JP5602288B1 - 車両位置認識システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成により安価に、道路に関する測定を行う車両を所定の位置に走行させることができる車両位置認識システムを提供すること。
【解決手段】車両位置認識システム1は、車両Cの屋根に、前輪W1の車軸と後輪W2の車軸との間の中央に位置して配置されたカメラ2と、カメラ2の撮影画像に基づいて設定されたポインタ42を表示させる情報処理部3と、カメラ2の撮影画像とポインタ42を重複して表示するモニタ4と、ポインタ42を設定するためのキャリブレーション治具10を備える。キャリブレーション治具10を車輪W1,W2に基づいて位置決めし、モニタ4に表示された模擬区画線部11の側縁部にポインタ42を設定する。走行時にモニタ4に表示される道路の区画線20がポインタ42と一致するように運転することにより、車両Cを安定して適正位置に走行させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、道路に関する測定を行う車両に搭載され、車両の運転者に車両の走行位置を認識させる車両位置認識システムに関する。
舗装された道路の路面においては、走行車両から作用する荷重や天候の変動に起因して、アスファルトやセメント等の結合材の摩耗や、骨材の脱落が発生し、表面に凹凸が生じる。道路の路面の凹凸が進展すると、車両の乗り心地の悪化や、車両の制御性の悪化等の不都合が生じるので、適切な時期に舗装の補修や打ち替え等を行う必要がある。そこで、道路の保全を目的として、舗装の補修や打ち替えの要否を判断するために、路面の形状が定期的に測定されている。
道路の保全目的で路面の形状を測定する場合、凹凸の進展状況を適切に判断するために、道路の同一位置を定期的に測定する必要がある。従来、道路の同一位置の路面形状を定期的に測定するために、予め特定された測定位置へ測定員が赴き、測定位置を含む周囲領域に車両の走行規制を設定し、手作業により路面形状を測定している。手作業による路面形状の測定方法としては、測定位置に水糸を設置し、水糸と路面との離隔距離をスケールで計測する方法がある。
また、路面形状を測定する従来の方法として、レーザを用いた測定機器を台車に搭載してなるプロフィルメータを用いる方法がある。プロフィルメータを用いた測定方法では、路面の測定位置に水糸で測定線を描き、この測定線に沿うように台車を人力で牽引しながら測定機器を作動させる。この方法によれば、路面形状の計測を測定機器で行うので、スケールを用いた測定よりも手間を削減できる。プロフィルメータの台車には、牽引の手間を軽減するために、モータアシストを有するものが存在する。プロフィルメータを用いた測定方法においても、路面の測定位置を含む周辺領域に、車両の走行規制を設定する。
しかしながら、上記従来の路面形状の測定方法は、走行規制を設定するので道路交通に与える影響が大いという問題がある。また、水糸を設置してスケールで計測を行う作業や、水糸で描いた測定線に沿って台車を牽引する作業に手間がかかるという問題がある。また、一度の計測作業で計測可能な延長距離が短いという問題がある。
そこで最近、レーザを用いた車載型の測定機器を用いて、車両で走行しながら路面形状を測定する方法が普及しつつある。車載型の測定機器を用いた測定方法では、道路の同一位置で測定を行うために、道路に設置された車道外側線等の区画線から所定の距離をおいた位置を、車両で走行する必要がある。道路の区画線から所定の距離をおいた位置を、安定して精度良く走行するためには、運転者の目視に基づく運転では不十分である。そこで、道路の車線に沿って走行するように車両を制御する車両制御装置を適用することが考えられる。
