JP5595189B2 - プラスチックレンズおよびその製造方法と成形用金型 - Google Patents
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Description
特に、カラーレーザープリンターやカラー複写機の画像記録装置の走査光学系に用いられるfθレンズの光学特性が、金型での成形において損なわれないように構成する技術に関するものである。
ところで、fθレンズは走査光学装置本体との長手方向の位置決めを行う上で、その基準となる形状部を備えていることが必要となる。
そのため、従来例において、図6(a)に示すようなゲート部803を有するfθレンズ801においては、位置決め基準の形状部となる凸形状部802を光軸方向806と平行な方向に形成される。そして、図6(b)に示すように走査光学装置809の基準受け部804に組み付けられる。
また、図6(c)に示すように、パーティングラインが複雑化せず、金型製造コストを安く抑えるため、光軸806と直交する方向に位置決め基準の凸形状部805を設けるようにしたfθレンズが知られている(特許文献1参照)。
このようなfθレンズでは、図6(c)に示すようにレンズの長尺側面部に位置決め基準となる凸形状部805を設け、図6(d)に示すように走査光学装置809の基準受け部804と嵌合させ、fθレンズの長手方向の位置決めが行われる。
しかしながら、上記したようにレンズの長尺側面部に位置決め基準となる凸形状部を一つだけ形成したものにおいては、生産したレンズの保管および走査光学装置に組み付けに使用する治具に収納時に、基準となる凸形状部がお互いのレンズ間で干渉し合う場合が生じる。
そのため、治具内で拗れを発生させ、走査光学装置へ手際よく組み付ける上で好ましくなく、それを改善する構成として図6(e)に示すような位置決め基準となる凸形状部805を互い違いに配置したものも開発されている。
また、レンズ間で干渉しないようにするため、凸形状部に代えてこれを凹形状部としたものも開発さている。
その際、fθレンズはその機能上一般的に厚肉で偏肉な形状となる。
そのため、その成形においては厚肉部がヒケないように高圧な成形圧を必要とする。
その結果、前述の小さく、細かい形状となる凸形状もしくは凹形状の位置決め基準部は、その形成に必要以上の圧力が付加されることになり、位置決め基準形状を形成するスライドブロックとの食いつき力が大きくなる。
そのため、離型時にスライドブロックの開放とともに成形されたfθレンズはランナー、スプールによって固定されるゲートを支点として、位置決め基準形状が側面方向に振られ、可動側のキャビティ形成部から型離れを発生する。
その結果、可動側金型のキャビティ形成部から型離れに伴う擦り傷や、位置決め基準自体が破断してしまうといった形成不良を引き起こしてしまうこととなる。
この特許文献2では、その対策としてfθレンズの長手方向における反ゲート側の端部に、離型の膨張を規制する形状部が配置されている。
すなわち、一方向に長いfθレンズは離型時に長手方向に膨張するため、位置決め基準となる凸形状部を金型キャビティ部から離型する時に、この凸形状部に大きな力が付加され、凸形状部に離型不良によるケラレが生じることになる。
その際、特許文献2では、図6(f)に示すように、離型の膨張を規制する形状部を、位置決め基準となる凸形状部802と平行方向に突出する凸部811あるいは後退する凹部812をfθレンズの長手方向の反ゲート側の端部側に形成する構成が採られている。
これにより、長手方向に膨張する力を受け止め、ケラレを回避するようにされている。
そのため、上記振られによる位置決め基準部に対するケラレ、メクレ、ムシレといった離型不良による問題を回避することは困難である。
また、上記特許文献2のように位置決め基準の凸形状部を光軸方向と平行に形成した形態のものとは異なる、上レンズ側面に凸状もしくは凹状の位置決め基準部を配した形態のものにおいては、新たなつぎのような課題が生じる。
図7及び図8を用いて、fθレンズ側面方向の振れの要因について説明する。
その前にまず、このようなfθレンズの金型による成形の概要を図7を用いて説明しておく。
