JP5601218B2 - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
この構成によれば、サムネイルマップ上の枠の移動を開始してから所定回数移動量が入力されるまでの初期段階から、観察画像の表示範囲が階段状に大きく揺れる現象を抑制することができる。
これにより、サムネイルマップ上の枠と観察画像の表示範囲との空間的な整合性を確保することができ、ユーザにとって良好な操作性が保証される。
これによっても、サムネイルマップ上の枠と観察画像の表示範囲との空間的な整合性を確保することができ、ユーザにとって良好な操作性が保証される。
これにより、過去に入力された移動量の正負の向きに対して逆向きの移動量が入力された場合に、サムネイルマップ上の枠の位置と観察画像の表示範囲とのずれが過大になるのを抑制できる。
本実施形態は、元画像を第1の圧縮率で空間的に圧縮した第1の画像であるサムネイル画像と、元画像を第1の圧縮率よりも低い第2の圧縮率で空間的に圧縮した第2の画像である観察画像とを1画面(1ウィンドウ)内に表示可能な情報処理装置に関するものである。サムネイル画像には、元画像全体を俯瞰することができる程度まで高い圧縮率で空間的に圧縮された画像が利用される。一方、観察画像は標本の肉眼による観察に用いられる画像である。このため観察画像には、元画像(圧縮率=1)もしくは比較的に低い圧縮率で圧縮された画像が利用される。したがって、物理的な画面に表示される観察画像は元画像全体の中の一部の範囲であることが普通である。しかし、このように画面に表示される観察画像が元画像全体の中の一部の範囲である場合、ユーザにとっては、観察中の観察画像が元画像全体の中のどの範囲に位置するかが分からない。
[顕微鏡システムの構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る顕微鏡システム1の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、顕微鏡システム1は、顕微鏡2、顕微鏡制御ユニット3、サーバ装置4、ビューワ装置5(情報処理装置に相当する。)、表示装置6、および入力装置7を有する。
入力装置7は、ユーザからの各種の操作指令を受け付けてビューワ装置5に出力する。入力装置7は、例えば、マウスなどのポインティングデバイスであり、表示画面に表示されるカーソルポインタをX軸及びY軸方向に移動操作して、それぞれの軸方向の移動量をビューワ装置5に供給する。
顕微鏡制御ユニット3、サーバ装置4、ビューワ装置5は、例えばPC(Personal Computer)などの典型的なコンピュータのハードウェア構成を有するものである。
このコンピュータは、CPU11、ROM12、メインメモリ13、ストレージ部14、ネットワークインタフェース部15、ディスプレイ制御部17、入力インタフェース部18、システムバス19などで構成される。
ROM(Random Access Memory)12には、CPU11により実行されるプログラムや各種の固定データなどが格納される。
メインメモリ13は、CPU11による演算処理の作業空間として用いられるメモリである。
ストレージ部14は、ユーザデータとして画像データなどのデータを保存するための装置である。ストレージ部14は、より具体的には、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)などの大容量で書き換えが可能な記憶装置である。
入力インタフェース部18は、例えば、マウス、キーボード、コントローラなどのユーザの入力装置7からの入力を処理する。
次に、ビューワ装置5の機能的な構成について説明する。
ビューワ装置5は、図4に示すように、元画像を第1の圧縮率で空間的に圧縮した第1の画像であるサムネイルマップ103と、元画像を第1の圧縮率よりも低い第2の圧縮率(圧縮率=1を含む。)で空間的に圧縮した第2の画像である観察画像101とを合成した観察環境画面を生成して表示装置6に表示させることができる。
同図に示すように、ビューワ装置5は、入力I/F部51(入力部に相当する。)、表示範囲計算部52、画像データ取得部53、デコーダ54、枠生成部55、サムネイルマップ合成部56(サムネイルマップ生成部に相当する。)、画像合成部57(合成部に相当する。)を具備する。
