JP5601761B2 - ハイブリッド型作業機械 - Google Patents

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Description

本発明は、充放電が繰り返し行われる蓄電器の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置に関する。
従来より、二次電池として用いられる蓄電器として、静電的に電荷を蓄積又は放出するコンデンサが挙げられる。コンデンサは、負荷の要求に応じて充放電を繰り返すことにより、電気エネルギの蓄積又は放出を行う。
このようなコンデンサの性能は、一般的に静電容量値や内部抵抗値によって判断される。これらの値のうち、静電容量値は内部抵抗値によっても変化する値であるため、蓄電器の内部抵抗を測定するための様々な手法が提案されている。
このような内部抵抗値を測定する手法の一つとして、コンデンサの充電後に、充電停止状態においてコンデンサ電圧を測定し、所定期間の一定電流による放電の後に放電を停止し、この放電停止時にコンデンサ電圧を再度測定して内部抵抗値を測定する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−066390号公報
ところで、内部抵抗値は蓄電器の充放電の切替直後に値が変化する過渡特性を有する。
しかしながら、このような過渡特性に応じて内部抵抗値を補正することは行われていないため、充放電の切替直後における蓄電器の静電容量成分の充電電圧値を正確に測ることはできなかった。
充電電圧値は、蓄電器の充電率(SOC:State Of Charge)を制御するために用いられる場合があり、そのような制御系では、正確な充電電圧値を求められないことは制御性の低下に繋がるため、正確な充電電圧値を導出することが課題となっていた。
そこで、本発明は、充放電の切替直後に過渡特性を考慮して内部抵抗値を補正することにより、蓄電器の静電容量成分の充電電圧値を正確に測定することのできる充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面の充電電圧の測定方法は、充放電の切替が行われる蓄電器に含まれる静電容量成分の充電電圧の測定方法であって、充放電の切替直後に前記蓄電器の端子間電圧を検出する端子間電圧検出工程と、充放電の切替直後に前記蓄電器に通流する電流の値を検出する電流値検出工程と、充放電の切替直後に前記電流値検出工程において検出される電流値と前記蓄電器の内部抵抗値の補正特性とに基づいて得られる電圧値を前記蓄電器に含まれる内部抵抗成分における電圧降下値として導出する電圧降下値導出工程と、前記端子間電圧検出工程で検出される端子間電圧と前記電圧降下値導出工程によって導出される電圧降下値とに基づき、前記静電容量成分の充電電圧を導出する充電電圧導出工程とを含み、前記内部抵抗値の補正特性は、充放電の切替直後における内部抵抗値の過渡特性を近似した特性である。
また、前記内部抵抗値の補正特性は、前記蓄電器の経時的変化を表すパラメータを含んでもよい。
また、前記内部抵抗値の補正特性は、前記蓄電器の時定数を表すパラメータを含んでもよい。
また、前記内部抵抗値の補正特性は、前記過渡特性における最小値を表す一定値であってもよい。
また、前記内部抵抗値の最小値Ri2は、充放電の切替前における内部抵抗値Ri1を前記補正特性として用いた場合に、充放電の切替直前における端子間電圧をV1、充放電の切替直後の端子間電圧をV2、充放電の切替直後に前記蓄電器に通流する電流値をIとした場合に、Ri2=Ri1−(V2−V1)/Iで求まる値であってもよい。
本発明の一局面の充電電圧測定装置は、充放電の切替が行われる蓄電器に含まれる静電容量成分の充電電圧を測定する充電電圧測定装置であって、充放電の切替直後に前記蓄電器の端子間電圧を検出する端子間電圧検出部と、充放電の切替直後に前記蓄電器に通流する電流の値を検出する電流値検出部と、充放電の切替直後に前記電流値検出部において検出される電流値と前記蓄電器の内部抵抗値の補正特性とに基づいて得られる電圧値を前記蓄電器に含まれる内部抵抗成分における電圧降下値として導出する電圧降下値導出部と、前記端子間電圧検出部で検出される端子間電圧と前記電圧降下値導出部によって導出される電圧降下値とに基づき、前記静電容量成分の充電電圧を導出する充電電圧導出部とを含み、前記内部抵抗値の補正特性は、充放電の切替直後における内部抵抗値の過渡特性を近似した特性である。
本発明によれば、内部抵抗値を補正することにより、蓄電器の静電容量成分の充電電圧値を正確に測定することのできる充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置を提供できるという特有の効果が得られる。
[実施の形態1]
実施の形態1の内部抵抗の測定方法及び内部抵抗測定装置を適用したハイブリッド型建設機械の適用例について説明するにあたり、まず、図1及び図2を用いてハイブリッド型建設機械の基本構成を説明する。
図1は、実施の形態1の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置を適用したハイブリッド型建設機械を示す側面図である。
このハイブリッド型建設機械の下部走行体1には、旋回機構2を介して上部旋回体3が搭載されている。また、上部旋回体3には、ブーム4、アーム5、及びバケット6と、これらを油圧駆動するためのブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9に加えて、キャビン10及び動力源が搭載される。
[全体構成]
図2は、実施の形態1の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置を適用したハイブリッド型建設機械の構成を表すブロック図である。この図2では、機械的動力系を二重線、高圧油圧ラインを実線、パイロットラインを破線、電気駆動・制御系を一点鎖線でそれぞれ示す。
