JP5561055B2 - 温度センサ付き無電池rfidタグ - Google Patents

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本発明は、温度センサ付き無電池RFIDタグの改良に関する。
従来から、無電池RFIDタグには、13.56MHzの搬送波を利用したものが市場において広く利用されている。この無電池RFIDタグは、一般に、リーダ・ライタからの搬送波をアンテナで受信する。無電池RFIDタグでは、この無電池RFIDタグが有するコンデンサとアンテナのリアクタンスとによる共振に基づきアンテナに生じた交流受電電力を整流回路により直流電力に変換して、無電池RFIDタグ自体の動作用直流電源として用いている。
無電池RFIDタグでは、その受電電力が所定レベルより大きくなると、リーダ・ライタからのコマンド待ち状態となり、一般的にはリーダ・ライタからの呼びかけに対して応答して無電池RFIDタグに設けられているIDやデータをリーダ・ライタに送信する。
リーダ・ライタと無電池RFIDタグとの間の通信間距離が大きいと、無電池RFIDタグが受ける受電電力が小さくなり、無電池RFIDタグが受ける受電電力が所定レベルより小さい場合には無電池RFIDタグは動作しない。従って、無電池RFIDのタグとリーダ・ライタの間には最大通信距離というものが存在する。
周波数が13.56MHzの無電池RFIDタグシステムの場合、この最大通信距離は数mm程度のものから30mm程度のものが多い。また、リーダ・ライタと無電池RFIDタグとの通信には指向性があり、リーダ・ライタのアンテナと無電池RFIDタグのアンテナとが最大通信距離内でアンテナ面が相対していないと通信できないこともある。
無電池RFIDタグの通信距離が近距離に限られているという特性を有するので、移動体に貼り付けられた無電池RFIDタグを各所に設けられたリーダ・ライタで検知し、移動体の位置を特定するというシステムが考案されている。
しかし、大きな物体等に貼り付けられた無電池RFIDタグをハンディなリーダ・ライタで読む場合、その無電池RFIDタグの位置から最大通信距離以内にハンディなリーダ・ライタを近づけないと無電池RFIDタグとリーダ・ライタとの間で通信ができない。
従って、例えば、無電池RFIDタグが箱の裏側など見えない場所に貼り付けられている場合、どの位置に無電池RFIDタグがあるかわからないので、ハンディなリーダ・ライタを無電池RFIDタグのありそうな位置に移動させながら通信を試みる必要がある。
また、無電池RFIDタグに温度センサーを一体化した無電池RFIDタグ製品として無線体温計というアプリケーション製品も開発され、実用化されている。例えば、病院の入院患者の人体に無線体温計(温度センサー付き無電池RFIDタグ)を常時貼り付けておき、検温時にハンディなリーダ・ライタで体温を読み取る検温システムは、病院の入院患者が眠ったままでも検温できる等の利点があり、体温計を患者に渡して一定時間経過後温度を確認するという2度手間の作業が不要になる。
しかし、無線体温計を着衣の内側の人体に直接貼り付けて用いることにすると、無線体温計の貼り付け位置を決めていたとしてもその位置には個人差があるため、着衣を着たままでは、ハンディなリーダ・ライタからなる検温装置で何度も通信を試みなければならないという不都合がある。
無線体温計のような温度センサー付き無電池RFIDタグの場合、搬送波を受ける時間を長くすると、受電電力の消費による無電池RFIDタグ用の半導体集積回路(LSI)自体の発熱により、温度センサーの計測値に影響を与えたり、人体に貼り付けていたりするとやけどに至る障害があるので、無電池RFIDタグの位置を探して何度も通信を試みることは極力避ける必要がある。また、温度センサー付き無電池RFIDタグを探す必要がないように搬送波の電界強度を大きくすることも、温度センサー付き無電池RFIDタグ自体の発熱につながるので極力避ける必要がある。
温度センサー付無電池RFIDタグは、その回路自体の動作により電流を消費して発熱し、温度センサーの測定結果に影響を与え、測定精度が悪化するので、温度センサー付き無電池RFIDタグ自体の消費電力を少なくすることが求められる。大きな通信距離を確保する上でも、温度センサー付き無電池RFIDタグの消費電力は少ない方が望ましい。
その一方、温度センサー付き無電池RFIDタグの受電電力はいずれかの回路で消費する必要がある。通常、RFIDタグの整流回路の後段には、回路動作に必要な電流を消費したとき、その電圧が回路動作に必要な一定電圧になるようにシャントレギュレータ回路が設けられている。
