JP5574927B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測定装置に関するものである。
レーザーなど光源から照射した光を用いて、生体などの被検体内部の光学的特性の空間分布の画像データを生成する測定装置の研究が医療分野で積極的に進められている。このような測定装置の一つとして、Photoacoustic Tomography(PAT:光音響トモグラフィー)を利用したPAT装置がある。光音響トモグラフィーにおいては、まず、光源から光を照射し、被検体内で伝播・拡散した光のエネルギーを吸収した生体組織から音響波(典型的に超音波である)を発生させる。そして、発生した音響波を探触子で受信し、受信された信号を数学的に解析処理することで、被検体内部の光学特性値に関連した空間分布情報を画像化するものである。この画像化の工程は、画像再構成と呼ばれる。
近年、光源として、生体の窓と呼ばれる生体に対して透過性の高い波長帯域である近赤外光を発振するパルスレーザー光を用い、光音響トモグラフィーにより乳がんの診断を行うための測定装置の開発がすすめられている。(非特許文献1参照)
音響波を効率よく受信するために、探触子は被検体と物理的に接触する必要がある。そのため密着性を向上させる液体ジェルなどを通して、被検体と探触子を直接接触させることが好ましい。ところが、被検体である小動物やヒトの乳房など被検体の外形が複雑な場合、探触子の受信面と被検体表面を完全に接触することが困難になる。そのような場合、被検体の形状を平坦にさせる等の目的で平板プレート等の形状維持部材を用い、形状維持部材を介して探触子と接触させる。
しかしながら、そのような形状維持部材を用いた場合、被検体の内部の音速と形状維持部材の平均音速が異なる。そのため、被検体内を伝搬してきた音響波は、スネルの法則に基づいて、被検体と形状維持部材との界面で屈折する。その結果、光音響トモグラフィーにおいて画像再構成を行う場合、音速が一定と仮定する通常の画像再構成では、画像の解像度が低下する。
界面での屈折の影響を解決する方法として、特許文献1がある。特許文献1はX線マンモグラフィと超音波診断装置(送信した超音波が被検体内で反射して戻ってきた反射超音波を受信する装置)との複合機である。X線マンモグラフィは形状維持部材としての圧迫プレートで被検体を圧迫させ、X線を透過させて被検体の情報から画像再構成を行い、画像データを生成する。そのX線マンモグラフィに超音波装置を複合させると、探触子は圧迫プレート越しに超音波を送受信することになる。そのため、圧迫プレートと被検体との音速差によって生じる超音波の屈折を補正するように、探触子の有する複数の素子間の遅延時間を計算して遅延処理を行い、各素子からの信号を加算していた。
米国特許第6607489号公報
S.Mohahar et al,Proc. of SPIE vol.6437 643702-1
特許文献1で開示されている、圧迫プレートにおける超音波(音響波)の屈折を補正して画像再構成を行い、3次元画像を生成する方法は、複雑な計算が必要となり演算時間がかかるという課題を有する。
一方、探触子としては、1次元あるいは2次元的に検出部(素子)が複数配置されたアレイ型探触子が一般的である。アレイ型探触子における各素子の指向性は、各素子の形状、大きさおよび音響波の帯域特性により決定される。光音響トモグラフィーで画像再構成を行う場合、多方面からの音響波による情報があると再構成した画像の被検体内部の光学特性の空間情報の再現性がよくなる。しかし、一般的なアレイ型の平面型探触子を用いる場合、探触子において受信される音響波の指向性が限定され、再構成した画像中にアーティファクトが生じるという課題を有する。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、音響波の屈折による影響を補正するための複雑な演算を用いることなく、屈折による解像度劣化の少ない画像化が行える測定装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、被検体を伝搬した音響波を検出する素子を含む探触子と、前記探触子と被検体の間に配置される音響レンズと、前記被検体と前記音響レンズの間に配置され、被検体を保持する保持部材と、前記探触子の素子が検出した音響波に基づく電気信号から被検体情報を取得する信号処理部と、を有し、前記探触子は、前記音響レンズにより、前記探触子の素子と、前記保持部材との界面にある被検体の表面とが音響的に共役となる位置に配置されることを特徴とする測定装置である。
