JP5585581B2 - ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法 - Google Patents

ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5585581B2
JP5585581B2 JP2011520894A JP2011520894A JP5585581B2 JP 5585581 B2 JP5585581 B2 JP 5585581B2 JP 2011520894 A JP2011520894 A JP 2011520894A JP 2011520894 A JP2011520894 A JP 2011520894A JP 5585581 B2 JP5585581 B2 JP 5585581B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
raw material
melting furnace
particles
melt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011520894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011001902A1 (ja
Inventor
修 酒本
千禾夫 田中
誠司 宮崎
智 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2011520894A priority Critical patent/JP5585581B2/ja
Publication of JPWO2011001902A1 publication Critical patent/JPWO2011001902A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5585581B2 publication Critical patent/JP5585581B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B3/00Charging the melting furnaces
    • C03B3/02Charging the melting furnaces combined with preheating, premelting or pretreating the glass-making ingredients, pellets or cullet
    • C03B3/026Charging the melting furnaces combined with preheating, premelting or pretreating the glass-making ingredients, pellets or cullet by charging the ingredients into a flame, through a burner or equivalent heating means used to heat the melting furnace
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B3/00Charging the melting furnaces
    • C03B3/02Charging the melting furnaces combined with preheating, premelting or pretreating the glass-making ingredients, pellets or cullet
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/02Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in electric furnaces, e.g. by dielectric heating
    • C03B5/025Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture in electric furnaces, e.g. by dielectric heating by arc discharge or plasma heating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
    • C03B5/163Electrochemical treatments, e.g. to prevent bubbling or to create bubbles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
    • C03B5/18Stirring devices; Homogenisation
    • C03B5/183Stirring devices; Homogenisation using thermal means, e.g. for creating convection currents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
    • C03B5/235Heating the glass
    • C03B5/2353Heating the glass by combustion with pure oxygen or oxygen-enriched air, e.g. using oxy-fuel burners or oxygen lances
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/50Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Description

本発明は、高温の気相雰囲気中でガラス原料粒子から液状のガラス粒子を形成して溶融ガラスを製造するガラス溶融炉、当該ガラス溶融炉による溶融ガラスの製造方法、当該溶融炉を備えたガラス製品の製造装置、及び上記製造方法を用いたガラス製品の製造方法に関する。
特許文献1、2には、高温の気相雰囲気中でガラス原料粒子を溶融し集積して溶融ガラスを製造するガラス溶融炉として、ガラス溶融炉の天井部にガラス原料粒子投入部とガラス原料粒子を溶融するための高温の気相雰囲気を形成する加熱手段とを備えたガラス溶融炉が開示されている。
このガラス溶融炉は、ガラス原料粒子投入部から炉内に投入したガラス原料粒子を、加熱手段により加熱された高温の気相雰囲気中で溶融して液状ガラス粒子とし、液状ガラス粒子をガラス溶融炉底部に集積させてガラス融液を形成し、ガラス融液をガラス溶融炉底部に一時貯留して排出する装置である。また、このような溶融ガラスの製法はガラスの気中溶融法として知られている。この気中溶融法によれば、従来のシーメンス窯による溶融法と比較して、ガラス溶融工程の消費エネルギーを1/3程度まで低減することができるとともに短時間で溶融が可能になり、溶融炉の小型化、蓄熱室の省略、品質の向上、COの削減、ガラス品種の変更時間の短縮化を図ることができると言われている。このようなガラスの気中溶融法は、省エネルギー技術として注目されている。
ところで、ガラス原料粒子投入部から投入されるガラス原料粒子は、粒径が1mm以下に造粒されたものが一般に使用される。ガラス溶融炉に投入されたガラス原料粒子は、高温の気相雰囲気中を下降(飛翔)する間にその一粒一粒が溶融されて液状ガラス粒子となり、液状ガラス粒子は下方に落下してガラス溶融炉底部に集積し、ガラス融液を形成する。このガラス原料粒子から生成する液状ガラス粒子は、ガラス液滴とも表現されるものである。高温の気相雰囲気中で短時間にガラス原料粒子から液状ガラス粒子を生成させるためには、ガラス原料粒子の粒径は上記のように小さなものである必要がある。また、通常の場合、個々のガラス原料粒子から生じる個々の液状ガラス粒子はほぼ同一のガラス組成を有する粒子である必要がある。
ガラス原料粒子が液状ガラス粒子となるときに発生する分解ガス成分は、ガラス原料粒子と液状ガラス粒子がともに小さな粒子であることより、生成する液状ガラス粒子の内部に閉じ込められることなくそのほとんどが液状ガラス粒子外部に放出される。このため、液状ガラス粒子が集積したガラス融液中に泡が生じるおそれは少ない。
一方、各ガラス原料粒子は、構成原料成分がほぼ均一な粒子であり、それから生じる各液状ガラス粒子のガラス組成も相互に均一である。液状ガラス粒子間のガラス組成の相違が少ないことより、多数の液状ガラス粒子が堆積して形成されるガラス融液内に、ガラス組成が異なる部分が生じるおそれは少ない。このため、従来のガラス溶融炉に必要とされていたガラス融液のガラス組成を均質化するための均質化手段が、気中溶融法ではほとんど必要とされない。たとえ少数の液状ガラス粒子が他の大部分の液状ガラス粒子とガラス組成が異なる場合が生じたとしても、液状ガラス粒子は粒径の小さな粒子であることより、ガラス組成が異なる少数の液状ガラス粒子から生じた、ガラス融液中のガラス組成の異質領域は小さく、この異質領域は短時間で容易に均質化して消失する。このように、気中溶融法ではガラス融液の均質化に必要とする熱エネルギーを低減し、均質化に要する時間を短くすることができる。
