JP5593704B2 - 磁気検出素子、および、これを用いた回転角度検出装置ならびにストローク量検出装置 - Google Patents

磁気検出素子、および、これを用いた回転角度検出装置ならびにストローク量検出装置 Download PDF

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本発明は、半導体パッケージとして基板やターミナル等に装着される磁気検出装置、および、これを用いて回転体の回転角度を検出する回転角度装置、ならびに、これを用いて直線移動体のストローク量を検出するストローク量検出装置に関する。
特許文献1に、磁石と磁気検出素子を用いて回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置が開示されている。この装置では、磁気検出素子として、ホール素子および増幅回路等を集積した半導体チップを樹脂でモールドして半導体パッケージとしたホールICが用いられている。半導体パッケージ内部で、チップはリードフレーム上に装着され、チップの入力端子、出力端子、アース端子は、それぞれ、ワイヤボンディング等によりリードフレームに電気的に接続されている。
特許文献2に、回転角度検出装置の温度特性補正方法が開示されている。ホールICは、補正手段としてのDSP、記憶媒体としてのEEPROMを有しており、DSPは、磁束密度に応じて、EEPROMに記憶されている温度特性補正値を用いて補正を実行する。これにより温度変化に対する出力変動が低減される。
また、特許文献3に、半導体チップの熱応力の低減を図った半導体パッケージが開示されている。この半導体パッケージは、モールド樹脂層の中に、(1)基板、(2)チップ、に加えて、(3)ダミーチップ、(4)金属層が、この順に積層して埋め込まれている。ここで、(1)基板と(4)金属層、及び、(2)チップと(3)ダミーチップは、それぞれ熱膨張率が近似する材料で作られるため、半導体パッケージ全体として熱応力バランスがとれ、反り、変形などが低減される。
特開2007−298364号公報 特開2007−155516号公報 特開2004−363187号公報
特許文献1では、磁気検出素子のチップはリード上に装着され、チップとリードとの熱膨張係数の差により低温時、高温時に、チップにかかる応力が変化する。すると、磁気検出素子の圧電効果(ピエゾ効果)により、チップへの印加応力に比例した出力変動が発生するため、検出誤差が生じる。
特に磁気検出素子が自動車用に用いられる場合、使用環境として−40℃〜150℃ほどの広い温度範囲を想定する必要があるため、一般の電子機器等に使用される場合に比べて、この検出誤差は無視できないほどのものとなる。
そこで、特許文献2のように、磁気検出素子ごとに回路内で温度特性を補正することが必要とされる。しかし、複雑な補正回路を要し、また、補正するための工数が発生するという課題がある。この課題は、回転角度検出装置に限らず、直線移動体のストローク量を検出するストローク量検出装置においても同様である。
また、特許文献3の半導体パッケージは、単独のパッケージとしては熱応力バランスがとれるとしても、基板がプリント基板などに固定された場合には、温度変化による基板の伸縮が制限されるのに対して最上層の金属層は自由に伸縮するため、基板と金属層の間にあるチップには歪が発生するという課題がある。
さらに、ダミーチップと金属層を含む4層の構成部品からなるため、部品点数が増え、コストがアップするという課題がある。
本発明は上記の問題に鑑みなされたものであり、部品点数を増加することなく、熱膨張または熱収縮による応力を低減することにより、圧電効果によって生ずる出力変動に伴う検出誤差を低減できる磁気検出素子を提供することを目的とする。
また、この磁気検出素子を用いることにより、圧電効果の影響を補償するための温度特性補正手段を必要としない回転角度検出装置ならびにストローク量検出装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の磁気検出素子は、温度差100℃以上の使用環境で使用され、温度変化に伴って応力が変化したとき、圧電効果により出力変動が発生する。この磁気検出素子は、熱膨張または熱収縮するとき歪みの生じにくい中央面を「基準平面」として有する。具体的には、例えば磁気検出素子が直方体形状であれば、その厚さ方向の中心を通る平面が基準平面となる。以下の構成により、磁気検出素子が熱膨張または熱収縮するとき、基準平面では歪みが生じにくい。
磁気検出素子は、(a)〜(d)の構成要素を含むことを特徴とする。ここで、「:」以下は、その構成要素を説明する。
