JP5596215B2 - 磁気共鳴診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気共鳴現象を利用して被検体の画像を得る磁気共鳴診断装置に関する。
拡散強調撮像(diffusion weighted imaging:DWI)では、撮像時に一対の拡散検出傾斜磁場(motion probing gradient:MPG)を加える。そして、MPGを印加している間に、拡散により移動したプロトンのスピンの位相分散の程度により現れた信号の差をイメージングすることにより、拡散強調画像が得られる。
MPGパルスの影響の大きさを表す値としてはb値(b-factor)が用いられる。b値を上げると、拡散によるコントラストが強くなり拡散現象をより反映した画像が得られる。このb値は以下の式で表現される。
Figure 0005596215
撮像シーケンスをDWIに広く用いられているシングルショットのSE−EPI(spin echo - echo planar imaging)とし、かつMPGパルスが理想的な矩形波として一軸に印加された場合には、b値は以下の式で表現される。
b=γ22δ2(Δ−δ/3)
なお、Gは最大傾斜磁場強度、δはMPGパルスの印加時間、Δは2つのMPGパルス波形の中心の時間差である。
すなわち、b値は最大傾斜磁場強度Gの2乗、あるいはMPGパルスの印加時間の2乗に比例する。
特開2008−12172
DWIで広く用いられる1000程度のb値では、拡散強調コントラストが低く、悪性腫瘍の描出能が悪い。そこでb値を増大して拡散強調コントラストを向上することが望まれている。しかし、b値を大きくするためにMPGパルスの印加時間δを増加させると、TE(エコー時間)が延長するためにSNR(signal-to-noise ratio)が悪化してしまうとともに、モーションアーチファクトが大きくなってしまう。TEを一定に保ったまま大きなb値を得るために最大傾斜磁場強度Gを増大するためには、傾斜磁場系のハードウェアの性能を上げることが必要になりコストがかかってしまう。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、最大傾斜磁場強度およびMPGパルスの印加時間に見合うよりも大きなb値を用いた拡散強調画像を得ることを可能とすることにある。
実施形態の磁気共鳴診断装置は、撮像領域を、少なくとも2つのb値をそれぞれ用いて撮像することにより少なくとも2つの元画像をそれぞれ得る撮像手段と、前記少なくとも2つの元画像における着目領域内に含まれる画素位置のそれぞれについて、当該画素位置についての前記少なくとも2つの元画像におけるそれぞれの画素値に基づいて当該画素位置に関する見かけの拡散係数を導出する導出手段と、前記着目領域内に含まれる画素位置のそれぞれについて、各画素位置について導出された前記見かけの拡散係数に基づいて、前記少なくとも2つのb値とは異なるb値を用いて得られる画素値を推定する推定手段とを備え、かつ前記少なくとも2つのb値は、前記撮像領域に含まれる被検体の部位に応じて予め定めた。
本発明の一実施形態にかかる磁気共鳴診断装置の概略構成を示す図。 図1中のホスト計算機の第1の実施形態における処理手順を示すフローチャート。 実際の2つの元画像の撮像により同一画素について2つの信号値の関係の一例を示す図。 図3に示す2つの信号値に基づいて求められるADCにより特定される関数の一例を表す図。 図4に示す関数に基づいて任意のb値に関する信号値が求められる様子の一例を示す図。 図1中のホスト計算機の第2の実施形態における処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態において図1中の記憶ユニットに記憶される情報テーブルの一例を示す図。 図1中のホスト計算機の第3の実施形態における処理手順を示すフローチャート。 第3の実施形態において図1中の記憶ユニットに記憶される情報テーブルの一例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本実施形態にかかる磁気共鳴診断装置100の概略構成を示す図である。
