JP5588238B2 - 半導体放射線検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体放射線検出器の異常判定方法及びそれを用いた半導体放射線検出器に関する。
原子力発電所等、施設内の放射線管理区域及び施設外の周辺監視区域においては、放射線に起因する線量当量の評価及び管理のため常時、放射線モニタリングが行われている。このような放射線モニタリングシステムにおいて、半導体センサ内を放射線が通過することで電子―正孔対が発信された時に発生する電気信号を利用して放射線を測定する半導体放射線検出器が通常使用されている。
常時放射線を検出する半導体放射線検出器には、バグソースと呼ばれる放射線源を使用することにより一定の放射線を入射させ、その応答を評価することにより半導体センサや回路の健全性を確認する方式が採用されている。
上述以外に健全性を確認する技術として、光パルスを半導体放射線検出器に照射しパルス波高値電圧の応答を評価する方法や、半導体センサに印加するバイアス電圧の異常やリーク電流の検知、前置増幅器に供給する電源電圧変動を監視する測定系全体の健全性を確認する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、放射線計測を行いながら欠測の生じないように疑似放射線として電気的に発信したパルスを前置増幅器に入力し、その応答から前置増幅器以降の回路の健全性を確認する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−283327号公報 特開2007−64789号公報
しかしながら、バグソースを用いて応答を評価する方法では、放射線源の取り扱い、紛失・盗難を防ぐための管理、及び運搬にかかわる手続き等の煩雑さに問題があった。
そして、半導体放射線検出器の健全性確認方法として光パルスを用いることにより、測定系全体の健全性を確認する特許文献1に記載のような技術は、発光素子と制御回路構成による複雑化、経済性、及び発光素子と半導体センサの相関関係に問題があった。
また特許文献2に記載された、電気的に発信したパルス入力による出力応答の確認、バイアス電圧変動の監視、及び前置増幅器に供給する電源電圧変動の監視といった方法を使用し回路系の健全性を確認する方法では、半導体センサからの信号を評価しておらず、半導体センサ自体の健全性確認はできないという問題があった。
そこで本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、半導体センサの異常判定を簡易な構成で行うことができる放射線検出器の異常判定方法およびそれを用いた半導体放射線検出器を提供する事を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の半導体放射線検出器の異常判定方法は、放射線を第1の電気信号に変換して信号増幅器へ送信し、さらに前記第1の電気信号と合流するように、テストパルス信号を信号増幅器へ送信するテストパルス信号送信工程と、信号増幅器において、第1の電気信号およびテストパルス信号を受信し、第2の電気信号として増幅し、波高弁別回路へ送信する信号増幅工程と、信号増幅器から受信した第2の電気信号を弁別して、放射線計数率および異常判定計数率を算出するための第3の電気信号として計数率算出部に送信する波高弁別工程と、第3の電気信号を受信し、第3の電気信号からノイズ領域の信号および前記テストパルス信号を除いて放射線計数率を算出し、さらに第3の電気信号の所定の電圧幅内の計数率を異常判定計数率として算出する計数率算出工程と、異常判定計数率と、半導体センサが正常時における第3の電気信号の所定の電圧幅内の計数率から求めた閾値とを比較して異常判定を行う異常判定工程とを備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の半導体放射線検出器は、放射線を第1の電気信号に変換して送信する半導体センサと、半導体センサにバイアス電圧を供給するバイアス電源部と、半導体センサからの第1の電気信号と合流するようにテストパルス信号を送信するテストパルス発信部と、半導体センサから第1の電気信号を受信し、さらにテストパルス発信部からテストパルス信号を受信し、第2の電気信号として増幅する信号増幅器と、信号増幅器から第2の電気信号を受信し弁別して、放射線計数率および異常判定計数率を算出するための第3の電気信号として計数率算出部に送信する波高弁別部と、第3の電気信号を受信する信号処理部とを備え、信号処理部は、波高弁別器から受信した第3の電気信号を用いて、第3の電気信号からノイズ領域の信号およびテストパルス信号を除いて放射線計数率を算出し、第3の電気信号の所定の電圧幅内の計数率を異常判定計数率として算出する計数率演算部と、計数率演算部で算出された異常判定計数率と、半導体センサが正常時における第3の電気信号の所定の電圧幅内の計数率から求めた閾値とを比較して異常判定をする異常判定部と、テストパルス発信部を制御するテストパルス制御部と、計数率演算部において算出された放射線計数率および異常判定部において判定された異常判定結果を出力する出力指示部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、半導体センサの異常判定を簡易な構成で行うことができ、半導体センサの異常判定を行う半導体放射線検出器も簡易な構成とすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体放射線検出器の構成図。 