JP5595700B2 - 変性剤、変性共役ジエン系重合体の製造方法、変性共役ジエン系重合体、ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
前記窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を少なくとも一つ有するケイ素化合物が、下記一般式(I):
A 1 は、飽和環状3級アミン化合物残基、不飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、ニトリル基、(チオ)イソシアナート基、(チオ)エポキシ基、イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル基、炭酸ジヒドロカルビルエステル基、ニトリル基、ピリジン基、(チオ)ケトン基、(チオ)アルデヒド基、アミド基、(チオ)カルボン酸エステル基、(チオ)カルボン酸金属塩残基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸ハロゲン化物残基、並びに1級又は2級アミノ基、及び加水分解可能な基を有する1級若しくは2級アミノ基又はメルカプト基の中から選択される少なくとも1種の官能基であり、hが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、
R 1 は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、mが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、
R 3 は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基又はハロゲン原子であり、nが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、
R 2 は、含窒素有機基であり、kが2以上の場合には、互いに同一若しくは異なり、或いは、一緒になって環を形成しており、
R 4 は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基であり、hが2以上の場合には同一でも異なっていてもよい]で表されることを特徴とする。
また、本発明の二次変性剤は、活性末端を有する共役ジエン系重合体に窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を有さないケイ素化合物である一次変性剤を反応させてなる一次変性共役ジエン系重合体に対して反応させる二次変性剤であって、窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を少なくとも一つ有するケイ素化合物又はその部分縮合物からなり、
前記窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を少なくとも一つ有するケイ素化合物が、下記一般式(II):
A 2 は、NR 9 (ここで、R 9 は、一価の炭化水素基、加水分解可能な基又は含窒素有機基である)又は硫黄であり、
R 5 は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、
R 7 は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基又はハロゲン原子であり、
R 6 は、含窒素有機基であり、qが2の場合には、互いに同一若しくは異なり、或いは、一緒になって環を形成しており、
R 8 は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基である]で表されることを特徴とする。
活性末端を有する共役ジエン系重合体に窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を有さないケイ素化合物である一次変性剤を反応させて一次変性共役ジエン系重合体を得る工程と、
前記一次変性共役ジエン系重合体に二次変性剤を反応させて二次変性共役ジエン系重合体を得る工程とを含む共役ジエン系重合体の製造方法であって、
前記二次変性剤が、上記二次変性剤のいずれかであることを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の二次変性剤は、活性末端を有する共役ジエン系重合体に一次変性剤を反応させてなる一次変性共役ジエン系重合体に対して反応させる二次変性剤であって、窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を少なくとも一つ有するケイ素化合物又はその部分縮合物からなることを特徴とする。本発明において、ケイ素化合物の部分縮合物とは、ケイ素化合物の単量体(1量体)と該ケイ素化合物が二分子以上結合した多量体とからなる混合物に加えて、ケイ素化合物の多量体のみからなる完全縮合物をも含む概念である。また、窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を有するケイ素化合物とは、窒素含有ヒドロカルビルオキシ基の酸素原子がケイ素原子に直接結合した構造(Si−OR)を有するケイ素化合物である。本発明の二次変性剤は、該二次変性剤を構成するケイ素化合物中の窒素含有ヒドロカルビルオキシ基が脱離し易いので、一次変性共役ジエン系重合体との反応が促進され、変性反応の速度が増大し、変性効率を向上させることができる。このため、上記二次変性剤を導入して得た二段変性型の変性共役ジエン系重合体は、充填剤との反応性が高く、ゴム組成物の耐摩耗性を大幅に向上させると共に、ヒステリシスロスを大幅に低下させることで、低燃費性をも向上させることができる。
