JP5595419B2 - 磁気牽引装置 - Google Patents

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Description

(優先権の主張)
本開示は、2008年12月30日に「磁気牽引バルーン」という名称で出願された米国仮特許出願第61/141,368号の優先権の恩典を主張し、同仮特許出願の開示をここに参考文献としてそのまま援用する。
本開示は、医療装置に、より具体的には器官及び組織を操作するための医療装置に関する。
外科医には低侵襲性手術時に作業できる空間が限られる。空間を広く取ろうとの努力から、手術部位に隣接する器官及び組織の牽引と操作のための装置及び技法が開発されてきた。現在の手法は、組織を、典型的には鉗子、へら、把持具などを使用して、機械的に操作することを含んでいる。しかしながら、これらの技法では、操作の過程で過剰な力が加えられることによって器官及び組織が傷つけられるとも限らない。更に、機械的な器具は、手術部位及び患者体内への進入部位で、必要な空間を塞いでしまう−腹腔鏡下処置では、トロカール全体がもっぱら器官の牽引用途に取られてしまうことが往々にしてある。
器官及び組織の機械的操作によって起こる問題を回避するために、鉄充填液が器官に注入され、その後磁気的に牽引されることがある。しかしながら、鉄充填材料は、一般的に、非生体適合性であると考えられているため、単純に当該材料を所望の器官に注入することは一般に臨床上実用的でない。更には、器官、特に胆嚢の様な体液を分泌する器官が、注入によって穴を開けられてしまうと、処置後に体液が漏出する危険性が増す。
米国仮特許出願第61/141,368号
従って、必要とされているのは、機械的牽引器具に依存することなく器官及び組織を牽引することができ、Tアンカーや縫合糸などに依存することなく牽引を実現することができ、内視鏡がもっぱら牽引維持の用途に取られることなく、磁性流体が患者の身体と接触せず、牽引は強力であって且つ簡単に元に戻せる、医療装置及び方法である。
1つの態様では、磁気牽引装置を使用して器官及び組織を操作するためのシステムが提供されている。1つの実施形態では、本システムは、磁性作用物質と、磁性作用物質を収容するように構成されている少なくとも1つの可膨張性部材と、磁気装置と、を含んでおり、磁気装置は、磁性作用物質を収容している可膨張性部材の位置を操作するように構成されており、磁性作用物質を収容している可膨張性部材は、磁気装置により放射される磁界に感応して目標組織又は器官の位置を操作するように構成されている。本システムは、遠位部分と、近位部分と、近位部分を貫き少なくとも部分的に遠位部分を貫いて配置されているルーメンと、を有する細長部材を含むことができ、ルーメンは可膨張性部材と相互に流体接続されている。細長部材は、近位部分と遠位部分を貫いて配置されている第2ルーメンであって、ワイヤガイドを中に通して受け入れるように構成されている第2ルーメンを含むことができる。システムは、保護シース又は他の同様の装置を含むことができる。本システムは、細長部材の遠位部分上に配置されているスリングを含むことができる。本システムは、スリングを半径方向に展開させるように構成されている1つ又はそれ以上の展開要素を含むことができる。展開要素は、自己展開式であってもよい。展開要素は、例えば、ニチノールの様な超弾性材料を含むことができる。スリングは、磁性作用物質を含むことができる。展開要素は、細長部材に取り付けられている1つ又はそれ以上のワイヤを含むことができ、ワイヤは長手方向に遠位端に向けて前進させることができ、その結果ワイヤが前進するとスリングが半径方向に展開する。
別の実施形態では、本システムは、磁性作用物質を収容するように構成されている複数の可膨張性部材を含むことができ、複数の可膨張性部材はスリングにより相互接続されている。本システムは、更に、磁性作用物質と磁気装置を含むことができ、磁気装置は、磁性作用物質を収容している複数の可膨張性部材の位置を操作するように構成されており、磁性作用物質を収容している複数の可膨張性部材は、磁気装置により放射される磁界に感応して目標組織又は器官の位置を操作するように構成されている。スリングは、自己展開式であってもよい。スリングは、例えば、ニチノールの様な超弾性材料を含んでいてもよい。スリングは、磁性作用物質を含むことができる。本システムは、少なくとも1つのルーメンを有する細長部材を含むことができ、ルーメンは複数の可膨張性部材のうち少なくとも1つと相互に流体接続されている。代わりに、可膨張性部材のうち少なくとも1つは、膨張装置に取り外し可能に接続するように適合させた弁システムを含むことができる。
