JP5593746B2 - 褥瘡発生リスク提示装置 - Google Patents

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Description

本発明は寝たきりの人の状態を検出し褥瘡発生のリスク情報を提示する褥瘡発生リスク提示装置に関する。
従来、自らの力で寝返りをすることが困難な寝たきりの高齢者や重症患者の褥瘡(床ずれ)を防止するため、高齢者や重症患者の動作状態を監視し彼らが長時間動かず褥瘡の発生リスクが高まっていると判断すると介護者や管理者に通報し、介護者や管理者によって高齢者や重症患者の寝返りをさせ褥瘡の発生を防止する装置が様々開発されている(例えば特許文献1、2)。
特許文献1に開示される装置では、マット上に圧電素子をマトリックス状に並べ、マット上に横たわった人の、心拍振動、呼吸振動、入離床時振動、および寝返りによる振動を圧電素子から検出される信号の大きさに基づいてそれぞれ判定している。そして振動が褥瘡の防止に効果がない心拍振動、および呼吸振動に基づく細体動振動であると判定された信号の継続時間を計測し、継続時間が所定値を超えた場合に警報を発し介護者等に通報するようになっている。
また特許文献2に開示される装置では、ベッド上に横たわる人の体に、傾き、および移動量のいずれかを検出できるセンサを直接取付け、人の動きを監視している。そして振動が褥瘡を防止するのに効果がない心拍、および呼吸に基づく細体動振動であると判定された信号の継続時間を計測し、継続時間が所定値を超えた場合に警報を発し介護者等に通報するようになっている。
特許第3303426号公報 特開2004−201758号公報
上記2つの特許文献に開示された技術では、細体動の計測中に褥瘡を防止するのに効果がある体動である寝返りの信号が検出されると、細体動の計測は停止され継続時間はリセットされる。そして次に再び細体動が検出された時点から再び計測が開始され、寝返り信号の大小や回数等とは関係なく前回と同じ所定時間の細体動の継続が計測されると警報が発せられる。これによりベッド上に横たわる人が継続的にベッド上で寝返りをしたり力強く動き回り、実際には褥瘡の発生リスクは著しく低下し、介護者に通報する必要がなくても警報を発報し介護者やベッド上横たわる人に負担を強いる恐れがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、患者の体動の程度に応じた適切なタイミングで褥瘡の発生リスクの情報を提示する褥瘡発生リスク提示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明の特徴は、ベッド上の人の体動を検出する体動検出手段と、前記体動検出手段により検出された体動に基づき褥瘡発生のリスク情報を提示するリスク提示装置と、前記検出した体動の程度に応じて前記褥瘡発生のリスク情報を提示するまでの時間を長くする提示時間延長手段と、を備え、前記体動検出手段は、前記ベッド上の振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段によって所定期間に検出された振動のうち大きさが所定値以上の突出振動の発生回数を計測する突出振動回数計測手段と、前記突出振動の発生回数に基づいて前記ベッド上の人の体動として認識する体動認識手段と、を含み、前記リスク提示装置は、連続する前記所定期間の各所定期間において前記体動認識手段が体動を認識しないと前記所定期間経過毎に第1所定数を減算または加算されて計時する体動カウンタと、該体動カウンタのカウント値が設定値になったことを検出すると褥瘡発生のリスク情報を提示する提示装置と、を含み、前記提示時間延長手段は、前記リスク提示装置が前記第1所定数を減算して計時する場合、前記所定期間に前記体動が認識されると前記体動カウンタのカウント値に対して第2所定数を加算し、前記リスク提示装置が前記第1所定数を加算して計時する場合、前記所定期間に前記体動が認識されると前記体動カウンタのカウント値に対して前記第2所定数を減算するカウント値変更手段を含むことである。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明の特徴は、請求項において、前記振動検出手段は荷重計であり、前記突出振動回数計測手段は前記荷重計によって検出された荷重量に基づき大きさが所定値以上の前記突出振動の発生回数を計測することである。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明の特徴は、請求項または請求項において、前記体動カウンタのカウント値は、前記突出振動回数計測手段が計測した前記突出振動の発生回数に応じて重み付けがされることである。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明の特徴は、請求項乃至請求項のいずれか1項において、前記体動カウンタのカウント値は、前記体動認識手段が所定期間毎に体動として認識し検出した状態が連続して出現した場合、または連続して出現しなかった場合には、それぞれ出現した連続回数、または出現しなかった連続回数に応じて重み付けがされることである。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明の特徴は、請求項1乃至請求項のいずれか1項において、前記ベッド上の人の在離床を判定する在離床判定手段を有し、前記在離床判定手段が前記ベッド上の人の離床を判定したときに前記リスク提示装置の計時をリセットすることである。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明の特徴は、請求項において、前記在離床判定手段は前記ベッド上の人の在離床の判定を前記荷重計によって検出された荷重量によって行うことである。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明の特徴は、請求項乃至請求項のいずれか1項において、前記リスク提示装置は、前記体動カウンタのカウント値が所定の閾値になったことを検出すると予め設定された通報先へ通報する通報手段を有することである。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明の特徴は、請求項において、前記振動検出手段は前記ベッド上の人の動作加速度を計測可能なように配置される加速度計であることである。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明の特徴は、請求項において、前記振動検出手段は前記ベッド上の人の動きを計測可能なように配置される圧電フィルムであることである。