本発明によれば、音響波の屈折による影響を補正するための複雑な演算を用いることなく、屈折による解像度劣化の少ない画像化が行える測定装置を提供することができる。
実施形態1の装置の構成概略図。 探触子での受信信号を説明する図。 画像再構成に用いる信号を説明する図。 被検体保持板での音響波の屈折を説明する図。 音響レンズの機能を説明する図。 実施形態2の装置の構成概略図。 実施形態2の装置の主要部の概要図。 実施形態3において指向性の重畳を説明する図。 実施形態3の装置の構成概略図。 実施形態3の別様態の装置の構成概略図。
以下、図を用いて本発明の測定装置を説明する。
本発明の測定装置は、被検体の探触子側の表面に、探触子の素子の共役像を生成する。そして、探触子の素子で受信された信号をこの位置で受信したものとみなして信号処理手段で信号処理を行う。そして、その信号処理結果をもとに再構成手段で被検体情報を生成する。本発明の測定装置は、典型的には以下の実施形態で述べるように、乳房を対象とする生体測定装置である。測定装置は、測定により被検体情報を取得する被検体情報取得装置とも言える。
以下の説明において、音響波とは、音波、超音波(弾性波)、光音響波と呼ばれるものを含む。音響波には、被検体内部に近赤外線等の光(電磁波)を照射して被検体内部で発生する音響波や、被検体内部に音響波を送信して被検体内部で反射した反射波が含まれる。
本発明の被検体測定装置(被検体情報取得装置)は、被検体に超音波を送信し、被検体内部で反射した反射波(反射した超音波)を受信して、被検体情報を画像データあるいは数値データとして取得する超音波エコー技術を利用した装置を含む。本発明の被検体情報取得装置はまた、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波(典型的には超音波)を受信して、被検体情報を画像データあるいは数値データとして取得する光音響効果を利用した装置を含む。
前者の超音波エコー技術を利用した装置の場合、取得される被検体情報とは、被検体内部の組織の音響インピーダンスの違いを反映した情報である。
後者の光音響効果を利用した装置の場合、取得される被検体情報には、光照射によって生じた音響波の発生源分布や、被検体内の初期圧力分布、あるいは初期圧力分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布が含まれる。さらに、吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布、あるいは、被検体内にある光吸収体の吸収係数値や濃度値が含まれる。物質の濃度分布とは、例えば、酸素飽和度分布や酸化・還元ヘモグロビン濃度分布などである。
<実施形態1>
本発明にかかる実施形態1を以下に説明する。
図1は、本発明にかかる実施形態1における構成を示した模式図である。本実施形態で説明する被検体測定装置は、レーザー光のパルス照射により被検体内で発生した音響波を受信し、受信した信号を再構成することにより画像を得る光音響トモグラフィー技術を用いた生体測定装置である。
本実施形態において被検体は、人体の乳房を想定しており、本装置は、光音響トモグラフィー技術を用いて乳房内の血管をイメージングするものである。
図1で、照明光学系101は、近赤外領域の波長を発振するパルス光源(不図示)からの光を被検体103に所定の光量密度分布で照明する。被検体103は、2枚の被検体保持板106と107に保持されている。被検体保持板106は、被検体に対して照明光学系101の側にある。被検体保持板107のうち、被検体103の表面との界面を107b、逆側の界面を107aと呼ぶ。探触子102は、被検体103で発生した音響波を受信するためのものである。被検体保持板は、被検体を保持する保持部材と言える。
照明光学系101から照射された照明光117は、被検体保持板106を介して、被検体103に照明される。照明光117は被検体103内を拡散伝播する。被検体中の血管108a、108bなどの光の吸収係数の大きなもの(これを光吸収体とも呼ぶ)は、照明光117を瞬時に吸収し熱膨張をし、音響波109a、109bが発生する。発生した音響波109の一部は、被検体保持板107、音響レンズ104a、104b、音響絞り105を介し探触子102で受信される。
被検体103のうち、被検体保持板107との界面の近傍の領域と、探触子102の素子とは、音響レンズ104を介して、音響的に共役な関係となっている。言い換えると、音響レンズ104は、探触子102の素子と、被検体103と被検体保持板107との界面107b(被検体103の探触子102側の表面)とが音響的に共役な関係となるように配置されている。探触子102と音響レンズ104、音響レンズ104と被検体保持板107の間の空間は、音響的なロスが極力少なくなるようにマッチングがとられている。
