JP5580691B2 - 電子写真用ローラの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電子写真装置に用いる電子写真用ローラの製造方法に関する。
特許文献1は、芯金上に設けられた弾性層に対してリングヘッドから塗布液を吐出して薄膜層を塗布する工程を有する、弾性ローラの製造方法を開示している。
特開2008−299094号公報
本発明者らの検討によれば、上記特許文献1に係る弾性ローラの製造方法は、薄膜層をディッピングのような方法により塗布する場合と比較して、安定して均一な塗膜を形成することができる点で優れているとの知見を得た。その一方で、リングヘッドを用いる塗布工程を含む弾性ローラの製造方法は、量産性に関して未だ改善の余地があるとの認識を本発明者らは有している
本発明に係る電子写真用ローラの製造方法は、芯金の周面に弾性層が設けられている弾性ローラであって、前記弾性ローラの両端部の前記芯金の周面が露出している前記弾性ローラの前記弾性層の周面にリング塗工装置を用いて表面層用塗料を塗布する工程を含む電子写真用ローラの製造方法であって、
前記リング塗工装置は、前記芯金の一端を支持可能な棒状の第1支持部材、前記第1支持部材と同軸に配置されて前記芯金の他端を支持可能な棒状の第2支持部材、前記第1支持部材及び第2支持部材と同軸に配置されて内周に環状スリットを有するリングヘッド、及び前記弾性ローラの芯金の露出部分を把持して前記第1支持部材及び第2支持部材によって支持可能な位置に前記弾性ローラを搬送する搬送用ハンドを具備し、
前記第1支持部材は芯及び鞘を具備する芯鞘構造を有し、前記芯と前記鞘とは互いに独立して前記軸の方向に往復移動可能であり、前記芯鞘構造を有する前記第1支持部材の芯を前記第2支持部材に近づく方向に、及び前記第2支持部材を前記第1支持部材に近づく方向にそれぞれ移動させることによって、前記第1支持部材の芯及び第2支持部材は前記搬送用ハンドで芯金の露出部分を把持している状態の弾性ローラを支持可能であり、
更に、前記第1支持部材の芯及び前記第2支持部材で前記弾性ローラを支持した状態を維持しつつ、前記芯鞘構造を有する前記第1支持部材の鞘を前記第2支持部材に近づく方向に移動させることによって、前記第1支持部材の周面と前記弾性ローラの弾性層の周面との間に段差が生じないように前記弾性ローラの芯金の露出部分の被覆が可能であり、
前記製造方法は、
(イ)前記搬送用ハンドで前記芯金の露出部分が把持された前記弾性ローラを、前記第1支持部材の芯及び第2支持部材で支持可能な位置に搬送する工程と、
(ロ)前記第1支持部材の芯を前記第2支持部材に近づく方向に、及び前記第2支持部材を前記第1支持部材に近づく方向にそれぞれ移動させて、前記搬送用ハンドにより芯金の露出部分が把持されている状態の前記弾性ローラを前記第1支持部材及び第2支持部材と同軸に第1支持部材の芯及び第2支持部材で支持した後、前記搬送用ハンドによる前記芯金の露出部分の把持を解除して前記搬送用ハンドを前記位置から後退させる工程と、
(ハ)前記工程(ロ)の後に、前記第1支持部材の芯及び前記第2支持部材で前記弾性ローラを支持した状態を維持しつつ、前記第1支持部材の鞘を前記第2支持部材に近づく方向に移動させて、前記弾性ローラの芯金の露出部分を被覆する工程と、
(ニ)前記工程(ハ)の後に、前記第1支持部材の芯及び前記第2支持部材で前記弾性ローラを支持した状態を維持しつつ、前記リングヘッドの環状スリットから表面層用塗料を吐出させながら、前記リングヘッド、前記第1支持部材、前記弾性ローラ及び前記第2支持部材を相対的に移動させて、前記第1支持部材の周面から前記弾性層の周面に表面層用塗料の連続した膜を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、高品位な電子写真用ローラを生産性よく製造することができる。