請求項1に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明によると、振動検出手段がベッド上の振動を検出し、突出振動回数計測手段が、振動検出手段が検出した振動の中で大きさが所定値以上の突出振動の発生回数を所定期間毎に計測する。そして体動認識手段が突出振動の発生回数に基づいて体動を認識し提示時間延長手段が該体動の程度に応じてカウント値の加算または減算を行い、提示装置がカウント値に応じた時間で褥瘡発生リスク情報を提示する。このように所定期間毎に計測する体動の程度に応じてカウンタのカウント値を変更し、該カウント値に基づいてリスク情報を提示するまでの時間を決定するので、ベッド上の人の過去の体動を考慮に入れた精度のよい褥瘡発生リスクの判断が可能となる。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明によると、振動検出手段が荷重計によって構成されるので、豊富な市販品の中から選択でき安価に対応可能である。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明によると、体動を判定する根拠となる突出振動回数計測手段が計測した突出振動の回数に着目し、該回数に応じて重み付けをして体動カウンタのカウント値を決定する。これによって、ベッド上の人の体動の状態を精度よく把握できリスク情報を提示するまでの時間を体動状態に応じて精度よく適切な長さだけ長くすることができる。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明によると、体動カウンタのカウント値は、体動認識手段が所定期間毎に認識した体動が連続して出現した場合、または連続して出現しなかった場合に、それぞれ出現した連続回数、または出現しなかった連続回数に基づいて重み付けがされる。即ち、連続して出現した場合にはベッド上の人はよく動き褥瘡の発生リスクは減少すると考えられるので、体動カウンタのカウント値も連続して出現した回数に応じ褥瘡の発生リスクが減少する方向に重み付けする。また、体動が連続して出現しなかった場合には、人の症状によっては褥瘡の発生リスクは回数を追うごとに著しく上昇する場合があるので、体動カウンタのカウント値も連続して出現しなかった回数に応じて褥瘡の発生リスクが増加する方向に重み付けする。これによって、ベッド上の人の体動の状態を精度よく把握できリスク情報を提示するまでの時間を体動状態に応じて精度よく適切な長さだけ変更することができる。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明によると、ベッド上の人の在離床判定手段を有し、ベッド上の人がベッドから離床したときにリスク提示装置の計時をリセットする。これにより離床中に演算を行なうことがなくムダがない。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明によると、請求項6の在離床判定手段において在離床の判定を荷重計によって検出された荷重量によって行うので、ベッド上の振動を検出する振動検出手段に用いる荷重計と共用でき効率的である。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明によると、体動カウンタのカウント値が所定の閾値になると、通報手段が予め設定された通報先へ通報するので、褥瘡発生リスクを確実に介護者または管理者に連絡できる。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明によると、振動検出手段は加速度計であるので、簡易で安価なシステムによって成立させることができ効率的である。
請求項に係る褥瘡発生リスク提示装置の発明によると、振動検出手段はベッド上の人の動きを計測可能なように配置される圧電フィルムであるので、ベッドの全面にわたってベッド上の人の動きを正確に検出でき、精度よく褥瘡の発生のリスク管理ができる。
本実施形態の褥瘡発生リスク提示装置を模式的に説明する図である。 第1、第2の実施形態のフローチャート1である。 第1の実施形態のフローチャート2である。 時系列の荷重値データ例の図である。 第2の実施形態のフローチャート3である。
本発明の第1の実施形態に係る褥瘡発生リスク提示装置について、図1乃至図4を参照して説明する。褥瘡発生リスク提示装置10は、在離床判定手段15と、体動検出手段20と、リスク提示装置40と、提示時間延長手段30と、を含み、例えば寝たきりの人(以降患者Pと称す)が横たわるベッド11に設置されている。