機械式駆動部としてのエンジン11と、アシスト駆動部としての電動発電機12は、ともに増力機としての減速機13の入力軸に接続されている。また、この減速機13の出力軸には、メインポンプ14及びパイロットポンプ15が接続されている。メインポンプ14には、高圧油圧ライン16を介してコントロールバルブ17が接続されている。
コントロールバルブ17は、ハイブリッド型建設機械における油圧系の制御を行う制御装置であり、このコントロールバルブ17には、下部走行体1用の油圧モータ1A(右用)及び1B(左用)、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9が高圧油圧ラインを介して接続される。
また、電動発電機12には、インバータ18及び昇降圧コンバータ100を介して蓄電器としてのバッテリ19が接続される。このインバータ18と昇降圧コンバータ100との間は、DCバス110によって接続されている。
また、DCバス110には、インバータ20を介して旋回用電動機21が接続されている。DCバス110は、バッテリ19、電動発電機12、及び旋回用電動機21の間で電力の授受を行うために配設されている。
DCバス110には、DCバス110の電圧値(以下、DCバス電圧値と称す)を検出するためのDCバス電圧検出部111が配設されている。検出されるDCバス電圧値は、コントローラ30に入力される。
また、バッテリ19には、バッテリ電圧値を検出するための端子間電圧検出部としてのバッテリ電圧検出部106と、バッテリ電流値を検出するための電流値検出部としてのバッテリ電流検出部107が配設されている。これらによって検出されるバッテリ電圧値とバッテリ電流値は、コントローラ30に入力される。
旋回用電動機21の回転軸21Aには、レゾルバ22、メカニカルブレーキ23、及び旋回減速機24が接続される。また、パイロットポンプ15には、パイロットライン25を介して操作装置26が接続される。
操作装置26には、油圧ライン27及び28を介して、コントロールバルブ17及びレバー操作検出部としての圧力センサ29がそれぞれ接続される。この圧力センサ29には、ハイブリッド型建設機械の電気系の駆動制御を行うコントローラ30が接続されている。
このようなハイブリッド型建設機械は、エンジン11、電動発電機12、及び旋回用電動機21を動力源とするハイブリッド型建設機械である。これらの動力源は、図1に示す上部旋回体3に搭載される。以下、各部について説明する。
[各部の構成]
エンジン11は、例えば、ディーゼルエンジンで構成される内燃機関であり、その出力軸は減速機13の一方の入力軸に接続される。このエンジン11は、建設機械の運転中は常時運転される。
電動発電機12は、電動(アシスト)運転及び発電運転の双方が可能な電動機であればよい。ここでは、電動発電機12として、インバータ20によって交流駆動される電動発電機を示す。この電動発電機12は、例えば、磁石がロータ内部に埋め込まれたIPM(Interior Permanent Magnetic)モータで構成することができる。電動発電機12の回転軸は減速機13の他方の入力軸に接続される。
減速機13は、2つの入力軸と1つの出力軸を有する。2つの入力軸の各々には、エンジン11の駆動軸と電動発電機12の駆動軸が接続される。また、出力軸にはメインポンプ14の駆動軸が接続される。エンジン11の負荷が大きい場合には、電動発電機12が電動(アシスト)運転を行い、電動発電機12の駆動力が減速機13の出力軸を経てメインポンプ14に伝達される。これによりエンジン11の駆動がアシストされる。一方、エンジン11の負荷が小さい場合は、エンジン11の駆動力が減速機13を経て電動発電機12に伝達されることにより、電動発電機12が発電運転による発電を行う。電動発電機12の電動運転と発電運転の切り替えは、コントローラ30により、エンジン11の負荷等に応じて行われる。
メインポンプ14は、コントロールバルブ17に供給するための油圧を発生するポンプである。この油圧は、コントロールバルブ17を介して油圧モータ1A、1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9の各々を駆動するために供給される。
パイロットポンプ15は、油圧操作系に必要なパイロット圧を発生するポンプである。この油圧操作系の構成については後述する。
コントロールバルブ17は、高圧油圧ラインを介して接続される下部走行体1用の油圧モータ1A、1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9の各々に供給する油圧を運転者の操作入力に応じて制御することにより、これらを油圧駆動制御する油圧制御装置である。
インバータ18は、上述の如く電動発電機12と昇降圧コンバータ100との間に設けられ、コントローラ30からの指令に基づき、電動発電機12の運転制御を行う。これにより、インバータ18が電動発電機12を電動運転している際には、必要な電力をバッテリ19と昇降圧コンバータ100からDCバス110を介して電動発電機12に供給する。また、電動発電機12を発電運転している際には、電動発電機12により発電された電力をDCバス110及び昇降圧コンバータ100を介してバッテリ19に充電する。
バッテリ19は、昇降圧コンバータ100を介してインバータ18及びインバータ20に接続されている。これにより、電動発電機12の電動(アシスト)運転と旋回用電動機21の力行運転との少なくともどちらか一方が行われている際には、電動(アシスト)運転又は力行運転に必要な電力を供給するとともに、また、電動発電機12の発電運転と旋回用電動機21の回生運転の少なくともどちらか一方が行われている際には、発電運転又は回生運転によって発生した電力を電気エネルギとして蓄積するための電源である。
このバッテリ19の充放電制御は、バッテリ19の充電状態、電動発電機12の運転状態(電動(アシスト)運転又は発電運転)、旋回用電動機21の運転状態(力行運転又は回生運転)に基づき、昇降圧コンバータ100によって行われる。この昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切替制御は、DCバス電圧検出部111によって検出されるDCバス電圧値、バッテリ電圧検出部106によって検出されるバッテリ電圧値、及びバッテリ電流検出部107によって検出されるバッテリ電流値に基づき、コントローラ30によって行われる。