本発明に係る弾性ローラの製造方法の説明図である。 本発明に係るリング塗工装置の説明図である。 芯鞘構造を有する支持部材の説明図である。 本発明に係る電子写真用ローラの製造方法の工程説明図である。
以下に本発明について図面を用いて詳細に説明する。先ず、芯金4上に弾性層(ゴム層)が設けられた弾性ローラ(ゴムローラ)6の成形方法としては、(i)円筒金型に同心の軸状の芯金を保持する2つの円筒駒を組み、ゴム材料を注入後加熱することによりゴム材料を硬化させてゴムローラを成形する射出成形、(ii)ゴム材料をチューブ状に押出した後、芯金にチューブ状のゴム材料を被せてゴムローラを成形する、或いは(iii)芯金とゴム材料とを一体に押出して円筒状のゴムローラを成形する押出成形、その他にはトランスファー成形やプレス成形のような成形方法があるが、特に限定されるものではない。製造時間の短縮を考えると、ゴム材料を芯金4と一体に押出してゴムローラ6を成形する押出成形が好ましい。ゴムローラ6の加熱方法に関しては、熱風炉、加硫缶、熱盤、遠・近赤外線、誘導加熱のようないずれの方法でも良く、更に加熱状態の円筒状または平面状の部材にゴムローラ6を回転させながら押し当てる方法を用いても良い。また、加熱後にゴムローラ6を所望のローラ形状、ローラ表面粗さにするために、回転砥石を用いた乾式研磨を行う場合もある。
上述のように、製造時間の短縮を考えると、上記(iii)の方法が好ましい。図1は、上記(iii)の方法の説明図である。押出機1はクロスヘッド2に接続される。クロスヘッド2は芯金送りローラ3によって送られた芯金4を後部から挿入することができ、芯金4と同時に円筒状のゴム材料を一体に押出すことができる。芯金4の周囲のゴム材料を円筒状に成形した後に、成形体14の端部を切断・除去処理5して、両端部の芯金4の周面が露出するゴムローラ6を得ることができる。
ゴムローラ6の芯金4として使用する材料は、ニッケルメッキした硫黄及び硫黄複合快削鋼鋼材(SUM)のような鋼材を含むステンレススチール棒、リン青銅棒、アルミニウム棒、耐熱樹脂棒が好ましい。また、芯金4上に設けられたゴム層は導電性の弾性層であり、この弾性層を構成するポリマーとしては、天然ゴム、ブタジエンゴム、ヒドリンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、塩素ゴム、熱可塑エラストマーのいずれでも良い。ポリマー中に分散させる導電物質としてはカーボンブラックや導電性カーボンのようなカーボン系粉体、及び金属粉体、導電性の繊維、或いは酸化スズのような半導体金属酸化物粉体、更にこれらの混合物のいずれでも良い。
次に、本発明のリングヘッド10によるゴムローラ6への塗布方法について詳細に説明する。図2は、本発明に係る塗布方法に使用するリング塗工装置7の模式図を示す。リング塗工装置7は、周面が露出するゴムローラ6の芯金4の一端を支持可能な棒状の第1支持部材8、第1支持部材8と同軸に配置されてゴムローラ6の芯金4の他端を支持可能な棒状の第2支持部材9、第1及び第2支持部材8、9と同軸に配置されて内周に環状スリットを有するリングヘッド10、及びゴムローラ6の両端部の芯金4の露出部分を把持しながら第1及び第2支持部材8、9によって支持可能な位置にゴムローラ6を搬送する搬送用ハンド11を具備する。
図3には、第1及び第2支持部材8、9の芯12、12´と鞘13、13´とからなる芯鞘構造の模式図を示す。芯12、12´と鞘13、13´とは互いに独立して上記軸に沿う方向に往復移動可能なように構成されている。第1支持部材8の芯12が第2支持部材9に近づく方向に、第2支持部材9の芯12´が第1支持部材8に近づく方向に、それぞれ移動させる。こうして、搬送用ハンド11で芯金4を把持している状態のゴムローラ6を第1及び第2支持部材8、9によって支持することが可能になる。更に、第1支持部材8の鞘13が第2支持部材9に近づく方向に、第2支持部材9の鞘13´が第1支持部材8に近づく方向に、それぞれ移動させる。これによって、第1及び第2支持部材8、9の周面とゴムローラ6のゴム層の周面との間に段差が生じないように、芯金4の周面の露出する部分の被覆が可能になる。
