JP5598903B2 - 薬液用電動注射器 - Google Patents
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Description
そこで、ゆっくりとした注入速度での注射が可能で、かつ硬い組織に対しても一定の注入速度を維持しつつ注入可能な薬液用電動注射器が普及しつつある。
薬液が封入されたカートリッジのゴム栓を押圧移動させて注射針へ薬液を流入させ、針先から薬液を吐出させる薬液用電動注射器において、
一端の開口部と連通する中空部を有し、他端の先端部でカートリッジのゴム栓を押圧移動させるピストンと、
ネジ軸と、ネジ軸に対して相対的に回転するように螺挿されるナット部と、を有し、開口部を通過してピストンの中空部内にネジ軸が遊挿され、かつピストンがナット部に連結されるボールネジと、
ボールネジのネジ軸を回転可能に支持するネジ軸支持部と、
ボールネジのナット部の回転を防止する回転止め部と、
ピストンの軸方向にピストンを移動可能に支持するようなすべり軸受けを含むピストン支持部と、
を少なくとも有し、ネジ軸の回転によりナット部とともにピストンをネジ軸の軸方向に移動させるピストンユニットと、
前記ピストンユニットのボールネジのネジ軸に回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータ、駆動制御部およびストロークセンサに電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサおよび電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、ストロークセンサ、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、内部へ水の進入を防止する水密構造を維持しつつピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続される吸引スイッチと、
を備え、
前記ピストンが前記ゴム栓をカートリッジ側へ押圧した状態で吸引スイッチが押下されたとき、
前記中央処理部は、吸引スイッチの押下に応じてカートリッジのゴム栓からピストンの先端を高速で離脱させるように駆動制御部を制御し、変形していたゴム栓が元の形状に戻ることで薬液の圧力が減少する際の負圧と血圧とによりカートリッジ内へ血液を吸入させることを特徴とする。
薬液が封入されたカートリッジのゴム栓を押圧移動させて注射針へ薬液を流入させ、針先から薬液を吐出させる薬液用電動注射器において、
一端の開口部と連通する中空部を有し、他端の先端部に係止部が設けられており、この先端部でカートリッジのゴム栓を押圧移動させるピストンと、
ネジ軸と、ネジ軸に対して相対的に回転するように螺挿されるナット部と、を有し、開口部を通過してピストンの中空部内にネジ軸が遊挿され、かつピストンがナット部に連結されるボールネジと、
ボールネジのネジ軸を回転可能に支持するネジ軸支持部と、
ボールネジのナット部の回転を防止する回転止め部と、
ピストンの軸方向にピストンを移動可能に支持するようなすべり軸受けを含むピストン支持部と、
を少なくとも有し、ネジ軸の回転によりナット部とともにピストンをネジ軸の軸方向に移動させるピストンユニットと、
前記ピストンユニットのボールネジのネジ軸に回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータ、駆動制御部およびストロークセンサに電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサおよび電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、ストロークセンサ、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、内部へ水の進入を防止する水密構造を維持しつつピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続される吸引スイッチと、
を備え、
前記中央処理部は、吸引スイッチの押下に応じて、空カートリッジのゴム栓にピストンの先端部の係止部を係止させ、空カートリッジのゴム栓をピストンとともに引き込むように前記駆動制御部を制御し、空カートリッジのゴム栓の引き込みに伴って生じる負圧により空カートリッジ内へ薬液を吸入させることを特徴とする。
請求項1または請求項2に記載の薬液用電動注射器において、
前記電源部は、
無接点電力伝送モジュールと、この無接点電力伝送モジュールに接続されるバッテリ充電回路と、このバッテリ充電回路に接続されるバッテリと、を備え、無接点電力伝送モジュールにより外部から無接点で電力供給され、バッテリが充電されることを特徴とする。
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部に接続され、人の部位の接触の有無を感知する接触スイッチを備え、
前記中央処理部は、接触スイッチにより接触が感知されたと判断したときに予め定められた注入速度で注入するように前記駆動制御部を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の薬液用電動注射器において、
前記接触スイッチは静電容量式またはフォトリフレクタ式の接触スイッチであることを特徴とする。
請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部に接続され、押下量に応じた検出信号を出力する押下スイッチを備え、
前記中央処理部は、押下スイッチから出力された検出信号に応じた注入速度で注入するように前記駆動制御部を制御することを特徴とする。
請求項6に記載の薬液用電動注射器において、