特許文献1のガラス溶融炉は、高温の気相雰囲気を形成する加熱手段として、複数本のアーク電極、及び/又は酸素燃焼ノズルを備えており、複数のアーク電極が形成する熱プラズマアーク、及び/又は酸素燃焼ノズルによる酸素燃焼炎(フレーム)によって炉内に約1600℃以上の高温気相雰囲気が形成されている。この高温気相雰囲気中にガラス原料粒子を投入することにより、高温気相雰囲気内でガラス原料粒子を液状ガラス粒子に変化させる。また、特許文献1において使用されているガラス原料粒子としては、短時間で液状ガラス粒子に変化させることができ発生ガスの放散が容易である観点から、粒径が0.5mm(重量平均)以下のものが使用されている。さらに、ガラス原料粒子の微粉化によるコスト上昇と、生成する液状ガラス粒子間のガラス組成変動の低減の観点から、粒径が0.01mm(重量平均)以上のものが使用されている。
一方、特許文献2のガラス溶融炉は、加熱手段として、ガラス溶融炉の天井壁に下向きに取り付けられた酸素バーナを備えている。この酸素バーナには、酸素濃度90容量%以上の支燃ガスとガラス原料が供給されるように、ガス供給系と原料供給系とが接続されている。よって、このガラス溶融炉によれば、酸素バーナを燃焼させ下向きに火炎を形成するとともに、酸素バーナからガラス原料粒子をその火炎中に下向きで供給し、火炎中で液状ガラス粒子を生成させ、生成した液状ガラス粒子を火炎直下の炉底部に集積させてガラス融液を形成させている。
特許文献1、2のガラス溶融炉によって製造された約1600℃の溶融ガラスは、ガラス溶融炉から温度調整槽又は清澄槽に供給され、ここで成形可能な温度(ソーダライムガラスでは約1000℃程度)まで冷却される。そして、この溶融ガラスは、フロートバス、フュージョン成形機、ロールアウト成形機、ブロー成形機、プレス成形機等のガラス製品の成形手段に供給され、ここで各種形状のガラス製品に成形される。そして、成形されたガラス製品は、徐冷手段によって略室温まで冷却され、その後、必要に応じて切断手段による切断工程、及び/又はその他の後工程を経た後、所望のガラス製品に製造される。
特開2007−297239号公報 特開2008−120609号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示された溶融ガラスの製造設備では、粒子の飛散の問題があった。例えば、前記特許文献2に記載されている酸素バーナによる火炎中に供給されたガラス原料粒子は、火炎に搬送され高速で移動しながら溶融して液状ガラス粒子となる。その際、大部分の粒子の移動方向から逸脱して炉底方向に向かわない粒子、即ち浮遊する粒子も生じる。このため、ガラス原料粒子が溶融した液状ガラス粒子やガラス原料粒子から液状ガラス粒子に至る途中の粒子の一部が浮遊粒子となって、液状ガラス粒子を生成させる高温の気相部から飛散し、ガラス融液面に達することなく、排ガス流に搬送されて、炉壁に付着する、排気口から煙道に進入して煙道に付着する、という問題が生じる。なお、飛散する液状ガラス粒子や表面が液状ガラスとなっている粒子は、飛散の途中で固化した粒子となることもある。また、ガラス原料粒子が飛散することもある。以下、これらのガラス原料粒子に由来する、ガラス融液面に達することなく高温の気相部から飛散する粒子を飛散粒子という。
炉内壁面等への飛散粒子の付着によって、炉壁の炉材、煙道の壁材が飛散粒子の材料により化学的に侵食され、侵食時の反応生成物が炉内のガラス融液に落下して溶融ガラスの品質を低下させるとともに、炉壁の炉材、煙道の壁材の侵食を進行させるおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、高温の気相雰囲気中でガラス原料粒子を液状ガラス粒子とし、ガラス粒子を炉底部に集積してガラス融液とする、溶融ガラスの製造方法において、前記の飛散粒子に起因する溶融ガラスの品質低下やガラス溶融炉内壁等の浸食を抑えることができるガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、ガラス溶融炉内の気相雰囲気中でガラス原料粒子を液状ガラス粒子とし、該液状ガラス粒子をガラス溶融炉の底部に集積してガラス融液とし、該ガラス融液を排出するガラス溶融炉であって、前記ガラス溶融炉内の上部の炉壁部に下向きに設置されたガラス原料粒子投入部、前記ガラス溶融炉内のガラス原料粒子投入部下方にガラス原料粒子を液状ガラス粒子とする気相部を形成するための加熱手段、
前記ガラス溶融炉内の上部の炉壁部に下向きに設置されるとともに前記ガラス原料粒子投入部と前記加熱手段とを包囲するように所定の間隔をもって設けられ、ガラスカレット片を投入する複数のガラスカレット片投入部、前記液状ガラス粒子を集積してガラス融液を形成する炉底部、および、前記ガラス融液を排出する排出部、を備えたことを特徴とするガラス溶融炉を提供する。
また、本発明は、前記目的を達成するために、本発明のガラス溶融炉を用い、ガラス原料粒子投入部から投入されたガラス原料粒子に由来する粒子の一部(浮遊する粒子)を、複数のカレット片投入部から投入されたガラスカレット片に付着させて、前記粒子が前記気相部から散逸することを防止することを特徴とする溶融ガラスの製造方法を提供する。
さらにまた、本発明は、前記目的を達成するために、ガラス溶融炉内の気相雰囲気中でガラス原料粒子を液状ガラス粒子とし、該液状ガラス粒子をガラス溶融炉の底部に集積してガラス融液とする溶融ガラスの製造方法であって、前記ガラス原料粒子を、前記ガラス溶融炉内の上部の炉壁部から下向き供給し、加熱手段により形成された気相部を通過させて液状ガラス粒子とし、ガラスカレット片を、前記ガラス溶融炉内の上部の炉壁部から下向き供給し、ガラスカレット片の落下の流れが前記ガラス原料粒子が通過する領域を包囲するように落下させ、前記液状ガラス粒子と前記ガラスカレット片を炉底部に集積してガラス融液とすることを特徴とする溶融ガラスの製造方法を提供する。
本発明のガラス溶融炉及び溶融ガラスの製造方法によれば、加熱手段によって形成される火炎や熱プラズマアークなどからなる高温の気相部(ガラス原料粒子が通過して液状ガラス粒子となる領域)を包囲するように、複数のガラスカレット片投入部からガラスカレットを筒状の流れとなるように落下させ、高温の気相部から炉壁を筒状のガラスカレット片の流れで仕切るとともに、高温の気相部から散逸しようとする粒子を、落下中のガラスカレット片の表面に付着させて捕集し落下させる。これにより、前記気相部から散逸した粒子(即ち、飛散粒子)の発生が抑制されるため、炉壁、煙道に付着する飛散粒子の付着量が激減し、よって、飛散粒子が炉壁、煙道に付着することに起因する溶融ガラスの品質低下を防止することができる。また、本発明では、加熱手段によって形成される火炎やプラズマアークによってガラスカレット片の予熱及び下降流による火炎の安定化が図れるとともに、排ガス熱を利用してガラスカレット片を溶解することもできる。
なお、ガラス原料粒子の気中溶融は、ガラス原料粒子投入部と気相部を形成する加熱手段とによって実施する。すなわち、ガラス溶融炉の上部の炉壁部に下向きに設置されたガラス原料粒子投入部からガラス原料粒子を炉内に投入し、投入されたガラス原料粒子を加熱手段によって形成された高温の気相部中を通過させて加熱して溶融し、液状のガラス粒子とする。液状ガラス粒子は炉底に集積し、ガラス融液となって一時貯留され、ガラス溶融炉の下流側の排出部から溶融ガラスが排出される。なお、ガラス溶融炉の上部の炉壁部とは、ガラス溶融炉の天井部及び天井部の内壁から1m以内の側壁の範囲をいうこととする。
ガラスカレット片投入部は、所定のサイズのガラスカレット片を炉外から炉壁を貫通して炉内に導入しうる通路を有する。上記ガラス溶融炉において、気相部とは、前記ガラス原料粒子が液状ガラス粒子となる炉内気相雰囲気部分をいう。すなわち、気相部とはガラス原料粒子が液状ガラス粒子となる領域である。
また、本発明は、前記気相部を形成するための加熱手段は、酸素燃焼炎を発生させる酸素燃焼バーナ及び熱プラズマを発生させる一対以上の電極で構成される多相アークプラズマ発生装置のうち少なくとも一つであることが好ましい。
本発明によれば、酸素燃焼バーナによる酸素燃焼炎の場合には約2000℃の高温雰囲気を形成でき、熱プラズマの場合には5000〜20000℃の高温雰囲気を形成できる。よって、気相部中を降下するガラス原料粒子を短時間で液状ガラス粒子とすることができる。なお、酸素燃焼バーナ及び多相アークプラズマ発生装置は、単独で設置してもよく双方を併用してもよい。また、気相部を形成する加熱手段として使用される酸素燃焼バーナとしては、ガラス原料粒子投入部が一体となった形態のバーナを使用することができる。
