JP2003196678A - 3次元モデルシステムおよびコンピュータプログラム - Google Patents

3次元モデルシステムおよびコンピュータプログラム

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JP2003196678A
JP2003196678A JP2001390412A JP2001390412A JP2003196678A JP 2003196678 A JP2003196678 A JP 2003196678A JP 2001390412 A JP2001390412 A JP 2001390412A JP 2001390412 A JP2001390412 A JP 2001390412A JP 2003196678 A JP2003196678 A JP 2003196678A
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muscle
type
edge
node
contraction
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Osamu Toyama
修 遠山
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】あるノードに関連する一部の筋肉に対してのみ
変形量を指定した場合でも、ノードの動きが自然なもの
となるように制御することができ、これによって微妙な
表情を表現できるようにすること。 【解決手段】3次元の構成点群によって皮膚が表現さ
れ、皮膚の内部に配置された筋肉Eの伸縮にともなう当
該筋肉Eの両端のノードの変位によって1つまたは複数
の構成点が変位するように構成された3次元モデルシス
テムであって、それぞれの筋肉Eは、指定された変形量
に応じた長さとなるように伸縮するものであり、それぞ
れの筋肉Eに対して、有為な値の変形量の指定がなされ
ない場合にはその長さを保持することなく他の筋肉Eの
伸縮によって長さが可変される第1のタイプ(タイプ
A)、または、有為な値の変形量の指定がなされない場
合であってもその長さを保持する第2のタイプ(タイプ
B)のいずれかのタイプの設定が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚を表現する3
次元の構成点群の一部が筋肉の伸縮にともなって変位す
るように構成された3次元モデルシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、3次元モデルの形状を制御
し、その3次元モデルを2次元面上に投影することによ
ってアニメーションを生成する手法が知られている。例
えば、人物の頭部の3次元モデルの形状を音声に合わせ
て変形し、その顔面を平面上に投影することによって、
言葉を喋る顔アニメーションが生成される。
【0003】そのような3次元モデルシステムには、3
次元の構成点群によって皮膚を表現し、皮膚の内部に配
置した筋肉によって皮膚を変形させる3次元モデル、い
わゆる筋肉モデルがしばしば用いられる(特開平8−1
94839号)。
【0004】筋肉モデルでは、筋肉の伸縮にともなっ
て、その筋肉の両端の2つのノードまたはそのうちの1
つのノードが変位し、ノードの変位に応じて構成点が変
位する。筋肉モデルによると、より少ない制御パラメー
タで微細な皮膚の動きまたは表情を表現することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の筋肉モデルで
は、それぞれの筋肉を伸縮させるために、パラメータに
よってそれぞれの筋肉の変形量(収縮量)を指定する。
各筋肉は、指定された変形量によって長さが決定され、
その両端のノードの位置が決定される。
【0006】そのため、例えば1つのノードに多数の筋
肉が連結されている場合に、そのノードを変位させるた
めに1つの特定の筋肉をパラメータによって伸縮させて
も、他の筋肉の影響によってノードの動きが悪くなり、
ノードが所望の位置に変位しないことが起こる。そうす
ると、皮膚の動きが悪くなり、微妙な表情を旨く表現で
きないこととなる。
【0007】従来においては、ノードを所望の位置に変
位させるためには、そのノードに関連する全ての筋肉に
対して適切な変形量を与えなければならず、パラメータ
の設定が極めて面倒であった。
【0008】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、あるノードに関連する一部の筋肉に対してのみ変
形量を指定した場合でも、ノードの動きが自然なものと
なるように制御することができ、これによって微妙な表
情を表現できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る3次元モデ
ルシステムは、3次元の構成点群によって皮膚が表現さ
れ、皮膚の内部に配置された筋肉の伸縮にともなう当該
筋肉の両端のノードの変位によって1つまたは複数の構
成点が変位するように構成された3次元モデルシステム
であって、それぞれの筋肉に対して、伸縮の難易度を示
す筋肉弾性係数が設定可能であり、それぞれの筋肉に対
し、それぞれの部位に応じて、少なくとも2種類の筋肉
弾性係数から選ばれた1つの筋肉弾性係数が設定される
ように構成されてなる。
【0010】好ましくは、前記筋肉弾性係数は、指定さ
れた変形量の影響の強さを示す伸縮係数と、伸縮のタイ
プを示すタイプ係数との積で示され、前記タイプ係数
は、0または1のいずれかの値に設定される。
【0011】本発明の他の形態によると、それぞれの筋
肉は、指定された変形量に応じた長さとなるように伸縮
するものであり、それぞれの筋肉に対して、有為な値の