この磁気共鳴診断装置100は、被検体200を載せる寝台部と、静磁場を発生させる静磁場発生部と、静磁場に位置情報を付加するための傾斜磁場発生部と、高周波信号を送受信する送受信部と、システム全体のコントロールおよび画像再構成を担う制御・演算部とを備えている。そして磁気共鳴診断装置100はこれらの各部の構成要素として、磁石1、静磁場電源2、シムコイル3、シムコイル電源4、天板5、傾斜磁場コイルユニット6、傾斜磁場電源7、RFコイルユニット8、送信器9T、受信器9R、シーケンサ(シーケンスコントローラ)10、演算ユニット11、記憶ユニット12、表示器13、入力器14、音声発生器15およびホスト計算機16を有する。また磁気共鳴診断装置100には、被検体200の心時相を表す信号としてのECG信号を計測する心電計測部が接続されている。
静磁場発生部は、磁石1と静磁場電源2とを含む。磁石1としては、例えば超電導磁石や常電導磁石が利用可能である。静磁場電源2は、磁石1に電流を供給する。かくして静磁場発生部は、被検体200が送り込まれる円筒状の空間(診断用空間)の中に静磁場B0を発生させる。この静磁場B0の磁場方向は、診断用空間の軸方向(Z軸方向)にほぼ一致する。静磁場発生部には、さらにシムコイル3が設けられている。このシムコイル3は、ホスト計算機16の制御下でのシムコイル電源4からの電流供給によって静磁場均一化のための補正磁場を発生する。
寝台部は、被検体200を載せた天板5を、診断用空間に送り込んだり、診断用空間から抜き出したりする。
傾斜磁場発生部は、傾斜磁場コイルユニット6および傾斜磁場電源7を含む。傾斜磁場コイルユニット6は、磁石1の内側に配置される。傾斜磁場コイルユニット6は、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向のそれぞれの傾斜磁場を発生させるための3組のコイル6x,6y,6zを備える。傾斜磁場電源7は、シーケンサ10の制御の下で、コイル6x、コイル6yおよびコイル6zに傾斜磁場を発生させるためのパルス電流を供給する。傾斜磁場発生部は、傾斜磁場電源7からコイル6x,6y,6zに供給するパルス電流を制御することにより、物理軸である3軸(X軸,Y軸,Z軸)方向のそれぞれの傾斜磁場を合成して、互いに直交するスライス方向傾斜磁場GS、位相エンコード方向傾斜磁場GE、および読出し方向(周波数エンコード方向)傾斜磁場GRから成る論理軸方向のそれぞれの傾斜磁場を任意に設定する。スライス方向、位相エンコード方向および読出し方向の各傾斜磁場GS、GE、GRは、静磁場B0に重畳される。
送受信部は、RFコイルユニット8、送信器9Tおよび受信器9Rを含む。RFコイルユニット8は、診断用空間にて被検体200の近傍に配置される。送信器9Tおよび受信器9Rは、RFコイルユニット8に接続さる。送信器9Tおよび受信器9Rは、シーケンサ10の制御の下で動作する。送信器9Tは、核磁気共鳴(NMR)を生じさせるためのラーモア周波数のRF電流パルスをRFコイルユニット8に供給する。受信器9Rは、RFコイルユニット8が受信したエコー信号などのMR信号(高周波信号)を取り込み、これに前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅、あるいはフィルタリングなどの各種の信号処理を施した後、A/D変換してデジタルデータ(生データ)を生成する。
ただしRFコイルユニット8は、各種用途に応じた任意のコイルで構成しても良く、また単一のコイルで構成しても良い。
制御・演算部は、シーケンサ10、演算ユニット11、記憶ユニット12、表示器13、入力器14、音声発生器15およびホスト計算機16を含む。
シーケンサ10は、CPUおよびメモリを備えている。シーケンサ10は、ホスト計算機16から送られてきたパルスシーケンス情報をメモリに記憶する。シーケンサ10のCPUは、メモリに記憶したシーケンス情報にしたがって、傾斜磁場電源7、送信器9Tおよび受信器9Rの動作を制御するとともに、受信器9Rが出力した生データを一旦入力し、これを演算ユニット11に転送する。ここで、シーケンス情報とは、一連のパルスシーケンスにしたがって傾斜磁場電源7、送信器9Tおよび受信器9Rを動作させるために必要な全ての情報であり、例えばコイル6x,6y,6zに印加するパルス電流の強度、印加時間および印加タイミングなどに関する情報を含む。シーケンス情報には、DWIを実現するためのものが含まれる。
