JP5599389B2 - オンラインデータを記憶するための方法および装置 - Google Patents

Description

本発明は、オンラインデータ記憶方法に関する。

デジタル設備の普及および大量のデータを必要とするコンピュータ・プログラムの開発に伴い、記憶空間に対する需要が高まっている。この需要は、インターネット上におけるデータ交換の容易性と組み合わさり、オンライン記憶装置、すなわちオンラインによるバックアップ空間の開発を導いてきた。しかしながら、最新技術をもってしても、オンライン記憶装置による解決策は記憶空間のサービス品質に関する幅広い選択肢を提供できていない。通常のデータ記憶装置の解決策は多数あるが、最新技術でも、これらの解決策は、一般に特定の場所に配置されて所有者から貸し出される記憶空間であり、クライアントと記憶空間との間のデータ交換はいわゆる「同位」伝送の形式で行われている。したがって、記憶装置のパラメータも限られており、伝送中のデータのセキュリティの確認は行われていない。しかし、記憶するデータ、すなわちバックアップするデータの種類と重要性により、例えば記憶装置の性能、安全性、または使用可能性は常に同じであるとは限らない。

したがって、本発明の目的は、上記の最新技術の欠点を解決することであり、複数の記憶空間により、ユーザが所望のサービス品質を定義して、ネットワークが提供する多数の解決策の中からユーザ自身のニーズに最適のものを入手することを可能にするオンラインデータ記憶方法を提案することである。

この目的のために、本発明は、オンラインデータ記憶空間を予約する方法において、
記憶装置のサービス品質に対応する少なくとも１つのパラメータを含む一組のパラメータを含む記憶要求を受信するステップと、
上記一組のパラメータを解析するステップと、
その一組のパラメータに対応する予約要求を作成して複数のオンラインデータ記憶ユニットに送信するステップと、
その予約要求に対する複数のオンラインデータ記憶ユニットからの複数の応答を受信するステップと、
受信した複数の応答の中から、その記憶要求内で定義された全パラメータに応じて１つのオンライン記憶ユニットを選択するステップと、
選択された記憶空間へのアクセスを可能にする予約キーを作成するステップと、
上記予約キーとその選択された記憶空間のアドレスの両方を送信するステップと
を含む、オンラインデータ記憶空間を予約する方法に関する。

一実施形態によれば、上記予約キーは暗号化されている。

別の実施形態によれば、記憶要求の作成は、
上記要求の識別子と、
ユーザ識別子と、
記憶空間のサイズおよび関連付けられたサービス品質を定義するステップと
を含んでいる。

補足的な一実施形態によれば、関連付けられたサービス品質に対応する上記の少なくとも１つのパラメータが、
使用可能性の規準と、
性能レベルと、
耐震レベルと、
記憶の代価と、
性能レベルと
の少なくとも１つのパラメータを含んでいる。

別の実施形態によれば、セキュリティ・プロトコルを使用することによりデータ交換のセキュリティが保証される。

補足的な一実施形態によれば、暗号化プログラムを使用することによりデータの信頼性が確保される。

本発明は、また、記憶装置割り当てサーバにおいて、
記憶装置のサービス品質に対応する少なくとも１つのパラメータを含む一組のパラメータを含む記憶要求を受信すること、
上記一組のパラメータを解析すること、
その一組のパラメータに対応する予約要求を作成して複数のオンラインデータ記憶ユニットに送信すること、
その予約要求に対する複数のオンラインデータ記憶ユニットからの少なくとも１つの応答を受信すること、
受信した複数の応答の中から、その記憶要求内で定義された全パラメータに応じて１つのオンライン記憶ユニットを選択すること、
選択された記憶空間へのアクセスを可能にする予約キーを作成すること、
上記の予約キーとその選択された記憶空間のアドレスの両方を送信すること
のために構成された少なくとも１つの処理手段を含む記憶装置割り当てサーバにも関する。

本発明は、クライアント端末において、
記憶装置のサービス品質に対応する少なくとも１つのパラメータを含む一組のパラメータを含む記憶要求を作成すること、
上記の記憶要求を記憶装置割り当てサーバに送信すること、
記憶空間のアドレスと予約キーの両方を受信すること
を可能にするために構成された少なくとも１つの処理手段を含むクライアント端末にも関する。