変形量の指定がなされない場合にはその長さを保持する
ことなく他の筋肉の伸縮によって長さが可変される第1
のタイプ、または、有為な値の変形量の指定がなされな
い場合であってもその長さを保持する第2のタイプのい
ずれかのタイプの設定が可能である。
【0012】本発明に係るコンピュータプログラムは、
それぞれの筋肉に対して、有為な値の変形量の指定がな
されない場合にその長さを保持することなく他の筋肉の
伸縮によって長さが可変される第1のタイプ、または、
有為な値の変形量の指定がなされない場合であってもそ
の長さを保持する第2のタイプのいずれかのタイプを選
択する処理と、選択されたタイプにしたがって筋肉のノ
ードの変位量を算出する処理とをコンピュータに実行さ
せる。
【0013】本発明における筋肉には、1つ1つの筋肉
(本発明の実施形態でいうエッジ)、およびそれらの集
合(エッジ群)を含む。本発明における皮膚には、人
間、動物、または他の生物の皮膚、および毛髪を含む。
また、それらの表面を覆っているもの、それらの表面に
適用されて一体と見做せるもの、例えば衣服、毛皮、装
身具、鎧、または兜などを含む。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る3次元モデル
システムを適用したアニメーション生成装置1の構成の
例を示す図、図2は磁気記憶装置12に記憶されるプロ
グラムおよびデータの例を示す図、図3はアニメーショ
ン生成装置1の機能的な構成を示す図である。
【0015】図1に示すように、アニメーション生成装
置1は、処理装置10、ディスプレイ装置11、磁気記
憶装置12、キーボード13、マウス14、マイク1
5、およびスピーカ16などによって構成される。
【0016】処理装置10は、CPU10a、RAM1
0b、ROM10c、各種の入出力ポート10d、およ
び各種のコントローラ10eなどによって構成される。
図2に示すように、磁気記憶装置12には、オペレーテ
ィングシステム(OS)12a、顔画像制御プログラム
12b、およびモデリングプログラム12cなどのプロ
グラム、および後に説明する種々の処理に用いられるデ
ータなどが記憶される。モデリングプログラム12cに
は、後で説明する筋肉設定処理のためのプログラムが含
まれる。
【0017】磁気記憶装置12に記憶されたプログラム
およびデータは、必要に応じてRAM10bにロードさ
れる。ロードされたプログラムはCPU10aによって
実行される。アニメーション生成装置1をネットワーク
6Nを介して他のコンピュータに接続し、プログラムま
たはデータをダウンロードすることも可能である。フロ
ッピディスク19a、CD−ROM19b、または光磁
気ディスク(MO)19cなどの各種リムーバブルディ
スク(記録媒体)を介してプログラムまたはデータをロ
ードすることも可能である。
【0018】ディスプレイ装置11には、磁気記憶装置
12に記憶されたデータに基づく種々の画像、処理装置
10による処理によって得られた画像などが表示され
る。例えば、人物の頭部の3次元形状モデル(3次元モ
デル)である顔モデル、顔モデルを所定の方向から2次
元面上に投影して得られる顔画像HF、連続して変化す
る顔画像による顔アニメーションなどが表示される。し
たがって、顔アニメーションは、例えばアニメーション
生成装置1に入力された言葉に合わせて口が動くよう
に、顔モデルを言葉の音韻により制御することによって
生成される。
【0019】キーボード13およびマウス14などの操
作入力装置は、処理装置10に指令または命令を与え、
パラメータを設定し、または顔モデルの制御のための言
葉、その他の種々のデータを入力するために用いられ
る。
【0020】マイク15は、処理装置10に対して音声
によって指令を与えたり、顔モデルの制御のための言葉
を入力するのに用いられる。スピーカ16は、顔画像の
動作すなわちリップシンクアニメーションに合わせて、
言葉を音声として出力する。これにより、ユーザは、顔
画像HFが言葉を喋っているように認識する。
【0021】アニメーション生成装置1として、例え
ば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ
などが用いられる。PDA(Personal Digital Assista
nt)または携帯電話端末などを用いることも可能であ
る。
【0022】図3に示すように、アニメーション生成装
置1には、顔モデル生成部101、データ記憶部10
2、テキストデータ取得部103、顔画像制御部10
4、音声出力部105、形状調整部107、および人物
指定部108などの機能が設けられる。
【0023】これらの機能によって、指定した人物に対
応する筋肉モデル、つまり顔モデルを生成し、その顔モ
デルを言葉によって制御し、言葉に合わせて喋る顔アニ
メーションを生成することができる。
【0024】顔モデルは、3次元空間に配置された多数
の構成頂点(Model Vertex)Vからなる構成頂点群(構
成点群)を有する。これら構成頂点群によって、外観形
状、つまり皮膚の表面が表現される。「皮膚」は、顔面
では文字通り顔の皮膚であるが、頭の部分では毛髪が
「皮膚」となる。例えば衣服を着ている場合に、特に衣
服として異なった制御を行わないのであれば、その衣服
も皮膚と見做せる。
【0025】筋肉モデルでは、皮膚の内部に筋肉が配置
される。筋肉は、1つまたは複数のエッジ(Edge)Eに
よって構成される。つまり、エッジ群が筋肉である。エ
ッジEは直線によって表される。筋肉の性質および作用
は、その構成要素である各エッジEの性質および作用の
総和であるが、特に区別する必要のない場合には、「エ
ッジE」を「筋肉E」と記載することがある。本発明に
おける「筋肉」の概念にはエッジが含まれる。筋肉に加