演算ユニット11は、受信器9Rが出力した生データを、シーケンサ10を通して入力する。演算ユニット11は、入力した生データを、内部メモリに設定したk空間(フーリエ空間または周波数空間とも呼ばれる)に配置し、このk空間に配置されたデータを2次元または3次元のフーリエ変換に付して実空間の画像データに再構成する。また演算ユニット11は、画像に関するデータの合成処理や差分演算処理(重付け差分処理も含む)も必要に応じて実行可能である。この合成処理には、画素毎に画素値を加算する処理や、最大値投影(MIP)処理などが含まれる。また、上記合成処理の別の例として、フーリエ空間上で複数フレームの軸の整合をとった上で、これら複数フレームの生データを合成して1フレームの生データを得てもよい。なお、加算処理には、単純加算処理、加算平均処理、あるいは重み付け加算処理などが含まれる。
記憶ユニット12は、再構成された画像データや、上述の合成処理や差分処理が施された画像データを記憶する。
表示器13は、ユーザに提示するべき各種の画像をホスト計算機16の制御の下に表示する。表示器13としては、液晶表示器などの表示デバイスを利用可能である。
入力器14は、操作者が希望する同期タイミング選択用のパラメータ情報、スキャン条件、パルスシーケンス、画像合成や差分の演算に関する情報などの各種の情報を入力する。入力器14は、入力した情報をホスト計算機16に送る。入力器14としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスを適宜に備える。
音声発生器15は、ホスト計算機16から指令があったときに、息止め開始および息止め終了のメッセージを音声として発する。
ホスト計算機16は、予め定められたソフトウエア手順を実行することにより実現される各種の機能を有している。この各種の機能には、次のような各機能を含み得る。この機能の1つは、シーケンサ10にパルスシーケンス情報を指令するとともに、装置全体の動作を統括する。上記の機能の1つは、それぞれ異なる2つのb値をそれぞれ用いて同一の被検体の同一部分を撮像するようにシーケンサ10を制御する。上記の機能の1つは、上記2つのb値を用いてそれぞれ得られた2つの画像における着目領域内に含まれる画素位置のそれぞれについて、当該画素位置についての上記2つの画像におけるそれぞれの画素値に基づいて当該画素位置に関する見かけの拡散係数(apparent diffusion contrast:ADC)を求める。上記の機能の1つは、着目領域内に含まれる画素位置のそれぞれについて、各画素位置について求められたADCに基づいて、上記の2つのb値とは異なるb値を用いて得られる画素値を推定する。上記の機能の1つは、各画素位置についてそれぞれ推定した画素値を配列して計算画像を生成する。上記の機能の1つは、上記の計算画像を表示するように表示器13を制御する。上記の機能の1つは、1つのb値を用いて撮像された元画像における信号値およびノイズレベルと、撮像領域に含まれる被検体の部位に関連付けて定められた拡散係数とに基づいて、別のb値を用いて撮像される別の元画像におけるSNRを推測する。
心電計測部は、ECGセンサ17およびECGユニット18を含む。ECGセンサ17は、被検体200の体表に付着されており、被検体200のECG信号を電気信号(以下、センサ信号と称する)として検出する。ECGユニット18は、センサ信号にデジタル化処理を含む各種の処理を施した上で、ホスト計算機16およびシーケンサ10に出力する。この心電計測部としては、例えばベクトル心電計を用いることができる。この心電計測部によるセンサ信号は、被検体200の心時相に同期したスキャンを実行するときにシーケンサ10にて必要に応じて用いられる。
(第1の実施形態)
次に磁気共鳴診断装置100の第1の実施形態における動作について説明する。
図2はホスト計算機16の第1の実施形態における処理手順を示すフローチャートである。
ステップSa1においてホスト計算機16は、b値を予め定められた値baとしての撮像を予め設定された関心領域に関して行うようにシーケンサ10に指示する。この指示に応じてシーケンサ10は、値baを持つb値を用いた撮像を行うように傾斜磁場電源7、送信器9T、受信器9Rおよび演算ユニット11等を動作させる。ここで撮像される画像を、以下においては第1の元画像と称することとする。
