JP5573087B2 - 微粒子製造装置、微粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微粒子製造装置、微粒子の製造方法に関する。
ごく微細な粒子(すなわち微粒子)は、様々な分野で求められている。例えば、電子写真方式の画像形成装置のトナーおよびその配合剤、液晶素子等積層体のスペーサー及びスペーサー接着剤、光通信等に用いるボールレンズ(マイクロボールレンズ)、化粧料の配合剤等が挙げられる。これら微粒子には、球形に近く、かつ、できるだけ粒径範囲が狭い(単分散の)物であることが求められることがある。
液滴吐出装置(いわゆる「インクジェット装置」及びそれに類する装置を言う。)を用い、反応性の液体を液滴として、該液体が実質的に溶解しない別の液体中に噴射し、これを硬化させることで球形に近く、かつ、粒径範囲の狭い微粒子を作製する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、圧電素子の収縮によってノズルからモノマー又はオリゴマーの微粒子状液滴を吐出し、これを実質的に溶解しない液体で満たされた微粒子受槽で受けた後硬化または重合する技術が開示されている。
また、特許文献2には、単量体、反応性オリゴマー、反応性重合体及び/又は熱溶融性樹脂あるいはそれらを含む組成物の液状物、溶融物又は溶液を液体ジェットヘッドから制御された大きさで液体又は気体の不溶性媒体中に吐出させ、生成した微粒子状液滴を重合反応、架橋反応及び/又は冷却することにより固体樹脂微粒子化する技術が開示されている。
特開昭61−243803号公報 特開2004−300436号公報
本発明は、粒径範囲の狭い微粒子を効率的に量産し得る微粒子製造装置、微粒子の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題は、以下の<1>〜<6>に示す本発明により達成される。
<1>紫外線に対し硬化性を示す硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にして吐出口から吐出する液滴吐出装置と、
前記吐出液体が不溶性を示す液体であって、前記吐出口から吐出して前記液滴が着弾する受容液体を収容する収容容器と、
前記液滴が前記受容液体に着弾する前及び/または着弾した後に、前記液滴に紫外線を照射することにより、前記受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態まで予備的に硬化して微粒子前駆体を形成する予備硬化手段と、
前記受容液体中の前記微粒子前駆体を、さらに前記硬化性樹脂材料を反応させてまとめて硬化する本硬化手段と、
を備え
前記本硬化手段が、前記液滴が着弾した位置以外の位置で前記微粒子前駆体が硬化されるように配され、かつ、前記受容液体に液流を生じさせて、前記液滴が着弾した位置から前記本硬化手段による硬化が為される位置まで前記微粒子前駆体を搬送する搬送手段を有することを特徴とする微粒子製造装置。
<2>前記吐出液体が、さらに色材を含有することを特徴とする請求項1に記載の微粒子製造装置。
<3>前記受容液体が、その表面張力を低下させる界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の微粒子製造装置。
<4>前記受容液体が、着弾した前記液滴表面に吸着する性質を有する界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微粒子製造装置。
<5>少なくとも紫外線に対し硬化性を示す硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にして、前記吐出液体が不溶性を示す液体であって、収容容器に収容された受容液体に、液滴吐出装置の吐出口から吐出する吐出工程と、
前記液滴が前記受容液体に着弾する前及び/または着弾した後に、前記液滴に紫外線を照射することにより、前記受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態まで予備的に硬化して微粒子前駆体を形成する予備硬化工程と、
前記受容液体中の前記微粒子前駆体を、さらに前記硬化性樹脂材料を反応させてまとめて硬化する本硬化工程と、
を含み、
前記本硬化工程が、前記液滴が着弾した位置以外の位置で前記微粒子前駆体が硬化されるように行われ、かつ、前記受容液体に液流を生じさせて、前記液滴が着弾した位置から前記本硬化工程による硬化が為される位置まで前記微粒子前駆体を搬送する搬送工程を有することを特徴とする微粒子の製造方法。
「<1>にかかる発明によれば、単一の硬化手段のみの場合に比べて、粒径範囲の狭い微粒子を効率的に量産し得る微粒子製造装置を提供することができる。
<1>にかかる発明によれば、微粒子前駆体を搬送する搬送手段を有しない場合に比べて連続的に微粒子を量産することができる。
<1>にかかる発明によれば、他の硬化手段に比して低コストな硬化装置を用いて予備硬化手段を構成することができる。
<2>にかかる発明によれば、色材の色に応じた色相の微粒子を製造することができる。
<3>にかかる発明によれば、受容液体が、界面活性剤を含まない場合に比べて、より確実に粒径範囲の狭い微粒子を製造することができる。
<4>にかかる発明によれば、液滴表面に吸着する性質を有する界面活性剤を含有しない場合に比べて、より確実に粒径範囲の狭い微粒子を製造することができる。
<5>にかかる発明によれば、単一の硬化工程のみの場合に比べて、粒径範囲の狭い微粒子を効率的に量産し得る微粒子の製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。 図1の微粒子製造装置中のインクジェット装置におけるヘッド周辺の拡大断面図である。 予備硬化工程の後、本硬化工程の操作をしている状態を示す図1の微粒子製造装置の模式断面図である。 本発明の第2の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。 予備硬化工程の後の状態を示す図4の微粒子製造装置の模式断面図である。 第2紫外線照射装置により本硬化工程の操作をしている状態を示す図4の微粒子製造装置の模式断面図である。 本発明の第3の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。 予備硬化工程の後、本硬化工程の操作をしている状態を示す図7の微粒子製造装置の模式断面図である。 本発明の第4の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。 顔料分子の構造をイメージで表すイメージ図である。 多価金属塩により顔料分子が凝集している様子をイメージで表すイメージ図である。 予備硬化工程の後、本硬化工程の操作をしている状態を示す図7の微粒子製造装置の模式断面図である。 有機酸により顔料分子が凝集している様子をイメージで表すイメージ図である。 本発明の第5の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本発明の微粒子製造装置乃至微粒子の製造方法により製造されるべき「微粒子」とは、樹脂製のマイクロメーターの大きさの微粒子であって、球形度が高く、また粒径範囲の狭い(単分散に近い)ものである。粒径及びそのばらつきや球形度について一概にどの程度であると定めることはできないが、本発明の恩恵を享受するためには、それぞれ以下の値の範囲の微粒子を製造する際に適用することが好ましい。
[粒径]
個数平均粒径として30μm以下、より好ましくは10μm以上20μm以下。
※個数平均粒径の求め方としては、測定対象となる微粒子を顕微鏡で拡大し、任意10個について投影像から直接円相当径を求め、これを平均化する。
[粒径のバラツキ]
粒径分布の標準偏差σが個数平均粒径の15%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下。
※粒径のバラツキの求め方としては、上記個数平均粒径を求める際に測定した微粒子の粒径分布を利用して標準偏差σを求める。
[球形度]
以下の式(1)で示される形状係数SF−1が150以下、好ましくは140以下、さらに好ましくは130以下。
SF−1 = (π/4)×(ML2/A)×100 ・・・(1)
ML:微粒子の投影像における径の最大長
A :微粒子の投影像における投影面積
※形状係数SF−1の求め方としては、個数平均粒径と同様、測定対象となる微粒子を顕微鏡で拡大し、任意の10個について投影像からその最大長と投影面積とを求め、これを平均化する。
以下、本発明の微粒子製造装置について、好ましい実施の形態を挙げて説明する。なお、本発明の微粒子の製造方法については、下記実施形態の中で併せて説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)102から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)112と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体110を収容する受液槽(収容容器)118と、予備的に紫外線U1を照射する第1紫外線照射装置(予備硬化手段)106と、本硬化のための紫外線U2を照射する第2紫外線照射装置(本硬化手段)116とを備えている。また、第1紫外線照射装置106及び第2紫外線照射装置116による紫外線や外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置112のオリフィス102の手前の開口周囲には、遮光板108が配されている。