さらに、本発明は、記憶エージェントにおいて、
予約要求を受信すること、
記憶のサービス品質に対応する少なくとも１つのパラメータを含む、その予約要求内に含まれるその複数のパラメータに対応する複数の記憶空間を検索して予約すること、
その選択された記憶空間に関する少なくとも１つの情報と、記憶装置のサービス品質に対応する上記の少なくとも１つのパラメータを含む複数の関連付けられたパラメータとを含む少なくとも１つの応答を送信すること
を可能にするために構成された少なくとも１つの処理手段を含む記憶エージェントにも関する。

本発明の他の特徴および利点は、可能な一実施形態を非限定的な実施例として示す添付の図面を参照し、以下の説明を読むことによって明らかになろう。

本発明の様々なステップを示すフローチャートである。 本発明の様々な要素およびそれらの相互作用を示す図である。 ２つの異なる記憶要求において要求されるサービス品質の表を示す図である。 ２つの異なる記憶要求において要求されるサービス品質の表を示す図である。

次に、本発明の方法を、図面を参照しながら詳細に説明する。

本発明の方法は、記憶要求を作成すること（ステップ１）により開始される。

この要求は、クライアント端末２０内で作成され、少なくとも
その要求の識別子、
ユーザ識別子、
データ記憶に関する複数のパラメータの定義
のパラメータを含む。

これらのパラメータは、データを記憶するために必要なメモリの空間のみならず、サービス品質に関する少なくとも１つのパラメータにも関するものである。これらのパラメータは、例えば、性能レベル（例えば、転送速度）、使用可能時間レベル、耐震レベル、記憶の代価、セキュリティレベル（ダブル・ストレージ、または別の装置上におけるデータ・イメージ等）を含むことができる。

次いで、この記憶要求は記憶装置割り当てサーバ２２に送信される（ステップ２）。

最適な保護を実現するために、セキュア・ソケット・レイヤー（ＳＳＬ）プロトコルのようなセキュリティ・プロトコルを使用することにより、データ交換のセキュリティが保証される。

次いで、記憶装置割り当てサーバ２２は、要求の様々なパラメータを受信し、解析する。

次いで、記憶装置割り当てサーバ２２は、受領メッセージという、記憶要求を要約した受信通知をクライアント端末に返信する（ステップ３）。

このメッセージは、少なくとも
サーバ識別子、
要求の識別子、
予約コード
のパラメータを含む。

記憶要求のパラメータを解析するステップは、予約要求の作成（ステップ４）にもつながるものであり、この予約要求には、少なくとも
サーバ識別子、
予約コード、
データのサイズ、
要求される品質レベルに対応する複数のパラメータ、
複数のサービス・パラメータ
のパラメータを含む。

サービス・パラメータは、割り当てサーバが作成する追加パラメータであり、例えば連絡先の識別子、および記憶空間を検索するために必要な場所または他のパラメータを含む。

次いで、この予約要求は、全ての記憶エージェント２４に分配される（ステップ５）。これらのエージェントは、データ記憶空間を含む記憶ユニット２６に割り振られる。これらのユニットは特別な設備を必要とせず、そのため、本発明では、インターネット・ネットワークに接続された如何なる記憶ユニットでも使用することができる。

次いで、記憶エージェント２４は、その要求に対応する記憶空間を探し、それらの空間が使用可能であればそれらを予約する（ステップ６）。

次いで、記憶エージェント２４は、検出された記憶空間ごとに、記憶装置割り当てサーバ２２に応答を返信する（ステップ７）が、この応答には、少なくとも
記憶空間の識別子、
記憶空間のアドレス、
記憶要求に対する承諾コード、
承諾有効期間、
予約コード
が含まれる。

予約要求に対応する記憶空間がない場合、記憶装置割り当てサーバ２２には否定応答が返信される。

記憶装置割り当てサーバ２２が肯定応答を受信しない場合、記憶要求エラー・メッセージがクライアント端末２０に返信される（ステップ８）。

そうでない場合、記憶装置割り当てサーバ２２は、複数の記憶エージェントから様々な肯定応答を受信する。次いで、様々な応答からのデータが、要求に最も合った記憶空間を選択する様に処理される（ステップ９）。２つの応答が等価である場合、最適な解決策を入手するように選択を改善するため、優先順位の基準を選択することができる。これら２つの応答は、ユーザが自分自身で選択できるように、ユーザに提供されてもよい。