別の態様では、器官及び組織を操作するための方法が提供されている。1つの実施形態では、本方法は、磁性作用物質を収容するように適合させた少なくとも1つの可膨張性部材を患者体内へ導入する段階と、可膨張性部材を目標組織又は器官に係合するように位置付ける段階と、可膨張性部材に磁性作用物質を導入する段階と、磁性作用物質を収容している可膨張性部材に磁界を印加する段階と、を含んでいる。磁性作用物質は患者体内への導入に先立ち可膨張性部材の中に導入されてもよい。代わりに、磁性作用物質は患者体内への導入中又は導入後に導入されてもよい。随意的に、可膨張性部材は細長部材上に配置されていてもよい。他の実施形態では、複数の可膨張性部材がスリングにより相互接続されていてもよい。
当業者には、添付の図及び以下の詳細な説明を考察すれば、本発明の他のシステム、方法、特徴、及び利点が明らかであろう、又は明らかになってくるであろう。全てのその様な付加的なシステム、方法、特徴、及び利点は、本発明の範囲に含まれるものとし、付随の特許請求の範囲によって保護されるものとする。
本システムは、添付図面及び以下の説明を参照することにより、より深く理解することができる。図中の構成要素は、必ずしも縮尺合わせされているわけではなく、むしろ本発明の原理の説明に重点が置かれている。また、図中、同様の参照番号は、異なる図全部を通して対応する部分を表している。
細長部材と、磁性作用物質を収容するように構成されている可膨張性部材と、を有する、1つの実施形態による装置を描いている。
図1Aに示されている装置の遠位端面図を描いている。
細長部材と、磁性作用物質を収容するように構成されている可膨張性部材と、外側シースと、を有する装置を描いており、装置は送達形態にある。
図2Aに示されている装置であって、配備形態にある装置を描いている。
配備形態にある装置を描いており、装置はスリングと展開要素を備えている。
配備形態にある装置を描いており、装置はスリングと展開要素を備えている。
図3Aに示されている装置であって送達形態にある装置を描いており、装置は外側シースに収容されている。
機械展開式のスリングを有する装置を描いている。
図4Aの装置であって、スリングが送達形態にある装置を描いている。
磁性作用物質を収容するように構成されている2つの可膨張性部材を備えた装置を描いており、可膨張性部材はスリングにより接続されている。
磁性作用物質を収容するように構成されている3つの可膨張性部材を備えた装置を描いており、可膨張性部材はスリングにより接続されている。
磁性作用物質を収容するように構成されている3つの可膨張性部材を備えた装置を描いており、可膨張性部材はスリングにより接続されている。
膨張装置を受け入れるように適合させた弁システムを備えた可膨張性部材を描いている。
本開示の1つの実施形態を描いており、ここでは装置は胆嚢に配備され、胆嚢及び肝臓を牽引するのに使用することができる。
本開示の1つの実施形態を描いており、ここでは装置は経管腔空間に配備され、胃を牽引するのに使用することができる。
(定義)
別段の定義のない限り、ここで使用されている全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者に一般に理解されている意味と同じ意味を有する。万一矛盾したときは、定義事項を含め本文書に従う。好適な方法及び材料が以下に説明されているが、本発明の実践又は試験では、ここに記載されているものに類似又は等価の方法及び材料を使用することができる。ここに言及されている全ての出版物、特許出願、特許、及び他の文献は、参考文献としてそっくりそのまま援用する。ここに開示されている材料、方法、及び実施例は、例示に過ぎず、制限を課す意図はない。
ここで使用されている「備える」、「含む」、「有している」、「有する」、「〜できる」、「包含する」、及びそれらの派生語は、追加の行為又は構造の可能性を排除しない、非制限的移行句、用語、又は単語である。本発明は、明示的に述べられているかそうでないかを問わず、ここに提示されている実施形態又は要素「を備えている」、その様な実施形態又は要素「から成る」、及びその様な実施形態又は要素「で基本的に構成されている」他の実施形態も考えている。
ここで使用されている「近位」という用語は、医療処置時の概して医師に向かう方向をいう。
ここで使用されている「遠位」という用語は、医療処置時の概して患者の解剖学的構造内の目標部位に向かう方向をいう。
ここで使用されている「組織」という用語は、器官及び細胞並びにそれらの部分を含むあらゆる種類の生物組織をいう。
ここで使用されている「生体適合性」という用語は、材料がその使用が意図されている生体内環境で実質的に毒性がないこと、そして実質的に患者の生理系に拒絶されないことをいう。生体適合性の構造又は材料は、大半の患者で体内に導入されたときに、好ましからざる不都合な、長期持続の、又は激しさを増す、生体反応又は感応を引き起こすことはない。その様な感応は、生体器官の手術又は生体器官への異物の植え込みに通常伴う軽度の一時的な炎症とは区別される。
(装置とシステム)