えて、さらに骨格が配置されることもある。
【0026】1つまたは複数の構成頂点Vとそれら構成
頂点Vによる影響率とによって、1つのノード(Node)
Nが定義される。つまり、各ノードNの初期位置は、そ
れを定義する構成頂点Vの位置と、それぞれの構成頂点
Vの影響率とによって決定される。骨格上の点によって
ノードNが定義されることもある。
【0027】2つのノードNによって、1つのエッジE
が定義される。つまり、エッジEは、その両端に配置さ
れた端点である2つのノードNによって定義される。両
端のノード間の距離が、そのエッジEの長さである。1
つのノードNが複数のエッジEの端点となることがあ
る。
【0028】エッジEの長さは、例えば後述する式
(5)に関連して与えられる。エッジEの長さは、基本
的には、指定された変形量(収縮量)tに基づいて決定
される。変形量tは、例えば、0〜20の値で与えられ
る。その場合に、t=0であれば、当該エッジEが収縮
していない状態、つまり当該エッジEは自由状態の長さ
となる。t=20であれば、最も収縮した状態となる。
【0029】各エッジEの伸縮量(または長さ)の算出
に当たって、変形量tに伸縮係数Iを乗じる。伸縮係数
Iは、各エッジEに対して指定される変形量tの影響の
強さを示すものであり、各エッジEに対してそれぞれ設
定される。伸縮係数Iは、通常、1より大きい値とされ
る。伸縮係数Iの値が大きい程、変形量tの影響を強く
受け、伸縮量は大きくなる。伸縮係数を「強度」と呼称
することもある。
【0030】エッジEが伸縮すると、その両端の2つの
ノードNが変位する(移動する)。2つのノードNの変
位の割合は、各ノードNに設定されたウエイトwによっ
て決定される。例えばノードNのウエイトwが「0」で
ある場合には、エッジEが伸縮してもそのノードNは変
位しない。1つのノードNが複数のエッジEの端点とな
っている場合には、そのノードNの位置は複数のエッジ
Eの伸縮状態によって決まる。
【0031】ノードNが変位すると、そのノードNから
影響を受けるように設定された構成頂点Vが変位する。
ノードNの影響配下にあるそのような構成頂点Vには、
通常、そのノードN自体を定義する構成頂点Vが含まれ
る。影響配下にある構成頂点Vについて、ノードNの変
位による影響率(影響強度)rがそれぞれ定義される。
影響率rの値が大きい程、構成頂点Vの変位量が大き
い。
【0032】各ノードNに対し、影響配下にある構成頂
点Vの影響率rについて、大小2種類が定義される。顔
モデルを制御する際に、2種類の影響率rのうちのいず
れかが選択される。大きい方の影響率rが選択された場
合には、例えば表情が大げさに表現される。
【0033】さて、顔モデルの制御に当たって、各エッ
ジEに対して、第1のタイプである「タイプA」と第2
のタイプである「タイプB」の2種類のタイプのうちの
いずれかを選択して設定することができる。これによっ
て、少ないパラメータで微妙な表情をより自然に表現す
ることができる。
【0034】つまり、タイプAのエッジEは、有為な値
の変形量tの指定がなされない場合、例えば変形量t=
0が指定された場合に、その長さを保持することなく、
そのエッジと直接的または間接的に連結された他のエッ
ジの伸縮によって長さが可変される。その場合に、他の
エッジの収縮に対して抵抗することなく、所定の範囲内
で自由自在に伸縮することができる。つまり、タイプA
のエッジでは、変形量tが与えられない場合には、その
両端のノードNの位置に影響を与えない。したがって、
タイプAのエッジEは、変形量tが与えられない場合に
は、ノードNの位置の計算から除外される。タイプAの
エッジは弾力性を有さない、と見ることができる。
【0035】他方、タイプBのエッジEは、有為な値の
変形量tの指定がなされない場合であっても、そのとき
の長さを保持する。さらには、そのエッジEの自然長を
保持しようとする。つまり、収縮状態のエッジEは、元
の長さに戻ろうとする。したがって、タイプBのエッジ
Eは弾力性を有する、と見ることができる。なお、エッ
ジEの位置、つまり両端のノードNの位置は、他のエッ
ジの収縮に応じて変位可能である。
【0036】このように、タイプBのエッジEは疑似的
な皮膚弾性の機能を持ち、タイプAのエッジEは疑似的
な皮膚弾性の機能を持たない。同じエッジEに対して、
タイプAまたはタイプBを選択的に設定することができ
る。
【0037】これら、エッジEに対するタイプAまたは
タイプBの設定は、後述する式(5)のタイプ係数Cの
値を「0」(タイプAの場合)または「1」(タイプB
の場合)に設定することにより行われる。
【0038】これら、タイプ係数Cと伸縮係数Iとの積
(C×I)は、当該エッジEの伸縮の難易度を示す筋肉
弾性係数であると言える。伸縮係数Iが一定の値である
場合には、エッジ群内に2種類の筋肉弾性係数が存在す
ることになる。伸縮係数Iの値が種々異なれば、それに
応じた種類の筋肉弾性係数が存在することになる。それ
ぞれのエッジEに対しては、それぞれの部位に応じて、
少なくとも2種類の筋肉弾性係数から選ばれた1つの筋
肉弾性係数が設定されることとなる。
【0039】次に、図3に示す各機能についてさらに詳
しく説明する。 〔3次元形状モデル(顔モデル)の生成〕顔モデル生成
部101は、顔画像HFの基となる3次元形状モデルを
生成する。ここでは、アニメーション生成装置1を使用
するユーザ自身の3次元形状モデルを生成する場合につ
いて説明する。
【0040】図4は3次元形状モデルの生成の処理の流
れを説明するフローチャート、図5は標準モデルDSの
例を示す図、図6は変形処理の流れを説明するフローチ
ャート、図7は標準モデルDSの面Sと3次元計測デー
タの点Pとを模式的に示す図、図8は標準モデルDSの
異常変形を防ぐための仮想バネを説明するための図であ