この種の車両制御装置として、車両の前方の様子をカメラで撮影し、撮像画像から道路区画線を検出して、車両が走行車線から逸脱しているか否かを判断する車線逸脱防止装置がある(例えば、特許文献1参照)。この車線逸脱防止装置は、カメラの撮影画像に基づいて、走行車線に対する車両のヨー角と、走行車線中央からの横変位と、走行車線の曲率と、車線幅等を算出し、これらの算出値に基づいて、車両が走行車線から逸脱しているか否かを判断する。車両が走行車線から逸脱していると判断すると、走行状態に応じた操舵制御量と制動力制御量を定め、操舵制御量に相当するトルクで操舵を行うと共に、制動力制御量に相当するヨーモーメント量となるように制動を行っている。
特開2005−178743号公報
路面の凹凸の進展状況を観察するためには、測定を行うごとに、道路の同一位置を測定する必要があり、測定位置の誤差が数センチメートル以内に収まるように、同一位置を走行する必要がある。
しかしながら、上記車線逸脱防止装置は、車両の前方の撮影画像に基づいて、車両が走行車線から逸脱しているか否かを判断するものであるため、測定位置の誤差が数センチメートル以内に収まるように同一位置を走行することは困難である。また、上記車線逸脱防止装置は、撮影画像に基づいて操舵や制動を行うので、操舵装置や制動装置に制御機構を接続する必要があるため、車両に取り付ける作業に手間がかかるという問題がある。また、車線逸脱防止装置は、操舵装置と制動装置の制御機構を備えるので、構造が複雑であり、装置コストが高いという問題がある。更に、上記車線逸脱防止装置は、車両に搭載されると、異なる車両に移し替えることは困難であり、複数の車両で異なる測定を行う場合に、全ての車両に車両制御装置を設置する必要があるため、コスト高となる問題がある。
そこで、本発明の課題は、簡易な構成により安価に、道路に関する測定を行う車両を所定の位置に走行させることができる車両位置認識システムを提供することにある。また、車両に容易に搭載できると共に、複数の車両に搭載できる車両位置認識システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の車両位置認識システムは、
道路に関する測定を行う車両の側部に搭載され、上記道路に設置された区画線を含む路面を撮影するカメラと、
上記カメラの撮影領域に配置され、車両が走行すべき道路の幅方向位置と区画線との位置関係を示すキャリブレーション治具と、
上記カメラの撮影画像を表示するモニタと、
上記カメラで撮影されたキャリブレーション治具の撮影画像に基づいて、上記モニタに、区画線の適正位置を表示する適正位置表示手段と
を備えることを特徴としている。
上記構成によれば、道路に関する測定を行う車両の側部に搭載されたカメラにより、上記道路に設置された区画線を含む路面が撮影される。道路に関する測定としては、例えば路面形状、路面の摩擦係数、乗り心地、走行音、車両の速度、車両の加速度、降雨量及び路面温度等の測定が該当する。道路に関する測定を行うに先立ち、車両が走行すべき道路の幅方向位置と区画線との位置関係を示すキャリブレーション治具が、上記カメラの撮影領域に配置され、上記カメラで撮影される。このキャリブレーション治具の撮影画像に基づいて、適正位置表示手段により、上記モニタに区画線の適正位置が表示される。上記車両で道路に関する測定を行う際、上記モニタに、上記カメラで撮影された撮影画像と、上記区画線の適正位置とが表示されることにより、車両の運転者は、車両の走行位置が適正であるか否かを認識することができる。運転者は、上記モニタに表示された撮影画像中の区画線が、上記適正位置表示手段で表示される適正位置となるように運転を行うことにより、この車両を、キャリブレーション治具で定められる同一位置に走行させることができる。したがって、測定を行う度に、キャリブレーション治具で定められる同一位置に、車両を走行させることができる。