在離床判定手段15はベッド11上の患者Pの在床、離床を判定する手段である。在離床判定手段15において患者Pの在離床を検出するセンサとして、第1の実施形態においては荷重計24が使用される。そして荷重計24と、荷重計24に直列にアナログ接続されるアンプ25と、A/D変換器26と、制御装置27に設けられた在離床判定部15aとによって在離床判定手段15が構成されている(図1参照)。在離床判定手段15は、予め制御装置27の在離床判定部15aにベッド11の荷重量を記憶している。そして荷重計24によってベッド11の総荷重量が測定され、測定した結果と在離床判定部15aに記憶したベッド11の単体での荷重量とを比較する。測定した結果と予め記憶したベッド11の荷重量と差が閾値Aを超えた場合にベッド11上には患者Pが在床していると判定し、閾値Aを超えない場合は離床していると判定する。この場合、閾値Aはベッド11上に横たわる患者Pの体重に基づいて設定された値であり、患者Pの体重の例えば50%〜70%の範囲で設定するのが望ましい。しかし閾値Aをどのように設定するかは任意でありこの限りではない。
荷重計24はベッド11を支持する4本の脚のうちベッド11上に横たわる患者Pの頭側の2本の脚と床との間にそれぞれ介在している。ただし荷重計24はベッド11を支持する4本の脚と床との間にそれぞれ4個設けてもよいし、患者Pの足側の2本の脚と床との間に2個設けてもよい。さらにはいずれか1本の脚と床との間のみに1個だけ設けてもよい。
体動検出手段20はベッド11上の患者Pの体動を検出するための手段である。体動検出手段20は、振動検出手段21と、突出振動回数計測手段22と、体動認識手段23と、からなる。
振動検出手段21は、患者Pが、ベッド11の上で動いた場合に発生する振動を検出する。具体的に本発明において振動検出手段21は、在離床判定手段15に使用される荷重計24が共用される。そして荷重計24によって測定した荷重量を振動データとして利用する。これにより低コストに対応が可能になる。
荷重計24からはベッド11上の荷重に比例した電圧が発生し、効率的にデータ取込をすべく、アンプ25により電圧の増幅、および電圧オフセット調整がなされる。調整された電圧は、A/D変換器26を介して電圧値として数値データに変換され、所定の係数をかけ、荷重値へと変換する。これを制御装置27の荷重取込み部21aが逐次処理し、図4に示す時系列の荷重値データが取り込まれるようになっている。
突出振動回数計測手段22は、演算部であり制御装置27に設けられている。まず突出振動回数計測手段22は、振動検出手段21によって荷重計24から取込まれアンプ25とA/D変換器26を通過して荷重取込み部21aに取込まれた図4に示す荷重値データに対し、ハイパスフィルタ(HPF)を通過させベッド11の荷重および患者Pの体重分の荷重を除去する(図4のハイパスフィルタ通過後データ参照)。
次に突出振動回数計測手段22は、ハイパスフィルタ(HPF)通過後の荷重値データに対し、体動ではない、患者Pの拍動や呼吸、および手や足のみの動きによって出力された出力値を除去する。このために患者Pの心臓の拍動や呼吸、および手や足のみの動きによって出力される信号の大きさに基づき予め設定された所定値である閾値B以上の出力信号のみを取り出す(図4の突出振動部参照)。そして突出振動回数計測手段22は、図4に示すように、体動による荷重値データであると見なすことができる閾値B以上の出力信号の中から突出振動の発生回数を所定期間毎に計測する。なお、ここで所定期間とは精度よく、且つ効率的に体動を検出できる時間をいい、本実施形態においては1分間とする。1分は発明者によって実験に基づき決定されたものである。ただし所定期間は1分間に限らず、体動を検出することができれば1分以下でもよいし、1分を超える期間であってもよい。また、体動、および体動に相当する、患者Pの動きによって発生する荷重値データは、それぞれピークを有する出力値として出現し、該ピークの数mを計測することによって体動の発生回数が求められる(図4参照)。
体動認識手段23は、演算部であり制御装置27に設けられている。体動認識手段23は、突出振動回数計測手段22によって計測された所定期間毎の振動の発生回数、即ち、頻度に応じて該突出振動をベッド11上の患者Pの体動として認識する。このとき発生回数に応じて、とは、閾値Cを設け、閾値Cの値を例えば3回とし所定期間内の振動の発生回数が3回以上の時に体動があったとするものである。つまり、前述の通り突出振動回数計測手段22によって計測された振動の発生回数(頻度)はそれぞれ閾値B以上でそれぞれピークを有したデータの数であり、体動と判定されて然るべきデータである。しかし計測誤差や、例えば患者Pの体の位置が変更されない状態のままで腕、または脚のみがベッド11を叩き発生した振動である可能性もある。よってこれらを考慮し閾値Cを設け閾値C以上の回数の振動が計測された場合のみ体動として認識するようにした。なお、閾値Cの大きさはどのように決定してもよい。
また、ここでいう体動とは、ベッド11上の患者Pの拍動、呼吸、わずかな移動、および手や足のみの動きによる振動は含まず、寝返り、および寝返りに相当する体の動きをいう。つまり体動は患者Pの動きによってベッド11上に横たわる患者Pの体の一部がベッド11との間の圧迫から解放され血流が促進されて褥瘡の発生リスクが低減されるような大きな動きをいう。
リスク提示装置40は 体動カウンタ31と、提示装置32とを含む。体動カウンタ31は、連続する所定期間の各所定期間において体動認識手段23が体動を認識しないと所定期間経過毎に第1所定数である1を減算して計時するものである。つまり褥瘡発生リスクが高まり警報を発する所定時間になったことをタイマによって直接計時するのではなく、体動認識手段23によって所定期間(1分間)毎に認識した体動を数値化し、数値化した値を体動カウンタ31のカウント値cから減算し該カウント値cによって所定時間を判定するようにしたものである。
提示装置32は体動カウンタ31のカウント値が設定値になったことを検出すると褥瘡発生のリスク情報を提示する。また、提示装置32は表示機32aと警報機32bとからなる。