図7に示すように、可塑化装置910から射出された樹脂はスプール909、ランナー908、ゲート907を流動し、レンズキャビティ901に充填し、可塑化装置から成形力を付加させてキャビティ形状が転写される。
図8(a)は離型時の図7のB−B’断面図を示したものである。また図8(b)は上記(a)のC部拡大図であり、図8(c)は上記(a)のA−A’断面図を示したものである。
レンズ側面に配置した位置決め基準のための凸形状部1002は、図8(a)に示されるようなスライドブロック1004によって形成される。
fθレンズ等の厚肉形状の成形品は厚肉部がヒケないような高圧な保圧力を必要とする。
その結果、厚肉部1001とfθレンズの長手方向の凸形状部1002の小さい形状部が混在する成形において、前記小さい形状部である凸形状部1002に対して圧力過剰となり、この凸形状部1002成形する金型部への食いつき力1011が強くなる。
その小さい形状の離型には、その食いつき力に打勝つ力を必要とする。
そのため、可動側キャビティ構成する金型部材1006との密着力1007が大きく軽減する(図8(c))。
その結果、上記食いつき力1011の維持によって側面スライドブロックの摺動1008によって、レンズの側面方向に大きな振られが発生する。
このような振られによって、位置決め基準部の凸形状部をレンズ側面に互い違いに配置した構成の場合には、ゲート1012から遠い側の位置決め基準1002がある方に振られることになる。
これらは、成形の際に用いられる金型のゲート側を固定点とした場合、モーメント力によったより大きな力が働くためによるものであると考えられる。
しかし、上記長手方向の膨張を規制すると、fθレンズの内部に応力が残留1015し、屈折率が不均一化して光学特性に影響を及ぼす。
そのため、良好な光学特性を得るためには、長手方向の膨張によって成形品内部に溜まる残留応力を解放する必要がある。
このように、fθレンズのような一方向に長いレンズを金型で成形する際には、レンズの側面に配置された位置決め基準の凸状部もしくは凹状部の形状を離型時に損なわず、しかも内部応力の残留による屈折率の不均一化を防止しなければならない。
本発明のプラスチックレンズは、金型で成形され、光軸と直交する方向に形成された長い方形状の入出射面からなる光学面と、
前記光学面に隣接する長手方向の側面である長尺側面部と、
前記長尺側面部に一つ以上形成され、前記プラスチックレンズを他の部材に対して位置決めする際の位置決め基準となる位置決め基準部と、
前記光学面に隣接する短手方向の側面である短尺側面部であって、樹脂の注入口が形成されたゲート側短尺側面部と、
前記光学面に隣接する短手方向の側面である短尺側面部であって、前記ゲート側短尺側面部と反対側に位置する反ゲート側短尺側面部と、
前記反ゲート側短尺側面部に形成された凸形状または凹形状の振られ抑制形状部と、を有することを特徴とする。
また、本発明のプラスチックレンズの製造方法は、
少なくとも、振られ抑制形状部を成形するための成形部を有する短尺側面部形成スライドブロックおよび位置決め基準部を成形するための位置決め基準部成形部を有する長尺側面部形成スライドブロックによって囲まれた空間にゲートから樹脂を供給する工程と、
前記長尺側面部形成スライドブロックを短手方向に、前記位置決め基準部の短手方向の寸法以上の距離を移動させて、前記位置決め基準部から完全に離型させると同時に、
前記短尺側面部形成スライドブロックを長手方向に移動させてレンズ長手方向の膨張力を開放するとともに、前記振られ抑制形状部を前記短尺側面部形成スライドブロックに保持する、型開き工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明のプラスチックレンズの成形用金型は、ゲートからキャビティに樹脂を供給しプラスチックレンズを成形するための成形用金型であって、
前記キャビティを形成する、光軸と直交する方向に形成された長い方形状の入出射面からなる光学面を形成するための成形駒と、
前記プラスチックレンズを他の部材に対して位置決めする際の位置決め基準となる位置決め基準部を形成するための位置決め基準部成形部を少なくとも1つ以上有し、前記光学面に隣接する長手方向の側面である長尺側面部を成形するための長尺側面部形成スライドブロックと、