前記押下スイッチは、ホール素子を含むものであり、このホール素子のストロークを分解し、ストロークに応じて検出信号を出力することを特徴とする。
請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記ケース本体は、透明な略筒状の本体と、本体の外側を覆う有色の保護塗装部と、本体に保護塗装部を不形成にして設けた動作確認用表示部と、を有するものであり、
前記中央処理部に接続される発光部を備え、
発光部が発する光を透明の動作確認用表示部で透過させて、表示することを特徴とする。
請求項8に記載の薬液用電動注射器において、
前記ケース本体が有する動作確認用表示部は、輪状に一周する表示部であることを特徴とする。
請求項9に記載の薬液用電動注射器において、
前記ケース本体はカートリッジホルダ受口部が接続される先端が先細るように形成され、この先端に設けられて断面積が小さい輪状の動作確認用表示部とすることを特徴とする。
請求項8〜請求項10の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記発光部は、それぞれが相違する色により発光する複数種類の発光部を有するものであり、
前記中央処理部は、ピストンの位置に応じて発光部の色を変化させるように複数種類の発光部の明滅を制御し、前記発光部からの光を動作確認用表示部で透過させて薬液の注入量を表示することを特徴とする。
請求項11に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部は、前記発光部を点滅させて注入速度を表すことを特徴とする。
請求項11または請求項12に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部は、前記2色以上の発光部を発光させて、組合せ色に対応させて注入量を表示することを特徴とする。
請求項1〜請求項13の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部に接続され、カートリッジの薬液の残量を複数のバーにて表示する情報表示部を備え、
前記中央処理部は、残量が減るにつれてバーを減らすように情報表示部に表示させることを特徴とする。
請求項1〜請求項14の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部に接続されるスピーカを備え、
前記中央処理部は、カートリッジの薬液の残量が減るにつれて音を変化させるようにスピーカに出力させることを特徴とする。
請求項1〜請求項15の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記カートリッジホルダは、カートリッジの凹面内に入り込んでカートリッジを係止固定する突起部を備えることを特徴とする。
請求項1〜請求項16の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記カートリッジホルダは、長さが異なる2種類のカートリッジの何れか一方のカートリッジを保持する共用のカートリッジホルダであり、
前記中央処理部に接続されるカートリッジ設定スイッチと、
を備え、前記カートリッジホルダを薬液用電動注射器にセットするため、前記カートリッジホルダがセットされていない状態で、カートリッジ設定スイッチを押下して前記長さが異なる2種類のカートリッジの何れかが選択されると、前記中央処理部は、ストロークセンサからの出力値と、カートリッジ用に予め設定されたピストン先端位置に対応する登録値と、が一致するか判定し、不一致のときに他方のカートリッジ用に予め設定されたピストン先端位置までピストンを移動させるように駆動制御部を制御し、また、一致するときにピストンを停止するように駆動制御部を制御することを特徴とする。
薬液用電動注射器1の構成はこのようなものである。
この充電器2は、図7の回路ブロック図で示すように、ACアダプタ(DC6V出力)420、定電圧回路(DC5V)430、送電側無接点電力伝送モジュール440、充電器側中央処理部450、充電表示部460、リセット回路470、比較回路480、本体検出センサ(ホール素子)490を備える。
充電器2で用いられる構成はこのようなものである。
注射針10は、周知のように中空針体であり、図1で示すように、薬液用電動注射器1の先端に取り付けられている。注射針10の他端はカートリッジ250,260内まで到達しており、カートリッジ250,260内の薬液が流れる。
針固定部20は、注射針10をカートリッジホルダ30と連結固定する。カートリッジホルダ30側の雄ねじ部に針固定部20の雌ねじ部を螺挿して締結固定する。
なお、カートリッジは、1.8ml用との1.0ml用とに限定する趣旨ではなく、例えば、1.6mm用カートリッジなど今後新たに選定されたようなカートリッジに対応させることも可能である。薬液量や長さなどの具体的数値は必要に応じて適宜変更設定される。
本体30aは、円筒体であり長尺のカートリッジ250,260の一部が突出する程度の長さを有している。
側片部30bは、一方が本体30aに接続され、また、周囲に切り込みが形成されてなるものであり、半径方向に移動可能に構成されている。側片部30bは本形態では2箇所に形成されているが、例えば1箇所、3箇所等適宜個数を設定することができる。
突起部30cは、側片部30bから内側へ突出していてカートリッジ250,260を固定するための部材である。突起部30cも側片部30bと同じ数だけ形成される。
雄ねじ部30dは、針固定部20の雌ねじ部に螺挿されて締結固定される。
溝部30eは、開口部側付近の外周に形成される環状の溝である。
