JP5605661B2 - 人工情緒発生装置及び方法 - Google Patents

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本発明は、人工感情情緒発生装置及び方法に係り、さらに詳細には、複数の基本情緒を含むいろいろな情緒値群の情緒値の集合でロボットの現在情緒を生成することで、人間の複合情緒のようにロボットなどの機械装置の情緒表現をさらに写実的に具現できる人工情緒発生装置及び方法に関する。
一般的に、ロボットなどの機械装置の情緒は、センサーを通じる入力により予め設定された一定数の情緒を持つ情緒空間の特定位置で生成される情緒に限定される。
図1は、一般的なロボット情緒表現方式を示す概略図である。
ロボットをして情緒を表現させるためには、現在ロボットの情緒値を算出せねばならない。感情、すなわち情緒とは、喜びや悲しみなどの一つの細部情緒に定められる場合はほとんどない。人間が現在喜びを感じる場合であっても、驚きの情緒と怒りの情緒など他の情緒が一部反映される。すなわち、情緒表現は、複合的な細部情緒が反映された結果である。したがって、ロボットを通じて現実的な情緒表現を具現するためには、ロボットに適用する情緒値も喜び(happiness)、悲しみ(sadness)、驚き(surprise)、怒り(anger)などの多様な細部情緒を反映してベクトルで表すことができる。
図1のように、一般的にロボットの情緒を表現するために2次元または3次元の固定された次元の空間を用い、このような固定された次元の空間上の一定の位置に情緒及びその情緒に該当する情緒表現をマッピングする。情緒値は、空間上の一定の位置に該当するベクトル値で表現及び計算できる。
すなわち、ベクトル空間上のいろいろな点に情緒をマッピングしておき、各情緒に該当する情緒表現を一対一にマッピングした後、特定の情緒ベクトルが与えられた場合、前記特定の情緒ベクトルと、ベクトル空間上にマッピングされたいろいろな情緒のうち距離上最も近い情緒の一つを選択して、その情緒と一対一マッピングされた情緒を表現する方法を採用してきた。
言い換えれば、ベクトル空間上の無数な座標に情緒及びその情緒に該当する情緒表現を手作業でマッピングさせるには限界があるため、従来の図1の方式は、少数の座標を選択して各座標に該当する情緒及び情緒に該当する情緒表現動作をマッピングしておいた後、ロボットの情緒値を分析して最も近い座標の情緒座標を選択し、それにより情緒表現を行うものである。
例えば、4次元ベクトル空間上の座標1に情緒値1{喜び1、悲しみ0、驚き0、怒り0)を表すように設定されており、情緒値2{喜び3/4、悲しみ1/4、驚き0、怒り0}と情緒値3{喜び3/4、悲しみ0、驚き1/4、驚き0}とが他の情緒及び情緒を表現する座標より座標1に近い場合、情緒値1、2、3はいずれも座標1に設定された情緒表現を行うようになる。
このように、従来の方式は、内部的に実際に生成された情緒値が相異なるにもかかわらず、選択される情緒値は座標1にマッピングされた情緒値のうち最も類似した一つのみ選択され、同じ座標の情緒値を基準として情緒表現動作を選択するため、一般的に表現機関を通じて表現される形態も同一である。
さらに詳細な説明のために、図2を活用する。図2は、従来の情緒及び情緒状態入力値からロボットの情緒を生成する過程を説明するための概略図である。図2では、説明の便宜のために1次元の情緒座標系を使用した。
情緒座標系で、座標1に喜びの基本情緒を配し、座標−1に悲しみの基本情緒を配した場合を仮定する。入力値が0.3ならば、0.3に最も近い基本情緒を抽出する。図2の場合、0.3は−1より1に近いので、喜びの基本情緒が抽出される。喜びの基本情緒は、情緒座標系で座標1であるため、最終的にロボットの情緒は座標1になる。
前記のような情緒発生方式によれば、入力値が0.5であるとしても、入力値が0.3である場合と同じく最終ロボットの情緒は座標1になる。
したがって、前述した情緒発生方式によって生成されたロボットの情緒を入力されて目、口、ジェスチャなどを表現する情緒表現装置の立場では、情緒状態入力値が0.3、0.5などと相異なっても同じ座標1をロボットの情緒と表現する。したがって、従来のほとんどのロボットでは、入力値が異なっても同じ情緒表現がなされる。