本発明の第1の実施形態に係る放射線スペクトルとテストパルスの計数値―波高値電圧特性図。 本発明の第1の実施形態に係るテストパルスの正常、異常、断線波形の計数値―波高値電圧特性図。 本発明の第2の実施形態に係る半導体放射線検出器の構成図。 本発明の第3の実施形態に係る半導体放射線検出器の構成図。 本発明の第3の実施形態に係る放射線スペクトルとテストパルスの計数値―波高値電圧特性図。 本発明の第3の実施形態に係るテストパルスの正常、異常、断線波形の計数値―波高値電圧特性図。 本発明の第4の実施形態に係る半導体放射線検出器の構成図。 半導体センサのバイアス監視電圧と半導体センサ正常時の最大波高値電圧の特性図。 本発明の第4の実施形態に係る正常時の半導体センサのバイアスを変化させたときの計数値―波高値電圧特性図。 本発明の第4の実施形態に係る半導体センサの正常、異常、断線時のバイアス監視電圧−パルス幅特性図。 テストパルスの正常、異常波形の計数値―波高値電圧特性とテストパルス幅の関係を示す図。 本発明の第5の実施形態に係る半導体放射線検出器の構成図。 本発明の第5の実施形態に係る制御部アルゴリズムのフロー図。 本発明の第1の実施形態に係る半導体放射線検出器のテストパルス発信部の説明図。
以下、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
(構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体放射線検出器構成図である。半導体センサ11は、バイアス電源部12から電圧が印加されるように接続されるとともに、電気信号を信号増幅器13に出力するように接続されている。この半導体センサ11は、一般的な放射線検出に用いられるものであり、例えば、シリコンフォトダイオードやカドミウムテルル半導体等を用いることができる。
テストパルス発信部19は、信号処理部18におけるテストパルス制御部3からの処理信号を受信し、半導体センサ11の出力と合流してテストパルスを出力するように前記信号増幅器13と接続される。
信号増幅器13は、半導体センサ11及びテストパルス発信部19からの電気信号を受信し、波高弁別部14へ電気信号を出力するように接続される。
波高弁別部14は、ノイズ波高弁別回路15と下限テストパルス波高弁別回路16及び上限テストパルス波高弁別回路17の3種類の波高弁別回路を備えて構成されている。ノイズ波高弁別回路15、下限テストパルス波高弁別回路16、上限テストパルス波高弁別回路17のそれぞれの波高弁別回路の基準電圧をVa、Vb、及びVcとしている。
基準電圧Vaはノイズ信号と検出信号を弁別する基準電圧であり、基準電圧Vb及びVcはテストパルスの計数を計測するための下限テストパルス波高弁別回路16及び上限テストパルス波高弁別回路17の基準電圧である。また、基準電圧Vb及びVcは、Vb-Vc間が、半導体センサ11が正常である時のテストパルスが属する電圧のいずれかにおける所定の電圧幅として定め、Vbを下限基準値、Vcを上限基準値とする。(これら基準電圧は、例えば、Va=0.15V、Vb=6.15V、Vc=6.25Vとしている。)波高弁別部14内のノイズ波高弁別回路15、下限テストパルス波高弁別回路16、上限テストパルス波高弁別回路17の3種の弁別回路は、信号増幅器13から電気信号を受信し、信号処理部18内の計数率演算部1へ弁別した電気信号を送信するように接続される。
信号処理部18は、計数率演算部1と異常判定部2及びテストパルスの信号制御部3を備え、異常判定のための基準値を記憶させたメモリ44及び、出力指示値を表示・記憶させるためのモニタ・外部記憶装置45と接続される。
計数率演算部1は、波高弁別部14からの電気信号を受信し、異常判定部2及び信号処理部18へ演算した計数率を送信するように接続される。テストパルス制御部3は、テストパルス発信部19と接続される。異常判定部2はメモリ44からの基準値を受信し、計数率演算部1から計数率を受信するように接続される。
(作用)
以下、本発明の第1の実施形態の作用について図1乃至図3を参照して説明する。半導体センサ11は、バイアス電圧を出力するバイアス電源部12により一定のバイアス電圧が印加されることで、静電容量を減少させ空乏層を広げ放射線に対する感度を高めている。放射線が半導体センサ11に入射すると、放射線は電気信号に変換され、電気信号は信号増幅器13に出力される。
テストパルス発信部19は、信号処理部18内のテストパルス制御部3によりON/OFF制御され、ある一定の周波数N0(例えば、N0=100Hz)のテストパルス信号を信号増幅器13に出力する。テストパルスの波高値電圧は、図2に示すようにテストパルス最大波高電圧値Eを通常計測される放射線入射エネルギーに対し影響の少ない高エネルギー領域Eini(例えば、2.0MeV)の波高値電圧に設定することで、テストパルス信号の影響を放射線のエネルギー領域に与えずに放射線計測を行うことが可能である。ここで最大波高値電圧Eとは、計数値が最大となるとき半導体センサ11およびテストパルス発信部18からの電圧値である。
信号増幅器13は、半導体センサ11及びテストパルス発信部19からの電気信号を受信し、信号増幅及び波形整形した後に、波高弁別部14に出力する。
波高弁別部14は、ノイズ信号と検出信号を弁別する基準電圧Vaテストパルスの計数を計測するための下限テストパルス波高弁別回路16および上限テストパルス波高弁別回路17の基準電圧VbVcによって信号増幅器13から受信した電気信号を弁別し、信号処理部18内の計数率演算部1へ出力する。