ゴムローラ6の芯金4を把持して搬送する搬送用ハンド11の材質、第1及び第2支持部材8、9の芯12、12´及び鞘13、13´の材料としては、ステンレス、鉄、アルミニウム、銅、真鋳のような金属や、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレンのような樹脂を用いることができる。搬送用ハンド11及び第1及び第2支持部材の芯12、12´はゴムローラ6の芯金4を把持又は支持する部材であり、芯金4に傷をつけないことを考慮すると、これらの材料は樹脂を用いることが好ましい。
芯鞘構造を有する第1及び第2支持部材8、9は芯12、12´と鞘13、13´との2重構造であり、芯12、12´と鞘13、13´とは互いに独立して軸に沿う方向に往復移動が可能である。芯12、12´は鞘13、13´の内側に配置している。第1及び第2支持部材8、9の芯12、12´はゴムローラ6の芯金4の支持や位置決め、固定を行う。第1及び第2支持部材8、9の芯12、12´はゴムローラ6の芯金4を逆センター或いは芯金4周面を固定してゴムローラ6の位置決めを行うものである。また、第1及び第2支持部材8、9の鞘13、13´はゴムローラ6のゴム層の外径と鞘13、13´の外径とがほぼ同じになるように設計され、第1及び第2支持部材8、9の鞘13、13´が移動することでゴムローラ6の芯金4の周面の露出する部分を完全に覆い、ゴムローラ6と第1及び第2支持部材8、9との段差や隙間をなくすことができる。
第1及び第2支持部材8、9の鞘13、13´の外径は、表面層が塗布される前のゴムローラ6の外径に対して−0.2mm以上+0.2mm以下であることが好ましい。第1及び第2支持部材の鞘13、13´の外径が上記のゴムローラ6の外径に対して+0.2mmよりも大きい場合、第1及び第2支持部材8、9とゴムローラ6との間の段差が大きくなり、表面層用塗料の塗布時に液ギレが発生する可能性がある。第1及び第2支持部材8、9の鞘13、13´の外径がゴムローラ6の外径に対して−0.2mmよりも小さい場合も、第1及び第2支持部材8、9とゴムローラ6との間の段差が同様に大きくなり、表面層用塗料の塗布時にゴムローラ6の端部の側面に液残りが発生する可能性がある。また、第1及び第2支持部材8、9の鞘13、13´における塗料の濡れ性は、ゴムローラ6における塗料の濡れ性と同程度以上であることが望ましく、極端に濡れ性が小さい場合には、ゴムローラ6への塗料の塗布時に第1及び第2支持部材8、9から塗料が液ギレしてくる可能性がある。また、第1及び第2支持部材8、9の鞘13、13´の表面粗さRzjis(JIS B0601:2001)が2.0μm以上20.0μm以下の場合には、塗料の乾燥が速くなり、ゴムローラ6を支持している第1及び第2支持部材8、9からの塗布ムラや液ギレが抑制される。塗料の種類(粘度等)にもよるが、表面粗さRzjisが2.0μmよりも小さい場合には、ゴムローラ6を支持している第1及び第2支持部材8、9からの液ギレが生じやすくなる傾向になる。また、表面粗さRzjisが20.0μmよりも大きい場合には、ゴムローラ6を支持している第1及び第2支持部材8、9に吐出された塗料を洗浄・除去することが困難になり、量産性に欠ける。ここで、第1及び第2支持部材8、9の鞘13、13´を粗面化する加工方法としては、特に限定はしないが、サンドブラスト、エアーブラスト、ショットブラストのようなブラスト加工を用いるのが良い。また、第1及び第2支持部材8、9の鞘13、13´の内径は第1及び第2支持部材8、9の芯12、12´の外径よりも大きく、芯12、12´と鞘13、13´とが互いに独立して上記軸に沿う方向に往復移動が可能になるように、芯12、12´と鞘13、13´との接触や擦れが生じないように設計する。