(a)モールド樹脂層:第1チップ、第2チップ、及び、ダイリードを埋め込んで形成される。具体的には、第1チップ、第2チップ、及び、ダイリードがインサート樹脂成形される。
(b)ダイリード:厚さ方向の中心が基準平面に一致するように配置される。
(c−1)第1チップ:基準平面に対し一方の側でダイリードに搭載される。電源端子、出力端子、及び、グランド端子を有し、磁気を検出して電気信号を出力する。
(c−2)第2チップ:基準平面に対し面対称の位置に他方の側でダイリードに搭載される。電源端子、出力端子、及び、グランド端子を有し、磁気を検出して電気信号を出力する。
(d)複数のリード:基準平面上のダイリードの外側に配置される。第1チップおよび第2チップの電源端子、出力端子、及び、グランド端子に対応して電気的に接続される。導電性である。
上記の構成により、ダイリードとリードは基準平面上に、第1チップと第2チップとは基準平面の上下に対称に配置されるため、それら構成部品の熱膨張または熱収縮は、基準平面の上下で同等程度に生じ、磁気検出素子全体として厚さ方向の反りを抑制できる。よって、チップに印加される応力を低減でき、圧電効果によって生ずる出力変動に伴う検出誤差を低減できる。
また、特許文献3では、熱応力低減を目的として1つのチップに対し4層の構成部品を用いたのに対し、本発明は、2つのチップに対してダイリードを含めた3層で構成される。そのため部品点数が少なくコストを抑えられ、しかも1個の磁気検出素子で2出力が得られる。2出力が得られることで、2系統の磁気検出機能を集約して備えることもできるし、あるいは、一方のチップを故障時のバックアップとして用いることも可能である。
また、複数のリードは、いずれもダイリードと分離して形成される。第1チップおよび第2チップの電源端子、出力端子、及び、グランド端子と、当該各端子に対応するリードとは、いずれもワイヤボンディングにより電気的に接続される。
この構成では、ダイリードの機能はチップを搭載することのみであり、導電性であるか非導電性であるかは問わない。1チップにつき3組の端子とリードは、一律にワイヤボンディングにより接続されるため、構成が単純となる。
さらに、第1チップの電源端子および第2チップの電源端子は、当該電源端子に対応するリードを共用し、且つ、第1チップのグランド端子および第2チップのグランド端子、当該グランド端子に対応するリードを共用する。
この構成では、第1チップと第2チップとが電源端子およびグランド端子に対応するリードを共用するため、リード本数を削減できる。
請求項2に記載の磁気検出素子では、複数のリードは、第1チップおよび第2チップに対して一方の側に配置されている。すべてのリードをパッケージの一方の側に配置することにより、パッケージを立てた形態でのスルーホールタイプの装着に適する。この場合、素子実装面積を低減でき、搭載性が向上する。
請求項に記載の回転角度検出装置は、回転体と一体に回転する磁石と、磁石が発生する磁界の変化を検出する請求項1または2に記載の磁気検出素子とを備え、回転体の回転角度を検出する。
請求項に記載のストローク量検出装置は、直線移動体と一体に直線移動する磁石と、磁石が発生する磁界の変化を検出する請求項1または2に記載の磁気検出素子とを備え、直線移動体のストローク量を検出する。
回転角度検出装置ならびにストローク量検出装置に本発明の磁気検出素子を用いることにより、圧電効果の影響を補償するための温度特性補正手段を必要とすることなく、検出精度を向上できる。
本発明の第1実施形態の磁気検出素子の厚さ方向の断面模式図である。 (a):図1のA矢視図である。(b):図1のB矢視図である。 本発明の第2実施形態の磁気検出素子の厚さ方向の断面模式図である。 (a):図3のD矢視図である。(b):図3のE矢視図である。 (a):本発明の第2実施形態の磁気検出素子を基板に実装した状態を示す模式図である。(b):本発明の第2実施形態の磁気検出素子をターミナルに溶接した状態を示す模式図である。 本発明の第3実施形態の磁気検出素子の厚さ方向の断面模式図である。 (a):図6のG矢視図である。(b):図6のH矢視図である。 (a):本発明の第3実施形態の磁気検出素子をスルーホールタイプとして使用した状態を示す模式図である。(b):本発明の第3実施形態の磁気検出素子をターミナルに溶接した状態を示す模式図である。 (a):比較例の磁気検出素子の厚さ方向の断面図である。(b):(a)の高温時の熱膨張による応力を示す説明図である。(c):(a)の低温時の熱収縮による応力を示す説明図である。 (a)本発明の第2実施形態の磁気検出素子を使用した第4実施形態の回転角検出装置の平面図である。(b):(a)のJ−J断面図である。 (a)本発明の第3実施形態の磁気検出素子を使用した第5実施形態の回転角検出装置の平面図である。(b):(a)のK−K断面図である。 (a)本発明の第2実施形態の磁気検出素子を使用した第6実施形態の回転角検出装置の平面図である。(b):(a)のL−L断面図である。 (a)本発明の第3実施形態の磁気検出素子を使用した第7実施形態の回転角検出装置の平面図である。(b):(a)のM−M断面図である。 (a)本発明の第2実施形態の磁気検出素子を使用した第8実施形態のストローク量検出装置の平面図である。(b):(a)のP−P断面図である。 (a)本発明の第3実施形態の磁気検出素子を使用した第9実施形態のストローク量検出装置の平面図である。(b):(a)のQ−Q断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の第1〜第9実施形態のうち、第3実施形態の磁気検出素子が「請求項1、2に係る発明を実施するための形態」に相当し、第5、第7実施形態の回転角度検出装置が「請求項3に係る発明を実施するための形態」に相当し、第9実施形態のストローク量検出装置が「請求項4に係る発明を実施するための形態」に相当する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の磁気検出素子11の厚さ方向の断面模式図であり、図2(a)のC−C断面図である。図2(a)は、図1のA矢視図であり、図2(b)は、図1のB矢視図である。
磁気検出素子11は、幅X、奥行Y、厚さZの直方体形状である。厚さZは、幅X、奥行Yよりも短い。厚さZ方向の中心を通る平面を「基準平面S」とする。基準平面Sは、厚さZ方向の一端面から(Z/2)だけ平行にオフセットした平面である。
ダイリード51は、厚さ方向の中心が基準平面Sに一致するように配置される。ダイリード51の上側には第1チップ201が、ダイリード51の下側には第2チップ202が搭載され、モールド樹脂層15に埋め込まれている。
第1チップ201、第2チップは、具体的には、ホール素子および増幅回路等を集積した半導体チップである。ホール素子は、または磁気抵抗素子であってもよい。
ダイリード51は銅板から形成され、導電性である。また、第1チップ201および第2チップ202にて、グランド端子としてのグランド面21が、ダイリード51との接触面である底面に露出して形成される。グランド面21とダイリード51とは導電性接着剤22で貼り合わされて電気的に接続される。導電性接着剤22は、例えば銀などの金属粒子を混入したペースト状の接着剤である。
また、ダイリード51はグランドリードと一体に形成されている。すなわち、一枚の銅板から、グランドリード部分を含めた形状でダイリード51が切り出されて製作される。このようにすることで、樹脂モールディングの際、モールドされないグランドリード部分を支持してダイリード51を位置決めすることができ、製造上都合がよい。
その他のリード、すなわち、第1電源リード411、第1出力リード421、第2電源リード412、及び、第2出力リード422は、ダイリード51と分離して基準平面S上に配置される。
第1チップ201の電源端子31、出力端子32は、それぞれ、第1電源リード411、第1出力リード421にボンディングワイヤ55で結線されている。また、第2チップ202の電源端子31、出力端子32は、それぞれ、第2電源リード412、第2出力リード422にボンディングワイヤ55で結線されている。
上記の構成により、ダイリード51と各リードは基準平面S上に、第1チップ201と第2チップ202とは基準平面Sの上下に対称に配置されるため、それら構成部品の熱膨張または熱収縮は、基準平面Sの上下で同等程度に生じ、磁気検出素子11全体として厚さZ方向の反りを抑制できる。よって、チップ201、202に印加される応力を低減でき、圧電効果によって生ずる出力変動に伴う検出誤差を低減できる。
また、2つのチップ201、202に対してダイリード51を含めた3層で構成されるため、部品点数が少なくコストを抑えられ、しかも1個の磁気検出素子11で2出力が得られる。2出力が得られることで、2系統の磁気検出機能を集約して備えることもできるし、あるいは、一方のチップを故障時のバックアップとして用いることも可能である。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態の磁気検出素子11の厚さ方向の断面模式図であり、図4(a)のF−F断面図である。図4(a)は、図3のD矢視図であり、図4(b)は、図3のE矢視図である。
第1実施形態同様、磁気検出素子11は、幅X、奥行Y、厚さZの直方体形状である。厚さZは、幅X、奥行Yよりも短い。ダイリード52は、厚さ方向の中心が基準平面Sに一致するように配置される。ダイリード52の上側には第1チップ201が、ダイリード52の下側には第2チップ202が搭載され、モールド樹脂層15に埋め込まれている。