信号処理部18内の計数率演算部1は、波高弁別部14の弁別された電気信号を受信し、真の放射線計数率Nobs及び異常判定計数率Nを求める。ここで、真の放射線計数率Nobsとは、半導体センサ11からの電気信号から、ノイズ領域の低い電圧域の電気信号並びにテストパルスの属する高い電圧域の電気信号を除いたもの(Va−Vb間の電気信号)であり、また、異常判定計数率Nとは半導体センサ11が正常時のテストパルスが属する電圧域の電気信号(Vb−Vc間の電気信号)である。
なお、真の放射線計数率Nobsと異常判定計数率Nの算出方法は上述した方法に限られず、後述するように3種以上の弁別回路を設けて行うようにしてもよい。
信号処理部18内の異常判定部2は、計数率演算部1から異常判定計数率Nを受信し、メモリ44に格納された異常判定計数率の基準値(異常判定下限閾値NL、異常判定上限閾値NH)を参照して半導体センサ11の異常判定を行う。ここで、異常判定下限閾値NL、異常判定上限閾値NHは、半導体センサ11が正常である時のテストパルス信号のVb−Vc間の計数率から求める。以下、半導体センサ11の異常判定方法について異常原因別に説明する。
半導体センサ11の容量Csは、空乏層面S、空乏層幅d、誘電率εを用いて以下の(1)式のように表すことができる。また、半導体センサ11に加える交流電圧の角周波数をωとするとき、半導体センサ11のインピーダンスZsは(2)式のように表すことができる。
Cs=εS/d ・・・(1)
Zs=1/(ω・Cs) ・・・(2)
テストパルス発信部はコンデンサを用いてテストパルスを発信している。このコンデンサの容量をC1とすると、コンデンサに加える交流電圧の角周波数をωとするとき、コンデンサのインピーダンスZ1は、(3)式のように表すことができる。
Z1=1/(ω・C1) ・・・(3)
図15は、本発明の第1の実施形態に係る半導体放射線検出器のテストパルス発信部の説明図である。テストパルス発信部19の発信電圧をVin=V0sinωtとし、信号増幅器13へ出力するテストパルスによる信号電圧をVoutとすると、VoutはZs、Z1,Vinを用いて(4)式のように表すことができ、さらに(2)、(3)よりVoutは(5)式のように表すことができる。
Vout=Zs/(Z1+Zs)×Vin ・・・(4)
Vout=C1/(C1+Cs)×Vin ・・・(5)
(5)式のように、半導体センサ11が劣化等の影響により飽和領域まで空乏層Sが広がらず静電容量Csが正常時に比べて増大する異常の場合には、テストパルス信号の信号増幅器13への電圧Voutが低下する。その結果、波高電圧最大値Eが正常時よりも低くなるとともに、テストパルス信号の波高電圧値の低いノイズ領域の信号が増加し、基準電圧のVb−Vc間の計数率である異常判定計数率Nが減少する。
そして、この異常判定計数率Nが異常判定下限閾値NL(例えば、NL=50cps)よりも少なくなった場合、異常であると判定する(図3における異常1)。
また、バックグラウンドノイズ増加に起因する異常の場合には、半導体センサ11の静電容量Csが減少しないため、最大波高値電圧Eは正常時と変わらないが、単位時間あたりのノイズの増加によって、相対的に最大波高値が減少し、異常判定下限閾値NLより異常判定計数率Nが少なくなることで、異常であると判定する(図3における異常2)。
なお、テストパルス信号の電圧領域に放射線による信号が含まれてしまうような高線量率状態では、これが半導体センサ異常と判定されないように、真の放射線計数率Nobsが高線量率判定値Nth以上になる場合については、予め高線量率判定値Nthをメモリ44に格納しておき、放射線領域の計数率と比較し、高線量率判定値Nthが放射線領域の計数率を超えるときには、異常判定部2に異常判定を行わせないように設定することもできる。
更に、半導体センサ11と信号増幅器13に接続されているケーブルが断線した時には、断線の発生により半導体センサ11の容量及びノイズがなくなる事を利用して、ノイズ領域の計数率および異常判定計数率Nを評価することにより異常検知することができる。
ただし、この場合は図3に示すように半導体センサ容量特性及び回路利得により最大波高値電圧Eが変化するため、予め条件を設定する必要がある。即ち、断線時の最大波高値電圧Eが基準電圧範囲Vb−Vc内にある場合、異常判定計数率Nが異常判定上限閾値NH(例えば、NH=95cps)より大きくなった時にこれを異常であると検知する(図3における断線1)。そして、断線時の最大波高値電圧Eが基準電圧範囲Vb−Vc外にある場合には、異常判定計数率Nが異常判定下限閾値NLより小さくなった時に異常であると検知する(図3における断線2)ようにする。
ここで、基準電圧上に最大波高値電圧Eが重なることが予想される場合は、予め基準電圧又はテストパルス波高値電圧を調整する等して回避する。
なお、本実施形態においてノイズ等の一過性の影響を取り除くために、一定時間t[秒]内で異常検知されたエラー回数がLerr回を上回った場合例えば、t=10秒で、Lerr回を8回と設定しているときでエラー回数が9回検出されたようなときにのみ異常であると信号処理部18内で判定するようにしてもよい。
信号処理部18は、異常判定部2からの半導体センサ11の異常判定結果及び計数率演算部1の計数率計算結果を出力指示値としてモニタ・外部記憶装置45に出力する。なお、信号処理部18には、異常判定の際に出力指示値をダウンスケールさせる機能を付加してもよい。