る。
【0041】図4において、まず、標準モデルDSとユ
ーザについての3次元計測データとの概略の位置合わせ
を行う(#101)。本実施形態において、標準モデル
DSは、標準的な人物の頭部の全体を構造化した顔モデ
ル、つまり標準的な頭部の筋肉モデルである。標準モデ
ルDSは、標準的な顔のサイズおよび形状を有する。標
準モデルDSは、上に述べた多数の構成頂点Vを有す
る。また、筋肉配置設定処理によって多数のノードNお
よびエッジEが定義され、影響範囲設定処理によって、
各ノードNの影響配下にある構成頂点Vおよびそれらの
影響率rが定義される。
【0042】3次元計測データは、ユーザの顔について
の点群(構成頂点群)からなる3次元データである。3
次元計測データは、3次元計測装置を用いてユーザを撮
影するなどして予め用意される。
【0043】ステップ#101では、標準モデルDSと
3次元計測データとの距離が最小となるように、標準モ
デルDSの向き、大きさ、および位置を変更する。一般
に、標準モデルDSおよび3次元計測データとして、無
表情の状態のものが用いられる。
【0044】次に、輪郭および特徴点を抽出する(#1
02)。標準モデルDSについての輪郭RKおよび特徴
点TTと同じ位置に配置されるべき輪郭および特徴点
を、3次元計測データ上に、またはそれに対応する2次
元画像上に配置する。
【0045】特徴点として、例えば、目や口の端部、鼻
の頂部、顎の下端部のように実際に特徴のある部分、ま
たは、それらの中間のようなそれ自体では特徴はないが
位置的に特定し易い部分などが選ばれる。輪郭として、
顎のライン、唇のライン、または瞼のラインなどが選ば
れる。
【0046】計算量および誤差を削減するために、3次
元計測データについてデータの削減を行う(#10
3)。標準モデルDSの変形を行う(#104)。すな
わち、3次元計測データの各点と標準モデルDSの面と
の間の距離に関連して定義されたエネルギー関数、また
は過剰な変形を回避するために定義されたエネルギー関
数などを用い、それらが最小となるように標準モデルD
Sの面を変形させる。
【0047】そして、対象とするエネルギー関数および
制御点を変更し、ステップ#104と同様な変更のため
の処理を繰り返す(#105)。次に、ステップ#10
4の変形処理について説明する。
【0048】図7において、3次元計測データを構成す
る点群の1つが点Pkで示される。標準モデルDSの面
Sにおいて、点Pkに最も近い点がQkで示される。点
Qkは、点Pkから面Sに垂線を下ろしたときの交点で
ある。
【0049】点群に面Sをフィッティングする方法は次
の通りである。ここでは、一般的なフィッティングにつ
いて説明する。点群の中の1つの点Pk、それに対応す
る点Qk、および対応点群T={(Pk,Qk),k=
1…n}について、フィッティングエネルギー(Fittin
g Energy) 関数Ff(U)を、次の式(1)のように設
定する。
【0050】
【数1】
【0051】ただし、Qk(U)は、QkがUの関数で
あることを示す。また、面Sの過度の変形を防ぐため
に、図8に示す仮想バネ(elastic bar) KBを導入す
る。仮想バネKBの制約に基づいて、面Sの形状安定化
のための安定化エネルギー関数を導く。
【0052】すなわち、図8において、フィッティング
対象である標準モデルDSの面(曲面)Sの一部が示さ
れている。面Sは、制御点群U=|ui,i=1…n|
で形成されている。隣接する制御点間には、仮想バネK
Bが配置されている。仮想バネKBは、制御点間に引っ
張り力による拘束を与え、面Sの異常変形を防ぐ働きを
する。
【0053】つまり、隣接する制御点uの間隔が大きく
なった場合に、それに応じて仮想バネKBによる引っ張
り力が大きくなる。例えば、点Qkが点Pkに近づく場
合に、その移動にともなって制御点uの間隔が大きくな
ると、仮想バネKBによる引っ張り力が増大する。点Q
kが移動しても制御点uの間隔が変わらなければ、つま
り制御点u間の相対位置関係に変化がなければ、仮想バ
ネKBによる引っ張り力は変化しない。仮想バネKBに
よる引っ張り力を面Sの全体について平均化したもの
を、安定化エネルギーとして定義する。したがって、面
Sの一部が突出して変形した場合に安定化エネルギーは
増大する。面Sの全体が平均して移動すれば安定化エネ
ルギーは零である。
【0054】安定化エネルギー関数Fs(U)は、次の
式(2)で示される。
【0055】
【数2】
【0056】ここで、
【0057】
【数3】
【0058】は、それぞれ、仮想バネKBの初期端点、
変形後の仮想バネKBの端点である。cはバネ係数であ
り、Mは仮想バネKBの本数である。また、次の関係が
成り立つ。
【0059】
【数4】
【0060】したがって、バネ係数cを大きくすると、
仮想バネKBは硬くなって変形し難くなる。このような
安定化エネルギー関数Fs(U)を導入することによ
り、面Sの形状変化に一定の拘束を設けることとなり、
面Sの過度の変形を防ぐことができる。
【0061】上に述べたフィッティングエネルギー関数
Ff(U)、および安定化エネルギー関数Fs(U)を
用い、フィッティングの評価関数F(U)を次の式
(3)のように定義する。
【0062】 F(U)=WfFf(U)+WsFs(U) ……(3) ここで、Wf,Wsは、それぞれ正規化のための重み係
数である。式(3)の評価関数F(U)が十分小さくな
るように、面Sの変形および対応点の探索を繰り返し、
面のフィッティングを行う。例えば、F(U)のUに関
する微分が0に近づく方向にフィッティングを行う。
【0063】図6において、変形処理では、まず、点P
kに対応する点Qkを計算で求め、点Pkと点Qkの組
みを作成する(#111)。面Sを変形し(#11