なお、値baは任意の値であって良いが、0が好適である。ba=0とする場合、ステップSa1における撮像には、SE(spin echo)法またはFSE(fast spin echo)法によるT2強調撮像を用いても良い。あるいは、single-shot isotropic EPI法やSTE(stimulated echo)法による撮像を利用することもできる。これらの撮像法を利用することにより、撮像時間の短縮や分解能の向上を図ることが可能である。
ステップSa2においてホスト計算機16は、b値を値baとは異なるように予め定められた値bbとしての撮像を上記の関心領域に関して行うようにシーケンサ10に指示する。この指示に応じてシーケンサ10は、値bbを持つb値を用いた撮像を行うように傾斜磁場電源7、送信器9T、受信器9Rおよび演算ユニット11等を動作させる。ここで撮像される画像を、以下においては第2の元画像と称することとする。なお、値baおよび値bbがいずれも0ではない場合、第1の元画像を撮像する場合と第2の元画像を撮像する場合とでMPGの印加方向が互いに同じであることが望ましい。
ステップSa3においてホスト計算機16は、上記の関心領域内の各画素に関して、それぞれADCを導出する。これは、同一位置の画素についての第1および第2の元画像のそれぞれの信号値をS(ba)およびS(bb)と表す場合に、これらの信号値を次の式(1)に代入することにより行う。
ADC=logn[S(bb)/S(ba)]/(bb−ba) …(1)
ちなみにこの式(1)は、次の式(2)を変形することにより得られる。
S(bb)=S(ba)・exp[−(bb−ba)・ADC] …(2)
ステップSa4においてホスト計算機16は、b値を値b1から値bmとした場合のそれぞれの画像(以下、計算画像と称する)を生成する。値b1〜値bmは、値baおよび値bbとはそれぞれ異なるように予め定められたm種類の値である。これら値b1〜値bmは例えば、一定値(例えば100)刻みで順に大きくなる値とする。
例えばb値=b1の画像は、関心領域内の各画素の信号値を次の式(3)により求めることにより得られる。式(3)は、上記の式(2)に基づく。式(3)におけるADCとしては、各画素についてステップSa3にて導出した値を代入する。
S(b1)=S(ba)・exp[−(b1−ba)・ADC] …(3)
なお、値ba=0とした場合には、この式(3)は次の式(4)により代用できる。
S(b1)=S(0)・exp[−b1・ADC] …(4)
そしてホスト計算機16は、ここで生成したm個の画像を、それぞれ記憶ユニット12に保存しておく。
なお、このステップSa4における処理は、ホスト計算機16の制御の下に演算ユニット11にて行っても良い。
ステップSa5においてホスト計算機16は、変数bnを初期値biniに設定する。初期値biniは値b1〜値bmのいずれかに任意に定めておけば良いが、典型的には値b1、値bm、あるいは値b1〜値bmの中間値のいずれかである。
ステップSa6においてホスト計算機16は、ステップSa4にて生成したうちのb値=bnの計算画像を表示器13に表示させる。
このように計算画像を表示器13に表示させた状態でホスト計算機16は、ステップSa7において変数bnの変更が要求されるのを待ち受ける。変数bnの変更の要求は、例えば表示器13に表示させたスライドバーについてのユーザ操作を入力器14により入力することによって受け付ければ良い。
変数bnの変更が要求されたならば、ホスト計算機16はステップSa7からステップSa8へ進む。ステップSa8においてホスト計算機16は、なされた上記の要求に従って変数bnを変更する。そしてこの後にホスト計算機16は、ステップSa6に戻り、変更後の変数bnに相当するb値の計算画像を表示するように表示器13による表示を更新する。
このように第1の実施形態によれば、関心領域内の各画素について、実際の撮像により例えば図3に示すように得られる2つの信号値に基づいて、図4に曲線で示すような関数を特定するADCが導出される。そしてこのADCに基づいて、例えば図5に示すように任意のb値における信号値S(x)を推定することが可能であり、このように推定される信号値の画素の配列として任意のb値の計算画像を得ることが可能である。かくして、最大傾斜磁場強度およびMPGパルスの印加時間に見合うよりも大きなb値を用いた拡散強調画像を得ることが可能である。