次に、顕微鏡システム1の動作について説明する。動作の説明は、
1.観察環境画面が表示されるまでの動作
2.観察画像の表示範囲を移動させる動作
の順で行う
顕微鏡2は顕微鏡制御ユニット3による制御の下、ステージ23上に載置された標本Pの顕微像を撮像し、画像データを顕微鏡制御ユニット3に出力する。顕微鏡制御ユニット3は、顕微鏡2からの画像データが入力されると、この画像データを空間的に圧縮して画像ピラミッド構造を生成し、この画像ピラミッド構造における各階層の画像データをタイル単位で圧縮符号化してサーバ装置4に出力する。サーバ装置4は顕微鏡制御ユニット3より伝送された画像ピラミッド構造の各階層の画像データをストレージに保存する。以後サーバ装置4は、ビューワ装置5からの画像データの取得要求を受けた場合には、その要求された画像データをストレージに保存された画像ピラミッド構造からタイル単位で抽出し、ビューワ装置5に応答する。
次に、ビューワ装置5において、ユーザが入力装置7を操作してサムネイルマップ103上の枠105を移動操作することで観察画像101の表示範囲を移動させる動作について説明する。
カウンタの値がnに達していない場合とは、サムネイルマップ上での枠の移動操作を開始してから移動量の取得回数がまだn回に達していない場合のことである。この場合、表示範囲計算部52は、今回を含め過去に入力された移動量の平均値を第2の補正移動量として求める(ステップS104)。例えば、n=4とし、カウンタの値が"2"であるとき、今回と前回の移動量の平均値が第2の補正移動量として求められる。より具体的には、X軸方向の今回の移動量が2ピクセル、前回の移動量が0ピクセルであれば、X軸方向の第2の補正移動量は1ピクセルになる。Y軸方向についても同様に第2の補正移動量が求められる。また、カウンタの値が"3"であるとき、X軸方向およびY軸方向毎の、今回と前回と前々回の移動量の平均値が第2の補正移動量となる。
以上の動作は、カウンタの値がn−1になるまで繰り返される。
この場合、表示範囲計算部52は、今回を含め過去直近に入力されたn回の移動量の平均値を第1の補正移動量として求める(ステップS108)。例えば、n=4とし、カウンタの値が"4"であるとき、X軸方向およびY軸方向毎の、今回を含め過去直近に入力された4回の移動量の平均値が第1の補正移動量として求められる。また、カウンタの値が"5"であるときも、X軸方向およびY軸方向毎の、今回を含め過去直近に入力された4回の移動量の平均値が第1の補正移動量として求められる。カウンタの値が"6"以上であるときも同様である。
以上の動作は、所定のリセット条件が成立するまで繰り返される。所定のリセット条件としては、例えば、観察画像の階層が切り替えられたとき、表示範囲の移動速度が所定の閾値を越えたとき、観察環境画面の表示を終了させたとき、などがある。所定のリセット条件が成立に伴って上記のカウンタもリセットされる。
(枠の移動の加速度に応じた二次補正)
上記の実施形態によると、図12に示すように、サムネイルマップ上の枠の位置を観察画像のスケールに置き換えた位置Pe’と、観察画像の移動先の表示範囲の一次補正位置PEとの距離dが枠の移動の加速度が大きくなるにつれて増大する傾向がある。
1.表示範囲計算部52は、サムネイルマップ上での枠の移動の加速度、例えば枠の連続する各回の移動量の差から加速度を求める。
2.表示範囲計算部52は、加速度の値が閾値以上であるとき、観察画像の移動先の表示範囲の一次補正位置(第1の位置)と、サムネイルマップ上の移動先の枠の位置を観察画像のスケールに置き換えた位置(第2の位置)との距離dに対する第2の上限値を設定する。
3.表示範囲計算部52は、上記の距離dが第2の上限値以内に収まるように一次補正位置(第1の位置)を二次補正する。なお、第2の上限値は第1の実施形態で用いられた第1の上限値と同じであってもよい。
(移動の正負方向の切り替えに応じた制御)
上記の実施形態では、サムネイルマップ上での枠の移動方向がX軸およびY軸それぞれの方向において正負逆転しない場合について説明したが、実際の運用においては枠の移動方向がX軸およびY軸それぞれの方向で正負逆転する場合がある。
1.表示範囲計算部52は、X軸方向について、過去に入力された移動量の正負の向きに対して逆向きの移動量が入力された場合、第1の補正移動量のX軸方向成分の移動量を零にするなどして調整する。