上記車両位置認識システムは、車両の側部に搭載されたカメラで道路の区画線を含む路面を撮影してモニタに表示するので、車両の前方の撮影画像に基づいて車両の位置を判断する従来の車線逸脱防止装置よりも正確に、車線における車両の位置を特定することができる。したがって、従来よりも高精度に、車両を適正位置に配置させることができる。また、上記車両位置認識システムは、上記カメラとキャリブレーション治具とモニタと適正位置表示手段で構成するので、従来の車線逸脱防止装置よりも安価に作製できる。さらに、上記車両位置認識システムは、従来の車線逸脱防止装置のように車両の操舵装置や制動装置の制御機構が不要であるので、複数の車両の間で容易に載せ替えを行うことができる。したがって、道路に関する測定を行う複数の車両に、単一の車両位置認識システムを用いることができるので、異なる車両で行う複数の測定を、安価に同一位置で測定を行うことができる。なお、上記カメラは、上記車両の可能な限り高い位置に設置することが好ましい。また、上記カメラは、車両の車軸と平行の鉛直面内にレンズ軸を含むように設置するのが好ましい。
一実施形態の車両位置認識システムは、上記キャリブレーション治具は、上記道路に設置された区画線と実質的に同じ幅に形成された模擬区画線部と、この模擬区画線部を、実際の区画線と測定を行うべき位置との間の離隔に対応する距離だけ車両から隔てるように、上記車両に対して位置決めする位置決め部とを有する。
上記実施形態によれば、キャリブレーション治具は、道路に設置された区画線と実質的に同じ幅に形成された模擬区画線部が、位置決め部によって車両に対して位置決めされ、実際の区画線と測定を行うべき位置との間の離隔に対応する距離だけ車両から隔てられる。したがって、このキャリブレーション治具をカメラで撮影した撮影画像を、モニタに表示することにより、実際に道路を走行する際に実際の区画線が表示されるべきモニタ上の位置を、上記模擬区画線部によって特定することができる。
一実施形態の車両位置認識システムは、上記キャリブレーション治具の位置決め部は、上記車両の車輪によって位置決めを行う。
上記実施形態によれば、キャリブレーション治具の位置決め部は、車両の車輪によって位置決めを行うので、模擬区画線部を容易に適正位置に位置決めすることができる。
一実施形態の車両位置認識システムは、上記キャリブレーション治具の位置決め部は、上記車両に搭載された測定装置から出射される測定用の光によって位置決めを行う。
上記実施形態によれば、キャリブレーション治具の位置決め部は、車両に搭載された測定装置から出射される測定用の光によって位置決めを行うので、模擬区画線部を、容易かつ正確に、適正位置に位置決めすることができる。ここで、上記測定装置から出射される測定用の光としては、レーザ光を利用することができる。
一実施形態の車両位置認識システムは、上記カメラは、上記車両の前輪の車軸と後輪の車軸との間の中央に配置されている。
上記実施形態によれば、カメラが車両の前輪の車軸と後輪の車軸との間の中央に配置されているので、道路の曲線部分においても区画線と車両との間の位置関係を適切に撮影することができる。ここで、上記カメラは、車両の前輪の車軸と後輪の車軸との間の中央を通ると共に車軸と平行の鉛直面内に、レンズ軸を含むように設置されるのが好ましい。
一実施形態の車両位置認識システムは、上記適正位置表示手段は、上記モニタに表示された上記キャリブレーション治具の撮影画像の模擬区画線部の表示位置を示すポインタを、上記カメラの撮影画像と重複して上記モニタに表示する。
上記実施形態によれば、適正位置表示手段により、モニタに表示されたキャリブレーション治具の撮影画像の模擬区画線部の表示位置を示すポインタが、カメラの撮影画像と重複して上記モニタに表示される。したがって、運転者に、ポインタで示される区画線の適正位置と、実際の区画線の位置との差を、分かり易く認識させることができる。運転者は、モニタに表示された実際の区画線の位置が、上記ポインタと一致するように運転を行うことにより、容易にキャリブレーション治具で定められる同一位置に車両を走行させることができる。
一実施形態の車両位置認識システムは、上記モニタに表示されたキャリブレーション治具の撮影画像上で、上記ポインタの位置を特定する入力を受ける特定入力部を有する。