表示機32aは例えば液晶パネルによる表示機であり、制御装置27と接続され患者Pの入離床時に患者Pの邪魔にならないようにベッド11の手摺りに取付けられ、ナースステーションや介護者から表示が見やすいように配置されている。表示機32aには液晶表示による情報が表示され、表示する情報は体動カウンタ31のカウント値cに基づく情報であればどのようなものでもよい。
図示しないが本実施形態においては体動カウンタ31のカウント値cの値に応じて情報が3種類用意されている。つまり表示機32aは、表示させるための3つの情報に応じて所定の閾値を3つ有し、体動カウンタ31のカウント値cがそれぞれの閾値になったときに予め用意されたそれぞれの表示文を表示させる。例えば体動認識手段23によって体動がなしと判定され第1所定数である1を順次減算されてカウント値cが−5になったときには、「まだ大丈夫です」と表示し、−10になると「褥瘡発生の危険が近づいています」と表示し、−14では「危険です」と表示させる。なお、表示機32aに表示させる内容は上記内容に限らずどのようなものでもよい。例えば、表示文を表示するのではなく、危険度に応じて色分けされたランプをそれぞれ点灯させてもよい。また、閾値の数値を4つ以上設けてもよいし、2つ以下でもよい。
警報機32bは、予め設定された通報先であるナースステーションに配置され有線、または無線を介して制御装置27と接続されている。そして警報機32bは、体動カウンタ31のカウント値cが第1所定数である1を順次減算され閾値D(例えば−15)になったときに制御装置27が有する通報手段41によってナースステーションに警報を発し、ナースによって患者Pの寝返りをさせる。なお、予め設定された通報先として無線機を保持する介護者を選択してもよい。そのときは体動カウンタ31のカウント値cが閾値D(例えば−15)になったときに無線を介して介護者に通報し、介護者によって患者Pの寝返りをさせるようにすればよい。
提示時間延長手段30は検出した体動の程度(発生回数)に応じて褥瘡発生のリスク情報を提示するまでの時間を長くする手段である。提示時間延長手段30は、所定期間毎に体動が認識されると認識された所定期間経過後に体動カウンタ31のカウント値cを第2所定数だけ加算するカウント値変更手段34を含む。
体動カウンタ31は演算部であり、制御装置27に設けられている。体動カウンタ31は、体動認識手段23が所定期間内に体動を認識したときにはカウント値変更手段34によってカウント値cに第2所定数だけ加算する。そしてカウント値cに加算する第2所定数の大きさは、検出した体動の程度(発生回数)に応じて変更し重み付けをする。
ここで重み付けについて説明する。例えば体動認識手段23が所定期間内に検出した信号内に体動を認識したときには、以下のように場合分けを行って重み付け処理を行なう。つまり体動を認識する基となった突出振動回数計測手段22によって計測された突出振動の発生回数が、閾値C+2以下の場合は体動カウンタ31のカウント値cを1だけ加算する。また、突出振動の発生回数が、閾値C+3以上の場合は体動カウンタ31のカウント値cを2だけ加算する。このように振動の発生回数が多く体動の強度が強いと考えられる場合には、褥瘡発生リスクは大きく低減すると考え、体動カウンタ31のカウント値cをより多く加算してやる。これにより体動カウンタ31のカウント値cが閾値D(例えば−15)に到達するまでの時間が延長され、リスク情報を提示するまでの時間を患者Pの体動の程度に応じて適切に長くすることができる。なお、重み付けによるカウント値cへの加算量は上記に示すものに限らず、任意に設定してもよい。
また、リスク提示装置40の計時に相当する加減算される体動カウンタ31のカウント値cは、在離床判定手段15がベッド11上の患者Pの離床を判定したときにリセットされる。リセットを行う理由は患者Pの離床時に制御装置27の処理を行うムダを省くためであるのに加え、患者Pがベッド11上から一旦離床すると一般的に血液循環が良好となり、褥瘡の発生リスクは大幅に下がるので、初期から計測を開始しても問題ないためである。
次に第1の実施形態にかかる褥瘡発生リスク提示装置10の作動について図2、図3のフローチャート1、2に基づいて説明する。フローチャート1は、荷重計24から出力された出力信号(荷重データ)を所定期間毎(1分間毎)に取り込み記憶するサブルーチンプログラムである。
フローチャート2は、フローチャート1と略同時に実行処理され、フローチャート1で取得された所定期間毎の荷重計24の取込み荷重データを適宜、取得し処理することによって褥瘡発生リスクを導出し、提示するためのプログラムである。
まず、図2に示すフローチャート1に基づいて説明する。まず褥瘡発生リスク提示装置10が起動されると、ステップS10に示すように、所定期間毎に取り込む取込み荷重データの番号を示すカウンタnが初期化される。
次に、在離床判定手段15であるステップS11によって、その時点での荷重値f0が荷重計24から取り込まれ、患者Pの体重に基づいて設定された閾値Aと比較される。そして荷重値f0が閾値Aより小さいと、ベッド11上には患者Pは不在であると判定されステップS10に戻りカウンタnを再度初期化する。そしてステップS11でベッド11上に患者Pが在床状態となるまでステップS10とステップS11の処理を繰り返す。
ベッド11上に患者Pが入床するか、または既に入床状態であると荷重値f0が閾値Aより大きくなるので、ステップS12に移動する。ここから荷重取込み部21aの処理が開始され、フローチャート2に続く演算処理が開始される。
そして荷重取込み部21aを構成するステップS12とステップS13との間において、繰り返し内蔵タイマでの計測がされながら処理され1分間分のデータが荷重取込み部21aに取り込まれレジスタに記憶される。そして1分間分のデータが取得されるとステップS14に移動する。
ステップS14ではステップS13で計測した内蔵タイマがリセットされ、ステップS15ではカウンタnが1つ繰り上がる。また、ステップS16ではステップS12で記憶した1分間分のデータを取得しステップS15で演算したnと対応させ1分間データ(n)として記憶する。なお、ステップS16では1分間分のデータ(n)が複数個記憶できるようになっている。
