JP5585544B2 - 平角エナメル線の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、断面形状が矩形状の平角線の表面にエナメル塗料を塗装した平角エナメル線の製造方法に関する。
近年、エナメル線をコイル状に巻き付けた場合、コイルの占有空間に対するエナメル線の総断面積(以下「占積率」という。)を向上させ、機器の小型化を図るため、エナメル線を構成する導体に断面形状が平角形状の導線(平角線)が用いられている。この平角線の製造方法としては、断面形状が丸形状の導線(丸線)を圧延ローラにより圧延して平角状にすることが一般に行われている(例えば、特許文献1参照。)
特許文献1に開示された平角線の製造方法は、丸線を対向する2組の圧延ローラ間に通して減面率5〜15%で平角形状の平角線とする圧延加工工程と、断面形状を整えるために圧延加工工程後の平角線を減面率5〜20%で伸線加工する伸線加工工程とを行った後、平角線の外周に絶縁層を形成する工程を経て平角エナメル線を製造するものである。
しかし、特許文献1のカセットローラダイスを用いた製造方法では、圧延ローラ間の間隔を作業者が調整しなければならず、作業者の技量によって平角線のサイズのばらつきが発生しやすい。また、圧延ローラ間の間隔調整が不十分だとローラの隙間に導線がかじられ、傷が付いて平角エナメル線の品質が低下することがある。
このような問題を解決するため、丸線をダイス孔に通すことで、平角線を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)
特許文献2に開示された平角線の製造方法は、角部の半径の小さい平角線を製造するため、例えば直径0.32mmの丸線をダイス孔の縦、横のサイズが等しい複数のダイスに通して減面率が6〜16%で伸線して例えば0.2mm角の平角線を製造するものである。
特許第4481664号公報 特開2002−260461号公報
しかし、特許文献2に開示された平角線の製造方法では、ダイス孔が同じサイズのダイスを用いている構成であるので、素材の丸線に対する伸線後の平角線の減面率が小さく、平角線の縦(厚さ)と横(幅)との断面寸法比(厚幅比)が1:1〜1:2の範囲に制限されてしまうという問題がある。
したがって、本発明の目的は、平角線の厚幅比の大きさによらず品質が良好な平角エナメル線を製造することができる平角エナメル線の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、以下の平角エナメル線の製造方法を提供する。
〔1〕断面形状が丸形状の導線を、孔の形状及びサイズが異なり、上流側から下流側に向かって前記孔の面積が徐々に小さくなるように配置された複数のダイスに通すことで、前記丸形状の導線の断面積よりも小さい断面積を有し、断面形状が矩形状の導線を形成する形成工程と、前記形成工程によって形成された前記断面形状が矩形状の導線の表面にエナメル塗料を塗装する塗装工程とを含み、前記複数のダイスは、前記孔の形状が長方形と楕円との中間の形状を有する中間ダイスを含み、前記中間ダイスが有する前記中間の形状は、対向する一対の曲線と、対向する一対の他の曲線とで囲まれた形状である平角エナメル線の製造方法。
〔2〕断面形状が丸形状の導線を、孔の形状及びサイズが異なり、上流側から下流側に向かって前記孔の面積が徐々に小さくなるように配置された複数のダイスに通すことで、前記丸形状の導線の断面積よりも小さい断面積を有し、断面形状が矩形状の導線を形成する形成工程と、前記形成工程によって形成された前記断面形状が矩形状の導線の表面にエナメル塗料を塗装する塗装工程とを含み、前記複数のダイスは、最終段に配置された仕上げダイスと、前記孔の形状が楕円形状を有する楕円ダイスと、前記仕上げダイスと前記楕円ダイスとの間に配置され、前記孔の形状が長方形と楕円との中間の形状を有する中間ダイスとを含む平角エナメル線の製造方法。
〔3〕前記中間ダイスが有する前記中間の形状は、対向する一対の曲線と、対向する一対の他の曲線とで囲まれた形状である上記〔2〕に記載の平角エナメル線の製造方法。
〔4〕前記楕円ダイスは、サイズの異なる前記楕円形状を有する複数の楕円ダイスから構成され、前記複数の楕円ダイスは、それぞれの楕円の長軸の長さが等しく、楕円の短軸が前段に配置された楕円ダイスよりも後段に配置された楕円ダイスの方が短く設定されている上記〔2〕に記載の平角エナメル線の製造方法。
〔5〕前記複数のダイスが有する前記孔の面積は、上流側から下流側に向かって前記導線の減面率が15〜25%となるように設定されている上記〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載の平角エナメル線の製造方法。