本開示の1つの態様は、組織及び器官を操作するための装置及びシステムを提供している。本装置及びシステムは、低侵襲性手術中の器官及び組織の牽引に利用することができる。本装置及びシステムは、例えばSILS(単孔式腹腔鏡下手術)を含め、特に内視鏡又は腹腔鏡下手術中の器官の牽引に利用することができる。
図を参照して、図1Aは、1つの例示となる実施形態の斜視図を描いている。装置10は、遠位部分16と近位部分18を有する細長部材14を備えている。少なくとも1つのルーメンが、近位部分を貫き、少なくとも部分的に遠位部分を貫いて延びている。ルーメンは、バルーン12の様な少なくとも1つの可膨張性部材の内部と相互に流体接続されている。装置10は、細長部材の長さを貫いて延びる追加のルーメンを含んでいてもよい。少なくとも1つのルーメンは、中にワイヤガイドを通せるように構成されているのが望ましい。但し、遠位端22を閉鎖するのは随意である。近位部分18は、1つ又はそれ以上の近位連結器24を含んでいてもよい。少なくとも1つの連結器は、バルーン12と相互に流体接続されているルーメンに磁性作用物質を送達するように適合させた装置と連結するように構成されているのが望ましい。更に、1つ又はそれ以上の連結器は、バルーンと相互に流体接続されているルーメンを経由させてバルーンから磁性作用物質を抜き取る装置と連結するように構成されていてもよい。代わりに、近位部分は、他の装置と嵌り合うように構成されている他の連結器を含むことができる。
図1Bは、細長部材14の遠位端面図を描いており、ワイヤガイドルーメン26は、細長部材の長さを貫いて延びており、バルーン12は、遠位部分16の外径に外接している。
1つの実施形態では、装置10は、図2Aに示されている様に、細長部材の遠位端上に配置されている可膨張性バルーン32を含んでいてもよい。本装置は、更に、シース34を含んでいてもよい。シースは患者体内の所望の場所に前進及びアクセスするのを支援することもある。シースは前進中のバルーン及び細長部材を保護することもある。シースは、意図された使用に適した何れの材料を備えていてもよい。例えば、シースは、HDPE、PTFE、PEBA、PET、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリイミド、ナイロン、及びそれらの組合せを備えていてもよい。バルーン32は、装置を所望の場所まで前進させる際に部分的に膨らますことができるのが望ましい。これにより、より丸みのある遠位端が提供されるようにしてもよい。装置が所望の場所に配置されたら、保護シースを長手方向に近位部分に向けて後退させ、部分的に膨らまされたバルーンを含めた遠位部分全部又はその一部を露出することができる。次いで、図2Bに示されている様に、バルーンを膨らませて膨張形態38にすることができる。
図3A−図3Cは、別の例示的な実施形態を示している。この実施形態では、装置10は、細長部材の遠位部分16上に配置されているスリング42を含んでいる。スリングを使用して組織を把持、牽引すれば、装置を係合させる組織の表面積が増える。装置を係合させる表面積が増えれば、単位面積当たり圧力が減り、操作される組織への外傷を最小限にするうえで助けとなる。
スリングは、送達形態から配備形態に展開できるのが望ましい。例えば、1つの実施形態では、スリングは、送達形態54(図3C)へと巻き付けられ、折り畳まれ、又は圧縮され、その後、配備形態52(図3A)へと解かれ、伸ばされ、又は展開されることになる。スリングは、送達形態から配備形態へ弾性的に展開できる弾性材料で構成されていてもよい。図3Aに示されている様に、装置は、更に、細長部材の遠位部分16上に配置されている1つ又はそれ以上の展開要素44を含み、同要素は送達形態54から配備形態52に展開させることができる。展開要素によって、配備後の装置の内視鏡/腹腔鏡下操作の必要性は最小限になる。展開要素は、意図される使用に適した如何なる材料又は構造を備えることもできる。例えば、展開要素は、ワイヤ、スレッド、ストランドなどとすることができる。図3Aに示されている様に、展開要素は、細長部材に点48及び50の様な1つ又はそれ以上の点で固定的に取り付けられていてもよい。展開要素はスリング42に固定的に取り付けることができ、よって展開要素はスリングを送達形態54から配備形態52に展開させるように構成されている。図3Bに示されている別の実施形態では、展開要素は、送達形態から配備形態へ展開させる能力のあるリング構造56とすることができる。幾つかの実施形態では、展開要素は、自己展開式であってもよい。展開要素は、超弾性合金(例えば、ニチノール)の様な超弾性材料を備えていてもよい。随意的に、スリング材料は超弾性材料を備えていてもよい。その様な実施形態では、スリングそのものに十分な自己展開性があるので、展開要素は無くてもよい。
