JP5564985B2 - エアモータトロリ - Google Patents

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Description

本発明は、エアモータを利用して搬送を行うエアモータトロリに関するものである。
ロール塗布装置が設置されるコータールームなどは、塗料の揮発成分に引火する可能性があるため、ロールの吊り上げや運搬は、エアモータを利用したエアホイストなどで行われる(特許文献1参照)。このようなエアホイストは、レールシステムと併用されることがあり、やはりエアモータを利用して移動するトロリを介して、レールに沿った搬送が行われる。
特開2004−256219号公報
ところで、トロリを移動させてロールを運搬する際には、警報音を発するなどして周囲に注意を喚起することが望ましいので、防爆用のサイレンやメガフォンを用いることが考えられる。しかしながら、サイレンやメガフォンに防爆対策を講じると、設備費用が高額になってしまう。しかも、ユーザがサイレンやメガフォンの操作を忘れる可能性もあり、その確実性が懸念される。
本発明の課題は、より簡単、且つ安価な構造で、搬送物を搬送する際の注意喚起を確実に行うことである。
上記の課題を解決するために、レールと、該レールに懸垂した状態で前記レールに沿って移動可能なトロリと、前記トロリの下部に固定され、供給される空気によってロールの吊り上げを行うホイスト駆動用のエアモータと、供給される空気によって前記トロリを駆動することで前記ロールの運搬を行うトロリ駆動用のエアモータと、前記トロリ駆動用のエアモータからの空気を排出する排出配管と、該排出配管に接続され、当該排出配管に供給される空気によって音を発する笛と、を備えることを特徴とする。
また、前記排出配管に接続された消音器を備え、前記笛は、前記排出配管における消音器よりも上流側に接続されることを特徴とする。
本発明に係るエアモータトロリによれば、エアモータの排出配管に笛を接続したことにより、エアモータでトロリを移動させる間は、絶えず空気が笛に供給されることで笛が鳴る。したがって、防爆用のサイレンやメガフォンを用いる場合と比較して、より簡単、且つ安価な構造で、搬送物を搬送する際の注意喚起を確実に行うことができる。
また、排出配管に消音器を設けることで、笛の音を聞き取りやすくなる。また、排出配管における消音器よりも上流側に笛を接続することで、消音器で流速が減衰する前の気流が笛へと供給されるので、笛の音が減衰することを抑制できる。
エアモータトロリの概略構成図である。 エアモータトロリのエア配管図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《一実施形態》
《構成》
図1は、エアモータトロリの概略構成図である。
トロリユニット1は、例えばI形鋼で構成されたレール2に懸垂した状態で、このレール2に沿って進退する。トロリユニット1は、レール2を挟んで対向する一対のトロリフレーム3a、3bと、これら一対のトロリフレーム3a、3bをレール2の下方で連結する連結部材4と、を備える。
トロリフレーム3a、3bは、レール2のウェブと略平行な板状に形成され、夫々の内側には、面直方向の回転軸を有する車輪5が軸支され、この車輪5がレール2のフランジ上面に接地される。トロリフレーム3aの外側には、トロリ駆動用のエアモータ6が固定され、このエアモータ6の回転軸が車輪5の回転軸に連結される。したがって、トロリフレーム3aに支持された車輪5が駆動輪、トロリフレーム3bに支持された車輪5が従動輪となり、エアモータ6の駆動に応じて車輪5が回転することにより、トロリユニット1がレール2に沿って進退する。
トロリフレーム3a、3bの夫々には、上下方向の回転軸と、レール2のフランジ縁端部に近接した円筒面と、を有するサイドローラ7が配設される。これら一対のサイドローラ7によってレール2に対するトロリユニット1のガタつきを抑制し、進退をスムーズにする。
トロリフレーム3a、3bの下部で、双方の間には、面直方向の回転軸を有するシーブ8が軸支され、トロリフレーム3bの外側には、ホイスト駆動用のエアモータ9が固定され、このエアモータ9の回転軸がシーブ8に連結される。シーブ8には、ロードチェーン10の基端側が巻回され、ロードチェーン10の先端には、フック11が連結される。したがって、エアモータ9の駆動に応じてシーブ8が正回転又は逆回転することにより、ロードチェーン10の巻き出し又は巻き取りが行われる。