また、本発明の前記酸素燃焼バーナには、前記ガラス原料粒子投入部と前記ガラスカレット片投入部とが設けられていることが好ましい。
本発明によれば、酸素燃焼バーナにガラス原料粒子投入部とガラスカレット片投入部とを一体的に設けることにより、気相部を形成する加熱手段とガラス原料粒子投入部とガラスカレット片投入部とを1台の構成部材として取り扱うことができるので、ガラス溶融炉に対する設置が容易になる。
また、本発明によれば、前記酸素燃焼バーナに前記ガラスカレット片投入部が着脱自在に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、ガラスカレット片が通過するガラスカレット片投入部は、鋭利な角(端面)を有するガラスカレット片によって損傷し易く、損傷した状態で使用するとガラスカレット片投入部の素材がガラス融液に落下して不純物となり溶融ガラスの品質を悪化させる。したがって、ガラスカレット片投入部が損傷した場合には、ガラスカレット片投入部を直ちに交換する必要がある。よって、本発明の如く、ガラスカレット片投入部を酸素燃焼バーナに対して着脱自在に設けることにより、ガラスカレット片投入部の交換が容易になり、溶融ガラスの品質を維持できる。
また、本発明の前記ガラスカレット片投入部は、平面視で前記ガラス原料粒子投入部を中心とする同心円上に複数設けられていることが好ましい。
本発明によれば、平面視で前記ガラス原料粒子投入部を中心とする同心円上に前記複数のガラスカレット片投入部を設けることにより、効果的に飛散粒子の発生が抑制できる。
また、本発明の前記ガラス溶融炉は、平面視で同心円上に複数の前記ガラス原料粒子投入部が設けられ、該複数のガラス原料粒子投入部の外側であって前記同心円の略中央部を中心とする同心円上に前記複数のガラスカレット片投入部が設けられていることが好ましい。炉内に気相部が複数存在する場合は、それぞれの気相部は、それ毎の気相加熱手段によって形成されていることが好ましい。
本発明によれば、上記発明の効果の他、大量のガラス原料粒子とガラスカレット片とを併用することができるので、数十トン/日以上、及び数百トン/日以上のガラス製品生産に適した大規模溶融炉に好適となる。また、本発明において、酸素燃焼バーナにガラス原料粒子投入部とガラスカレット片投入部とを一体的に設ける態様を適用した場合には、ガラスカレット片投入部が酸素燃焼バーナと一体なった複数の部分と、その複数の部分の外側の部分との二重の筒状のガラスカレット片の流れによってガラス原料粒子が液状ガラス粒子となる領域を包囲できるため、飛散粒子の発生を抑制する効果及びガラスカレットの利用効率が、より一層高くなる。
また、本発明の前記ガラスカレット片投入部は前記ガラスカレット片の短径(a)が0.1mm<a<50mmであるガラスカレット片を投入するために設けられることが好ましい。本発明の前記短径(a)のガラスカレット片は、網目の目開き(Opening)の大きさが0.1mmの篩に残り、且つ、網目の目開き(Opening)の大きさが50mmの篩を通過するものであることが好ましい。
本発明によれば、ガラスカレット片のサイズにおいて、ガラスカレット片自体がガラス溶融炉内の気流によって飛散することが少なくいこと、及びガラスカレット片を溶融ガラスを製造する工程内或いは市場から回収、貯蔵し、ガラスカレット片投入口まで搬送する取扱上の効率を考慮して、その短径を規定する。本発明では、このような短径(a)のガラスカレット片を、ガラスカレット片投入部から炉内に投入し、降下中のガラスカレット片を、気相部を形成する加熱手段によって加熱する。ガラスカレット片は炉底のガラス融液に達する前に少なくともその表面部が液状化することが好ましいが、液状化することなくガラス融液に達してもよい。ガラスカレット片の少なくとも表面部が液状化していると、浮遊する粒子が付着しやすく、ガラスカレット片の流れの隙間から散逸して飛散粒子となる粒子の量をより少なくすることができる。
したがって、本発明に係るガラス溶融炉によれば、ガラス原料粒子とともにガラスカレット片自体の飛散が少なく、取扱いやすいガラスカレット片を、ガラス溶融炉に投入し溶融することができる。これにより、数十トン/日以上、及び数百トン/日以上のガラス製品生産に適した大規模溶融炉に好適となる。
また、本発明の該溶融炉には、貯留したガラス融液を加熱する融液加熱部が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、融液加熱部によってガラス融液を加熱することで、ガラス融液の温度低下を防止しつつガラス融液を所定の温度に維持することができ、固体状態でガラス融液に着地したガラスカレット片の溶融化にも寄与する。
更に、本発明の前記融液加熱部は、前記ガラスカレット片投入部の下方位置の融液中に配置されていることが好ましい。
本発明によれば、ガラスカレット片を溶融するための熱エネルギーが不足した場合、ガラス溶融炉の炉底部にガラスカレット片の溶融残りが沈下するおそれがあるため、ガラスカレット片投入部の下方位置に融液加熱部を配置することにより、そのようなガラスカレット片の溶融残りを完全に溶融することができる。
また、本発明は、前記目的を達成するために、本発明のガラス溶融炉と、該ガラス溶融炉の前記排出部の下流側に設けられた溶融ガラスを成形する成形手段と、成形後のガラスを徐冷する徐冷手段とを備えたことを特徴とするガラス製品の製造装置を提供する。
また、本発明は、前記目的を達成するために、本発明の溶融ガラスの製造方法により溶融ガラスを製造する工程と、該溶融ガラスを成形する工程と、成形後のガラスを徐冷する工程とを含むことを特徴とするガラス製品の製造方法を提供する。
以上説明したように本発明のガラス溶融炉、及び溶融ガラスの製造方法によれば、飛散粒子が炉壁、煙道に付着することに起因する炉壁や煙道の損傷及び溶融ガラスの品質低下を抑えることができ、よって、品質のよい溶融ガラスを長期にわたって製造できる。
また、本発明のガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法によれば、本発明の溶融ガラスの製造装置及び製造方法により、品質のよい溶融ガラスを大量に製造できるので、品質のよいガラス製品を大量に、長期にわたって生産することができる。
本発明のガラス製品の製造装置を構成する第1の実施の形態のガラス溶融炉の縦断面図 図1に示したガラス溶融炉の要部平断面図 本発明のガラス製品の製造装置を構成する第2の実施の形態のガラス溶融炉の縦断面図 図3に示したガラス溶融炉の要部平断面図 本発明のガラス製品の製造装置を構成する第3の実施の形態のガラス溶融炉の要部平面図 本発明のガラス製品の製造装置を構成する第4の実施の形態のガラス溶融炉の要部平面図 実施の形態のガラス製品の製造方法の実施の形態を示したフローチャート
以下、添付図面に従って本発明に係るガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法の好ましい実施の形態について説明する。
図示したガラス溶融炉において、気相部を形成する加熱手段は酸素燃焼バーナからなる。気相部は、酸素燃焼バーナの火炎中及び火炎近傍の高温部から構成される。
気相部にガラス原料粒子を供給するためのガラス原料粒子投入部は酸素燃焼バーナと一体となり、酸素燃焼バーナ出口付近で燃焼ガスを供給する管と酸素を供給する管とガラス原料粒子を供給する管が同軸で構成されている。このガラス原料粒子投入部と酸素燃焼バーナとの組み合わせを、ガラス原料粒子加熱ユニットという。
図1は、本発明のガラス製品の製造装置を構成する第1の実施の形態のガラス溶融炉10の縦断面図、図2はガラス溶融炉10の天井壁を除いた要部平断面図である。
ガラス溶融炉10は、溶融槽12とガラス融液Gの排出部としての出口13とを備えており、溶融槽12、出口13は周知の耐火煉瓦によって構成されている。また、溶融槽12は、その上部の炉壁部である天井壁14には1台のガラス原料粒子加熱ユニット16が配置され、それによって炉内気相雰囲気中にガラス原料粒子を液状ガラス粒子とする高温の気相部が形成されている。
また、溶融槽12は、その上部の炉壁部である天井壁14には8本のガラスカレット片投入筒(ガラスカレット片投入部)18、18…がそれぞれ下向きに天井壁14を貫通して設けられている。さらに、図2の平面視において、8本のガラスカレット片投入筒(ガラスカレット片投入部)18、18…は、ガラス原料粒子加熱ユニット16を中心とする同心円上に等間隔に設置されている。溶融槽12の底部には炉底部80、出口13にはガラス融液Gが貯留されており、溶融槽12で製造されたガラス融液Gが出口13を介して下流に流れるように構成されている。炉底部80は、周知の耐火煉瓦によって構成されている。