また、信号処理部18にデータ解析を目的として随時データダウンロード可能な機能を設け、異常判定結果を反映させ、各パラメータ(基準電圧VaVbVcなど)を設定することの可能な双方向通信機能を付加してもよい。
なお、上述した波高弁別器14および計数率演算部1は、半導体センサ11およびテストパルス発信部19からの信号をノイズ領域、放射線領域、テストパルス領域の信号に分別し、さらに放射線領域およびテストパルス領域の信号からそれぞれ放射線計数率および異常判定係数率を算出する多重波高弁別部としてもよい。そして、この多重波高弁別部としては、一般的な多重波高分析器(MCA)を用いることができる。
なお、本実施形態は、テストパルス発信部19の発信電圧をVi=V0sinωtとする場合に限られず、角周波数ωによって発信される矩形波やパルス波を発信電圧に適用することも可能である。
また、真の放射線計数率Nobsは、半導体センサ11からの電気信号から、ノイズ領域の低い電圧域の電気信号並びにテストパルスの属する高い電圧域の電気信号を除いたもの(Va−Vb間の電気信号)によって定めるだけでなく、半導体センサ11からの電気信号から、ノイズ領域の低い電圧域の電気信号並びに周波数N0の信号を除いて定めてもよい。このとき、テストパルスの属する電圧域に関わらず、全てのテストパルス信号を半導体センサ11からの電気信号から除くことができる。
さらに、基準電圧VbおよびVcは、半導体センサ11が正常である時のテストパルスが属する電圧のいずれかにおける所定の電圧幅として定めるが、VbおよびVcを、Vb―Vc間が半導体センサ11が正常であるときのテストパルスによる電気信号の半値幅となる電圧値とすることで、より正確に半導体センサ11が正常である時のテストパルスとの比較をすることができる。
(効果)
本発明の第1の実施形態によれば、放射線検出器の半導体センサ11の異常判定及び半導体センサ11の接続の異常判定をバグソースを用いずに簡易な回路構成で行うことができる。
(第2の実施形態)
(構成)
図4は本発明の第2の実施形態に係る半導体放射線検出器構成図である。
本発明の第2の実施形態が、第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態の構成に加えて半導体センサ11近傍の温度を測定する温度センサ部21及びバイアス電源検出部22を付加した点と、信号処理部18に温度補正及びバイアス異常判定の機能を付加し、メモリ44に温度補正のための補正計数C(T)及びバイアス電圧監視の基準範囲Verrを加えた点である。尚、本実施形態において第1の実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(作用)
半導体センサ11は温度上昇に伴いノイズが増加するため、一定の温度環境下でない場所で使用する場合には、温度センサ部21からの信号を用いて信号処理部18で温度補正する。この温度補正はメモリ44に格納された異常判定計数率の基準値である異常判定上限閾値NH又は異常判定下限閾値NLに対して行う。
補正係数は経験則に基づく演算とし簡素化する。例えば温度T℃での温度補正係数C(T)としC(T)×NLを温度補正された異常判定下限閾値とする。
また、半導体センサ11に印加されるバイアス電圧を、バイアス電圧検出部22で分圧しデジタル変換出力されたバイアス監視電圧Vxとして信号処理部18に出力する。
バイアス監視電圧Vxとバイアス電源部12の設定電圧との差分がバイアス電圧監視の基準範囲Verrを逸脱した場合、半導体センサ11からのリーク電流増加もしくはバイアス電源部12の異常と判定し、バイアス電圧異常判定を行う。
また、本実施形態にも、第1の実施形態と同様にノイズの一過性を取り除く機能、断線時の異常判定機能、データ双方向通信機能等を付加させることが可能である。
(効果)
第2の実施形態によれば、温度による誤認やバイアス電源低下による異常状態を区別することができ、より確実な異常判定が可能になる。
(第3の実施形態)
(構成)
図5は本発明の第3の実施形態に係る半導体放射線検出器構成図である。本発明の第3の実施形態が、第1及び第2の実施形態と異なる点は、波高弁別部14に放射線検出上限波高弁別回路31を加えた点である。本実施形態において第1及び第2の実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(作用)
半導体センサ11が劣化すると、テストパルス発信部19からの電気信号が下限テストパルス波高弁別回路Vbより低い電圧域に多く現れることになり、この電気信号を放射線計数率としてカウントすることによる計測誤差が生じることになる。
そこで、図6に示すように放射線検出上限波高弁別回路31の基準電圧をVdと設定することで、放射線計測領域とテストパルス領域を弁別することにより、下限テストパルス波高弁別回路Vbより低い電圧域のテストパルスによる電気信号を放射線計数率Nobsから除くようにし、真の放射線計数率Nobsを精度良く算出することが可能になる。
また、図7に示すように波高弁別部14の基準電圧Vb―Vd間及びVc―Vb間の計数率を算出することにより、半導体センサ11の容量増加にともなう最大波高値電圧Eの減少及びノイズ増加に起因する異常1と、バックグラウンドノイズ増加に起因する異常2を切り分ける異常状態識別機能を付加することができる。
例えば、Vb―Vd間及びVc―Vb間の計数率をNbd及びNcbとすることで、Nbd≧Ncbの場合は異常1と判定し、Nbd<Ncbの場合は異常2と判定することで異常状態を識別できる。