第1及び第2支持部材8、9とゴムローラ6とに対して所定の間隔を形成する位置に配置するリングヘッド10の全内周に形成された環状スリットの吐出口とリングヘッド10の外部に設置する液供給手段(シリンジポンプ)とにより、リングヘッド10に具備される1箇所以上の供給口から供給される表面層用の塗料や表面処理剤を、リングヘッド10の内部でこれらが合流して周方向に分配するための液分配室を1箇所以上と液絞り部を1箇所以上とを有するリングヘッド10を用いて、第1及び第2支持部材8、9、ゴムローラ6及びリングヘッド10を所定の速度(1〜200mm/s程度)で相対移動させて、第1支持部材8の鞘13の全周面に均一に塗布した後、連続的にゴムローラ6の表面に塗布し、第2支持部材9の鞘13´の表面に塗布した。第1及び第2支持部材8、9の鞘13、13´の塗布開始位置または塗布終了位置としては特に限定はしないが、ゴムローラ6のゴム層の端部から5mm以上離れた位置を塗布開始及び終了位置に設定した場合に液ギレをより抑えることができるため、好ましい。
第1及び第2支持部材8、9表面及びゴムローラ6表面への塗料の吐出量については、所望の塗布膜厚、塗料成分の比率、塗料の粘度、塗布速度(ゴムローラ6とリングヘッド10との相対移動速度)を考慮して設定する。所望の塗布膜厚によっては、吐出中にゴムローラ6の表面への塗料の吐出量を変化させながら吐出を制御しても良く、更に第1及び第2支持部材8、9表面への塗料の吐出量も同様に変化させながら吐出を制御しても良い。また、吐出時に第1及び第2支持部材8、9表面への塗料の吐出量とゴムローラ6表面への塗料の吐出量とを変化させて吐出を制御しても良く、例えばゴムローラ6表面への塗料の吐出量を所望の塗布膜厚等を考慮して算出し、これよりも少ない吐出量で第1及び第2支持部材8、9表面に塗料を塗布すると、第1及び第2支持部材8、9からの液ギレを抑えることができる。
リングヘッド10の内周全周にわたって開口されたスリット状の吐出口の幅(スリット幅)は0.01mm以上1.0mm以下であることが好ましく、塗料や表面処理剤の液粘度、塗料や表面処理剤中に添加している材料によって選択・決定される。リングヘッド10の材料としては、ステンレス、鉄、アルミニウム、銅、真鋳のような金属や、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレンのような樹脂を用いることができるが、加工精度が高いステンレスのような鋼材を用いることが好ましい。
表面層用の塗料や表面処理剤としては、シリコーン系、フッ素系、ウレタン系、アクリル系、ウレタン変性アクリル系、シリコーン変性ウレタン系の材料が用いられる。特に、フッ化アルキル基およびオキシアルキレン基を有するポリシロキサンを含有する材料が好ましい。ここで、表面処理剤とはゴムローラ6の表面に膜を形成するもの、或いはゴムローラ6の表面から含浸されるもののどちらも含む。
ここで、本発明のリングヘッド塗布工程による電子写真用ローラの製造工程について詳細に説明する。図4には、本発明に係る製造工程(1)、(2)、(3)、および(4)の模式図を示す。製造工程(1)では、両端部の芯金4の周面部分が露出しているゴムローラ6を用いて、当該芯金4の露出部分を搬送用ハンド11で把持させる。垂直状態に支持されたゴムローラ6は、第1支持部材8と第2支持部材9とで支持可能な位置に搬送される。製造工程(2)では、第1支持部材8の芯12を第2支持部材9に近づく方向に、第2支持部材の芯12´を第1支持部材8に近づく方向に、それぞれ移動させて、搬送用ハンド11により芯金4が把持されている垂直状態のゴムローラ6を第1及び第2支持部材8、9と同軸に支持される。このとき、ゴムローラ6の両端部は第1及び第2支持部材8、9で支持される。