しかし、人間の情緒は喜びの情緒であっても、悲しみや驚きなど他の情緒が複合的に反映された複合情緒である。したがって、悲しみや驚きなどの他の情緒がどれほど反映されているかによって喜びの程度が変わる。また喜びの程度によって情緒表現にも差を見せる。
ロボットの情緒表現で図るところが人間に近接な情緒表現であるため、ロボットが人間に近接な情緒を表現するためには、人間の複合情緒を追従する複合情緒を生成せねばならない。
特許文献1には、1次情緒と2次情緒などの複数の情緒を生成するロボット及び方法について記述されている。しかし、前記の特許文献1に開示される1次情緒は、センサー部からの情報に基づいて外部の評価なしにロボットの情緒で生成した情緒(驚き情緒と恐怖情緒など)を表し、2次情緒は、センサー情報以外にデータベースの目録基準による評価、時間などの影響を評価して生成した情緒(喜び、怒り、拒否、中立、悲しみ、そして一部の恐怖情緒など)を表す。すなわち、前記の特許文献1は、人間の複合情緒を追従する複合情緒を表していない。したがって、特許文献1の技術も図1及び図2で言及した限界を持っている。
韓国公開特許第2007−0061054号公報
本発明の課題は、複数の基本情緒を含むいろいろな情緒値群の情緒値の集合でロボットの現在情緒を生成することで、人間の複合情緒のようにロボットの情緒表現をさらに写実的に具現できる人工情緒発生装置及び方法を提供することである。
本発明が解決しようとする技術的課題は、前記技術的課題に制限されず、言及していないさらに他の技術的課題は、下記の記載から当業者に明らかに理解されうる。
前記技術的課題を解決するための本発明の一側面による人工情緒発生装置は、ロボットなどの機械装置の内部状態座標系上に、機械装置に付与された基本情緒から遠ざかるほど段々減少する情緒値を持つ情緒値群を生成する情緒値群生成部と、前記内部状態座標系上で、前記機械装置の内部状態入力値の座標が表す各情緒値群の情緒値の集合を前記機械装置の情緒として生成する情緒発生部と、を備える。
一実施形態において、前記情緒値群は、加重値、中央値、分散を持つ一つのガウス分布であるか、または複数のガウス分布が合成されたガウス分布である。
一実施形態において、前記情緒値群生成部は、前記同じ基本情緒の複数の情緒値群を合成して一つの情緒値群を形成する。
一実施形態において、前記情緒値の集合の各情緒値は、確率的に表現される。
一実施形態において、前記機械装置の情緒e(k)は、次の数式1で表現される。
ここで、Jは、基本情緒の数であり、eは、j番目の基本情緒の情緒値であり、前記数式1において、n次元内部状態座標系でj番目の基本情緒に対する情緒確率分布または情緒値群P(x(k)|e)は、次の数式2のように定めらる。
ここで、
であり、ωj,m(k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの加重値であり、M(k)は、k時間でj番目の情緒分布が持っているガウスモードの数であり、μj,m(k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの中央値であり、Σj,m(k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの帯域幅であり、x(k)は、k時間における内部状態入力値であり、[]は、転置行列である。
数式2の情緒確率分布または情緒値群P(x(k)|e)の各情緒値の確率的表現(確率値)P(e|x(k))は、ベイスの定理(Bayes'rule)を用いて数式3のように計算され、
ここで、j番目の情緒の確率値であるP(e|x(k))は、事後確率として使われ、P(x(k)|e)は、尤度関数として使われ、P(e)は、eの事前確率であって、各情緒値が選択されうる確率であり、各情緒値の事前確率の和は1である。
本発明の一側面による人工情緒発生方法は、機械装置の内部状態座標系上に、機械装置に付与された基本情緒から遠ざかるほど段々減少する情緒値を持つ情緒値群を生成する段階と、前記内部状態座標系上で、前記機械装置の内部状態入力値の座標が表す各情緒値群の情緒値の集合を前記機械装置の情緒として生成する段階と、を含む。