具体的には、その空間にはマッチング部材が配置されている。
音響レンズ104の機能に関して以下に説明する。図4Aは、被検体103内の血管などの光吸収体108で発生した音響波109が、被検体保持板107で伝播する様子を示している。
被検体保持板107の被検体103側の面107bに探触子102を配置した場合を示す。この構成においては以下の問題がある。光吸収体108で発生した音響波のうち、被検体保持板の方向に進む音響波119は、被検体103と被検体保持板107の界面107bで屈折する。これは、被検体保持板107内の音速C1が被検体103内の音速C2と異なるためである。このときの屈折角は、被検体保持板107に入射する音響波の入射角度に依存する。したがって、光吸収体の位置を算出するためには、入射角度に応じた計算を行なう必要があり、非常に計算負荷が大きい。
図4Bは、本実施形態における探触子102と音響レンズ104との配置を模式的に示す図である。図に示すように、被検体保持板107と生体である被検体103との界面近傍の探触子102の音響レンズ104に対する音響的共役位置115に、探触子102の共役像が形成されている。被検体保持板107での屈折による収差の影響を考慮して、音響レンズ104は設計されている。
このように構成すると、探触子102上の位置114a、114b、114cはそれぞれ、被検体の表層部にある共役位置115上の115a、115b、115cに共役点を形成する。
探触子102の受信感度の指向性を考慮して、音響レンズ104は探触子102側にテレセントリックであることが好ましい。
さらに本実施形態においては、共役位置115での横倍率を−1倍、かつ、共役位置115側もテレセントリックであるように構成した。
テレセントリックとは、たとえば探触子102に対して、音響波の収束ビームの中心線が探触子に対して垂直に入射することを意味する。つまり、中心のレンズの軸に対して、絞り面をとおってきた音響波が像面に入射する音響波の中心線が平行であることを意味する。
このように構成すると共役位置115の各共役点115a、115b、115cにおいて、感度特性が平行となるため、あたかも探触子102を共役位置115に配置したのと
同じになる。音響レンズ104により、屈折による収差の補正を行うため、したがって、図4Aで示した屈折の補正などが不要となる。
図4Bで、音響レンズ104側の被検体保持板107との平面界面で屈折が生じるが、音響レンズ104の曲率を変えることで平面による屈折を補正することが可能となる。音響レンズ104は、探触子102の像を共役位置115に収差を少なく結像するのが好ましく、このため非球面レンズを用いると効果的である。
探触子102で受信させた信号を画像化する方法に関して以下に説明する。
図1に示すように、照明光学系101は制御手段111と電気的に接続されている。また光検出器110は、照明光学系101からの不図示のパルス光源の発光タイミングを検出するためのものであり、制御手段111に電気的に接続されている。探触子102も同様に制御手段111に接続されており、光検出器110からの信号と同期して、音響信号を受信する。再構成手段112(信号処理部)は、制御手段111からの信号を受信して、生体である被検体103内の血管などの光吸収体の分布を画像化したデータを生成する。表示手段113は、画像化されたデータを表示するための手段である。
探触子102で受信された信号を図2(a)に示す。本図では、光検出器110(図1)で照明光が検出された時間以降における検出信号の例を示している。図中t0は、照明光が検出された時刻である。図1の光吸収体108a、108bから発した光音響信号は、それぞれ118a、118bのピークに対応する。図2(a)、図2(b)、図2(c)はそれぞれ、探触子102上の検出点114a、114b、114cで受信した信号に関係する。
探触子上の検出点と被検体保持板107の被検体103側界面107bとの間を音響波が伝播する時間があるため界面で発生した音響波は時刻t0に到達する。各素子の光吸収体までの距離に応じて、ピーク検出時間には差がある。例えば光吸収体108aからの信号は、検出点114bでは時刻t1に検出され、検出点114a、114cでは時刻t2に検出される。
図3に示すように、制御手段111の内部で、このt0まで以前のデータは削除する。図2のt0、t1、t2と図3のt3、t4の関係は、t3=t1−t0、t4=t2−t0である。画像再構成時には、こうして得られた信号を利用する。これにより、プレートと被検体の界面で発生した信号によるノイズを除去することができる。