前記光学面に隣接する短手方向の側面である短尺側面部であって、前記ゲートとは反対側に形成され、凸形状または凹形状の振られ抑制形状部を形成するための成形部を有する短尺側面部形成スライドブロックと、を有し、
前記長尺側面部形成スライドブロックは、前記位置決め基準部の前記短手方向の寸法より長い移動量を有し、
前記短尺側面部形成スライドブロックは、前記振られ抑制形状部の前記長手方向の寸法より短い移動量を有することを特徴とする。
[第一の実施形態]
まず本発明の、光軸と直交する方向に長い方形状の入出射面が形成された、プラスチックレンズの、一実施形態を図1を用いて説明する。
図1(a)は、本発明の、プラスチックレンズの一実施形態を示す側面図であり、図1(b)は上面図である。
本発明の、プラスチックレンズは、例えば、レーザープリンターやデジタル複写機の走査光学装置の、光源からの光束を光偏向器によって走査させ、感光ドラム上の結像面にスポット状に集束させるためのfθレンズとして用いられる。
本実施形態において、矢印で示す204は、光軸を示し、205の方向は、長手方向、206の方向は短手方向と称する。
100は光軸と直交する方向に形成された長い方形状の入出射面である光学面、121は長手方向の側面である長尺側面部である。この長尺側面部は、光学面を挟んでその両側面に隣接して形成される。
107は、プラスチックレンズを成形する際、樹脂を流し込む(注入)ためのゲートである。
122はこの樹脂の注入口が形成された、ゲート側の短手方向の側面であるゲート側短尺側面部であり、123はゲートの反対側の短手方向の側面である反ゲート側短尺側面部である。
長尺側面部には、光軸と直交する方向に突出する位置決め基準部102が一つ以上形成されている。
この位置決め基準部102は、例えばfθレンズの場合、走査光学装置本体との長手方向の位置決めを行う上で必要となるものである。
上記位置決め基準部は、図1においては、凸形状であるが、図2(a)、(b)に示すように、長尺側面部に、光軸と直交する方向に後退する凹形状部102’を1つ以上有する構成としてもよい。反ゲート側短尺側面部123には、長手方向と平行な方向に突出している凸形状部である、振られ抑制形状部104が形成されている。
そして、これらの位置決め基準部を有するfθレンズ101を成形する場合、反ゲート側となる上記長手方向と反対側の他端部に、該長手方向と平行な方向(長手方向と同方向)に、振られ抑制形状部104である凸形状部を形成した構成とされる。
図3は、本発明の長尺光学素子の一実施形態であるfθレンズを成形するための成形用金型の離型時における可動側パーティング方向からの挙動を説明する図である。
図3(a)は、位置決め基準部102として凸形状部が2箇所成形される実施形態を示す図であり、型開時の成形品とスライドブロックの関係について示している。
図3(b)は、位置決め基準部102’として凹形状部が1箇所成形される実施形態を示している。105は短尺側面部形成スライドブロック、106は長尺側面部形成スライドブロックである。
型閉時には、短尺側面部形成スライドブロック105、長尺側面部形成スライドブロック106、光学面を成形する為の成形駒によって囲まれた空間がキャビティとなる。
このキャビティに、ランナー108を通ってゲート107から樹脂が供給されて、本発明の長尺光学素子であるプラスチックレンズが成形される。
長尺側面部形成スライドブロック106は、長尺光学素子の長尺側面部を形成するためのブロックであり、凸形状の位置決め基準部102を成形するための位置決め基準部成形部103を有している。
あるいは、長尺側面部形成スライドブロック106は、凹形状の位置決め基準部102’を成形するための位置決め基準部成形部103’を有している。
型開きの際、短手方向206に移動し、長尺側面部形成スライドブロック106が、長尺側面部121から離れ、図3の状態となる。長尺側面部形成スライドブロック106の型開時の移動は、アンギュラピン等により移動させてもよい。