なお、スタートスイッチ70を静電容量式の接触スイッチに代えてフォトリフレクタ式の接触スイッチとしても良い。スタートスイッチ70の窓穴部を指で遮蔽して操作入力が行われる。この場合に分周回路400は不要となり、図5においてスタートスイッチ70が本体側中央処理部340に直接接続され、スタートスイッチ70からの入力信号が本体側中央処理部340に入力される。このようなスタートスイッチ70としても良い。
第2発光部360は、例えば橙色のLEDである。本体側中央処理部340により明滅が制御される。
第1発光部350および第2発光部360は、図10(b)のように正面側から見た場合、例えば、基板160の上下であって左右に配置される。
リセット回路410は、電源投入時や電源瞬断時に電源電圧を検出し、確実にシステムにリセットをかける機能を持つ。
薬液用電動注射器1の構成はこのようなものである。
ボールネジ132は、外周が螺刻されたネジ軸132aと、ネジ軸132aに対して相対的に回転し、ネジ軸方向に移動するように螺挿されるナット部132bと、を備える。そして、ピストン131の開口部131aを通過してピストン131の中空部内にネジ軸132aが遊挿され、かつピストン131の開口部131a付近でナット部132bに連結される。つまり。ナット部132bがネジ軸方向に移動するとともにピストン131が移動する。
動作確認用表示部50は、図10で示すように、ケース本体60の先端であってカートリッジホルダ受口部40と隣接する位置に設けられている。ケース本体60は、先に説明したように透明の材料により形成されており、外周面に塗装を行って保護塗装部を形成するが、先端の輪状箇所のみ塗装しないで透明となるようにして、動作確認用表示部50を形成する。そして、二個の第1発光部350と二個の第2発光部360とが基板160上に設けられる。図10(b)でも明らかなように基板160の上側で第1発光部350と第2発光部360が配置される。基板160の下側で第1発光部350と第2発光部360が配置される。上下を含む左端を見たときにも第1発光部350と第2発光部360が配置される。上下を含む右端を見たときにも第1発光部350と第2発光部360が配置される。
このような動作確認用表示部50は、簡易な構成で表示部を形成することができる。また、ケース本体60が先細るため小さい輪状の表示部としており、通常のランプ等では不可能であった輪状の表示部とし、上下左右から見ることができる。また、光が小さい輪に集光するため、明るく表示される。また、2色の発光部を混合するようにしたため、2色の発光部で3色表すことができ、コスト低減に寄与している。
なお、本形態では第1発光部350の発光色が青であり、また、第2発光部360の発光色が橙であるとして説明したが、これら発光色に限定する趣旨ではなく、適宜発光色を選択しても良い。
(1)充電時
不使用の薬液用電動注射器1は、通常は図6で示すように、充電器2に載せられて充電がなされる。図7で示すように、充電器2のACアダプタ420は商用電源が供給されるコンセントに接続され、AC100VをDC6Vの電圧に変換して出力する。定電圧回路430は、さらにDC5Vの電圧に変換して電側無接点電力伝送モジュール440へ出力する。送電側無接点電力伝送モジュール440は、非接触伝送モジュールであり、このDC5Vの電圧を無線電力として伝送する。
続いて、実際の動作について操作手順に沿って説明する。なお、以後の説明において、各スイッチに対応して本体側中央処理部がスピーカ、駆動制御部、表示部等に対して制御を行うものとして説明を進める。
まず、術者は充電器2や消毒液から薬液用電動注射器1を取り出し、電源スイッチ120を1回押すと、電源スイッチ120の押下と連動して開閉制御部320がONとなり、バッテリ230から±5V電源回路330へ電力が送られて、±5Vの電圧信号を出力する。そして、本体側中央処理部340を含む各部へ電源が供給される。そしてリセット回路410にも+5Vが供給されると、リセット回路410からのリセット出力がLからHになり、本体側中央処理部340は0番地からのプログラム実行を開始する。0番地からメインループ手前までのイニシャライズプログラムが実行される。たとえば、スピーカ150からの起動音とともに情報表示部90の表示が点灯する。また、動作確認用表示部50も、例えば一秒ずつ青色、橙色に点灯する。また、ピストン131の位置が現在設定されているカートリッジサイズに相当する原点まで移動して停止する。
カートリッジ/メロディ設定スイッチ110を長押しするごとにカートリッジを例えば1.8mlと例えば1.0mlとの間で交互に切り替わるようになされており、使用するカートリッジを設定することができる。この切り替わりは図14で示すように情報表示部90で表示される。
モード/スピード設定スイッチ100を長押し(例えば約2秒)するごとにコンスタントモードとオートモードとの間で交互に切り替わるようになされており、注入モードを設定することができる。この切り替わりは図15で示すように情報表示部90で表示される。
コンスタントモードでは、図16(a)で示すように注入速度を変化させることなく一定の注入速度となるようにするモードである。注入速度はL,M,Hの各種が選べる。オートモードでは、図16(b)で示すように注入当初は注入速度を増加させ、所定期間経過後は一定の注入速度となるようにするモードである。注入速度はL,M,Hの各種が選べる。
一方、切替前でコンスタントモードに設定されており、コンスタントモードからオートモードへ切り替えるものとする。モード/スピード設定スイッチ100を2秒以上にわたり長押しするとモードの切り替えが行われる。図15(b)で示すような「Constant」の表示から、切替音とともに、図15(c)で示すような「Auto」の表示へ変更される。
ブザー音モード、メロディモード選択時に出る切替音は何れもスピーカ150から出力される。