最適な解決策が得られると、対応する記憶エージェント２４に確認メッセージが送信される（ステップ１０）。

この確認メッセージには、少なくとも、
予約コード、
予約キー、
ユーザ識別子、
サーバ識別子、
記憶要求に対する承諾コード
のパラメータが含まれる。

平行して、応答が選択されなかった記憶エージェント２４には取り消しメッセージが送信される（ステップ１１）。

次いで、記憶装置割り当てサーバ２２は、クライアント端末２０にメッセージを返信する（ステップ１２）が、そのメッセージには少なくとも、
選択された記憶エージェントのアドレス、
予約キー
のパラメータが含まれる。

予約キーを使用することにより、クライアント端末は、如何なる媒介もなく直接的に記憶空間にデータを送信することができる（ステップ１３）。

この送信には、少なくとも、
記憶されるべきデータ、
予約キー
のパラメータが含まれる。

プリティ・グッド・プライバシー（ＰＧＰ）プロトコルのような暗号化プロトコルにより、交換されるデータの信頼性とセキュリティを確保することができる。

次いで、クライアント端末２０は、エンド・オブ・トランザクション・メッセージを記憶装置割り当てサーバ２２に送信する（ステップ１４）。

本発明をより良く理解できるように、以下で一例示的実施形態を説明する。

あるユーザが、音楽ファイルと重要な作業文書の両方を記憶することを希望しているとする。したがって、これら二種類のデータには、異なるサービス品質が求められることになる。

本発明を用いると、ユーザは異なる二種類のサービス品質を定義することができる。まず、音楽ファイルについて、ユーザは、例えば、図３に示すように標準的なセキュリティレベルを定義するが高度な使用可能時間を求める場合がある。ユーザは、サービス品質のパラメータごとに１つずつ既定義レベルを選択する。レベル１は最低レベルに相当し、レベル５が最高レベルに相当する。このレベル５の使用可能時間とは、常にアクセス可能であり割り込みがほとんど存在しない状態を意味している。反対に、レベル１は低レベルの使用可能時間に相当することになる。料金については、レベル１は代価を優先させないことを意味しており、レベル５は代価が他のパラメータよりも重要であることになる。現状において、ユーザは使用可能時間と料金とを優先させており、耐震レベルや高性能は求めていない。したがって、ユーザは、これらのパラメータを含む第１の記憶要求を行うことになる。さらに、重要な作業ファイルについて、ユーザは最大限のセキュリティレベルを希望する。したがって、図４に示すようにこれらの需要に合わせたパラメータを含む第２の記憶要求が作成される。この要求では、耐震レベルと所望の性能が最大限となっており、料金と使用可能時間の重要度は低くなっている。

これらの記憶要求がユーザによってクライアント端末２０で作成され、次いで記憶装置割り当てサーバ２２に送信される。このサーバは、これら２つの記憶要求を解析する。この解析により、予約要求の送信先となる記憶エージェント２４が選択されることになる。この実施例の重要な作業ファイルのように高度なセキュリティが要求された場合、サーバは、要求されたサービスを提供できそうな記憶空間の記憶エージェント２４を選択するだけである。したがって、２つの記憶要求を解析することにより、ユーザが選んだ記憶パラメータに応じて記憶装置割り当てサーバ２２が選択した２つのグループの記憶エージェントに送信される２つの対応する予約要求が作成される。

これらの記憶エージェント２４は、予約要求を受信し、それら記憶エージェント２４自体が割り振られた１つまたは複数の記憶ユニット２６内で、予約要求のパラメータに対応する記憶空間の使用可能時間を検索する。

このような空間が使用可能な場合、予約が行われる。この予約は、記憶装置割り当てサーバ２２からの確認を保留にしている間の一瞬である。この一瞬の予約の継続時間は、例えば記憶装置割り当てサーバ２２により予約要求パラメータ内で定義することができる。

次いで、この予約されて使用可能となった空間を含んだ応答が記憶装置割り当てサーバ２２に返信される。このサーバは、様々な記憶エージェント２４からの応答を収集し、要求に最も適した応答をそれら応答の中から選択する。この実施例では、音楽ファイルに最適な記憶空間は、例えばアジアに置かれ、重要な作業ファイルに最適な空間は、スイスの耐震シェルター内に置かれる場合がある。