なお、腹部などの動きが大きい部位に関して、元画像を小さなb値を用いてモーションアーチファクトを抑えて撮像することにより、大きなb値の画像についてもモーションアーチファクトを小さく抑えることができる。
また第1の実施形態によれば、b値を一定値刻みで大きさが異なる値b1〜値bmとしたそれぞれ得られる計算画像をスライドバー操作に応じて選択的に表示するので、b値を変化させたときの画像の違いをユーザが容易に観察できる。
(第2の実施形態)
次に磁気共鳴診断装置100の第2の実施形態における動作について説明する。
図6はホスト計算機16の第2の実施形態における処理手順を示すフローチャートである。なお、図2と同一の処理には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ステップSb1においてホスト計算機16は、これから行われる撮像の対象となる部位(以下、撮像部位と称する)が被検体におけるどの部位であるかを判定する。この撮像部位の判定は、例えば入力器14を介して入力されたユーザ指定に応じて行うことができる。
ステップSb2においてホスト計算機16は、b値を撮像部位に関する設定値baとしての撮像を予め設定された関心領域に関して行うようにシーケンサ10に指示する。この指示に応じてシーケンサ10は、値baを持つb値を用いた撮像を行うように傾斜磁場電源7、送信器9T、受信器9Rおよび演算ユニット11等を動作させる。ここで撮像される画像を、以下においては第1の元画像と称することとする。
ところでb値を撮像部位に関する設定値baとするために、記憶ユニット12には例えば図7に示すような情報テーブルを予め記憶させておく。図7に示す情報テーブルは、人体における複数の部位のそれぞれに関連付けて、設定値ba,bb,bcおよび設定値b1,b2,b3を記述してある。ただし、設定値bcおよび設定値b2,b3は、実質的な値を有さない状態(null状態)とすることが可能である。この情報テーブルに記述される設定値ba,bb,bcおよび設定値b1,b2,b3は、臨床的見知に基づいた適切な値が設定される。そして情報テーブルは、磁気共鳴診断装置100の製造段階で、あるいは磁気共鳴診断装置100の使用準備段階で記憶ユニット12に登録される。
ステップSb3においてホスト計算機16は、値bbを持つb値を用いた撮像を行うように傾斜磁場電源7、送信器9T、受信器9Rおよび演算ユニット11等を動作させる。ここで撮像される画像を、以下においては第2の元画像と称することとする。
ステップSb4においてホスト計算機16は、情報テーブルにて設定値bcが撮像部位に関連付けられているか否かを確認する。そして該当する設定値bcが存在するならば、ホスト計算機16はステップSb4からステップSb5へ進む。
ステップSb5においてホスト計算機16は、値bcを持つb値を用いた撮像を行うように傾斜磁場電源7、送信器9T、受信器9Rおよび演算ユニット11等を動作させる。ここで撮像される画像を、以下においては第3の元画像と称することとする。
ステップSb5における撮像が完了したならば、あるいはステップSb4にて該当する設定値bcが存在しなかったならば、ホスト計算機16はステップSb6へ進む。そしてステップSb6においてホスト計算機16は、関心領域内の各画素に関して、それぞれADCを導出する。なお、第3の元画像の撮像を行わなかった場合には、ここでのADCの導出は第1の実施形態と同様にして行うことができる。第3の元画像の撮像が行われた場合には、以下に説明するような、いわゆる曲線近似によってADCを導出する。
b値がbn(n=a,b,c)であるときの元画像の画像値S(bn)は、S(0)とADCとによって決まる指数関数の関係にあり、以下の式(5)のように表せる。
S(bn)=S(0)・exp[−bn・ADC] …(5)
ここで、例えば最小二乗近似による方法で、ba,bb,bcとS(ba),S(bb),S(bc)とからS(0)とADCとを求めることができる。具体的には、実際のS(ba),S(bb),S(bc)と式(5)で計算される値との誤差の二乗和が最小になるようなS(0)とADCとを決定する。
あるいは、式(5)の対数をとれば、式(6)のようになる。
ln(S(bn))=ln(S(0))−bn・ADC …(6)