図3A−図3Cでは、展開要素及びスリングは、細長部材の遠位部分上のバルーン46として描かれている2つの可膨張性部材の間に配置されている。この構成では、バルーンを鈍感な区域に強大な力で係合させる一方、スリングを過敏な区域に弱い力で係合させることが可能になる。しかしながら、本開示によれば、他の実施形態と構成も考えられる。
図4A−図4Bは、展開要素が機械展開式であってもよいことを示している。図4Aは、展開形態のスリング42を示している。図4Bは、未展開形態のスリングを示している。この例示的な実施形態では、細長部材は、近位部分18を貫き、少なくとも部分的に遠位部分16を貫いて延びる、少なくとも1つ、望ましくは2つのルーメンを備えており、ルーメンはそれぞれルーメンの長さを貫いて配置されているワイヤ60を収容している。ワイヤは、細長部材の近位部分で、ハンドル組立体66に作動可能に接続されている。ワイヤは、遠位部分固定点62で固定されている。ワイヤの一区分64は、細長部材の遠位部分では細長部材の外部に配置されていて、ワイヤは固定点に対する方向で近位側の場所が露出されている。この構成では、ワイヤを、長手方向に、近位部分から遠位部分に向けて前進させれば、露出区分64を細長部材から半径方向に伸展させることができる。スリング42は、露出区分64に固定的に取り付けられているので、ワイヤが遠位部分に向けて前進すると、スリングは半径方向に展開する。
本開示の装置は、最小直径を有する送達形態で、治療部位へ送達したり治療部位から取り出したりできるのが望ましい。従って、幾つかの実施形態では、可膨張性部材は、治療部位に到達するまで、実質的に膨らまされない。スリングを含んでいる実施形態では、スリングは、治療部位に到達するまで、半径方向に最小直径まで圧縮されているのが望ましい。装置を圧縮し、所望の場所へ通すのを支援するために、装置は、外側の細長部材58(図3C)が例えば装置を収容している送達形態に設定することができる。装置を所望の治療部位に到達させたら、外側の細長部材を後退させるか或いは代わりに装置を外側の細長部材の遠位端を越えて前進させることにより、装置を所望の場所へ送達することができる。装置は、後退又は前進が完了した後に配備形態に展開させることもできるし、或いは代わりに外側の細長部材の後退と同時に配備形態に展開することもできる。他の実施形態では、装置の配備より前は、例えば装置の全部又は一部を取り巻く縫合糸、チューブ、又は他の拘束材料を含む他の適した装置によって、送達形態を維持することができる。
別の態様では、本開示は、スリングにより相互接続され、磁性作用物質を収容するように構成されている複数の可膨張性部材を含んでいる。幾つかの実施形態では、可膨張性部材は、患者体内への挿入より前に膨らますように適合させることができる。他の実施形態では、可膨張性部材は、患者体内への挿入中又は挿入後に膨らますように適合させることができる。スリングは、概して、選択された器官及び組織に係合させて、スリングと接触している間は器官及び組織を牽引できるようにすることを意図している。
図5Aは、1つの例示的な実施形態の斜視図を描いている。この実施形態では、装置70は、スリング76により相互接続された2つの可膨張性部材72及び74を備えている。図5Bは、装置80がスリング88により相互接続された3つの可膨張性部材82、84、及び86を備えている、別の例示的な実施形態を描いている。可膨張性部材は、配備に先立ち磁性作用物質を受け入れるように適合させることができる。例えば、装置は、小さい可膨張性部材に磁性作用物質を事前に充填して製造されていてもよい。代わりに、可膨張性部材は、膨張装置を受け入れるように適合させた部分を有することにより、使用直前に膨らまされてもよい(例えば、可膨張性部材を自己密閉式としてもよい)。次いで、装置は例えば外科用トロカール又は内視鏡を通して導入されてもよい。可膨張性部材は、目標部位への配備中又は配備後に磁性作用物質を受け入れるように適合させることができる。例えば、可膨張性部材は、接続が断たれると密閉する弁を介して取り外し可能なチューブに接続されていてもよい。このやり方では、装置は、最小直径で導入され、磁性作用物質で膨らまされ、その後、膨張ルーメンから外されてもよい。可膨張性部材は、同じサイズに構成することもできるし、或いは代わりに外科処置に従って異なったサイズと形状に構成することもできる。更に、可膨張性部材は、異なった厚さ及び内部容積に適合させることもできる。スリングは、意図される使用に適当な表面積を覆うように適合させた、任意の適当なサイズに構成することができる。他の実施形態は、スリングにより相互接続されている任意の適した数の可膨張性部材を有することができる。可膨張性部材は、任意の適した方法によりスリングに接続することができる。例えば、可膨張性部材は、スリングを可膨張性部材に例えば縫合を用いて機械的に取り付けることにより取り付けられていてもよい。代わりに、可膨張性部材は、可膨張性部材とスリングの適当な熱処理又は化学処理により取り付けられていてもよい。代わりに、可膨張性部材はスリングと一体化されていてもよい。例えば、可膨張性部材は、スリング材料の選択された部分を折り重ね、その後に縁を密閉することにより製作されていてもよい。一体型の可膨張性部材は、配備前に、配備中に、又は配備後に、膨らますことができる。
