1H,1−H),3.61(t,J=6.8Hz,2H,24−H),3.54−3.43(m,1H,2−H),1.63−1.49(m,4H),1.37−1.19(m,38H),1.08(s,9H,TBDPS),0.91(s,9H,TBS),0.06(s,6H,TBS);
13C NMR(CDCl):δ159.0,135.6,133.6,131.2,129.6,129.3,127.6,113.6,79.4,71.8,66.3,63.3,55.2,32.8,31.6,29.7,29.6,29.4,26.8,26.0,25.8,25.4,19.2,18.4,−5.3;
HR MS(ESI TOF):calcd for C5490SiNa(M+Na) 881.6270, found 881.6249.
(工程7)
上記化合物F(1.65g,1.92mmol)のテトラヒドロフラン(96mL)溶液を0℃に冷却し、塩酸(1.0M,9.6mL,9.56mmol)を加え、反応系を室温に昇温して2.5時間撹拌した。反応系を0℃に冷却して飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止し、ジエチルエーテルを加えて分液し、水層よりジエチルエーテルで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ベンゼン/酢酸エチル/メタノール=30/1/1)によって精製して、下記式で表される化合物G(1.34g,94%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
[α] 27=−9.90(c 1.03,benzene);
IR(neat):3357cm−1
H NMR(CDCl):δ7.75−7.72(m,4H),7.51−7.35(m,6H),7.29−7.26(m,2H),6.90−6.87(m,2H),4.64(d,J=11.3Hz,1H),4.48(d,J=11.3Hz,1H),3.82(s,3H),3.81−3.61(m,2H,1−H),3.65(t,J=6.6Hz,2H,24−H),3.56−3.46(m,1H,2−H),1.65−1.18(m,42H),1.11(s,9H);
13C NMR(CDCl):δ159.0,135.6,133.6,131.1,129.6,129.3,127.6,113.6,79.4,71.7,66.3,63.0,55.2,32.7,31.6,29.7,29.6,29.4,26.8,25.7,25.3,19.2;
HR MS(ESI TOF):calcd for C4876SiNa(M+Na) 767.5405, found 767.5406.
(工程8)
上記化合物G(3.08g,4.13mmol)の塩化メチレン(41.2mL)溶液にピリジニウムクロロクロメイト(1.34g,6.20mmol)を加え、11時間撹拌した。反応系にジエチルエーテルを加えて希釈し、重力濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/1)によって精製して、下記式で表される化合物H(2.52g,82%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
[α] 22=−14.3(c 1.03,benzene);
IR(neat):1727cm−1
H NMR(CDCl):δ9.76(s,1H,CHO),7.70−7.67(m,4H,TBDPS),7.45−7.34(m,6H,TBDPS),7.23(d,J=8.7Hz,2H,PMP),6.85(d,J=9.0Hz,2H,PMP),4.60(d,J=11.4Hz,1H,PMB),4.44(d,J=11.4Hz,1H),3.80(s,3H,PMB),3.73(dd,J=11.9,5.9Hz,1H,1−H),3.62(dd,J=10.8,4.8Hz,1H,1−H),3.50−3.44(m,1H,2−H),2.42(t,d,J=7.4,1.8Hz,2H,23−H),1.65−1.44(m,4H,3−H,22−H),1.35−1.18(m,38H,4−H to 21−H),1.06(s,9H,TBDPS);
13C NMR(CDCl):δ203.0,159.0,135.6,133.6,131.2,129.6,129.3,127.6,113.6,79.4,71.7,66.4,55.2,43.9,31.6,29.70,29.63,29.59,29.41,29.34,29.14,26.8,25.4,22.1,19.2;
HR MS(ESI TOF):calcd for C4874SiNa(M+Na) 765.5249, found 765.5270.