本発明によれば、平角線の厚幅比の大きさによらず品質が良好な平角エナメル線を製造することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る平角エナメル線製造装置の構成例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係るインライン伸線機の構成例を示す図である。 図3(a)〜(d)は、中間孔の形状を求める計算例を説明するための図である。 図4は、厚幅比と減面率との関係を示すグラフである。 図5は、中間孔の形状を求める計算例を説明するための図である。 図6は、楕円ダイスの計算例を説明するための図である。 図7(a)は、変形例1に係るインライン伸線機の構成例を示す図、図6(b)は、変形例2に係るインライン伸線機の構成例を示す図である。
[実施の形態の要約]
本実施の形態に係る平角エナメル線の製造方法は、断面形状が丸形状の導線をダイスに通すことで、前記断面形状が丸形状の導線の断面積よりも小さい断面積を有し、断面形状が矩形状の導線を形成する形成工程と、前記形成工程によって形成された前記断面形状が矩形状の導線の表面にエナメル塗料を塗装する塗装工程とを含む平角エナメル線の製造方法において、前記形成工程は、前記断面形状が丸形状の導線を、孔の形状及びサイズが異なり、上流側から下流側に向かって前記孔の面積が徐々に小さくなるように配置された複数のダイスに通すことで、前記断面形状が矩形状の導線を形成することを特徴とする。
断面形状が丸形状の導線を上記複数のダイスに通すことで、断面形状が丸形状の導線に対する断面形状が矩形状の導線の減面率を大きくすることができる。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る平角エナメル線製造装置の構成例を示す。この平角エナメル線製造装置1は、導線からなる断面形状が丸形状の丸線20から断面形状が矩形状の平角線21を形成し、平角線21の表面に絶縁皮膜としてのエナメル塗料を塗装して平角エナメル線を製造するものであり、送り出しパック2、インライン伸線機3、焼鈍炉4、エナメル塗料塗布装置5、絞りダイス6、焼付炉7、キャプスタンローラ8、ピンチローラ9、巻き取りボビン10、及び導線を案内するガイドプーリ11A〜11Fを有して概略構成されている。
平角線21は、丸線20の断面積よりも小さい断面積を有し、角部が半径R=0.2mm以上で丸く面取りされている。また、平角線21の幅のサイズは、例えば1〜8mm程度である。
送り出しパック2には、母線である丸線20が巻き取られており、一定の速度で丸線20を送り出すように構成されている。丸線20の材料として、例えば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料を用いることができる。
インライン伸線機3は、送り出しパック2から送り出された丸線20に複数回に分けて伸線加工を施して丸線20を丸線20の断面積よりも小さい断面積を有し、断面形状が平角状の平角線21に形成する塑性加工工程を行う。なお、インライン伸線機3の詳細な構成は後述する。
焼鈍炉4は、インライン伸線機3による伸線加工によって加工硬化した平角線21を柔らかくして巻線性を回復させるため、平角線21を焼鈍処理する。
塗装工程ではエナメル塗料塗布装置5を用いて、平角線21の表面にエナメル塗料を塗布する。エナメル塗料として、例えばポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂等をベース樹脂とする塗料を用いることができる。
絞りダイス6は、平角線21に過剰に付着したエナメル塗料を絞り取るように構成されている。焼付炉7は、平角線21に塗布されたエナメル塗料を焼き付ける。平角線21はガイドプーリ11E、11Fによって案内されてエナメル塗料塗布装置5、絞りダイス6及び焼付炉7を循環移動し、エナメル塗料の塗布、エナメル塗料の絞り取り、焼き付けを複数回(通常5〜15回)繰り返すように構成されている。
キャプスタンローラ8は、定速回転して平角エナメル線22をピンチローラ9で挟んで巻き取りボビン10に送り込む。巻き取りボビン10は、キャプスタンローラ8から送り込まれた平角エナメル線22を巻き取る。
図2は、本実施の形態に係るインライン伸線機3の構成例を示す。インライン伸線機3は、それぞれ形状及びサイズが異なる孔30a、30b、31a、32aを有する複数のダイス(異形ダイス)30A、30B、31、32が上流側から下流側に向かって孔30a、30b、31a、32aの面積が徐々に小さくなるように配置されている。また、各孔30a、30b、31a、32aの面積は、導線の減面率が15〜25%なるように設定されている。なお、図2中、33はキャプスタンである。