一実施形態において、前記情緒値群を生成する段階は、混合ガウス分布(Gaussian Mixture Mode、GMM)を適用して複数の基本情緒の情緒値群を合成し、一つの情緒値群を生成する段階を含む。
一実施形態において、前記各情緒値群の情緒値の集合を機械装置の情緒として生成する段階は、前記集合の情緒値にベイスの定理を適用して各情緒値が確率的に表現されるように変換する段階を含む。
一実施形態において、前記各情緒値群の情緒値の集合を機械装置の情緒として生成する段階は、次の数式1で表現されるe(k)を、機械装置の情緒として生成する段階を含む。
本発明のさらに他の側面では、プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供できる。ここで、プログラムとは、前記機械装置の情緒発生方法をコンピュータで実行させるための手段(ソフトウェアなど)を称する。
本発明によれば、基本情緒値だけでロボットの情緒を生成する代わりに、複数の基本情緒を含むいろいろな情緒値群の情緒値の集合でロボットの情緒を生成できる人工情緒発生装置及び方法を提供できる。
また、本発明によれば、人間の複合情緒のように多様な基本情緒が複合的に反映された複合情緒を生成できる人工情緒発生装置及び方法を提供できる。このように生成された複合情緒は、ロボットの情緒表現をさらに写実的に具現するための用途として使われる。
従来のロボットの情緒空間を示す概略図である。 従来の情緒状態入力値からロボットの情緒を生成する過程を示す概略図である。 本発明の一実施形態による人工情緒発生装置を概略的に示すブロック図である。 図3のロボットの情緒発生装置に採用可能な情緒確率分布を示す概略図である。 図3のロボットの情緒発生装置に採用可能な情緒発生方法として同じ基本情緒が追加された場合の情緒発生過程を説明するための概略図である。 本発明のロボットの情緒発生装置の動作を説明するための概略図である。 本発明の一実施形態によるロボットの情緒発生方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の人工情緒発生装置及び方法について図面を参照してさらに詳細に説明する。
図3は、本発明の一実施形態によるロボットの情緒発生装置を示すブロック図である。図4は、図3のロボットの情緒発生装置に採用可能な情緒確率分布を示す概略図である。
まず、図4と関連して説明すれば、図4は、内部状態空間を示す座標であり、心理学のFFM(Five Factor Model)に基づいて5次元の内部状態(開放性(opennesstoexperience)、誠実性(conscientiousness)、外向性(extraversion)、親和性(agreeableness)、神経症的傾向性(neuroticism))空間を構成したものであり、図4上に図示された同じ質感の円錐形状は、それぞれの情緒を示すものである。すなわち、一つの円錐形状は一つの情緒確率分布を示すものである。図4に示したように、外向性と親和性というロボットの基本内部状態軸に近い箇所に、G1という情緒を表す確率分布曲線がかけられている。
以下、図3を参照して説明すれば、ロボットの情緒発生装置は、情緒値群生成部110及び情緒発生部130で形成される。情緒発生装置は、ロボットの内部状態空間上にロボットに付与された基本情緒から遠ざかるほど段々減少する情緒値を持つ情緒値群を生成する情緒値群生成部110、及び内部状態空間上でロボットの内部状態入力値の座標が表す各情緒値群の情緒値の集合を、ロボットの情緒として生成する情緒発生部130を備える。
すなわち、情緒値群生成部110は、前記の図4に示したように、円錐モデルの情緒分布を生成する役割を行い、情緒発生部130は、外部から入力された値及び前記の情緒値群生成部110で生成した情緒分布により情緒値の集合を生成する役割を行う。
情緒値群生成部110は、図2のように情緒座標系上の一座標に一つの情緒を設定することとは異なって、図4に示したように、内部状態の空間上に一つの情緒分布を設定する。
