JP5565992B2 - 酵母キャンディダ・ユティリスの形質転換法 - Google Patents

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本発明は、酵母キャンディダ・ユティリス(Candida utilis)の染色体DNA中に外来遺伝子を導入する、キャンディダ・ユティリスの新規形質転換法に関する。
キャンディダ・ユティリスは、炭素資化域が広く、好気的条件下での培養でエタノールを生成せず、その増殖阻害も受けないことから、高濃度での連続培養による菌体製造が可能であり、食飼料用のタンパク質源等として広く使用されているのみならず、グルタチオン等の生産株として広く工業的に利用されてきた。
組み換えDNA技術の発展によって、遺伝子を自在に改変しあるいは加工し、これを細胞に導入して遺伝子を組み換え、例えばその発酵特性の改良、工業的有用性の増大、などが行われており、種々の酵母で可能となってきた。
目的の遺伝子を安定に細胞内で保持させる為には染色体中に導入することが望ましい。染色体に遺伝子を導入する方法には、組込みのターゲットとして染色体と相同なDNA配列を必要とする相同組換えと、それを必要としない非相同組換えとがある。
酵母では一般的に前者の効率が高く、キャンディダ・ユティリスにおいても相同組換えにより、染色体に外来遺伝子を導入する方法、例えば、薬剤耐性マーカー、キャンディダ・ユティリス染色体DNAと相同な配列及び異種遺伝子を含んだベクターによりゲノム中に導入するキャンディダ・ユティリスの形質転換系は、既に知られている(特許文献1)。
一方、非相同組換えによる染色体への外来遺伝子の導入は、ヒトなど高等真核生物では高頻度で見られるのに対し、酵母では著しく低頻度であることが知られている。しかし、その組込みの効率を改善する手法として、目的遺伝子を含むベクターとそれを切断可能な制限酵素とを同時に細胞内に導入するREMI法(Restriction Enzyme-Mediated integration)が考案されている。この方法では染色体への組込みが制限酵素依存的に起こり、目的の遺伝子を含むフラグメントは用いた染色体上の任意の制限酵素サイトに導入される。この方法は出芽酵母サッカロミセス・セレビジェ(Saccharomyces cerevisiae)で初めて開発され(非特許文献1)、その後キャンディダ・アルビカンス(Candida albicans)(非特許文献2) やアスペルギルス・ニドランス(Aspergillus nidulans)(非特許文献3)などの真菌類でも同様な組み込みによる形質転換が可能であることが示された。本法は制限酵素を変えれば比較的ランダムな位置にDNAを導入できるので各種変異体の作成にも応用されている。
WO95/32289号公報 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 88, 7585-7589, 1991 Mol. Gen. Genet., 251, 75-80, 1996 Mol. Gen. Genet., 258, 89-94, 1998
キャンディダ・ユティリスでは他の酵母に比べて形質転換系の開発が遅れており非相同組み換えによる形質転換の報告はまだない。また本酵母は遺伝子解析も進んでいないため、遺伝子配列情報に限りがあり、DNAの相同性に依存しないシンプルで簡便な染色体への遺伝子導入法が望まれていた。
従って、本発明は、以上のような問題点を解決し、相同組換えに依存しないキャンディダ・ユティリスの新規形質転換法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、先に、AP−1様転写活性化タンパク質をコードするYAP1遺伝子(特願2004−264944号)、及びその発現に適したプロモーター(P2−1−2)(特願2004−264952号)とを、それぞれキャンディダ・ユティリスから取得し、これらで構成されるカセット(P2−1−2/YAP1)が極めて効率良くキャンディダ・ユティリスにシクロヘキシミド耐性を付与できることを報告した。
本発明者らは、鋭意研究の結果、該マーカーカセットを、カセットの内部を切断しない制限酵素で消化し直鎖状にし、キャンディダ・ユティリスの形質転換に用いることで、相同組換えに依存しない染色体への導入が可能であることを見い出し、本発明を達成したものである。
すなわち本発明は、
(1)選択マーカー遺伝子を含んでなる直鎖状のDNA断片を、宿主の染色体DNAと相同なDNA配列を用いることなく染色体上に組込むことを特徴とする、酵母キャンディダ・ユティリスの形質転換法、
(2)前記選択マーカー遺伝子が、構造遺伝子としてAP−1様転写活性化タンパク質をコードするYAP1遺伝子を含むものである、上記(1)記載の酵母キャンディダ・ユティリスの形質転換法、