余剰電力はシャントレギュレータ自体が有する抵抗によって消費される。さらに、シャントレギュレータが消費する電力以上に受電電力が大きい場合、整流回路の出力電圧が上昇し、整流回路を構成するダイオードの逆バイアス電圧以上になると、整流回路の逆バイアス方向に電流が流れる。
ところで、回路に供給される供給電圧を一定にするシャントレギュレータの抵抗により消費される電力や、整流回路の逆バイアス方向に流れる電流により消費される電力は熱として放射される。
一般的には、無電池RFIDタグは比較的小さい熱容量しか持たないため、温度センサー付無電池RFIDタグでは、温度センサーによる温度測定に影響を与えるという問題もある。
そこで、リーダ・ライタからの電力供給を間接的に遮断することにより温度センサー付RFIDタグの温度上昇を抑制するRFIDシステムが提案されている(特許文献1参照。)。
また、温度異常の場合に警告を行うRFIDシステムも提案されている(特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献1に開示のRFIDシステムでは、リーダ・ライタ側での制御が必要になり、レギュレータの後段の回路を切断したとしても、タグのアンテナが受電する電力には変わりがないため、後段の回路に流れる電流がなくなる分、アンテナの端部の電圧が上昇し、通常、ダイオードで構成される整流回路に逆バイアスを越える電圧がかかって整流回路に電流が流れ、この電流による発熱が生じるという問題がある。
一方、特許文献2に開示のシステムでは、リーダ・ライタの方から警報が発せられるので、リーダ・ライタとRFIDタグとの間で交信の必要があり、異なる通信規格で同じ周波数の電磁界を受けた場合には発熱を防止することができない。
13.56MHzを利用する温度センサー付無電池RFIDタグの場合、世の中には異なる規格のリーダ・ライタ、例えば、自動改札機等常に13.56MHzの電波を放出している機器もあり、無電池RFIDタグを人体に貼り付けたままこれらの機器のそばにいると共振を起こして無電池RFIDタグが発熱するという問題がある。
更に、リーダ・ライタからの搬送波を間欠的に行うことにより、無電池RFIDタグ自体の温度上昇を抑制する方法もあるが、この方式に対応していないリーダ・ライタも世の中に存在し、これらの搬送波を人体に貼り付けた無電池RFIDタグが受電した場合も発熱につながる。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたものであり、過大な受電電力に基づくエネルギーの一部を受電電力が過大であることを報知する報知手段のエネルギーとして消費することにより自己発熱を抑制すると共に、過大な受電電力に起因する自己発熱によるやけど等の事故を未然防止可能な温度センサー付無電池RFIDタグを提供することを目的とする。
本発明に係る温度センサー付き無電池RFIDタグは、リーダ・ライタとの間で情報の送受信を行う通信回路と体温を検出する温度センサ回路と前記通信回路と前記温度センサ回路とを少なくとも制御する制御回路とが1個の半導体チップに集積化されかつ前記リーダ・ライタからの搬送波に基づき受電電力を生成する電源供給回路を含み、該電源供給回路から供給された受電電力に基づき作動して前記通信回路から体温情報を前記リーダ・ライタに送信ししかも人体に貼り付けて用いられ、前記受電電力が過大であることを報知する報知手段を備えていることを特徴とする。
電源供給回路は、リーダ・ライタからの搬送波を受信するアンテナと、アンテナに生じた交流電流を直流電流に整流する整流回路と、整流回路の出力が基準値以上のときに前記出力の一部を余剰電流として分流するシャントレギュレータ回路とを備え、報知手段がシャントレギュレータ回路に設けられているのが望ましい。
報知手段は、発光素子又は警報音を発生させる圧電変換素子又は振動を発生させる圧電変換素子から構成されているのが望ましい。
シャントレギュレータ回路は、整流回路のプラス側とマイナス側とを結ぶ線路に設けられて整流回路の出力が基準値を超えたときにオンされて余剰電流を分流するスイッチング素子と、整流回路の出力と基準値とを比較して基準値を出力が超えているときにスイッチング素子をオンさせるコンパレータとを備え、発光素子はスイッチング素子に直列に接続されていることが望ましい
シャントレギュレータ回路は、整流回路のプラス側とマイナス側とを結ぶ第1線路に設けられて整流回路の出力が基準値を超えたときにオンされて余剰電流を分流する第1スイッチング素子と、整流回路の出力と基準値とを比較して基準値を出力が超えているときに第1スイッチング素子をオンさせるコンパレータと、整流回路のプラス側とマイナス側とを結ぶ第2線路に設けられて第1線路に流れる余剰電流に基づきオンされる第2スイッチング素子とを備え、圧電変換素子は第2スイッチング素子に直列に接続されて第2線路に流れる余剰電流に基づき作動される構成であっても良い。