モード/スピード設定スイッチ100を軽く押して注入速度がL(Low:低速)、M(Medium:中速)、H(High:高速)モードとの間で切り替わるようになされており、注入速度を設定することができる。なお、注入速度の切り替わりは、モード/スピード設定スイッチ100から指が離れた時に反応する。この切り替わりは図17で示すように情報表示部90で表示される。
また、切替前でMに設定されており、Hへ切り替えるものとする。モード/スピード設定スイッチ100を軽く押すと、図17(b)のような「M」の表示から、切替音とともに、図17(c)のような「H」の表示へ変更される。
また、切替前でHに設定されており、Lへ切り替えるものとする。モード/スピード設定スイッチ100を軽く押すと、図17(c)のような「H」の表示から、切替音とともに、図17(a)のような「L」の表示へ変更される。
このような切り替えはConstantモードでも、図17(d),(e),(f) で示すように同様であり、重複する説明を省略する。
ブザー音モード、メロディモード選択時に出る切替音は何れもスピーカ150から出力される。
カートリッジ/メロディ設定スイッチ110を軽く押して、メロディを設定する。この切り替わりは図18で示すように情報表示部90で表示される。メロディの切り替えには無音やブザー音も含まれる。 カートリッジ/メロディ設定スイッチを押すごとに切替音とともに無音モード(図18(a))→ブザー音モード(図18(b))→メロディ1(図18(c))→メロディ2(図18(d))→・・・メロディn(図18(e)。なお図中ではnは例示的に6と表示されている。)→無音モード(図18(a))と切り替えられていく。メロディはカートリッジ/メロディ設定スイッチ100から指が離れた時に切り替わる。
図4,図8で示すように、カートリッジホルダ30の開口部からカートリッジ250,260を挿入するとカートリッジホルダ30内の突き当たりにカートリッジ250,260の先端部が接触して位置決めされ、さらに突起部30cが溝部252,262に嵌め込まれて抜け止めがなされる。
カートリッジ250,260が固定されたカートリッジホルダ30を本体のカートリッジホルダ受口部40に装着固定する。
針固定部20により注射針10をカートリッジホルダ30の先端に取り付ける。
スタートスイッチ70に軽く触れ、薬液が注射針10の針先から数滴出ることを確認する。この際、動作確認用表示部50は、注入速度に合わせて点滅(表示色:注入量による)する。また、動作確認音はメロディモードであれば、メロディが流れる。なお、設定によっては無音やブザー音の出力がなされる。これらは何れもスピーカ150から出力される。
注射針10を患部に刺して、吸引を行うことがある。吸引は、注射針10が血管に迷入していないことを確認するためのものであり、カートリッジ内に血液流入の有無を目視にて確認する。術者は、吸引スイッチ80を軽く押して、吸引を行う。吸引スイッチ80を押すごとに吸引に必要な一定の距離だけピストン131が後退する。吸引スイッチ80が押されると本体側中央処理部340は、モータ駆動回路380が高速でピストン131を例えば約2mmバックさせて停止するように制御する。この際、薬液およびゴム栓251,261の膨張に伴って生じる薬液への負圧によりカートリッジ250,260内へ血液流入の有無を目視にて確認する。また、動作確認用表示部50では橙色が表示される。動作確認音であるが、吸引スイッチ80を押した時点でスピーカ150から音が出る。なお、吸引できない時は、例えば「ププッ」というように2回音が鳴るようにして、吸引できなかったことを通知する。なお、吸引スイッチ80を押し続けても、ピストン131が後退し続けることはない。
スタートスイッチ70に軽く触れると現在設定されている注入モード・注入速度に従い、注射を開始する。図19で示すようにピストン131が矢印方向に移動し、カートリッジ250,260のゴム栓251,261を所定の注入速度で押圧していく。本体側中央処理部340がD/Aコンバータ370に駆動データを出力するとモータ駆動回路380を介して駆動モータ200が回転を開始する。この回転動作は例えばオートモードではスローアップ動作(図16(b)参照)のため、D/Aコンバータ370に対して階段状に電圧を上昇させる駆動データを入力して駆動モータ200の回転を上げ、規定の速度になるまで続ける。
基準データ>モータ速度データの場合、モータ電圧を上げる。
基準データ<モータ速度データの場合、モータ電圧を下げる。
そして、ピストン131が前進を続行し先端まで到達すると本体側中央処理部340はD/Aがコンバータ370の出力を0Vにして駆動モータ200を停止させる。
動作中の液晶表示であるが、図20(a)〜(d)のようにAuto、1.8mLカートリッジでは以下のようなバー表示が行われる。図20(a)で示すように注射開始当初では全てのバーが表示されているが、注入が進むに連れて、図20(b),図20(c)というように、バーの表示が減って行き、最終的に図20(d)のように全てのバーを表示しないで残量がないことを表示する。
また、図20(e)〜(h)のように、図のようにConstant、1.0mLカートリッジでは以下のように行われる。図20(e)で示すように注射開始当初では全てのバーが表示されているが、注入が進むに連れて、図20(f),図20(g)というように、バーの表示が減って行き、最終的に図20(h)のように全てのバーを表示しないで残量がないことを表示する。
また、動作確認用表示部50での点灯色:注入量に合わせて色が変化(例:例えば0〜0.6mL→例えば青、例えば0.6〜1.2mL→例えば橙、例えば1.2〜1.8mL→例えば紫)する。例えば青のときは2個の第1発光部350のみが発光する。例えば橙のときは2個の第2発光部360のみが発光する。例えば紫のときは2個の第1発光部350と2個の第2発光部360が発光する。このように注入量で色が変化するため、注入量が確認できる。
さらにまた、点滅や色により注射中であることが確認できる。そして、注射針付近にあるため、術者の視界に入りやすく注射中であることが確実に認識される。