吐出液体は、硬化性樹脂材料を含む液体である。ここで、本発明において「硬化性樹脂材料」とは、何らかの外部エネルギーによって反応して樹脂を生成する物質を指し、樹脂骨格を形成するモノマーやオリゴマーの他、それらを反応させる重合開始剤(例えば、紫外線硬化剤等)等樹脂を形成する反応に寄与する成分を備えた組成を指す。
以上のような性質を示す硬化性樹脂材料は、一般に、樹脂骨格を形成するモノマー及び/またはオリゴマーと、それらを反応させて重合する硬化剤を含んでいる。該硬化剤は、反応を起こす外部エネルギーの種類によって、紫外線(UV)硬化剤や熱硬化剤等の種類が挙げられ、何れの硬化方式も本発明においては採用可能である。本実施形態においては、紫外線硬化剤を含み、紫外線の照射によりモノマー及び/またはオリゴマーが重合してポリマーを合成する硬化性樹脂材料を含む吐出液体を用いた。
インクジェット装置112は、インク等の液体を微小な液滴として飛翔させて対象物に着弾させる装置であり、一般にはインクを飛翔させ、被記録媒体に着弾させるものである。本発明において、飛翔させる液体はインクではないため、「液滴吐出装置」との文言を用いているが、「インクジェット記録装置」として用いられている構成のものをいずれも、本発明における液滴吐出装置として用いることができる。
インクジェット装置には、液滴吐出の方式として、圧電素子を用いたピエゾ方式(圧電方式)と、加熱により管内のインクに気泡を発生させてインクを吐出するサーマル方式とが、代表的なものとして挙げられ、本発明においては何れも採用可能であるが、本実施形態においては前者のピエゾ方式の装置を用いている。
図2に、インクジェット装置112におけるヘッド周辺の拡大断面図を示す。インクジェット装置112のヘッド周辺には、液滴として吐出する吐出液体120で満たされた該液体の流路として、液流の方向に順に、共通液室(リザーバ)122、液体供給路124、圧力室130が設けられている。外部から供給された吐出液体120は、消費と共に順に、共通液室(リザーバ)122、液体供給路124、圧力室130と流れてゆく。
また、圧力室130の一面は振動板128で構成され、振動板128の圧力室130と反対側の面には圧電素子(ピエゾ素子)126が備えられている。ヘッドの圧電素子126と反対側の面にはノズル板132が備えられ、圧力室130と連なる流路の終端にオリフィス(吐出口)102が設けられている。
吐出液体120の吐出の際には、外部からの信号に応じて圧電素子126に電圧が印加される。一般に圧電素子とは、電圧の印加によって変形する素子であり、圧電素子126は、電圧の印加によって振動板128を押し出す方向に、すなわち圧力室130の容積が小さくなるように突出する状態に変形する。その圧力によって、吐出液体120がオリフィス102から吐出し、飛翔液滴(液滴)104となって飛翔する。
圧電素子126は電圧の印加が解除されると元の形状に戻り、圧力室130の容積も元に戻って、吐出液体120が液体供給路124から供給される。
以上のようにして、インクジェット装置112によって、吐出液体120が飛翔液滴104として吐出される(吐出工程)。そして、飛翔液滴104は、受液槽118に収容された受容液体110に着弾し、液中に入り込む。この時、液滴は、自身の表面張力によって球形に近い状態になる。
なお、本実施形態の微粒子製造装置においては、飛翔液滴104が受容液体110順次着弾する際に、前後で同一の場所に着弾して液滴同士が接着したり一体化したりする等の不具合が生じないように、不図示の撹拌装置により受容液体110ごと矢印A方向に回転撹拌が為されている。
飛翔液滴104は、吐出直後は吐出の圧力及びオリフィス102の形状等の影響を受けて図2に示されるように不定形をしているが、ある程度飛翔すると液体の表面張力によって塊状に凝集する力が作用し、球形に近い状態となる。また、吐出された飛翔液滴104は図1に示すように受容液体110に着弾するが、この受容液体110中の液滴は、着弾時の受容液体110液面との衝突により飛翔液滴104の形状が一旦変形しても、受容液体110中では吐出液体120自身の表面張力の作用によって、球形に近い状態となる。
本実施形態の微粒子製造装置においては、飛翔液滴104が受容液体110に着弾する直前及び着弾後液中に拡散/浮遊している状態の時に、該液滴に予備的な紫外線U1を照射する第1紫外線照射装置106が備えられている。この第1紫外線照射装置106により照射される紫外線U1により、液滴中の硬化性樹脂材料が一部反応して硬化し始める(予備硬化工程)。
この時の硬化の程度は、受容液体110中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態になる程度までの予備的なもので十分である。ここで、「接着」とは液滴同士がくっ付く状態、「一体化」とは液滴同士がくっ付いた後さらに1つの液滴と見做せるようになった状態のことを指すが、両者を厳密に区別する意義は無く、接着から一体化までの状態を広く排除する意図で、本発明においては「接着乃至一体化しない状態」との表現を用いている。
このようにして半硬化状態になった微粒子前駆体114が、受容液体110中に溜まってゆく。
順次、インクジェット装置112から飛翔液滴104を吐出し、受容液体110中で予備硬化されることにより得られた微粒子前駆体114が受容液体110中に溜まり、一定量以上になった状態で、インクジェット装置112からの液滴吐出を終了し、第1紫外線照射装置106による紫外線U1の照射も終了する。
その後、図3に示すように、第2紫外線照射装置116により、受容液体110中の微粒子前駆体114全体に紫外線が照射され、微粒子前駆体114中の硬化性樹脂材料のうち予備硬化において反応しなかった部分が反応して硬化する(本硬化工程)。なお、図3は、液滴吐出及び予備的な紫外線照射終了後(予備硬化工程の後)、第2紫外線照射装置により本硬化工程の操作をしている状態を示す本実施形態の微粒子製造装置の模式断面図である。
このようにして、受容液体110中で微粒子が製造される。得られた微粒子は、球形に近い上に、インクジェットが液滴の径を精密に制御することが可能であることから、粒径範囲の狭い(単分散に近い)ものとなる。このように、本実施形態によれば、ごく微細で粒径範囲の狭い微粒子を容易に量産できるため、例えば、光通信や光制御などに利用するマイクロボールレンズとして望まれる粒径範囲10μm〜20μmの透明の微粒子を、低コストで製造することができる。得られた微粒子を、LED(light−emitting diode)上の集光用のマイクロレンズとして用いれば、画像形成装置の露光装置に要求される600dpi(dot per inch)から1200dpiの解像度への対応が可能な物となる。
インクジェット装置で受容液体に液滴を吐出して微粒子を製造しようとした場合、受容液体に着弾直後の液滴は密度が小さく、これを完全に反応させて硬化し微粒子を得ようとするのは、エネルギー効率が悪い。液滴をある程度溜めた後にまとめて反応させようとすれば、液中の液滴が時間の経過とともに会合して粒径が大きくなってしまい、目標の粒径の微粒子を得ることが困難になる。
これに対して、本実施形態の微粒子製造装置によれば、第1紫外線照射装置106での紫外線照射は、受容液体110に着弾直後の密度が小さな液滴に対して液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態まで程度の少ないエネルギーで済み、半硬化状態になった液滴を高エネルギーの第2紫外線照射装置116でまとめて一気に硬化させることができるため、単一の硬化手段のみの場合に比べて、粒径範囲の狭い微粒子を効率的に量産することができる。
次に、それぞれの構成要素について詳しく説明する。
(吐出液体120)
既述の通り、本実施形態において吐出液体120は、紫外線硬化剤を含み、紫外線の照射によりモノマー及び/またはオリゴマーが重合してポリマーを合成する硬化性樹脂材料を含むものである。
モノマーやオリゴマーとしては、得ようとする樹脂微粒子の組成に応じて選択すればよく、特に限定されるものではないが、基本骨格として例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アルキレングリコール化合物のモノまたはジアクリレート、脂環式アルコールのアクリレート、ジオール化合物のモノまたはジアクリレート、アクリルアミド化合物、トリオール化合物のモノまたはジまたはトリアクリレート、またより多価なアルコールのアクリレート等のモノマーもしくはこれら単量体が複数結合したオリゴマーを挙げることができるが、本発明においてはこれらに限定されるものではない。また、これらモノマーやオリゴマーあるいはその他の化合物に対して、反応性を付与するための官能基を付加させたモノマーやオリゴマーであってもよい。
紫外線硬化剤としては、従来公知のものを使用することができ、用いる前記モノマー及び/またはオリゴマーに応じて選択すればよい。また、紫外線に対する硬化性を示す官能基を前記モノマーやオリゴマーに付加させることで、紫外線硬化剤の添加を省略することもできる。
紫外線硬化剤の波長に対する受光感度(受光感度の波長選択性)としては、特に制限は無く、単一波長に感度を有する物も、幅広い波長域に感度を有する物も使用することができる。また、受光感度の波長選択性が異なる2種以上の紫外線硬化剤を併用することもできる。例えば、365nmに感度のピークを有する紫外線硬化剤と、割合広い波長域に感度を有する紫外線硬化剤とを併用した場合、予備硬化工程を担う第1紫外線照射装置106で発光波長が365nmの単一波長の紫外線照射装置(例えば、UV LED)を、本硬化工程を担う第2紫外線照射装置116で発光波長が200nmから500nmまでの幅広い波長域の紫外線を発光する紫外線照射装置(例えば、メタルハロイドランプや水銀キセノンランプ)を、それぞれ用いることで、予備硬化工程では完全に硬化せず、いわゆる半硬化の状態となり、本硬化工程でより硬化させることができる。単一波長の紫外線照射装置は比較的低コストなので、微粒子製造装置全体を低コストで製造することができる。