図6は、別の例示的な実施形態を描いている。この実施形態では、装置10は、バルーン92の様な1つ又はそれ以上の可膨張性部材であって、スリング100によって細長部材14の遠位部分に相互接続されているか又はバルーン12と相互接続されている可膨張性部材を含んでいてもよい。幾つかの実施形態では、バルーン92は、細長部材14の近位部分を貫き少なくとも部分的に遠位部分を貫いて配置されていて一部がバルーン92に通じるスリングの縁に沿って細長部材の外部に配置されているルーメン94と、相互に流体接続されていてもよい。例示されている特定の実施形態では、装置は、第3バルーン96を含んでいる。バルーン96は、バルーン92と同様に、一部がバルーン96に通じるスリングの縁に沿って細長部材の外部に配置されているルーメン98と、相互に流体接続されていてもよい。
図7は、可膨張性部材が、磁性作用物質を注入するように構成された針112又は他の装置をその中に受け入れるように適合させた1つ又はそれ以上の口又は弁110を含むことができる、別の例示的な実施形態を描いている。例えば、弁又は口は、設計が従来型のバスケットボールの空気入れと似たポンプ針を受け入れるように構成することができるが、但しここではポンプ針は低侵襲性外科処置中に患者体内への導入に適合されている。幾つかの実施形態では、可膨張性部材は、膨張器具を穿通させた後、再密閉するように構成されているエラストマー系材料を備えていてもよい。可膨張性部材は、部材壁の選択された区域、例えば口又は弁の区域にエラストマー系材料を備えていてもよいし、可膨張性部材材料全体に亘ってエラストマー系材料を分布させていてもよい。自己密閉式エラストマー系膜材料には、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリウレタン、ヒドロゲル、PET、その他が含まれる。この手法を用いれば、可膨張性部材を完全に萎んだ形態又は部分的に萎んだ形態で配備することができる。可膨張性部材は、所望の場所に配備されたら、針又は他の膨張装置114を嵌め込むことにより膨らますことができ、膨張装置は磁性作用物質116を送り込むことになる。これらの実施形態は、本開示の可膨張性部材を送達形態で導入し、後で配備形態に膨らませることを可能にするので、可膨張性部材を膨張ルーメンに永久的に取り付ける必要がない。同様に、可膨張性部材は、磁性作用物質を抜き取るように構成されている針又は他の収縮装置を嵌め込むことにより萎まされるか又は部分的に萎まされてもよく、その結果、可膨張性部材を萎んだ形態又は部分的に萎んだ形態で取り出すことが可能になる。随意的に、弁は取り外し可能なルーメンと嵌合するように構成されていてもよく、ここでは弁はルーメンから取り外されると密閉する。
可膨張性部材が、部材の壁の選択された部分又は代わりに部材の材料全体に亘って非自己密閉式材料を備えている別の実施形態では、可膨張性部材は、針又は他の装置を使って同部材に穴を開けて磁性作用物質を患者体内へ流出散逸させることにより萎ませることができるが、そこでは磁性作用物質は患者体内への放出に適合させた生体適合性材料である。この手法は、磁性作用物質をルーメン、針、又は他の装置を通して回収する必要なしに、可膨張性部材を萎んだ形態又は部分的に萎んだ形態で取り出すことを可能にする。
図1−図7及び本開示によって考えられる他の実施形態に関し、1つ又はそれ以上の可膨張性部材は、伸展性材料、半伸展性材料、非伸展性材料、及びそれらの組合せを備えることができる。可膨張性部材は、患者体内での使用に適合させた可膨張性バルーンとしてもよい。可膨張性部材は、スリングと一体であってもよく、スリング材料から形成するのは随意である。可膨張性部材は、例えば、ポリアミン類、シリコン、ナイロン、ラテックス、天然ゴム、合成ゴム、エチレンビニルアセテート、ポリ塩化ビニール(PVC)、オレフィンのコポリマー類又はホモポリマー類、ポリエチレン類、ポリウレタン類、架橋結合低密度ポリエチレン(PET)類、高照射線形低密度ポリエチレン(LPDE)、アクリロニトリルのポリマー類及びコポリマー類、アクリロニトリル配合物、アイオノマー樹脂類、ポリエチレンテレフタレート類、ポリアクリレンスルフィド、及びコポリエステル類を備えることができる。可膨張性部材は、例えばラテックスの様な伸展性又は可撓性材料を備えているのが望ましい。意図される使用に従って、他の適した材料及び組合せが使用されてもよい。