よって、第2実施形態でも、構成部品の熱膨張または熱収縮は、基準平面Sの上下で同等程度に生じ、磁気検出素子11全体として厚さZ方向の反りを抑制できる。よって、チップ201、202に印加される応力を低減でき、圧電効果によって生ずる出力変動に伴う検出誤差を低減できる。
第1実施形態と異なり、ダイリード52は導電性であっても非導電性であってもよい。第1チップ201および第2チップ202は、ダイリード52と接触面では通電しない。
また、すべてのリード、すなわち、第1電源リード411、第1出力リード421、第1グランドリード431、第2電源リード412、第2出力リード422、及び、第2グランドリード432は、ダイリード52と分離して基準平面S上に配置される。
第1チップ201の電源端子31、出力端子32、グランド端子33は、それぞれ、第1電源リード411、第1出力リード421、及び、第1グランドリード431にボンディングワイヤ55で結線されている。また、第2チップ202の電源端子31、出力端子32、グランド端子33は、それぞれ、第2電源リード412、第2出力リード422、及び、第2グランドリード432にボンディングワイヤ55で結線されている。
このように、第1チップ201と第2チップ202とは完全に独立して電気接続されるため、一方が故障しても他方に影響しない。すなわちフェール性に優れる。
また、第1チップ201用の3本のリード411、421、431は図の右側に、第2チップ202用の3本のリード412、422、432は図の左側に配置されている。これらすべてのリードは、基準平面Sに直角方向に、図の下側に曲げられている。
図5(a)は、第2実施形態の磁気検出素子11を基板12に実装した状態を示す模式図である。下側に曲げられた各リードが基板12の表面にハンダ付けされて、磁気検出素子11が基板12に実装される。また、図5(b)は、第2実施形態の磁気検出素子11をターミナル13に溶接した状態を示す模式図である。ここで「溶接」とは電気溶接のことをいい、図中、リードとターミナルとの接合部の「*」印は溶接箇所を示す。これらのようにハンダ付けまたは溶接した場合、2つのチップ201、202が重なって装着されるため、実質的な素子実装面積を低減でき、搭載性が向上する。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態の磁気検出素子11の厚さ方向の断面模式図であり、図7(a)のI−I断面図である。図7(a)は、図6のG矢視図であり、図7(b)は、図6のH矢視図である。
第1実施形態同様、磁気検出素子11は、幅X、奥行Y、厚さZの直方体形状である。厚さZは、幅X、奥行Yよりも短い。ダイリード52は、厚さ方向の中心が基準平面Sに一致するように配置される。ダイリード52の上側には第1チップ201が、ダイリード52の下側には第2チップ202が搭載され、モールド樹脂層15に埋め込まれている。
よって、第3実施形態でも、構成部品の熱膨張または熱収縮は、基準平面Sの上下で同等程度に生じ、磁気検出素子11全体として厚さZ方向の反りを抑制できる。よって、チップ201、202に印加される応力を低減でき、圧電効果によって生ずる出力変動に伴う検出誤差を低減できる。
また、第2実施形態同様、第1チップ201および第2チップ202は、ダイリード52と接触面では通電せず、すべてのリードは、ダイリード52と分離して基準平面S上に配置される。
第2実施形態と異なり、第1チップ201の電源端子31と第2チップ202の電源端子31は、共通のコモン電源リード410に、第1チップ201のグランド端子33と第2チップ202のグランド端子33は、共通のコモングランドリード430にボンディングワイヤ55で結線されている。
なお出力端子については、第2実施形態同様、第1チップ201の出力端子32は第1出力リード421に、第2チップ202の出力端子32は第2出力リード422に、それぞれ、ボンディングワイヤ55で結線されている。
このように、第1チップ201と第2チップ202とがリードを一部共用するため、リード本数を削減できる。
また、4本リード410、421、422、430は、すべて図の右側に配置されており、第2実施形態よりも長く、まっすぐ伸びている。
図8(a)は、第3実施形態の磁気検出素子11をスルーホールタイプとして基板12に装着した状態を示す模式図である。各リードが基板12の穴を通り、根元をハンダ付けされて、磁気検出素子11を立てた形態で基板12に装着される。また、図8(b)は、第3実施形態の磁気検出素子11をターミナル13に溶接した状態を示す模式図である。図5(b)と同様、リードとターミナルとの接合部の「*」印は溶接箇所を示す。これらのようにハンダ付けまたは溶接した場合も素子実装面積を低減でき、搭載性が向上する。