スタート音→無、注入中→無、ストップ音→無、Ct.エンド→有
ブザー音モードでは以下のようになる。
スタート音→有、注入中→有、ストップ音→有、Ct.エンド→有
メロディモードでは以下のようになる。
スタート音→無(メロディ)、注入中→無(メロディ)、ストップ音→無、Ct.エンド→有
これらは何れもスピーカ150から出力される。
注射終了後にスタートスイッチ70から指を離し、注射を終了する。
本体側中央処理部340は、D/Aコンバータ370にスローアップ電圧をデータ出力して高速でピストンを原点位置に戻すような信号をモータ駆動回路に出力させる。各カートリッジを押し切った時点から5秒後、自動的にピストンの後退が始まり、ピストンが各カートリッジのゼロ点位置に戻る。
動作確認音では以下のようになる。
無音モードでは音はない。
ブザー音モードではブザーがなる。
メロディモードではメロディが停止する。
電源スイッチ120を長押し(例えば約2秒)して、電源を切る。確認音とともに情報表示部90が消灯し、ピストン131が自動的に後退。各カートリッジのゼロ点位置に戻る。この際、動作確認用表示部50は点滅しない。また、動作確認音は以下のようになる。
無音モードでは音はない。
ブザー音モードではボタンを長押しした時のみ音が出る。
メロディモードではボタンを長押しした時のみ音が出る。
薬液用電動注射器1の動作はこのようなものである。
(1)ボールねじ132とピストン131と一体化し、ボールねじ132の動きを直接ピストン131に伝達する構造を採用したため、形状をコンパクトにした。
(2)ピストンユニット130を軸方向に半割の分割組立することにより、駆動部分を小径にした。
(3)内蔵部品の配置の工夫により、ケース本体60のグリップ部を握りやすい形状にした。
そして、本体側中央処理部340は、押下スイッチから出力された検出信号に応じた注入速度で注入するように駆動制御部を制御する。これにより、押下量に応じて注入速度が制御できるようにすれば、注射針を刺入する部位に応じて、術者が注入速度を任意にコントロールするような場合にも対応できる。このような薬液用電動注射器としても良い。
吸入機能を付加することで、空のカートリッジ内へ薬剤を吸入することができるようになり、吸入した薬剤の投与が可能となる。
例えば、薬液用電動注射器は、細菌への感染防止、本体の汚染防止のため清潔にする必要がある。そのため、丸洗いにより洗浄・殺菌可能な構造が望ましい。しかし、完全防水構造の薬液用電動注射器は従来では存在しておらず、完全防水構造の薬液用電動注射器が必要である。また、電極と電極が接して充電する従来方式の電動注射器では、充電端子が露出しているため、その部分が汚れてしまうと充電不良を起こすおそれがある。そこで本発明の薬液用電動注射器はこのような課題を解決する以下のような発明を含む。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータ、駆動制御部およびストロークセンサに電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサおよび電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、ストロークセンサ、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、内部へ水の進入を防止する水密構造を維持しつつピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
を備えることを特徴とする薬液用電動注射器である。
前記電源部は、
無接点電力伝送モジュールと、この無接点電力伝送モジュールに接続されるバッテリ充電回路と、このバッテリ充電回路に接続されるバッテリと、を備え、無接点電力伝送モジュールにより外部から無接点で電力供給され、バッテリが充電されることを特徴とする薬液用電動注射器である。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続され、人の部位の接触の有無を感知する接触スイッチと、
を備え、
前記中央処理部は、接触スイッチにより接触が感知されたと判断したときに予め定められた注入速度で注入するように前記駆動制御部を制御することを特徴とする薬液用電動注射器である。
前記接触スイッチは静電容量式またはフォトリフレクタ式であることを特徴とする薬液用電動注射器である。
フォトリフレクタ式では窓穴部が遮蔽されてその光の変化量を測定し、検出をすることでON/OFFを感知できるようにした。そして、この接触スイッチもゴム手袋の使用時でも反応することが実験により確認された。
これにより痛みの原因となる針先のブレを抑えるため、接触スイッチに触れるだけで動作するような薬液用電動注射器とすることができた。
また、接触スイッチの採用によりシール部と接触スイッチとの間の隙間部をなくすことができるため、確実なシールが可能となり、丸洗いもできるようになった。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続され、押下量に応じた検出信号を出力する押下スイッチと、
を備え、
前記中央処理部は、押下スイッチから出力された検出信号に応じた注入速度で注入するように前記駆動制御部を制御することを特徴とする薬液用電動注射器である。
前記押下スイッチは、ホール素子を含み、ホール素子のストロークを分解し、ストロークに応じて検出信号を出力することを特徴とする薬液用電動注射器である。
そしてホール素子のストロークを電気的に分解し、無段階、数段階のストローク制御を可能にし、ストロークを1動作で任意に注入速度を選択できるようになった。
したがって、注入速度の無段、数段変速制御が可能となった。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続される発光部と、