A1は、飽和環状3級アミン化合物残基、不飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、ニトリル基、(チオ)イソシアナート基、(チオ)エポキシ基、イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル基、炭酸ジヒドロカルビルエステル基、ニトリル基、ピリジン基、(チオ)ケトン基、(チオ)アルデヒド基、アミド基、(チオ)カルボン酸エステル基、(チオ)カルボン酸金属塩残基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸ハロゲン化物残基、並びに1級又は2級アミノ基、及び加水分解可能な基を有する1級若しくは2級アミノ基又はメルカプト基の中から選択される少なくとも1種の官能基であり、hが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、
R1は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、mが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、
R3は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基又はハロゲン原子であり、nが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、
R2は、含窒素有機基であり、kが2以上の場合には、互いに同一若しくは異なり、或いは、一緒になって環を形成しており、
R4は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基であり、hが2以上の場合には同一でも異なっていてもよい]
A2は、NR9(ここで、R9は、一価の炭化水素基、加水分解可能な基又は含窒素有機基である)又は硫黄であり、
R5は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、
R7は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基又はハロゲン原子であり、
R6は、含窒素有機基であり、qが2の場合には、互いに同一若しくは異なり、或いは、一緒になって環を形成しており、
R8は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基である]
なお、式中、R20は一価の炭化水素基又は芳香族炭化水素基であり、mが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、R21は一価の炭化水素基、芳香族炭化水素基又はハロゲン原子であり、nが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、R22は二価の炭化水素基、例えばエチレン基であり、R23及びR24は一価の炭化水素基、1級若しくは2級アミン含有炭化水素基、加水分解可能な基で保護された1級若しくは2級アミンを有するアミン含有炭化水素基、水素、加水分解可能な基又は含窒素有機基、例えばメチル基であり、互いに同一若しくは異なり、或いは、一緒になって環を形成しており、R25、R26及びR27は炭素数1〜20の二価の炭化水素基であり、Zは加水分解可能な基、例えばトリメチルシリル基(TMS)、tert−ブチルジメチルシリル(TBDMS)基であり、YはSZ、例えばS(TMS)又はNZ2、例えばN(TMS)2である。また、kは1以上の整数、m及びnは0以上の整数であり、式(III)においてはm+n+k=4であり、式(IV)においてはm+n=2であり、式(V)においてはm+n+k=3であり、式(VI)においてはm+n=1であり、式(VII)及び(IX)においてはm+n+k=2である。なお、kが2以上の場合にはR22、R23及びR24は同一でも異なっていてもよい。
下記一般式(XII):
本発明の変性共役ジエン系重合体の製造方法は、活性末端を分子中に有する共役ジエン系重合体に一次変性剤を反応させて一次変性共役ジエン系重合体を得る工程(一次変性反応)と、前記一次変性共役ジエン系重合体に上述の二次変性剤を反応させて二次変性共役ジエン系重合体を得る工程(二次変性反応)とを含むものである。なお、二種類の変性剤を用いた二段階の変性反応を、既知の反応条件下で行うことができ、例えば、国際公開第03/048216号には、アニオン重合により合成した共役ジエン系重合体に対して二段階変性反応を行う手法が記載されており、国際公開第03/046020号には、配位重合により合成した共役ジエン系重合体に対して二段階変性反応を行う手法が記載されている。
本発明の変性共役ジエン系重合体は、上述した製造方法により得られる。詳細には、本発明の変性共役ジエン系重合体は、上記一次変性及び二次変性の工程を経て二次変性共役ジエン系重合体を得た後、必要に応じて、重合停止剤や重合安定剤を反応系に加え、変性共役ジエン系重合体の製造における従来公知の脱溶媒、乾燥操作を行うことによって回収されることができる。また、二次変性剤が加水分解可能な基を有していた場合には、二次変性共役ジエン系重合体に導入された加水分解可能な基を脱離させてもよい。なお、加水分解の方法としては、特に限定されず、通常の方法を用いることができる。