上記実施形態によれば、モニタを視認する操作者により、モニタに表示されたキャリブレーション治具の撮影画像上で、ポインタの位置を特定する入力が特定入力部に行われる。特定入力部としては、キャリブレーション治具の撮影画像と重複してモニタにポインタ候補位置を表示すると共に、このポインタ候補位置の移動を指令する入力と、ポインタ位置の決定を指令する入力とを受ける入力装置を採用することができる。このような入力装置としては、例えばマウスや、方向指示ボタン及び決定ボタンや、モニタと一体に形成されたタッチパネル等を用いて構成できる。
また、モニタにキャリブレーション治具の模擬区画線部の表示位置を示すポインタは、上記特定入力部によって位置が特定されるほか、画像認識により、キャリブレーション治具の撮影画像から模擬区画線部が認識されて特定されてもよい。
一実施形態の車両位置認識システムは、上記適正位置表示手段は、上記モニタに、上記キャリブレーション治具の模擬区画線部を含む撮影画像を、上記カメラの撮影画像と並べて表示する。
上記実施形態によれば、適正位置表示手段により、モニタに、キャリブレーション治具の模擬区画線部を含む撮影画像が、カメラの撮影画像と並べて表示される。したがって、運転者に、模擬区画線部によって示される区画線の適正位置と、実際の区画線の位置との差を、分かり易く認識させることができる。車両の運転者は、上記モニタに表示されたカメラの撮影画像中の区画線の位置が、キャリブレーション治具の撮影画像中の模擬区画線部の位置と一致するように運転を行うことにより、容易にキャリブレーション治具で定められる同一位置に車両を走行させることができる。
本発明の実施形態の車両位置認識システムを搭載した車両を模式的に示す側面図である。 車両位置認識システムを搭載した車両を模式的に示す背面図である。 車両位置認識システムの構成を示すブロック図である。 キャリブレーション治具を示す平面図である。 キャリブレーション治具を車両に設置した様子を示す平面図である。 キャリブレーション治具の撮影画像をモニタに表示した様子を示す図である。 モニタに、キャリブレーション治具の撮影画像にポインタを重複して表示した様子を示す図である。 モニタに、道路の撮影画像にポインタを重複して表示した様子を示す図である。 道路における車両の走行状態を示す図である。 他の実施形態のキャリブレーション治具が適用される車両を示す平面図である。 他の実施形態のキャリブレーション治具を示す平面図である。 他の実施形態のキャリブレーション治具を車両に位置合わせした様子を示す平面図である。 他の実施形態のモニタに、キャリブレーション治具の撮影画像と道路の撮影画像とを並べて表示した様子を示す図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の車両位置認識システムを搭載した車両を模式的に示す側面図であり、図2は、車両位置認識システムを搭載した車両を模式的に示す背面図である。この車両位置認識システムが搭載された車両Cは、路面形状を測定する測定装置Sを備える。この路面形状の測定装置Sは、下面から道路の路面に向けてレーザを出射して反射光を検出し、この反射光に基づいて車両Cと路面との間の距離の変化を検出して路面形状の測定を行う。すなわち、この車両Cに設けられた測定装置Sは、道路に関する情報として、路面の形状の情報を収集するものである。
図3は、本実施形態の車両位置認識システムを示すブロック図である。この車両位置認識システム1は、路面を撮影するカメラ2と、カメラ2の撮影画像を処理すると共にモニタに表示する画像情報を出力する情報処理部3と、情報処理部3からの画像情報を表示して出力するモニタ4と、車両位置認識システムを操作するための操作ボタン5を含んで構成されている。カメラ2は汎用のCCDカメラを用いることができ、情報処理部3は画像処理機能を有するマイクロコンピュータを用いることができ、モニタ4は液晶ディスプレイ等の表示パネルを用いることができる。なお、モニタ4は、画像を表示すると共に操作者の指による接触入力を受けるタッチパネルで形成して、操作ボタン5を兼ねてもよい。