(工程9)
上記化合物H(2.52g,3.40mmol)のテトラヒドロフラン(7.6mL)溶液を0℃に冷却し、別途調製したグリニャール試薬(0.686M,9.9mL,6.81mmol)を加えて2時間撹拌した。反応系に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止し、ジエチルエーテルを加えて分液し、水層よりジエチルエーテルで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5/1)によって精製して、下記式で表される化合物I(2.70g,88%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
IR(neat):3448cm−1
H NMR(CDCl):δ7.78−7.64(m,4H,TBDPS),7.47−7.33(m,6H,TBDPS),7.28−7.20(m,2H,PMP),6.89−6.81(m,2H,PMP),4.61(d,J=11.1Hz,1H,PMB),4.59(s,1H,THP),4.45(d,J=11.1Hz,1H,PMB),3.93−3.36(m,8H,1−H,2−H,24−H,28−H,THP),3.80(s,3H,OMe),1.89−1.15(m,54H);
13C NMR(CDCl):δ159.0,135.6,133.6,131.2,129.6,129.3,127.6,113.6,98.9,79.4,71.7,67.5,66.4,64.3,62.3,55.2,37.5,37.1,31.6,30.7,29.7,29.6,26.8,25.6,25.3,22.3,19.6,19.2;
HR MS(ESI TOF):calcd for C5792SiNa(M+Na) 923.6555, found 923.6554.
(工程10)
上記化合物I(1.38g,1.53mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液を0℃に冷却し、ジヒドロピラン(0.2mL,2.19mmol)及びp−トルエンスルホン酸一水和物(32.7mg,0.190mmol)を加え、反応系を室温に昇温して2時間撹拌した。反応系を0℃に冷却して飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止し、塩化メチレンを加えて分液し、水層より塩化メチレンで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=15/1)によって精製して、下記式で表される化合物J(1.30g,86%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
IR(neat):3070,3044,2924,2853cm−1
H NMR(CDCl):δ7.71−7.67(m,4H,TBDPS),7.47−7.35(m,6H,TBDPS),7.26−7.17(m,2H,PMP),6.88−6.80(m,2H,PMP),4.60(d,J=11.1Hz,1H,PMB),4.58(s,1H,THP),4.44(d,J=11.3Hz,1H,PMB),3.92−3.32(m,8H,1−H,2−H,24−H,28−H,THP),3.80(s,3H,OMe),1.88−1.11(m,54H),1.07(s,9H,TBDPS);
13C NMR(CDCl):δ158.9,135.6,133.6,131.1,129.6,129.3,127.6,113.6,100.5,95.4,79.4,71.8,67.5,66.4,62.7,62.2,62.1,55.3,35.0,34.8,30.8,30.7,29.9,29.5,26.8,25.5,25.0,22.3,20.0,19.7,19.6;
HR MS(ESI TOF):calcd for C62100SiNa(M+Na) 1007.7131, found 1007.7123.
(工程11)
上記化合物J(654.6mg,0.664mmol)のテトラヒドロフラン(7.2mL)溶液を0℃に冷却し、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1.0M テトラヒドロフラン溶液,2.0mL,2.0mmol)を加えた。反応系に酢酸(0.12mL,2.10mmol)を添加して室温まで昇温し、22.5時間撹拌した。反応系を0℃に冷却して飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止し、酢酸エチルを加えて分液し、水層より酢酸エチルで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)によって精製して、下記式で表される化合物K(474mg,96%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
IR(neat):3466cm−1
H NMR(CDCl):δ7.27(d,J=8.4Hz,2H,PMP),6.91−6.86(m,2H,PMP),4.67−4.62(m,1H,THP),4.60−4.55(m,1H,THP),4.56(d,J=11.3Hz,1H,PMB),4.46(d,J=11.1Hz,1H,PMB),3.95−3.34(m,10H,1−H,2−H,24−H,28−H,THP),3.81(s,3H,OMe),1.86−1.38(m,20H,3−H,23−H,25−H,27−H,THP),1.38−1.16(m,40H);
13C NMR(CDCl):δ159.2,130.6,129.3,113.8,98.8,97.6,79.4,71.1,67.5,64.3,62.7,62.3,62.2,55.3,35.0,34.8,30.8,30.7,29.9,29.5,25.5,25.0,22.3,20.0,19.6;
HR MS(ESI TOF):calcd for C4682Na(M+Na) 769.5953, found 769.5953.