2)、変形後の評価関数F(U)を計算する(#11
3)。評価関数F(U)が収束するまで(#114でY
es)、処理を繰り返す。
【0064】評価関数F(U)の収束を判定する方法と
して、評価関数F(U)が所定の値よりも小さくなった
ときを収束とする方法、前回の計算と比較べた変化の割
合が所定値以下となったときに収束とする方法など、公
知の方法を用いることが可能である。
【0065】このような処理によって標準モデルDSを
変形し、ユーザの顔の形状をした3次元形状モデルを生
成することができる。生成された3次元形状モデルは、
データ記憶部102に記憶される。3次元形状モデルを
「顔モデル3M」と記載することがある。なお、データ
記憶部102には、他の複数の人物の顔モデル3Mが記
憶されている。 〔筋肉の定義〕図9は顔モデル3Mの構成の例を示す
図、図10はノードデータ72aの例を示す図、図11
はエッジデータ72bの例を示す図、図12は筋肉グル
ープデータ72cの例を示す図、図13はノード影響デ
ータ73の例を示す図、図14はノードNとその位置を
定義する構成頂点Vとの関係を示す図、図15はエッジ
Eの構成を説明するための図、図16乃至図18は口周
りのエッジEの配置の例を示す図、図19は口周りのエ
ッジEの1つを伸縮させた場合のノードNの変位の例を
示す図、図20はあるノードNの変位による影響が及ぶ
範囲の例を説明する図である。
【0066】図9(a)において、複数の細い直線同士
の交点は、顔モデル3Mの構成頂点Vを示す。顔の表面
すなわち皮膚の位置は、構成頂点Vによって決定され
る。太い直線は、顔モデル3Mのエッジ(筋肉)Eであ
る。黒い丸印は、エッジEの端点を意味するノードNを
示す。つまり、エッジEの位置は、異なる2つのノード
Nによって決定される。ノードN(N1、N2、…)
は、顔全体の各エッジEの端点となる位置に配置されて
いる。なお、エッジEは人間の実際の筋肉に即して配置
されるので、顔の動きをリアルに再現することができ
る。
【0067】図9(b)は、ノードNとエッジEとの関
係を分かりやすくするために、図9(a)から構成頂点
Vを省略して示している。図9(a)(b)は、顔の右
半分のノードNおよびエッジEを省略して示している
が、実際には、右半分にも左半分と同様にノードNおよ
びエッジEが存在する。
【0068】ノードNの位置は、次に示す式(4)のよ
うに、構成頂点Vの相対的位置として表される。
【0069】
【数5】
【0070】次に、ノードNの具体例を説明する。図1
0に示すノードデータ72aは、各ノードNのID番
号、各ノードNを定義する構成頂点VのID番号、およ
びそれら構成頂点Vによる影響率(Rate)を示す。
【0071】例えば、ID=1のノードN1の位置は、
ID=50、43、15の3つの構成頂点V(V50、
V43、V15)によって決まる。それら構成頂点Vの
影響率は、それぞれ、「0.3」「0.5」「0.2」
である。
【0072】図14に示されるように、ノードN1は、
それら3つの構成頂点Vからなる三角形の各辺を影響度
に基づいて内分し、各内分点とその向かい合う構成頂点
Vとを結ぶ3本の直線の交点に位置する。
【0073】エッジEの伸縮にともなうノードNの変位
は、次に示す式(5)によって求められる。
【0074】
【数6】
【0075】エッジEの具体例およびエッジEの伸縮に
ともなうノードNの変位について、上の式(5)を参照
しながら説明する。図11に示すエッジデータ72b
は、各エッジEのID番号、各エッジEを定義するノー
ドNのID番号、各ノードNのウエイトw、および、各
エッジEの伸縮係数Iを示す。ウエイトwは、そのエッ
ジEを伸縮させた場合に、どちらのノードNをどれだけ
の割合で移動させるかを示す。
【0076】例えば、図15に示されるように、ID=
1のエッジE1は、ID=1とID=2の2つのノード
N1,N2によって決まる。ノードN1,N2のウエイ
トwは、それぞれ「1.0」「0.0」である。したが
って、エッジE1が伸縮したときに、ノードN1のみが
変位し、ノードN2は変位しない。もし、両端のノード
Nのウエイトwが「0.7」「0.3」であった場合に
は、エッジEが伸縮したときに、各ノードNがそれぞれ
7対3の割合で変位する。また、エッジE1の伸縮係数
Iは「10」である。
【0077】図12に示す筋肉グループデータ72c
は、各グループのID番号、各グループの名前、伸縮の
タイプ、各グループに所属するエッジEのID番号を示
す。具体的には、ID=1のグループは、名前が「笑
筋」である。伸縮のタイプは「タイプA」であり、ID
=1,2…のエッジEによって構成される。笑筋に属す
るエッジEは、一方の端点が皮膚に、他方の端点が骨格
に、それぞれ接続される。
【0078】ID=2のグループは、名前が「口輪筋」
である。伸縮のタイプは「タイプB」であり、ID=
3,4…のエッジEによって構成される。口輪筋に属す
るエッジEは、両方の端点が皮膚に接続される。
【0079】タイプAの場合には、タイプ係数Cが
「0」に設定され、タイプBの場合にはタイプ係数Cが
「1」に設定される。但し、上に述べたように、変形量
tが指定されなかった場合、または指定されてもしきい
値εよりも小さく、したがって有為な値の変形量tの指
定がなされなかった場合には、タイプ係数Cが「0」に
設定される。
【0080】図12で理解できるように、表情に影響を
与える一連のエッジ群に対して、1つの筋肉の名前が付
けられ、それぞれの筋肉に対してタイプが設定される。
しかし、図12で設定されるタイプはデフォルト値であ
り、個々の指定によってそれとは異なるタイプを設定す
ることができる。
【0081】これら、ノードデータ72a、エッジデー
タ72b、および筋肉グループデータ72cを合わせ