また、探触子102と共役位置115間の音響伝播特性を考慮して、図3(a)、図3(b)、図3(c)の信号に強度等の補正をかけて再構成手段112で再構成画像データを生成することも好ましい。
被検体保持板106,107と被検体103との界面では、音響的なマッチングを取ることが好ましい。そのためのマッチング剤としては、超音波エコー装置で使用されるジェル、ウレタンシート、水などが好ましい。また、被検体保持板107としては、超音波の透過特性に優れるポリメチルペンテン等の材料を使うことが好ましい。
さらに、音響レンズ104の材質、ならびに、音響レンズ104と被検体保持板107の空間、および、音響レンズ104と探触子102との空間に充填するものに関しても、音響マッチングを考慮して決定することが好ましい。例えば、音響レンズ104の材質としては、シリコンゴムなどの樹脂材料を用いることが好ましい。また、空間に関しては、オイルあるいは水などを充填することが好ましい。このように音響マッチングを考慮することで、界面における音響波の反射によるロスを低減することが可能になる。
再構成手段112は、制御手段111で得られた電気信号に対して演算処理を行い、再構成画像データを生成する。再構成手段112としては、典型的には、ワークステーションなどが用いられる。再構成手段は、探触子102で受信された電気信号に、ノイズ低減処理や共役位置115と探触子102の間の音響波伝達に関連する補正、および、前述した電気信号のオフセット補正を行う。このようにして補正された電気信号に再構成処理を行う。
再構成の手法としては、光音響トモグラフィー技術で、通常用いられるタイムドメインおよびフーリエドメインでの逆投影法などを適用することが可能となる。
本実施形態においては、音響レンズ104は、探触子側102および共役位置側115に関してテレセントリック系として配置し、かつ、音響的な結像倍率を−1倍と設定した。このように配置すると共役位置115に探触子102を設定したことと等価になる。
なお、音響的な結像倍率を別の値に設定してもよい。この場合、探触子102上の各エレメントサイズが、その倍率分変更したことを意味し、再構成時にその補正を行うことが必要となる。
探触子102が平面的なアレイ型トランスヂューサの場合、探触子102側に対して、
テレセントリック系とすることが好ましい。この場合、探触子102の感度の指向性を考慮して音響的なNA(開口数)が設計されるため、音響レンズ104中に絞り105を配置すると効果的である。
本実施形態に関しては、共役位置115側に対してもテレセントリックとしたが、これに限定するものではない。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を以下に説明する。
本実施形態で説明する被検体測定装置は、基本的には実施形態1と同様の光音響トモグラフィー技術を用いた生体測定装置である。ただし、照明光学系および探触子を移動させて被検体上を走査できるように構成することで、より広い視野の画像を生成可能にしている。
図5は、本発明にかかる実施形態2における構成を示した模式図である。本実施形態の生体測定装置は、光音響トモグラフィー技術を用いて被検体内の情報を得る。すなわち、本実施形態の装置は、レーザー光のパルス照射により被検体内で発生した音響波を受信し、受信した信号を再構成することにより照射したレーザー光の波長に対応する吸収係数の空間分布に関する画像を得る。
本実施形態において被検体は、人体の乳房を想定している。被検体に照射するレーザー光の波長は、近赤外光を想定している。そして本実施形態の生体測定装置は、生体内において近赤外光の波長帯域の吸収が大きい組織である血管(血液)を画像化することができる。
図5で、照明光学系201は、近赤外領域の波長を発振するパルス光源(不図示)からの光を、被検体203に、所定の光量密度分布で照明する。被検体203は、2枚の被検体保持板206と207に保持されている。照明光学系201からの照明光217は、被検体保持板206を介して、被検体203に照明される。照明光217は被検体203内を拡散伝播する。被検体中の血管208a、208bなどの光の吸収係数の大きなものは、照明光217を吸収し熱膨張をし、音響波209a、209bが発生する。発生した音響波209の一部は、被検体保持板207、さらに音響絞り205、音響レンズ204a、204bを介して探触子202で受信される。