また、本実施形態も先に説明した実施形態と同様に、ノイズの一過性を取り除く機能、断線時の異常判定機能、データ双方向通信機能等を付加させることが可能である。
なお、ノイズ波高弁別回路15と下限テストパルス波高弁別回路16と上限テストパルス波高弁別回路17と放射線検出上限波高弁別回路31および計数率演算部1として多重波高分析器(MCA)を用いても、同様の作用・効果を発揮できる。
(効果)
第3の実施形態によれば、放射線計測領域とテストパルス領域を弁別することにより、本来の放射線計数率の計測にテストパルスによる誤差の影響を与えないようにすることができ、精度の良い放射線計測をしながら異常判定を行うことができる。
(第4の実施形態)
(構成)
本発明の第4の実施形態に係る半導体放射線検出器について図8乃至図12を参照して説明する。図8は、本発明の第4の実施形態に係る半導体放射線検出器の構成図である。一般に半導体センサ11に印加するバイアス電圧を増加させるほど半導体センサ11の静電容量は減少し、テストパルス信号のテストパルス波高最大値やテストパルスの幅はバイアス電圧によって変化する。
そこで、本実施形態では半導体センサ11に印加されるバイアス電圧を変化させて、複数のバイアス電圧における半導体センサ11の異常判定を行う。
このため、第2の実施形態を更に改良したもので、第2の実施形態と異なる点は、バイアス電源参照電圧VHVおよび波高弁別部14の基準電圧Va、Vb、Vcを変化させることができるデジタル/アナログ回路(以下DA回路という。)42と、制御部43内のDA制御部41とを付加している。
更に、メモリ44に以下3つの情報を格納している点である。
即ち、(1)バイアス監視電圧Vxと半導体センサ11正常時の最大波高値電圧Erxの関係、
(2)バイアス監視電圧Vxにおけるパルス幅判定用基準係数率NW、
(3)パルス幅許容範囲下限値WxLおよびパルス幅許容範囲上限値WxH
の情報である。本実施形態において第2の実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(作用)
制御部43内のDA制御部41は、DA回路42のバイアス電源参照電圧VHVを制御させることによりバイアス電源部12のバイアス電圧を変化させる。バイアス電圧はバイアス電圧検出部22で分圧され、バイアス電圧をデジタル変換したバイアス監視電圧Vxを信号処理部18へ出力する。
ここで予め、図9に示すような、バイアス監視電圧Vxと半導体センサ11正常時の最大波高値電圧Erxの関係(1)をメモリ44に格納する。
また、図10に示すような、バイアス監視電圧Vxにおける半導体センサ11正常時のテストパルス信号の半値幅を基準テストパルス幅Wrxとして定義し、基準テストパルス幅Wrx内の計数率をテストパルス幅判定用基準係数率NW(2)としてメモリ44に格納する。ここで、テストパルス信号の半値幅とは、テストパルス信号の計数値の最大値の1/2の計数値の2点間の間隔をいう。
さらに、図11に示すように、バイアス監視電圧Vxにおける基準テストパルス幅Wrxの上限および下限の所定の閾値であるパルス幅許容範囲下限値WxLとパルス幅許容範囲上限値WxH(3)をメモリ44内に格納する。
次いで、バイアス監視電圧Vx1における半導体センサ11の異常判定方法について以下に説明する。まず、メモリ44に格納した図9に示したバイアス監視電圧Vxと半導体センサ11正常時の最大波高値電圧Erxの関係(1)からのデータを参照してバイアス監視電圧Vx1における半導体センサ正常時の最大波高値電圧Erx1を取得する。
次に、DA制御部41は、最大波高値電圧Erx1とパラメータα(α>0)を用いて、DA回路42が制御・変化させる波高弁別回路14における下限及び上限テストパルス波高弁別回路16、17の基準電圧Vb、Vcを、Vb=Erx1−α、また、Vc=Erx1+αに定める。
α=0のとき、基準電圧Vb、Vcはいずれも半導体センサ正常時の最大波高値電圧Erx1となる。パラメータαを増加させていくと、基準電圧Vbは下降し、基準電圧Vcは上昇して、Vc−Vb間である所定の電圧幅(計測電圧幅)が広がり、Vc−Vb間の計数率Ncb1(異常判定計数率N)が増加する。
ここで、バイアス監視電圧Vx1におけるテストパルス幅判定用基準係数率NW1の情報(2)をメモリ44から読み出しておく。この状態で、パラメータαを0から増加させながら、Vc−Vb間の計数率Ncb1を計測し、計数率Ncb1がパルス幅判定用基準係数率NW1以上になったとき、テストパルス幅Wx1をWx1=2α(計測電圧幅)として決定する。(例えば、バイアス監視電圧Vx1=10Vから参照した最大波高値電圧Erx1=6V、初期値α=0.01から増加させ計数率Ncb1=50cps>NW1=48cpsとなった時のパラメータαがα=0.2Vである時、バイアス監視電圧Vx1=10Vのテストパルス幅Wx1をWx1=0.4Vとする。)
このテストパルス幅Wx1を用いて、図11に示すように、メモリ44に格納したバイアス監視電圧Vx1におけるパルス幅許容範囲下限値WxL1およびパルス幅許容範囲上限値WxH1の情報(3)を参照して、テストパルス幅変動許容範囲内(WxL1<Wx1<WxH1)にあるか否かを判定し、逸脱する場合は異常であると判定する。
異常判定は、バイアス監視電圧初期値Vini(例えばVini=15V)から開始し、バイアス監視電圧Vxをバイアス監視電圧初期値Viniから下降させ、複数のバイアス監視電圧Vxで同様の異常判定を行い、バイアス監視電圧最終値V0(例えば、V0=0V)にて終了する(図10)。