本発明のゴム組成物は、上記変性共役ジエン系重合体を含むものである。ここで、本発明のゴム組成物は、ゴム成分として上記変性共役ジエン系重合体を15質量%以上含むことが好ましく、30質量%以上含むことが更に好ましい。変性共役ジエン系重合体が15質量%未満では、所望の物性(低ロス性など)を有するゴム組成物を得難いからである。
本発明の空気入りタイヤは、上述のゴム組成物を用いたことを特徴とし、該ゴム組成物をトレッド部、ビード部、サイドウォール部等のいずれかに用いることが好ましい。本発明の空気入りタイヤは、耐摩耗性及び低燃費性が大幅に向上されている。なお、本発明の空気入りタイヤは、従来公知の構造で、特に限定はなく、通常の方法で製造できる。また、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
(変性剤A〜H)
まず、窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を有さないケイ素化合物として、変性剤A(テトラエトキシシラン、TEOS)、変性剤G及び変性剤H、並びに下記一般式(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)及び(XVII)で表される化合物を既知の方法で合成した。
(変性剤I〜P)
以下に示す、窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を有するケイ素化合物を下記の方法で合成した。なお、出発物質となるケイ素化合物に対するTMS基での保護は、前述したように、国際公開第2008/050854号に記載されている既知の方法で行った。
容積50mLのナスフラスコに、テトラエトキシシラン30mmol、2-(ジメチルアミノ)エタノール90mmol、チタンテトラn-ブトキシド0.15gを計量した。次に、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、マグネティックスターラーで撹拌しながら温度145〜150℃のオイルバスにて加熱した。気泡が発生しなくなった後、滴下ロートにて2-(ジメチルアミノ)エタノール60mmolを10分かけて滴下し、更に30分間加熱した。その後、ロータリーエバポレーターを用い、温度85℃、圧力45mmHgでエタノールを除去して、ケイ素化合物(変性剤I)を得た。
容積50mLのナスフラスコに、上記式(XIII)で表される化合物30mmol、2-(ジメチルアミノ)エタノール90mmol、チタンテトラn-ブトキシド0.15gを計量した。次に、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、マグネティックスターラーで撹拌しながら温度145〜150℃のオイルバスにて加熱した。気泡が発生しなくなった後、ロータリーエバポレーターを用い、温度85℃、圧力45mmHgでエタノールを除去して、ケイ素化合物(変性剤J)を得た。
容積50mLのナスフラスコに、上記式(XIV)で表される化合物30mmol、2-(ジメチルアミノ)エタノール90mmol、チタンテトラn-ブトキシド0.15gを計量した。次に、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、マグネティックスターラーで撹拌しながら温度145〜150℃のオイルバスにて加熱した。気泡が発生しなくなった後、滴下ロートにて2-(ジメチルアミノ)エタノール30mmolを10分かけて滴下し、更に30分間加熱した。その後、ロータリーエバポレーターを用い、温度85℃、圧力45mmHgでエタノールを除去して、ケイ素化合物(変性剤K)を得た。
容積200mLのナスフラスコに、上記式(XV)で表される化合物30mmol、N-メチルジエタノールアミン30mmol、チタンテトラn-ブトキシド0.15g、キシレン100mLを計量した。次に、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、マグネティックスターラーで撹拌しながら温度145〜150℃のオイルバスにて加熱し、ジムロートコンデンサーを取り付けて11時間還流を行った。その後、圧力20hPa、温度40℃にてロータリーエバポレーターにより溶媒を除去し、更に、ロータリーポンプ(10Pa)とコールドトラップ(ドライアイス+エタノール)にて残存する揮発分を除去して、ケイ素化合物(変性剤L)を得た。
容積200mLのナスフラスコに、上記式(XVI)で表される化合物30mmol、N-メチルジエタノールアミン30mmol、チタンテトラn-ブトキシド0.15g、キシレン100mLを計量した。次に、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、マグネティックスターラーで撹拌しながら温度145〜150℃のオイルバスにて加熱し、ジムロートコンデンサーを取り付けて11時間還流を行った。その後、圧力20hPa、温度40℃にてロータリーエバポレーターにより溶媒を除去し、更に、ロータリーポンプ(10Pa)とコールドトラップ(ドライアイス+エタノール)にて残存する揮発分を除去して、ケイ素化合物(変性剤M)を得た。
容積50mLのナスフラスコに、上記式(XVII)で表される化合物30mmol、2-(ジメチルアミノ)エタノール60mmol、チタンテトラn-ブトキシド0.15gを計量した。次に、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、マグネティックスターラーで撹拌しながら温度145〜150℃のオイルバスにて加熱した。気泡が発生しなくなった後、滴下ロートにて2-(ジメチルアミノ)エタノール30mmolを10分かけて滴下し、更に30分間加熱した。その後、ロータリーエバポレーターを用い、温度85℃、圧力45mmHgでエタノールを除去して、ケイ素化合物(変性剤N)を得た。