この式(6)は、横軸をbnとし、かつ縦軸をln(S(bn))とすれば、ln(S(0))を縦軸の切片とするとともに、傾きが−ADCである直線となる。そこで、3点をこの直線に最もよく当てはめるようなln(S(0))とADCとを最小二乗法により決定しても良い。
こののちにホスト計算機16は、ステップSa4乃至ステップSa8の処理を第1の実施形態と同様にして行う。ただし、値b1〜bmとしては、上記の情報テーブルに記述された値を採用することとする。
さて、元画像を得るためにどのようなb値を用いてもADCを導出することはできる。しかしながら、人間の部位に応じてMPGの影響の度合いが異なるために、元画像を得るために適用するb値に応じて導出されるADCの精度が変化する。そこで第2の実施形態では、撮像部位に応じて元画像を得るために適用するb値を変化させるようにしている。これにより、被検体のどの部位を撮像する場合であっても、精度良くADCを導出してより適正な計算画像を生成できる。
また第2の実施形態では、3つの元画像に基づいてADCを導出することができる。そしてこの場合には、2つの元画像に基づくよりも高精度にADCを導出することができ、さらに適正な計算画像を生成できる。
また第2の実施形態では、計算画像を生成するために適用するb値も撮像部位に応じて変化させている。このため、撮像部位を観察するのに適するb値を用いて撮像されるのと同様な計算画像を生成することができる。
なお、同一の部位であっても、その部位についての症状(異常の有無や異常の度合いなど)に応じてMPGの影響の度合いが異なる。そこで情報テーブルには、撮像部位および症状の組み合わせに関連付けて各設定値を記述しておいても良い。
(第3の実施形態)
次に磁気共鳴診断装置100の第3の実施形態における動作について説明する。
図8はホスト計算機16の第3の実施形態における処理手順を示すフローチャートである。なお、図2と同一の処理には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ホスト計算機16はまず、ステップSa1において第1の実施形態と同様にして第1の元画像を撮像したのちに、ステップSc1へ進む。
ステップSc1においてホスト計算機16は、撮像部位を判定し、その撮像部位に関する拡散係数Dを取得する。拡散係数は人体における解剖学的組織毎に異なり、かつ正常組織における標準的な拡散係数は既に知られている。そこで、撮像部位となり得る解剖学的組織のそれぞれに関連付けてその組織の標準的な拡散係数を記述した図9に示すような情報テーブルを記憶ユニット12に予め記憶しておく。そしてホスト計算機16はステップSc1においては、この情報テーブルにて撮像部位に関連付けられた値を拡散係数Dとして取得する。
ステップSc2においてホスト計算機16は、b値を値baとは異なるように予め定められた値bbとしての撮像を上記の関心領域に関して行って得られる第2の元画像におけるSNRを推測する。具体的には、ホスト計算機16はまず、第2の元画像の信号値S(b)は、第1の元画像における信号値S(a)と表すときに下記の式によって推測できる。一方、ノイズレベルはMPGの影響による変化は小さく、第1の元画像と第2の元画像とでほとんど同じである。かくして、下記の式により求められる信号値S(b)と第2の元画像におけるノイズレベルとの比として第2の元画像におけるSNRを推定できる。
S(b)=S(a)・exp(−bb・D)
上記の式から分かるように、b値を上げると信号値S(b)は下がるためにSNRも低下する。
ステップSc3においてホスト計算機16は、上記のように推定したSNRが予め定められた閾値以上であるか否かを確認する。そしてSNRが閾値未満であるならば、ホスト計算機16はステップSc3からステップSc4へ進む。
ステップSc4においてホスト計算機16は、SNRが閾値以上となるようにb値を再設定する。
ステップSc4の処理が完了した場合、あるいはステップSc3においてSNRが閾値以上であると判断した場合、ホスト計算機16はステップSc5へ進む。
ステップSc5においてホスト計算機16は、ステップSc4を実行した場合にはそこで再設定したb値での撮像を、またステップSc4をパスした場合にはb値を値bbとしての撮像を上記の関心領域に関して行って第2の元画像を得る。
こののちにホスト計算機16は、ステップSa3乃至ステップSa8の処理を第1の実施形態と同様に実施する。