カメラ2は、道路の区画線としての車道外側線を撮影するものであり、車両Cの最上部である屋根に設置されている。また、カメラ2は、側面視において、車両Cの前輪W1の車軸と後輪W2の車軸の間の中央に配置されている。すなわち、図1の側面図に示すように、車両Cの前輪W1の車軸と後輪W2の車軸の間の距離をLとして、各車軸からL/2の位置に配置されている。また、カメラ2は、レンズ軸を前輪W1及び後輪W2の車軸と平行の面内に含むように、かつ、撮影画像中に車両Cの側部と区画線とが収まるように設置されている。このようなカメラ2の設置角度は、背面視において、レンズの中心を通る鉛直線に対してレンズ軸が5°から20°の角度をなす範囲である。
情報処理部3は、モニタ4の筺体内に集積回路を収容して一体化してもよく、或いは、汎用のノートパソコンにインストールされたプログラムを実行することにより実現してもよい。要は、可搬性を有し、容易に車両Cに搭載できればよい。
上記カメラ2は、車道外側線以外に、車道中央線や車線境界線等の区画線を撮影してもよい。また、カメラ2が撮影する区画線は、実線と破線のいずれでもよい。
モニタ4は、3〜5インチの表示領域を有し、車両Cのダッシュボード上の運転席側のように、運転時に運転者が前方に向ける視線を少ない移動量で移して視認できる位置に設置されるのが好ましい。
車両位置認識システム1は、走行を行う前に、図4に示すようなキャリブレーション治具10を用いて、モニタ4にポインタの位置を特定する。このポインタは、車両Cが道路を走行する際にモニタ4に表示されるカメラ2の撮影画像のうち、区画線が位置すべき適正位置を、上記撮影画像と重複して示すものである。運転者は、モニタ4に表示される撮影画像中の区画線の位置が、上記ポインタと一致するように車両Cを運転することにより、区画線から道路の幅方向に所定の離隔距離をおいた位置を安定して走行することが可能となる。すなわち、ポインタは、運転者が車両Cを運転する際にモニタ4に表示される区画線の目標位置を示すものである。
キャリブレーション治具10は、道路に設置された区画線と同じ幅を有する板状体で形成された模擬区画線部11と、車両Cの前輪W1と後輪W2の間に配置され、先端部12aで前輪W1及び後輪W2に対する位置合わせを行う定規部12と、定規部12を所定の離隔距離Dをおいて模擬区画線部11に接続する接続部13を有する。上記接続部13によって設定される離隔距離Dは、車両Cが道路を走行する際に通行して測定装置Sで測定を行うべき位置に対応して特定される。上記定規部12と接続部13が、キャリブレーション治具の位置決め部として機能する。上記接続部13は、伸縮可能に形成し、離隔距離Dを適宜変更可能としてもよい。
図5に示すように、上記キャリブレーション治具10の定規部12を車両Cの前輪W1と後輪W2の間に配置し、定規部12の2つの先端部12aの位置を、前輪W1と後輪W2の幅方向の中央に夫々一致するように調整する。これにより、キャリブレーション治具10の模擬区画線部11が、車両Cが道路を走行する際に存在すべき位置に配置される。こうして、キャリブレーション治具10の模擬区画線部11が、車両Cに対して位置決めされる。
続いて、車両Cに対して位置決めされたキャリブレーション治具10の模擬区画線部11を、カメラ2で撮影してモニタ4に表示する。図6は、モニタ4に、模擬区画線部11の撮影画像を表示した様子を示す図である。図6に示すように、モニタ4には、キャリブレーション治具10の模擬区画線部11及び接続部13と、車両Cの一部が表示される。このモニタ4に表示された撮影画像を視認する操作者により、模擬区画線部11の表示位置にポインタ42が設定される。操作者は、モニタ4を視認しながら操作ボタン5を操作し、モニタ4に撮影画像と重複して表示された線状のカーソル41を移動させて、模擬区画線部11の一方の側縁と一致させる。次いで、操作ボタン5を操作して決定を入力すると、カーソル41を配置した模擬区画線部11の一方の側縁に、ポインタ42が設定される。