具体的には、上流側から下流側に向かって第1の楕円孔30aを有する第1の楕円ダイス30A、第2の楕円孔30bを有する第2の楕円ダイス30B、平角形状と第2の楕円孔30bとの中間の形状の中間孔31aを有する中間ダイス31、平角孔32aを有する仕上げダイス32が配置されている。丸線20を上流側から下流側に通すことで、丸線20の断面形状が、「丸形状」、「楕円形状と丸形状との中間の楕円形状」、「楕円形状」、「平角形状と楕円形状との中間の形状」、「平角形状(面取りを含む)」というように変化する。
中間ダイス31が有する中間孔31aの形状は、対向する一対の曲線と、対向する一対の他の曲線とで囲まれている。
図2において、丸線20の直径をD、各孔30a、30b、31a、32aの幅をそれぞれW1a、W1b、W、W、厚さをT1a、T1b、T、Tとすると、これらには、D>W1a、W1a=W1b、W1b>W>W、T1a>T1b>T>T、W>Tの関係がある。また、T:W=1:1〜1:3の関係がある。なお、W=Tでもよく、W1a>W1bでもよく、D=W1aでもよい。
(中間孔のサイズの計算例)
ここで、中間ダイス31の中間孔31aのサイズの計算例を説明する。
(1)外接する楕円の形状の決定
外接する楕円を以下の条件により決定する。
(条件1)幅W×厚さTの線材が通過すること、すなわち外接する楕円は、仕上げダイス32の平角孔32aに外接する長方形に外接すること。
(条件2)外接する楕円の面積は最小であること。
図3(a)、(b)に示すように、仕上げダイス32の平角孔32aに外接する長方形40の幅Wと厚さTを求める。次に、図3(c)に示すように、外接する長方形40に外接する外接する楕円41を求める。外接する楕円41の式は、次の式(1)で表される。
/a+y/b=1 ・・・式(1)
式(1)と上記条件1とから次の式(2)が得られる。
/4a+T/4b=1 ・・・式(2)
式(2)からbを求めると、次の式(3)が得られる。
b=aT(4a−W−1/2 ・・・式(3)
外接する楕円41の面積Sは、次の式(4)で表される。
=πab ・・・式(4)
式(3)を式(4)に代入すると、次の式(5)が得られる。
=πaT(4a−W−1/2 ・・・式(5)
上記条件2から
dS/da=0 ・・・式(6)
ここで、f(a)=πaT、g(a)=(4a−W−1/2とし、
これらを式(5)、(6)に代入すると、次の式(7)が得られる。
{f(a)g(a)}’=f’(a)g(a)+f(a)g’(a)=0 ・・・式(7)
f’(a)=2πTa、g’(a)=−4a(4a−W−3/2
を式(7)に代入すると、a=(21/2/2)W、b=(21/2/2)Tとなり、条件1、条件2を満たす外接する楕円41の長軸21/2W、短軸21/2Tを求めることができる。
以上のようにして外接する楕円41の形状を決定することができる。
(2)中間孔31aの形状の決定
中間孔31aの形状は、外接する長方形40と外接する楕円41の中間点を外周とする対向する一対の曲線と、対向する一対の他の曲線とで囲まれた形状からなり、外接する長方形40の面積をS、外接する楕円41の面積をSとしたとき、中間ダイス31の中間孔31aの面積Sは、次の式(8)で表される。
=(S+S)/2 ・・・式(8)
外接する長方形40の面積Sは、次の式(9)で表される。
=WT ・・・式(9)
外接する楕円41の面積Sは、次の式(10)で表される。
=(π/2)WT ・・・式(10)
外接する長方形40と外接する楕円41との中間の面積Sは、上記式(8)、(9)、(10)から次の式(11)で表される。
=(S+S)/2={(π+2)/4}WT ・・・式(11)
仕上げダイス32の平角孔32aの断面積Sは、次の式(12)で表される。
=WT−(4−π)R ・・・式(12)
この場合の減面率は、次の式で表される。
1−S/S
=(π−2)/(π+2)+{4(4−π)/(π+2)}R/(WT)
≒0.22+0.67R/(WT) ・・・式(13)
式(13)で求めた減面率が引抜加工するのに適している場合、厚さT、幅W,角部の半径Rの平角線は、圧延ロールを使用しなくとも伸線ダイスで引抜加工できる。この場合、図4に示すように、平角線の厚幅比が大きいほど減面率は所定の値(図4においては約22%)に収束して、引抜加工が無理なくできるようになる。このため、厚幅比が2以内の範囲に制限されていた従来に対して、本実施の形態に係る製造方法では、例えば厚幅比10程度の平角線であっても引抜加工により製造することができる。すなわち、本実施の形態に係るインライン伸線機によれば、厚幅比や角部の半径などの大きさに制限されることなく、引抜加工を用いて品質の良好な平角線を製造することができる。