容積50mLのナスフラスコに、変性剤G30mmol、2-(ジメチルアミノ)エタノール60mmol、チタンテトラn-ブトキシド0.15gを計量した。次に、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、マグネティックスターラーで撹拌しながら温度145〜150℃のオイルバスにて加熱した。気泡が発生しなくなった後、滴下ロートにて2-(ジメチルアミノ)エタノール30mmolを10分かけて滴下し、更に30分間加熱した。その後、ロータリーエバポレーターを用い、温度85℃、圧力45mmHgでエタノールを除去して、ケイ素化合物(変性剤O)を得た。
容積50mLのナスフラスコに、変性剤H30mmol、2-(ジメチルアミノ)エタノール30mmol、チタンテトラn-ブトキシド0.15gを計量した。次に、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、マグネティックスターラーで撹拌しながら温度145〜150℃のオイルバスにて加熱した。気泡が発生しなくなった後、ロータリーエバポレーターを用い、温度85℃、圧力45mmHgでエタノールを除去して、ケイ素化合物(変性剤P)を得た。
乾燥し、窒素置換した容積800mLの耐圧ガラス容器に、1,3-ブタジエンのシクロヘキサン溶液及びスチレンのシクロヘキサン溶液を、1,3-ブタジエンが60g、スチレンが15gとなるように加え、次いで2,2-ジテトラヒドロフリルプロパンを0.70mmol加え、更にn-ブチルリチウムを0.70mmol加えた後、50℃の温水浴中で1.5時間重合反応を行った。なお、この際の重合転化率はほぼ100%であった。
このようにして得た重合反応系に、一次変性剤として上記変性剤A又は変性剤Cを0.63mmol添加し、更に50℃で30分間変性反応を行い、その後、二次変性剤として変性剤A〜Pを0.63mmol添加し、更に50℃で30分間変性反応を行い、変性共役ジエン系重合体(変性スチレン−ブタジエン共重合体)A〜Pを得た。
(1)結合スチレン量(質量%)
重合体の結合スチレン量を1H-NMRスペクトルの積分比から算出した。
(2)ビニル結合量(%)
重合体のブタジエン部分のビニル結合量を赤外法により求めた。
(3)変性剤消費率(%)
変性剤の消費率は、ガスクロマトグラフィーを用いて未反応物の量を測定することにより算出した。この値が大きいほど、変性反応が迅速に進んでいることを示す。
表2の第1ステージに従う配合処方のゴム組成物をバンバリーミキサーにて混練し、次いで、得られたゴム組成物と表2の第2ステージに示す添加剤とを表2に示す配合処方でバンバリーミキサーにて混練して、ゴム組成物を調製した。その後、得られたゴム組成物を160℃で20分間加硫して加硫ゴムを得、この加硫ゴムに対し、tanδ及び耐摩耗性を下記の方法で評価した。結果を表3に示す。
(4)tanδ
上島製作所製スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度50℃、動歪1%で、加硫ゴムのtanδを測定し、比較例1〜4及び実施例1〜4については比較例1のtanδの値を100とし、比較例5〜8及び実施例5〜8については比較例5のtanδの値を100とし、比較例9〜10及び実施例9〜10については比較例9のtanδの値を100とし、比較例11〜12及び実施例11〜12については比較例11のtanδの値を100として指数表示した。指数値が小さい程、tanδが低く、ゴム組成物が低発熱性であることを示す。
(5)耐摩耗性
JIS K6264−2:2005に準拠し、ランボーン型摩耗試験機を用いて、室温、スリップ率25%の条件で試験を行い、比較例1〜4及び実施例1〜4については比較例1の摩耗量の逆数を100とし、比較例5〜8及び実施例5〜8については比較例5の摩耗量の逆数を100とし、比較例9〜10及び実施例9〜10については比較例9の摩耗量の逆数を100とし、比較例11〜12及び実施例11〜12については比較例11の摩耗量の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、摩耗量が少なく、耐摩耗性に優れることを示す。
*2 JSR社製「IR2200」
*3 富士興産社製「アロマックス#3」
*4 三菱化学社製「ダイヤブラックN234」,ISAF−HS
*5 三菱化学社製「ダイヤブラックN339」,HAF−HS
*6 東ソーシリカ社製「AQ」
*7 デグッサ社製「Si69」
*8 大内新興化学工業社製「ノクラック6C」
*9 大内新興化学工業社製「ノクセラーD」
*10 大内新興化学工業社製「ノクセラーDM」
*11 大内新興化学工業社製「ノクセラーNS−F」
Claims (12)
- 活性末端を有する共役ジエン系重合体に窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を有さないケイ素化合物である一次変性剤を反応させてなる一次変性共役ジエン系重合体に対して反応させる二次変性剤であって、窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を少なくとも一つ有するケイ素化合物又はその部分縮合物からなり、
前記窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を少なくとも一つ有するケイ素化合物が、下記一般式(I):