そして再びステップS11に戻り在離床判定手段15によって患者Pの在離床を判定し、この段階で患者Pが離床していればステップS10でカウンタnを初期化する。そして再び在床状態になるまでステップS10とステップS11との間を繰り返し処理する。在床状態であればステップS12以降に進み、ステップS14まで処理が1回目と同様にされる。
ステップS15ではカウンタnが1つ繰り上がり、ステップS16ではステップS12で記憶した2回目の1分間分のデータを取得しデータ(n)として記憶する。このときnは1回目に記憶されたnに対し1繰り上がった値であり、このnの値によって各データ(n)の管理が行われる。なお、上記処理においてステップS12で記憶される1分間分のデータの1回目の記憶終了時刻と2回目の記憶開始時刻との間隔は大きなものではなく、実質的に連続で各回の1分間分のデータの取り込みおよび記憶がなされていると見なしてもよい。このようにして連続的に荷重計24からの出力信号(荷重値データ)が所定期間毎に取り込まれ記憶されていく。
次に図3に示すフローチャート2の処理について説明する。フローチャート2はフローチャート1と略同時に起動され、それぞれ別々に処理が進行する。まずフローチャート2のステップS20では、体動カウンタ31のカウント値cが初期化される。また、フローチャート2のカウンタnが初期化される。
次に在離床判定手段15であるステップS21でフローチャート1のステップS11と同様にその時点での荷重値f0が取り込まれ、閾値Aと比較される。そして荷重値f0が閾値Aより小さいと、ベッド11上には患者Pは不在であるのでステップS20に戻り、体動カウンタ31のカウント値cとカウンタnが初期化される。そしてベッド11上に患者Pが在床状態になるまで処理を繰り返す。ベッド11上に患者Pが入床し在床状態になった、またはすでに在床しているとステップS22に移動する。ステップS22ではフローチャート1と時間を概ねあわせるため1分間分待機する。ステップS23ではカウンタnが1つ繰り上がり処理が1回目であればn=1となる。
次にステップS24ではフローチャート2と同時に進行しているフローチャート1のステップS16で記憶した1分間データ(n)を読み込む。このときフローチャート1で1回目の1分間データ(1)が既に作成され記憶されていれば読み込むことができ、ステップS25を通過してステップS26に進む。しかしまだ作成されていなければ、ステップS25からステップS24に戻り、1回目の1分間データ(1)の読み込みができるまで繰り返し処理を行う。
次のステップS26〜ステップS28は体動検出手段20を構成する突出振動回数計測手段22を構成し、まずステップS26で読み込んだ1分間データ(n)をハイパスフィルタ(HPF)に通過させる処理がなされる。
ステップS27ではハイパスフィルタ(HPF)処理後の1分間データ(n)のうちピーク値と閾値Bとの大きさが比較され、閾値Bよりも大きな値のピーク値があればステップS28に移動し、閾値Bよりも大きな値のピーク値がなければステップS31に進む。
閾値Bは体動以外の患者Pの拍動や呼吸によるデータを除去するための値である。よって閾値Bよりも大きな値のピーク値がなくステップS31に進んだ場合、体動はないので、ステップS31において体動カウンタ31のカウント値cを第1所定数である1だけ減算する。そしてステップS32で、提示装置32の表示機32aに褥瘡発生のリスク情報を表示する。表示機32aに表示する内容は上述した通りである。つまり体動カウンタ31のカウント値cが図示しない3つの閾値になったときにそれぞれの閾値に応じた予め用意された内容の表示文をそれぞれ表示させる。
また、ステップS27において閾値Bよりも大きな値のピーク値があり、ステップS27からステップS28に移動した場合は、ピーク値の数であるピーク数mを制御装置27の突出振動回数計測手段22が有する計測機能によって計測する。そして体動検出手段20を構成する体動認識手段23であるステップS29に進み計測した突出振動のピーク数mと前述した閾値Cとを比較する。そしてピーク数mが閾値Cより小さければステップS31に進みカウンタのカウント値cを第1所定数である1だけ減算しステップS32に進む。
また、ステップS29においてピーク数mが閾値C以上であればステップS29とともに提示時間延長手段30を構成する体動カウンタ31の作動を示すカウント値変更手段34であるステップS30に進む。そしてステップS30で体動カウンタ31にカウントするカウント値cを重み付けして演算しカウントする。
ステップS30においては、上述の通りピーク数mが、閾値C+2以下の時は体動カウンタ31のカウント値cを1だけ加算する。また、ピーク数mが、閾値C+3以上の時は体動カウンタ31のカウント値cを2だけ加算する。このようにステップS28で計測したピーク数mの大きさに応じて体動カウンタ31のカウント値cに重み付けがされるので、患者Pの体動の状態に応じて褥瘡発生のリスク情報を提示するまでの時間を適切に長くすることができる。なお、重み付けによるカウント値cの加算量は上記に示すものに限らず、任意に設定すればよい。そしてステップS32に進み、上述したとおり提示装置32の表示機32aに予め設定した内容を図示しない3つの閾値に応じてそれぞれ表示させる。
ステップS32〜ステップS34は、体動カウンタ31とともにリスク提示装置40を構成している。ステップS33は体動カウンタ31のカウンタ値cが設定値である閾値Dになったことを検出する。閾値Dは、警報を発するためのカウント値cに対する閾値であり、任意に設定すればよい。本実施形態においては例えば閾値Dは−15とし、カウント値cが−15以下になると通報手段41であるステップS34で提示装置32の警報機32bによって警報を発し、ナース、または介護者に褥瘡発生のリスク情報を通報する。