なお、上記のようにバイアス監視電圧Vxを変化させて半導体センサ11の異常判定を行うが、バイアス電圧自身の健全性を、第2の実施形態と同様のバイアス電圧異常判定によって行わせてもよい。
以下、バイアス監視電圧Vx1における異常の原因別の異常判定方法を説明する。
半導体センサ11が劣化等の異常を起こし、バイアス監視電圧Vx1に依存して半導体センサ11の空乏層が広がらない異常である場合、最大波高値電圧Ex1が半導体センサ11正常時の最大波高値電圧Erx1に比べ低くなるため、パラメータαを増加させて基準電圧Vbを下降させなければ、Vc−Vb間の計数率Ncb1がパルス幅判定用係数率NW1以上にならない。
その結果、図12の異常1のように、テストパルス幅Wx1がテストパルス幅変動許容範囲の上限値WxH1を超えて、異常となる。また、この半導体センサ11の空乏層が広がらない異常である場合、バイアス監視電圧VxをVini=15VからV0=0Vまで変化させると、図11の異常1のような曲線を描く。
半導体センサ11には異常はなく、バックグラウンドノイズ増加に起因する異常である場合には、図12の異常2に示すように最大波高値電圧Ex1は正常時の最大波高値電圧Erx1と等値になる。
バックグラウンドノイズ増加によって計数値は正常時よりもなだらかになるため、パラメータαを増加させ、Vc−Vb間の計数率Ncbがパルス幅判定係数率NW以上になるときには、テストパルス幅Wxがテストパルス幅変動許容範囲の上限値WxHを超えて、異常と判定される。そして、このバックグラウンドノイズ増加に起因する異常である場合、バイアス監視電圧VxをVini=15vからV0=0Vまで変化させると、図11の異常2のような曲線を描く。
バックグラウンドノイズ増加に起因する異常の場合は最大波高値電圧Exが正常時の最大波高値電圧Erxと等値であるのに対し、半導体センサの劣化等の異常の場合は最大波高値電圧Exが正常時の最大波高値電圧Erxに比べ低くなる。
このため、バックグラウンドノイズ増加に起因する異常の場合は、半導体センサの劣化等の異常の場合に比べてテストパルス幅Wxは狭くなる傾向がある。従って、テストパルス幅Wxの変化を監視することで異常状態を切り分けることが可能となる。(例えば、ViniからV0へ変化させた時のテストパルス幅の変化ΔWxがΔWx<0.1Vで異常1、ΔWx>0.1Vで異常2と判定してもよい。)
断線による異常の場合、バイアス監視電圧最終値V0付近のときのWxが許容範囲下限値WxLより小さくなることにより異常と判断する。断線していない場合、バイアス電圧が低いと半導体センサの空乏層が広がらず、テストパルス幅は広がる傾向となるからである。
また、ある一定の温度環境下でない場所で使用する場合は第2の実施形態と同様に温度補正係数を用いてテストパルス幅変動許容範囲を補正させることもできる。例えば、温度補正係数C(T)を用いて簡易的にパルス幅変動許容範囲を補正する方法(C(T)×WxL<Wx<C(T)×WxH)、温度データ毎にメモリ44内に許容範囲を格納しパルス幅変動許容範囲を補正する方法(WxL(T)<Wx<WxH(T))がある。
なお、上記異常判定は、バイアス監視電圧Vxを減少させながら異常判定をおこなっているが、バイアス監視電圧Vxをバイアス監視電圧初期値Vini=0Vから増加させながら異常判定を行ってもよい。また、上記異常判定はパラメータαを増加させながらテストパルス幅Wxの異常判定を行っているが、パラメータαを減少させていき、計数率Ncbがパルス幅判定用基準係数率NW以下または未満になったときにテストパルス幅Wxを決定し、異常判定を行ってもよい。
また、本実施形態には、第1の実施形態と同様にノイズの一過性を取り除く機能、断線時の異常判定機能、データ双方向通信機能等を付加させることが可能である。
なお、パルス幅許容範囲下限値WxLとパルス幅許容範囲上限値WxHの基準テストパルス幅Wrxからの閾幅は適時変更可能であるし、基準テストパルス幅Wrxの決定には半導体センサ11正常時のテストパルス信号の半値幅を用いているが、半導体センサ11正常時のテストパルス信号の幅・広がりを定量できる基準幅であれば、他の方法によって基準テストパルス幅を定めてもよい。
(効果)
本発明の第4の実施形態によれば、半導体センサに付加する様々なバイアス電圧値において、異常状態の識別判定が可能となり、より詳細に健全性を確認することができる。
(第5の実施形態)
(構成)
図13は、本発明の第5の実施形態に係る半導体放射線検出器構成図である。本実施形態は第2の実施形態と第4の実施形態を基としたもので、通常計測状態と健全性計測状態を自動で切替える機能を新たに付加している。
ここで通常計測状態とは、第2の実施形態に係る放射線係数率の計測を行いながら異常判定計数率によって半導体センサ11の異常判定を行う計測状態である。
また、健全性計測状態とは、第4の実施形態に係るバイアス電圧を変化させながら、複数のバイアス電圧において半導体センサ11の異常判定を行う計測状態である。
本実施形態において第2の実施形態および第4の実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(作用)
図14は、第5の実施形態に係る制御部43の通常計測状態と健全性計測状態を遷移させるアルゴリズムを示している。
図の上部点線で包囲した符号71の通常計測状態におけるアルゴリズムを以下に説明する。通常計測状態においてDA制御部41は、DA回路42が制御するバイアス電圧および波高弁別回路14の基準電圧を第2の実施形態に係る放射線計測および異常判定に適した電圧に設定する。