A 1 は、飽和環状3級アミン化合物残基、不飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、ニトリル基、(チオ)イソシアナート基、(チオ)エポキシ基、イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル基、炭酸ジヒドロカルビルエステル基、ニトリル基、ピリジン基、(チオ)ケトン基、(チオ)アルデヒド基、アミド基、(チオ)カルボン酸エステル基、(チオ)カルボン酸金属塩残基、カルボン酸無水物残基、カルボン酸ハロゲン化物残基、並びに1級又は2級アミノ基、及び加水分解可能な基を有する1級若しくは2級アミノ基又はメルカプト基の中から選択される少なくとも1種の官能基であり、hが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、
R 1 は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、mが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、
R 3 は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基又はハロゲン原子であり、nが2以上の場合には同一でも異なっていてもよく、
R 2 は、含窒素有機基であり、kが2以上の場合には、互いに同一若しくは異なり、或いは、一緒になって環を形成しており、
R 4 は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基であり、hが2以上の場合には同一でも異なっていてもよい]で表されることを特徴とする二次変性剤。 - 活性末端を有する共役ジエン系重合体に窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を有さないケイ素化合物である一次変性剤を反応させてなる一次変性共役ジエン系重合体に対して反応させる二次変性剤であって、窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を少なくとも一つ有するケイ素化合物又はその部分縮合物からなり、
前記窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を少なくとも一つ有するケイ素化合物が、下記一般式(II):
A2は、NR9(ここで、R9は、一価の炭化水素基、加水分解可能な基又は含窒素有機基である)又は硫黄であり、
R5は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり、
R7は、炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基又はハロゲン原子であり、
R6は、含窒素有機基であり、qが2の場合には、互いに同一若しくは異なり、或いは、一緒になって環を形成しており、
R8は、炭素数1〜20の二価の炭化水素基又は炭素数6〜18の二価の芳香族炭化水素基である]で表されることを特徴とする二次変性剤。 - 前記窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を少なくとも一つ有するケイ素化合物が、窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を2つ以上有することを特徴とする請求項1又は2に記載の二次変性剤。
- 活性末端を有する共役ジエン系重合体に窒素含有ヒドロカルビルオキシ基を有さないケイ素化合物である一次変性剤を反応させて一次変性共役ジエン系重合体を得る工程と、
前記一次変性共役ジエン系重合体に二次変性剤を反応させて二次変性共役ジエン系重合体を得る工程とを含む共役ジエン系重合体の製造方法であって、
前記二次変性剤が、請求項1〜3のいずれかに記載の二次変性剤であることを特徴とする変性共役ジエン系重合体の製造方法。 - 前記共役ジエン系重合体が、アニオン重合により合成されたことを特徴とする請求項4に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
- 前記共役ジエン系重合体が、配位重合により合成されたことを特徴とする請求項4に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
- 前記二次変性共役ジエン系重合体を得た後に、周期律表の4A族、2B族、3B族、4B族及び5B族のうち少なくとも一つに属する元素の化合物からなる縮合促進剤の存在下で縮合反応を行うことを特徴とする請求項4に記載の変性共役ジエン系重合体の製造方法。
- 請求項4〜7のいずれかに記載の製造方法により得たことを特徴とする変性共役ジエン系重合体。
- 請求項8に記載の変性共役ジエン系重合体を含むことを特徴とするゴム組成物。
- 前記変性共役ジエン系重合体を15質量%以上含むゴム成分100質量部に対し、充填剤を10〜120質量部配合したことを特徴とする請求項9に記載のゴム組成物。
- 前記充填剤が、シリカ及び/又はカーボンブラックであることを特徴とする請求項10に記載のゴム組成物。
- 請求項9〜11のいずれかに記載のゴム組成物を用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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