続いて、操作者は、モニタ4を視認しながら操作ボタン5を操作し、カーソル41を移動させて、模擬区画線部11の他方の側縁と一致させる。次いで、操作ボタン5を操作して決定を入力し、模擬区画線部11の他方の側縁にポインタ42が設定される。こうして、図7に示すように、模擬区画線部11の両方の側縁にポインタ42,42が設定される。このように、操作ボタン5は、本発明の特定入力部として機能する。なお、特定入力部は、操作ボタン5以外に、モニタ4の画像表示領域に設けたタッチパネルによって実現してもよい。操作ボタン5を通じてモニタ4の所定の表示領域にポインタ42,42を設定する処理は、操作ボタン5からの入力を受ける情報処理部3により実行される。
モニタ4に表示された模擬区画線部11の両方の側縁にポインタ42,42を設定すると、キャリブレーション治具10を取り外して、車両Cによる道路の測定を開始する。
車両Cが測定対象の道路の走行を開始すると、測定装置Sによる路面の形状の測定を開始すると共に、車両位置認識システム1のカメラ2による道路面の撮影を開始する。カメラ2の撮影画像は、情報処理部3を通じてモニタ4に表示される。モニタ4には、カメラ2の撮影画像に上記ポインタ42,42が重複して表示される。図8は、モニタ4にカメラ2の撮影画像と、この撮影画像に重複するポインタ42,42とが表示された様子を示す図である。図8に示すように、モニタ4に、実際に走行する道路をカメラ2が撮影してなる撮影画像が表示され、この撮影画像中に区画線20が表れる。車両Cの運転者は、モニタ4を視認し、撮影画像中の区画線20と、ポインタ42,42とのずれdを認識し、撮影画像中の区画線20の両側縁がポインタ42,42と一致するように、ステアリングホイールを操作する。これにより、車両Cが走行する道路の幅方向位置が、区画線20に対して、キャリブレーション治具10によって設定された位置関係となる。すなわち、車両Cは、前輪W1と後輪W2との間の中央が、区画線20に対して離隔距離Dをおいた位置を走行するように運転される。このように、モニタ4にポインタ42,42を表示させる情報処理部3は、本発明の適正位置表示手段に相当する。
上記車両Cは、測定装置Sによる測定を行う度に、キャリブレーション治具10を用いてモニタ4上でポインタ42,42を設定し、このポインタ42,42と区画線20が一致するように運転することにより、道路の同一位置を走行することができる。その結果、測定装置Sによる複数回の測定を、道路の同一位置で行うことができるので、路面の時系列における変化を正確に把握することができる。
本実施形態の車両位置認識システム1は、車両Cの屋根の最上部、かつ、車両Cの前輪W1の車軸と後輪W2の間の中央に配置されたカメラ2により、路面の区画線を撮影するので、道路の形状にかかわらず、安定して区画線から所定距離に車両Cを走行させることができる。詳しくは、図9(a)に示す直線部分を走行する場合と、図9(b)に示す左カーブ部分を走行する場合と、図9(c)に示す右カーブ部分を走行する場合とのいずれも、モニタ4に表示された区画線20の位置をポインタ42,42に合わせて運転することにより、車両Cの前輪W1の車軸と後輪W2の車軸の間の中央から区画線20までの距離を、キャリブレーション治具10で規定した遠隔距離Dとすることができる。
以上のように、本実施形態の車両位置認識システム1によれば、カメラ2とキャリブレーション治具10とモニタ4と情報処理部3で構成できるので、従来の車線逸脱防止装置よりも安価に作製できる。また、本実施形態の車両位置認識システム1は、車両Sにカメラ2とモニタ4を設置すれば使用可能となるので、従来の車線逸脱防止装置よりも容易に取り付けることができる。さらに、上記車両位置認識システム1は、従来の車線逸脱防止装置のように車両の操舵装置や制動装置の制御機構が不要であるので、複数の車両の間で容易に載せ替えを行うことができる。したがって、道路に関する測定を行う複数の車両に、単一の車両位置認識システム1を用いることができるので、異なる車両で行う複数の測定を、安価に同一位置で測定を行うことができる。