上記のエアモータ6、9は、ユーザが例えば操作タブレットを操作することで駆動制御される。
図2は、エアモータトロリのエア配管図である。
トロリ駆動用のエアモータ6は、供給配管21から供給された圧縮空気によって回転力を発生し、排出配管22から排気する。排出配管22には、消音器としてのマフラ23を設ける。排出配管22には、この排出配管22よりも流路断面積が小さな分岐配管24の一端を接続し、分岐配管24の他端には、警笛25を接続する。例えば、排出配管22の内径を21.6mm程度とし、分岐配管24の内径を9.2mm程度にする。こうして、排気の一部が、分岐配管24を介して警笛25に供給されることにより、警笛25によって音(警笛)が鳴る。なお、警笛の可聴範囲を拡げるために、警笛25をトロリユニット1の外部に露出させることが望ましい。
ホイスト駆動用のエアモータ9は、供給配管26から供給された圧縮空気によって回転力を発生し、排出配管27から排気する。排出配管27には、消音器としてのマフラ28を設ける。
《作用効果》
ロール塗布装置が設置されるコータールームなどは、塗料の揮発成分に引火する可能性があるため、ロールの吊り上げや運搬を行う各種モータとして、エアモータを使用することがある。このロールを運搬するとき、特にトロリユニット1を移動させる際には、警報音を発するなどして周囲に注意を喚起することが望ましいので、防爆用のサイレンやメガフォンを用いることが考えられる。しかしながら、サイレンやメガフォンに防爆対策を講じると、設備費用が高額になってしまう。しかも、ユーザがサイレンやメガフォンの操作を忘れる可能性もあり、その確実性が懸念される。
そこで、トロリ駆動用のエアモータ6の排出配管22に分岐配管24を接続し、この分岐配管24に警笛25を取り付けた。したがって、トロリユニット1を移動させる度に、圧縮空気が供給され、その排気の一部が、分岐配管24を介して警笛25に供給される。これにより、ロールを運搬するとき、つまりトロリユニット1を移動させる際には、警笛25が確実に鳴るので、周囲に注意を喚起することができる。
したがって、防爆用のサイレンやメガフォンを用いる場合と比べて、より簡単、且つ安価な構造で、搬送物を搬送する際の注意喚起を確実に行うことができる。
また、排出配管22にマフラ23を接続したことで、警笛の音を聞き取りやすくなる。また、排出配管22におけるマフラ23よりも上流側に警笛25を接続したことで、マフラ23で流速が減衰する前の気流が警笛25へと供給されるので、警笛25の音が減衰することを抑制できる。
以上より、レール2が「レール」に対応し、トロリユニット1が「トロリ」に対応し、エアモータ6が「エアモータ」に対応し、排出配管22が「排出配管」に対応し、警笛25が「笛」に対応し、マフラ23が「消音器」に対応する。
《応用例》
本実施形態では、トロリ駆動用のエアモータ6の排出配管22にだけ警笛25を接続したが、これに限定されるものではなく、ホイスト駆動用のエアモータ9の排出配管27にも分岐配管24を介して警笛25を接続してもよい。これによれば、エアモータ9を作動させるとき、つまり搬送物の吊り上げや吊り下げ時にも、注意喚起を行うことができる。
1 トロリユニット(トロリ)
2 レール
3a トロリフレーム
3b トロリフレーム
4 連結部材
5 車輪
6 エアモータ
7 サイドローラ
8 シーブ
9 エアモータ
10 ロードチェーン
11 フック
21 供給配管
22 排出配管
23 マフラ(消音器)
24 分岐配管
25 警笛
26 供給配管
27 排出配管
28 マフラ

Claims (2)

  1. レールと、該レールに懸垂した状態で前記レールに沿って移動可能なトロリと、前記トロリの下部に固定され、供給される空気によってロールの吊り上げを行うホイスト駆動用のエアモータと、供給される空気によって前記トロリを駆動することで前記ロールの運搬を行うトロリ駆動用のエアモータと、前記トロリ駆動用のエアモータからの空気を排出する排出配管と、該排出配管に接続され、当該排出配管に供給される空気によって音を発する笛と、を備えることを特徴とするエアモータトロリ。
  2. 前記排出配管に接続された消音器を備え、
    前記笛は、前記排出配管における消音器よりも上流側に接続されることを特徴とする請求項1に記載のエアモータトロリ。
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