を備え、
前記ケース本体は、透明な略筒状の本体と、本体の外側を覆う有色の保護塗装部と、本体に保護塗装部を不形成にして設けた動作確認用表示部と、を有するものであり、
発光部が発する光を透明の動作確認用表示部を透過させて、表示することを特徴とする薬液用電動注射器である。
前記ケース本体が有する動作確認用表示部は、輪状に一周することを特徴とする薬液用電動注射器である。
前記ケース本体は先端が先細るように形成され、この先端に設けられて断面積が小さい輪状の動作確認用表示部とすることを特徴とする薬液用電動注射器である。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
を備え、
前記発光部は、それぞれが相違する色にて発光する複数種類の発光部であり、
前記中央処理部は、ピストンの位置に応じて発光部の色を変化させるように複数種類の発光部の明滅を制御し、前記発光部からの光を動作確認用表示部で透過させて薬液の注入量を表示することを特徴とする薬液用電動注射器である。
色の相違で注入量を、点滅で注入速度を表すことを特徴とする薬液用電動注射器である。
前記中央処理部は、前記2色以上の発光部を発光させて、組合せ色に対応させて注入量を表示することを特徴とする薬液用電動注射器である。
また、この際、注入速度に応じた点滅を行うようにする。それにより、術者が現在の注入速度を視覚的に確認できるようにした。
したがって、注入速度と注入量が同時に確認でき、視認性を高めることができた。また、この際に注入中であることは当然に判別される。
また、色の異なる光源からの光を先端部に集光させることで調合色を表示できるようにした。輪状の動作確認用表示部にて光が集光されて調合色になるというものであり、例えば二種の発光色で三色の色を使用できるようになった。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続され、残量を複数のバーにて表示する情報表示部と、
を備え、
前記中央処理部は、残量が減るにつれてバーを減らすように情報表示部に表示させることを特徴とする薬液用電動注射器である。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続されるスピーカと、
を備え、
前記中央処理部は、残量が減るにつれて音を変化させるようにスピーカに出力させることを特徴とする薬液用電動注射器である。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
を備え、
前記カートリッジホルダは、カートリッジの凹面内に入り込んでカートリッジを係止固定する係止部を備えることを特徴とする薬液用電動注射器である。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続される吸引スイッチと、
を備え、
前記中央処理部は、吸引スイッチの押下に応じてカートリッジのゴム栓からピストンの先端を高速で離脱させるように駆動制御部を制御し、薬液およびゴム栓の膨張に伴って生じる薬液への負圧によりカートリッジ内への血液流入の有無を確認できることを特徴とする薬液用電動注射器である。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続される吸引スイッチと、
を備え、
前記ピストンの先端に係止部が設けられており、
前記中央処理部は、あらかじめ吸入量を設定した場合、吸引スイッチの押下に応じて、空のカートリッジのゴム栓にピストンの先端を係止させ、空のカートリッジのゴム栓をピストンとともに引き込むように前記駆動制御部を制御し、空のカートリッジのゴム栓の引き込みに伴って生じる負圧により空のカートリッジ内へあらかじめ設定された量の薬液を吸入させることを特徴とする薬液用電動注射器である。
本発明の薬液用電動注射器は、例えば、吸引スイッチが押されながら電源ボタンが押されると、空のカートリッジ内へ薬剤を吸入する。
ピストンユニットと、
前記ピストンユニットに回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータおよび駆動制御部に電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサ、および電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、ピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続されるカートリッジ設定スイッチと、
を備え、
前記カートリッジホルダは、長さが異なる2種類のカートリッジの何れか一方のカートリッジを保持する共用のカートリッジホルダであり、
前記中央処理部に接続されるカートリッジ設定スイッチと、
を備え、前記カートリッジホルダを薬液用電動注射器にセットするとき、
カートリッジ設定スイッチを押下して前記長さが異なる2種類のカートリッジの何れかが選択されると、前記中央処理部は、ストロークセンサからの出力値と、予め設定されたカートリッジの位置の登録値と、が一致するか判定し、不一致のときに他方の位置までピストンを移動させるように駆動制御部を制御し、また、一致するときにピストンを停止するように駆動制御部を制御することを特徴とする薬液用電動注射器である。
本発明によれば、小型化・軽量化を実現したため、ペングリップが可能となった。術者が指でスタートスイッチを作動させるため使い勝手を向上させた。
また、非接触電力伝送モジュールを採用して充電用端子の露出をなくし、また、本体を完全防水にすることにより、薬液に浸漬することが可能となり、薬液につけることで洗浄・滅菌が可能(完全防水)である。
10:注射針
20:針固定部
30:カートリッジホルダ