また、ステップS33でカウント値cが閾値Dに達していなければ在離床判定手段15であるステップS21に移動し、患者Pの在離床を再び確認し、離床していればステップS20の体動カウンタ31のカウント値cとカウンタnをリセットし、在床していればステップS22に進み、ステップS34で警報が発せられるまで1回目と同様の処理を続けていくものである。なお、上記のフローチャート2においてステップS24〜ステップS27、及びステップS31〜ステップS34によってリスク提示装置40が構成されている。
上述の説明から明らかなように、第1の実施形態に係る褥瘡発生リスク提示装置10は、体動検出手段20によってベッド11上の患者Pの体動を検出する。そして次の体動を検出するまでの時間をカウンタ31のカウント値cによって計時し、時間、即ちカウント値cが所定の閾値に達すると褥瘡発生リスクの情報をリスク提示装置40の提示装置32である表示機32a、または警報機32bによって提示する。また、このとき提示時間延長手段30のカウント値変更手段34によって、カウント値cは患者Pの体動の程度に応じて加算される。これによって警報機32bにより褥瘡発生リスク情報を提示するまでの時間が長くなる。このように所定期間毎に計測する体動の程度に応じて体動カウンタ31のカウント値cを加算し、該カウント値cに基づいてリスク情報を提示するまでの時間を決定するので、ベッド11上の患者Pの体動の状態に応じたリスク情報を適切なタイミングで提供することができる。これによって本当に寝返りが必要なときのみに介護者を呼ぶことができるのでナース、介護者、及びベッド上の人の負担を大幅に軽減することができる。
また、振動検出手段21が荷重計24によって構成されるので、豊富な市販品の中から選択でき安価に対応可能である。
また、体動を判定する根拠となる突出振動回数計測手段22が計測した突出振動の回数に着目し、該回数に応じて重み付けをして体動カウンタ31のカウント値cを決定する。これによって、ベッド11上の患者Pの体動の状態を精度よく把握できリスク情報を提示するまでの時間を体動状態に応じて精度よく適切な長さだけ長くすることができる。
また、ベッド11上の患者Pの在離床判定手段15を有し、ベッド11上の患者Pがベッド11から離床したときにリスク提示装置32の計時に相当する体動カウンタ31のカウント値cをリセットする。これにより離床中に演算を行なうことがなくムダがない。
また、在離床判定手段15において在離床の判定を荷重計24によって検出された荷重量によって行うので、ベッド11上の振動を検出する振動検出手段21に用いる荷重計と共用でき効率的である。
また、体動カウンタ31のカウント値cが所定の閾値Dになると、通報手段41が予め設定された通報先である例えばナースステーションや介護者に通報するので、褥瘡発生リスクを確実に介護者または管理者に連絡できる。
次に第2の実施形態にかかる褥瘡発生リスク提示装置20について説明する。第2の実施形態の褥瘡発生リスク提示装置20は、第1の実施形態の褥瘡発生リスク提示装置10に対し、体動判定の重み付けの方法のみが異なる。第1の実施形態においては、突出振動回数計測手段22によって計測された振動の回数に応じて体動カウンタ31が重み付けをしてカウント値を変更した。しかし第2の実施形態においては、体動認識手段23が所定期間毎に体動を認識した状態が連続して出現した場合、または所定期間毎に認識しない状態が連続して出現した場合に体動カウンタ31がそれぞれ出現した連続回数、または出現しなかった連続回数に応じて重み付けをしてカウント値cを変更するものである。よって変更点である作動のみについて説明し同様の部分については説明を省略する。また、同様の構成には同じ符号を付して説明する。
第2の実施形態にかかる褥瘡発生リスク提示装置20の作動について図2、図5のフローチャート1、3に基づいて説明する。ただしフローチャート1は、第1の実施形態と同様であるので必要な部分以外は説明を省略する。
フローチャート3の処理について説明する。フローチャート3はフローチャート1と略同時に起動され、それぞれ別々に処理が進行していく。まずフローチャート3のステップS40では、体動カウンタ31のカウント値cとカウンタnが初期化される。また、同時に体動連続発生回数のカウント値aと体動が連続して発生しなかった回数のカウント値bとが初期化される。
次に在離床判定手段15であるステップS41でフローチャート1のステップS11と同様にその時点での荷重値f0が取り込まれ、閾値Aと比較される。そして荷重値f0が閾値Aより小さいと、ベッド11上には患者Pは不在であるのでステップS40に戻り、カウント値c、カウンタn、体動連続発生回数のカウント値a、及び体動が連続して発生しなかった回数のカウント値bとが初期化される。そしてベッド11上に患者Pが在床状態になるまで処理を繰り返す。ベッド11上に患者Pが入床し在床状態になった、またはすでに在床しているとステップS42に移動する。
ステップS42〜ステップS45はフローチャート2のステップS22〜ステップS25と同じ内容であるので説明を省略する。
次のステップS46〜ステップS48は体動検出手段20のうち突出振動回数計測手段22を構成し、ステップS46で取得した1分間データ(n)をハイパスフィルタ(HPF)に通過させる処理がなされる。
ステップS47ではハイパスフィルタ(HPF)処理後の1分間データ(n)のうちピーク値と閾値Bとが比較され、閾値Bよりも大きなピーク値があればステップS48に移動し、閾値Bよりも大きなピーク値がなければステップS52に進む。