(工程12)
上記化合物K(588.1mg,0.787mmol)のアセトニトリル(3.9mL)溶液に2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル(18.0mg,0.115mmol)及び緩衝溶液(2.95mL)を加えた。反応系を外温35℃まで昇温し、亜塩素酸ナトリウム水溶液(2.0M,1.58mL,3.15mmol)及び次亜塩素酸ナトリウム水溶液(5%NaOCl 0.1mL/水 1.89mL,0.4mL,31.5μmol)を加え、反応系内が弱酸性であることをpH試験紙で確認し、8.5時間撹拌した。反応系を室温まで昇温し、水(5.9mL)を添加した後、0℃まで冷却し、6%亜硫酸ナトリウム水溶液を加え反応を停止し、ジエチルエーテルを加えて分液し、水層よりジエチルエーテルで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減圧濃縮して下記式で表される化合物Lの粗生成物(599mg,quant.)を得た。得られた粗生成物の精製は行わずに次の工程に用いた。
なお、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トリクロロメタン/メタノール=10/1)によって精製して、化合物Lを白色固体として得た後、NMRによる解析を行った。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
IR(neat):3446,1700cm−1
H NMR(CDCl):δ7.27(d,J=8.7Hz,2H,PMP),6.89(d,J=8.7Hz,2H,PMP),4.58(s,2H,THP),4.55(d,J=11.3Hz,1H,PMB),4.47(d,J=11.1Hz,1H,PMB),3.93−3.34(m,8H,2−H,24−H,28−H,THP),3.80(s,3H,OMe),1.95−1.16(m,60H);
HR MS(ESI TOF):calcd for C4680Na(M+Na) 783.5745, found 783.5739.
(工程13)
上記化合物L(599mg,0.787mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液を0℃に冷却し、塩酸(1.0M,4.0mL,4.0mmol)を加え、反応系を室温に昇温して71時間撹拌した。反応系を0℃に冷却して飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止し、酢酸エチルを加えて分液し、水層より酢酸エチルで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール=20/1)によって精製して、下記式で表される化合物M(262mg,56%,2工程)を白色固体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
Mp:62−63℃;
IR(neat):3416,1716cm−1
H NMR(CDCl):δ7.29−7.26(m,2H,PMP),6.92−6.87(m,2H,PMP),4.60(d,J=11.4Hz,1H,PMB),4.46(d,J=11.4Hz,1H,PMB),3.98(t,J=5.9Hz,1H,2−H),3.81(s,3H,OMe),3.67(t,J=6.3Hz,2H,28−H),3.61(m,1H,24−H),1.82−1.72(m,2H),1.61−1.25(m,48H);
13C NMR(CDCl):δ174.7,159.3,129.8,129.0,113.9,72.3,72.0,70.0,62.8,55.3,37.5,36.9,32.5,32.3,29.6,29.4,29.2,25.6,24.8,21.8;
HR MS(ESI TOF):calcd for C3664Na(M+Na) 615.4595, found 615.4597.