インバータ20は、上述の如く旋回用電動機21と昇降圧コンバータ100との間に設けられ、コントローラ30からの指令に基づき、旋回用電動機21に対して運転制御を行う。これにより、インバータが旋回用電動機21の力行を運転制御している際には、必要な電力をバッテリ19から昇降圧コンバータ100を介して旋回用電動機21に供給する。また、旋回用電動機21が回生運転をしている際には、旋回用電動機21により発電された電力を昇降圧コンバータ100を介してバッテリ19へ充電する。図2には、旋回電動機(1台)及びインバータ(1台)を含む実施の形態を示すが、その他マグネット機構や旋回機構部以外の駆動部として備えることで、複数の電動機及び複数のインバータをDCバス110に接続するようにしてもよい。
昇降圧コンバータ100は、一側がDCバス110を介して電動発電機12及び旋回用電動機21に接続されるとともに、他側がバッテリ19に接続されており、DCバス電圧値が一定の範囲内に収まるようにを昇圧又は降圧を切り替える制御を行う。電動発電機12が電動(アシスト)運転を行う場合には、インバータ18を介して電動発電機12に電力を供給する必要があるため、DCバス電圧値を昇圧する必要がある。一方、電動発電機12が発電運転を行う場合には、発電された電力をインバータ18を介してバッテリ19に充電する必要があるため、DCバス電圧値を降圧する必要がある。これは、旋回用電動機21の力行運転と回生運転においても同様であり、その上、電動発電機12はエンジン11の負荷状態に応じて運転状態が切り替えられ、旋回用電動機21は上部旋回体3の旋回動作に応じて運転状態が切り替えられるため、電動発電機12と旋回用電動機21には、いずれか一方が電動(アシスト)運転又は力行運転を行い、他方が発電運転又は回生運転を行う状況が生じうる。
このため、昇降圧コンバータ100は、電動発電機12と旋回用電動機21の運転状態に応じて、DCバス電圧値が一定の範囲内に収まるように昇圧動作と降圧動作を切り替える制御を行う。この制御手法については、図3を用いて説明する。
DCバス110は、2つのインバータ18及び20と昇降圧コンバータとの間に配設されており、バッテリ19、電動発電機12、及び旋回用電動機21の間で電力の授受が可能に構成されている。
DCバス電圧検出部111は、DCバス電圧値を検出するための電圧検出部である。検出されるDCバス電圧値はコントローラ30に入力され、このDCバス電圧値を一定の範囲内に収めるための昇圧動作と降圧動作の切替制御を行うために用いられる。
バッテリ電圧検出部106は、バッテリ19の電圧値を検出するための電圧検出部であり、バッテリの充電状態を検出するために用いられる。検出されるバッテリ電圧値は、コントローラ30に入力され、昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切替制御を行うために用いられる。
バッテリ電流検出部107は、バッテリ19の電流値を検出するための電流検出部である。バッテリ電流値は、バッテリ19から昇降圧コンバータ100に流れる電流を正の値として検出される。検出されるバッテリ電流値は、コントローラ30に入力され、昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切替制御を行うために用いられる。
旋回用電動機21は、力行運転及び回生運転の双方が可能な電動機であればよく、上部旋回体3の旋回機構2を駆動するために設けられている。力行運転の際には、旋回用電動機21の回転駆動力の回転力が減速機24にて増幅され、上部旋回体3が加減速制御され回転運動を行う。また、上部旋回体3の慣性回転により、減速機24にて回転数が増加されて旋回用電動機21に伝達され、回生電力を発生させることができる。ここでは、旋回用電動機21として、PWM(Pulse Width Modulation)制御信号によりインバータ20によって交流駆動される電動機を示す。この旋回用電動機21は、例えば、磁石埋込型のIPMモータで構成することができる。これにより、より大きな誘導起電力を発生させることができるので、回生時に旋回用電動機21にて発電される電力を増大させることができる。
レゾルバ22は、旋回用電動機21の回転軸21Aの回転位置及び回転角度を検出するセンサであり、旋回用電動機21と機械的に連結することで旋回用電動機21の回転前の回転軸21Aの回転位置と、左回転又は右回転した後の回転位置との差を検出することにより、回転軸21Aの回転角度及び回転方向を検出するように構成されている。旋回用電動機21の回転軸21Aの回転角度を検出することにより、旋回機構2の回転角度及び回転方向が導出される。また、図2にはレゾルバ22を取り付けた形態を示すが、電動機の回転センサを有しないインバータ制御方式を用いてもよい。
メカニカルブレーキ23は、機械的な制動力を発生させる制動装置であり、旋回用電動機21の回転軸21Aを機械的に停止させる。このメカニカルブレーキ23は、電磁式スイッチにより制動/解除が切り替えられる。この切り替えは、コントローラ30によって行われる。
旋回減速機24は、旋回用電動機21の回転軸21Aの回転速度を減速して旋回機構2に機械的に伝達する減速機である。これにより、力行運転の際には、旋回用電動機21の回転力を増力させ、より大きな回転力として旋回体へ伝達することができる。これとは逆に、回生運転の際には、旋回体で発生した回転数を増加させ、より多くの回転動作を旋回用電動機21に発生させることができる。
旋回機構2は、旋回用電動機21のメカニカルブレーキ23が解除された状態で旋回可能となり、これにより、上部旋回体3が左方向又は右方向に旋回される。