計数率演算部1にて異常判定計数率Nobsを算出した後(ステップ1)、異常判定部2にて、高線量状態の判定(ステップ2)を行い、高線量率状態でない(Nobs<Nth)と判断した場合には、異常判定計数率の異常判定を行う(ステップ3)。
ステップ1からステップ3を複数回行った後、一過性判定(ステップ4)にてノイズ等の影響による異常判定の一過性の判定を行う。一過性判定(ステップ4)にて一過性はなく、半導体センサ11に異常有と判定された場合には、信号処理部18は、健全性確認状態73へ切替えるとともに、通常計測異常判定信号72をモニタ・外部記憶装置45へ出力する。一過性の判断(ステップ4)において正常と判断された場合には、再び異常判定計数率の算出(ステップ1)に戻る。
また、異常判定係数率を算出(ステップ1)した後には、バイアス電圧の異常判定(ステップ5)も行われ、複数回バイアス電圧の異常有と判断された場合にも、一過性判定(ステップ4)が行われる。
一過性判定(ステップ4)にて一過性はなく、バイアス電圧に異常有と判定された場合も、信号処理部18は、健全性確認状態73へ切替えるとともに、通常計測異常判定信号72をモニタ・外部記憶装置45へ出力する。
図の下部点線で包囲した符号73の健全性計測状態におけるアルゴリズムを以下に説明する。まず、DA制御部41によってバイアス電圧を初期値Einiに設定し(ステップ6)、異常判定部2にて、設定したバイアス電圧においてテストパルス幅Wxの異常判定を行う(ステップ7)。
DA制御部41によってバイアス電圧を変化させてステップ6からステップ7を複数回行ったのち、一過性判定(ステップ8)を行う。一過性判定(ステップ8)にて異常有と判定された場合には、健全性計測異常判定信号74を出力する。
DA制御部41によってバイアス電圧を変化させ、ステップ6からステップ8をバイアス電圧が0Vになるまで行い、0Vにおいて異常がない場合、信号処理部18は、通常異常判定状態72に切替える(ステップ9)。
また、通常計測状態71で健全性確認状態遷移要求75(RM_INT)が入力されたときは、強制的に健全性確認状態73へ遷移できるものとする。さらに、一定時間毎に通常計測状態71から健全性確認状態73へ遷移させるなど、アルゴリズムは変更・設定可能である。
健全性確認状態73において詳細な一過性診断で異常有と判定された場合、健全性計測異常判定信号74をモニタ・外部記憶装置45へ出力する。また、データ取得装置51によって、第4の実施形態のように異常判定に用いるパラメータを随時ダウンロードさせ、異常判定結果を反映させたパラメータに変更することも可能である。
(効果)
本発明の第5の実施形態によれば、通常判定状態と健全性確認状態を自動で切替えることができる。また、データをダウンロードして解析することにより、バックグラウンドノイズ環境調査及び半導体センサ劣化進度調査をすることができる。
なお、本発明の実施形態は、上述した実施形態に限られないことは言うまでもない。例えば、メモリ44に基準値や設定値を記憶させる構成とするだけでなく、異常判定部2や制御部43内に基準値や設定値を記憶させておくことでメモリ44を省く構成とすることが可能である。
また、基準電圧Vb及びVcは、Vb−Vc間が、半導体センサ11正常時のテストパルスによる電気信号の半値幅となる電圧値に限られず、半導体センサ11正常時のテストパルスによる電気信号の最大波高電圧値及び広がりの程度を定量化できる電圧値であれば他の値でも適用可能である。
1・・・計数率演算部
2・・・異常判定部
3・・・テストパルス制御部
11・・・半導体センサ
12・・・バイアス電源部
13・・・信号増幅器
14・・・波高弁別部
15・・・ノイズ波高弁別回路
16・・・下限テストパルス波高弁別回路
17・・・上限テストパルス波高弁別回路
18・・・信号処理部
19・・・テストパルス発信部
21・・・温度センサ部
22・・・バイアス電圧検出部
31・・・放射線検出上限波高弁別回路
41・・・DA制御部
42・・・DA回路
43・・・制御部
44・・・メモリ
45・・・モニタ・外部記憶装置
51・・・データ取得装置
71・・・通常計測状態
72・・・通常計測異常判定信号
73・・・健全性確認状態
74・・・健全性計測異常判定信号
75・・・健全性確認状態遷移要求

Claims (10)

  1. 放射線を第1の電気信号に変換して送信する半導体センサと、
    前記半導体センサにバイアス電圧を供給するバイアス電源部と、
    前記半導体センサからの前記第1の電気信号と合流するようにテストパルス信号を送信するテストパルス発信部と、
    前記半導体センサから前記第1の電気信号を受信し、さらに前記テストパルス発信部から前記テストパルス信号を受信し、第2の電気信号として増幅する信号増幅器と、
    前記信号増幅器から前記第2の電気信号を受信し弁別して、放射線計数率および異常判定計数率を算出するための第3の電気信号として計数率算出部に送信する波高弁別部と、
    前記第3の電気信号を受信する信号処理部とを備え、
    前記信号処理部は、
    前記波高弁別から受信した前記第3の電気信号を用いて、前記第3の電気信号からノイズ領域の信号および前記テストパルス信号を除いて前記放射線計数率を算出し、前記第3の電気信号の所定の電圧幅内の計数率を異常判定計数率として算出する計数率演算部と、
    前記計数率演算部で算出された前記異常判定計数率と、前記半導体センサが正常時における前記第3の電気信号の前記所定の電圧幅内の計数率から求めた閾値とを比較して異常判定をする異常判定部と、