上記実施形態において、ポインタ42の設定は、モニタ4を視認する操作者が操作ボタン5を操作して行ったが、情報処理部3が画像認識機能を備え、画像認識機能により、キャリブレーション治具10の撮影画像から模擬区画線部11を認識して設定してもよい。
また、上記実施形態において、キャリブレーション治具10は、車両Cの前輪W1及び後輪W2に位置合わせを行って模擬区画線部11の位置決めを行ったが、他の方法により模擬区画線部11の位置決めを行うキャリブレーション治具を用いることができる。図10は、変形例のキャリブレーション治具が適用される車両Cの平面図であり、図11は、変形例のキャリブレーション治具を示す平面図である。
この車両Cは、車両本体の底面に、路面に対して光Bを出射する発光素子が設置されている。この発光素子は、路面形状を測定する測定装置の測定用の光を出射するものでもよく、また、専らキャリブレーション治具の位置合わせを行うための光を出射するものでもよい。
図11に示すように、変形例のキャリブレーション治具15は、模擬区画線部11と、この模擬区画線部11の両端近傍の一方の側縁から直角に延びる2つの延出部16と、延出部16の先端に設けられた照準17を有する。上記延出部16と照準17が、キャリブレーション治具の位置決め部として機能する。
変形例のキャリブレーション治具15は、上記車両Cの発光素子から光Bを出射させた状態で、この光Bに照準17が一致するように配置される。こうして配置されたキャリブレーション治具15の模擬区画線部11をカメラ2で撮影し、撮影画像をモニタ4に表示して、キャリブレーション治具10を用いた場合と同様にポインタ42を設定する。変形例のキャリブレーション治具15によれば、車両Cからの出射光Bを利用して、容易に模擬区画線部11の位置決めを行うことができる。特に、光Bが測定装置の測定用の光である場合、車両Cに搭載された機器を活用することにより、容易に精度良く模擬区画線部11の位置決めを行うことができる。
また、上記実施形態では、モニタ4に、走行時のカメラ2の撮影画像とポインタ42,42とを重複して表示することにより、走行位置のずれを認識させたが、走行時のカメラ2の撮影画像と、キャリブレーション治具10,15の模擬区画線部11の撮影画像とを並べて表示することにより、走行位置のずれを認識させてもよい。図13は、モニタ4の表示領域を、上半分を適正ライン表示領域45とし、下半分を走行ライン表示領域46とした様子を示す図である。情報処理部3により、適正ライン表示領域45に、キャリブレーション治具10,15の模擬区画線部11を撮影した静止画像を表示する一方、走行ライン表示領域46に、道路の走行時にカメラ2が撮影したリアルタイムの動画像を表示する。ここで、モニタ4に模擬区画線部11の静止画像を表示させる情報処理部3は、本発明の適正位置表示手段に相当する。車両Cが適正位置から外れて走行している場合、図13に示すように、走行ライン表示領域46に表示された道路の区画線20と、適正ライン表示領域45に表示された模擬区画線部11との間に、モニタ4の横方向のずれとして容易に認識させることができる。車両Cの運転者は、走行ライン表示領域46の区画線20と、適正ライン表示領域45の模擬区画線部11との間のずれを解消するように運転を行うことにより、容易に車両Cを適正位置に走行させることができる。
上記実施形態において、モニタ4に、カメラ2の撮影画像と、ポインタ42又は模擬区画線部11の静止画像を表示したが、画像認識により、カメラ2の撮影画像から区画線20を抽出し、この区画線20の位置と、ポインタ42又は模擬区画線部11の位置との間の差分距離を算出して、算出した差分距離の値を音声で出力して運転者に通知する音声通知機能を付加してもよい。区画線20の位置と、ポインタ42又は模擬区画線部11の位置との間の距離は、予め特定されている模擬区画線部11の幅に基づいて算出する。このような音声通知機能は、情報処理部3に画像認識機能を付加し、この情報処理部3にスピーカを接続することによって実現できる。また、上記区画線20の位置と、ポインタ42又は模擬区画線部11の位置との間の差分距離を算出する場合、この差分距離の情報を記憶装置に記憶し、測定装置Sの測定情報と同期することにより、測定情報の取得位置を高精度に特定することができる。