本発明によれば、過大な受電電力に起因する自己発熱によるやけど等の事故を未然防止可能であるという効果を奏する。
特に、電源供給回路をリーダ・ライタからの搬送波を受信するアンテナとこのアンテナに生じた交流電流を直流電流に整流する整流回路と、この整流回路の出力が基準値以上のときにその出力の一部を余剰電流として分流するシャントレギュレータ回路とから構成し、報知手段をシャントレギュレータ回路に設ける構成とすれば、過大な受電電力に基づくエネルギーの一部を受電電力が過大であることを報知する報知手段のエネルギーとして消費することができるので、過大な受電電力に基づく自己発熱をより一層抑制可能であるという効果を奏する。
また、報知手段として発光素子又は警報音を発生する圧電変換素子を用いれば、発光又は警報音によりやけど事故の未然防止、誤計測の可能性があることを未然に知ることが可能であり、報知手段として振動を発生させる圧電変換素子を用いれば、患者自身がやけど障害に至ることを未然に知ることができる。
なお、半導体により構成された共振コンデンサとスイッチとにより、温度上昇につながる過大電力をRFIDタグ自体で検知した場合、又はリーダ・ライタからのコマンド命令により、無電池RFIDタグの共振周波数をずらすことにより、リーダ・ライタから無電池RFIDタグが受ける受電電力を減少させ、無電池RFIDタグの消費電力を減らすことにより無電池RFIDタグ自体の発熱を減少させることもできる。
また、なお、リーダ・ライタから受ける受電電力が大きくて無電池RFIDタグ自体が発熱して、温度センサーの検知温度が所定値以上になった場合に、受電電力を減じることにより発熱を抑制することもできる。
図1は無電池RFIDタグの概要を示す回路図である。 図2は従来のシャントレギュレータ回路の細部回路図である。 図3は本発明の第1実施例に係るシャントレギュレータ回路の細部回路図である。 図4は本発明の第2実施例に係るシャントレギュレータ回路の細部回路図である。
図1は一般的な無電池RFIDタグの概要を示す回路図である。
この図1において、1はリーダ・ライタ、2はそのリーダ・ライタ1のアンテナ、3は無電池RFIDタグを示し、無電池RFIDタグ3は、リーダ・ライタ1からの搬送波に基づき受電電力を生成する電源供給回路4、1個の半導体チップからなる半導体集積回路5を有する。
電源供給回路4は、リーダ・ライタ1からの搬送波を受信するアンテナ6、コンデンサ7、アンテナ6に生じた交流電流を直流電流に変換する整流回路8、整流回路8から出力される電流が基準値以上のときに直流電流の一部を余剰電流として分流するシャントレギュレータ回路9から概略構成されている。なお、整流回路8はここではダイオードからなるブリッジ回路により構成されている。
半導体集積回路5は、リーダ・ライタとの間で情報の送受信を行う通信回路10、個体識別情報としてのID等が記録された不揮発性メモリ11、体温を検出する温度センサ回路12、これらの回路を制御する制御回路13を有する。
無電池RFIDタグ3は、リーダ・ライタ1のアンテナ2からの搬送波をアンテナ6により受信する。その搬送波の周波数とアンテナ6のリアクタンスとコンデンサ7の容量とにより決まる周波数との一致に基づく共振により、受信された搬送波が増幅される。
増幅された搬送波は整流回路8により直流化され、シャントレギュレータ回路9により安定化された後、半導体集積回路5を動作させる電源電力として用いられる。
一般的に、従来のシャントレギュレータ回路9は、図2に示すように、整流回路8の+端に接続された出力線8aと整流回路8の−端に接続された共通線8bとの間に設けられている。
そのシャントレギュレータ回路9は、抵抗R1、R2、R3からなる直列抵抗と、コンパレータ14と、スイッチング素子としての電界効果型トランジスタ(FET)15とから構成されている。抵抗R1の一端は出力線8aに接続され、抵抗R1の他端は抵抗R2の一端に接続され、抵抗R2の他端は抵抗R3の一端に接続され、抵抗R3の他端は共通線8bに接続されている。
抵抗R1と抵抗R2との接続点は半導体集積回路5の+端子(図示を略す)に出力線8cを介して接続され、共通線8bは半導体集積回路5の−端子(図示を略す)に接続されている。
コンパレータ14のプラス端子には抵抗R2と抵抗R3との接続点が接続され、コンパレータ14のマイナス端子には基準電圧(基準値)Vrefが印加されている。
電界効果型トランジスタ(FET)15は、出力線8cから分岐された分岐線8dに設けられている。電界効果型トランジスタ(FET)15のドレインは分岐線8dを介して出力線8cに接続され、電界効果型トランジスタ(FET)15のソースは分岐線8dを介して共通線8bに接続され、電界効果型トランジスタ(FET)15のゲートはコンパレータ14の出力端子に接続されている。
