JP5556232B2 - 推定装置、推定方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

推定装置、推定方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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本発明は、統計モデルを用いることによって半導体研磨装置における研磨レートを推定するための技術に関する。
半導体研磨装置の分野において、半導体ウェハの研磨前後の膜厚を随時計測せずに、半導体ウェハの研磨装置の各種物理現象を表すセンサデータに基づいて研磨レートを推定する方法がある。このような方法の一例として、特許文献1に開示されている技術がある。この技術では、半導体ウェハの研磨装置の各種センサから得られる物理量を説明変数とし、テストウェハの研磨量を目的変数として、回帰分析により研磨レートが推定される。この方法では、説明変数として、研磨テーブルを回転させるモータのトルク値、研磨テーブル上の表面温度、研磨テーブルに半導体ウェハを押し当てる圧力値などの物理現象の平均値などが、説明変数として用いられる。
ところが、半導体ウェハの表面は、製品により回路パターンが異なる。そのため、同じ研磨レートにより研磨が行われても、各種物理現象に差が出てしまう。例えば、テーブル上の研磨パッドを用いた研磨によって生じるテーブル温度などに変化が生じてしまう。また、研磨テーブルを回転させるモータのトルクや、半導体ウェハを保持して回転させる研磨ヘッド回転モータのトルクなどにも差が生じてしまう。
また、現在では半導体ウェハ上の回路構成は多層配線が採用されている。そのため、同一製品であっても、配線層によって回路パターンが異なっている。このような理由によっても、上記と同様に、研磨レートが同じであるにもかかわらず研磨の際に生じる物理現象に差が生じてしまう。
このような回路パターンの違いよって生じる物理現象の差を共通化する方法として、例えば特許文献2に開示されているような技術が提案されている。この技術では、回路パターンデータの配線周囲長により研磨レートが変化する特性を利用して、研磨時間が調整される。具体的には、回路パターンの違いによる研磨時の研磨テーブル温度や研磨テーブル回転モータのトルクの違いが、配線周囲長に依存するということが利用されている。
特開2005−342841号公報 特開2009−33105号公報
しかしながら、特許文献2に開示された技術では、配線周囲長が短い場合に精度が低下してしまうという問題があった。図8は、特許文献2に開示された技術の問題点の概略を表す図である。図8の横軸は、ある配線周囲長を基準として規格化した配線周囲長を表す。図8の縦軸は、ある研磨テーブル回転モータのトルク電流値を基準として規格化した値を表す。図8に示すように、配線周囲長が閾値Thよりも長い領域では、研磨時の研磨テーブル回転モータのトルク変化と配線周囲長との間には傾きαの比例関係がある。これに対し、配線周囲長が閾値Thよりも短い領域、つまり回路パターンが粗いウェハの研磨では、研磨時の研磨テーブル回転モータのトルク変化と配線周囲長との間の傾きはα未満の値となる。
また、研磨時のテーブル温度についても、研磨面とウェハとの摩擦により発生する温度変化が大きく影響するため、同様なことが言える。このように、配線周囲長データだけでは、様々な回路パターンに対する研磨レートを推定する統計モデルを精度良く構築することができないという問題があった。
上記事情に鑑み、本発明は、半導体ウェハ毎に異なる物理現象を共通化して、少ない統計モデルで多品種の半導体ウェハの研磨レートを精度良く推定することを可能とする技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、半導体ウェハを研磨する研磨機構の特性を表す複数の物理量を式の要素とする統計モデルに基づいて研磨レートを推定する推定装置であって、前記複数の物理量のそれぞれについて、前記半導体ウェハの回路パターンの配線長と、前記半導体ウェハに占める前記回路パターンの面積比と、に対応する補正値を算出する補正値算出部と、前記補正値と、前記複数の物理量を説明変数とする統計モデルと、を用いて研磨レートを推定する推定部と、を備える。
本発明の一態様は、推定方法であって、半導体ウェハを研磨する研磨機構の特性を表す複数の物理量を式の要素とする統計モデルに基づいて研磨レートを推定する推定装置が、前記複数の物理量のそれぞれについて、前記半導体ウェハの回路パターンの配線長と、前記半導体ウェハに占める前記回路パターンの面積比と、に対応する補正値を算出する補正値算出ステップと、前記推定装置が、前記補正値と、前記複数の物理量を説明変数とする統計モデルと、を用いて研磨レートを推定する推定ステップと、を備える。
