JP5576192B2 - 無線通信システム、基地局および通信制御方法 - Google Patents
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Description
図1(a)には、本実施形態における、LTE技術に基づく無線通信システム31のセル配置を示す。この図1(a)に示す無線通信システム31は、セル形状を正六角形に見立てて、電波干渉の少ないセル中央部ではシステムで規定されている全周波数帯域(A+B+C)を使用し、電波干渉の多いセル端部では、該全周波数帯域(A+B+C)を3分割して得られる分割帯域A、B、Cの内、隣接セルのセル端部で使用している分割帯域とは異なる分割帯域を使用することにより、セル間干渉の低減及び通信品質の向上を図っている。ここで、各セルの中心位置には基地局が設置されており、各基地局には、例えば、基地局1−A、2−B、3−Cといった符号を付す。なお、上記の「システムで規定されている全周波数帯域」とは、例えば、LTEのFDD(Frequency Division Duplex)モードにおいては下りの周波数帯域であるとし、また、LTEのTDD(Time Division Duplex)モードにおいては、下りおよび上りの周波数帯域であるとする。
例えば、図1(b)に、基地局1−A、6−A、9−A、12−A、15−A、17−Aが形成するセルの使用周波数帯域及び分布状態を示し、図1(c)に、上記の基地局の使用周波数帯域及び使用周波数帯域及び送信出力を示す。図1(c)において、縦軸は周波数を示し、横軸は出力値を示す。また、図1(c)において、分割帯域Aの出力値を実線で示し、分割帯域Bの出力値を一点鎖線で示し、分割帯域Cの出力値を二点鎖線で示す。この図1(c)に示すように、上述した全周波数帯域の一部をなす分割帯域Aの送信出力が他の分割帯域B、Cの送信出力に比して高レベルとされているため、該分割帯域Aの送信出力が、他の分割帯域B、Cの送信出力よりも基地局から離れた地点にも到達することになる。そのため、上記の基地局は、図1(b)に示すような、使用周波数帯域及び分布状態を示すセルを形成することになる。
図2(a)は、無線通信システム31を構成するセルであって、一の基地局及び該一の基地局が形成するセルを示した図である。該一の基地局は、中央部では全周波数帯域(A+B+C)を使用し、端部では該全周波数帯域(A+B+C)を分割した分割帯域A〜Cの内の、特定の分割帯域(A、B、Cのいずれか一つ)を使用するようなセルを形成する。また、該一の基地局は、異なる3方向へ指向性送信を行う機能を有しており、各方向への指向性送信機能をセクタ1〜3という。なお、 図2(a)においては、基地局10−B及び該基地局10−Bが形成するセルを例示しており、他の基地局においても、分割帯域が適宜異なるのみであって基本的には同一の構成である。
次に、上記のように構成された、無線通信システム31の動作として、無線基地局の障害時の通信確保処理を説明する。ここで、無線通信システム31が、図5に示されるような、X2インターフェイスN2によって無線基地局が相互接続される構成であるとして、動作を説明する。なお、無線基地局の障害時の通信確保処理として、「運用開始における処理」、「基地局の障害発生時の処理」、「基地局の障害発生後の他基地局による応急的な通信確保処置(以下、「仮復旧」という。)」、「障害を発生した基地局の障害解消後の処理(以下、「復旧」という。)」という過程を経るものとして説明を行う。
まず、無線通信システム31の運用開始時において、基地局は、以下のようにして、自基地局および自基地局に隣接する全ての基地局について、該隣接する基地局に障害が起きた場合に該基地局のサービスエリアを確保するために、自基地局が使用する使用周波数帯や送信出力等のパラメータを障害発生時パラメータリスト413aに格納する処理を、予め行う。
障害発生時パラメータリスト413aは、基地局毎に、図7に示すように、該基地局に隣接する基地局に対応して、障害発生時に、指向性送信を行う方向を示すセクタ情報、送信レベルを変更する分割周波数帯情報及び変更する送信レベル値情報を格納する。なお、図7に示す障害発生時パラメータリスト413aは基地局15−Aにおいて格納されるものであり、該基地局15−Aに隣接する基地局である、基地局10−B、11−C、16−B、19−C、18−B、14−Cの障害発生時に、自基地局15−Aに設定されるべき上記各情報を格納する。また、基地局は、上述した送信レベル値情報として、後述するように、送信レベル変更に伴って干渉が生じない値を予めシミュレーション等によって算出しておく。
次に、図6〜図8を参照して、無線通信システム31における障害発生から仮復旧状態までにおける処理を説明する。
次に、図6に戻って、無線通信システム31における仮復旧状態から復旧状態までにおける処理を説明する。
本実施形態においては、BBU41は、基地局B−10の障害が発生した場合に、基地局15−Aに、基地局B−10へ向かうセクタ1における方向へ指向性送信を行わせる。これにより、障害が起こった基地局に向かう方向以外の方向における基地局15−Aの送信出力を抑制することができる。すなわち、障害が起こった基地局付近以外の領域における干渉を避けることができる。
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
Claims (8)