SNRの低い元画像を利用した場合にはノイズの寄与が大きくなり、導出されるADCの正確性が悪化する。そしてこのために多くの誤差を含んだADCに基づいて生成される計算画像は、実際に撮像される画像との誤差が大きくなってしまう。しかしながら第3の実施形態では、ADCの導出のためにはSNRの十分に大きな元画像が使用するので、ADCを高精度に導出することができる。これにより第3の実施形態によれば、実際に撮像される画像に近い計算画像を生成することができる。
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
元画像に基づいて関心領域内の空気部分などの不要領域を判定し、この不要領域を除いた領域の画素についてのみADCの算出や、任意のb値の信号値の推定を行っても良い。
ユーザにより指定されたb値の計算画像のみを生成して表示しても良い。
生成した計算画像は、別の装置に出力して、当該装置の表示器にて表示させても良い。
他の装置により撮像された画像を元画像として用いることも可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…磁石、2…静磁場電源、3…シムコイル、4…シムコイル電源、5…天板、6…傾斜磁場コイルユニット、7…傾斜磁場電源、8…RFコイルユニット、9R…受信器、9T…送信器、10…シーケンサ、11…演算ユニット、12…記憶ユニット、13…表示器、14…入力器、15…音声発生器、16…ホスト計算機、100…磁気共鳴診断装置、200…被検体。

Claims (7)

  1. 撮像領域を、少なくとも2つのb値をそれぞれ用いて撮像することにより少なくとも2つの元画像をそれぞれ得る撮像手段と、
    前記少なくとも2つの元画像における着目領域内に含まれる画素位置のそれぞれについて、当該画素位置についての前記少なくとも2つの元画像におけるそれぞれの画素値に基づいて当該画素位置に関する見かけの拡散係数を導出する導出手段と、
    前記着目領域内に含まれる画素位置のそれぞれについて、各画素位置について導出された前記見かけの拡散係数に基づいて、前記少なくとも2つのb値とは異なるb値を用いて得られる画素値を推定する推定手段とを具備し、
    かつ前記少なくとも2つのb値は、前記撮像領域に含まれる被検体の部位に応じて予め定めたことを特徴とする磁気共鳴診断装置。
  2. 前記少なくとも2つのb値は、前記被検体の複数の部位毎に少なくとも2つが定められ
    前記複数の部位のそれぞれに関連付けて、その部位に対して定められた前記少なくとも2つのb値をそれぞれ記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記撮像手段は、前記撮像領域に含まれる前記被検体の部位に関連付けて前記記憶手段に記憶された少なくとも2つのb値をそれぞれ用いて撮像することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴診断装置。
  3. 前記推定手段は、前記少なくとも2つのb値よりも大きなb値を用いて得られる画素値を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の磁気共鳴診断装置。
  4. 前記少なくとも2つのb値は、前記複数の部位およびその部位についての症状の組み合わせ毎に定められることを特徴とする請求項2に記載の磁気共鳴診断装置。
  5. 前記導出手段は、前記少なくとも2つの元画像の不要領域を除いた領域の画素についてのみ前記見かけの拡散係数を導出することを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴診断装置。
  6. 前記推定手段は、前記少なくとも2つのb値とは異なるb値をユーザにより指定された値とすることを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴診断装置。
  7. 前記推定手段により各画素位置についてそれぞれ推定された画素値を配列して生成される計算画像を表示する表示手段をさらに備え、
    前記表示手段は、ユーザによりb値を変更する操作に応じて表示する前記計算画像を変更することを特徴とする請求項6に記載の磁気共鳴診断装置。
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