JPH09173315A - 磁気共鳴イメージング方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング方法

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JPH09173315A
JPH09173315A JP7350826A JP35082695A JPH09173315A JP H09173315 A JPH09173315 A JP H09173315A JP 7350826 A JP7350826 A JP 7350826A JP 35082695 A JP35082695 A JP 35082695A JP H09173315 A JPH09173315 A JP H09173315A
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JP
Japan
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diffusion
magnetic field
gradient magnetic
image
sensitive
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JP7350826A
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English (en)
Inventor
Tetsuhiko Takahashi
哲彦 高橋
Hiroshi Nishimura
博 西村
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大きな傾斜磁場因子による拡散強調画像は、脳
虚血などのコントラストが向上するが、これを実現する
には、傾斜磁場電源を強化したり、協力傾斜磁場に付随
する渦電流を抑制するなどハードウエアのコストが増大
する。このような状況を改善し、拡散強調MRIのコスト
パフォーマンスを向上する。 【解決手段】高周波磁場パルスで被検体中の磁化を励起
するステップと、傾斜磁場パルスを印加して励起磁化に
位置のエンコードを行うステップと、拡散感受傾斜磁場
を印加するステップと、高周波エコーを発生および検出
するステップからなり、検出信号から拡散係数の分布を
反映した画像を生成する磁気共鳴イメージング方法にお
いて、検出信号から拡散係数の分布画像を生成するステ
ップと、この分布画像から、前期拡散感受傾斜磁場強度
と異なる強度の拡散強調画像を計算するステップにより
人工的な拡散強調画像を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体中の水素や
燐等からの核磁気共鳴(以下、「NMR」という)信号を
測定し、核の密度分布や緩和時間分布等を映像化する核
磁気共鳴撮影(MRI)装置に関し、特に被検体内の拡散
係数の分布画像のイメージング方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在MRIの撮影対象は、臨床で普及して
いるものとしては、被検体の主たる構成物質、プロトン
である。MRI装置では、プロトン密度の空間分布や、励
起状態の緩和現象の空間分布を画像化することで、人体
頭部、腹部、四肢等の形態または機能を2次元もしくは
3次元的に撮影する。
【0003】核磁気共鳴装置において、被検体内の拡散
係数を測定する方法、または拡散係数を強調した画像を
撮影する方法が、拡散イメージングとして公知である
(特開平7-67849)。拡散イメージングでは、拡散感受
傾斜磁場(Motion Probing Gradient:MPGと呼ばれる)
を、通常の撮影シーケンスに付加する。典型的な撮影シ
ーケンスを図2に示す。本シーケンスはスピンエコー型
エコープラナーイメージング(SE-EPI)と呼ばれるシー
ケンスに拡散感受傾斜磁場パルス30、31を埋め込んでい
る。SE-EPIは、2つの高周波パルス21と22、スライス傾
斜磁場パルス23、24、位相エンコード傾斜磁場パルス2
5、26、読み出し傾斜磁場パルス27、28、からなり、こ
のとき信号29はリードアウト傾斜磁場磁場パルス28に同
期して発生する。一回のパルスシーケンスの実行で画像
情報をすべて取得する方法はワンショットSE-EPIによる
拡散イメージングと呼ばれる。また、エンコード傾斜磁
場パルス25の形状を点線のように変えながら、一連のパ
ルスシーケンスを複数回繰り返して1枚の画像情報を取
得する方法は分割型(マルチショット)SE-EPIによる拡
散イメージングと呼ばれる。図2では拡散感受傾斜磁場
パルス30、31は読出し傾斜磁場Grの方向に印加されてい
るが、他の軸(Ge,Gs)に印加される場合や、複数の軸に
同時に印加される場合がある。拡散感受傾斜磁場パルス
30、31は、撮影用の傾斜磁場と同一のハードウエアを使
って生成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】拡散強調画像は、脳虚
血部位等を高コントラストで描出できるので臨床的価値
が高い。このコントラストは、拡散感受傾斜磁場強度に