(工程14)
2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物(24.8mg,72.0μmol)の塩化メチレン(9.6mL)溶液に4−ジメチルアミノピリジン N−オキシド(1.7mg,12.3μmol)及びトリエチルアミン(0.02mL,0.161mmol)を加え、外温50℃で加熱還流し、シリンジポンプを使用して、その反応系内にセコ酸M(31.8mg,53.6μmol)のテトラヒドロフラン(16.3mL)溶液を12時間かけて滴下した。滴下終了後、テトラヒドロフラン(1.0mL)溶液を用いて洗い込みを行い、50℃で1時間撹拌した。反応系を0℃に冷却して飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え反応を停止し、塩化メチレンを加えて分液し、水層より塩化メチレンで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)によって精製して、下記式で表される化合物N(23.6mg,77%)を無色油状の液体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
IR(neat):3446,1636cm−1
H NMR(CDCl):δ7.28(d,J=8.5Hz,2H,PMP),6.88(d,J=8.5Hz,2H,PMP),4.63(d,J=11.0Hz,1H,PMB),4.34(d,J=11.0Hz,1H,PMB),4.22−4.18(m,1H,28−H),4.16−4.09(m,1H,28−H),3.90(t,J=6.5Hz,1H,2−H),3.80(s,3H,OMe),3.66−3.55(m,1H,24−H),1.76−1.26(m,48H);
13C NMR(CDCl):δ174.0,159.3,131.9,129.7,113.7,77.4,71.8,71.6,64.7,55.3,37.3,36.8,33.0,29.35,29.25,29.17,29.10,29.03,28.90,28.86,28.75,28.66,28.61,28.56,25.4,25.3,25.0,22.1;
HR MS(ESI TOF):calcd for C3662Na(M+Na) 597.4489, found 597.4489.
(工程15)
予め減圧下で加熱して乾燥したモレキュラーシーブス4Å(62.7mg)に上記化合物N(60.1mg,0.105mmol)の塩化メチレン(1.0mL)溶液を加えた。N−メチルモルホリンN−オキシド(36.7mg,0.314mmol)を加え、反応系を0℃に冷却して過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(7.4mg,20.9μmol)を加え、4.5時間撹拌した。反応終了後、シリカゲルを用いて濾過(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)を行い、減圧濃縮して下記式で表される化合物Oの粗生成物(59.9mg,quant.)を得た。得られた粗生成物の精製は行わずに次の工程で用いた。
なお、得られた粗生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=3/1)によって精製して、化合物Oを白色固体として得た後、NMRによる解析を行った。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
[α] 22=−34.4(c 0.753,benzene);
IR(neat):1737,1712cm−1
H NMR(CDCl):δ7.30−7.26(m,2H,PMP),6.90−6.84(m,2H,PMP),4.62(d,J=11.1Hz,1H,PMB),4.33(d,J=11.3Hz,1H,PMB),4.20−4.07(m,2H,28−H),3.89(t,J=6.5Hz,1H,2−H),3.80(s,3H,OMe),2.45(t,J=7.0Hz,2H,25−H),2.38(t,J=7.4Hz,2H,23−H),1.78−1.50(m,10H),1.45−1.18(m,34H);
13C NMR(CDCl):δ210.8,173.0,159.3,132.7,129.7,113.3,71.9,64.4,55.3,42.8,42.0,33.0,29.32,29.23,29.18,29.09,28.98,28.78,28.72,28.64,28.59,28.2,25.2,23.8,20.3;
HR MS(ESI TOF):calcd for C3660Na(M+Na) 595.4333, found 595.4333.
(工程16)
上記化合物O(59.9mg,0.105mmol)の塩化メチレン(2.0mL)溶液に水(0.2mL)を添加し、0℃に冷却した。2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(28.5mg,0.126mmol)を加え、反応系を室温に昇温して38.5時間撹拌した。反応系を0℃に冷却して緩衝溶液を加え反応を停止し、塩化メチレンを加えて分液し、水層より塩化メチレンで2度抽出した。有機層を合わせ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減過、減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:ベンゼン/ジエチルエーテル=3/1)によって精製して、下記式で表される目的の2−ヒドロキシ−24−オキソオクタコサノリド(40.8mg,86%,2工程)を白色固体として得た。物性値は以下のとおりである。
Figure 0005605716
Mp:67−68℃;
[α] 21=−9.6(c 0.96,benzene);
IR(neat):3445,1739,1713cm−1
H NMR(CDCl):δ4.28−4.24(m,1H,28−H),4.18−4.16(m,1H,2−H),4.13−4.09(m,1H,28−H),2.45(t,J=7.0Hz,2H,25−H),2.40(t,J=7.5Hz,2H,23−H),1.81−1.75(m,2H,3−H),1.69−1.63(m,2H,27−H),1.67−1.61(m,2H,26−H),1.61−1.56(m,2H,22−H),1.56−1.45(m,2H,4−H),1.45−1.17(m,34H,5−H to 21−H);
13C NMR(CDCl):δ210.7,175.6,70.4,65.4,42.8,42.0,34.4,29.40,29.29,29.27,29.20,29.12,28.98,28.92,28.89,28.81,28.74,28.72,28.67,28.60,28.58,28.50,28.1,24.7,23.7,20.2;
HR MS(ESI TOF):calcd for C2852Na(M+Na) 475.3758, found 475.3758.