    前記テストパルス発信部を制御するテストパルス制御部と、
    前記計数率演算部において算出された前記放射線計数率および前記異常判定部において判定された異常判定結果を出力する出力指示部と、
    を備え
    前記異常判定部は、前記半導体センサと前記信号増幅器間の断線時の異常を判定する断線判定手段を具備することを特徴とする半導体放射線検出器。
  2. 前記波高弁別は、
    ノイズ領域の電気信号を弁別する弁別回路と、
    前記テストパルス信号の下限基準値にて電気信号を弁別する弁別回路と、
    前記テストパルス信号の上限基準値にて電気信号を弁別する弁別回路と、
    を備えていることを特徴とする請求項記載の半導体放射線検出器。
  3. 前記半導体センサ近傍の温度を検出する温度センサ部と、前記バイアス電源部の出力電圧からバイアス監視電圧値を得るバイアス電圧検出部とをさらに備え、
    前記信号処理部は、
    前記温度センサ部で検出された温度に基づいて異常判定のための基準計数率を温度補正する温度補正手段と、
    前記バイアス電圧検出部から得られたバイアス監視電圧値が正常範囲を逸脱している場合はバイアス電圧の異常であると判定するバイアス電圧判定手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2の何れか一項記載の半導体放射線検出器。
  4. 前記波高弁別部は、放射線計測領域の電気信号とテストパルス領域の電気信号を弁別する弁別手段をさらに備え、
    前記計数率演算部が前記弁別手段によって弁別された放射線計測領域の電気信号によって放射線計数率を算出する機能を備えた事を特徴とする請求項乃至請求項の何れか一項記載の半導体放射線検出器。
  5. 前記異常判定部は、前記半導体センサによる異常とバックグラウンドノイズによる異常とを異常判定計数が計測される電圧域によって識別する異常識別手段をさらに備えた事を特徴とする請求項に一項記載の半導体放射線検出器。
  6. 前記波高弁別部の前記下限基準値及び前記上限基準値と、前記バイアス電源部の前記バイアス電圧を変化させることができるデジタル/アナログ(DA)回路と、前記DA回路を制御するDA制御部とをさらに備え、
    前記DA制御部によって前記バイアス電源部の前記バイアス電圧を変化させ、複数の前記バイアス電圧の各々において、前記下限基準値及び前記上限基準値を変化させることにより前記異常判定計数率を計測するための前記所定の電圧幅を変化させ、前記計数率演算部において前記異常判定計数率を算出し、
    前記異常判定部は、前記異常判定計数率と正常時の前記テストパルスの基準幅内の計数率からテストパルス幅を算出し、このテストパルス幅と正常時の前記テストパルスの前記基準幅を比較し、異常判定することを特徴とする請求項記載の半導体放射線検出器。
  7. 前記異常判定を、正常時のテストパルスの最大波高値電圧を基準にテストパルス計測幅を変化させるようにしたことを特徴とする請求項記載の半導体放射線検出器。
  8. 放射線を第1の電気信号に変換して出力する半導体センサと、
    前記半導体センサにバイアス電圧を供給するバイアス電源部と、
    前記半導体センサからの前記第1の電気信号の出力と合流するようにテストパルス信号を発信するテストパルス発信部と、
    前記半導体センサからの前記第1の電気信号及び前記テストパルス発信部からの前記テストパルス信号を受信する信号増幅器と、
    前記信号増幅器からの第2の電気信号を受信し、放射線計数率及び異常判定計数率を算出するための第3の電気信号に弁別する波高弁別部と、
    前記波高弁別により弁別された第3の電気信号を受信する信号処理部と、
    前記波高弁別部の基準電圧及び前記バイアス電源部の出力電圧を調整するデジタル/アナログ(DA)回路と、
    前記DA回路を制御するDA制御部とを備え、
    前記信号処理部は、計数率演算部と、異常判定部と、前記テストパルス発信部を制御するテストパルス制御部を有し、
    前記DA制御部は、前記半導体センサに印加するバイアス電圧を放射線計測に適した電圧に設定するとともに、前記波高弁別部の基準電圧を放射線計数率および異常判定係数率の算出に適した電圧に設定し、前記計数率演算部は、前記第3の電気信号を受信し、放射線計数率および異常判定計数率を算出し、前記異常判定部は、この異常判定計数率から異常判定を行う通常計測制御状態と、
    前記半導体センサに印加するバイアス電圧および前記波高弁別部の基準電圧を変化させ、複数の出力電圧において、前記計数率演算部は、計測電圧幅内の異常判定計数率を算出し、前記異常判定部は、前記異常判定計数率と正常時のテストパルスの基準幅内の計数率からテストパルス幅を算出し、このテストパルス幅と正常時のテストパルスの基準幅を比較し、異常判定する健全性計測状態とを切替ることができるようにしたことを特徴とした半導体放射線検出器。
  9. 前記信号処理部が、異常判定のためのパラメータ及び異常判定結果を随時データダウンロード機能と、
    前記パラメータの変更が可能な双方向通信機能をさらに備えることを特徴とする請求項乃至請求項の何れか一項記載の半導体放射線検出器。
  10. 前記波高弁別および前記計数率演算部は、
    前記信号増幅器から受信した前記第2の電気信号を弁別し、計数率を算出する多重波高分析器であることを特徴とした請求項乃至請求項の何れか一項記載の半導体放射線検出器。
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