- 基地局を複数有し、前記基地局のそれぞれが、それぞれ単一のセルを形成し、前記基地局は、前記基地局のセル中央部においてはシステムで規定された全周波数帯域を使用し、前記基地局のセル端部においては前記全周波数帯域を複数に分割して得られる分割帯域を使用しており、所定の基地局が、前記所定の基地局のセル端部において、前記所定の基地局に隣接する他の基地局のセル端部における分割帯域と異なる分割帯域を使用する無線通信システムであって、
前記所定の基地局に隣接する少なくとも一つの他の基地局の障害が発生した場合、前記障害が発生した障害基地局のセル端部における分割帯域である障害発生分割帯域と同一の帯域について、前記所定の基地局の送信出力を、通信障害による通信確保のための障害対策用出力レベルに上昇させるように制御する制御部を有し、
前記制御部は、障害発生用の情報に基づいて、前記障害基地局のサービスエリアを確保する方向である障害対策用方向へ指向性送信を行わせるように制御を行うことを特徴とする無線通信システム。 - 前記複数の基地局は、通信回線を介して互いに接続され、
前記所定の基地局は、前記制御部を有し、
前記制御部は、前記障害基地局において障害が発生したことを検出して、前記障害発生分割帯域の送信出力を前記障害対策用出力レベルに上昇させることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記複数の基地局は、通信回線を介して互いに接続され、
前記所定の基地局は、
前記制御部と、
前記他の基地局に関連して、障害発生時に参照する前記障害発生分割帯域と前記障害対策用出力レベルとを記憶するパラメータ記憶手段と、
を有し、
前記制御部は、前記障害基地局において障害が発生したことを検出して、前記パラメータ記憶手段から、前記障害基地局に関連する前記障害発生分割帯域および前記障害対策用出力レベルを読み出して設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。 - 前記複数の基地局は、通信回線を介して互いに接続され、
前記所定の基地局は、
前記制御部と、
前記他の基地局に関連して、障害発生時に参照する前記障害発生分割帯域と前記障害対策用出力レベルと前記障害対策用方向とを記憶するパラメータ記憶手段と、
を有し、
前記制御部は、前記障害基地局において障害が発生したことを検出して、前記パラメータ記憶手段から、前記障害基地局に関連する前記障害発生分割帯域、前記障害対策用出力レベルおよび前記障害対策用方向を読み出して設定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記複数の基地局を制御する上位制御装置をさらに設け、
前記上位制御装置は、
前記制御部と、
前記他の基地局に関連して、少なくとも、障害発生時に参照する前記所定の基地局の情報を記憶する障害対策基地局情報記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、前記所定の基地局に隣接する少なくとも一つの他の基地局の障害の発生を検出して、前記障害が発生した障害基地局を特定した後に、該障害基地局の情報から前記障害対策基地局情報記憶手段に基づいて該所定の基地局を特定して、前記障害発生分割帯域と同一の帯域について、前記所定の基地局の送信出力を、前記障害対策用出力レベルに上昇させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。 - 前記制御部は、前記障害基地局において障害が解消したことを検出した場合、少なくとも、前記送信出力を元に戻させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の無線通信システム。
- 単一のセルを形成し、セル中央部においてはシステムで規定された全周波数帯域を使用し、セル端部においては前記全周波数帯域を複数に分割して得られる分割帯域を使用しており、セル端部において、隣接する他の基地局のセル端部における分割帯域と異なる分割帯域を使用する基地局であって、
自基地局に隣接する少なくとも一つの他の基地局の障害が発生した場合、前記障害が発生した障害基地局のセル端部における分割帯域である障害発生分割帯域と同一の帯域について、前記自基地局の送信出力を、通信障害による通信確保のための障害対策用出力レベルに上昇させるように制御する制御部を有し、
前記制御部は、障害発生用の情報に基づいて、前記障害基地局のサービスエリアを確保する方向である障害対策用方向へ指向性送信を行わせるように制御を行うことを特徴とする基地局。 - 基地局を複数有し、前記基地局のそれぞれが、それぞれ単一のセルを形成し、前記基地局は、前記基地局のセル中央部においてはシステムで規定された全周波数帯域を使用し、前記基地局のセル端部においては前記全周波数帯域を複数に分割して得られる分割帯域を使用しており、所定の基地局が、前記所定の基地局のセル端部において、前記所定の基地局に隣接する他の基地局のセル端部における分割帯域と異なる分割帯域を使用する無線通信システムにおける通信制御方法であって、
前記所定の基地局に隣接する少なくとも一つの他の基地局の障害が発生した場合、前記障害が発生した障害基地局のセル端部における分割帯域である障害発生分割帯域と同一の帯域について、前記所定の基地局の送信出力を、通信障害による通信確保のための障害対策用出力レベルに上昇させ、
障害発生用の情報に基づいて、前記障害基地局のサービスエリアを確保する方向である障害対策用方向へ指向性送信を行わせるように制御を行うことを特徴とする通信制御方法。
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