[試験例8:光学活性ヒドロキシエステルを用いた光学活性アミノアルコールの製造の製造]
本発明の製造方法で得られた光学活性ヒドロキシエステルは、光学活性アミノアルコールを製造する際にも有用である。光学活性アミノアルコールの製造方法の一例を以下に示す。
Figure 0005605716
上記反応式に示すように、ベンジル (S)−ラクテートエステル(45.2mg,0.251mmol)のメタノール(2.50mL)溶液に対して、アンモニアガスを0℃で70分間通じた。反応混合物を室温で11時間撹拌後、濃縮することにより、対応するアミドの粗生成物を得た。
引き続き、得られた粗生成物のアミドのテトラヒドロフラン(2.50mL)溶液に対して水素化アルミニウムリチウム(92.6mg,2.47mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で10分間撹拌し、55℃に昇温して18時間撹拌した後、0℃で水(200μL)を加えて反応を停止した。反応混合物をセライト濾過し、減圧濃縮後、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:アンモニア水抽出によりアンモニアを飽和させたクロロホルム/メタノール=50/1)を用いて分取することにより、対応する光学活性アミノアルコール(14.5mg,65%)を得た。物性値は以下のとおりである。
[α] 22=+44.4(c 1.0,methanol);
H NMR(CDCl):δ3.65−2.55(m,1H),3.80−2.40(br m,3H),2.65(dd,J=12.7,2.7Hz,1H),2.44(dd,J=12.7,8.1Hz,1H),1.06(d,J=6.3Hz,3H).

Claims (4)

  1. 下記式((d)のいずれかで表される触媒と、カルボン酸無水物、又はカルボン酸無水物及びカルボン酸とを含む溶媒中で、ラセミの2−ヒドロキシエステルのうち一方のエナンチオマーを選択的にエステル化する光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法であって、
    前記溶媒中にカルボン酸無水物が含まれカルボン酸が含まれない場合、該カルボン酸無水物はα位が3級炭素原子又は4級炭素原子であるカルボン酸の無水物であり、
    前記溶媒中にカルボン酸無水物及びカルボン酸が含まれる場合、該カルボン酸はα位が3級炭素原子又は4級炭素原子であることを特徴とする光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法。
    Figure 0005605716
    (式((d)中、Xは下記の置換基
    Figure 0005605716
    のいずれかを示し、Rは保護基を示す。)
  2. 前記カルボン酸無水物としてジフェニル酢酸無水物を含む溶媒中で、前記ラセミの2−ヒドロキシエステルのうち一方のエナンチオマーを選択的にエステル化する請求項1記載の光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法。
  3. 前記カルボン酸無水物としてピバル酸無水物を含み、前記カルボン酸としてジフェニル酢酸を含む溶媒中で、前記ラセミの2−ヒドロキシエステルのうち一方のエナンチオマーを選択的にエステル化する請求項1記載の光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法。
  4. 前記溶媒が鎖状エーテル系溶媒である請求項1から3のいずれか1項記載の光学活性2−ヒドロキシエステルの製造方法。
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