可膨張性部材は、円筒形、長円形、方形、矩形、又は他の適した形状の断面を有することができる。可膨張性部材は、磁性作用物質を受け入れ、収容するように構成することができる。可膨張性部材は、本装置が使用される外科処置に従って、適した任意の量の磁性作用物質を保持するように構成することができる。外科処置に従って、可膨張性部材は、完全に膨らまされてもよいし、或いは代わりに部分的に膨らまされてもよい。可膨張性部材は、意図される使用に適した如何なる壁厚さを有していてもよい。典型的に、医療装置での使用に適合させた可膨張性部材は、0.030インチ(0.762mm)から0.0005インチ(0.0127mm)の範囲の壁厚さを有している。バルーンを含め、他の型式の医療装置用の可膨張性部材は、本開示による使用に適しているかもしれない。例えば、バルーンカテーテル用として、造影剤の注入を円滑にするために身体脈管を一時的に閉塞するように設計されているか又は身体脈管からカスを掃き出すように設計されているバルーンは適しているかもしれない。
本開示の磁性作用物質は、任意の適した磁性物質で構成することができる。幾つかの実施形態では、磁性作用物質は、液状担体中にサブドメイン磁性ナノ粒子が分散する安定したコロイド懸濁液である磁性流体を備えている。他の実施形態では、磁性作用物質は、液状担体中にマイクロメートル級のサイズの磁性粒子が分散する懸濁液である磁気粘性流体を備えている。液状担体は、意図される使用に適した如何なる液状担体であってもよい。例えば、液状担体は、水、水−アルコール混合物、又は、パラフィン油や合成エステル類の様な炭化水素類を備えていてもよい。磁性粒子は、例えば、コバルトフェライト、マグネタイト、又はヘマタイトを備えていてもよい。磁性粒子は、例えば、クエン酸、オレイン酸、又は意図される使用に適した他の界面活性剤の様な、適した界面活性剤で被覆されていてもよい。生体適合性の磁性作用物質は、例えば、米国ニューハンプシャー州ベッドフォードのFerrotec(USA)Corporationから市販されている。生体適合性の磁性作用物質は、例えば、ステンレス鋼(400番台)の様な強磁性材料を植物油の様な粘性担体中に加えることによって調製されてもよい。
本開示の磁気装置は、患者体内に配置されている、磁性作用物質を収容しているバルーンを、操作することができる磁界を生成するのに適した如何なる材料又は装置を備えていてもよい。一般に、選択された磁界が印加されると、磁性作用物質中の粒子は、磁束と整列する。磁気装置を使って可膨張性部材を操作すると、目標組織又は目標器官が動かされるか又は牽引されるのが望ましい。可膨張性部材及び目標組織又は器官の操作中、磁気装置は患者の外部に在ってよい。1つの実施形態では、磁気装置は永久磁石とすることができる。例えば、磁気装置は、ネオジムを基材とする磁石、サマリウム−コバルトを基材とする磁石、又はアルニコを基材とする磁石であってもよい。別の実施形態では、磁気装置は電磁石とすることができる。例えば、磁気装置は、鉄を基材とする芯部を銅ワイヤが取り囲んで構成されている電磁石とすることができる。電磁石は、電流を印加して磁界強度を調節することができるため、可変磁界強度の磁界が要求される処置には好適であろう。当業者には、他の磁気装置が適宜使用されてもよいことが理解されるであろう。磁気装置は、意図される使用に適した如何なるサイズ又は形状に特注仕様化されていてもよい。例えば、磁気装置は、円筒形、楕円形、又は別の適した形状であってもよい。
本開示のスリングは、概して、可撓性で非外傷性の材料であるものとする。スリングは、例えば、織物又はメッシュ材料から製作されていてもよい。スリングは、各種の適した合成又は自然発生的な生体適合性材料、生体適合性金属、及びそれらの組合せの何れで構成することもできる。その様な材料は、例えば、糸状でも非糸状でもよく、弾性でも非弾性でもよく、多孔性、微小孔性、穿孔性、又は不浸透性であってもよい。スリングの特性は、装置を配備するために用いられる外科処置及び装置が使用される用途に基づき適宜選択されてよい。生体適合性金属には、例えば、ステンレス鋼、金、銀、タンタル、チタン、及びニチノールの様な形状記憶合金が含まれる。合成材料には、例えば、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリテトラフルオロエチレン(EPTFE)、ポリエチレンテレフタレート類、シリコン、及びナイロンが含まれる。自然発生的な生体適合性材料には、例えば、大腿筋膜、直筋筋膜、及び加工コラーゲンの様な、死体又は動物の組織が含まれる。スリング材料は、上記の他に、生体適合性磁性材料を備えていてもよい。磁性材料は、スリング全体に亘って均一に分散していてもよいし、スリングの或る特定部分では磁性材料の濃度が高くなっていてもよい。
本装置が使用される外科処置の型式に従い、幾つかの実施形態では、スリング材料は、例えば編まれたポリエステルの様な弾性材料を備えていてもよい。他の実施形態では、スリングは、織られたポリエステルの様な非弾性又は低弾性の材料を備えていてもよい。他の実施形態では、スリングは、超弾性材料を備えていてもよい。