2.表示範囲計算部52は、X軸方向について、過去に入力された移動量の正負の向きに対して逆向きの移動量が入力された場合、第1の補正移動量のY軸方向成分の移動量を零にするなどして調整する。
(補正移動量の他の計算方法)
表示範囲計算部52は、今回を含め過去直近に入力されたn回の移動量にそれぞれ直近度に応じた重みの値を乗じて行き、各移動量を合算し、合算値を重みの値の和の二乗の値で割ったものを補正移動量としてもよい。例えば、n=6とした場合、表示範囲計算部52は、最新の移動操作量から順番に1.0、0.8、0.6、0.4、0.2、0の重みを乗じて行く。表示範囲計算部52は、それぞれの重みが乗じられた移動操作量を合算し、合算値を3(1.0+0.8+0.6+0.4+0.2)で割った値を補正移動量とする。これにより、直近の移動量に対する応答性を高めつつ過去の移動量に対して平均化された補正移動量が得られる。
観察画像の表示範囲のより滑らかな移動を実現するために、観察画像の表示範囲の前回の位置と今回の位置の間にベジェ曲線やB−スプライン曲線などの関数計算によって得られる曲線上の通過点を1点以上設定し、この曲線上に設定された点を通過させるように観察画像の表示範囲を移動させてもよい。
5…ビューワ装置
6…表示装置
7…入力装置
51…入力I/F部
52…表示範囲計算部
53…画像データ取得部
54…デコーダ
55…枠生成部
56…サムネイルマップ合成部
57…画像合成部
101…観察画像
103…サムネイルマップ
105…枠
107…観察画像の表示範囲
Claims (7)
- 元画像を第1の圧縮率で空間的に圧縮した第1の画像に、前記元画像を第1の圧縮率よりも低い第2の圧縮率で空間的に圧縮した第2の画像の前記元画像中の表示範囲を示す枠を合成してサムネイルマップを生成するサムネイルマップ生成部と、
前記第2の画像と前記サムネイルマップ生成部により生成された前記サムネイルマップとを合成して表示装置に出力する合成部と、
ユーザより前記サムネイルマップ上の前記枠に対する、互いに直交する2軸方向の移動量を入力する入力部と、
前記移動量の入力の回数をカウントし、カウントした入力の回数が所定の回数以上であるとき、前記入力部より今回を含め過去直近に入力された複数の移動量の平均値を第1の補正移動量として計算し、前記第1の補正移動量をもとに前記第2の画像の前記表示範囲を移動させ、前記カウントした入力の回数が所定の回数未満であるとき、今回を含め過去に入力された移動量の平均値を第2の補正移動量として、この第2の補正移動量をもとに前記第2の画像の前記表示範囲を移動させる表示範囲計算部と
を具備する情報処理装置。 - 元画像を第1の圧縮率で空間的に圧縮した第1の画像に、前記元画像を第1の圧縮率よりも低い第2の圧縮率で空間的に圧縮した第2の画像の前記元画像中の表示範囲を示す枠を合成してサムネイルマップを生成するサムネイルマップ生成部と、
前記第2の画像と前記サムネイルマップ生成部により生成された前記サムネイルマップとを合成して表示装置に出力する合成部と、
ユーザより前記サムネイルマップ上の前記枠に対する、互いに直交する2軸方向の移動量を入力する入力部と、
前記入力部より今回を含め過去直近に入力された複数の移動量の平均値を第1の補正移動量として、この第1の補正移動量をもとに前記第2の画像の前記表示範囲を移動させる表示範囲計算部と
を具備し、
前記表示範囲計算部は、前記第1の補正移動量をもとに算出された前記第2の画像の前記表示範囲の移動先の位置である第1の位置と、前記サムネイルマップ上の前記枠の移動先の位置を前記第2の画像のスケールに置き換えた第2の位置との距離が予め設定された第1の上限値以内に収まるように前記第1の位置を補正する表示範囲計算部と
を具備する情報処理装置。 - 元画像を第1の圧縮率で空間的に圧縮した第1の画像に、前記元画像を第1の圧縮率よりも低い第2の圧縮率で空間的に圧縮した第2の画像の前記元画像中の表示範囲を示す枠を合成してサムネイルマップを生成するサムネイルマップ生成部と、
前記第2の画像と前記サムネイルマップ生成部により生成された前記サムネイルマップとを合成して表示装置に出力する合成部と、
ユーザより前記サムネイルマップ上の前記枠に対する、互いに直交する2軸方向の移動量を入力する入力部と、