(3)前記選択マーカー遺伝子が、リボソームタンパク質L31遺伝子のプロモーター(P2−1−2)、構造遺伝子としてAP−1様転写活性化タンパク質をコードするYAP1遺伝子、およびプロモーターとは異なる遺伝子由来のターミネーター成分を含むものである、上記(1)乃至(2)記載の酵母キャンディダ・ユティリスの形質転換法、
(4)前記プロモーターとは異なる遺伝子由来のターミネーター成分が、グルセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のターミネーターである、上記(3)記載の酵母キャンディダ・ユティリスの形質転換法、
(5)前記直鎖状のDNA断片が、更に他の外来遺伝子を含んだものである、上記(1)乃至(4)のいずれか一に記載の酵母キャンディダ・ユティリスの形質転換法、
を提供するものである。
本発明が提供するキャンディダ・ユティリスの新規形質転換法では、組換えのターゲットを特別に用いずに染色体に導入することができ、目的の遺伝子を簡便にかつ安定に宿主内に保持させることが可能となる。
本発明で用いられる宿主はキャンディダ・ユティリスに属すれば何れの株でも良いが、形質転換に酢酸リチウム法を用いる場合は、本法による効率が高いAHU3053株が好ましい。
本発明で用いられる選択マーカー遺伝子としては、構造遺伝子を含むもので、更にプロモーター成分及びターミネーター成分を含むものが好ましい。
構造遺伝子としては、ロイシンやウラシル等の宿主の栄養要求性変異を相補する栄養要求性遺伝子や、シクロヘキシミドやジェネティシンなどの各種薬剤に対する耐性を宿主に付与する薬剤耐性遺伝子など、目的の遺伝子が導入された宿主を選択的に判別可能であれば何れでも良いが、形質転換効率の高いものが好ましく、例えば、先に本発明者らが報告した、AP−1様転写活性化タンパク質をコードするYAP1遺伝子(特願2004−264944号)が例示される。
宿主由来のDNA成分で構成される構造遺伝子を用いる時には、相同組換えを抑えるために、選択マーカー遺伝子のプロモーター成分とターミネーター成分を、異なる遺伝子由来のものに変えることが推奨される。
キャンディダ・ユティリスで機能する選択マーカー遺伝子として、具体的には、リボソーム蛋白質L31遺伝子由来のプロモーター成分P2−1−2、構造遺伝子として薬剤耐性遺伝子YAP1、及びグルセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼのターミネーター成分からなるシクロヘキシミド耐性遺伝子が例示される。
本発明の形質転換に用いるDNAは、環状では効率が著しく低下するため、選択マーカー遺伝子、及び必要に応じて目的とする他の外来の遺伝子、を含むDNAを、それらの外部配列を認識する制限酵素等で切断し、直鎖状にすることが重要である。用いる制限酵素はマーカー遺伝子内部を切断しないものであればいずれでも良い。制限酵素は酵母細胞内に導入する時点で失活していても構わない。
本発明で用いられる形質転換法としては、酢酸リチウム法、エレクトロポレーション法、およびスフェロプラスト法等の酵母に効率よくDNAを導入可能な方法であればいずれでも良いが、AHU3053株を用いる場合は簡便性から酢酸リチウム法を用いるのが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
実施例1 供試DNAの作製
既にキャンディダ・ユティリスで機能することを確認しているシクロヘキシミド耐性遺伝子カセット(リボソーム蛋白質L31遺伝子のプロモーターP2−1−2、構造遺伝子としてAP−1様転写活性化因子YAP1、グルセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼのターミネーター)を用いた。本耐性遺伝子カセットは全てキャンディダ・ユティリスの染色体DNA由来なので、相同組換えを抑えるためにプロモーターとターミネーター成分の由来を変えている。
この耐性遺伝子カセットの両端にHindIIIサイトをPCRにより付加した。用いたプライマーは以下の通りである。
5'-GGAAGCTTTCTAGAAAAGGTAAAAGATCA-3'
5'-GGAAGCTTACGTGTAATACCTCAGGAGTC-3'
この選択マーカー遺伝子カセットをクローニングベクターpBluescriptIISKの HindIIIサイトに連結してpRI256を作製した(図1)。このベクターは、酵母キャンディダ・ユティリスで機能する複製起点を持たないので、染色体に組込まれない限り世代を越えて安定に保持されない。
実施例2 形質転換条件の検討