ステップS52では体動が連続して発生しなかった回数のカウント値bに1が加算されるとともに、体動連続発生回数のカウント値aが0にリセットされる。そしてステップS53では体動が連続して発生しなかった回数に応じた重み付けがされる。詳細には、カウント値bがb≦2のときに体動カウンタのカウント値cから1を減算する。また、カウント値bが3≦b≦5のときカウント値cから2を減算する。さらにカウント値bがb≧6のときカウント値cから3を減算する。このように体動が連続して発生しなかった回数に応じ体動カウンタのカウント値cに重み付けがされるので褥瘡発生のリスクが上昇した患者Pの状態に応じて警報発報までの時間が適切に短縮できる。そして次にステップS54に進む。
また、ステップS47で閾値Bよりも大きなピーク値がありステップS48に移動した場合にはピーク値の数であるピーク数mを計測する。そして体動認識手段23であるステップS49に進み計測したピーク数mと閾値Cとを比較する。そしてピーク数mが閾値Cより小さければステップS52、S53に進み前述と同様の処理を行なう。ピーク数mが閾値Cより大きければステップS50に進む。
ステップS50では体動連続発生回数のカウント値aに1が加算されるとともに、体動が連続して発生しなかった回数のカウント値bが0にリセットされる。そして提示時間延長手段30のカウンタ値変更手段34であるステップS51では体動の連続発生回数に応じた重み付けがされる。詳細には、連続発生回数のカウント値aがa≦2のときに体動カウンタのカウント値cに1を加算する。また、カウント値aが3≦a≦5のときカウント値cに2を加算する。さらにカウント値aがa≧6のときカウント値cに3を加算する。このように体動が連続して発生した回数に応じ体動カウンタのカウント値cに重み付けがされるので患者Pの体動の状態に応じて警報を発するまでの時間を適切に長くすることができる。なお、第2の実施形態において重み付けによるカウント値cの加算量または減算量は上記に示すものに限らず、任意に設定すればよい。そしてステップS54に進み、上述したとおり提示装置32の表示機32aに予め設定した内容を表示させる。
ステップS54〜ステップS56は、体動カウンタ31とともにリスク提示装置40を構成している。ステップS55は体動カウンタ31のカウンタ値cが設定値である閾値Dになったことを検出し、カウント値cと閾値Dとを比較する。閾値Dは、警報機32bが警報を発するためのカウント値cに対する閾値であり、任意に設定すればよい。本実施形態においては例えば閾値Dは−15とし、カウント値cが−15以下になると通報手段であるステップS56で警報を発し、ナース、または介護者に通報する。
また、カウント値cが閾値Dに達していなければ在離床判定手段15であるステップS41に移動する。そして患者Pの在離床を確認し、離床していればステップS40で体動カウンタ31のカウント値cと体動連続発生回数のカウント値aと体動が連続で発生しなかった回数のカウント値bとカウンタnをリセットし、在床していればステップS42に進み、ステップS56で警報が発報されるまで1回目と同様の処理を続けていくものである。なお、上記のフローチャート3においてステップS44〜ステップS47、及びステップS52〜ステップS56によってリスク提示装置40が構成されている。また、ステップS49〜ステップS51によって提示時間延長手段30が構成されている。
また、第2の実施形態においてはカウント値cの重み付けの方法として体動認識手段23が所定期間毎に認識した体動が連続して出現した場合について説明した。しかしこれに限らず、所定期間の1つおきに体動が出現したり、2つおきに出現した場合についても相応の重みつけをしてよい。これによっても上記と同様の効果が得られる。
上述の説明から明らかな様に第2の実施形態に係る褥瘡発生リスク提示装置20は、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、第2の実施形態では体動カウンタ31のカウント値cは、体動認識手段23が所定期間毎に認識した体動が連続して出現した場合、または連続して出現しなかった場合に、それぞれ出現した連続回数、または出現しなかった連続回数に基づいて重み付けがされる。即ち、連続して出現した場合にはベッド上の患者Pはよく動き褥瘡の発生リスクは減少すると考えられるので、体動カウンタのカウント値も連続して出現した回数に応じ褥瘡の発生リスクが減少する方向に重み付けする。また、体動が連続して出現しなかった場合には、患者Pの症状によっては褥瘡の発生リスクは回数を追うごとに著しく上昇する場合があるので、体動カウンタ31のカウント値cも連続して出現しなかった回数に応じて褥瘡の発生リスクが増加する方向に重み付けする。これによって、ベッド11上の患者Pの体動の状態を精度よく把握できリスク情報を提示するまでの時間を体動状態に応じて精度よく適切な長さだけ変更することができる。
なお、第1、および第2実施形態においてはそれぞれ異なる重み付けの方法によって体動カウンタ31のカウント値cを決定した。しかし異なる2つの重み付けの方法を同時に適用してもよい。これによってさらに精度のよい褥瘡発生リスクの警報装置を提供できる。
また、第1、および第2の実施形態においては、体動が認識された場合にカウンタ31のカウント値cに数値を加算し、体動が認識されなかった場合に、カウント値cから数値を減算した。しかしこれに限らず体動が認識された場合にカウンタ31のカウント値cから数値を減算し体動が認識されなかった場合に、カウント値cに数値を加算してもよい。そして例えば閾値Dを15とし、カウント値cが15になったときに通報手段41によって警報機32bを発報すればよい。
また、第1、および第2の実施形態においては、提示装置32を構成するものとして警報機32bを設けたが警報機32bでなくともよい。例えばナースステーションのPCのモニタ画面に危険であることを表示させてもよいし、事前に録音した、危険であることを告げるメッセージを電話によって通報するようにしてもよい。