アンテナ6の受電電力が過大で、整流回路8の出力電圧が基準電圧(基準値)Vrefを超えると、コンパレータ14が電界効果型トランジスタ(FET)15をオンさせ、剰余電流iが出力線8cから分岐線8dを通って共通線8bに流れて、受電電力の電圧が減少され、半導体集積回路5に一定電圧が供給される。
従来のシャントレギュレータ回路9は、その電流量に限界があり、無電池RFIDタグ3の受電電力が過大で、シャントレギュレータ回路9の通電能力を超えた場合、アンテナ6の電圧が上昇するという問題があること、シャントレギュレータ回路9は、余剰電流iを電界効果型トランジスタ15のON抵抗を含む抵抗で消費しており、温度上昇を招くという問題があることは、既述の通りである。
(実施例1)
図3は本発明に係る温度センサー無電池RFIDタグ3のシャントレギュレータ回路9の実施例1の構成を示す回路図である。
この実施例1では、受電電力が過大であることを報知する報知手段としての光電変換素子(例えば、LED等の発光素子)16と抵抗R4とが分岐線8dに設けられている。光電変換素子16のアノードは電界効果型トランジスタ15のソースに接続され、光電変換素子16のカソードは抵抗R4の一端に接続され 、抵抗R4の他端は共通線8bに接続されている。
この実施例1に係る温度センサー付き無電池RFIDタグ3の場合、アンテナ6の受電電力が大きいと、整流回路8の出力線8aから過大電力がシャントレギュレータ回路9に供給され、シャントレギュレータ9により余剰電流iが出力線8cから共通線8bに流れて、電力エネルギーが消費される。
その際、この余剰電流iにより光電変換素子16が発光する。抵抗R4やこれに付加される付加回路(図示を略す)により、光電変換素子16の発光が開始する受電電力を決めることが可能である。
また、余剰電流iの大きさにより発光量は変化する。受電電力が小さい場合、余剰電流iは流れないので、光電変換素子16は発光しない。
従って、無電池RFIDタグ自体の発光により、受電電力が過大か否かを報知することができる。
この無電池RFIDタグは人体に貼り付けて無線体温計として用いられ、実施例1によれば、電源供給回路4からの受電電力に基づき作動して通信回路10から体温情報等をリーダ・ライタ1に送信することにより、入院患者の検温を定期的に行うことが可能であり、受電電力が過大な場合、無電池RFIDタグの自己発熱によるやけど等の障害、誤計測を未然防止できる。
特に、電源供給回路4がリーダ・ライタ1からの搬送波を受信するアンテナ6とこのアンテナ6に生じた交流電流を直流電流に変換する整流回路8とこの整流回路8から出力される直流電圧が基準電圧Vref以上のときに直流電流の一部を余剰電流iとして分流するシャントレギュレータ回路9とから構成され、光電変換素子16がシャントレギュレータ回路9に設けられているので、過大な受電電力に基づくエネルギーの一部を受電電力が過大であることを報知する報知手段のエネルギーとして消費することができることになり、過大な受電電力に基づく自己発熱をより一層抑制可能である。
図4は本発明に係る温度センサー付き無電池RFIDタグ3のシャントレギュレータ回路9の実施例2の構成を示す回路図である。
その図4において、図3と同一構成要素については、同一符号を付してその詳細な説明を省略することとし、異なる部分についてのみ説明する。
この実施例では、シャントレギュレータ回路9は、出力線8cから分岐された第1分岐線8dに設けられて整流回路8から出力される直流電圧が基準電圧Vrefを超えたときにオンされて余剰電流iを分流する第1スイッチング素子としての電界効果型トランジスタ15と整流回路8から出力される直流電圧と基準電圧Vrefとを比較して直流電圧が基準電圧Vrefを超えているときに電界効果型トランジスタ15をオンさせるコンパレータ14と整流回路8の出力線8aから分岐された第2分岐線8eに設けられて第1分岐線8dに流れる余剰電流iに基づきオンされる第2スイッチング素子としてのトランジスタ17とを備えている。
報知手段には、警報音を発生する圧電変換素子(例えば、圧電ブザー)18が用いられ、この圧電変換素子18のプラス側は出力線8aに接続され、圧電変換素子18のマイナス側はトランジスタ17のコレクタに接続され、トランジスタ17のエミッタは共通線8bに接続され、トランジスタ17のベースは電界効果型トランジスタ15のソースに抵抗R5を介して接続されている。また、その圧電変換素子18の両端子には抵抗R6が並列に接続されている。
この実施例2によれば、アンテナ6の受電電力が過大な場合、電界効果型トランジスタ15のオンによりトランジスタ17がオンされ、その結果、圧電変換素子18に通電されて、警報音が発せられる。