て、筋肉配置データ72ということがある。上の式
(5)において、右辺の第2項の分子にある、l0 (エ
ルゼロ、エッジEの自然長)、t(エッジの目標変形
量)、l(エル、エッジの現在長)からなる項は、エッ
ジEに対して指定する変形量tを示す。なお、式(5)
で示されるパラメータのtは、エッジの目標変形量であ
り、上に説明した変形量tとは異なるものである。
【0082】また、右辺の第2項の分母は、当該ノード
Nに与える力の総和と考えることができる。上に述べた
ように、伸縮係数Iとして1より大きい値が用いられる
ため、伸縮係数Iの総和によって分子を除すことによ
り、適切な変位量が算出される。もし、分母で除さない
場合には、ノードNに対する変位量が大きくなり過ぎ
て、目標位置をとおり過ぎてしまうこととなる。換言す
れば、伸縮係数IはエッジE間の力関係を表すものであ
るため、全体として伸縮係数Iが「1」となるように除
しているものと言える。
【0083】上の式(5)で理解できるように、あるノ
ードNを変位させる要因は、そのノードNに接続された
全てのエッジEの影響の総和に基づく。このように複数
のエッジEに関係するノードNが存在する場合には、収
束演算または連立演算によってノードNの変位後の位置
が求められる。
【0084】図16はエッジEが自然長であるときの状
態を示す。図17および図18は、図16に示すエッジ
E100,E101が収縮したときの各エッジEの状態
を示す。但し、図17は、タイプAとタイプBとの両方
のタイプが図12に示すように適切に設定された場合で
あり、図18は全てのエッジEに対してタイプAを設定
した場合である。
【0085】図16および図17に示す状態の一部が、
図19に拡大されて示されている。図19において、実
線はエッジEが自然長である場合を示し、図16に対応
する。鎖線はエッジE100を収縮させたときの状態を
示し、図17に対応する。笑筋に属するエッジE100
〜104はタイプAであり、口輪筋に属するエッジE2
00〜204はタイプBである。
【0086】図19に示されるように、エッジE100
〜104は、それらの一方の端点が骨格に接続されてお
り、それらの端点は変位しない。エッジE100の収縮
にともなって、口輪筋のエッジE200〜204は引っ
張られ、それらの長さを保持した状態で移動する。但
し、エッジE200〜204は、その長さが自然長に戻
ろうとする。このとき、上の式(5)の右辺の第2項の
分子にあるl0 (エッジEの自然長)とl(エッジの現
在長)とが等しくなるように、すなわち元の長さを保つ
ような力をノードNに与え、これによってノードNの位
置を変化させる。これによってノードNが変位し、その
ノードNの変位に合わせて笑筋のエッジE101〜10
4が伸びる。
【0087】このように、筋肉の部位に応じて2種類の
タイプのいずれかを適切に設定しておくことによって、
エッジE100,E101の収縮によって口元のエッジ
Eが全体的に旨く変形し、これによって皮膚が全体的に
変化して自然な表情を表現することができる。
【0088】これに対して、例えば全てのエッジEがタ
イプAであった場合には、図18に示すように、エッジ
E100,E101の収縮によってそれに直接的に連結
されたエッジEのみが伸縮し、エッジEの変形が局所的
となってしまう。したがって、皮膚の変化も局所的とな
り、表情に不自然な部分が生じる。
【0089】また、例えば、全てのエッジEがタイプB
であった場合には、相互に動きを制約するため、エッジ
E100,E101に大きな変形量tを指定した場合で
あっても変形が鈍くなり、表情はほとんど変化しない。
この場合には、全てのエッジEに対して適切な変形量t
を指定してやる必要がある。
【0090】図13に示すノード影響データ73は、ノ
ードNの変位が構成頂点Vに及ぼす影響の範囲を示すデ
ータである。ノード影響データ73として、強度1と強
度2の2種類のデータが設定されている。
【0091】それぞれの強度において、ノード影響デー
タ73は、ノードNのID番号、そのノードNによって
影響を受ける構成頂点VのID番号、および、その影響
の度合いである影響率を示す。影響率が大きい程、ノー
ドNの変位にともなう構成頂点Vの変位量が大きい。
【0092】ノードNの影響を受ける構成頂点Vは、そ
のノードNの周辺に集中している。例えば図20に示す
ように、大きい黒丸が示すノードNの変位による影響を
受ける構成頂点Vは、小さい黒丸が示す9つの構成頂点
Vである。
【0093】ノードNの変位にともなって構成頂点Vが
変位する位置は、次に示す式(6)によって求められ
る。
【0094】
【数7】
【0095】なお、筋肉配置データ72およびノード影
響データ73は、データ記憶部102に記憶されてい
る。 〔顔モデルの形状を制御するためのデータ〕図21は音
韻別形状データ74の例を示す図、図22は各形状グル
ープの形状に変化したときの顔モデル3Mの例を示す図
である。
【0096】上述のように、各エッジEを変形させてノ
ードNを変位させ、これによって影響配下にある構成頂
点Vの位置を変えることによって、顔モデル3Mを変形
させることができる。
【0097】したがって、顔モデル3Mを所定の形状に
変形させるには、その形状になるように各エッジEの変
形量を決めればよい。例えば、言葉に合わせて口が開閉
するように顔モデル3Mを連続して動作させるには、そ
の言葉に含まれる音韻ごとに各エッジEの変形量を決め
ればよい。
【0098】図21に示す音韻別形状データ74は、各
音韻について、その音韻を発したときの形状となるよう
に顔モデル3Mの口を変化させるための各エッジEの変
形量tを定めるものである。
【0099】図21に示すように、5つの母音「a」、
「e」、「i」、「o」、「u」に対応して、各筋肉