また、第1、および第2の実施形態においては、カウンタ31のカウント値cによって褥瘡発生のリスク情報を提示するまでの時間を計時した。しかし、これに限らず計時を直接タイマによっておこなってもよい。そして体動認識手段23によって体動が認識された場合には、褥瘡発生のリスク情報を提示するまでの時間を示す閾値Dの値に時間を減算または加算して閾値Dの値を適宜変更してやればよい。これによっても本実施形態と同様の効果が期待できる。
また、第1、および第2の実施形態においては、振動検出手段21は荷重計24を使用したが、これに限らず加速度計を使用してもよい。加速度計をベッドの所定位置に配置し患者Pの動きを加速度として検出し該加速度の大きさに応じて体動を検出することにより、安価に本実施形態と同じ効果を得ることができる。
また、振動検出手段21は圧電効果を利用した圧電フィルムでもよい。圧電フィルムは、シート状の圧電体と、その上下両面に形成された第1電極面と第2電極面とからなる。第1電極面と第2電極面への外力(荷重)印加に起因する圧電体の歪変位に応じて電荷が生じることで、第1電極面と第2電極面間から電流を取り出すことができる。つまり、この第1電極面と第2電極面とは、圧力感知面でもあり、圧電フィルムをベッド上に敷き詰めることにより患者Pの動きは第1電極面と第2電極面間から電流として出力され、該出力データによって体動を検知すればよい。これによりベッドの全面にわたってベッド上の人の動きを正確に検出でき、さらに精度のよい褥瘡発生リスク提示装置を提供できる。
さらに、振動検出手段21には、歪み抵抗体、ロードセルもしくはコイルスプリング(ばね)の変形等を利用したセンサを使用してもよい。
10、20・・・褥瘡発生リスク提示装置、11・・・ベッド、15・・・在離床判定手段、20・・・体動検出手段、21・・・振動検出手段、21a・・・荷重取込み部、22・・・突出振動回数計測手段、23・・・体動認識手段、24・・・荷重計、25・・・アンプ、26・・・A/D変換器、27・・・制御装置、30・・・提示時間延長手段、31・・・体動カウンタ、32・・・提示装置、34・・・カウント値変更手段、40・・・リスク提示装置、41・・・通報手段。

Claims (9)

  1. ベッド上の人の体動を検出する体動検出手段と、
    前記体動検出手段により検出された体動に基づき褥瘡発生のリスク情報を提示するリスク提示装置と、
    前記検出した体動の程度に応じて前記褥瘡発生のリスク情報を提示するまでの時間を長くする提示時間延長手段と、
    を備え、
    前記体動検出手段は、
    前記ベッド上の振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段によって所定期間に検出された振動のうち大きさが所定値以上の突出振動の発生回数を計測する突出振動回数計測手段と、
    前記突出振動の発生回数に基づいて前記ベッド上の人の体動として認識する体動認識手段と、を含み、
    前記リスク提示装置は、
    連続する前記所定期間の各所定期間において前記体動認識手段が体動を認識しないと前記所定期間経過毎に第1所定数を減算または加算されて計時する体動カウンタと、
    該体動カウンタのカウント値が設定値になったことを検出すると褥瘡発生のリスク情報を提示する提示装置と、を含み、
    前記提示時間延長手段は、
    前記リスク提示装置が前記第1所定数を減算して計時する場合、前記所定期間に前記体動が認識されると前記体動カウンタのカウント値に対して第2所定数を加算し、前記リスク提示装置が前記第1所定数を加算して計時する場合、前記所定期間に前記体動が認識されると前記体動カウンタのカウント値に対して前記第2所定数を減算するカウント値変更手段を含むことを特徴とする褥瘡発生リスク提示装置。
  2. 請求項において、前記振動検出手段は荷重計であり、
    前記突出振動回数計測手段は前記荷重計によって検出された荷重量に基づき大きさが所定値以上の前記突出振動の発生回数を計測することを特徴とする褥瘡発生リスク提示装置。
  3. 請求項または請求項において、前記体動カウンタのカウント値は、前記突出振動回数計測手段が計測した前記突出振動の発生回数に応じて重み付けがされることを特徴とする褥瘡発生リスク提示装置。
  4. 請求項乃至請求項のいずれか1項において、
    前記体動カウンタのカウント値は、前記体動認識手段が所定期間毎に体動として認識し検出した状態が連続して出現した場合、または連続して出現しなかった場合には、それぞれ出現した連続回数、または出現しなかった連続回数に応じて重み付けがされることを特徴とする褥瘡発生リスク提示装置。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項において、前記ベッド上の人の在離床を判定する在離床判定手段を有し、
    前記在離床判定手段が前記ベッド上の人の離床を判定したときに前記リスク提示装置の計時をリセットすることを特徴とする褥瘡発生リスク提示装置。
  6. 請求項において、前記在離床判定手段は前記ベッド上の人の在離床の判定を前記荷重計によって検出された荷重量によって行うことを特徴とする褥瘡発生リスク提示装置。
  7. 請求項乃至請求項のいずれか1項において、前記リスク提示装置は、前記体動カウンタのカウント値が所定の閾値になったことを検出すると予め設定された通報先へ通報する通報手段を有することを特徴とする褥瘡発生リスク提示装置。
  8. 請求項において、前記振動検出手段は前記ベッド上の人の動作加速度を計測可能なように配置される加速度計であることを特徴とする褥瘡発生リスク提示装置。
  9. 請求項において、前記振動検出手段は前記ベッド上の人の動きを計測可能なように配置される圧電フィルムであることを特徴とする褥瘡発生リスク提示装置。
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