(比較例)
ここで、チップがリードの片側に配置されたパッケージを比較例として説明する。
図9(a)は、常温時の磁気検出素子61の厚さ方向の断面図である。チップ62はリード63に装着され、モールド樹脂層65に埋め込まれてパッケージとなっている。リード63の長さはL0である。なお、ワイヤボンディングの図示は省略されている。
チップ62の主材質はシリコン(Si)、リード63の材質は銅(Cu)、モールド樹脂層65の材質はエポキシ樹脂である。それらの材質の熱膨張係数は下記のようである。
Si: 4.5×10-6(1/K)
Cu: 18 ×10-6(1/K)
エポキシ樹脂: 9 ×10-6(1/K)
図9(b)は、高温時の熱膨張による応力を示す説明図である。リード63の長さは熱膨張によりL0よりΔL1だけ伸びてL1となる。例えば、リード63が10mmで温度差が100℃のときは約0.02mm伸びることになる。リード63の伸びに対して、チップ62の伸びが小さいため、磁気検出素子61は、図に示すように上側が凹状に反る。この際、チップ62に対し、引っ張られる方向の応力σx1が印加される。
図9(c)は、低温時の熱収縮による応力を示す説明図である。リード63の長さは熱膨張によりL0よりΔL2だけ縮んでL2となる。リード63の縮みに対して、チップ62の縮みが小さいため、磁気検出素子61は、図に示すように上側が凸状に反る。この際、チップ62に対し、圧縮される方向の応力σx2が印加される。
このようにチップ62に応力が印加されると、圧電効果(ピエゾ効果)により、印加応力に比例した出力変動が発生するため、検出誤差が生じる。
(回転角度検出装置の第4、第5実施形態)
図10(a)は、本発明の第2実施形態の磁気検出素子を使用した第4実施形態の回転角度検出装置の平面図であり、図10(b)は、図10(a)のJ−J断面図である。第2実施形態の代わりに第1実施形態の磁気検出素子を使用した場合も同様に示される。
図11(a)は、本発明の第3実施形態の磁気検出素子を使用した第5実施形態の回転角度検出装置の平面図であり、図11(b)は、図11(a)のK−K断面図である。
回転角度検出装置90は、例えば吸気量を調節するスロットル装置等の検出対象である回転体の回転角度を検出する装置である。回転角度検出装置90は、ロータコア91、永久磁石92、及び、磁気検出素子11からなる。円筒状のロータコア91は、検出対象である回転体とともに回転する。ロータコア91の径方向反対側には2個の永久磁石92が取り付けられ、ロータコア91と一体に回転する。磁気検出素子11は、ロータコア91の内周側に設置され、ロータコア91の回転に伴う永久磁石92の磁界の変化を検出することにより、回転体の回転角度を検出する。
従来は、回転角度検出装置90の環境温度が大きく変化した場合、熱応力が磁気検出素子内のチップに印加され、圧電効果によって出力変動が発生していたため、温度特性補正手段を用いる必要があった。
それに対し、本発明の磁気検出素子11は熱応力が低減でき、圧電効果によって生ずる出力変動を低減できるため、これを使用した回転角度検出装置90では、温度特性補正手段を用いる必要がなくなる。したがって複雑な補正回路や補正のための工数をなくすることができる。
なお、第4実施形態では回転角度検出装置の径方向に磁気検出素子11の設置スペースを要するのに対し、第5実施形態では回転角度検出装置の軸方向に設置スペースを要する。したがって、実施形態の選択に際しては回転角度検出装置のサイズや形状なども考慮される。
(回転角度検出装置の第6、第7実施形態)
図12(a)は、本発明の第2実施形態の磁気検出素子を使用した第6実施形態の回転角度検出装置の平面図であり、図12(b)は、図12(a)のL−L断面図である。第2実施形態の代わりに第1実施形態の磁気検出素子を使用した場合も同様に示される。
図13(a)は、本発明の第3実施形態の磁気検出素子を使用した第7実施形態の回転角度検出装置の平面図であり、図13(b)は、図13(a)のM−M断面図である。
回転角度検出装置95において、永久磁石96は、磁気検出素子11の直上に配置され図12(a)または図13(a)の紙面と平行な平面内で、図示しないリンク手段によって検出対象である回転体とともに回転する。磁気検出素子11は、永久磁石96の磁界の変化を検出することにより、回転体の回転角度を検出する。
この場合も、第4、第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
(ストローク量検出装置の第8、第9実施形態)