操作装置26は、旋回用電動機21、下部走行体1、ブーム4、アーム5、及びバケット6を操作するための操作装置であり、レバー26A及び26Bとペダル26Cを含む。レバー26Aは、旋回用電動機21及びアーム5を操作するためのレバーであり、上部旋回体3の運転席近傍に設けられる。レバー26Bは、ブーム4及びバケット6を操作するためのレバーであり、運転席近傍に設けられる。また、ペダル26Cは、下部走行体1を操作するための一対のペダルであり、運転席の足下に設けられる。
この操作装置26は、パイロットライン25を通じて供給される油圧(1次側の油圧)を運転者の操作量に応じた油圧(2次側の油圧)に変換して出力する。操作装置26から出力される2次側の油圧は、油圧ライン27を通じてコントロールバルブ17に供給されるとともに、圧力センサ29によって検出される。
レバー26A及び26Bとペダル26Cの各々が操作されると、油圧ライン27を通じてコントロールバルブ17が駆動され、これにより、油圧モータ1A、1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダ9内の油圧が制御されることによって、下部走行体1、ブーム4、アーム5、及びバケット6が駆動される。
なお、油圧ライン27は、油圧モータ1A及び1B、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、及びバケットシリンダの駆動に必要な油圧をコントロールバルブに供給する。
圧力センサ29では、操作装置26に対して旋回機構2を旋回させるための操作が入力されると、この操作量を油圧ライン28内の油圧の変化として検出する。圧力センサ29は、油圧ライン28内の油圧を表す電気信号を出力する。これにより、操作装置26に入力される旋回機構2を旋回させるための操作量を的確に把握することができる。この電気信号は、コントローラ30に入力され、旋回用電動機21の駆動制御に用いられる。また、ここでは、レバー操作検出部としての圧力センサを用いる形態について説明するが、操作装置26に入力される旋回機構2を旋回させるための操作量をそのまま電気信号で読み取るセンサを用いてもよい。
[コントローラ30]
コントローラ30は、実施の形態1の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置を適用したハイブリッド型建設機械の駆動制御を行う制御装置であり、旋回駆動制御部40、及び駆動制御部120を含み、CPU(Central Processing Unit)及び内部メモリを含む演算処理装置で構成され、CPUが内部メモリに格納される駆動制御用のプログラムを実行することにより実現される装置である。
旋回駆動制御部40は、圧力センサ29から入力される信号(操作装置26に入力される旋回機構2を旋回させるための操作量を表す信号)を速度指令に変換し、旋回用電動機21の駆動制御を行う。
駆動制御部120は、電動発電機12の運転制御(電動(アシスト)運転又は発電運転の切り替え)、及び、昇降圧コンバータ100を駆動制御することによるバッテリ19の充放電制御を行うための制御装置である。駆動制御部120は、バッテリ19の充電状態、電動発電機12の運転状態(電動(アシスト)運転又は発電運転)、及び旋回用電動機21の運転状態(力行運転又は回生運転)に基づいて、昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切替制御を行い、これによりバッテリ19の充放電制御を行う。
この昇降圧コンバータ100の昇圧動作と降圧動作の切替制御は、DCバス電圧検出部111によって検出されるDCバス電圧値、バッテリ電圧検出部106によって検出されるバッテリ電圧値、及びバッテリ電流検出部107によって検出されるバッテリ電流値に基づいてコントローラ30によって行われる。
図3は、図1及び図2で説明したハイブリッド型建設機械に適用される実施の形態1の電力制御回路を示す図である。この電力制御回路は、昇降圧コンバータ100、DCバス110、モータ120、及びバッテリ19を含む。このバッテリ19は、実施の形態1の充電電圧測定装置によって充電電圧値が測定される静電容量成分を含む蓄電器である。
昇降圧コンバータ100は、リアクトル101、昇圧用IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)102A、降圧用IGBT102B、バッテリ19を接続するための電源接続端子103、モータ120を接続するための出力端子104、一対の出力端子104に並列に挿入される平滑用のコンデンサ105、バッテリ電圧検出部106、及びバッテリ電流検出部107を備える。
昇降圧コンバータ100の出力端子104とモータ120との間は、DCバス110によって接続される。なお、モータ120は、図2における電動発電機12と旋回用電動機21に相当する。図3では、図の簡略化のためにインバータ18及び20(図2参照)を省略する。
リアクトル101は、一端が昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bの中間点に接続されるとともに、他端が電源接続端子103に接続されており、昇圧用IGBT102Aのオン/オフに伴って生じる誘導起電力をDCバス9に供給するために設けられている。
昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bは、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)をゲート部に組み込んだバイポーラトランジスタで構成され、大電力の高速スイッチングが可能な半導体素子である。昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bは、コントローラ30からゲート端子にPWM電圧が印加されることによって駆動される。昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bには、整流素子であるダイオード102a及び102bが並列接続される。