その後、搬送用ハンド11による芯金4の把持を解除し、搬送用ハンド11を塗布位置から後退させる。ゴムローラ6は第1及び第2支持部材8、9のみによって支持された状態になる。製造工程(3)では、第1支持部材8の鞘13が第2支持部材9に近づく方向に、第2支持部材9の鞘13´が第1支持部材8に近づく方向に、それぞれ駆動させる。こうして、第1及び第2支持部材8、9と同軸になるような位置に配置させたゴムローラ6のゴム層の周面と第1及び第2支持部材8、9の周面との間に段差が生じないように芯金4の周面の露出部分を被覆する。鞘13、13´は、芯金4の露出部分を被覆したときに、鞘13、13´の周面とゴムローラ6のゴム層の周面との間に段差が生じないように、その直径が芯金4の直径とほぼ等しく構成されている。段差とは、リングヘッド10を用いた表面層用塗料の塗布工程において、第1支持部材8の周面から第2支持部材9の周面に至る表面層用塗料の連続した膜を形成したときに、その膜の表面に段差を生じさせるような段差をいう。製造工程(4)では、リングヘッド10の環状スリットから表面層用塗料を塗布しつつ、リングヘッド10と、第1支持部材8と、ゴムローラ6と、第2支持部材9とを相対的に移動させて、第1支持部材8の周面からゴムローラ6のゴム層の周面を経て第2支持部材9の周面に表面層用塗料を連続的に塗布する。こうして、第1及び第2支持部材8、9により支持されてなるゴムローラ6に対して、リングヘッド10を備えたリング用いて薄膜層を形成する。リングヘッド10は、ゴムローラ6の周面に対して所定の間隔を形成する位置に全周に開口された環状スリットが配置するように設置される。そして、リングヘッド10の環状スリットから薄膜層を形成する材料を吐出させつつ、リングヘッド10とゴムローラ6とを相対的に移動させてゴムローラ6の周面に薄膜層を形成する。ここで、薄膜層の塗布開始位置は、第1支持部材8または第2支持部材9の周面とし、塗布終了位置は、第2支持部材9または第1支持部材8の周面とすることが好ましい。こうして、ゴムローラ6の周面により均一な膜厚の薄膜層を形成することができる。その後、ゴムローラ6の表面に形成した薄膜層を必要に応じて硬化させることにより電子写真用ローラを得る。
次に、ゴムローラ6の表面に塗料を吐出して形成した表面層の硬化方法について説明する。表面層は加熱硬化させても良い。この場合は、熱風炉、熱盤、遠・近赤外線、誘導加熱のようないずれの加熱方法でも良く、或いはこれらの加熱方法を併用しても良い。また、活性エネルギー線を表面層に照射して硬化させても良く、この場合は短時間での硬化が可能になる。活性エネルギー線は紫外線でも電子線でも良い。活性エネルギー線による硬化では、塗料に含まれる加水分解縮合物中のカチオン重合可能な官能基が開裂して、これによって該加水分解縮合物が架橋される。その結果、加水分解縮合物の架橋反応によって硬化されて、表面層が形成される。また、表面層を活性エネルギー線で照射する場合はゴム層も同時に改質・硬化される。特に、ゴム層が二重結合を有するゴムを含む場合には、活性エネルギー線の照射によるゴム層の改質・硬化の効果が大きいため好ましい。
ここでは、紫外線の照射によって架橋・硬化して表面層を形成する方法について詳細に説明する。塗料や表面処理剤を塗布したゴムローラ6は一定の回転数で回転させながら紫外線を照射させる。ゴムローラ6はローラ回転部材によって一定の回転数で回転させられ、紫外線照射光源からその表面に紫外線が照射される。光源である紫外線ランプは、高出力低圧水銀ランプ、無電極低圧水銀ランプ、エキシマランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプのいずれでも良いが、必要波長や表面処理の効果に応じて適宜選択すれば良い。本発明では高出力低圧水銀ランプを用いており、主に254nmの波長を代表とする紫外線を照射する。尚、紫外線の積算光量は、下記で定義される。
