JP5585084B2 - ロータリーキルンの冷却装置およびその冷却方法 - Google Patents
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Description
本発明は上記問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、ロータリーキルン外表面の適切な冷却を可能としたロータリーキルンの冷却装置を提供することにある。
[ロータリーキルンの概要]
ロータリーキルン1の概要につき図1および図2に基づき説明する。図1はロータリーキルン1の側面図、図2は径方向断面図である。なお、ロータリーキルン1の回転軸方向(長手方向)をy軸とし、バーナ30側をy軸負方向とする。また、鉛直上方をz軸正方向とし、y軸およびz軸に直交する径方向の軸をx軸とする。x軸正方向は図2の右側とする。
図3は冷却ファン2の斜視図である。冷却ファン2から空気の吹出し口の周囲にはノズル3が設けられ、このノズル3から水を吹出させて霧化し、霧4とする。
難となるためである。
キルンシェル5の外表面には、ロータリーキルン1の熱による上昇気流20が形成される(図2参照)。この上昇気流20に冷却ファン2からの冷却空気7を同伴させることで、キルンシェル5外表面にわたって冷却空気7を導入し、効果的に冷却するものである。
図4はロータリーキルン1のy軸方向温度分布を示す図である。ロータリーキルン1においてはバーナ30から噴出される火炎の先端付近が最も高温となり、該火炎の存在する領域にコーティング層13が付着するが、キルンシェル5の熱的負担が大きい。そのため、上述のようにバーナ30の該火炎の先端付近に冷却ファン2を設け、冷却空気7を送風することによりキルンシェル5を効果的に冷却するものである。
(1)内面に耐火物(耐火レンガ12)を有し、一端側に設けられたバーナ30によって燃料を燃焼させ、被処理物を加熱するロータリーキルンの冷却方法において、ロータリーキルン1の回転軸より鉛直下方(z軸負方向側)の外表面に向かって送風する冷却空気7に霧4を噴霧することとした。
これにより、冷却ファン2から出力される霧4を含んだ冷却空気7を、キルンシェル5外表面に発生する上昇気流20を用いて外表面にわたって導入することが可能となり、キルンシェル5を効果的に冷却することができる。また、霧4の蒸発熱によって冷却ファン2から送風される空気を冷却して冷却空気7を生成することにより、キルンシェル5外表面を濡らすことなく冷却して赤外線温度計によるキルンシェル5外表面の温度を正しく測定することができる。
冷却空気7は、ロータリーキルン1の外表面であって、コーティング層13が形成される領域に1箇所以上送風されることとした。これにより、ロータリーキルン1において最も高温となるバーナ30付近を適切に冷却することができる。
この所定範囲は、ロータリーキルン1の全長をYとすると、ロータリーキルン1のバーナ30側端部から、バーナ30の火炎噴射方向に向かって(1/3)Yの範囲であることとした。
これにより、上記(6)と同様の効果を得ることができる。
これにより、キルンシェル5の温度によって冷却量を適宜変更することができる。
これにより、キルンシェル5において冷却量を増加させたい位置に噴射される水滴の量を適宜増加させることができる。
実施の形態2につき説明する。基本構成は実施の形態1と同様である。実施の形態1では冷却ファン2からの冷却空気7をz軸正方向側に向かって送風したが、実施の形態2ではz軸に対しx軸方向側(キルンシェル5の周方向)に傾斜して送風する点で異なる。
2が設けられ、その内周側で原料9が焼成されている。なお、説明のため図6では上昇気流20は省略する。
(2)冷却空気7は、鉛直軸(z軸)に対し、ロータリーキルン1の周方向に傾斜して
送風されることとした。
これにより、境界領域D3等、冷却要請の高い位置を適切に冷却することができる。
実施の形態3につき説明する。基本構成は実施の形態2と同様である。実施の形態2は霧4を含む冷却空気7をロータリーキルン1の周方向に傾斜させたが、実施の形態3ではロータリーキルン1の軸方向に傾斜させる点で異なる。
図7は実施の形態3におけるロータリーキルン1の側面図である。実施の形態3では、冷却ファン2をロータリーキルン1の回転軸方向(y軸方向)に傾斜させ、冷却空気7をy軸方向の所望の位置に噴射する。
(3)冷却空気7は、鉛直軸(z軸)に対し、ロータリーキルン1の軸方向に傾斜して送風されることとした。
これにより、冷却位置をロータリーキルン1の軸方向で可変とし、所望の位置を効果的に冷却することができる。