ここで、昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bの駆動制御(充放電の切替制御)は、コントローラ30によって行われる。このため、コントローラ30内では、昇圧用IGBT102A及び降圧用IGBT102Bによる充放電の切替が検知される。
なお、ここでは、「充放電の切替」という文言は、放電状態から充電状態への切替、充電状態から放電状態への切替、あるいは充放電を行っていない状態から充電状態又は放電状態への切替を表すこととして用い、これは特許請求の範囲においても同様である。
バッテリ19は、昇降圧コンバータ100を介してDCバス110との間で電力の授受が行えるように、充放電可能な蓄電器であればよい。なお、図3には、蓄電器としてバッテリ19を示すが、バッテリ19の代わりに、コンデンサ、充放電可能な二次電池、又は、電力の授受が可能なその他の形態の電源を蓄電器として用いてもよい。
バッテリ19には、静電容量成分と内部抵抗成分とが含まれる。実施の形態1の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置では、この静電容量成分の充電電圧を測定する。
電源接続端子103及び出力端子104は、バッテリ19及びモータ120が接続可能な端子であればよい。一対の電源接続端子103の間には、バッテリ電圧を検出するバッテリ電圧検出部106が接続される。一対の出力端子104の間には、DCバス電圧を検出するDCバス電圧検出部111が接続される。
バッテリ電圧検出部106は、バッテリ19の電圧値Vm(端子間電圧)を検出し、DCバス電圧検出部111は、DCバス110の電圧(以下、DCバス電圧Vdc)を検出する。
出力端子104に接続される負荷であるモータ120は、力行運転及び回生運転が可能な電動機であればよく、例えば、磁石がロータ内部に埋め込まれたIPM(Interior Permanent Magnetic)モータで構成することができる。図3には、直流駆動用のモータ120を示すが、インバータを介して交流駆動されるモータであってもよい。
平滑用のコンデンサ105は、出力端子104の正極端子と負極端子との間に挿入され、DCバス電圧を平滑化できる蓄電素子であればよい。
バッテリ電流検出部107は、バッテリ19に通流する電流の値を検出可能な検出手段であればよく、電流検出用の抵抗器を含む。このバッテリ電流検出部107は、バッテリ19に通流する電流値Iを検出する。
なお、実施の形態1では、バッテリ19からDCバス110に電流を供給する方向の電流値を正とし、DCバス110からバッテリ19に電流を供給する方向の電流値を負とする。すなわち、バッテリ19を放電する際の電流値が正となり、バッテリ19を充電する際の電流値が負となる。
[昇降圧動作]
このような昇降圧コンバータ100において、DCバス110を昇圧する際には、昇圧用IGBT102Aのゲート端子にPWM電圧を印加し、降圧用IGBT102Bに並列に接続されたダイオード102bを介して、昇圧用IGBT102Aのオン/オフに伴ってリアクトル101に発生する誘導起電力をDCバス110に供給する。これにより、DCバス110が昇圧される。
また、DCバス110を降圧する際には、降圧用IGBT102Bのゲート端子にPWM電圧を印加し、降圧用IGBT102Bを介して、モータ120によって発生される回生電力をDCバス110からバッテリ19に供給する。これにより、DCバス110に蓄積された電力がバッテリ19に充電され、DCバス110が降圧される。
ここで、実施の形態1の昇降圧コンバータ100は、ハイブリッド型建設用機械に適用した場合、バッテリ19の電圧値:約100〜500V、出力端子104における出力定格電圧:約200〜400V、定格出力:約数十kW、瞬時最大出力電力:±100kW、定格電流:±百A、及び、瞬時最大電流:±百Aの仕様値の範囲で用いられる。
[静電容量成分の充電電圧値の測定]
バッテリ19(バッテリ19)の静電容量成分の充電電圧値の測定は、コントローラ30によって行われる。
図4は、実施の形態1におけるバッテリ19の等価回路を示す図である。バッテリ19は、容量131(静電容量成分)と内部抵抗132(内部抵抗成分)に分けることができる。バッテリ19の端子間電圧値Vmは、容量131の充電電圧値Vcと内部抵抗132での電圧降下分Vrとの和となる。また、電圧降下値Vrは、内部抵抗132の抵抗値Rと、バッテリ19に通流する電流をIとを用いて表すことができる。
すなわち、以下の式が成立する。
Vm=Vr+Vc・・・(1)
Vr=−R×I ・・・(2)
ここで、(2)式に負の符号が付くのは、電圧降下値を表すためである。
図5は、蓄電器の内部抵抗値の過渡特性を示す図である。この過渡特性は、時刻t=t1において蓄電器が外部回路に接続されて電流が流れ始めたときの特性を示す。このように、蓄電器の内部抵抗値は、通電が始まったとき(時刻t=t1)において、通電前の抵抗値(Ri1)の50〜60%程度(Ri2)まで急激に低下し、その後は通電前の抵抗値(Ri1)まで緩やかに増大する特性を有する。さらに、時刻t=t2を経過した後は、通電されて電流が流れているが、抵抗値は通電前の抵抗値(Ri1)に戻り、定常状態となる。すなわち、過渡特性は、時刻t=t1〜t2の間の期間に生じている。
なお、このような過渡特性は、充放電を行っていない状態から充電状態又は放電状態への切替の直後、放電状態から充電状態への切替の直後、あるいは、充電状態から放電状態への切替の直後(すなわち、蓄電器に通流する電流値が急激に変化した直後)に生じる。これにより、図6を用いて後述するように電流通流直後において、端子間電圧Vmは、内部抵抗の過渡特性を影響を受け、電圧降下を生じる。
図6は、実施の形態1の充電電圧測定装置で用いる内部抵抗値の補正特性と、検出される電圧値(Vm、Vc)を示す特性である。
この内部抵抗値の補正特性は、充放電の切替直後における内部抵抗値の過渡特性を近似した特性であり、次式(3)〜(5)で表される。
R=Ri1 (t=0<t1) ・・・(3)