(楕円ダイスの計算例)
次に、丸線20と中間ダイス31との間に配置される楕円ダイス30A、30Bの楕円孔30a、30bの計算例について図5、図6を参照して説明する。なお、上記計算例と共通する点は、省略する。図5に示すように、外接する長方形40の対角線を直径とする円42の作成する。円42の面積Sは、次の式で表される。
=(π/4)(W+T) ・・・式(14)
この場合の減面率は、上記式(11)、(14)から次の式(15)で表される。
1−S/S=1−(1+2/π)WT/(W+T) ・・・式(15)
これが最大目標とする減面率以下の場合には、丸線20から伸線できるので、後は丸線20のダイスの貫割(丸線の外径、減面率等)に従えばよい。しかし、最大目標とする減面率よりも大きい場合には、楕円孔の楕円ダイスを中間ダイス31の前段に追加する。この場合の追加する楕円孔の設計を次に説明する。
図6(a)に示すように、中間孔31aの四隅に接し、減面率が目標内で、より厚さが厚い方の楕円43aを作成する。次に、図6(b)に示すように、楕円43aの短軸方向を減面率から逆算して楕円43bのように膨らませる。次に、図6(c)に示すように、円になるまで楕円43bの短軸方向を減面率から逆算して楕円43cのように膨らませる。短軸方向で膨らませすぎの場合は、長軸方向にも膨らませて最終的に円にする。
(実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(a)上流側から下流側に向かって孔の面積が徐々に小さくなるように複数のダイスを配置しているので、品質が良好で、素材の丸線に対する平角線の減面率が大きい平角エナメル線を製造することができる。
(b)ダイスによる伸線加工においては、孔の寸法を調整する必要がないので、作業する人の技量によって平角線の寸法のばらつきは圧延ローラによる圧延加工より少なくなる。
(c)傷が発生しにくいので、絶縁塗料を塗装する段階で絶縁不良の要因が少なく、品質が安定する。
(d)ダイスであれば、丸線用のインライン伸線機でも使用することができ、設備費用とスペースの節約が可能となる。
(変形例)
図7(a)は、変形例1に係るインライン伸線機の構成例を示し、図7(b)は、変形例2に係るインライン伸線機の構成例を示す。
図2に示す実施の形態では、2つの楕円ダイス30A、30B、中間ダイス31、仕上げダイス32を用いて伸線を行ったが、図7(a)は、3つの楕円ダイス30A〜30Cを用い、他は図2に示す実施の形態と同様に、中間ダイス31、仕上げダイス32を用いたものである。
図7(a)において、丸線20の直径をD、各孔30a、30b、30c、31a、32aの幅をそれぞれW1a、W1b、W1c、W、W、厚さをT1a、T1b、T1c、T、Tとすると、これらには、D>W1a、W1a=W1b=W1c、W1c>W>W、T1a>T1b>T>T、W>Tの関係がある。また、T:W=1:1〜1:3の関係がある。なお、W=Tでもよく、W1a>W1bでもよく、W1a>W1b>W1cでもよく、D=W1aでもよい。
図7(b)は、楕円孔30dを有する1つの楕円ダイス30Dを用いたものであり、他は図2に示す実施の形態と同様に、中間ダイス31、仕上げダイス32を用いた。
図7(b)において、丸線20の直径をD、各孔30d、31a、32aの幅をそれぞれW、W、W、厚さをT、T、Tとすると、これらには、D>W>W>W、T>>T>T、W>Tの関係がある。また、T:W=1:1〜1:3の関係がある。なお、W=Tでもよく、D=Wでもよい。
本発明の実施例1のインライン伸線機3について説明する。実施例1のインライン伸線機3は、図7(a)の変形例1に対応するものである。平角孔32aは、幅をW、厚さをTとする(ただし、W≧T)。中間孔31aのサイズは、幅1.2W、厚さ1.2Tとした。第3の楕円孔30cのサイズは、幅1.414W、厚さ1.414Tとした。第2の楕円孔30bのサイズは、幅1.414W、厚さ1.626T〜1.768Tとした。第1の楕円孔30aのサイズは、幅1.414W、厚さ1.870T〜2.209Tとした。
この結果、丸線20に直径1.414W以上のものを用いた場合、第1の楕円孔30aの減面率は、15〜25%となり、第2の楕円孔30bの減面率は、15〜25%となった。
本発明の実施例2のインライン伸線機3について説明する。実施例2のインライン伸線機3は、図2の実施の形態に対応するものである。外径2.9mmの丸線20を伸線加工して幅2.0mm、厚さ1.3mm、角部の半径R=0.3mmの平角線21を形成した。使用したダイス孔は、以下のとおりである。