吐出液体120には、色材を含ませることができる。色材を含ませることで、その色材の色に応じた色相の微粒子を製造することができる。添加可能な色材としては、インクジェットのインクに従来より用いられている各種染料や各種顔料を何れも用いることができ、特に制限は無い。この場合、とりわけ顔料を含む場合には、オリフィス102の目詰まりを抑制するために、顔料の分散剤を添加することもできる。
吐出液体120には、重合時の酸素阻害によって重合が妨げられるのを防止するため、アミン類(例えば、ジエタノールアミン、ターシャルアミン、ジエチルアミノエチルメタクリレート)等の酸素捕捉剤を添加することも好ましい。アミン類の他、アントラキノン、アルコール、エーテル、チオール等も酸素捕捉剤として好適に用いることができる。
また、吐出液体120には、製造しようとする微粒子の使用目的に応じて、各種機能性材料を添加することができる。例えば、微粒子を電子写真方式の画像形成装置におけるトナーとして利用する場合には離型剤や各種内添剤等を添加することができ、光学用のマイクロボールレンズとして利用する場合には屈折率調整剤等を添加することができ、化粧料の配合剤として利用する場合には紫外線反射材、保湿剤、着色料、香料等を添加することができる。勿論、これらはあくまでも例示であり、添加可能な機能性材料は、これらに限定されるものではない。
吐出液体120には、その他、防腐剤、防カビ剤、粘度調整剤、分散剤、吐出安定化剤、可塑剤等の各種添加剤を、例えば従来公知のインクジェット用のインクに倣って添加することもできる。
また、これらの配合成分を良好に分散乃至溶解するために、適正な分散媒を用いてもよい。当該分散媒としては、従来公知のインクジェット用のインクで用いられる水性もしくは油性の液体を用いることができる。勿論、後に詳述する受容液体110に溶解しない液体であることが要求される。
受容液体110として水等の水性の液体を用いた場合には、前記分散媒として油性の液体を用いることが好ましく、具体的には例えば、ヘキサン、トルエン、等を挙げることができる。
吐出液体120に含まれる各種成分の配合割合としては、特に制限は無く、各種成分の目的の機能に照らして、それぞれ好適となる配合割合になるように設計すればよい。
吐出液体120は、インクジェット適性を満たすべく、吐出液体120の粘度が1〜100mPa・s程度となるように調整することが好ましく、1〜60mPa・s程度となるように調整することがより好ましい。ただし、後述する座屈方式による液滴吐出装置をインクジェット装置として用いた場合には、より高粘度の吐出液体を吐出して液滴化することができるため、上記範囲に限定されない。当該装置を用いた場合には、吐出液体の粘度を500mPa以上にすることも可能であり、1〜800mPa・s程度となるように調整することが好ましい。
吐出液体120としては、上市されている紫外線硬化型樹脂やこれを分散媒(溶媒)で希釈した物、さらにその他各種添加剤を添加したもの等を用いることもできる。
(受容液体110)
本実施形態において受容液体110としては、吐出液体120が不溶性を示す液体を用いる。ここで「不溶性を示す」とは、吐出液体120に受容液体110を着弾させた際に液滴が生成される(あるいは液滴が維持される)程度に液性が隔たっている状態を示し、一方が油性で他方が水性の媒体である場合は勿論これに該当する。明確に油性対水性では無くても、上記のように液滴が生成される(あるいは液滴が維持される)程度に液性が隔たっていれば、両液体の関係は「不溶性を示す」の範疇に含まれる。液滴が維持される時間としては、第1紫外線照射装置106による予備硬化までの時間であることが好ましく、第2紫外線照射装置116による本硬化までの時間であることがより好ましい。
受容液体110としては、吐出液体120が油性の場合には、例えば、水、エタノール、メタノールや、これらの混合物を好適なものとして挙げることができる。
受容液体110には、その表面張力を低下させる界面活性剤を添加することができる。当該界面活性剤の添加により、受容液体110の表面張力を低下させることで、飛翔液滴104が着弾した際の飛翔液滴104の運動エネルギーが打ち勝つことが十分にできる程度にまで、受容液体110の表面張力を低下させることができ、より確実に粒径範囲の狭い(単分散の)微粒子を製造することができる。
勿論、当該界面活性剤を添加しなくても、飛翔液滴104が着弾した際の飛翔液滴104の運動エネルギーが受容液体110の表面張力に打ち勝つことができる場合には、当該界面活性剤の添加は必須ではない。逆に、飛翔液滴104の運動エネルギーが受容液体110の表面張力に打ち勝つことができない場合には、飛翔液滴104が受容液体110の中に入り込むことができないこともある。
受容液体110の静的表面張力としては、インクジェット装置からの吐出速度や飛翔液滴104の径等にもよるため一概には言えないが、なるべく小さいことが望ましく、具体的には45mN/m以下から選択され、20mN/m以上40mN/m以下の範囲が好ましい。したがって、水の静的表面張力は73mN/mであるため、受容液体110として水を用いた場合には、受容液体110には、その表面張力を低下させる界面活性剤を添加することが望ましい。
受容液体110の表面張力を低下させる界面活性剤とは、液体への微量添加で、気液界面/液液界面に配向し、液体の表面張力を下げ、濡れ性/浸透性を大きく変化させる物質である。中でも、より界面に配向しやすく、表面張力を低下させる機能を有すると共に、受容液体に安定に溶解または分散する界面活性剤が、本用途では望ましい。
そのような界面活性剤としては、具体的には、サーフィノール465、サーフィノール485、オルフィンE1004、オルフィンPD−001(以上、日信化学(株)製)、アセチレノールE40、アセチレノールE100(以上、川研ファインケミカル(株)製)シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤等が挙げられる。
受容液体110の表面張力を低下させる界面活性剤の添加量としては、その種類や受容液体110の組成により異なるので一概に言えないが、受容液体110全体の大略0.01質量%〜10質量%の範囲から選択され、0.05質量%〜5質量%の範囲から選択することが好ましい。
受容液体110は、着弾した液滴表面に吸着する性質を有する界面活性剤を含有することができる。当該界面活性剤の添加により、予備硬化前であっても液滴同士が相互に接着乃至一体化する作用が抑制されるため、第1紫外線照射装置による硬化の程度をより少なくすることができ、予備硬化の照射エネルギーをさらに落とすことができる。
受容液体110に着弾した液滴表面に吸着する性質を有する界面活性剤とは、液滴との親和性があり、受容液体から液滴に移動する性質を有する物質である。
そのような界面活性剤としては、具体的には、サーフィノール465、サーフィノール485(以上、日信化学(株)製)などが挙げられる。
受容液体110に着弾した液滴表面に吸着する性質を有する界面活性剤の添加量としては、その種類や受容液体110及び吐出液体120の組成により異なるので一概に言えないが、受容液体110全体の大略0.01質量%〜10質量%の範囲から選択され、0.05質量%〜5質量%の範囲から選択することが好ましい。
(受液槽118)
本実施形態において受液槽118としては、少なくとも底面が紫外線透過性を有することが必要であり、透明な材料からなることが好ましく、その他特に制限は無い。ただし、硬化反応時の反応熱によって、受容液体110の温度が上昇する場合があるため、その反応熱に対する耐熱性を有する材料を用いることが好ましい。
具体的な受液槽118の材料としては、ガラス、透明なプラスチック等が挙げられる。使用可能な透明なプラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリメチルペンテン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(インクジェット装置112)
本実施形態においてインクジェット装置112としては、既述の通りピエゾ方式の装置を用いている。所望とする微粒子の径や吐出液体120の組成等に応じて、適切なオリフィス102の開口径と圧電素子126の変形量のノズルを選択し、及び圧電素子126への印加電圧を設定することで、粒子径を設計することができる。設計可能な粒子径は、大略8μm以上60μm以下の範囲であり、インクジェット方式並びに本発明の恩恵を享受するためには、既述の通り、30μm以下から選択することが好ましく、10μm以上20μm以下から選択することがより好ましい。
既に述べたとおり、本発明において、液滴吐出装置にはピエゾ方式及びサーマル方式の何れの方式の物を用いても構わない。また、特開2006−130780号公報や特開2006−130782号公報に記載されている座屈方式による液滴吐出装置も、本発明においては好適に用いることができる。座屈方式による液滴吐出装置によれば、より高い粘度の吐出液体を吐出することができる。特に、吐出液体に機能性材料を多く含ませた場合や機能リッチにした場合には、吐出液体が高粘度化するが、座屈方式による液滴吐出装置を用いることにより、通常の方式では吐出できない高粘度の吐出液体でも、吐出して液滴化することができる。