ここで、一つの情緒分布は、複数のガウス分布G1またはガウスモードを持っている一つの生成的確率モデルとして表現され、情緒空間は、体積空間を形成する複数の生成的確率モデルとして表現される。この時、体積空間は、基本情緒の座標で最も大きく、基本情緒の座標から遠ざかるほど段々減少する複数の情緒値で表現される。そして、情緒値は情緒を表す大きさである。例えば、純粋に喜びの情緒のみある場合を仮定する時、同じ喜びでも喜びの大きさが異なる。このように喜びの大きさを表現するためのものが情緒値である。
基本情緒は、ユーザがロボットに付与した情緒であり、喜び、悲しみ、怒り、驚き、恐れなどのように定義できる。これらの基本情緒は、ロボットの内部状態空間座標系上に設定される。
情緒値群は多様に設定され、これらの情緒値群で生成された体積空間の形状は、ロボットの性格や性向と現れる。例えば、図4に示したように、同じ質感の円錐は同じ情緒を表し、各円錐の形態はロボットごとに異なり、これはロボットの固有性格になる。また、情緒値群の設定時に基本情緒の座標における情緒値を最も大きくし、基本情緒の座標から遠ざかるほど情緒値を段々低減させることが自然な情緒表現に有利であるが、必ずしもこれに限定される必要はない。
一方、情緒値群は、内部状態入力値に基づいて生成される。ロボットが情緒表現をするためには、初期に外部の刺激が必要である。かかる刺激はロボットに設置された情緒関連センサーにより感知され、センサーの感知結果は、ロボットが持っている内部空間状態の座標系上で表現できるデータに加工される。このように加工されたデータが内部状態入力値になりうる。また、情緒値群を内部状態入力値によって変動させることで、ダイナミックな情緒表現が可能になる。
一方、基本情緒は同じ基本情緒を複数持つことができる。この時、情緒値群生成部110は、同じ基本情緒の情緒値群を合成して一つの情緒値群を形成できる。
学習能力が付与されたロボットの場合学習により、喜びの情緒座標が変動、追加、削除される。例えば、図5のように、喜びの座標1以外に学習により喜びの座標0.5が追加されうるが、情緒値群生成部110は、各喜びに対して情緒値群を生成する。このような場合、同じ情緒が二つであるため、これを取り合わせて一つの情緒値群と表すことができる。
図5は、図3のロボットの情緒発生装置に採用可能な、同じ基本情緒が追加された場合の情緒発生方法を説明するための概略図である。
図5は、各情緒値群が基本情緒の座標を中心とするガウス曲線を形成する場合を示し、喜びの座標1のガウス曲線と、学習により新たに追加された喜び0.5のガウス曲線とが、混合ガウス分布(Gaussian Mixture Mode、GMM)により取り合わせられた状態を示す。
このように、情緒発生部130は、内部状態空間の座標系上で、ロボットの内部状態入力値の座標が表す各情緒値群の情緒値の集合をロボットの情緒として生成する。かかる各情緒値群の情緒値の集合をロボットの情緒として生成する過程については、後述される。
一方、本実施形態では、ガウス曲線で情緒値群を表したが、三角形のように、前述した体積空間の条件を満たす多様な曲線で情緒値群を表すことができる。ただし、中央値(基本情緒に対する情緒値など)を中心として散布の同じガウス曲線などを用いれば、ロボットの内部状態座標系で基準情緒を中心とする情緒値の散布を均一に形成することで、ロボットの情緒を表す情緒ベクトルの計算を容易に行えるが、必ずしもこれに限定されるものではない。
図6は、本発明の一実施形態による1次元情緒空間上に、他の情緒に対して2個の情緒確率分布(情緒値群)を持つ情緒モデルを示す図面であり、ロボットの情緒発生装置の動作を説明するための概略図である。説明の便宜のために、図6に示したように、1次元内部状態空間上に位置した情緒曲線を用いて情緒モデルを説明する。
図6では、1次元座標上に、基本情緒である喜びの座標1と他の基本情緒である悲しみの座標−1とが付与されており、各基本情緒に対してガウス曲線を形成する情緒確率分布が付与されている。
もし、内部状態入力値が0.3である場合、既存には喜びの座標1がロボットの情緒となったが、本実施形態の情緒発生部130によれば、0.3の座標が表す各情緒値群の情緒値の集合である{4,1}がロボットの情緒となる。もちろん、このような表現のためには、集合の元素順序を予め設定しておかねばならない。本実施形態では、{喜びの情緒値、悲しみの情緒値}のように設定された場合を示す。