また、シリンダ等の駆動手段により移動させてもよいが、長尺側面部に配置された位置決め基準部102、102’が、長尺側面部形成スライドブロック106から完全に離型するために必要なストロークより長い距離を移動するように構成されている。
つまり、位置決め基準部102の短手方向の寸法以上(突出量以上)の距離を移動する(移動量を有する)ように構成され、また、位置決め基準部102’の短手方向の寸法以上(くぼみ量以上)の距離を移動するように構成されている。
位置決め基準部102の短手方向の寸法は、だいたい2mm〜3mmに設定されていることが多い。よって、長尺側面部形成スライドブロック106の短手方向への移動距離は、好ましくは3mm以上6mm以下である。必要以上に移動距離を長くすると金型が大型化してしまい好ましくない。
この凹形状部は、長手方向と平行な方向に突出している振られ抑制形状部104を成形するための成形部である。この短尺側面部形成スライドブロック105は、型開きの際、長手方向205に移動し、図3の状態となる。
この移動により、レンズ長手方向の膨張力を開放し、残留応力がレンズ内部に蓄積しないようにするとともに、振られ抑制形状部104が完全に短尺側面部形成スライドブロック105から抜けきることのないように構成されている。
この短尺側面部形成スライドブロック105は、型開時のレンズ101の長手方向の自然膨張によって摺動する構造を備えている。
具体的には、一例として、端部をテーパ状にしておくことで、型締時は金型固定側に配置したロッキングブロックのテーパ面と勘合し、型締力により短尺側面部形成スライドブロックを固定し成形する。
型開時は、型締力が開放され、短尺側面部形成スライドブロックは少なくとも長手方向に自由に可動することができるようになっている。
そのため、薄肉部は形状を形成するに必要以上の過剰な圧力が付加されることになり、型開時のその瞬間にその過剰圧力の一部が解放することによって、一時的に膨張する。
レンズの長手方向の寸法にもよるが、大きい場合1mm程度、一時的に膨張することが知られている。その長手方向の膨張力によって短尺側面部形成スライドブロック105は摺動可能となる。
この短尺側面部形成スライドブロック105は、本実施形態のように長尺光学素子の長手方向の膨張力によって摺動する形態と、後述するように、アンギュラピン等により強制的に摺動させる形態のものが考えられる。
いずれの形態のものにおいても、型開時、短尺側面部形成スライドブロック105は、長手方向205に移動し、レンズ長手方向の膨張力を開放し、残留応力がレンズ内部に蓄積しないようにする。
しかし、長尺側面部に配置された位置決め基準部102、102’が、長尺側面部形成スライドブロック106から完全に離型するまで、振られ抑制形状部104が完全に短尺側面部形成スライドブロック105から抜けきらないように構成されている。
言い換えると、型開時、長尺側面部に配置された位置決め基準部102、102’が、長尺側面部形成スライドブロック106から完全に離型するまで、振られ抑制形状部104は短尺側面部形成スライドブロック105に保持される。
長尺光学素子であるfθレンズ101の長尺側面部に配置された位置決め基準部102または102’が、長尺側面部形成スライドブロック106への食いつきによる側面方向の振られ力に持ち応える剛性を得るためには、つぎのようにすることが必要である。
すなわち、fθレンズ101の長尺側面部に配置された位置決め基準部102、102’が、長尺側面部形成スライドブロック106から完全に離型するまで、
振られ抑制形状部104の少なくとも一部分が短尺側面部形成スライドブロック105に拘束されていることが必要である。
振られ抑制形状部104の少なくとも一部分が短尺側面部形成スライドブロック105に保持されているためには、振られ抑制形状部104の寸法構成を、図1(b)に示す長手方向207に1mm以上、短手方向208に6mm以上とすることが好ましい。
しかしながら、その凸形状部の長手方向107の寸法が小さすぎると、レンズ側面方向の振られ力113に対して剛性が保てず、この凸形状部自体がメクレ変形し、場合によっては嵌合が外れてレンズ側面の振れに対しての所望の効果が得られない。