インクジェット装置112についてのその他詳細は、既述のとおりである。
(第1紫外線照射装置106)
本実施形態において第1紫外線照射装置106としては、飛翔液滴104が受容液体110に着弾する直前及び着弾後液中に拡散/浮遊している状態の時に、該液滴に予備的な紫外線U1を照射するものであり、受容液体110における飛翔液滴104の着弾地点及びその周辺のみに局所的に紫外線を照射することができればよい。
具体的には、不図示の紫外線発生装置から射出された紫外線を光ファイバーで受容液体110の液面まで導き、先端から放射状に紫外線が出射するように光ファイバーをファイバーガイドで保持した物を、本実施形態では第1紫外線照射装置106として用いている。照射範囲はごく限定的であるため、図1に示されるように受容液体110の液面のごく近く(例えば、液面から2cm)に先端が位置するように光ファイバーを配すればよい。勿論、本発明においては、本実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、紫外線発生装置から射出された紫外線をミラーやレンズなどで液面まで導いても構わない。
紫外線照射装置としては、特に制限は無く、公知の物を用いることができるが、既述の通り第1紫外線照射装置106は、受容液体110中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態になる程度までの予備的なもので十分であることから、ごく簡易的な照射装置でも構わない。例えば、照射強度の小さいLED光源なども使用することができる。また、後に詳述する第2紫外線照射装置116と共通の紫外線照射装置を、照射レベルを落として用いても構わない。
照射波長としては、吐出液体120中の紫外線硬化剤等の受光感度の波長選択性に応じて設計すればよい。
本実施形態において第1紫外線照射装置106が紫外線U1を照射する領域は、受容液体110における飛翔液滴104の着弾地点及びその周辺であるが、既述の通り、飛翔液滴104の飛翔中においても液滴は高い球形度を示すので、本発明においては、飛翔中の飛翔液滴104に積極的に紫外線を照射しても構わない。本発明においては、液滴が受容液体に着弾する前から着弾した後までの間で、受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態になるまで予備的に硬化させ得る程度の時間にわたって紫外線を照射すればよいのであり、液滴が受容液体に着弾する前だけでも、着弾した後だけでも、或いは、着弾の前後にわたっても構わない。
ところで、本発明において「受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態になるまで」とは、本硬化が為されるまでの間、受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない程度の硬化を意味するものであり、全硬化(硬化反応し得る官能基や硬化剤の組合せが全て反応した状態)に対してどの程度硬化反応が進んだ状態であるかは、吐出液体や受容液体の組成などにもよるため一概には言えない。目安としては、全硬化に対して30mol%以上の反応が進んだ状態であり、好ましくは40mol%以上60mol%以下の反応が進んだ状態である。
(第2紫外線照射装置116)
本実施形態において第2紫外線照射装置116としては、予備硬化され受容液体110中に溜まった微粒子前駆体114全体に紫外線を照射するものであり、受液槽118の底面から紫外線を面状に(すなわち平行光で)照射する。微粒子前駆体114全体をまとめて硬化するのに十分な紫外線を照射することができればよい。
具体的には、不図示の紫外線発生装置から射出された紫外線を不図示のミラーやレンズ等で受液槽118の底面まで導き、受液槽118内の受容液体110に面状に照射する構成のものを本実施形態では第2紫外線照射装置116として用いている。
勿論、本発明においては、本実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、紫外線発生装置自体が面状発光する物を用いたり、紫外線発生装置から十分に離れた位置から照射する態様にして実質的に面状の光にしたりしても構わない。
紫外線照射装置としては、特に制限は無く、公知の物を用いることができるが、既述の通り第1紫外線照射装置106とは異なり、微粒子前駆体114が微粒子の状態になるまで十分に硬化することが要求されることから、それに見合う程度の照射強度の照射装置であることが望まれる。具体的には例えば、水銀キセノンランプやメタルハライドランプ等を例示することができる。
勿論、照射強度の小さな照射装置を用いて長時間照射することで十分な硬化レベルまで硬化させるようにしても構わない。また、既述の通り、第1紫外線照射装置106と共通の紫外線照射装置を、照射レベルを上げて用いても構わない。照射波長については、第1紫外線照射装置106の項で述べたとおりである。
本実施形態において、本硬化手段としての第2紫外線照射装置116は受液槽118の底面側だけに設けられているが、インクジェット装置112や第1紫外線照射装置106の役割を阻害しない範囲で、受液槽118の上部に紫外線照射装置を配することもできる。
<第2の実施形態>
図4は、本発明の第2の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)202から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)212と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体210を収容する受液槽(収容容器)218と、予備的に紫外線U1を照射する第1紫外線照射装置(予備硬化手段)206と、本硬化のための紫外線U2を照射する第2紫外線照射装置(本硬化手段)216a,216bと、受液槽218をスライド(移動)可能に保持するホルダ234とを備えている。また、第1紫外線照射装置206及び第2紫外線照射装置216a,216bによる紫外線や外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置212のオリフィス202の手前の開口周囲には、遮光板208が配されている。
本実施形態の微粒子製造装置は、第1の実施形態の微粒子製造装置に対して、
(1)第1紫外線照射装置206と第2紫外線照射装置216a,216bとが離れた位置にあること、
(2)第2紫外線照射装置216a,216bが上下2つ配されていること、
(3)受液槽218がスライドして、液滴の着弾及び第1紫外線照射装置206による予備硬化が為される位置(位置X)と、第2紫外線照射装置216a,216bによる本硬化が為される位置(位置Y)との間を移動し得るように構成されていること、
の3点のみが異なり、他の構成は第1の実施形態の微粒子製造装置と同一である。そのため、以下相違点のみを説明する。説明のない構成は、第1の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
まず、図4に示されるように、受液槽218が位置Xにある状態で、インクジェット装置212によって、吐出液体が飛翔液滴204として吐出される(吐出工程)。そして、飛翔液滴204は、受液槽218に収容された受容液体210に着弾し、液中に入り込む。この時、液滴は、自身の表面張力によって球形に近い状態になる。
一方、飛翔液滴204が受容液体210に着弾する直前及び着弾後液中に拡散/浮遊している状態の時、第1紫外線照射装置206によって、前記液滴に予備的な紫外線U1が照射され、液滴中の硬化性樹脂材料が一部反応して硬化し始める(予備硬化工程)。
受容液体210中で予備的に硬化(半硬化)されることにより得られた微粒子前駆体214が受容液体210中に溜まり、図5に示されるように一定量以上になった状態で、インクジェット装置212からの液滴吐出を終了し、第1紫外線照射装置206による紫外線U1の照射も終了する。なお、図5は、液滴吐出及び予備的な紫外線照射終了後(予備硬化工程の後)の状態を示す本実施形態の微粒子製造装置の模式断面図である。
その後、微粒子前駆体214で満たされた受容液体210を収容する受液槽218を、ホルダ234内で矢印B方向にスライドさせて位置Yまで移動する。そして、図6に示すように、第2紫外線照射装置216a,216bにより、受容液体210中の微粒子前駆体214全体に紫外線が照射され、微粒子前駆体214中の硬化性樹脂材料のうち予備硬化において反応しなかった部分が反応して硬化する(本硬化工程)。なお、図6は、第2紫外線照射装置により本硬化工程の操作をしている状態を示す本実施形態の微粒子製造装置の模式断面図である。
このようにして、受容液体210中で微粒子が製造される。得られた微粒子は、球形に近い上に、インクジェットが液滴の径を制御することが可能であることから、粒径範囲の狭い(単分散に近い)ものとなること等、第1の実施形態で説明した効果と同様の効果を奏する他、本実施形態特有の効果をも同時に奏する。
すなわち、第2紫外線照射装置216a,216bが上下2つ配されていることから、本硬化工程における紫外線照射を微粒子前駆体214全体に対して効率的に照射することができる。そのため、紫外線の照射時間を短くすること、及び/または、紫外線の光量を小さくすることができるほか、総照射エネルギーを下げたり、1度に本硬化工程の処理をする微粒子前駆体214の量を多くしたりすることもできる。