前記入力部より今回を含め過去直近に入力された複数の移動量の平均値を第1の補正移動量として、この第1の補正移動量をもとに前記第2の画像の前記表示範囲を移動させる表示範囲計算部と
を具備し、
前記表示範囲計算部は、前記サムネイルマップ上の前記枠の移動の加速度が閾値以上であるとき、前記第1の補正移動量をもとに算出された前記第2の画像の前記表示範囲の移動先の位置である第1の位置と、前記サムネイルマップ上の前記枠の移動先の位置を前記第2の画像のスケールに置き換えた第2の位置との距離が予め設定された第2の上限値以内に収まるように前記第1の位置を補正する
情報処理装置。 - 元画像を第1の圧縮率で空間的に圧縮した第1の画像に、前記元画像を第1の圧縮率よりも低い第2の圧縮率で空間的に圧縮した第2の画像の前記元画像中の表示範囲を示す枠を合成してサムネイルマップを生成するサムネイルマップ生成部と、
前記第2の画像と前記サムネイルマップ生成部により生成された前記サムネイルマップとを合成して表示装置に出力する合成部と、
ユーザより前記サムネイルマップ上の前記枠に対する、互いに直交する2軸方向の移動量を入力する入力部と、
前記入力部より今回を含め過去直近に入力された複数の移動量の平均値を第1の補正移動量として、この第1の補正移動量をもとに前記第2の画像の前記表示範囲を移動させる表示範囲計算部と
を具備し、
前記表示範囲計算部は、前記互いに直交する2軸のうちの第1の軸方向について、前記入力部より過去に入力された移動量の正負の向きに対して逆向きの移動量が入力された場合、前記第1の補正移動量の前記第1の軸方向成分の移動量を調整し、前記互いに直交する2軸のうちの第2の軸方向について、前記入力部より過去に入力された移動量の正負の向きに対して逆向きの移動量が入力された場合、前記第1の補正移動量の前記第2の軸方向成分の移動量を調整する
情報処理装置。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の情報処理装置であって、
前記表示範囲計算部は、今回を含め過去直近に入力された複数の移動量にそれぞれ直近度に応じた重みをつけて補正移動量を計算する
情報処理装置。 - サムネイルマップ生成部が、元画像を第1の圧縮率で空間的に圧縮した第1の画像に、前記元画像を第1の圧縮率よりも低い第2の圧縮率で空間的に圧縮した第2の画像の前記元画像中の表示範囲を示す枠を合成してサムネイルマップを生成し、
合成部が、前記第2の画像と前記サムネイルマップ生成部により生成された前記サムネイルマップとを合成して表示装置に出力し、
入力部が、ユーザより前記サムネイルマップ上の前記枠に対する、互いに直交する2軸方向の移動量を入力し、
表示範囲計算部が、前記移動量の入力の回数をカウントし、カウントした入力の回数が所定の回数以上であるとき、前記入力部より今回を含め過去直近に入力された複数の移動量の平均値を第1の補正移動量として計算し、前記第1の補正移動量をもとに前記第2の画像の前記表示範囲を移動させ、前記カウントした入力の回数が所定の回数未満であるとき、今回を含め過去に入力された移動量の平均値を第2の補正移動量として、この第2の補正移動量をもとに前記第2の画像の前記表示範囲を移動させる
情報処理方法。 - 元画像を第1の圧縮率で空間的に圧縮した第1の画像に、前記元画像を第1の圧縮率よりも低い第2の圧縮率で空間的に圧縮した第2の画像の前記元画像中の表示範囲を示す枠を合成してサムネイルマップを生成するサムネイルマップ生成部と、
前記第2の画像と前記サムネイルマップ生成部により生成された前記サムネイルマップとを合成して表示装置に出力する合成部と、
ユーザより前記サムネイルマップ上の前記枠に対する、互いに直交する2軸方向の移動量を入力する入力部と、
前記移動量の入力の回数をカウントし、カウントした入力の回数が所定の回数以上であるとき、前記入力部より今回を含め過去直近に入力された複数の移動量の平均値を第1の補正移動量として計算し、前記第1の補正移動量をもとに前記第2の画像の前記表示範囲を移動させ、前記カウントした入力の回数が所定の回数未満であるとき、今回を含め過去に入力された移動量の平均値を第2の補正移動量として、この第2の補正移動量をもとに前記第2の画像の前記表示範囲を移動させる表示範囲計算部
としてコンピュータを機能させるプログラム。
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