次いで、その記憶空間を永続的に予約するために、選択された応答に対応する記憶エージェント２４に確認が送信される。同様に、応答を返信してきた他の記憶エージェント２４には取り消しメッセージが送信される。次いで、選択された記憶空間のアドレスと暗号化されている場合のあるキーを含み、その記憶空間へのアクセスを可能にする、記憶要求に対する応答がクライアント端末２０に送信される。このアドレスは、例えば記憶空間に対応するインターネット・プロトコル（ＩＰ）アドレスであってもよい。次いで、ユーザは選択された記憶空間に自分のデータを直接送信することができる。

したがって、本発明は、ユーザが自分の需要に対応するサービス品質を選択できるようにし、記憶装置割り当てサーバにより、選択した規準に最も合った記憶空間を知ることができるようにする。さらに、本発明では、選択された記憶空間に対してクライアント端末からデータを直接転送できるようにしたため、データのセキュリティと信頼性が最適化される。

Claims (7)

1. クライアント端末（２０）、記憶装置割り当てサーバ（２２）及び複数のオンラインデータ記憶ユニット（２６）を備えるネットワークにおける、オンラインデータ記憶空間を予約する方法であって、
   前記記憶装置割り当てサーバ（２２）が、前記クライアント端末（２０）から、記憶装置のサービス品質に対応する少なくとも１つのパラメータを含む一組のパラメータを有する記憶要求を受信するステップと、
   前記記憶装置割り当てサーバ（２２）が、前記一組のパラメータに対応する予約要求を作成するために、前記一組のパラメータを解析するステップと、
   前記記憶装置割り当てサーバ（２２）が、前記一組のパラメータに対応する予約要求を前記複数のオンラインデータ記憶ユニット（２６）に送信するステップと、
   前記記憶装置割り当てサーバ（２２）が、前記予約要求に対する前記複数のオンラインデータ記憶ユニットからの少なくとも１つの応答を受信するステップと、
   前記記憶装置割り当てサーバ（２２）が、受信した前記応答の中から、前記記憶要求内で定義された全前記パラメータに応じて前記複数のオンラインデータ記憶ユニット（２６）の中から１つのオンラインデータ記憶ユニットを選択するステップと、
   前記記憶装置割り当てサーバ（２２）が、前記選択されたオンラインデータ記憶ユニットの記憶空間へのアクセスを可能にする予約キーを作成するステップと、
   前記記憶装置割り当てサーバ（２２）が、前記クライアント端末（２０）へ、前記予約キーと前記記憶空間のアドレスとを送信するステップと、
   前記クライアント端末（２０）が、直接的に前記記憶空間にデータを送信するステップとを具備する、オンラインデータ記憶空間を予約する方法。
2. 前記予約キーが暗号化されている、請求項１に記載の方法。
3. 前記記憶要求が、
   前記記憶要求の識別子と、
   ユーザ識別子と、
   前記記憶空間のサイズおよび関連付けられたサービス品質の定義を含む、請求項２に記載の方法。
4. 前記関連付けられたサービス品質に対応する前記少なくとも１つのパラメータが、
   使用可能時間レベル、
   転送速度、
   耐震レベル、及び
   記憶の代価、
   のうちの少なくとも１つのパラメータを含む、請求項３に記載の方法。
5. セキュリティ・プロトコルを使用することによりデータ交換のセキュリティが保証される、請求項１乃至４のいずれか１項に記載の方法。
6. 暗号化プログラムを使用することによりデータの信頼性が確保される、請求項１乃至５のいずれか１項に記載の方法。
7. クライアント端末（２０）、記憶装置割り当てサーバ（２２）及び複数のオンラインデータ記憶ユニット（２６）を備えるネットワークにおける、該クライアント端末（２０）であって、
   記憶装置のサービス品質に対応する少なくとも１つのパラメータを有する一組のパラメータを含む記憶要求を作成し、
   前記記憶要求を前記記憶装置割り当てサーバ（２２）に送信し、
   前記複数のオンラインデータ記憶ユニット（２６）から前記記憶装置割り当てサーバ（２２）により選択された１つのオンラインデータ記憶ユニットのアドレス、及び前記選択されたオンラインデータ記憶ユニットの記憶空間へのアクセスを可能にする予約キーの両方を受信する、
   ことを可能にするように構成された少なくとも１つの処理手段を備え、
   前記クライアント端末（２０）は、直接的に前記記憶空間にデータを送信することを特徴とする、クライアント端末（２０）。

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