第1の楕円孔30aのサイズは、幅2.828mm、厚さ2.430mmとした。第2の楕円孔30bのサイズは、幅2.828mm、厚さ1.950mmとした。中間孔31aのサイズは、幅2.400mm、厚さ1.560mmとした。平角孔32aのサイズは、幅2.000mm、厚さ1.300mm、角部の半径R=0.3mmとした。
本発明の実施例3のインライン伸線機3について説明する。実施例3のインライン伸線機3は、図7(a)の変形例1に対応するものである。外径4.0mmの丸線20を伸線加工して幅2.6mm、厚さ1.6mm、角部の半径R=0.3mmの平角線21を形成した。使用したダイス孔は、以下のとおりである。
第1の楕円孔30aのサイズは、幅3.676mm、厚さ3.535mmとした。第2の楕円孔30bのサイズは、幅3.676mm、厚さ2.828mmとした。第3の楕円孔30cのサイズは、幅3.676mm、厚さ2.262mmとした。中間孔31aのサイズは、幅3.120mm、厚さ1.920mmとした。平角孔32aのサイズは、幅2.600mm、厚さ1.600mm、角部の半径R=0.3mmとした。
なお、本発明は、上記実施の形態、上記実施例に限定されず種々に変形実施が可能である。例えば、インライン伸線機3における中間ダイスの数は1つに限らず、サイズが異なる2つ以上の中間ダイスを含んでいてもよい。また、インライン伸線機3における楕円ダイスの数は、上記実施の形態及び上記実施例に限定されない。
1…平角エナメル線製造装置、2…送り出しパック、3…インライン伸線機、4…焼鈍炉、5…エナメル塗料塗布装置、6…絞りダイス、7…焼付炉、8…キャプスタンローラ、9…ピンチローラ、10…巻き取りボビン、11A〜11F…ガイドプーリ、20…丸線、21…平角線、22…平角エナメル線、30a…第1の楕円孔、30b…第2の楕円孔、30c…第3の楕円孔、30d…楕円孔、30A…第1の楕円ダイス、30B…第2の楕円ダイス、30C…第3の楕円ダイス、30D…楕円ダイス、31…中間ダイス、31a…中間孔、32…仕上げダイス、32a…平角孔、33…キャプスタン、40…外接する長方形、41…外接する楕円、42…円、43a〜43c…楕円

Claims (5)

  1. 断面形状が丸形状の導線を、孔の形状及びサイズが異なり、上流側から下流側に向かって前記孔の面積が徐々に小さくなるように配置された複数のダイスに通すことで、前記丸形状の導線の断面積よりも小さい断面積を有し、断面形状が矩形状の導線を形成する形成工程と、
    前記形成工程によって形成された前記断面形状が矩形状の導線の表面にエナメル塗料を塗装する塗装工程とを含み、
    前記複数のダイスは、前記孔の形状が長方形と楕円との中間の形状を有する中間ダイスを含み、前記中間ダイスが有する前記中間の形状は、対向する一対の曲線と、対向する一対の他の曲線とで囲まれた形状である平角エナメル線の製造方法。
  2. 断面形状が丸形状の導線を、孔の形状及びサイズが異なり、上流側から下流側に向かって前記孔の面積が徐々に小さくなるように配置された複数のダイスに通すことで、前記丸形状の導線の断面積よりも小さい断面積を有し、断面形状が矩形状の導線を形成する形成工程と、
    前記形成工程によって形成された前記断面形状が矩形状の導線の表面にエナメル塗料を塗装する塗装工程とを含み、
    前記複数のダイスは、最終段に配置された仕上げダイスと、前記孔の形状が楕円形状を有する楕円ダイスと、前記仕上げダイスと前記楕円ダイスとの間に配置され、前記孔の形状が長方形と楕円との中間の形状を有する中間ダイスとを含む平角エナメル線の製造方法。
  3. 前記中間ダイスが有する前記中間の形状は、対向する一対の曲線と、対向する一対の他の曲線とで囲まれた形状である請求項2記載の平角エナメル線の製造方法。
  4. 前記楕円ダイスは、サイズの異なる前記楕円形状を有する複数の楕円ダイスから構成され、前記複数の楕円ダイスは、それぞれの楕円の長軸の長さが等しく、楕円の短軸が前段に配置された楕円ダイスよりも後段に配置された楕円ダイスの方が短く設定されている請求項2に記載の平角エナメル線の製造方法。
  5. 前記複数のダイスが有する前記孔の面積は、上流側から下流側に向かって前記導線の減面率が15〜25%となるように設定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の平角エナメル線の製造方法。
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