(エッジE1、E2、…)の変形量tが定められてい
る。変形量tは、エッジEが収縮していない状態を
「0」、最も収縮した状態を「20」とする。例えば、
変形量tが「15.0」であれば、そのエッジEが75
%収縮する。
【0100】音韻別形状データ74には、図12の筋肉
グループデータ72cで設定されたエッジEのタイプと
は異なるタイプを指定したい場合に、そのタイプのデー
タが含まれている。
【0101】したがって、例えば、母音「e」を発音す
るときには、エッジE1,E2に対し、変形量t=0、
タイプBを指定し、エッジE3,E4に対し、変形量t
=0を指定し、エッジE5に対し、変形量t=4を指定
する。このとき、エッジE3,E4,E5は、筋肉グル
ープデータ72cで設定されたデフォルト値のタイプが
採用される。
【0102】これら音韻別形状データ74によって顔モ
デル3Mの制御が行われると、それぞれ、図22(a)
〜(e)に示すように口元の形状が変化する。なお、音
韻別形状データ74は、図3のデータ記憶部102に記
憶されている。音韻別形状データ74を用いると、テキ
ストデータなどに基づいて、そこに含まれる音韻によっ
て顔モデル3Mを変形させることができる。
【0103】図3に戻って、テキストデータ取得部10
3は、顔モデル3Mに喋らせる言葉をテキストデータ7
0として取得する。テキストデータ70は、「こんばん
は」のように言葉を表す文字列からなる。 〔顔画像の制御(アニメーションの実行)〕図3に戻っ
て、人物指定部108は、顔アニメーションの再現の対
象となる人物を指定する人物指定データ76を取得し、
その人物に対応する顔モデル3Mを用いて顔アニメーシ
ョンを生成するように顔画像制御部104に指示する。
人物の指定は、ユーザによるアニメーション生成装置1
の操作または他のコンピュータから受信した電子メール
などに基づいて行われる。例えば、電子メールの場合
は、その送信者に対応する顔モデル3Mを検索する。
【0104】顔画像制御部104は、音韻取得部16
1、時間配分部162、形状取得部163、および動画
像生成部164によって構成され、テキストデータ70
および人物指定部108によって検索された顔モデル3
Mなどに基づいて顔画像HFを制御し、言葉を喋るアニ
メーションを実行する。
【0105】音韻取得部161は、テキストデータ70
の文字列を音韻ごとに区切る。例えば、文字列「こんば
んは」の場合は、「k、o、n、b、a、n、w、a」
のように区切られる。
【0106】時間配分部162は、音韻取得部161で
得られた音韻に基づいて顔モデル3Mを変形させる際の
時間的な配分に関する設定を行う。つまり、どの動作が
どのタイミングで行われるのかに関する設定を行い、タ
イムテーブルを生成する。
【0107】形状取得部163には、エッジタイプ選択
部163aおよび変位量算出部163bが設けられる。
形状取得部163は、時間配分部162によって得られ
たタイムテーブルを重ね、これに基づいて時刻ごとの顔
モデル3Mの各エッジEの変形量tおよび顔モデル3M
の位置姿勢を求める。例えば、1秒当たり30フレーム
のアニメーションを生成する場合であれば、1/30秒
ごとの各エッジEの変形量tを求める。また、エッジタ
イプ選択部163aによって、各エッジEのタイプを選
択して決定する。
【0108】このようにして求められた各エッジEの変
形量tおよびタイプに基づいて、変位量算出部163b
は、式(5)などによって、各エッジEのノードNの変
位量を算出する。算出結果に基づいて、各ノードNの位
置を変え、式(6)などによって顔モデル3Mの各構成
頂点Vの位置を算出する。
【0109】動画像生成部164は、形状取得部163
によって得られた顔モデル3Mの各構成頂点Vの位置を
タイムテーブルに従って1フレームごとに変化させなが
ら所定の方向から2次元上に投影することによって顔画
像HFを動作させ、リップシンクアニメーションを生成
する。
【0110】音声出力部105は、テキストデータ70
を音声化し、リップシンクアニメーションと同期して出
力する。次に、アニメーション生成装置1における処理
の流れをフローチャートを参照して説明する。
【0111】図23は筋肉設定処理を示すフローチャー
トである。図23において、筋肉配置設定処理を行って
筋肉配置データ72を設定し(#121)、影響範囲設
定処理を行ってノード影響データ73を設定する(#1
22)。なお、筋肉設定処理は、標準モデルDSに対し
て実行してもよく、生成された3次元形状データに対し
て実行してもよい。
【0112】図24はアニメーション処理を示すフロー
チャートである。図24において、テキストデータ70
を入力し、テキストデータ70に含まれる言葉を音韻ご
とに区切る(#141)。音韻別形状データ74を参照
し、音韻に対応する変形量tおよび特に指定されたエッ
ジEのタイプを取得する(#142)。
【0113】各エッジEに対してタイプを選択して決定
する(#143)。各ノードNについて、エッジEのタ
イプ、変形量t、伸縮係数I、ウエイトwなどに基づい
て、変位量を算出する(#144)。各ノードNの変位
量に応じて各構成頂点Vの位置を求め、顔モデル3Mの
形状を決定する(#145)。フレームごとに顔モデル
3Mの形状を変化させてアニメーションを実行する(#
146)。
【0114】本実施形態では、ユーザの3次元計測デー
タに標準モデルをフィッティングすることにより顔モデ
ルを取得したが、ユーザの2次元画像に標準モデルをフ
ィッティングして顔モデルを取得してもよい。または、
種々のCG(Computer Graphics )プログラムを用いて
顔モデルを作成してもよい。
【0115】本実施形態では、人物の顔を対象にアニメ
ーションを生成したが、他のキャラクタを対象にしても
よい。例えば、犬または猫などの動物、架空の動物、ロ