実施形態1と同様に、音響レンズ204の存在により、探触子202と、被検体保持板207の被検体側の界面207bは共役関係になっている。したがって、被検体保持板207と被検体203との音速の差に起因する屈折による収差の影響を考慮することなく画像再構成を行うことができる。音響レンズ204の機能に関しては、実施形態1と同様であり説明は省略する。
探触子202上の点214a、214b、214cは、音響レンズ204を介して被検体保持板207の被検体側の表面に共役点215a、215b、215cを形成する。本実施形態においては、共役位置215における倍率が−1.5倍と設定されている。このことは、共役位置215の位置に、幾何学的な大きさが1.5倍となった探触子が配置されたことを意味する。画像再構成を行う際には、このことを前提とする必要がある。
探触子202の受信感度の指向性を考慮して、音響レンズ204は探触子202側にテレセントリックであることが好ましいため、本実施形態に関して探触子側に対して、テレセントリックに設定した。
本実施形態においては、探触子202と音響レンズ204等は、探触子側キャリッジ222を構成している。また、照明光学系202および照明光学系202から光照射を検出
するための光検出器210は、照明光学系キャリッジ223を構成している。
探触子側キャリッジ222はキャリッジ駆動手段218に、照明光学系キャリッジ223はキャリッジ駆動手段219に、それぞれ機械的に接続されている。キャリッジ駆動手段218、219は、制御手段211により制御される。キャリッジ駆動手段218,219がそれぞれ探触子202、照明光学系201を移動させて、被検体上での光音響信号を受信する位置を走査することで、探触子202より広い面積範囲の測定を行い、画像を得ることができる。このため、操作時間を短縮することができる。
本実施形態では、探触子側キャリッジ222と照明光学系キャリッジ223の走査方向として、紙面内の矢印220,221を示したが、紙面に対して垂直な方向にも走査させるように構成することができる。
本実施形態では、キャリッジ222と223の走査と、照明光学系201の照明と探触子202での受信のタイミングを同期制御することで、広い範囲の光音響画像を得ることができる。キャリッジ走査に関しては、連続駆動であってもよいし、走査と停止を繰り返す方式でもよい。
探触子202で受信させた信号を画像化する方法に関して以下に説明する。
照明光学系201は制御手段211と電気的に接続されている。また光検出器210は、照明光学系201からの発光タイミングを検出するためのものであり、制御手段211に電気的に接続されている。探触子202も同様に制御手段211に接続されており、光検出器210からの信号と同期して、音響信号を受信する。
再構成手段212は、制御手段211からの信号を受信して、生体である被検体203内の血管などの光吸収体の分布を画像化したデータを生成する。表示手段213は、画像化されたデータを表示するための手段である。探触子202で受信された信号に関しては、実施形態1で説明したように音響レンズ204内を伝搬する時間をオフセットし、音響レンズ204中の光路の透過率等を考慮して適宜補正することが好ましい。
図6は、本実施形態に係る装置の主要部の概要を示したものである。
本実施形態においては、被検体保持板207側に対して、テレセントリック系とはしていない。射出瞳位置226は被検体保持板207に対して音響レンズ204内に設定され、主光線224a,224b,224cは傾きを持つ。
本実施形態の装置は前述したように探触子側キャリッジ222を走査する。図7(a)は、被検体保持板207の共役位置215における探触子感度の指向性を表している。探触子202の素子自身が、指向性角としてα度の角度を持っていると仮定すると、共役点位置における倍率が1.5倍の場合、共役像における指向性は、α/1.5度となる。
上述のように、探触子の素子と比べて共役点位置の指向性は狭くなるものの、共役点位置での指向角225a、225b、225cは、それぞれ異なる方向を向いている。そのため、図7(b)に示したように、角度が重畳され指向角を拡大するといった効果を得ることができる。
このように、射出瞳位置226の位置の設定により、受信できる信号の方向を拡大できるため、音響波をより広い角度から受信できるため再構成した画像のノイズを低減することが可能となる。
実施形態1と同様に、被検体保持板206、207と被検体203との界面では、音響的なマッチングを取ることが好ましい。そのための好ましいマッチング剤も実施形態1と同様である。また、被検体保持板207の好ましい材料も、実施形態1と同様である。