紫外線積算光量(mJ/cm)=紫外線強度(mW/cm)×照射時間(sec)
紫外線の積算光量については、紫外線硬化や表面処理の効果に応じて適宜選択すれば良い。その制御は、照射時間、光源出力、光源とゴムローラ6との距離のいずれでも行う事が可能であり、所望の積算光量が得られるように決めればよい。ここでは、254nmの波長を代表とする紫外線に関して、紫外線の積算光量を紫外線強度計(UIT−150−A、ウシオ電機株式会社製)及び積算光量計(UVD−S254、ウシオ電機株式会社製)を用いて測定した。
また、紫外線ランプの外側に反射板を配置しても良く、反射板の材料としては、アルミニウム、ステンレス、鉄を用い、その反射面は鏡面加工、又は反射率を向上させるコート処理のような表面処理が施される事が望ましい。好ましくは、表面に反射率90%以上の光沢アルマイト処理を施した99.9%以上の高純度アルミニウムが良い。なお、ステンレスの表面に鏡面加工を施した反射板の場合には紫外線の反射率は約80%であり、高純度アルミニウムの表面に光沢アルマイト処理を施した反射板の場合には紫外線の反射率は90%以上である。反射板とゴムローラ6との距離は任意に設定でき、紫外線積算光量や反射板からの輻射による熱の影響を考慮して決定される。
また、紫外線の照射方法は、塗料や表面処理剤を塗布した複数のゴムローラ6を管状の紫外線ランプを中心に同心円上に配置して、更にその外側の同心円上に円筒状又または円弧状の反射板を配置して、ゴムローラ6を回転させながら紫外線を照射する方法でも良い。
以上説明したように、本発明によれば、リングヘッド塗布工程の量産性の向上、すなわち工程時間/工程数を少なくすることにより製造ラインを自動化することが容易である。更には、塗布開始時及び終了時の塗布ムラや液ギレのような塗布欠陥を防ぐことで、ローラ起因の画像不良を抑えた電子写真用ローラを提供することができる。このように本発明の製造方法は、量産性に優れた高品質な電子写真用ローラを安定して製造することが可能である。
1 押出機
2 クロスヘッド
3 芯金送りローラ
4 芯金
5 切断・除去処理
6 ゴムローラ
7 リング塗工装置
8 第1支持部材
9 第2支持部材
10 リングヘッド
11 搬送用ハンド
12 芯
13 鞘
14 成形体

Claims (2)

  1. 芯金の周面に弾性層が設けられている弾性ローラであって、前記弾性ローラの両端部の前記芯金の周面が露出している前記弾性ローラの前記弾性層の周面にリング塗工装置を用いて表面層用塗料を塗布する工程を含む電子写真用ローラの製造方法であって、
    前記リング塗工装置は、前記芯金の一端を支持可能な棒状の第1支持部材、前記第1支持部材と同軸に配置されて前記芯金の他端を支持可能な棒状の第2支持部材、前記第1支持部材及び第2支持部材と同軸に配置されて内周に環状スリットを有するリングヘッド、及び前記弾性ローラの芯金の露出部分を把持して前記第1支持部材及び第2支持部材によって支持可能な位置に前記弾性ローラを搬送する搬送用ハンドを具備し、
    前記第1支持部材は芯及び鞘を具備する芯鞘構造を有し、前記芯と前記鞘とは互いに独立して前記軸の方向に往復移動可能であり、前記芯鞘構造を有する前記第1支持部材の芯を前記第2支持部材に近づく方向に、及び前記第2支持部材を前記第1支持部材に近づく方向にそれぞれ移動させることによって、前記第1支持部材の芯及び第2支持部材は前記搬送用ハンドで芯金の露出部分を把持している状態の弾性ローラを支持可能であり、
    更に、前記第1支持部材の芯及び前記第2支持部材で前記弾性ローラを支持した状態を維持しつつ、前記芯鞘構造を有する前記第1支持部材の鞘を前記第2支持部材に近づく方向に移動させることによって、前記第1支持部材の周面と前記弾性ローラの弾性層の周面との間に段差が生じないように前記弾性ローラの芯金の露出部分の被覆が可能であり、