なお、ガラス原料粒子加熱ユニット又はガラスカレット片投入部が天井部ではなく、ガラス溶融炉の上部の側壁にある場合も本発明の範囲である。ガラス原料粒子加熱ユニット又はガラスカレット片投入部が側壁に設けられる場合には、ガラス溶融炉の天井部の内壁から鉛直方向に1mまでの高さに設けられる。これは、ガラス原料粒子加熱ユニット又はガラスカレット片投入部が、ガラス溶融炉の天井部の内壁から鉛直方向に1mを超えるところに設けられた場合、ガラス原料粒子加熱ユニットにおいてガラス融液面との鉛直距離が小さくなりすぎるため水平方向となす角が小さくなり、対向壁面にガラス粒子を吹き付けることになってしまい、炉壁侵食とそれに伴うガラス汚染が生じるためと、ガラスカレット片投入部においてガラスカレット片が十分に予熱されないでガラス融液G上に落下するためである。ガラス原料粒子加熱ユニット又はガラスカレット片投入部は、ガラス溶融炉の天井部の内壁から鉛直方向に80cmまでの高さに設けられることが好ましく、60cmまでの高さに設けられることがより好ましい。
また、ガラスカレット片投入筒18、18…の本数は8本に限定されるものではなく、後述するように下降中の液状ガラス粒子をガラスカレット片の流れによって包囲可能であれば、7本以下でもよく9本以上であってもよい。また、ガラスカレット片投入筒18、18…の配置形態も前記同心円上に限定されるものではなく、ガラス原料粒子加熱ユニット16を囲む形態、例えば三角形上、四角形上、楕円形上に沿って配置する形態でもよい。但し、ガラスカレット片投入筒18、18…から投入されるガラスカレット片20を、ガラス原料粒子加熱ユニット16の熱によって均等に加熱するには、前記同心円上の配置形態が好ましい。また、ガラスカレット片投入筒18、18…の材質は、水冷された金属又はセラミックスなどが例示できる。
溶融槽12、及び出口13の各槽内にはガラス融液Gが貯留されており、溶融槽12で製造されたガラス融液Gが出口13を介して下流に流れるように構成されている。
ガラス原料粒子加熱ユニット16としては、ガラス原料粒子投入部が一体となった酸素燃焼バーナ22が適用されている。
この酸素燃焼バーナ22は、無機粉体加熱用バーナとして公知な、原料、燃料、支燃ガス供給ノズルが適切に配置された酸素燃焼バーナである。酸素燃焼バーナ22の先端部のノズル24は、図2の如く中心部から外周部に向って燃料供給ノズル26、一次燃焼用支燃ガス供給ノズル28、ガラス原料供給ノズル30、及び二次燃焼用支燃ガス供給ノズル32の順で全体として同心円状に配列されている。ノズル24から火炎34を下向きで噴射させて、この火炎34(すなわち、気相部)中にガラス原料粒子36を気体搬送又は機械搬送によりガラス原料粒子供給ノズル30から供給する。これにより、ガラス原料粒子36を確実に且つ短時間で液状ガラス粒子とすることができる。なお、不図示であるが、この酸素燃焼バーナ22には、ガラス原料粒子をガラス原料粒子供給ノズル30に供給するガラス原料粒子供給系、燃料を燃料供給ノズル26に供給する燃料供給系、及び支燃ガスを一次燃焼用支燃ガス供給ノズル28と二次燃焼用支燃ガス供給ノズル32に供給するガス供給系が接続されている。
このように、ガラス原料粒子投入部が一体となった酸素燃焼バーナ22を適用した場合には、酸素燃焼バーナ22がガラス原料粒子投入部を兼ねているため、ガラス原料粒子投入部を別個で設ける必要はない。しかしながら、酸素燃焼バーナ22の火炎34に向けてガラス原料粒子36を投入するガラス原料粒子投入部を酸素燃焼バーナ22に隣接して個別に設けてもよい。
なお、気相部を形成する加熱手段としては酸素燃焼バーナ22に限定されるものではなく、熱プラズマを発生させる、一対以上の電極で構成される多相アークプラズマ発生装置を溶融槽12の天井壁14に設けてもよく、また、酸素燃焼バーナ22及び前記多相アークプラズマ発生装置の双方を溶融槽12に設けてもよい。更に、酸素燃焼バーナ22の火炎34、熱プラズマの温度は、ガラス原料粒子36に含まれる気体成分を迅速にガス化散逸させ、ガラス化反応を進行させるために、珪砂の溶融温度以上である1600℃以上に設定することが好ましい。これにより、炉内に投下されたガラス原料粒子36は、火炎34及び/又は熱プラズマによってガラス化し、ガラス原料粒子36に含まれるガラス成分は、迅速にガス化散逸されるとともに、ガラス原料粒子36は高温で加熱されることにより液状のガラス粒子となって溶融槽12の底部領域に着地してガラス融液となる。そして、液状ガラス粒子の集積により形成されたガラス融液は、火炎34及び/又は熱プラズマによって引き続き加熱されることからガラス化された形態が保持される。なお、火炎34の場合、その中心温度は酸素燃焼のケースで約2000℃であり、熱プラズマの場合は5000〜20000℃である。

一方、ガラスカレット片投入筒18、18…は天井壁14を貫通して鉛直方向に配置され、その下端に形成された投入口38からガラスカレット片20、20…が投下される。このガラスカレット片投入筒18、18…には、ガラスカレット片20、20…を気体又は機械搬送により搬送するガラスカレット片搬送系(不図示)が接続されており、後述するサイズのガラスカレット片20、20…がガラスカレット片投入筒18、18…に搬送される。投入されたガラスカレット片20、20…は、投入するガラスカレット片20の量等にもよるが、酸素燃焼バーナ22の火炎34によって1400℃〜1800℃程度に加熱されて溶融槽12内のガラス融液Gの表面上に着地する。
また、ガラスカレット片投入筒18、18…から投下される多数のガラスカレット片20、20…によって、酸素燃焼バーナ22の火炎34を中心とする下降中の液状ガラス粒子を落下するガラスカレット片の流れによって包囲する形態が形成される。この包囲形態は鉛直方向を軸とする略筒状となる。
なお、本発明において「ガラスカレット」とは、本発明において最終目的物であるガラス製品のガラスとほぼ同一のガラス組成からなるガラスカレットを意味する。このガラスカレットは、通常、本発明における、炉底部に形成されたガラス融液から最終目的物であるガラス製品を製造する工程で発生する。ただし、これに限られるものではなく、本発明の最終目的物であるガラス製品のガラスとほぼ同一のガラス組成からなる他のガラス製品の製造工程から発生するガラスカレット、本発明によって得られた最終目的物のガラス製品を使用する工程から生じるガラスカレット、などであってもよい。上記他のガラス製品の製造工程におけるガラス溶融炉は、気中溶融法を使用したガラス溶融炉に限られるものではない。
ガラスカレットのガラス組成がガラス原料粒子から形成されるガラスのガラス組成とほぼ同一であることより、ガラスカレット片が融解した液状ガラスとガラス原料粒子から形成された液状ガラスが混合したガラス融液のガラス組成は均一なものとなり、均質化に必要とする熱エネルギーが少なく、均質化に要する時間も短い。ガラスカレットのガラス組成とガラス原料粒子から形成される液状ガラス粒子のガラス組成は同一であることが好ましいが、溶融炉底部に形成されたガラス融液がガラス製品となる間にガラス組成がわずかに変化することがあり(例えば、酸化ホウ素などの揮発性ガラス成分の気散など)、このようなガラス組成のわずかな相違は許容される。
なお、ガラスカレット片はすでにガラスとなっている物質からなることから、加熱されたガラスカレット片は単に融解して液状のガラス粒子となる。一方、ガラス原料粒子は、ガラス原料の熱分解(例えば、金属炭酸塩から金属酸化物への熱分解など)、ガラス化反応と呼ばれるガラスとなる成分の反応と溶融、などの化学反応により液状のガラス粒子となる。固体粒子が液状のガラス粒子となるメカニズムはガラス原料粒子とガラスカレット片とでは異なるが、生成する液状のガラス粒子はほぼ同一のガラス組成の液状のガラス粒子である。
次に、前記の如く構成されたガラス溶融炉の作用について説明する。
実施の形態のガラス溶融炉は、ガラス原料粒子36を溶融する溶融炉である。高温の気相部は1台の酸素燃焼バーナ22によって形成され、ガラス原料粒子36をこの気相部中で液状ガラス粒子とする。すなわち、酸素燃焼バーナ22からガラス原料粒子36を炉内に投入し、降下中のガラス原料粒子を酸素燃焼バーナ22の火炎34によって加熱して液状ガラス粒子とする。ガラス原料粒子36から形成された液状ガラス粒子は下方に向って落下し、炉底部80に集積してガラス融液Gとなり、ガラス融液Gは炉底部80に一時貯留される。
液状ガラス粒子は、個々の粒子として炉底部80ないしガラス融液G表面に達することは必須ではない。液状ガラス粒子は、気相中でその2つ以上が融着して炉底部80ないしガラス融液G表面に着地してもよい。
このガラス原料粒子36、36…の投入・溶融動作とともに8本のガラスカレット片投入筒18、18…からガラスカレット片20、20…を投下し、火炎34を中心とする略円筒状のガラスカレット片の流れによる包囲形態を形成する。すなわち、酸素燃焼バーナ22によって形成される火炎34(多相アークプラズマ発生装置の場合には熱プラズマアーク)を包囲するように、8本のガラスカレット片投入筒18、18…からガラスカレット片20、20…を、個々のガラスカレット片が落下する流れを全体として筒状となるように落下させ、火炎34(熱プラズマアーク)から炉壁40を仕切る。そして、火炎34(熱プラズマアーク)から散逸しようとする粒子44、44…を、投下中のガラスカレット片20、20…の表面に付着させて捕集し、溶融槽12のガラス融液G上に落下させる。これは、単に空気などによる、いわゆるエアカーテンや、ガラス原料粒子を空気とともに吹き付ける場合とは異なり、利用するガラスカレット片が比較的大きいサイズのため、気相部から散逸しようとする粒子(気相部中を浮遊する粒子)44、44…を効果的に捕集できる。