R=Ri2+(Ri1−Ri2)(1−e−(t−t1)/τ) (t1≦t<t2)・・・(4)
R=Ri1 (t2≦t) ・・・(5)
ここで、Ri1は非通電状態におけるバッテリ19の内部抵抗値を示し、図5に示す通電前の抵抗値Ri1と同一である。Ri2は、過渡特性における内部抵抗値の最小値であり、図5に示すRi2と同一である。これらの値は、予め測定されて(3)〜(5)式を表すデータとともにコントローラ30の内部メモリに格納されている。なお、時刻t=t1は、充放電の切替が行われる時刻を表し、時刻t=t2は過渡特性が終了する時刻を表す。
図6において、時刻t=0〜t1では、バッテリ19は非通電状態であり、充電も放電も行われていない。この状態では、バッテリ電流検出部107によって検出される電流値は零であるため、バッテリ電圧検出部106によって検出される端子間電圧値Vmは、容量131の充電電圧値Vcと等しい。すなわち、時刻t=0〜t1における充電電圧値Vcは、(1)(2)(3)式によって導出され、その値は端子間電圧値Vmと同一である。
時刻t=t1において、バッテリ19の放電が開始されると、電圧降下によりバッテリ19の端子間電圧値Vmは図6に示すように内部抵抗132の過渡特性の影響を受け、急激に低下する。従って、端子間電圧Vmを計測しても、正確なバッテリ容量131を把握することはできない。さらに、過渡特性の影響が改善する時刻t2経過後において、通流する電流の値に対して線形に電圧値が変化する安定状態になっても、通流直後の内部抵抗の影響が残るため、正確なバッテリ容量131を把握することはできない。
ここで、コントローラ30内の図示しない充電電圧導出部によって、(4)式で表される内部抵抗値の補正特性とバッテリ電流検出部107によって検出される電流値Iを用いて(2)式より電圧降下値Vrを導出し、これを(1)式に代入して充電電圧値Vcを求めると、時刻t=t1〜t2における補正電圧値Vmodの特性は図6に示すようになり、補正電圧値Vmodとして算出された充電電圧Vcを用いることができる。すなわち、内部抵抗132の過渡特性に基づいて、電圧降下の影響を無視したバッテリ容量131の電圧値を算出することができる。
そして、時刻t=t2以降もバッテリ19は放電されるため、時刻t=t2あたりからは(5)式により緩やかに線形的に減少する。このときの充電電圧値は、(1)(2)(5)式から導出される。
図6に示す補正電圧値Vcの特性は、図5に示す内部抵抗値の過渡特性を近似した補正特性((3)〜(5)式)を用いて導出した値であるため、実際の容量131の充電電圧値Vcの特性を近似的に求めたものである。特に、(4)式によって充放電の切替直後における静電容量成分の充電電圧値が近似的に求まるため、SOCの制御を正確に行うことができる。
図7は、実施の形態1の充電電圧の測定方法による充放電の切替直後における充電電圧の導出手順を示す図である。この処理は、コントローラ30のCPUによって実行される。
コントローラ30は、充放電の切替が行われるか否かを判定する(ステップS1)。この判定は、昇圧用IGBT102Aと降圧用IGBT102Bの駆動制御を切り替えるタイミングで検知する。なお、ステップS1の処理は、充放電の切替を検知するまで繰り返し実行される。
コントローラ30は、ステップS1で充放電の切替を検知すると、充放電の切替直後における端子間電圧値Vmと電流値Iとを測定する(ステップS2)。端子間電圧値Vmはバッテリ電圧検出部106によって検出されてコントローラ30に入力され、電流値Iはバッテリ電流検出部107によって検出されてコントローラ30に入力される。
次いで、コントローラ30は、(4)式の補正特性と電流値Iを用いて(2)式より電圧降下値Vrを導出する(ステップS3)。
さらに、コントローラ30は、ステップS3で導出される電圧降下値Vrと、端子間電圧値Vmとを用いて(1)式より静電容量成分の充電電圧値Vcを導出する(ステップS4)。
最後に、コントローラ30は、ステップS4で導出した充電電圧値Vcを内部メモリに格納する(ステップS5)。SOCの制御に用いるためである。
以上のようにして導出した充電電圧値Vcを用いてハイブリッド建設機械の電力制御回路(図3)の駆動制御を行えば、内部抵抗値の過渡特性による影響を受けることなく、制御性を向上させることができる。
ここで、例えば、図3に示すような昇降圧インバータ102A及び102Bを含む電力制御回路では、バッテリ19のSOCが80〜95%の間になるように充放電の制御を行っている。このSOCの制御は、バッテリ19の静電容量成分(容量131)の充電電圧値Vcに基づいているため、バッテリ19の静電容量成分(容量131)の充電電圧値Vcを監視することは極めて重要である。
このため、実施の形態1の充電電圧測定装置のように、バッテリ19の内部抵抗値の過渡特性を考慮して正確な充電電圧値Vcを導出することは、電力制御回路の駆動制御において極めて重要であり、SOCの制御性の向上に有効である。
なお、(4)式で表される補正特性に、他の経時的変化を表すパラメータを含めてもよい。例えば、内部抵抗値の経時的な変化量を測定しておき、その変化量を表す係数を(4)式に乗じるようにしてもよい。
また、実施の形態1では、時間の経過に対応して(3)乃至(5)式を用いて、内部抵抗を算出したが、図6に用いる内部抵抗の過渡特性をテーブルとして記憶しておき、補正電圧を求めるようにしてもよい。
ここで、(3)〜(5)式のようにバッテリ19の時定数を考慮した内部抵抗値の補正特性を用いなくても、近似的に静電容量成分(容量131)の充電電圧を導出することは可能であるが、以下の実施の形態2及び実施の形態3のように内部抵抗値を近似することが好ましい。この説明では、比較のために比較例を用いる。
[比較例]
図8は、比較例による内部抵抗値の補正特性と、検出される電圧値(Vm、Vc)を示す特性である。
この比較例では、内部抵抗値の補正特性は、時間tによらず、通電前の抵抗値(Ri1)に設定されている。
ここで、内部抵抗値の過渡特性によれば、通電直後の抵抗値は最小でRi1の50〜60%の値(Ri2)まで低下する。