本実施形態によれば、単純に喜びを表す座標1でロボットの情緒を表現する代わりに、喜びの情緒の大きさが4であり、悲しみの情緒の大きさが1である複合情緒を信頼性のあるように生成できる。この時、ガウス曲線の形状によって複合情緒が変わるので、ガウス曲線はロボットの性格を形成するわけになる。
また、次元によって、一つの内部状態入力値が一つの情緒確率分布で複数の入力値を表す場合、最も大きい値または最も小さな値または平均に近い値などを選択して一つの情緒値を抽出してもよい。結果的に複数次元で内部状態座標系が拡張される場合、内部状態入力値が表す入力値は内部状態当り一つのみ抽出してもよい。
一方、情緒発生部130は、ロボットの情緒を入力とするロボットの情緒表現装置の便宜を考慮して、複合情緒の各要素である集合の情緒値を確率的に表現できる。確率的な表現は、情緒値を百分率または総合1の分数で表すことを意味する。例えば、前記の例でロボットの情緒が{4,1}である場合、百分率で表せば{80,20}になり、総合1の分数で表せば{4/5,1/5}になる。
以下、本発明の人工情緒発生装置の動作を数式で説明する。
内部状態座標系上に基本情緒を設定する。内部状態入力値と各基本情緒の情緒確率分布とによって各情緒の情緒値が定められ、これらの集合が複合情緒である。各情緒の確率分布(情緒値群)は、GMMを使用して形成でき、各情緒値の確率的表現は、ベイスの定理(Bayes' rule)を用いて計算される。細部事項は、次の通りである。
1)情緒値群生成入力値である内部状態ベクトルx(k)の定義
ロボットの最終情緒は、内部状態座標系上の内部状態入力値(ベクトル)に基づいて生成される。内部状態入力値x(k)は、ロボットの現在状態であり、周辺環境またはセンサー入力により定められる。これは、色々な方法で定められ、一例として、NEO−PI−R(the Revised NEO Personality Inventory)方法により定められる。内部状態入力値x(k)は、内部状態座標系の軸の数と同じ次元を持つ。例えば、FFM(心理学のFive Factor Model)を使用した5次元の内部状態ならば、内部状態入力値x(k)は5次ベクトルであり、Openness to experience、Conscientiousness、Extraversion、Agreeableness、Neuroticismの値を持ち、それぞれの値によってロボットの状態が定められる。
2)ロボットの情緒である情緒ベクトルe(k)の定義
最終情緒は、単純に一つの情緒値で表現されるものではなく、いろいろな情緒値の確率値が反映された複合情緒で生成される。この複合情緒は、情緒ベクトルe(k)で表すことができ、J個の情緒を使用するならば、ロボットの情緒は、次の数式1のように表すことができる。
ここで、Jは、基本情緒の数であり、eは、j番目の基本情緒の情緒値である。例えば、e=happiness、e=surprise、e=sadness、e=love、e=disgust、e=fear、e=angryでありうる。[]は、転置行列であって、表現方式の一つであるため削除できる。
3)情緒確率分布P(x(k)|e)の設定
内部状態座標系上に各基本情緒に対する確率分布を配する。各基本情緒に対する確率分布は、GMMを使用する。これを用いれば、各基本情緒の分布をダイナミックに作ることができ、各情緒値を独立的に計算できる。n次元内部状態座標系で、j番目の基本情緒に対する情緒確率分布(情緒分布、情緒値群)P(x(k)|e)は、次の数式2のように定められる。
ここで、
である。そして、ωj,m(k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウス分布またはガウスモードの加重値であり、M(k)は、k時間でj番目の情緒分布が持っているガウスモードの数であり、μj,m(k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの中央値であり、Σj,m(k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの帯域幅であり、x(k)は、k時間における内部状態入力値である。ガウスモードは、一つのガウス曲線を意味する。