また、上記実施形態において、キャリブレーション治具10の模擬区画線部11の両方の側縁に基づいてポインタ42,42を設定したが、道路の区画線20が車道外側線である場合、模擬区画線部11の車両Cから遠い側の側縁に基づいて、1つのポインタ42を設定してもよい。区画線20が車道外側線である場合、区画線20の車両Cに近い側の側縁は、道路を走行する車両の車輪によって摩耗が進む場合が多い。したがって、模擬区画線部11の車両Cから遠い側の側縁に対応するポインタ42を設定することにより、区画線20の側縁のうち、摩耗の進行度合いの少ない車両Cから遠い側の側縁に基づいて、車両Cの走行位置を安定して認識することができる。
1 車両位置認識システム
2 カメラ
3 情報処理部
4 モニタ
5 操作ボタン
10,15 キャリブレーション治具
11 模擬区画線部
12 定規部
C 車両
S 測定装置
W1 前輪
W2 後輪

Claims (7)

  1. 道路に関する測定を行う車両の側部に搭載され、上記道路に設置された区画線を含む路面を撮影するカメラと、
    上記カメラの撮影領域に配置され、車両が走行すべき道路の幅方向位置と区画線との適正な位置関係を示し、車両で走行を行う前に上記カメラで撮影されて使用され、車両の走行時には取り外されるキャリブレーション治具と、
    上記カメラの撮影画像を表示するモニタと、
    上記カメラで撮影されたキャリブレーション治具の撮影画像に基づいて、上記モニタに、区画線の適正位置を表示する適正位置表示手段と
    を備え
    上記キャリブレーション治具は、上記道路に設置された区画線と実質的に同じ幅に形成された模擬区画線部と、この模擬区画線部を、実際の区画線と測定を行うべき位置との間の離隔に対応する距離だけ車両から隔てるように、上記車両に対して位置決めする位置決め部とを有することを特徴とする車両位置認識システム。
  2. 請求項に記載の車両位置認識システムにおいて、
    上記キャリブレーション治具の位置決め部は、上記車両の車輪によって位置決めを行うことを特徴とする車両位置認識システム。
  3. 請求項に記載の車両位置認識システムにおいて、
    上記キャリブレーション治具の位置決め部は、上記車両に搭載された測定装置から出射される測定用の光によって位置決めを行うことを特徴とする車両位置認識システム。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載の車両位置認識システムにおいて、
    上記カメラは、上記車両の前輪の車軸と後輪の車軸との間の中央に配置されていることを特徴とする車両位置認識システム。
  5. 請求項1乃至のいずれかに記載の車両位置認識システムにおいて、
    上記適正位置表示手段は、上記モニタに表示された上記キャリブレーション治具の撮影画像の模擬区画線部の表示位置を示すポインタを、上記カメラの撮影画像と重複して上記モニタに表示することを特徴とする車両位置認識システム。
  6. 請求項に記載の車両位置認識システムにおいて、
    上記モニタに表示されたキャリブレーション治具の撮影画像上で、上記ポインタの位置を特定する入力を受ける特定入力部を有することを特徴とする車両位置認識システム。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載の車両位置認識システムにおいて、
    上記適正位置表示手段は、上記モニタに、上記キャリブレーション治具の模擬区画線部を含む撮影画像を、上記カメラの撮影画像と並べて表示することを特徴とする車両位置認識システム。
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