これにより、第1の実施の形態のガラス溶融炉10によれば、浮遊する粒子44、44…が飛散粒子となって炉壁40へ達することが抑制されるため、炉壁40、煙道(不図示)に付着する飛散粒子の付着量が激減する。したがって、このガラス溶融炉10によれば、浮遊する粒子44、44…が飛散粒子となって炉壁40、及び前記煙道に付着することに起因する炉壁や煙道の損傷及びガラス融液Gの品質低下を防止することができる。
一方、ガラスカレット片投入筒18から投入されるガラスカレット片20においては、ガラスカレット片自体が飛散することが少ないこと、及びガラスカレット片を工程内或いは市場から回収、貯蔵し、ガラスカレット片投入口まで搬送する観点における取扱上の効率を考慮して、溶融槽12に投入するために、その粒径を規定した。すなわち、ガラスカレット片の短径(a)を0.1mm<a<50mmとすることが好ましい。短径(a)を有するガラスカレット片は、網目の目開き(Opening)の大きさを変えて、篩に残り、或いは通過させて選別する。すなわち、本発明におけるガラスカレット片は、網目の目開き(Opening)の大きさが0.1mmの篩に残り、且つ、網目の目開き(Opening)の大きさが50mmの篩を通過するものが好ましい。短径(a)は、0.5mm<a<30mmが、ガラスカレット片の上記取扱いの観点からより好ましい。短径(a)は、5mm<a<20mmが、ガラスカレット片の上記取扱いの観点からさらに好ましい。
ガラス原料粒子の平均粒径(重量平均)は30〜1000μmが好ましい。より好ましくは、平均粒径(重量平均)が50〜500μmの範囲内のガラス原料粒子が使用され、さらに70〜300μmの範囲内のガラス原料粒子が好ましい。ガラス原料粒子が溶融して形成された液状ガラス粒子の平均粒径(重量平均)は、通常ガラス原料粒子の平均粒径の80%程度となることが多い。
実施の形態では、このような粒径(a)のガラスカレット片20を、ガラスカレット片投入筒18、18…から炉内に投入し、降下中のガラスカレット片20、20…を酸素燃焼バーナ22の火炎34によって加熱する。加熱されたガラスカレット片20、20…は下方に向ってガラス融液Gの表面上に落下する。
ガラスカレット片は、ガラス融液Gの表面に達する前にその2つ以上が融着し、融着したガラスカレット片がガラス融液Gに着地してもよい。1つのガラスカレット片投入筒36から投入される単位時間あたりのガラスカレット片20の量が多くなると、このようなガラスカレット片の融着が起こりやすい。
なお、酸素燃焼バーナ22によってガラスカレット片20をその降下中に完全に液状化できればよいが、ガラスカレット片20は微粒子状のガラス原料粒子36と比較してサイズがはるかに大きいため、内部まで完全に液状化することは難しい。よって、この場合には、内部まで完全に液状化していないガラスカレット片がガラス融液G上に着液する。しかし、この場合であっても、ガラス融液Gは、酸素燃焼バーナ22による熱、及び炉体からの輻射熱によって加熱されていることより、内部まで完全に液状化していないガラスカレット片20、20…から生じたガラス融液中の異質部分は短時間に均質化され、均一なガラス融液Gとなる。
また、酸素燃焼バーナ22は、ガラスカレット片20のみを単独に予熱するものではなく、ガラス原料粒子36及び溶融槽12内のガラス融液Gも加熱することから、炉外に設置されたガラスカレット片の予熱装置とは機能が全く異なる。
したがって、実施の形態のガラス溶融炉10によれば、ガラス原料粒子36とともにガラスカレット片20を、溶融槽12に投入し溶融することができる。これにより、ガラス原料粒子36とガラスカレット片20とを併用することができるので、数十トン/日以上、及び数百トン/日以上のガラス製品生産に適した大規模溶融炉に好適となる。
また、実施の形態の溶融槽12には、図1に示すように融液加熱装置(融液加熱部)46が設けられている。この融液加熱装置(融液加熱部)46は、ガラス融液Gに浸漬される位置に設けられ、ガラス融液Gを約1400℃〜1600℃に加熱する。
このように、融液加熱装置46によってガラス融液Gを加熱することで、溶融槽12内のガラス融液Gの温度低下を防止しつつガラス融液Gを約1400℃〜1600℃の温度に維持することができ、ガラス融液Gに着地したガラスカレット片20の溶融化にも寄与する。
また、この融液加熱装置46は、溶融槽12の炉底42の近傍であって、カレット片投入筒18、18…の下方位置に配置することが好ましい。すなわち、ガラスカレット片20を溶解するための熱エネルギーが不足した場合、炉底部80の上方にガラスカレット片20の溶融残りが沈下するおそれがあるため、炉底部80の上方に融液加熱装置46を配置することにより、そのようなガラスカレット片20の溶融残りを完全に溶融することができる。また、融液加熱装置46によって、ガラスカレット片20、20…が着地する温度の低いガラス融液Gを加熱することができるため、溶融槽12内におけるガラス融液Gの温度を略均一にすることができる。
図3は、本発明のガラス製品の製造装置を構成する第2の実施の形態のガラス溶融炉50の縦断面図、図4はガラス溶融炉50の要部平断面図であり、図1、図2に示したガラス溶融炉10と同一又は類似の部材については同一の符号を付して説明する。
ガラス溶融炉50の溶融槽52は、そのガラス溶融炉の上部の炉壁部である天井壁54に3台のガラス原料粒子加熱ユニット16、16…及び多数本のガラスカレット片投入筒(ガラスカレット片投入部)18、18…がそれぞれ下向きに天井壁54を貫通して設けられている。また、図4の平面視において、ガラス原料粒子加熱ユニット16、16…は、点Oを中心とする同心円上に等間隔で配置されている。また、ガラスカレット片投入部18、18…は、3台のガラス原料粒子加熱ユニット16、16…の外側であって点Oを中心とする同心円上に等間隔で配置されている。
このように構成されたガラス溶融炉50も、図1、図2に示したガラス溶融炉10と同様にガラスカレット片投入部18、18…から投下されるガラスカレット片20、20…によって前述の筒状のガラスカレット片の流れによる包囲形態を形成することができる。これにより、ガラスカレット片に気相部中を浮遊する粒子44、44…などを付着させることができるので、このガラス溶融炉50によれば、飛散粒子の発生を抑制できるため、炉壁56、煙道(不図示)に付着する粒子の付着量を激減できる。よって、飛散粒子が炉壁56、煙道に付着することに起因する炉壁や煙道の損傷及びガラス融液Gの品質低下を防止することができる。
また、このガラス溶融炉50によれば、3台のガラス原料粒子加熱ユニット16、16…と多数本のガラスカレット片投入筒18、18…を設置することで、大量のガラス原料粒子36と大量のガラスカレット片20を併用可能としたので、数十トン/日以上、及び数百トン/日以上のガラス製品生産に適した大規模溶融炉に好適となる。なお、ガラス原料粒子加熱ユニット16の配置台数は3台に限定されるものではなく、2台以上であればよい。
図5は、本発明のガラス製品の製造装置を構成する第3の実施の形態のガラス溶融炉60の要部平面図であり、図1、図2に示したガラス溶融炉10と同一又は類似の部材については同一の符号を付して説明する。
ガラス溶融炉60の溶融槽62は、その天井壁(不図示)に3台のガラス原料粒子加熱ユニット64、64…がそれぞれ下向きに前記天井壁を貫通して設けられている。また、溶融槽62の下流側には出口66が設けられている。
ガラス原料粒子加熱ユニット64は、酸素燃焼バーナ22と8本のガラスカレット片投入筒18、18…とが一体的に設けられるとともに、ガラスカレット片投入筒18、18…が、断面円形状の酸素燃焼バーナ22の周囲に等間隔で配置されて構成されたものである。また、ガラスカレット片投入筒18、18…は酸素燃焼バーナ22に対して不図示のアタッチメント部材を介して着脱自在に設けられている。なお、図5の溶融槽62も図1〜図4に示した溶融槽12、52と同様に立方体形状に構成されている。
また、酸素燃焼バーナ22の周囲にガラスカレット片投入筒18、18…を配置することにより、同様のガラスカレット片の流れによる包囲形態を形成することができるので、図1〜図4に示したガラス溶融炉10、50と同様の効果を得ることができる。
一方、ガラスカレット片が通過するガラスカレット片投入筒18は、鋭利な角(端面)を有するガラスカレット片によって損傷し易い。ガラスカレット片投入筒18を損傷した状態で使用するとガラスカレット片投入筒18の素材がガラス融液Gに落下して不純物となり溶融ガラスの品質を悪化させる。したがって、ガラスカレット片投入筒18が損傷した場合には、ガラスカレット片投入筒18を直ちに交換する必要があるが、このガラス原料粒子加熱ユニット64のように、ガラスカレット片投入筒18を酸素燃焼バーナ22に対して着脱自在に設けることにより、ガラスカレット片投入筒18の交換が容易になり、溶融ガラスの品質を維持できる。