さらに、音響レンズ204の材質、ならびに、音響レンズ204と被検体保持板207の空間、および、音響レンズ204と探触子202との空間に充填するものに関しても、音響マッチングを考慮して決定することが好ましい。これらの好ましい材質も、実施形態1と同様である。このように音響マッチングを考慮することで、界面における音響波の反射によるロスを低減することが可能になる。
再構成手段212は、実施形態1と同様に、制御手段211で得られた電気信号に対して演算処理を行い、再構成画像データを生成する(不図示)。再構成手段が行う処理および再構成の手法についても、実施形態1と同様である。
探触子202が平面的なアレイ型トランスヂューサの場合、探触子202側に対して、テレセントリック系とすることが好ましい。この場合、探触子202の感度の指向性を考慮して音響的なNA(開口数)が設計されるため、音響レンズ204中に絞り205を配置すると効果的である。
本実施形態では、探触子202上に対する共役点215の音響的な結像倍率を−1.5倍として記載したが、探触子を縮小するような倍率、たとえば0.5倍であってもよい。このように、探触子202に対して、共役点215の結像倍率を小さくすると探触子の開口の大きさを小さくしたのと同様の効果が期待でき解像力を挙げることが可能である。
もちろん、再構成を行う際には、このことを前提とする必要がある。なお、他の倍率であってもよい。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を以下に説明する。図8は、実施形態3に係る装置の主要部の概要を示す図である。図5の装置と同じ機能を持つ部品には同じ番号を付し、説明を省略する。本実施形態の装置は、実施形態2に係る装置の探触子側キャリッジ222の内部に、探触子側照明光学系229と光検出器228を配置した構成である。本実施形態の装置は、実施形態2と同様に光音響トモグラフィーの原理で再構成画像を得る装置である。
本実施形態の装置は、照明光学系229から照明光227で被検体203を照明し、その光照明のタイミングを光検出器228でとらえる。
探触子キャリッジ222内に照明光学系229を配置することで、被検体203に探触子202側の信号を良好に受信できるようになる。本実施形態においては、図5の照明光学系キャリッジを省略したが、併用してもよく、併用することで、生体内の深くまで画像化することが可能となる。
図9は、本実施形態の別様態である。図8の装置と同じ機能を持つ部品には同じ番号を付し、説明を省略する。
本図の装置は、探触子側に配置された照明光学系229からの照明光227が音響レンズ204の一部を透過するような構成をしている。このように構成することで、探触子202での受信領域を効率的に照明することが可能となる。
101:照明光学系、102:探触子、104:音響レンズ、105:絞り、106・107:被検体保持板、110:光検出器、111:制御手段、112:再構成手段、113:表示手段、114:受信信号

Claims (5)

  1. 被検体を伝搬した音響波を検出する素子を含む探触子と、
    前記探触子と被検体の間に配置される音響レンズと、
    前記被検体と前記音響レンズの間に配置され、被検体を保持する保持部材と、
    前記探触子の素子が検出した音響波に基づく電気信号から被検体情報を取得する信号処理部と、
    を有し、
    前記探触子は、前記音響レンズにより、前記探触子の素子と、前記保持部材との界面にある被検体の表面とが音響的に共役となる位置に配置される
    ことを特徴とする測定装置。
  2. 前記音響レンズは、前記探触子の側にテレセントリックになるように配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記探触子を前記保持部材の上で移動させる駆動手段をさらに有し、
    前記探触子は、前記駆動手段により移動したそれぞれの位置で音響波を検出する
    ことを特徴とする請求項に記載の測定装置。
  4. 被検体を伝搬した音響波とは、被検体に光が照射されたときに発する光音響波である
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の測定装置。
  5. 被検体を伝搬した音響波とは、被検体に送信された弾性波が被検体の内部で反射されたものである
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の測定装置。
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