本発明の一態様は、コンピュータに対し、半導体ウェハを研磨する研磨機構の特性を表す複数の物理量を式の要素とする統計モデルに基づいて研磨レートを推定させるためのコンピュータプログラムであって、前記複数の物理量のそれぞれについて、前記半導体ウェハの回路パターンの配線長と、前記半導体ウェハに占める前記回路パターンの面積比と、に対応する補正値を算出する補正値算出ステップと、前記補正値と、前記複数の物理量を説明変数とする統計モデルと、を用いて研磨レートを推定する推定ステップと、を前記コンピュータに対し実行させるためのコンピュータプログラムである。
本発明により、半導体ウェハ毎に異なる物理現象を共通化して、少ない統計モデルで多品種の半導体ウェハの研磨レートを精度良く推定することが可能となる。
半導体研磨システムの構成を表すブロック図である。 演算部の機能構成を表すブロック図である。 データベース記憶部に書き込まれるセンサデータの具体例を表す図である。 補正値算出処理に用いられる配線周囲長及び表面積比の概略を表す図である。 補正値算出処理において用いられる補正値算出式を取得するための処理の流れを表すフローチャートである。 補正値の算出方法を表す概念図である。 任意の回路パターンに対する補正値を算出するために用いられる補正式を取得するために用いられる測定データテーブルを表す図である。 特許文献2に開示された技術の問題点の概略を表す図である。
図1は、半導体研磨システム100の構成を表すブロック図である。半導体研磨システム100は、研磨テーブル1、テーブルモータ2、研磨ヘッド3、ヘッドモータ4、ドレッサーヘッド5、ドレッサーモータ6、ラスリー供給器7、温度計8、データ収集部10、データベース記憶部11、演算部12を備える。なお、研磨テーブル1、テーブルモータ2、研磨ヘッド3、ヘッドモータ4、ドレッサーヘッド5、ドレッサーモータ6、ラスリー供給器7、温度計8は、半導体研磨システム100のうち、半導体研磨装置を構成する部分である。また、データ収集部10、データベース記憶部11、演算部12は、半導体研磨システム100のうち、推定装置を構成する部分である。
研磨テーブル1は、半導体ウェハを研磨する研磨パッドを上面に搭載するテーブルである。テーブルモータ2は、研磨テーブル1を回転させるモータである。研磨ヘッド3は、搬送機能と研磨機能とを備える。搬送機能とは、半導体ウェハを、研磨面を研磨テーブル1側に向けて保持し、搬送する機能である。研磨機能とは、研磨テーブル1上の研磨パッドに対し半導体ウェハの研磨面を加圧しながら押し当てて研磨を行う機能である。ヘッドモータ4は、研磨ヘッド3を回転させるモータである。ドレッサーヘッド5は、研磨後の研磨テーブル1上の研磨パッドのドレッシングを行う。ドレッサーモータ6は、ドレッサーヘッド5を回転させるモータである。ラスリー供給器7は、研磨テーブル1上に、研磨液であるスラリーを供給する。温度計8は、研磨テーブル1上の温度の時間変化を測定する。温度計8が測定する温度の時間変化は、半導体ウェハの研磨により化学的に発生する熱と、半導体ウェハ及び研磨テーブル1の摩擦によって機械的に発生する熱と、によって発生する変化である。
データ収集部10は、半導体研磨システム100において生じる所定の物理現象により生じる値の時間変化を測定する。例えば、データ収集部10は、テーブルモータ2、ヘッドモータ4、ドレッサーモータ6、それぞれの回転トルクデータを、モータ毎に収集する。回転トルクデータとは、各モータにおける回転トルクの時間変化を表すデータである。また、データ収集部10は、温度計8によって測定される温度の時間変化を表すデータ(以下、「温度変化データ」という。)を収集する。そして、データ収集部10は、所定の物理現象により生じる値の時間変化を表すデータ(以下、「センサデータ」という。)をデータベース記憶部11に書き込む。センサデータの具体例として、上述した回転トルクデータや温度変化データがある。また、回転トルクデータは、モータ毎に得られるデータであり、モータ毎に異なるセンサデータである。
データベース記憶部11は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。データベース記憶部11は、データ収集部10によって収集された各センサデータをデータベースとして記憶する。例えば、データベース記憶部11は、各時刻と、その時刻における各測定値とを対応付けて、時系列に沿って記憶する。