なお、図5では3台のガラス原料粒子加熱ユニット64、64…を配置した例を説明したが、台数は3台に限定されず、溶融槽62のサイズに応じて適宜設定されるものである。また、ガラス原料粒子加熱ユニット64の配置位置も図5に示した上流側に限定されず、溶融槽62の全域に配置してもよい。
図6は、本発明のガラス製品の製造装置を構成する第4の実施の形態のガラス溶融炉70の要部平面図であり、図1、図2に示したガラス溶融炉10と同一又は類似の部材については同一の符号を付して説明する。
ガラス溶融炉70の溶融槽72は、その天井壁(不図示)には10台のガラス原料粒子加熱ユニット74、74…がそれぞれ下向きに前記天井壁を貫通して設けられている。また、溶融槽72の下流側には出口76が設けられている。
ガラス原料粒子加熱ユニット74は、酸素燃焼バーナ22と8本のガラスカレット片投入筒18、18…とが一体に設けられるとともに、ガラスカレット片投入筒18、18…が、断面円形状の酸素燃焼バーナ22の周囲に等間隔で配置されて構成されたものである。
このガラス原料粒子加熱ユニット74も同様のガラスカレット片による包囲形態を形成することができるので、図1〜図5に示したガラス溶融炉10、50、60と同様の効果を得ることができる。
なお、図6では10台のガラス原料粒子加熱ユニット74、74…を配置した例を説明したが、台数は10台に限定されず、溶融槽72のサイズに応じて設定されるものである。また、ガラス原料粒子加熱ユニット74の配置位置も図6に示した上流側及び中流側に限定されず、溶融槽72の全域に配置してもよい。
図7は、実施の形態のガラス製品の製造方法の実施の形態を示したフローチャートである。図7では、ガラス製品の製造方法の構成要素である溶融ガラス製造工程(S1)、及び成形手段による成形工程(S2)、並びに徐冷手段による徐冷工程(S3)に加えて、さらに必要に応じて用いる切断工程、その他後工程(S4)が示されている。
図1〜図7の溶融槽12、52、62、72で溶融されたガラス融液Gは、出口及び不図示の導管構造を経て成形手段へと送られ成形される(成形工程)。成形後のガラスは、成形後に固化したガラスの内部に残留応力が残らないように徐冷手段によって徐冷され(徐冷工程)、さらに必要に応じて切断され(切断工程)、その他後工程を経て、ガラス製品となる。
例えば、板ガラスの場合には、ガラス融液Gを成形手段によってガラスリボンに成形し、それを徐冷手段によって徐冷した後、所望の大きさに切断し、必要に応じてガラス端部を研磨するなどの後加工をして板ガラスが得られる。
本発明の溶融ガラス製造方法によって製造される溶融ガラスは、気中加熱溶融法により製造される溶融ガラスである限り、組成的には制約はない。したがって、ソーダライムガラスや、ホウケイ酸ガラスであってもよい。また、製造されるガラス製品の用途は、建築用や車両用に限定されず、フラットパネルディスプレイ用、その他の各種用途が挙げられる。
建築用または車両用の板ガラスに使用されるソーダライムガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:65〜75%、Al:0〜3%、CaO:5〜15%、MgO:0〜15%、NaO:10〜20%、KO:0〜3%、LiO:0〜5%、Fe:0〜3%、TiO:0〜5%、CeO:0〜3%、BaO:0〜5%、SrO:0〜5%、B:0〜5%、ZnO:0〜5%、ZrO:0〜5%、SnO:0〜3%、SO:0〜0.5%、という組成を有することが好ましい。
液晶ディスプレイ用の基板に使用される無アルカリガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:39〜70%、Al:3〜25%、B:1〜20%、MgO:0〜10%、CaO:0〜17%、SrO:0〜20%、BaO:0〜30%、という組成を有することが好ましい。
プラズマディスプレイ用の基板に使用される混合アルカリ系ガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:50〜75%、Al:0〜15%、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO:6〜24%、NaO+KO:6〜24%、という組成を有することが好ましい。
その他の用途として、耐熱容器または理化学用器具等に使用されるホウケイ酸ガラスの場合には、酸化物基準の質量百分率表示で、SiO:60〜85%、Al:0〜5%、B:5〜20%、NaO+KO:2〜10%、という組成を有することが好ましい。
本実施形態では、ガラス原料粒子加熱ユニット及びガラスカレット片投入筒は、鉛直方向下向きに設置されていることとして説明したが、これに限らず、下向きであれば傾斜して設置されていることとしても構わない。
本実施形態では、ガラス原料粒子加熱ユニット及びガラスカレット片投入部の両者は、ガラス溶融炉の天井部に設置されていることとして説明したが、これに限らず、両者がガラス溶融炉の上部の炉壁にあればよいので、例えばガラス原料粒子加熱ユニットがガラス溶融炉の天井部に設置され、ガラスカレット片投入部がガラス溶融炉の側壁に設置されることとしても構わない。
本実施形態では、ガラス溶融炉の天井面は、フラットな形状であるとして説明したが、これに限らず、アーチ形状、ドーム形状、などであるとしても構わない。
本発明により製造された溶融ガラスは、フロートバス、フュージョン成形機、ロールアウト成形機、ブロー成形機、プレス成形機等の成形手段で各種形状のガラス製品に成形される。
なお、2009年7月1日に出願された日本特許出願2009−156931号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
10…ガラス溶融炉、12…溶融槽、13…出口(排出部)、14…天井壁、16…ガラス原料粒子加熱ユニット(ガラス原料粒子投入部及び気相部を形成する加熱手段)、18…ガラスカレット片投入筒、20…ガラスカレット片、22…酸素燃焼バーナ、24…ノズル、26…燃料供給ノズル、28…一次燃焼用支燃ガス供給ノズル、30…ガラス原料供給ノズル、32…二次燃焼用支燃ガス供給ノズル、34…火炎、36…ガラス原料粒子、38…ガラスカレット片投入口、40…炉壁、44…浮遊する粒子、46…融液加熱装置、50…ガラス溶融炉、52…溶融槽、54…天井壁、56…炉壁、60…ガラス溶融炉、62…溶融槽、64…ガラス原料粒子加熱ユニット、66…出口(排出部)、70…ガラス溶融炉、72…溶融槽、74…ガラス原料加熱ユニット、76…出口(排出部)、80…炉底部

Claims (14)

  1. ガラス溶融炉内の気相雰囲気中でガラス原料粒子を液状ガラス粒子とし、該液状ガラス粒子をガラス溶融炉の底部に集積してガラス融液とし、該ガラス融液を排出するガラス溶融炉であって、
    前記ガラス溶融炉内の上部の炉壁部に下向きに設置されたガラス原料粒子投入部、
    前記ガラス溶融炉内のガラス原料粒子投入部下方にガラス原料粒子を液状ガラス粒子とする気相部を形成するための加熱手段、
    前記ガラス溶融炉内の上部の炉壁部に下向きに設置されるとともに前記ガラス原料粒子投入部と前記加熱手段とを包囲するように所定の間隔をもって設けられ、ガラスカレット片を投入する複数のガラスカレット片投入部、
    前記液状ガラス粒子を集積してガラス融液を形成する炉底部、および、
    前記ガラス融液を排出する排出部、
    を備えたことを特徴とするガラス溶融炉。
  2. 前記気相部を形成するための加熱手段は、酸素燃焼炎を発生させる酸素燃焼バーナ及び熱プラズマを発生させる一対以上の電極で構成される多相アークプラズマ発生装置のうち少なくとも一つである、請求項1に記載のガラス溶融炉。
  3. 前記酸素燃焼バーナには、前記ガラス原料粒子投入部と前記ガラスカレット片投入部とが設けられている請求項2に記載のガラス溶融炉。
  4. 前記酸素燃焼バーナに前記ガラスカレット片投入部が着脱自在に設けられている請求項3に記載のガラス溶融炉。
  5. 前記ガラスカレット片投入部は、平面視で前記ガラス原料粒子投入部を中心とする同心円上に複数設けられている請求項1〜4のうちいずれかに記載のガラス溶融炉。
  6. 平面視で同心円上に複数の前記ガラス原料粒子投入部が設けられ、該複数のガラス原料粒子投入部の外側であって前記同心円の略中央部を中心とする同心円上に前記複数のガラスカレット片投入部が設けられている請求項1〜5のうちいずれかに記載のガラス溶融炉。
  7. 前記ガラスカレット片投入部は前記ガラスカレット片の短径(a)が0.1mm<a<50mmであるガラスカレット片を投入するために設けられる請求項1〜6のうちいずれかに記載のガラス溶融炉。
  8. 前記短径(a)のガラスカレット片は、網目の目開き(Opening)の大きさが0.1mmの篩に残り、且つ、網目の目開き(Opening)の大きさが50mmの篩を通過するものである、請求項7に記載のガラス溶融炉。