(処置の方法)
本開示の1つの態様は、組織及び器官を操作するための方法を提供している。その様な方法は、低侵襲性手術中の器官及び組織の牽引に利用することができる。本方法は、特に内視鏡又は腹腔鏡下手術中の器官の牽引に利用することができる。
図8に示されている1つの例示となる実施形態では、装置10は、例えば、肝臓120を牽引するのに使用することができる。胆嚢122は肝臓に付着しているので、胆嚢が牽引されると、肝臓も牽引されることになる。幾つかの処置では、肝臓が牽引されるのは都合がよい。胆嚢にアクセスするには、内視鏡的逆行性胆道膵管撮影法(ERCP)を使用してもよい。ERCPには、内視鏡を患者の口の中へ挿入し、食道124、胃126、及び十二指腸へと通してゆき、最終的に胆道系及び膵臓の導管が十二指腸の中へ開口している区域に到達させることが伴う。次いで、内視鏡を使用して、肝臓、胆嚢、胆管、及び膵臓を視検する。視覚化を支援するために、内視鏡を通して染料を器官に注入してもよい。この例示となる実施形態では、ワイヤガイドがERCPで胆管128を通して胆嚢に置かれている。図1A−図1Bの装置の様な、細長部材14を備えている本開示の装置は、このときワイヤガイド越しに胆嚢の中へ前進させることができる。次に、ワイヤガイドを胆嚢から取り出し、装置10の遠位部分16をその場に残す。装置の近位連結器24にシリンジを取り付け、シリンジを使用して磁性作用物質をバルーン12に注入することができる。例えば、肝臓を操作するには、先ず、患者の体外の磁気装置を胆嚢に接近して置く。磁気装置により作り出される磁界が磁性作用物質の充填されたバルーンと結び付き、バルーンが磁気装置の動きに感応して動くようになったら、磁気装置を所望の方向に引きずることにより、肝臓を牽引することができる。この例示となる処置は、同様のやり方で他の器官及び組織に適用されてもよい。これに関連して、器官及び組織は何れの所望の方向にも牽引することができる。この例では肝臓である器官が牽引されたら、それまで同器官によって占められていた空間に間隙が生まれ、その結果、外科処置を施行する空間が広くなる。(単数又は複数の)外科処理が完了したら、患者身体の外部の磁気装置を引き離すか又は作動停止させれば、器官及び組織は、重力並びに器官の他の付着部により、正常な位置へ戻ってゆく。バルーンは、近位連結器に取り付けられているシリンジを使って磁性作用物質をバルーンから引き出すことにより、萎ませることができる。バルーンが萎むと、本装置を胆嚢から引き出し、患者の身体から引き出すことができる。
図9に示されている別の例示となる実施形態では、装置80は、例えば胃又は小腸の広区域の様な器官及び組織を牽引するのに使用することができる。この事例では、可膨張性部材は、事前に磁性作用物質で膨らませておくことができるであろう。代わりに、可膨張性部材は、導入後に、図7に示されている口/弁システムを使って膨らませることもできるであろう。装置は、例えば、NOTES(自然開口部越経管腔的内視鏡手術)処置を使って導入されてもよい。NOTES処置では、内視鏡は、自然開口部を通して自然管腔空間に導入される。次いで、内視鏡は、自然管腔壁の所望場所に置かれ、その後、続けて、管腔壁を小さく切開するのに使用される。内視鏡は、次いで、経管腔空間に入れられると、空間を視検し、空間で処置を施行するのに使用することができる。この例示となる実施形態では、装置80は、例えばオーバーチューブに挿通することにより患者体内そして経管腔空間内へ導入することができるであろう。この事例では、経管腔空間は、胃又は小腸の何れかの空間ということになろう。導入後、現在利用できる把持具を使い、装置を操作して所望の組織を捕捉することができる。130として模式的に表現されている1つ又はそれ以上の磁気装置は、所望の場所に配置されたら、患者の身体の外表面132に宛がうことができるであろう。望ましいことに、可膨張性部材は身体壁の様な傷つき難い区域に向けて引っ張ることができ、一方でスリングはこの図では胃134である(単数又は複数の)器官及び組織をより穏やかに牽引するのに使用されるかもしれない。この手法を用いれば、小腸の広区域又は胃をスリングに引っ込めておくことができる。処置が完了したら、磁気装置を取り出すか又は止めれば、それにより選択された(単数又は複数の)器官及び組織の牽引が止む。現在利用できる把持具を使用して、装置80を回収し、その後、内視鏡の作業チャネルか或いは代わりに装置80を収納するのに十分な直径のルーメンを有する別の装置を通して取り出すことができる。幾つかの処置では、装置は、作業チャネル又はルーメンを通して引き抜くことなしに、回収することが可能な場合もある。例えば、幾つかの処置では、装置は、切開部又は患者体内への他の進入点を通して把持され、引き抜かれるかもしれない。可膨張性部材は、概して、伸展性材料で作られているので、進入部位を引き通される際に伸びることができる。代わりに、磁性作用物質は、可膨張性部材から、口又は弁システムを通してか、ここに開示されている様に自己密閉手法によるか、或いは幾つかの実施形態では可膨張性部材に孔を開けて磁性作用物質を患者体内へ散逸させることにより、除去することができる。装置は、可膨張性部材を完全又は部分的に萎ませた後に、現在利用できる把持具などを使って、随意的に内視鏡か又は適当なサイズのルーメンを有する別の装置を通して、取り出すことができる。