40:カートリッジホルダ受口部
50:動作確認用表示部
60:ケース本体
70:スタートスイッチ
80:吸引スイッチ
90:情報表示部
100:モード/スピード設定スイッチ
110:カートリッジ/メロディ設定スイッチ
120:電源スイッチ
130:ピストンユニット
140:駆動機構
150:スピーカ
160:基板
170:保護シール部
180:スタートスイッチ保護シール部
190:吸引スイッチ保護シール部
200:駆動モータ
210:ストロークセンサ
220:補強リング
230:バッテリ
240:集光体
250:カートリッジ(1.8mL)
260:カートリッジ(1.0mL)
270:パッキン受け
280:パッキン
290:Oリング
300:受電側無接点電力伝送モジュール
310:バッテリ充電回路
320:開閉制御部
330:±5V電源回路
340:本体側中央処理部
350:第1発光部
360:第2発光部
370:D/Aコンバータ
380:モータ駆動回路
390:モータ電流検出回路
400:分周回路
410:リセット回路
2:充電器
420:ACアダプタ
430:定電圧回路
440:送電側無接点電力伝送モジュール
450:充電器側中央処理部
460:充電表示部
470:リセット回路
480:比較回路
490:本体検出センサ
3:ゴム手袋
Claims (17)
- 薬液が封入されたカートリッジのゴム栓を押圧移動させて注射針へ薬液を流入させ、針先から薬液を吐出させる薬液用電動注射器において、
一端の開口部と連通する中空部を有し、他端の先端部でカートリッジのゴム栓を押圧移動させるピストンと、
ネジ軸と、ネジ軸に対して相対的に回転するように螺挿されるナット部と、を有し、開口部を通過してピストンの中空部内にネジ軸が遊挿され、かつピストンがナット部に連結されるボールネジと、
ボールネジのネジ軸を回転可能に支持するネジ軸支持部と、
ボールネジのナット部の回転を防止する回転止め部と、
ピストンの軸方向にピストンを移動可能に支持するようなすべり軸受けを含むピストン支持部と、
を少なくとも有し、ネジ軸の回転によりナット部とともにピストンをネジ軸の軸方向に移動させるピストンユニットと、
前記ピストンユニットのボールネジのネジ軸に回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータ、駆動制御部およびストロークセンサに電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサおよび電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、ストロークセンサ、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、内部へ水の進入を防止する水密構造を維持しつつピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続される吸引スイッチと、
を備え、
前記ピストンが前記ゴム栓をカートリッジ側へ押圧した状態で吸引スイッチが押下されたとき、
前記中央処理部は、吸引スイッチの押下に応じてカートリッジのゴム栓からピストンの先端を高速で離脱させるように駆動制御部を制御し、変形していたゴム栓が元の形状に戻ることで薬液の圧力が減少する際の負圧と血圧とによりカートリッジ内へ血液を吸入させることを特徴とする薬液用電動注射器。 - 薬液が封入されたカートリッジのゴム栓を押圧移動させて注射針へ薬液を流入させ、針先から薬液を吐出させる薬液用電動注射器において、
一端の開口部と連通する中空部を有し、他端の先端部に係止部が設けられており、この先端部でカートリッジのゴム栓を押圧移動させるピストンと、
ネジ軸と、ネジ軸に対して相対的に回転するように螺挿されるナット部と、を有し、開口部を通過してピストンの中空部内にネジ軸が遊挿され、かつピストンがナット部に連結されるボールネジと、
ボールネジのネジ軸を回転可能に支持するネジ軸支持部と、
ボールネジのナット部の回転を防止する回転止め部と、
ピストンの軸方向にピストンを移動可能に支持するようなすべり軸受けを含むピストン支持部と、
を少なくとも有し、ネジ軸の回転によりナット部とともにピストンをネジ軸の軸方向に移動させるピストンユニットと、
前記ピストンユニットのボールネジのネジ軸に回転力を伝導する駆動機構と、
駆動機構に回転力を伝導する駆動モータと、
駆動モータを駆動制御する駆動制御部と、
前記ピストンユニットのピストンの位置を検出するストロークセンサと、
駆動モータ、駆動制御部およびストロークセンサに電源を供給する電源部と、
駆動制御部、ストロークセンサおよび電源部が接続される中央処理部と、
前記ピストンユニット、駆動機構、駆動モータ、駆動制御部、電源部、ストロークセンサ、および、中央処理部を覆うケース本体と、
ケース本体と接続され、内部へ水の進入を防止する水密構造を維持しつつピストンが突出するように設けられるとともにカートリッジが挿入されたカートリッジホルダを着脱するカートリッジホルダ受口部と、
前記中央処理部に接続される吸引スイッチと、
を備え、
前記中央処理部は、吸引スイッチの押下に応じて、空カートリッジのゴム栓にピストンの先端部の係止部を係止させ、空カートリッジのゴム栓をピストンとともに引き込むように前記駆動制御部を制御し、空カートリッジのゴム栓の引き込みに伴って生じる負圧により空カートリッジ内へ薬液を吸入させることを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項1または請求項2に記載の薬液用電動注射器において、
前記電源部は、
無接点電力伝送モジュールと、この無接点電力伝送モジュールに接続されるバッテリ充電回路と、このバッテリ充電回路に接続されるバッテリと、を備え、無接点電力伝送モジュールにより外部から無接点で電力供給され、バッテリが充電されることを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部に接続され、人の部位の接触の有無を感知する接触スイッチを備え、