抵抗R6や付加回路(図示を略す)を工夫することにより、警報音の発生を開始する受電電力が決定され、受電電力の大きさにより発音量が変化する。
その結果、受電電力が過大であることを検知でき、過大な受電電力に基づくエネルギーの一部を受電電力が過大であることを報知する報知手段のエネルギーとして消費することができることになり、過大な受電電力に基づく自己発熱をより一層抑制可能である。
すなわち、実施例1と同様に、電源供給回路4からの受電電力に基づき作動して通信回路10から体温情報をリーダ・ライタ1に送信することにより、入院患者の検温を定期的に行うことが可能であり、受電電力が過大な場合、無電池RFIDタグの自己発熱によるやけど等の障害、誤計測を未然防止できる。
また、圧電変換素子18として、バイブレータ等の振動発生手段を用いることもできる。
この場合には、温度センサー付き無電池RFIDタグを人体に貼り付けている場合、過大な受電電力を検出した場合、圧電変換素子18の振動によりやけどの可能性を入院患者自体が知ることができる。
なお、本発明に係る温度センサー付RFIDは物流タグとしても利用可能であり、この場合でも、過大な受電電力に起因する物流タグ自体の発熱による火災等の発熱事故を未然防止可能である。
1…リーダ・ライタ
4…電源供給回路
10…通信回路
12…温度センサ回路
13…制御回路
16…光電変換素子
特許4173503号 特開2008-194323号公報

Claims (6)

  1. リーダ・ライタとの間で情報の送受信を行う通信回路と体温を検出する温度センサ回路と前記通信回路と前記温度センサ回路とを少なくとも制御する制御回路とが1個の半導体チップに集積化されかつ前記リーダ・ライタからの搬送波に基づき受電電力を生成する電源供給回路を含み、該電源供給回路から供給された受電電力に基づき作動して前記通信回路から体温情報を前記リーダ・ライタに送信ししかも人体に貼り付けて用いられる温度センサー付き無電池RFIDタグであって、
    前記受電電力が過大であることを報知する報知手段を備え、
    前記電源供給回路は、前記リーダ・ライタからの搬送波を受信するアンテナと、該アンテナに生じた交流電流を直流電流に整流する整流回路と、該整流回路の出力が基準値以上のときに前記出力の一部を余剰電流として分流するシャントレギュレータ回路とを備え、前記報知手段が前記シャントレギュレータ回路に設けられていることを特徴とする温度センサー付き無電池RFIDタグ。
  2. 前記報知手段が発光素子から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサー付き無電池RFIDタグ。
  3. 前記報知手段が警報音を発生させる圧電変換素子から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサー付き無電池RFIDタグ。
  4. 前記報知手段が振動を発生させる圧電変換素子から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサー付き無電池RFIDタグ。
  5. 前記シャントレギュレータ回路は、前記整流回路のプラス側とマイナス側とを結ぶ線路に設けられて前記整流回路の出力が前記基準値を超えたときにオンされて前記余剰電流を分流するスイッチング素子と、前記整流回路の出力と前記基準値とを比較して該基準値を前記出力が超えているときに前記スイッチング素子をオンさせるコンパレータとを備え、前記発光素子は前記スイッチング素子に直列に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の温度センサー付き無電池RFIDタグ。
  6. 前記シャントレギュレータ回路は、前記整流回路のプラス側とマイナス側とを結ぶ第1線路に設けられて前記整流回路の出力が前記基準値を超えたときにオンされて前記余剰電流を分流する第1スイッチング素子と、前記整流回路の出力と前記基準値とを比較して該基準値を前記出力が超えているときに前記第1スイッチング素子をオンさせるコンパレータと、前記整流回路のプラス側とマイナス側とを結ぶ第2線路に設けられて前記第1線路に流れる余剰電流に基づきオンされる第2スイッチング素子とを備え、前記圧電変換素子は前記第2スイッチング素子に直列に接続されて前記第2線路に流れる余剰電流に基づき作動されることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の温度センサー付き無電池RFIDタグ。
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