実施の形態4につき説明する。実施の形態1〜3では冷却ファン2はy軸に対し平行又は概略平行に1列設けられていたが、実施の形態4では2列設ける点で異なる。
2列以上であってもよい。
形態2と同様の効果が得られるものである。
(4)冷却空気7の送風位置は、ロータリーキルン1の回転軸(y軸方向)に対し平行移動可能であることとした。
冷却空気7の送風位置を適宜移動させることで、キルンシェル5の冷却位置を適宜変更することができる。
ロータリーキルン1の回転軸に対し平行又は概略平行なレール41,42を設け、冷却ファン2は、レール41,42上を平行移動可能に設けられることとした。
これにより、簡易な構成に基づき容易に冷却ファン2を平行移動させることができる。なお、所望により実施の形態1〜4を適宜組み合わせてもよい。
2 冷却ファン
3 ノズル
4 霧
5 キルンシェル
7 冷却空気
9 原料
10 高温ガス
11 炉壁面
12 耐火レンガ
13 コーティング層
14 ダクト
15 吹出し口
21 冷却ファン
22 冷却ファン
30 バーナ
41 レール
42 レール
Claims (10)
- 内面に耐火物が設けられ、一端側に設けられたバーナによって燃料を燃焼させ、被処理物を加熱するロータリーキルンの冷却方法において、
前記ロータリーキルンの回転軸より鉛直下方の外表面に向かって送風する冷却空気に、前記ロータリーキルンの外表面に到達するまでに蒸発するような粒径の霧を噴霧すること
を特徴とするロータリーキルンの冷却方法。 - 請求項1に記載のロータリーキルンの冷却方法において、
前記冷却空気は、鉛直軸に対し、前記ロータリーキルンの周方向にロータリーキルンの回転方向と対向する向きに傾斜して送風されること
を特徴とするロータリーキルンの冷却方法。 - 請求項1に記載のロータリーキルンの冷却方法において、
前記冷却空気は、鉛直軸に対し、前記ロータリーキルンの軸方向に傾斜して送風されること
を特徴とするロータリーキルンの冷却方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のロータリーキルンの冷却方法において、
前記冷却空気の送風位置は、前記ロータリーキルンの回転軸に対し平行移動可能であること
を特徴とするロータリーキルンの冷却方法。 - 請求項4に記載のロータリーキルンの冷却方法において、前記ロータリーキルンの回転軸に対し平行なレールを設け、 前記冷却空気は、冷却ファンから送風され、
前記冷却ファンは、レール上を平行移動可能に設けられること
を特徴とするロータリーキルンの冷却方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のロータリーキルンの冷却方法において、
前記被処理物は、前記バーナの熱によって融解し、前記耐火物の内周側表面に付着することでコーティング層を形成し、
前記冷却空気は、前記ロータリーキルンの外表面であって、前記コーティング層が形成される領域に少なくとも1箇所送風されること
を特徴とするロータリーキルンの冷却方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のロータリーキルンの冷却方法において、
前記冷却空気は、前記ロータリーキルンの外表面であって所定範囲内に少なくとも1箇所送風され、
前記所定範囲は、前記ロータリーキルンの全長をYとすると、このロータリーキルンの前記バーナ側端部から、前記バーナの火炎噴射方向に向かって(1/3)Yの範囲であること
を特徴とするロータリーキルンの冷却方法。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のロータリーキルンの冷却方法において、
前記霧に含まれる水滴の量を可変とすること
を特徴とするロータリーキルンの冷却方法。 - 請求項8に記載のロータリーキルンの冷却方法において、
前記冷却空気の送風位置は複数であって、前記水滴の量はそれぞれの位置において独立に制御可能であること
を特徴とするロータリーキルンの冷却方法。 - ロータリーキルンと、
冷却ファンと
を有するロータリーキルンの冷却装置において、
霧噴霧手段をさらに設け、
前記冷却ファンは、前記ロータリーキルンの回転軸より鉛直下方側の外表面に対して冷却空気を送風し、
前記霧噴霧手段は、前記冷却空気に、前記ロータリーキルンの外表面に到達するまでに蒸発するような粒径の霧を噴霧すること
を特徴とするロータリーキルンの冷却装置。
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