そのほか、例えば、受液槽218をホルダ234から抜き出すことができるようにした上で、2つ以上の受液槽218を用意すれば、位置Xと位置Yとに同時に受液槽218を置いて、吐出工程及び予備硬化工程の操作と、本硬化工程の操作とを同時に行うことができ、バッチ処理による連続稼働が可能となり、微粒子をより効率的に量産することができる。
<第3の実施形態>
図7は、本発明の第3の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)302から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)312と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体310を収容する受液槽(収容容器)318と、予備的に紫外線Uを照射する紫外線照射装置(予備硬化手段)336と、本硬化のための熱を発生する加熱装置(本硬化手段)346とを備えている。また、紫外線照射装置336による紫外線や外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置312のオリフィス302の手前の開口周囲には、遮光板308が配されている。
本実施形態の微粒子製造装置は、第1の実施形態の微粒子製造装置に対して、
(1)不図示の吐出液体として、紫外線に対する硬化性(以下、単に「紫外線硬化性」という場合がある。)と熱に対する硬化性(以下、単に「熱硬化性」という場合がある。)の双方の性質を併せ持った材料を用いていること、
(2)本硬化手段として紫外線硬化装置ではなく加熱装置346を用いていること、
の2点のみが異なり、他の構成は第1の実施形態の微粒子製造装置と同一である。そのため、以下相違点のみを説明する。説明のない構成は、第1の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
まず、図7に示されるように、インクジェット装置312によって、吐出液体が飛翔液滴304として吐出される(吐出工程)。そして、飛翔液滴304は、受液槽318に収容された受容液体310に着弾し、液中に入り込む。この時、液滴は、自身の表面張力によって球形に近い状態になる。
一方、飛翔液滴304が受容液体310に着弾する直前及び着弾後液中に拡散/浮遊している状態の時、紫外線照射装置336によって、前記液滴に予備的なエネルギーとして紫外線Uが照射され、液滴中の硬化性樹脂材料が一部反応して硬化し始める(予備硬化工程)。
受容液体310中で予備硬化されることにより得られた微粒子前駆体314が受容液体310中に溜まり、一定量以上になった状態で、インクジェット装置312からの液滴吐出を終了し、外線照射装置306による紫外線Uの照射も終了する。
そして、図8に示すように、加熱装置346により、受容液体310中の微粒子前駆体314全体に熱が与えられ、微粒子前駆体314中の硬化性樹脂材料のうち予備硬化において紫外線で反応しなかった部分が熱により反応して硬化する(本硬化工程)。なお、図8は、加熱装置により本硬化工程の操作をしている状態を示す本実施形態の微粒子製造装置の模式断面図である。
このようにして、受容液体310中で微粒子が製造される。得られた微粒子は、球形に近い上に、インクジェットが液滴の径を制御することが可能であることから、粒径範囲の狭い(単分散に近い)ものとなること等、第1の実施形態で説明した効果と同様の効果を奏する。
また、硬化方法が、紫外線照射のように光を使った方式ではなく、熱を使った方式なので、吐出液体に色材を含ませていても、微粒子前駆体314全体に満遍なくエネルギーを行き渡らせることができ、より多くの微粒子前駆体314を溜めて一度で大量に硬化することができる。
さらに、本硬化手段として、装置構成が簡素な加熱装置を用いているので、紫外線照射装置を用いた場合に比して微粒子製造装置を低コストで作製することができる。
次に、本実施形態において特徴的な構成要素について詳しく説明する。
(吐出液体)
本実施形態において吐出液体は、既述の通り、紫外線硬化性と熱硬化性の双方の性質を併せ持った硬化性樹脂材料を用いている。より詳しくは、紫外線の照射及び/または熱の付与によりモノマー及び/またはオリゴマーが重合してポリマーを合成する硬化性樹脂材料を含むものである。
熱の付与によりモノマー及び/またはオリゴマーが重合してポリマーを合成する硬化性樹脂材料としては、モノマー及び/またはオリゴマー同士が熱の付与により反応して重合する性質を有する物を用いることもできるし、熱の付与により反応が開始する重合開始剤とモノマー及び/またはオリゴマーとを混合した物を用いることもできる。
硬化性樹脂材料に対して、熱硬化性に加えて紫外線硬化性をも持たせるためには、さらに紫外線硬化剤を添加する方法と、前記モノマー及び/またはオリゴマーに紫外線硬化性を示す官能基を付加させる方法と、を挙げることができる。また、本実施形態において硬化性樹脂材料に持たせたい紫外線硬化性は、半硬化する程度の予備的なもので足り、熱硬化性の材料であれば若干の紫外線硬化性を示すこともあるため、その場合には紫外線硬化性を敢えて付与しなくても構わない場合がある。
本実施形態において使用可能なモノマーやオリゴマーについても、基本骨格としてとしては第1の実施形態で説明したとおりであり、これに熱硬化性を示す官能基、あるいは、添加する重合開始剤との間に熱による反応性を示す官能基を付加したものを挙げることができる。
本実施形態においても吐出液体には、色材、酸素捕捉剤、その他各種添加剤を添加することができる。また、適当な分散媒を用いて吐出液体を調製することもできる。これらについては第1の実施形態と同様なので、詳しい説明は割愛する。
吐出液体320としては、上市されている熱硬化型樹脂やこれを分散媒(溶媒)で希釈した物、さらに紫外線硬化剤やその他各種添加剤を添加したもの等を用いることもできる。
(加熱装置346)
本実施形態において加熱装置346としては、予備硬化され受容液体310中に溜まった微粒子前駆体314全体に熱を付与するものであり、受液槽318の底面から加熱する。微粒子前駆体114のみならず受容液体310もろとも加熱して、微粒子前駆体114を硬化するのに十分な温度になるまで加熱する。
加熱装置としては、特に制限は無く、公知の物を用いることができる。具体的には例えば、電熱コイルヒーター、ハロゲンヒーター、赤外線ヒーター、インダクションヒーター、ガスヒーター等が挙げられ、何れも用いることができる。
(受液槽318)
本実施形態において受液槽318としては、特に制限は無く、どのような液槽を用いても構わない。本実施形態では、本硬化手段として加熱装置346を用いているため、受液槽318の底面が紫外線透過性を有することも要求されない。
ただし、加熱装置346によって加熱されると共に、収容する受容液体310も高温になるため、相応の耐熱性を有する材料を用いることが好ましい。具体的な材料については、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
<第4の実施形態>
図9は、本発明の第4の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)402から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)412と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体410を収容する受液槽(収容容器)418と、本硬化のための熱を発生する加熱装置(本硬化手段)446とを備えている。また、外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置412のオリフィス402の手前の開口周囲には、遮光板408が配されている。
本実施形態の微粒子製造装置は、第1の実施形態の微粒子製造装置に対して、
(1)不図示の吐出液体が、顔料を含有していること、
(2)受容液体410が、多価金属塩を含有していること、
(3)予備硬化手段としての紫外線硬化装置が配されていないこと、
(4)本硬化手段として紫外線硬化装置ではなく加熱装置446を用いていること、
の4点のみが異なり、他の構成は第1の実施形態の微粒子製造装置と同一である。そのため、以下相違点のみを説明する。説明のない構成は、第1の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
また、本硬化手段としての加熱装置446及び受液槽418は、第3の実施形態の加熱装置346及び受液槽318と同一の構成であるため、第3の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
本実施形態においては、不図示の吐出液体が顔料を含有しているとともに、受容液体410が多価金属塩を含有している。
図10に、顔料分子の構造をイメージで表すイメージ図を示す。図10に示すように、顔料分子の多くは負に帯電した官能基を複数有する。このような顔料が多価金属塩中の多価金属イオンに出会うと、図11に示すように、当該多価金属イオンMe+が仲立ちして顔料分子が凝集してネットワーク化する。ここで図11は、多価金属塩により顔料分子が凝集している様子をイメージで表すイメージ図である。
本実施形態では、この作用を予備硬化手段として利用している。本実施形態の微粒子製造装置による微粒子の製造について説明する。
まず、図9に示されるように、インクジェット装置412によって、吐出液体が飛翔液滴404として吐出される(吐出工程)。そして、飛翔液滴404が受容液体410に着弾して液中に入り込み、拡散/浮遊する。この時、液滴自身の表面張力によって球形に近い状態になる。