  9. 該溶融炉中のガラス融液を加熱する融液加熱部が設けられている請求項1〜8のうちいずれかに記載のガラス溶融炉。
  10. 前記融液加熱部は、前記ガラスカレット片投入部の下方位置のガラス融液中に配置されている請求項9に記載のガラス溶融炉。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載のガラス溶融炉を用い、ガラス原料粒子投入部から投入されたガラス原料粒子に由来する粒子の一部を、複数のカレット片投入部から投入されたガラスカレット片に付着させて、前記粒子が前記気相部から散逸することを防止することを特徴とする溶融ガラスの製造方法。
  12. ガラス溶融炉内の気相雰囲気中でガラス原料粒子を液状ガラス粒子とし、該液状ガラス粒子をガラス溶融炉の底部に集積してガラス融液とする溶融ガラスの製造方法であって、
    前記ガラス原料粒子を、前記ガラス溶融炉内の上部の炉壁部から下向き供給し、加熱手段により形成された気相部を通過させて液状ガラス粒子とし、
    ガラスカレット片を、前記ガラス溶融炉内の上部の炉壁部から下向き供給し、ガラスカレット片の落下の流れが前記ガラス原料粒子が通過する領域を包囲するように落下させ、
    前記液状ガラス粒子と前記ガラスカレット片を炉底部に集積してガラス融液とする
    ことを特徴とする溶融ガラスの製造方法。
  13. 請求項1乃至10のいずれかに記載のガラス溶融炉と、該ガラス溶融炉の前記排出部の下流側に設けられた溶融ガラスを成形する成形手段と、成形後のガラスを徐冷する徐冷手段とを備えたことを特徴とするガラス製品の製造装置。
  14. 請求項11または12に記載の溶融ガラスの製造方法により溶融ガラスを製造する工程と、該溶融ガラスを成形する工程と、成形後のガラスを徐冷する工程とを含むことを特徴とするガラス製品の製造方法。
JP2011520894A 2009-07-01 2010-06-24 ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法 Active JP5585581B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011520894A JP5585581B2 (ja) 2009-07-01 2010-06-24 ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009156931 2009-07-01
JP2009156931 2009-07-01
JP2011520894A JP5585581B2 (ja) 2009-07-01 2010-06-24 ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
PCT/JP2010/060790 WO2011001902A1 (ja) 2009-07-01 2010-06-24 ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011001902A1 JPWO2011001902A1 (ja) 2012-12-13
JP5585581B2 true JP5585581B2 (ja) 2014-09-10

Family

ID=43410977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011520894A Active JP5585581B2 (ja) 2009-07-01 2010-06-24 ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20120159994A1 (ja)
EP (1) EP2450316A4 (ja)
JP (1) JP5585581B2 (ja)
KR (1) KR101758390B1 (ja)
CN (1) CN102471114B (ja)
TW (1) TWI415808B (ja)
WO (1) WO2011001902A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011004851A1 (ja) * 2009-07-08 2011-01-13 旭硝子株式会社 ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
KR101835148B1 (ko) * 2009-08-20 2018-03-06 아사히 가라스 가부시키가이샤 유리 용융로, 용융 유리의 제조 방법, 유리 제품의 제조 장치, 및 유리 제품의 제조 방법
TWI527779B (zh) 2009-11-20 2016-04-01 Asahi Glass Co Ltd A glass melting furnace, a manufacturing method of a molten glass, a manufacturing apparatus for a glass product, and a method for manufacturing a glass product
TWI583646B (zh) 2011-02-28 2017-05-21 康寧公司 玻璃熔化方法、系統和設備
CN102674658A (zh) * 2012-05-23 2012-09-19 泰安佳成机电科技有限公司 一种可加入玻璃碎块的炉顶燃烧枪
US9346696B2 (en) * 2012-07-02 2016-05-24 Glass Strand Inc. Glass-melting furnace burner and method of its use
US9518734B2 (en) 2013-01-28 2016-12-13 General Electric Technology Gmbh Fluid distribution and mixing grid for mixing gases
GB201313654D0 (en) * 2013-07-31 2013-09-11 Knauf Insulation Doo Skofja Loka Melting of vitrifiable material
US20160200618A1 (en) * 2015-01-08 2016-07-14 Corning Incorporated Method and apparatus for adding thermal energy to a glass melt
US10144666B2 (en) * 2015-10-20 2018-12-04 Johns Manville Processing organics and inorganics in a submerged combustion melter
US10479717B1 (en) 2016-10-03 2019-11-19 Owens-Brockway Glass Container Inc. Glass foam
US10364176B1 (en) 2016-10-03 2019-07-30 Owens-Brockway Glass Container Inc. Glass precursor gel and methods to treat with microwave energy
US10427970B1 (en) 2016-10-03 2019-10-01 Owens-Brockway Glass Container Inc. Glass coatings and methods to deposit same
JP7333159B2 (ja) * 2016-12-26 2023-08-24 日本電気硝子株式会社 無アルカリガラス基板の製造方法
CN111453973A (zh) * 2020-05-08 2020-07-28 武汉美尔汀环保科技有限公司 一种电阻式熔融炉及起炉方法
KR102640200B1 (ko) * 2022-05-16 2024-02-22 한국수력원자력 주식회사 유리화설비 기동방법 및 기동유닛

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5820735A (ja) * 1981-07-30 1983-02-07 ピ−ピ−ジ−・インダストリ−ズ・インコ−ポレ−テツド 熱融解可能な材料の液化法
JPH1111954A (ja) * 1997-06-17 1999-01-19 Nippon Sanso Kk ガラスの溶解方法
JP2007153676A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Daido Steel Co Ltd ガラス原料の予備溶融方法
WO2007129509A1 (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Asahi Glass Company, Limited ガラス製造方法