ボットなどを対象にしてもよい。また、人物または動物
の全身を対象にアニメーションを生成してもよい。
【0116】その他、アニメーション生成装置1の全体
または各部の構成、処理内容、処理順序などは、本発明
の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【0117】
【発明の効果】本発明によると、あるノードに関連する
一部の筋肉に対してのみ変形量を指定した場合でも、ノ
ードの動きが自然なものとなるように制御することがで
き、これによって微妙な表情を表現することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る3次元モデルシステムを適用した
アニメーション生成装置の構成の例を示す図である。
【図2】磁気記憶装置に記憶されるプログラムおよびデ
ータの例を示す図である。
【図3】アニメーション生成装置の機能的な構成を示す
図である。
【図4】3次元形状モデルの生成の処理の流れを説明す
るフローチャートである。
【図5】標準モデルの例を示す図である。
【図6】変形処理の流れを説明するフローチャートであ
る。
【図7】標準モデルの面Sと3次元計測データの点Pと
を模式的に示す図である。
【図8】標準モデルの異常変形を防ぐための仮想バネを
説明するための図である。
【図9】顔モデルの構成の例を示す図である。
【図10】ノードデータの例を示す図である。
【図11】エッジデータの例を示す図である。
【図12】筋肉グループデータの例を示す図である。
【図13】ノード影響データの例を示す図である。
【図14】ノードとその位置を定義する構成頂点との関
係を示す図である。
【図15】エッジの構成を説明するための図である。
【図16】口周りのエッジの配置の例を示す図である。
【図17】口周りのエッジの配置の例を示す図である。
【図18】口周りのエッジの配置の例を示す図である。
【図19】口周りのエッジの1つを伸縮させた場合のノ
ードの変位の例を示す図である。
【図20】あるノードの変位による影響が及ぶ範囲の例
を説明する図である。
【図21】音韻別形状データの例を示す図である。
【図22】各形状グループの形状に変化したときの顔モ
デルの例を示す図である。
【図23】筋肉設定処理を示すフローチャートである。
【図24】アニメーション処理を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 アニメーション生成装置(3次元モデルシステム) 10 処理装置 163a エッジタイプ選択部 163b 変位量算出部 V 構成頂点(構成点) E エッジ(筋肉) N ノード I 伸縮係数(強度) C タイプ係数 t 変形量

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3次元の構成点群によって皮膚が表現さ
    れ、皮膚の内部に配置された筋肉の伸縮にともなう当該
    筋肉の両端のノードの変位によって1つまたは複数の構
    成点が変位するように構成された3次元モデルシステム
    であって、 それぞれの筋肉に対して、伸縮の難易度を示す筋肉弾性
    係数が設定可能であり、 それぞれの筋肉に対し、それぞれの部位に応じて、少な
    くとも2種類の筋肉弾性係数から選ばれた1つの筋肉弾
    性係数が設定されるように構成されてなる、 ことを特徴とする3次元モデルシステム。
  2. 【請求項2】前記筋肉弾性係数は、指定された変形量の
    影響の強さを示す伸縮係数と、伸縮のタイプを示すタイ
    プ係数との積で示され、 前記タイプ係数は、0または1のいずれかの値に設定さ
    れる、 請求項1記載の3次元モデルシステム。
  3. 【請求項3】3次元の構成点群によって皮膚が表現さ
    れ、皮膚の内部に配置された筋肉の伸縮にともなう当該
    筋肉の両端のノードの変位によって1つまたは複数の構
    成点が変位するように構成された3次元モデルシステム
    であって、 それぞれの筋肉は、指定された変形量に応じた長さとな
    るように伸縮するものであり、 それぞれの筋肉に対して、有為な値の変形量の指定がな
    されない場合にはその長さを保持することなく他の筋肉
    の伸縮によって長さが可変される第1のタイプ、また
    は、有為な値の変形量の指定がなされない場合であって
    もその長さを保持する第2のタイプのいずれかのタイプ
    の設定が可能である、 ことを特徴とする3次元モデルシステム。
  4. 【請求項4】3次元の構成点群によって皮膚が表現さ
    れ、皮膚の内部に配置された筋肉の伸縮にともなう当該
    筋肉の両端のノードの変位によって1つまたは複数の構
    成点が変位するように構成された3次元モデルシステム
    のためのコンピュータプログラムであって、 それぞれの筋肉に対して、有為な値の変形量の指定がな
    されない場合にその長さを保持することなく他の筋肉の
    伸縮によって長さが可変される第1のタイプ、または、
    有為な値の変形量の指定がなされない場合であってもそ
    の長さを保持する第2のタイプのいずれかのタイプを選
    択する処理と、 選択されたタイプにしたがって筋肉のノードの変位量を
    算出する処理と、 をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
  5. 【請求項5】請求項4記載のコンピュータプログラムが
    記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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