図14(a)は、本発明の第2実施形態の磁気検出素子を使用した第8実施形態のストローク量検出装置の平面図であり、図14(b)は、図14(a)のP−P断面図である。第2実施形態の代わりに第1実施形態の磁気検出素子を使用した場合も同様に示される。
図15(a)は、本発明の第3実施形態の磁気検出素子を使用した第9実施形態のストローク量検出装置の平面図であり、図15(b)は、図15(a)のQ−Q断面図である。
ストローク量検出装置97は、検出対象である直線移動体のストローク量を検出する装置である。ストローク量検出装置97において、永久磁石96は、磁気検出素子11の直上に配置され、図14(a)または、図15(a)の紙面と平行な平面内で、図示しないリンク手段によって検出対象である直線移動体とともに直線移動する。磁気検出素子11は、永久磁石96の磁界の変化を検出することにより、直線移動体のストロークを検出する。
ストローク量検出装置97においても、本発明の磁気検出素子11は熱応力が低減でき、圧電効果によって生ずる出力変動を低減できるため、回転角度検出装置90、95同様、これを使用することにより温度特性補正手段を用いる必要をなくすることができる。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
例えば、磁気検出素子11の形状は直方体に限定されず、基準平面に対称な形状であればよい。
11:磁気検出素子、12:基板、13:ターミナル、15:モールド樹脂層、201:第1チップ、202:第2チップ、21:グランド面(グランド端子)、22:導電性接着剤、31:電源端子、32:出力端子、33:グランド端子、410:コモン電源リード、411:第1電源リード、412:第2電源リード、421:第1出力リード、422:第2出力リード、430:コモングランドリード、431:第1グランドリード、432:第2グランドリード、51、52:ダイリード、55:ボンディングワイヤ、90、95:回転角検出装置、91:ロータコア、92、96:永久磁石、97:ストローク量検出装置

Claims (4)

  1. 温度差100℃以上の使用環境で使用され、温度変化に伴って応力が変化したとき、圧電効果により出力変動が発生する磁気検出素子であって、
    第1チップ、第2チップ、及び、ダイリードがインサート樹脂成形され
    磁気検出素子が熱膨張または熱収縮するとき歪みの生じにくい中央面を基準平面として有し、
    前記第1チップ、前記第2チップ、及び、前記ダイリードを埋め込んで形成されるモールド樹脂層と、
    前記基準平面に厚さ方向の中心が一致するように配置される板状のダイリードと、
    前記基準平面に対し一方の側で前記ダイリードに搭載され、電源端子、出力端子、及び、グランド端子を有し、磁気を検出して電気信号を出力する第1チップと、
    前記基準平面に対し面対称の位置に他方の側で前記ダイリードに搭載され、電源端子、出力端子、及び、グランド端子を有し、磁気を検出して電気信号を出力する第2チップと、
    前記基準平面上の前記ダイリードの外側に配置され、前記第1チップおよび前記第2チップの電源端子、出力端子、及び、グランド端子に対応して電気的に接続される導電性の複数のリードと、
    を備え、
    前記複数のリードは、いずれも前記ダイリードと分離して形成され、
    前記第1チップおよび前記第2チップの電源端子、出力端子、及び、グランド端子と、当該各端子に対応する前記リードとは、いずれもワイヤボンディングにより電気的に接続されており、
    前記第1チップの電源端子および前記第2チップの電源端子は、当該電源端子に対応する前記リードを共用し、且つ、前記第1チップのグランド端子および前記第2チップのグランド端子は、当該グランド端子に対応する前記リードを共用することを特徴とする磁気検出素子。
  2. 前記複数のリードは、前記第1チップおよび前記第2チップに対して一方の側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気検出素子。
  3. 回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置であって、
    その回転体と一体に回転する磁石と、
    前記磁石が発生する磁界の変化を検出する請求項1または2に記載の磁気検出素子と、
    を備えることを特徴とする回転角度検出装置。
  4. 直線移動体のストローク量を検出するストローク量検出装置であって、
    その直線移動体と一体に直線移動する磁石と、
    前記磁石が発生する磁界の変化を検出する請求項1または2に記載の磁気検出素子と、
    を備えることを特徴とするストローク量検出装置。
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