比例して大きくなるため、診断能の点から極力大きな拡
散感受傾斜磁場(例えば70mT/m)を印加することが望ま
しい。この値は通常の撮影シーケンスで使われる傾斜磁
場強度(10-20mT/m)に比べ、5〜10倍程度高強度であ
る。これを実現するには、傾斜磁場電源を強化したり、
強力な傾斜磁場に付随して磁石内面等に発生する渦電流
を抑制するなどのためハードウエアの構成が複雑・高度
になり製造コストが増大する。また、傾斜磁場が強くな
ると被検体の体動による画像アーチファクトが増え、画
質が劣化するなどの問題が生じる。
【0005】本発明は、このような状況を改善し、拡散
強調画像の画質を向上するとともに、この拡散強調画像
の得られるMRI装置のコストパフォーマンスを向上する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、高周波磁場パルスで被検体中の磁化を励起
するステップと、傾斜磁場パルスを印加して励起磁化に
位置のエンコードを行うステップと、少なくとも拡散感
受傾斜磁場を印加するステップと、高周波エコーを発生
および検出するステップからなり、検出信号から拡散強
調画像を生成する磁気共鳴イメージング方法において、
少なくとも第1の強度の拡散感受傾斜磁場を印加して第
1の拡散強調画像を得るステップと、第2の強度の拡散
感受傾斜磁場を印加して第2の拡散強調画像を得るステ
ップと、これらを含む複数の拡散強調画像から、拡散係
数分布画像を生成するステップと、この拡散係数分布画
像から、第3の拡散感受傾斜磁場における拡散強調画像
を計算するステップを使って磁気共鳴イメージングする
ことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図4は本発明を実施するためのMRI
装置の概略構成を示すブロック図である。図4におい
て、401は被検体であり、頭部を検査のために計測空間
に置かれている。402は静磁場発生用磁石装置であり、
所定空間領域に均一磁場を発生するものである。この静
磁場発生用磁石装置402は超電導磁石、常電導磁石また
は永久磁石を磁場発生源とした各種の方式のものが用い
られる。403は傾斜磁場コイルで、計測空間において静
磁場へ重畳するように、かつその計測空間内において直
交する3方向へ傾斜磁場を発生するもの、404は計測空
間に置かれた被検体401へ電磁波を照射するためのRFコ
イル、405はRFコイル404からの電磁波により核磁気共鳴
を起こした被検体内の核スピンから生ずる信号を検出す
るRFプローブ、406はRFプローブ405で検出された信号に
対し増幅、検波、A/D変換を行う信号検出部、407は信号
検出部406からの信号を用いて各種の処理及び計算を行
い画像データを作成する信号処理部、408は信号処理部4
07で作成された画像データを表示するCRT等を有した画
像表示部、409は傾斜磁場コイル403へ電力を共球する傾
斜磁場電源、410はRF送信部で、RFコイル404から被検体
401へ照射される電磁波に対応した信号を作成するも
の、411は制御部で、傾斜磁場電源409、RF送信部410、
信号検出部406、信号処理部410等をシステム的に制御す
るとともに、被検体401から信号を検出するパルスシー
ケンスの実行を制御するもの、412は被検体401を支持す
るとともに、被検体401の検査部位を計測空間へ移動す
るものである。以上の構成は従来のMRI装置の標準的な
構成である。
【0008】次に、本発明の実施の形態を詳しく説明す
るが、先ず最初に本発明の原理を説明しておく。
【0009】一般に、傾斜磁場因子が空間的にb(x,y,z)
の拡散感受傾斜磁場を印加したときの信号S(b,x,y,z)
は、次式(数1)で得られる。
【0010】
【数1】
【0011】ここで、x,y,zは空間の位置を表わす。撮
影時には拡散感受傾斜磁場の傾斜磁場因子b(x,y,z)の空
間的な平均値Bをパラメータとして撮影条件を決定す
る。D0(x,y,z)は、拡散係数である。拡散係数は、拡散
感受傾斜磁場を印加したとき(b≠0)のMR画像と、印加
しないとき(b=0)のMR画像から、次式(数2)で得ら
れる。
【0012】
【数2】
【0013】拡散係数をより正確に測定するには、上記
の如く2枚の画像から求めるよりも各種強度のbで3枚
以上の画像を取得し、これらの画像からフィッティング
により拡散係数を計算する方法が適している。
【0014】一方、傾斜磁場因子b(x,y,z)は、拡散感受
傾斜磁場パルスの形状が図2のように一定条件を満たし
た矩形波の場合に近似的に次式(数3)で得られること
が知られている。
【0015】
【数3】
【0016】ここに、γは磁気回転比、δ、Δは、図2
のパルスシーケンスに示したように拡散感受傾斜磁場パ
ルス30,31の印加時間とその時間間隔である。G(x,y,z)
は、傾斜磁場強度で単位はT/mである。傾斜磁場因子bの
計測条件と異なる傾斜磁場因子(b')における拡散強調
画像は、次式(数4)により人工的に作成できる。
【0017】
【数4】
【0018】以上が本発明の原理である。
【0019】次に、本発明のより具体的な実施の形態を
図面により説明する。MRI装置は図4に示した1.5Tの水
平磁場型を用いるものとし、この装置の傾斜磁場強度は