4)情緒値の確率的表現であるP(e|x(k))の計算
各情緒値の確率的表現(確率値)は、ベイスの定理を用いて数式3のように計算できる。ここで、j番目の情緒の確率値であるP(e|x(k))は、事後確率(posterior probability)として使われる。
ここで、P(x(k)|e)は、尤度関数(likelihood function)として使われ、P(e)は、eの事前確率(prior probability)であって、各情緒値が選択されうる確率(情緒値の確率的表現)であり、各情緒値の事前確率の和は1である。
以上の数式1ないし3によれば、J個の基本情緒が付与された場合、J個のP(e|x(k))を持つJ次元の情緒ベクトルe(k)が定められる。e(k)は、J個の情緒値が確率的表現で反映された複合情緒になる。
図7は、本発明の一実施形態によるロボットの情緒発生方法を示すフローチャートである。
まず、ロボットに付与された基本情緒の座標から遠ざかるほど段々減少する情緒値を持つ情緒値群を、ロボットの内部状態座標系上に複数で生成する(S510)。
情緒値群生成部110で行われる動作としてGMMを適用して情緒値群を生成できる。これによれば、数式2が行われた後、情緒値群であるP(x(k)|e)が出力される。
次いで、内部状態座標系上でロボットの内部状態入力値の座標が表す各情緒値群の情緒値の集合を、ロボットの情緒として生成する(S530)。
ここで、内部状態入力値は、ロボットの所定の入力部(図示せず)から出力される値に対応できる。その場合、入力部は、ロボットの外部環境情報を感知して内部状態座標系の一点または特定座標に対応するように内部状態入力値を出力する手段、またはかかる手段に相応する機能を行う構成部でありうる。
情緒発生部130で行われる動作として集合の情緒値にベイスの定理を適用して、各情緒値が確率的に表現されるようにさらに変換できる。これによれば、数式3が行われた後、情緒値の確率的表現であるP(e|x(k))が出力される。
一方、前述した本発明のロボットの情緒発生方法は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで実行させるためのプログラム形態で記録できる。
一方、当業者ならば、本発明がその技術的思想や必須特徴を変更せずに他の具体的な形態で行われうるということを理解できるであろう。したがって、以上で記述した実施形態はあらゆる面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解せねばならない。本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは特許請求の範囲によって表れ、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導出されるあらゆる変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれていると解釈されねばならない。
本発明は、ロボットなどの機械装置の情緒を生成する装置に適用できる。
特に、多様な情緒表現の可能な情緒表現装置の入力値の生成に用いられる。
110 情緒値群生成部
130 情緒発生部

Claims (7)

  1. 人工情緒発生装置であり、
    機械装置の内部状態座標系上に、機械装置に付与された基本情緒から遠ざかるほど段々減少する情緒値を持つ情緒値群を生成する情緒値群生成部と、
    前記内部状態座標系上で、前記機械装置の内部状態入力値の座標が表す各情緒値群の情緒値の集合を前記機械装置の情緒として生成する情緒発生部と、
    を備え
    前記機械装置の情緒e(k)は、次の数式1で表現されることを特徴とする人工情緒発生装置
    ここで、Jは、基本情緒の数であり、e は、j番目の基本情緒の情緒値であり、
    前記数式1において、n次元内部状態座標系でj番目の基本情緒に対する情緒確率分布または情緒値群P(x(k)|e )は、次の数式2のように定められ、
    ここで、