受容液体410中において、飛翔液滴404に含まれる顔料が、受容液体410に含まれる多価金属塩の内、多価金属イオンが液滴内に滲入し、これが仲立ちして顔料分子同士が凝集してネットワーク化する(図11参照)。
このようにして起こる液滴中での顔料分子のネットワーク化により、液滴全体として予備的に硬化して、微粒子前駆体414が形成される(予備硬化工程)。つまり、本実施形態において、予備硬化手段として特別の装置構成を具備する物ではなく、不図示の吐出液体が顔料を含有しているとともに、受容液体410が多価金属塩を含有していることが全体として、本発明に言う「予備硬化手段」に相当する。
受容液体410中で予備硬化されることにより得られた微粒子前駆体414が受容液体410中に溜まり、一定量以上になった状態で、インクジェット装置412からの液滴吐出を終了する。
そして、図12に示すように、加熱装置446により、受容液体410中の微粒子前駆体414全体に熱が与えられ、微粒子前駆体414中の硬化性樹脂材料が熱により反応して硬化する(本硬化工程)。なお、図10は、加熱装置により本硬化工程の操作をしている状態を示す本実施形態の微粒子製造装置の模式断面図である。
このようにして、受容液体410中で微粒子が製造される。得られた微粒子は、球形に近い上に、インクジェットが液滴の径を制御することが可能であることから、粒径範囲の狭い(単分散に近い)ものとなること等、第1の実施形態で説明した効果と同様の効果を奏する。また、本硬化手段として、装置構成が簡素な加熱装置を用いているので、紫外線照射装置を用いた場合に比して微粒子製造装置を低コストで作製することができる。
さらに、予備硬化手段の構成を吐出液体と受容液体410の配合に担わせているため、予備硬化手段としての装置構成を必要とせず、紫外線照射装置や加熱手段を予備硬化手段として用いた場合に比して、微粒子製造装置を低コストで作製することができる。
次に、本実施形態において特徴的な構成要素について詳しく説明する。
(吐出液体)
本実施形態において、吐出液体には顔料が含まれる。
配合可能な顔料としては、特に制限は無いが、顔料表面が、カルボン酸、スルホン酸等のアニオン性官能基で修飾されていることが好ましい。配合可能な顔料として、具体的に例えば、cabojet−300、cabojet−260M、 cabojet−250C、cabojet−260Y(以上、キャボット社製)等を挙げることができる。
吐出液体中における当該顔料の配合割合としては、1質量%以上10質量%以下の範囲内にすることが好ましく、2質量%以上8質量%以下の範囲内にすることがより好ましい。顔料の配合割合が多過ぎると、吐出液全体の硬化が不十分になるため好ましくなく、逆に配合割合が少な過ぎると、多価金属イオン(或いは後述する有機酸若しくはアミン)による凝集の効果が十分に期待できず、本発明に求められる予備的な硬化が果たし得ない可能性があるため好ましくない。
本実施形態において吐出液体は、熱硬化性を有する硬化性樹脂材料を用いている。より詳しくは、熱の付与によりモノマー及び/またはオリゴマーが重合してポリマーを合成する硬化性樹脂材料を含むものである。
熱の付与によりモノマー及び/またはオリゴマーが重合してポリマーを合成する硬化性樹脂材料としては、モノマー及び/またはオリゴマー同士が熱の付与により反応して重合する性質を有する物を用いることもできるし、熱の付与により反応が開始する重合開始剤とモノマー及び/またはオリゴマーとを混合した物を用いることもできる。
本実施形態において使用可能なモノマーやオリゴマーについても、基本骨格としてとしては第1の実施形態で説明したとおりであり、これに熱硬化性を示す官能基、あるいは、添加する重合開始剤との間に熱による反応性を示す官能基を付加したものを挙げることができる。
本実施形態においても吐出液体には、色材、酸素捕捉剤、その他各種添加剤を添加することができる。また、適当な分散媒を用いて吐出液体を調製することもできる。これらについては第1の実施形態と同様なので、詳しい説明は割愛する。
吐出液体420としては、上市されている熱硬化型樹脂やこれを分散媒(溶媒)で希釈した物、さらにその他各種添加剤を添加したもの等を用いることもできる。
(受容液体410)
本実施形態において受容液体410は、多価金属塩を含有する。多価金属塩とは、二価以上の金属の塩であり、そのような金属としては、Mg、Ca、Zn、Al、Cu、Ba、Fe、Mn等を挙げることができる。
これら金属の硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、塩酸塩、酢酸塩等を本実施形態において多価金属塩として用いることができ、具体的にはMg(NO32、Ca(NO32、MgSO4、ZnSO4を好適なものとして例示することができる。
多価金属塩に代えて、有機酸やアミンを同様の目的で使用することもできる。
図13に、多価金属塩に代えて有機酸を用いた場合の、図11と同様のイメージ図、すなわち、有機酸により顔料分子が凝集している様子をイメージで表すイメージ図を示す。顔料が有機酸中のカチオンに出会うと、図13に示すように、負に帯電した官能基に結合し、当該官能基の逆極性に帯電した部分同士が互いに引き寄せ会い、顔料分子が凝集してネットワーク化する。ここで図11は、多価金属イオンが仲立ちして顔料分子が凝集している様子をイメージで表すイメージ図である。アミンの場合も、アミノ基が同様の働きをすることで、顔料分子が凝集してネットワーク化する。
本発明に適用可能な有機酸としては、例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、吉草酸、カプロン酸、ステアリン酸、ピロリドンカルボン酸、さらにはアミノ酸等を挙げることができるが、これらに限定されえるものではない。
本発明に適用可能なアミンとしては、例えば、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、アニリン、ピペリジン、モルホリン等を挙げることができるが、これらに限定されえるものではない。
受容液体410中におけるこれら物質(多価金属塩、有機酸、アミン)の配合割合としては、0.01mol/l以上5mol/l以下の範囲内にすることが好ましく、0.05mol/l以上3mol/l以下の範囲内にすることがより好ましい。これら物質の配合割合が多過ぎると、受容液体の安定性に影響があり、析出物が発生したりするため好ましくなく、逆に配合割合が少な過ぎると、凝集の効果が十分に期待できず、本発明に求められる予備的な硬化が果たし得ない可能性があるため好ましくない。
これら物質(多価金属塩、有機酸、アミン)以外の配合や性質等に関しては、第1の実施形態における受容液体110と変わりが無いので、第1の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
<第5の実施形態>
図14は、本発明の第5の実施形態である微粒子製造装置の模式断面図である。
本実施形態の微粒子製造装置は、主として、硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にしてオリフィス(吐出口)502から吐出するインクジェット装置(液滴吐出装置)512と、前記吐出液体が不溶性を示す受容液体510を収容する受液槽(収容容器)518と、予備的に紫外線U1を照射する第1紫外線照射装置(予備硬化手段)506と、本硬化のための紫外線U2を照射する第2紫外線照射装置(本硬化手段)516a,516bとを備えている。また、第1紫外線照射装置506及び第2紫外線照射装置516a,516bによる紫外線や外光から吐出前の吐出液体を保護すべく、インクジェット装置512のオリフィス502の手前の開口周囲には、遮光板508が配されている。
本実施形態の微粒子製造装置は、第1の実施形態の微粒子製造装置に対して、
(1)受液槽518が幅広で、インクジェット装置512及び第1紫外線照射装置506と第2紫外線照射装置516a,516bとが離れた位置にあること、
(2)第2紫外線照射装置516a,516bが上下2つ配されていること、
(3)受液槽518の幅方向両端に配管538が連結され、かつ、配管538の途中に、矢印C方向へ液を移送するポンプ540が配されていること、
(4)受液槽518の幅方向の第2紫外線照射装置516a,516bが設けられた側の端部周辺に、フィルタ(微粒子前駆体堰き止め部材)542が配されていること、
の4点のみが異なり、他の構成は第1の実施形態の微粒子製造装置と同一である。そのため、以下相違点のみを説明する。説明のない構成は、第1の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
また、本硬化手段としての第2紫外線照射装置516a,516bは、第2の実施形態の第2紫外線照射装置216a,216bと同一の構成であるため、第3の実施形態の説明を以って本実施形態の説明とする。
まず、図14に示されるように、インクジェット装置512によって、吐出液体が飛翔液滴504として吐出される(吐出工程)。そして、飛翔液滴504は、受液槽518に収容された受容液体510に着弾し、液中に入り込む。この時、液滴は、自身の表面張力によって球形に近い状態になる。
一方、飛翔液滴504が受容液体510に着弾する直前及び着弾後液中に拡散/浮遊している状態の時、第1紫外線照射装置506によって、前記液滴に予備的な紫外線U1が照射され、液滴中の硬化性樹脂材料が一部反応して硬化し始める(予備硬化工程)。このようにして、受液槽518における飛翔液滴504が着弾した位置Eにおいて該液滴が予備的に硬化(半硬化)されることにより得られた微粒子前駆体514が生成される。