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3163520A (en) * 1960-12-27 1964-12-29 Elektrokemisk As Process and apparatus for preheating and pre-reduction of charge to electric furnace
LU47767A1 (ja) * 1965-01-12 1966-01-12
US4559071A (en) * 1981-07-30 1985-12-17 Ppg Industries, Inc. Ablating liquefaction method
US4539035A (en) * 1984-03-26 1985-09-03 Messer Griesheim Industries, Inc. Method and apparatus for improving oxygen burner performance in a glass furnace
DE3418284A1 (de) * 1984-05-17 1985-11-21 Schott Glaswerke, 6500 Mainz Verfahren und vorrichtung zum chargenweisen herstellen von glas
US4921521A (en) * 1988-10-31 1990-05-01 Kremenets Yury D Method and furnace for melting inorganic materials
GB8910766D0 (en) * 1989-05-10 1989-06-28 Mcneill Keith R Method of firing glass melting furnace
WO1995020545A1 (en) * 1994-01-31 1995-08-03 Gas Research Institute, Inc. Pool separation melt furnace and process
US5447547A (en) * 1994-01-31 1995-09-05 Gas Research, Inc. Annular batch feed furnace and process
US6237369B1 (en) * 1997-12-17 2001-05-29 Owens Corning Fiberglas Technology, Inc. Roof-mounted oxygen-fuel burner for a glass melting furnace and process of using the oxygen-fuel burner
US7168269B2 (en) * 1999-08-16 2007-01-30 The Boc Group, Inc. Gas injection for glass melting furnace to reduce refractory degradation
JP5380671B2 (ja) * 2006-04-28 2014-01-08 国立大学法人東京工業大学 ガラスの原料溶解方法および溶解装置ならびにガラス製造装置
JP5094352B2 (ja) * 2007-12-04 2012-12-12 大同特殊鋼株式会社 ガラス溶解装置
US20100307196A1 (en) * 2009-06-08 2010-12-09 Richardson Andrew P Burner injection system for glass melting
RU2519309C2 (ru) * 2009-06-29 2014-06-10 Асахи Гласс Компани, Лимитед Способ получения расплавленного стекла, печь для плавления стекла, устройство для получения стеклянных изделий и способ получения стеклянных изделий
WO2011004851A1 (ja) * 2009-07-08 2011-01-13 旭硝子株式会社 ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
JP5605767B2 (ja) * 2009-07-27 2014-10-15 旭硝子株式会社 ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
KR101807320B1 (ko) * 2009-08-17 2017-12-08 아사히 가라스 가부시키가이샤 용융 유리의 제조 방법, 유리 용융로, 유리 제품의 제조 방법, 및 유리 제품의 제조 장치
KR101835148B1 (ko) * 2009-08-20 2018-03-06 아사히 가라스 가부시키가이샤 유리 용융로, 용융 유리의 제조 방법, 유리 제품의 제조 장치, 및 유리 제품의 제조 방법
US20110126594A1 (en) * 2009-12-01 2011-06-02 Asahi Glass Company, Limited Apparatus for producing molten glass, apparatus and process for producing glass products
JP5476982B2 (ja) * 2009-12-25 2014-04-23 信越化学工業株式会社 チタニアドープ石英ガラスの選定方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5820735A (ja) * 1981-07-30 1983-02-07 ピ−ピ−ジ−・インダストリ−ズ・インコ−ポレ−テツド 熱融解可能な材料の液化法
JPH1111954A (ja) * 1997-06-17 1999-01-19 Nippon Sanso Kk ガラスの溶解方法
JP2007153676A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Daido Steel Co Ltd ガラス原料の予備溶融方法
WO2007129509A1 (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Asahi Glass Company, Limited ガラス製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2011001902A1 (ja) 2011-01-06
TW201114701A (en) 2011-05-01
US20120159994A1 (en) 2012-06-28
EP2450316A1 (en) 2012-05-09
KR101758390B1 (ko) 2017-07-14
JPWO2011001902A1 (ja) 2012-12-13
CN102471114A (zh) 2012-05-23
EP2450316A4 (en) 2014-03-26
TWI415808B (zh) 2013-11-21
CN102471114B (zh) 2015-03-25
KR20120031936A (ko) 2012-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5585581B2 (ja) ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
JP5664872B2 (ja) 溶融ガラスの製造方法、ガラス溶融炉、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
JP5605767B2 (ja) ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
JP5648810B2 (ja) ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
JP5674156B2 (ja) ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
JP5717054B2 (ja) ガラス溶融炉、溶融ガラスの製造方法、ガラス製品の製造装置、及びガラス製品の製造方法
JP5614407B2 (ja) 溶融ガラスの製造方法、ガラス溶融炉、ガラス製品の製造方法、及びガラス製品の製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140624

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5585581

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250