様々な実施形態を説明してきたが、当業者には、本発明の範囲内で更に多くの実施形態及び実装が可能であることが自明であろう。従って、本発明は、付随の特許請求の範囲及びそれらの等価物に照らして見た場合以外に限定されるものではない。
10 装置
12 バルーン
14 細長部材
16 遠位部分
18 近位部分
22 遠位端
24 近位連結器
26 ワイヤガイドルーメン
32 可膨張性バルーン
34 シース
38 膨張形態
42 スリング
44 展開要素
46 バルーン
48、50 取り付け点
52 配備形態
54 送達形態
56 リング構造
58 外側細長部材
60 ワイヤ
62 固定点
64 露出区分
66 ハンドル組立体
70 装置
72、74 可膨張性部材
76 スリング
80 装置
82、84、86 可膨張性部材
88 スリング
92、96 バルーン
94、98 ルーメン
100 スリング
110 口又は弁
112 針
114 膨張装置
116 磁性作用物質
120 肝臓
122 胆嚢
124 食道
126 胃
128 胆管
130 磁気装置
132 患者の身体の外表面
134 胃

Claims (10)

  1. 組織を操作するためのシステムにおいて、
    磁性作用物質を収容するように構成されている可膨張性部材と、
    性作用物質を収容している前記可膨張性部材の位置を操作するように構成されている磁気装置であって、磁性作用物質を収容している前記可膨張性部材は、前記磁気装置により放射される磁界に感応して変位されて組織の位置を操作するように構成されている、磁気装置と、
    近位部分と、遠位部分と、前記近位部分を貫き少なくとも部分的に前記遠位部分を貫いて配置されているルーメンと、を備えている細長部材であって、患者の体内に挿入されたワイヤガイドによって案内されるための柔軟性を有し、前記可膨張性部材が当該細長部材の前記遠位部分に取り付けられており、前記ルーメン前記可膨張性部材と相互に流体接続されていて磁性作用物質を前記可膨張性部材内に供給可能とされている、細長部材と、
    前記細長部材の前記遠位部分上に配置されているスリングであって、磁性作用物質が供給された前記可膨張性部材が前記磁気装置によって変位されるのに伴って変位されるときに、前記組織に対して前記可膨張性部材とともに係合するようにされた可撓性表面を有しているスリングと、を備えているシステム。
  2. 前記細長部材は、前記近位部分と前記遠位部分を貫いて配置されている第2ルーメンであって、ワイヤガイドを中に通して受け入れるように構成されている第2ルーメンを更に備えている、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記細長部材を収容するように適合させたシースを更に備えている、請求項1又は2に記載のシステム。
  4. 前記スリングに接続されている展開要素であって、前記スリングを半径方向に展開させるように適合させた展開要素を更に備えている、請求項1から3の何れか1項に記載のシステム。
  5. 前記展開要素は、超弾性材料を備えている、請求項に記載のシステム。
  6. 前記展開要素は、前記遠位部分で固定され、前記近位部分で作動可能に接続されているワイヤであって、前記遠位部分において前記細長部材の外部に配置されている一区分を有するワイヤを備えており、前記スリングは、前記ワイヤの、部分的に前記細長部材の外部に配置されている前記区分に接続されており、前記ワイヤは、長手方向に前記遠位部分に向かって前進させることができ、前記スリングは、前記ワイヤが前記遠位部分に向かって前進すると、半径方向に展開する、請求項又はに記載のシステム。
  7. 前記スリングは、磁性作用物質からなる、請求項からの何れか1項に記載のシステム。
  8. 前記スリングは、超弾性材料からなる、請求項からの何れか1項に記載のシステム。
  9. 前記スリングは、磁性作用物質を収容するように構成されている第2の可膨張性部材に接続されている、請求項からの何れか1項に記載のシステム。
  10. 前記スリングは、一体形成された可膨張性部材をさらに備えている、請求項からの何れか1項に記載のシステム。
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