ポンプ540による矢印C方向への液の移送によって、受液槽518内の受容液体510には、矢印D方向への液流が生じている。この液流によって、生成された微粒子前駆体514が矢印D方向へ搬送され、フィルタ(微粒子前駆体堰き止め部材)に堰き止められて、下流の第2紫外線照射装置516a,516bによる硬化が為される位置Fに堆積する。すなわち、ポンプ540、配管538及びフィルタ542で、微粒子前駆体514の搬送を担う搬送手段を構成する。
そして、位置Fにおける微粒子前駆体514が、図14に示されるように一定量以上に堆積した段階で、第2紫外線照射装置516a,516bにより、受容液体510中の微粒子前駆体514全体に紫外線が照射される。紫外線の照射により、微粒子前駆体514は、含まれる硬化性樹脂材料のうち予備硬化において反応しなかった部分が反応して硬化する(本硬化工程)。
このようにして、受容液体510中で微粒子が製造される。得られた微粒子は、球形に近い上に、インクジェットが液滴の径を制御することが可能であることから、粒径範囲の狭い(単分散に近い)ものとなること等、第1の実施形態で説明した効果と同様の効果を奏する他、本実施形態特有の効果をも同時に奏する。
すなわち、インクジェット装置512及び第1紫外線照射装置506と第2紫外線照射装置516a,516bとが離れた位置にあり、受容液体510中の微粒子前駆体514について、両位置間を搬送する搬送手段(ポンプ540、配管538及びフィルタ542)を備えるため、吐出工程及び予備硬化工程の操作と、本硬化工程の操作とを同時に行うことができ、連続稼働が可能となり、微粒子をより効率的に量産することができる。
勿論、第2の実施形態と同様、第2紫外線照射装置516a,516bが上下2つ配されていることから、本硬化工程における紫外線照射を微粒子前駆体514全体に対して効率的に照射することができる。そのため、紫外線の照射時間を短くすること、及び/または、紫外線の光量を小さくすることができるほか、総照射エネルギーを下げたり、1度に本硬化工程の処理をする微粒子前駆体514の量を多くしたりすることもできる。
次に、本実施形態において特徴的な構成要素について詳しく説明する。
(搬送手段)
本実施形態において搬送手段の一部を担う配管538及びポンプ540は、特別な仕様のものである必要は無く、従来公知の、乃至、上市された何れの物も用いることができる。配管538の選択や取り回し、ポンプ540の選択等は、受液槽518内の受容液体514の液流(矢印D)が最適になるように適宜設計すればよい。
フィルタ542としては、受容液体514が透過し、微粒子前駆体514及び製造された微粒子が透過しない開口径の物を選択する。液流が阻害されないように受容液体514ができるだけ自由に透過することが望まれるので、得ようとする微粒子の径よりも僅かに小さな開口径の物が望ましい。具体的には、得ようとする微粒子の径の50%〜90%の開口径であることが好ましく、60%〜80%の開口径であることがより好ましい。
フィルタ542の材質は特に制限は無いが、受容液体514や本硬化工程の反応で侵されない材質を選択する。
本実施形態では、配管538、ポンプ540及びフィルタ542で搬送手段を構成しているが、位置Eから位置Fまで微粒子前駆体514を搬送し得る液流を受容液体514に生じさせ得るものであれば、本実施形態の構成に限定されない。例えば、撹拌羽方式の撹拌装置なども、適切な配置によって、所望とする液流を生じさせ得る。
以上、5つの好ましい実施形態を挙げて本発明の微粒子製造装置及び本発明の微粒子の製造方法を詳細に説明したが、本発明はこれらの実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、それぞれの実施形態の構成を相互に入れ替えたり、或いは、他の実施形態の構成を付加した場合も、本発明の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
その他、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明を適宜改変することができる。かかる改変によってもなお本発明の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
以下、本発明を、実施例を挙げることで、より具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図4に記載の第2の実施形態の微粒子製造装置を試作し、実際に微粒子を製造した。図4〜図6を参照しつつ説明する。
<吐出液体の調製>
フッ素系紫外線硬化型樹脂(モノマーまたはオリゴマー)であるディフェンサOP−43(DIC(株)製、粘度20mPa・s)に、酸素補足剤としてのジエタノールアミンを濃度が1質量%となるように添加して、実施例1で用いる吐出液体Aを調製した。
<受容液体の調製>
水(静的表面張力73mN/m)に、表面張力を低下させるための界面活性剤として、サーフィノール465(日信化学(株)製)を濃度が1質量%となるように添加して、実施例1で受容液体210として用いる受容液体Aを調製した。得られた受容液体の静的表面張力は35mN/mであった。
<微粒子製造装置の構成>
図2に示される構造のヘッドを用いたピエゾ方式のインクジェット装置を用いて、第2の実施形態の微粒子製造装置を試作した。以下、その諸元を列記する。
(インクジェット装置212)
・液滴体積:2pl
・吐出時の初速度:10m/s
・ノズルから液体表面までの距離:約3mm
(第1紫外線照射装置206)
・光源:LED(光ファイバーで所定の位置まで導く)
・照射位置(光ファイバーの先端位置):受容液体210の液面から2cm
・照射光の波長:375nm
・照射強度:1000mW/cm2
(第2紫外線照射装置216a,216b)
・光源:水銀キセノンランプ×2個
・照射光の波長:250〜600nm
・照射強度:4500mW/cm2
・照射時間:5分
<微粒子の製造>
(吐出工程及び予備硬化工程)
図4に示されるように、受液槽218が位置Xにある状態で、インクジェット装置212から、吐出液体Aを常温で吐出し、液滴化した飛翔液滴204を、受液槽218に収容される受容液体210に着弾させた(吐出工程)。着弾した飛翔液滴204は受容液体210中に入り込み、自身の表面張力によって球形に近い状態になった。
また、同時に第1紫外線照射装置206も稼働させ、飛翔液滴204が受容液体210に着弾する直前及び着弾後液中に拡散/浮遊している状態の時に、予備的な紫外線U1を照射した(予備硬化工程)。硬化された液滴は、液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態であり、半硬化状態の微粒子前駆体214となっていた。
吐出液体Aを10秒間吐出したところでインクジェット装置212からの液滴吐出を停止し、その10秒後に第1紫外線照射装置206の稼働を停止した。
得られた半硬化状態の微粒子前駆体214を一部サンプリングし、FT−IRで分析したところ、内部は完全な架橋は得られていない(完全には重合していない)が,粒子同士の接触によりお互いがくっつくことはない(タック性はない)程度の硬化状態であることが確認された。
なお、純水(界面活性剤を添加しないもの)を受容液体として、上記同様に吐出工程の操作を確認的に行ったが、吐出された飛翔液滴は受容液体中に入らず、液面に広がった。したがって、本実施例の各種条件においては、受容液体の表面張力を低下させる界面活性剤の添加が有効であることが確認された。
(本硬化工程)
図5に示すように、受液槽218をホルダ234内で矢印B方向にスライドさせて位置Yまで移動した。そして、第1紫外線照射装置206の稼働停止から30秒後、今度は、図6に示すように、第2紫外線照射装置216を稼働させ、大光量の光源により微粒子前駆体214に紫外線を照射してまとめて硬化させることで、微粒子を製造した。
(その後の処理)
得られた微粒子を受容液体210から取り出し、純水で洗浄して、メッシュ径1.2μmのフィルタで分離した後、40℃の環境で1時間乾燥させた。
得られた実施例1の微粒子の各種物性を測定したところ、個数平均粒径が16μm、粒径分布の標準偏差σが0.5μm、形状係数SF−1が125、屈折率が1.43(λ=589nm)であった。個数平均粒径と粒径分布の標準偏差σから粒径のバラツキを求めると、
(0.5/16)×100≒3.1
であり、粒径が揃っていることが確認された。
個数平均粒径及び屈折率が好適で、透明な実施例1で得られた微粒子は、粒径が揃っていて、例えばファイバーケーブルの接合コネクターや、LED、EL発光素子等の集光用レンズ(マイクロボールレンズ)として好適に利用することができる。
[比較例1]
実施例1において、第1紫外線照射装置206を一切稼働させず、予備硬化工程の操作を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして微粒子を製造した。
得られた比較例1の微粒子の各種物性を測定したところ、個数平均粒径が26μm、粒径分布の標準偏差σが4.5μmであり、この値から粒径のバラツキを求めると、
(4.5/26)×100≒17.3
であり、粒度分布が大きく広がっていることが確認された。
[実施例2]
図7に記載の第3の実施形態の微粒子製造装置を試作し、実際に微粒子を製造した。図7及び図8を参照しつつ説明する。
<吐出液体の調製>
アクリル系紫外線硬化型樹脂(モノマー)であるPEG400DA(ダイセルサイテック(株)製、粘度60mPa・s)に、色材としての黒色自己分散顔料Cabojet300(キャボット社製)を4質量%、重合開始剤IRGACURE754(チバスペシャルケミカルズ製)を1質量%、酸素補足剤としてのジエタノールアミンを1質量%添加して、吐出液体Bを調製した。