10mT/mであると仮定する。撮影シーケンスは図2に示し
たSE(spin echo)型マルチショットEPIを用い、拡散感
受傾斜磁場は読出し傾斜磁場方向に印加する。拡散感受
傾斜磁場30,31の印加時間δは30ms、それらの印加時間
間隔Δは40msとする。また、TR(パルスシーケンスの繰
返し時間)は1.5s、スライス厚さは5mm、撮影視野は21c
m、絵素数は256 ×126とする。これは空間分解能0.8mm
×1.6mmに相当する。
【0020】拡散感受傾斜磁場を印加したときと、印加
しないときの画像を計測し、数2に従って絵素毎に拡散
係数を計算する。その際に、傾斜磁場因子bは数3によ
り計算する。それに次いで、計測時とは異なる任意の傾
斜磁場因子b'における拡散強調画像を数4によって計算
する。最後にその計算結果を表示するとともに、それを
保管する。これらの一連のステップを実行することによ
り、所望の傾斜磁場因子の拡散強調画像を装置の制約を
受けずに得ることができる。
【0021】図3は、上記実施例において、特定の1絵
素の画素値を模式的に示したグラフである。ただしこの
グラフでは、b=0と2つの異なるb(ただしb≠0)、合計
3種類の画像データ(白丸)を取得し、これらの値か
ら、拡散係数を計算する。数1から明らかなように、画
素値(信号値)を対数表示するとbに対して直線にな
る。これらの計算により求められた拡散係数から更に大
きな傾斜磁場因子bにおける信号値を数4により推定す
る。推定結果(黒丸)は、先のフィッティング直線上に
計測誤差の範囲で一致する。なお、上記計算で、毛細血
管内のパーフュージョン(灌流)の影響を排除するため
には、b=0の代わりに、bをわずかに印加した(例え
ば、3×107s/m2)データを用いることが望ましい。
【0022】図5は、数3によって計算されるb(x,y,
z)の実際の値を、具体的なδ、Δ、とG(x,y,z)につい
て計算したものである。ここでは、簡単のため、b(x,y,
z)、G(x,y,z)は計測空間内で一定と近似する。図から、
明らかなように、装置のハードウエアのスペックから最
大傾斜磁場強度が決まると、現実的なδ、Δの値(<35
ms,<50ms)に対して、b値の最大値が決まってしまい、
例えば、G=10 mT/mでは、約3 x 108s/m2である。な
お、δ、Δを長くしすぎると、TEが長くなり、T2減衰に
よるエコー信号の低下が起き、信号SNが劣化するため、
現実的ではない。したがって、最大10mT/mの傾斜磁場強
度のMRI装置では、これ以上のb値の拡散強調画像は取得
できないが、本発明を用いれば、数4を使って、人工的
に傾斜磁場因子が大きいときの拡散強調画像を計算でき
る。このような傾斜磁場因子の大きな画像では、脳虚血
や、脳卒中部位の輝度(コントラスト)が高くなり、診
断能が向上する。
【0023】以上の説明では、低傾斜磁場因子で拡散強
調画像を取得し、高傾斜磁場因子での拡散強調画像を推
定したが、本発明の特徴は、人工的に任意の傾斜磁場因
子の拡散傾斜磁場画像を再構成できる点にあり、本発明
により、傾斜磁場因子が計測時よりも小さい拡散強調画
像を作成することもできる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、ある傾斜磁場因子で測
定した画像から拡散係数の分布を求め、これを用いて、
実際に計測したものとは異なる傾斜磁場因子における拡
散強調画像を人工的に作成し、表示できるので、コント
ラストの良い拡散強調画像を得ることが出来る。また、
任意の拡散強調画像を、撮影時の制約を離れて作成でき
るので、バラエティに富んだ情報を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手順を示すフローチャート。
【図2】拡散感受傾斜磁場を用いる撮影パルスシーケン
スの例。
【図3】本発明の拡散強調画像の求め方を示す図。
【図4】MRI装置のブロック図。
【符号の説明】
30,31…拡散感受傾斜磁場パルス δ…拡散感受傾斜磁場パルスの印加時間 Δ…拡散間受傾斜磁場パルスの印加時間間隔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波磁場パルスで被検体中の磁化を励起
    するステップと、傾斜磁場パルスを印加して励起磁化に
    位置のエンコードを行うステップと、少なくとも拡散感
    受傾斜磁場を印加するステップと、高周波エコーを発生
    および検出するステップからなり、検出信号から拡散強
    調画像を生成する磁気共鳴イメージング方法において、
    少なくとも第1の強度の拡散感受傾斜磁場を印加して第
    1の拡散強調画像を得るステップと、第2の強度の拡散
    感受傾斜磁場を印加して第2の拡散強調画像を得るステ
    ップと、これらを含む複数の拡散強調画像から、拡散係
    数分布画像を生成するステップと、この拡散係数分布画
    像から、第3の拡散感受傾斜磁場における拡散強調画像
    を計算により得るステップを有する磁気共鳴イメージン
    グ方法。
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