特に、長手方向の寸法において1mm以下では剛性が得られず、振られ抑制形状部104自体がメクレ変形を起こし、レンズ短手方向の振られ力に対して持ちこたえるだけの拘束力を得る事ができない可能性がある。
さらに、短尺側面部形成スライドブロック105のストローク量も調整する必要がある。
これは、短尺側面部形成スライドブロック105により、レンズ長手方向の膨張力を開放し、残留応力がレンズ内部に蓄積しないようにするためである。
短尺側面部形成スライドブロック105の長手方向のストローク量112はレンズ長手方向の膨張量以上は必要としない。
レーザービームプリンター用のfθレンズ101の長手方向の寸法は大きくても250mm程度である。その場合の離型時の膨張量は大きくても1mm以下である。
したがって、スライドブロック105の長手方向のストローク量112は、1mm程度を設ければレンズ長手の膨張力を解放するために十分である。
またレンズ側面方向の振られ力に耐えうる剛性を確保するために、1mm程度の嵌合長さ111が必要である。
このようなことから、振られ抑制形状部104の長手方向207の寸法は、つぎのような寸法とする。
すなわち、レンズ側面振られ力に対する剛性維持に1mm、レンズ長手方向の膨張を解放するスライドブロック105の長手方向のストローク量112への対応のために1mmを考慮すると、例えば、1mm以上2mm以下あれば、十分な効果が得られる。
そして、このようにレンズ側面方向(短手方向)に振られが生じない状態を作り出すことで、レンズ側面の長手方向の位置決め基準の凸形状部102がケラレおよびムシレることなく安定して側面スライドブロックから離型することが可能となる。
更に、可動側キャビティを構成する金型部材への干渉を回避し、成形品のキズを防ぐことが可能となる。
この振られ抑制形状部104の形成によって、離型時にfθレンズ101の側面方向に振られ抑制形状部104が保持することにより拘束力を生じさせ、fθレンズ101の変形を防止することができる。
そして、fθレンズ101の長尺側面部形成スライドブロック106上の位置決め基準である凸形状部102の食いつきによって振られる挙動113を抑止することができる。
ここでは、位置決め基準部として凸形状である場合を説明したが、位置決め基準部として凹形状のもの(例えば図2(a)、(b))においても、同様の効果を得る事ができる。
また、ここでは振られ抑制形状部104を凸形状部で構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば振られ抑制形状部104を凹形状部で構成した場合においても、同様の結果を得ることができる。
第二の実施形態として、振られ抑制形状部104をレンズ短手方向にオフセットした構成例について、図4を用いて説明する。
反ゲート側短尺側面部に設けられた振られ抑制形状部104の配置を、反ゲート側短尺側面部の中央部ではなく、どちらかの長尺側面部側にオフセットさせる。つまり、短手方向に偏らせる。
このような構成にすると、走査光学装置におけるレーザー光線との干渉を防ぐことができると共に、本発明における所望の効果をあわせて得ることができる。
第三の実施形態として、レンズ長手方向の長尺側面部形成スライドブロックを、アンギュラピンによって強制的に摺動させるようにした構成例について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、アンギュラピン501を強制的に摺動させる形態であっても、長手方向と平行な嵌合部を1mm以上とっていることで、レンズ側面方向(短手方向)の振られ力に持ちこたえることができる。
これにより、実施形態1に取り上げている不具合に対処することができる。
アンギュラピンの構成は、公知技術を用いればよく、短尺側面部形成スライドブロック105に傾斜した貫通孔502をあけ、前記貫通孔502にアンギュラピン501を傾斜させて貫通させることで、型開と同時にアンギュラピンを型開き方向に移動させる(図5(c))。
これにより、短尺側面部形成スライドブロック105が成形品であるレンズの短尺側面部から離れる方向に移動させることができる(図5(d))。