<受容液体>
実施例2においては、実施例1と同様、受容液体として受容液体Aを用いた。
<微粒子製造装置の構成>
図2に示される構造のヘッドを用いたピエゾ方式のインクジェット装置を用いて、第3の実施形態の微粒子製造装置を試作した。以下、その諸元を列記する。
(インクジェット装置312)
・液滴体積:1pl
・吐出時の初速度:10m/s
・ノズルから液体表面までの距離:約3mm
(紫外線照射装置306)
紫外線照射装置306は、実施例1の第1紫外線照射装置206と同一諸元。
(加熱装置346)
・電熱式プレートヒーター(600W)、温度調節器付
<微粒子の製造>
(吐出工程及び予備硬化工程)
図7に示されるように、インクジェット装置312から、吐出液体Bを常温で吐出し、液滴化した飛翔液滴304を、受液槽318に収容される受容液310に着弾させた(吐出工程)。着弾した飛翔液滴304は受容液体310中に入り込み、自身の表面張力によって球形に近い状態になった。
また、同時に紫外線照射装置306も稼働させ、飛翔液滴304が受容液体310に着弾する直前及び着弾後液中に拡散/浮遊している状態の時に、予備的な紫外線Uを照射した(予備硬化工程)。硬化された液滴は、液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態であり、半硬化状態の微粒子前駆体314となっていた。
吐出液体Bを10秒間吐出したところでインクジェット装置312からの液滴吐出を停止し、その10秒後に紫外線照射装置306の稼働を停止した。
(本硬化工程)
紫外線照射装置306の稼働停止と同時に、本硬化手段である加熱装置346の電源を入れ、受容液体310の温度を60℃に10分かけて昇温させた後、その温度で1時間保持して、熱により微粒子前駆体314をまとめて硬化させることで、微粒子を製造した。
(その後の処理)
得られた微粒子を受容液体310から取り出し、純水で洗浄して、メッシュ径1.2μmのフィルタで分離した後、40℃の環境で1時間乾燥させた。
得られた実施例2の微粒子の各種物性を測定したところ、個数平均粒径が12μm、粒径分布の標準偏差σが0.4μm、形状係数SF−1が130の黒色微粒子であることが確認された。また、個数平均粒径と粒径分布の標準偏差σから粒径のバラツキを求めると、
(0.4/12)×100≒3.3
であり、粒径が揃っていることが確認された。
[実施例3]
図9に記載の第4の実施形態の微粒子製造装置を試作し、実際に微粒子を製造した。図9、図11及び図12を参照しつつ説明する。
<吐出液体の調製>
実施例3においては、実施例2と同様、吐出液体として吐出液体Bを用いた。
<受容液体の調製>
水(静的表面張力73mN/m)に、表面張力を低下させるための界面活性剤として、サーフィノール465(日信化学(株)製)を濃度が1質量%となるように、さらに多価金属塩としてMg(NO32を濃度が5質量%となるように添加して、実施例3で受容液体410として用いる受容液体Bを調製した。得られた受容液体の静的表面張力は29mN/mであった。
<微粒子製造装置の構成>
図2に示される構造のヘッドを用いたピエゾ方式のインクジェット装置を用いて、第4の実施形態の微粒子製造装置を試作した。以下、その諸元を列記する。
(インクジェット装置412)
・液滴体積:1pl
・吐出時の初速度:10m/s
・ノズルから液体表面までの距離:約3mm
(加熱装置446)
加熱装置446は、実施例2の加熱装置346と同一諸元。
(吐出工程及び予備硬化工程)
図7に示されるように、インクジェット装置412から、吐出液体Bを常温で吐出し、液滴化した飛翔液滴404を、受液槽418に収容される受容液410に着弾させた(吐出工程)。着弾した飛翔液滴404は受容液体410中に入り込み、自身の表面張力によって球形に近い状態になった。
受容液体410中においては、飛翔液滴404に含まれる顔料が、受容液体410に含まれるMg2+が液滴内に滲入し、これが仲立ちして顔料分子同士が凝集してネットワーク化する(図11参照)ことで、液滴全体として予備的に硬化して、微粒子前駆体414が形成された(予備硬化工程)。
吐出液体Bを20秒間吐出したところでインクジェット装置412からの液滴吐出を停止した。
(本硬化工程)
インクジェット装置412からの液滴吐出停止と同時に、本硬化手段である加熱装置446の電源を入れ、受容液体410の温度を60℃に15分かけて昇温させた後、その温度で1時間保持して、熱により微粒子前駆体414をまとめて硬化させることで、微粒子を製造した。
(その後の処理)
得られた微粒子を受容液体410から取り出し、純水で洗浄して、メッシュ径1.2μmのフィルタで分離した後、40℃の環境で1時間乾燥させた。
得られた実施例3の微粒子の各種物性を測定したところ、個数平均粒径が12μm、粒径分布の標準偏差σが0.4μm、形状係数SF−1が135の黒色微粒子であることが確認された。また、個数平均粒径と粒径分布の標準偏差σから粒径のバラツキを求めると、
(0.4/12)×100≒3.3
であり、粒径が揃っていることが確認された。
本発明の微粒子製造装置及び本発明の微粒子の製造方法は、ごく微細で球形度が高く、また粒径範囲の狭い(単分散に近い)微粒子を量産できるため、そのような特性の微粒子が望まれる様々な技術分野で利用可能である。
例えば、電子写真方式の画像形成装置におけるトナー、光学用のマイクロボールレンズ、化粧料及びその配合剤、等を製造する際に利用することができる。勿論これらはあくまでも例示であり、ごく微細で球形度が高く、また粒径範囲の狭い(単分散に近い)微粒子が望まれる場合には、如何なる技術分野であっても利用可能である。
100,200,300,400,500:微粒子製造装置、 102,202,302,402,502:オリフィス(吐出口)、 104,204,304,404,504:飛翔液滴(液滴)、 106,206,506:第1紫外線照射装置(予備硬化手段)、 108,208,308,408,508:遮光板、 110,210,310,410,510:受容液体、 112,212,312,412,512:インクジェット装置(液滴吐出装置)、 114,214,314,414,514:微粒子前駆体、 116,216a,216b,516a,516b:第2紫外線照射装置(本硬化手段)、 118,218,318,418,518:受液槽(収容容器)、 120:吐出液体、 122:共通液室(リザーバ)、 124:液体供給路、 126:圧電素子(ピエゾ素子)、 128:振動板、 130:圧力室、 132:ノズル板
234:ホルダ、
336:紫外線照射装置(予備硬化手段)、
346,446:加熱装置(本硬化手段)、
538:配管(搬送手段)、
540:ポンプ(搬送手段)、
542:フィルタ(搬送手段)

Claims (5)

  1. 紫外線に対し硬化性を示す硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にして吐出口から吐出する液滴吐出装置と、
    前記吐出液体が不溶性を示す液体であって、前記吐出口から吐出して前記液滴が着弾する受容液体を収容する収容容器と、
    前記液滴が前記受容液体に着弾する前及び/または着弾した後に、前記液滴に紫外線を照射することにより、前記受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態まで予備的に硬化して微粒子前駆体を形成する予備硬化手段と、
    前記受容液体中の前記微粒子前駆体を、さらに前記硬化性樹脂材料を反応させてまとめて硬化する本硬化手段と、
    を備え、
    前記本硬化手段が、前記液滴が着弾した位置以外の位置で前記微粒子前駆体が硬化されるように配され、かつ、前記受容液体に液流を生じさせて、前記液滴が着弾した位置から前記本硬化手段による硬化が為される位置まで前記微粒子前駆体を搬送する搬送手段を有することを特徴とする微粒子製造装置。
  2. 前記吐出液体が、さらに色材を含有することを特徴とする請求項1に記載の微粒子製造装置。
  3. 前記受容液体が、その表面張力を低下させる界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の微粒子製造装置。
  4. 前記受容液体が、着弾した前記液滴表面に吸着する性質を有する界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の微粒子製造装置。
  5. 少なくとも紫外線に対し硬化性を示す硬化性樹脂材料を含む吐出液体を液滴にして、前記吐出液体が不溶性を示す液体であって、収容容器に収容された受容液体に、液滴吐出装置の吐出口から吐出する吐出工程と、
    前記液滴が前記受容液体に着弾する前及び/または着弾した後に、前記液滴に紫外線を照射することにより、前記受容液体中で前記液滴同士が相互に接着乃至一体化しない状態まで予備的に硬化して微粒子前駆体を形成する予備硬化工程と、
    前記受容液体中の前記微粒子前駆体を、さらに前記硬化性樹脂材料を反応させてまとめて硬化する本硬化工程と、
    を含み、
    前記本硬化工程が、前記液滴が着弾した位置以外の位置で前記微粒子前駆体が硬化されるように行われ、かつ、前記受容液体に液流を生じさせて、前記液滴が着弾した位置から前記本硬化工程による硬化が為される位置まで前記微粒子前駆体を搬送する搬送工程を有することを特徴とする微粒子の製造方法。
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