前記中央処理部は、接触スイッチにより接触が感知されたと判断したときに予め定められた注入速度で注入するように前記駆動制御部を制御することを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項4に記載の薬液用電動注射器において、
前記接触スイッチは静電容量式またはフォトリフレクタ式の接触スイッチであることを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部に接続され、押下量に応じた検出信号を出力する押下スイッチを備え、
前記中央処理部は、押下スイッチから出力された検出信号に応じた注入速度で注入するように前記駆動制御部を制御することを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項6に記載の薬液用電動注射器において、
前記押下スイッチは、ホール素子を含むものであり、このホール素子のストロークを分解し、ストロークに応じて検出信号を出力することを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記ケース本体は、透明な略筒状の本体と、本体の外側を覆う有色の保護塗装部と、本体に保護塗装部を不形成にして設けた動作確認用表示部と、を有するものであり、
前記中央処理部に接続される発光部を備え、
発光部が発する光を透明の動作確認用表示部で透過させて、表示することを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項8に記載の薬液用電動注射器において、
前記ケース本体が有する動作確認用表示部は、輪状に一周する表示部であることを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項9に記載の薬液用電動注射器において、
前記ケース本体はカートリッジホルダ受口部が接続される先端が先細るように形成され、この先端に設けられて断面積が小さい輪状の動作確認用表示部とすることを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項8〜請求項10の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記発光部は、それぞれが相違する色により発光する複数種類の発光部を有するものであり、
前記中央処理部は、ピストンの位置に応じて発光部の色を変化させるように複数種類の発光部の明滅を制御し、前記発光部からの光を動作確認用表示部で透過させて薬液の注入量を表示することを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項11に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部は、前記発光部を点滅させて注入速度を表すことを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項11または請求項12に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部は、前記2色以上の発光部を発光させて、組合せ色に対応させて注入量を表示することを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項1〜請求項13の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部に接続され、カートリッジの薬液の残量を複数のバーにて表示する情報表示部を備え、
前記中央処理部は、残量が減るにつれてバーを減らすように情報表示部に表示させることを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項1〜請求項14の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記中央処理部に接続されるスピーカを備え、
前記中央処理部は、カートリッジの薬液の残量が減るにつれて音を変化させるようにスピーカに出力させることを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項1〜請求項15の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記カートリッジホルダは、カートリッジの凹面内に入り込んでカートリッジを係止固定する突起部を備えることを特徴とする薬液用電動注射器。 - 請求項1〜請求項16の何れか一項に記載の薬液用電動注射器において、
前記カートリッジホルダは、長さが異なる2種類のカートリッジの何れか一方のカートリッジを保持する共用のカートリッジホルダであり、
前記中央処理部に接続されるカートリッジ設定スイッチと、
を備え、前記カートリッジホルダを薬液用電動注射器にセットするため、前記カートリッジホルダがセットされていない状態で、カートリッジ設定スイッチを押下して前記長さが異なる2種類のカートリッジの何れかが選択されると、前記中央処理部は、ストロークセンサからの出力値と、カートリッジ用に予め設定されたピストン先端位置に対応する登録値と、が一致するか判定し、不一致のときに他方のカートリッジ用に予め設定されたピストン先端位置までピストンを移動させるように駆動制御部を制御し、また、一致するときにピストンを停止するように駆動制御部を制御することを特徴とする薬液用電動注射器。
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