宿主としてはキャンディダ・ユティリスAHU3053株を用いた。この酵母の形質転換は以下のように酢酸リチウム法(Yeast, 11, 355-360, 1995)により行うことが可能である。
一夜培養した酵母細胞をYPD培地(グルコース2%、ポリペプトン2%、酵母エキス1%)100mlに接種して、30℃でOD600nmが0.5となるまで振盪培養した。細胞を遠心分離により回収し10mlの滅菌した蒸留水と、続いて5mlのLiTE溶液(10×溶液を希釈して使用:10×TE=0.1M Tris・HCl/0.01M EDTA,pH7.5;10×LiAc=1M 酢酸リチウム,酢酸にてpH7.5に調整)とでそれぞれ一度ずつ洗浄した。洗浄した菌体は遠心分離により回収し1mlのLiTE溶液に再度懸濁した。
10μlの下記に示すDNA溶液と5μlのキャリアーDNA(サケ精子DNAを変性させたもの、10mg/ml)、および上記細胞懸濁液50μlを加えて、さらに制限酵素に適した10×反応緩衝液を終濃度が1×となるように添加し、よく混和して、30℃、30分間振盪した。これにLiTEPEG(1volの10×TE;1volの10×LiAc;8volの50%PEG4000)を細胞溶液の7倍量添加してボルテックスで良く懸濁した。この細胞溶液を、30℃、30分間インキュベートした後、42℃で15分間ヒートショックをかけた。細胞を遠心分離により回収し、滅菌蒸留水で一度洗浄後、YPD培地を用いて30℃で1時間振盪培養してから、全量を4μg/mlの濃度のシクロヘキシミドを含むYPD培地に塗沫し、30℃3日間培養した。
形質転換効率は各種要因によって大きく作用されふれ幅が大きい。よって、以下の形質転換試験は少なくとも2連で3回以上行い、その平均値を表記した。
先ず初めにDNA濃度の形質転換に与える影響について検討を行った。
QIAGEN plasmid midi kitにより調製したpRI256の0〜9.4μgを20Uの HindIII(Roche製の高濃度品)で、37℃、2時間消化し、この反応液を全量(10μl)酢酸リチウム法による形質転換に供した。形質転換後生育したコロニーサイズにばらつきが見られたので、生育途中で耐性を失った可能性のある直径0.5mm未満の小さいコロニーはカウントから除外した。
表1に示すように、DNA無添加や制限酵素無処理のサンプルでは数個のコロニーしか生育しないのに対し、pRI256とHindIIIを加えたサンプルでは10倍以上のコロニーが生育した。またDNA濃度依存的にシクロヘキシミド耐性が増加した。効率的には3μgがもっとも高く以後はこの濃度で行った。
Figure 0005565992
次いで制限酵素濃度の形質転換効率に与える影響について検討した(表2)。
HindIII濃度が高くなるにつれコロニー形成率は低下し、2U〜40Uの範囲では2Uで最も高く、3μgDNAあたり81株が生育した。このことから供試DNAが切断されていれば十分であることが推察された。
Figure 0005565992
他の酵母におけるREMI法の結果と比べ必要な制限酵素濃度が低いことから、形質転換における制限酵素依存性について検証した。
pRI256をHindIII(10U/サンプル)で、37℃、2時間消化した反応液(溶液1)を3当分し、制限酵素を失活させたもの(溶液2)、失活させた後に10U/サンプル濃度のHindIIIを再添加したもの(溶液3)をそれぞれ調製し、形質転換効率を調べた。ここで制限酵素の失活処理は、エタノール沈殿により回収したDNAに200μlのプロテアーゼK(0.01M Tris・HCl,pH7.5;0.05M EDTA;1%SDS;100μg/ml濃度のプロテアーゼK)を添加し、37℃、1時間反応した後、二度のフェノール・クロロホルム抽出を行ったものである。DNAは再度エタノール沈澱により回収し、一部の吸光度(A260nm)を測定して回収率を確認した。
表3に示すように、失活処理により若干の効率の低下が見られたがそれでもなお失活前の75%もの高い形質転換効率が維持されており、またHindIIIの追添加による効率の改善も見られなかったことから、供試DNAが切断されていれば細胞に導入された後の染色体への組込みに制限酵素は必要ないことが示された。
Figure 0005565992
最後に、この現象がDNAの切断により5'突出末端を生じるHindIIIに特異なものなのか調べる為に他の制限酵素を用いて形質転換を行った。ここではpRI256のベクター部位を1箇所切断するXhoI(5'突出末端)とSmaI(平滑末端)、およびApaI(3'突出末端)を用いた。これらの場合はマーカー遺伝子とベクターの全長が供試DNAとなる。制限酵素は全て5U/サンプルの濃度とし、37℃、2時間の反応した溶液を試験に供した(表4)。
Figure 0005565992