    であり、ω j,m (k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの加重値であり、M (k)は、k時間でj番目の情緒分布が持っているガウスモードの数であり、μ j,m (k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの中央値であり、Σ j,m (k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの帯域幅であり、x(k)は、k時間における内部状態入力値であり、[] は、転置行列であり、
    前記情緒確率分布または情緒値群P(x(k)|e )の各情緒値の確率的表現(確率値)は、ベイスの定理を用いて数式3のように計算され、
    ここで、j番目の情緒の確率値であるP(e |x(k))は、事後確率として使われ、P(x(k)|e )は、尤度関数として使われ、P(e )は、e の事前確率であって、各情緒値が選択されうる確率であり、各情緒値の事前確率の和は1である。
  2. 前記情緒値群は、加重値、中央値、及び分散を持つ一つのガウス分布であるか、または複数のガウス分布が合成されたガウス分布であることを特徴とする請求項1に記載の人工情緒発生装置。
  3. 前記情緒値群生成部は、基本情緒が同じである複数の情緒値群を合成して一つの情緒値群を形成することを特徴とする請求項2に記載の人工情緒発生装置。
  4. 前記情緒値の集合の各情緒値は、確率的に表現されることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の人工情緒発生装置。
  5. 機械装置の内部状態座標系上に、機械装置に付与された基本情緒から遠ざかるほど段々減少する情緒値を持つ情緒値群を生成する段階と、
    前記内部状態座標系上で、前記機械装置の内部状態入力値の座標が表す各情緒値群の情緒値の集合を前記機械装置の情緒として生成する段階と、
    を含み、
    前記各情緒値群の情緒値の集合を機械装置の情緒として生成する段階は、次の数式1で表現されるe(k)を、機械装置の情緒として生成する段階を含むことを特徴とする人工情緒発生方法
    ここで、Jは、基本情緒の数であり、e は、j番目の基本情緒の情緒値であり;
    前記数式1において、n次元内部状態座標系でj番目の基本情緒に対する情緒確率分布または情緒値群P(x(k)|e )は、次の数式2のように定められ、
    ここで、
    であり、ω j,m (k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの加重値であり、M (k)は、k時間でj番目の情緒分布が持っているガウスモードの数であり、μ j,m (k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの中央値であり、Σ j,m (k)は、k時間でj番目の情緒分布のm番目のガウスモードの帯域幅であり、x(k)は、k時間における内部状態入力値であり、[] は、転置行列であり;
    前記情緒確率分布または情緒値群P(x(k)|e )の各情緒値の確率的表現(確率値)は、ベイスの定理を用いて数式3のように計算され、
    ここで、j番目の情緒の確率値であるP(e |x(k))は、事後確率として使われ、P(x(k)|e )は、尤度関数として使われ、P(e )は、e の事前確率であって、各情緒値が選択されうる確率であり、各情緒値の事前確率の和は1である。
  6. 前記情緒値群を生成する段階は、混合ガウス分布(Gaussian Mixture Mode、GMM)を適用して複数の基本情緒の情緒値群を合成し、一つの情緒値群を生成する段階を含むことを特徴とする請求項に記載の人工情緒発生方法。
  7. 前記各情緒値群の情緒値の集合を機械装置の情緒として生成する段階は、前記集合の情緒値にベイスの定理(Bayes'rule)を適用して各情緒値が確率的に表現されるように変換する段階を含むことを特徴とする請求項に記載の人工情緒発生方法。
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