    前記製造方法は、
    (イ)前記搬送用ハンドで前記芯金の露出部分が把持された前記弾性ローラを、前記第1支持部材の芯及び第2支持部材で支持可能な位置に搬送する工程と、
    (ロ)前記第1支持部材の芯を前記第2支持部材に近づく方向に、及び前記第2支持部材を前記第1支持部材に近づく方向にそれぞれ移動させて、前記搬送用ハンドにより芯金の露出部分が把持されている状態の前記弾性ローラを前記第1支持部材及び第2支持部材と同軸に第1支持部材の芯及び第2支持部材で支持した後、前記搬送用ハンドによる前記芯金の露出部分の把持を解除して前記搬送用ハンドを前記位置から後退させる工程と、
    (ハ)前記工程(ロ)の後に、前記第1支持部材の芯及び前記第2支持部材で前記弾性ローラを支持した状態を維持しつつ、前記第1支持部材の鞘を前記第2支持部材に近づく方向に移動させて、前記弾性ローラの芯金の露出部分を被覆する工程と、
    (ニ)前記工程(ハ)の後に、前記第1支持部材の芯及び前記第2支持部材で前記弾性ローラを支持した状態を維持しつつ、前記リングヘッドの環状スリットから表面層用塗料を吐出させながら、前記リングヘッド、前記第1支持部材、前記弾性ローラ及び前記第2支持部材を相対的に移動させて、前記第1支持部材の周面から前記弾性層の周面に表面層用塗料の連続した膜を形成する工程と、を有することを特徴とする電子写真用ローラの製造方法。
  2. 前記第2支持部材は芯と鞘とが互いに独立して前記軸の方向に往復移動可能な芯鞘構造を有しており、前記第1支持部材の芯を前記第2支持部材に近づく方向に、及び前記第2支持部材の芯を前記第1支持部材に近づく方向にそれぞれ移動させることによって、前記第1支持部材の芯及び第2支持部材の芯は前記搬送用ハンドで芯金の露出部分を把持している状態の弾性ローラを支持可能であり、
    更に、前記第1支持部材の芯及び前記第2支持部材の芯で前記弾性ローラを支持した状態を維持しつつ、前記第2支持部材の鞘を前記第1支持部材に近づく方向に移動させることによって、前記第2支持部材の周面と前記弾性ローラの弾性層の周面との間に段差が生じないように前記弾性ローラの芯金の露出部分の被覆が可能であり、
    前記製造方法は、
    (イ)前記搬送用ハンドで前記芯金の露出部分が把持された前記弾性ローラを、前記第1支持部材の芯及び第2支持部材の芯で支持可能な位置に搬送する工程と、
    (ロ)前記第1支持部材の芯を前記第2支持部材に近づく方向に、及び前記第2支持部材の芯を前記第1支持部材に近づく方向にそれぞれ移動させて、前記搬送用ハンドにより芯金の露出部分が把持されている状態の前記弾性ローラを前記第1支持部材及び第2支持部材と同軸に第1支持部材の芯及び第2支持部材の芯で支持した後、前記搬送用ハンドによる前記芯金の露出部分の把持を解除して前記搬送用ハンドを前記位置から後退させる工程と、
    (ハ)前記工程(ロ)の後に、前記第1支持部材の芯及び前記第2支持部材の芯で前記弾性ローラを支持した状態を維持しつつ、前記第1支持部材の鞘を前記第2支持部材に近づく方向に、及び前記第2支持部材の鞘を前記第1支持部材に近づく方向にそれぞれ移動させて、前記弾性ローラの芯金の露出部分を被覆する工程と、
    (ニ)前記工程(ハ)の後に、前記第1支持部材の芯及び前記第2支持部材の芯で前記弾性ローラを支持した状態を維持しつつ、前記リングヘッドの環状スリットから表面層用塗料を吐出させながら、前記リングヘッド、前記第1支持部材、前記弾性ローラ及び前記第2支持部材を相対的に移動させて、前記第1支持部材の周面から前記弾性層の周面を経て前記第2支持部材の周面に表面層用塗料の連続した膜を形成する工程と、を有する請求項1に記載の電子写真用ローラの製造方法。
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