各制限酵素で至適濃度を調べたわけではないので効率を比較することはできないが、全ての制限酵素で40〜80個/μgDNA程度の効率でシクロヘキシミド耐性株が出現した。これはG418耐性マーカー(YIpKAN)(特願2005−82427号)を用いた相同組換えによる72個/μgDNAの効率と同等の良好な値である。このG418耐性マーカー(YIpKAN)は、G418耐性遺伝子カセットとしてバクテリアのトランスポゾンTn903由来のkanMXをキャンディダ・ユティリスのグリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子プロモーター下流に連結したものと、組換えのターゲットとしてキャンディダ・ユティリスのLEU2ホモログを用いたものとから構成されている。よって供試DNAの末端の形状に関係なく形質転換が可能であることが明らかとなった。
また、pRI256をXhoIやSmaI、またはApaIで消化すると、マーカー遺伝子(2.6kbp)にベクター(3.0kbp)を加えた全長5.6kbpが供試DNAとなり、本形質転換法で、少なくともこのサイズのDNAの組込みが可能であることも明らかとなった。
実施例3 形質転換体のサザンハイブリダイゼーションによる確認
サザン解析によりマーカー遺伝子カセットの染色体への組込み様式を確認した。
HindIII消化したpRI256をキャンディダ・ユティリスAHU3053株に導入して得られるシクロヘキシミド耐性株18株よりゲノムDNAを抽出してYAP1をプローブとしたサザンハイブリダイゼーションを行った。コントロールとしては親株のAHU3053株のゲノムDNAとpRI256を用いた。
図2は供試DNAを、(A)HindIIIまたはカセット内部を切断しない、(B)XhoIで消化した、ものである。シクロヘキシミド耐性カセット両端のHindIIIサイトは人工的に付加したものであり、オリジナルな染色体上には存在しないため、相同組換えによりカセットが染色体に組み込まれるとHindIIIサイトは消失する。
染色体をHindIIIで消化した場合(図2−A)、形質転換体18株中、17株についてシクロヘキシミド耐性カセットと同一の2.6kbpのバンドを検出した。これにより非常に高い確率でカセットの両端の形状を維持したまま、すなわち非相同組換えにより、染色体に組み込まれることが明かとなった。しかも他と比べこのバンドのシグナルの強度は高く耐性カセットが複数コピー含まれることを示しており、この組込みがメインであることが予想される。
また、全ての株でその他に親株にはないバンド(染色体上のYAP1以外のバンド)が1〜4本検出された。これらは末端のHindIIIサイト(5’−AAGCTT−3’)を失ったもので、HindIII配列に組込まれて再生される過程で配列が変化したものか、AGCT配列を持つコンパーティブルな配列に組込まれたか、もしくはHindIIIサイトとは異なる場所に組込まれたものと考えられる。後者の場合には相同組換えで組込まれた可能性も否定できない。これについて(データは掲載しないが)、カセットを構成する各成分のDNAについてその前後の配列を基に作成したプライマーにより、形質転換体のゲノムを鋳型にして、ロングPCRを行ったが、全ての株で各成分と同サイズのバンドが増幅するのみで、各構成成分の染色体上の遺伝子座に何らかのDNAが挿入されたことにより生じるバンドシフトは確認できなかった。
ベクターを1箇所切断するXhoIで消化すると多様なバンドパターンを示した。中にはベクターと同サイズの5.6kbpのバンドも存在したが、染色体を切断しないとベクターと同サイズのシグナルは検出されないので、選択マーカー遺伝子は染色体上のさまざまな箇所に挿入されていると推察される。
以上から形質転換で生じたシクロヘキシミド耐性株は、選択マーカー遺伝子カセットが主に相同組換えに依存せずに染色体に導入された形質転換体であることが示された。
以上、述べて来た通り、本発明によれば、キャンディダ・ユティリスの新規形質転換法が提供され、組込みのターゲットとして相同な遺伝子を用いずとも目的遺伝子を染色体へ導入することが可能となり、簡便に形質転換が可能となる。また遺伝子破壊のツールとしての応用も期待される。
形質転換に用いたプラスミドの図である。 サザンハイブリダイゼーションにより形質転換体の染色体を解析した図である。

Claims (1)

  1. 構造遺伝子を含む選択マーカー遺伝子を含んでなる直鎖状のDNA断片を、宿主の染色体DNAと相同なDNA配列を用いることなく、且つ、宿主酵母染色体への組込み時に制限酵素に依存せずに、染色体上に組込むことを特徴とする、酵母キャンディダ・ユティリスの形質転換法。
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