なお、このようなアンギュラピンによる構成は、レンズ側面に形成された位置決め基準部を、凸形状部で形成した場合であっても、また凹形状部で形成した場合であっても、いずれの場合にも適用可能である。
102:位置決め基準部
103:位置決め基準部成形部
104:振られ抑制形状部である凸形状部
105:短尺側面部形成スライドブロック
106:長尺側面部形成スライドブロック
Claims (8)
- 金型で成形されたプラスチックレンズであって、
光軸と直交する方向に形成された長い方形状の入出射面からなる光学面と、
前記光学面に隣接する長手方向の側面である長尺側面部と、
前記長尺側面部に一つ以上形成され、前記プラスチックレンズを他の部材に対して位置決めする際の位置決め基準となる位置決め基準部と、
前記光学面に隣接する短手方向の側面である短尺側面部であって、樹脂の注入口が形成されたゲート側短尺側面部と、
前記光学面に隣接する短手方向の側面である短尺側面部であって、前記ゲート側短尺側面部と反対側に位置する反ゲート側短尺側面部と、
前記反ゲート側短尺側面部に形成された凸形状または凹形状の振られ抑制形状部と、
を有することを特徴とするプラスチックレンズ。 - 前記位置決め基準部は、前記光軸と直交する方向に突出する凸形状であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックレンズ。
- 前記位置決め基準部は、前記光軸と直交する方向に後退する凹形状であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックレンズ。
- プラスチックレンズの製造方法であって、
少なくとも、振られ抑制形状部を成形するための成形部を有する短尺側面部形成スライドブロックおよび位置決め基準部を成形するための位置決め基準部成形部を有する長尺側面部形成スライドブロックによって囲まれた空間にゲートから樹脂を供給する工程と、
前記長尺側面部形成スライドブロックを短手方向に、前記位置決め基準部の短手方向の寸法以上の距離を移動させて、前記位置決め基準部から完全に離型させると同時に、
前記短尺側面部形成スライドブロックを長手方向に移動させてレンズ長手方向の膨張力を開放するとともに、前記振られ抑制形状部を前記短尺側面部形成スライドブロックに保持する、型開き工程と、
を有することを特徴とするプラスチックレンズの製造方法。 - 前記短尺側面部形成スライドブロックは、前記型開時、前記プラスチックレンズの長手
方向の自然膨張によって移動することを特徴とする請求項4に記載のプラスチックレンズの製造方法。 - 前記長尺側面部形成スライドブロックを短手方向の移動距離は3mm以上6mm以下であり、前記短尺側面部形成スライドブロックの長手方向の移動距離は1mm以上2mm以下であることを特徴とする請求項4に記載のプラスチックレンズの製造方法。
- ゲートから樹脂を供給するキャビティによってプラスチックレンズを成形するための成形用金型であって、
前記キャビティを形成する、光軸と直交する方向に形成された長い方形状の入出射面からなる光学面を形成するための成形駒と、
前記プラスチックレンズを他の部材に対して位置決めする際の位置決め基準となる位置決め基準部を形成するための位置決め基準部成形部を少なくとも1つ以上有し、前記光学面に隣接する長手方向の側面である長尺側面部を成形するための長尺側面部形成スライドブロックと、
前記光学面に隣接する短手方向の側面である短尺側面部であって、前記ゲートとは反対側に形成され、凸形状または凹形状の振られ抑制形状部を形成するための成形部を有する短尺側面部形成スライドブロックと、を有し、
前記長尺側面部形成スライドブロックは、前記位置決め基準部の前記短手方向の寸法より長い移動量を有し、
前記短尺側面部形成スライドブロックは、前記振られ抑制形状部の前記長手方向の寸法より短い移動量を有することを特徴とするプラスチックレンズを成形するための成形用金型。 - 前記短尺側面部形成スライドブロックは、型開時、前記プラスチックレンズの長手方向の自然膨張によって移動することを特徴とする請求項7に記載のプラスチックレンズの成形用金型。
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