このため、Ri2よりも大きな通電前の抵抗値(Ri1)を用いて補正を行うと、実際の電圧降下値の最小値(Ri2×I)よりも大きな電圧降下値(Ri1×I)を用いて容量131の充電電圧値を求めることになるため、導出される充電電圧値Vcは、図8に示すように、充放電が切り替えられる時刻t=t1の直後において、通電前のVc(=Vm)を大幅に超えてしまっている。
時刻t=t1以降は放電を行っているため、容量131の充電電圧値Vcが通電前の充電電圧値Vcを超えていることは補正が正しく行われていないことの現れであり、また、SOCが高い状態で充放電制御が行われている場合には、SOCが許容値(例えば100%)を超え、電力制御回路の制御に悪影響を及ぼす可能性がある。
このため、内部抵抗値の過渡特性を考慮した充電電圧値Vcの補正は、通電前の充電電圧値Vcを超えないように行われることが望ましい。実施の形態2及び実施の形態3では、この点が改善される。
[実施の形態2]
図9は、実施の形態2による内部抵抗値の補正特性と、検出される電圧値(Vm、Vc)を示す特性である。
この実施の形態2では、内部抵抗値の補正特性は、時間t1から過渡特性における最小抵抗値Ri2の一定値となるように設定されている。また、時刻t=0〜t1においては、通電前の状態であるため、どの抵抗値を設定することもできる。従って、図9においては、時刻t1から過渡特性における最小抵抗値Ri2と同一の値となるように設定されている。
このため、実際の電圧降下値の最小値(Ri2×I)を用いて容量131の充電電圧値を求めることになるため、導出される充電電圧値Vcは、図9に示すように、充放電が切り替えられる時刻t=t1の直後において、通電前のVc(=Vm)以下に抑えられている。
実施の形態2の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置をハイブリッド建設機械に適用した場合、この充電電圧値Vcを用いて電力制御回路(図3)の駆動制御を行えば、内部抵抗値の過渡特性による影響を受けることなく、SOCの制御性を向上させることができ、制御性を向上させることができる。
なお、Ri2の値は、バッテリ19の通電の前後において、バッテリ電圧検出部106によって検出される電圧値から図8におけるΔV(通電前の端子間電圧Vmとの差に相当する電圧値)を求めておき、このΔVをバッテリ電流検出部107によって検出される電流値Iで除算して得る値(ΔV/I)をRi1から減ずることによって導出することができる。すなわち、(6)式で与えられる。
Ri2=Ri1−ΔV/I・・・(6)
以上、実施の形態2によれば、内部抵抗値の補正特性として、時間tによらず、(6)式によって求まる過渡特性における最小抵抗値Ri2の一定値となる補正特性を用いることによってバッテリ19の静電容量成分(容量131)の補正電圧Vmodにより、充電電圧値Vcを近似的に求め、これによりSOCの制御性を向上させることができる。
[実施の形態3]
図10は、実施の形態3による内部抵抗値の補正特性と、検出される電圧値(Vm、Vc)を示す特性である。
この実施の形態3では、時刻t=t1〜t2における内部抵抗値の補正特性は、(7)式で表される補正特性に設定される。
R=(Ri1−Ri2)/(t2−t1)×(t−t1)+Ri1・・・(7)
また、この補正特性は、時刻t=t2以降では時間によらず通電前の内部抵抗値Ri1の一定値にされる。
このような補正特性を用いて導出される充電電圧値Vcは、図10に示すように、充放電の切替の直後の時刻t=t1〜t2において、通電前のVc(=Vm)より多少上昇するが、時刻t=t2以降は図6に示す特性と同一の値となる。
実施の形態3の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置をハイブリッド建設機械に適用した場合、この充電電圧値Vcを用いて電力制御回路(図3)の駆動制御を行えば、内部抵抗値の過渡特性による影響を受けることなく、SOCの制御性を向上させることができ、制御性を向上させることができる。
以上、実施の形態3によれば、内部抵抗値の補正特性として、充放電の切替が行われる時刻t=t1の直後(t=t1〜t2)は(7)式の補正特性を用い、時刻t=t2以降は通電前の内部抵抗値Ri1の一定値となる補正特性を用いることによってバッテリ19の静電容量成分(容量131)の補正電圧Vmodにより、充電電圧値Vcを近似的に求め、これによりSOCの制御性を向上させることができる。
以上では、実施の形態1乃至3の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置が適用されるハイブリッド型建設機械の制御系にPI制御を用いる形態について説明したが、制御方式はPI制御方式に限られるものではなく、ヒステリシス制御、ロバスト制御、適応制御、比例制御、積分制御、ゲインスケジューリング制御、又は、スライディングモード制御であってもよい。
また、以上では、実施の形態1乃至3の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置が適用されるハイブリッド型建設機械において、バッテリ19の静電容量成分の充電電圧値を導出する形態について説明したが、ハイブリッド型建設機械に搭載されるバッテリ19に限られず、充放電が行われのであれば、様々な装置に含まれるバッテリの静電容量成分の充電電圧値を導出することができる。
また、以上では、ハイブリッド型建設機械に適用した場合の実施の形態1乃至3の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置について説明したが、ハイブリッド型作業機械は、建設機械以外の形態の作業機械であってもよく、例えば、ハイブリッド型の運搬荷役機械(クレーンやフォークリフト)であってもよい。
例えば、図2に示すエンジン11及び電動発電機12をクレーンのエンジン及びアシスト用電動発電機として用い、図2に示す旋回用電動機21をクレーンの荷役作業において部品や貨物等を上昇又は下降させるための動力源に用いればよい。特に、部品や貨物等を上昇又は下降させるための動力源は、ワイヤの巻き取り、又は引出に伴って力行運転(巻き取り時)と回生運転(引出時)を行うため、ハイブリッド型作業機械として上述のハイブリッド型建設機械と同様に実施することができる。
また、フォークリフトの場合も同様に、図2に示すエンジン11及び電動発電機12をフォークリフトのエンジン及びアシスト用電動発電機として用い、図2に示す旋回用電動機21をフォークリフトの荷役作業においてフォークを上昇又は下降させるための動力源に用いればよい。特に、フォークを上昇又は下降させるための動力源は、上下動作に伴って力行運転(巻き取り時)と回生運転(引出時)を行うため、ハイブリッド型作業機械として上述のハイブリッド型建設機械と同様に実施することができる。
以上、本発明の例示的な実施の形態の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
実施の形態1の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置を適用したハイブリッド型建設機械を示す側面図である。 実施の形態1の充電電圧の測定方法及び充電電圧測定装置を適用したハイブリッド型建設機械の構成を表すブロック図である。 図1及び図2で説明したハイブリッド型建設機械に適用される実施の形態1の電力制御回路を示す図である。 実施の形態1におけるバッテリ19の等価回路を示す図である。 蓄電器の内部抵抗値の過渡特性を示す図である。 実施の形態1の充電電圧測定装置で用いる内部抵抗値の補正特性と、検出される電圧値(Vm、Vc)を示す特性である。 実施の形態1の充電電圧の測定方法による充放電の切替直後における充電電圧の導出手順を示す図である。 比較例による内部抵抗値の補正特性と、検出される電圧値(Vm、Vc)を示す特性である。 実施の形態2による内部抵抗値の補正特性と、検出される電圧値(Vm、Vc)を示す特性である。 実施の形態3による内部抵抗値の補正特性と、検出される電圧値(Vm、Vc)を示す特性である。
符号の説明
1 下部走行体
1A、1B 走行機構
2 旋回機構
3 上部旋回体
4 ブーム
5 アーム
6 バケット
7 ブームシリンダ
8 アームシリンダ
9 バケットシリンダ
10 キャビン
11 エンジン
12 電動発電機
13 減速機
14 メインポンプ
15 パイロットポンプ
16 高圧油圧ライン
17 コントロールバルブ
18A、18B インバータ
19 バッテリ
21 旋回用電動機
22 レゾルバ
23 メカニカルブレーキ
24 旋回減速機
25 パイロットライン
26 操作装置
26A、26B レバー
26C ペダル
27 油圧ライン
28 油圧ライン
29 圧力センサ
30 コントローラ
31 速度指令変換部
32 駆動制御装置
40 旋回駆動制御装置
100 昇降圧コンバータ
101 リアクトル
102A 昇圧用IGBT
102B 降圧用IGBT
103 電源接続端子
104 出力端子
105 コンデンサ
106 バッテリ電圧検出部
107 バッテリ電流検出部
110 DCバス
111 DCバス電圧検出部
120 モータ
131 容量
132 内部抵抗

Claims (7)

  1. 第1電動発電機と、前記第1電動発電機を運転制御する第1インバータと、
    第2電動発電機と、前記第2電動発電機を運転制御する第2インバータと、
    前記第1インバータと前記第2インバータとの間に配置されるDCバスと、
    前記DCバスに接続される昇降圧コンバータと、
    前記第1インバータ又は前記第2インバータの運転制御中に、前記昇降圧コンバータにより充放電制御される蓄電器と、
    前記蓄電器のSOC制御に用いる、前記蓄電器に含まれる静電容量成分の補正電圧を求めるために、前記蓄電器の充電電圧を測定する充電電圧測定装置と、を備えるハイブリッド型作業機械であって、
    前記充電電圧測定装置は、
    前記昇降圧コンバータによる通電開始後の第1の蓄電電圧値を検出する端子間電圧検出部と、
    前記昇降圧コンバータによる通電開始後の前記蓄電器に対して通流する電流値を検出する電流値検出部と、
    該検出された電流値と電圧降下に対応した前記蓄電器の内部抵抗の補正特性とにより第2の蓄電電圧値を算出し、電圧降下による過渡特性が生じる間、前記第1の蓄電電圧値に前記第2の蓄電電圧値を補正して前記補正電圧を求める充電電圧導出部と、を含む、
    ハイブリッド型作業機械。
  2. 前記内部抵抗の補正特性は、前記蓄電器の内部抵抗に基づくことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド型作業機械。
  3. 前記内部抵抗の補正特性は、通電開始後の予め定められた時間に設定される請求項1に記載のハイブリッド型作業機械。
  4. 前記内部抵抗の補正特性は、前記蓄電器の経時的変化を表すパラメータを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のハイブリッド型作業機械。
  5. 前記内部抵抗の補正特性は、前記蓄電器の時定数を表すパラメータを含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のハイブリッド型作業機械。
  6. 前記内部抵抗の補正特性は、前記過渡特性における最小値を表す一定値である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のハイブリッド型作業機械。
  7. 前記内部抵抗の最小値Ri2は、充放電の切替前における内部抵抗値Ri1を前記補正特性として用いた場合に、充放電の切替直前における端子間電圧をV1、充放電の切替直後の端子間電圧をV2、充放電の切替直後に前記蓄電器に通流する電流値をIとした場合に、Ri2=Ri1−(V2−V1)/Iで求まる値である、請求項6に記載のハイブリッド型作業機械。
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