演算部12は、データベース記憶部11に記憶されている各センサデータに基づいて、研磨レートを推定する。図2は、演算部12の機能構成を表すブロック図である。演算部12は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備える。演算部12は、推定プログラムを実行することによって、研磨データ取得部120、変換部121、目的変数管理部122、統計モデル作成部123、製品情報取得部124、予測部125を備える装置として機能する。なお、演算部12の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されても良い。
研磨データ取得部120は、データベース記憶部11から各センサデータを取得する。例えば、研磨データ取得部120は、研磨中の一定時間周期で、各センサデータを取得する。変換部121は、研磨データ取得部120によって取得されたセンサデータ毎に代表値処理を行い、センサデータ毎に代表値を算出する。目的変数管理部122は、統計モデルの作成時に目的変数となる研磨レート(出来映えデータ)を保存する。研磨レートは、例えば予めテスト用の半導体ウェハを用いて試験的に研磨を行い、研磨前後のウェハ膜厚値を計測することによって、テスト用の半導体ウェハ毎に得られる。そして、研磨レートは、予め目的変数管理部122に設定される。
統計モデル作成部123は、重回帰分析により研磨レートの統計モデルを作成する。このとき、統計モデル作成部123は、目的変数管理部122に保存されている研磨レートを目的変数とする。また、統計モデル作成部123は、各研磨レートが算出された際にデータ収集部10によって収集された各センサデータの代表値を説明変数とする。
製品情報取得部124は、研磨レートの推定対象となる半導体ウェハに関する回路パターン情報(製品情報)を取得する。半導体ウェハに関する回路パターンの情報は、半導体研磨システム100の使用者や管理者などによって製品情報取得部124に対し予め与えられる。予測部125は、統計モデル作成部123によって作成された統計モデルと、変換部121によって算出される各センサデータの代表値と、製品情報取得部124によって取得される回路パターン情報と、に基づいて研磨レートの推定値を算出する。
図3は、データベース記憶部11に書き込まれるセンサデータの具体例を表す図である。図3は温度変化データを表す。図3において、縦軸は測定された温度を表し、横軸は時間を表す。図3に示すように、温度変化データは、時間に対するテーブル温度(研磨テーブル1上の温度)の変化を表す二次元のデータとなる。各モータの回転トルクデータも同様に、時間に対する回転トルクの変化を表す二次元データとなる。また、その他のセンサデータも同様に、時間に対する各物理現象により生じる値の変化を表す二次元データとなる。
次に、半導体研磨システム100の動作について説明する。半導体研磨システム100の動作は、前処理として統計モデルを作成する動作と、実処理として統計モデルを用いて研磨レートの推定値を算出する動作とに分けられる。まず、前処理と実処理とに共通する、データ収集部10の処理と、研磨データ取得部120の処理と、変換部121の処理とについて説明する。
データ収集部10は、半導体研磨システム100の半導体研磨装置上で生じる各種の物理現象を測定し、一定のサンプリング周期で測定結果をサンプリング(収集)する。そして、データ収集部10が、収集したセンサデータをデータベース記憶部11に書き込む。上述したように、収集されるセンサデータの具体例としては、研磨テーブル1上でウェハが研磨されている時のテーブルモータ2の回転トルクデータや、研磨テーブル1上でウェハが研磨されている時のヘッドモータ4の回転トルクデータや、研磨テーブル1上でウェハが研磨されている時の研磨テーブル1上の温度変化データや、ウェハの研磨後に行われるドレッサーヘッド5による研磨テーブル1のドレッシング時のドレッサーモータ6の回転トルクデータなどがある。
研磨データ取得部120は、データベース記憶部11内に保存されている各センサデータを読み出す。変換部121は、読み出された各センサデータのそれぞれについて代表値処理を行う。代表値処理とは、予め設定された統計処理に基づいて、時系列のセンサデータから代表値を算出する処理である。予め設定された統計処理とは、例えば平均値を算出する処理や、一定時間を挟んだ二つの時刻における測定値の差分を算出する処理などである。変換部121には、設計者や使用者によって選択された統計処理が適宜設定される。変換部121は、代表値処理を、研磨処理がなされた半導体ウェハ毎に、且つ、各研磨処理で得られたセンサデータ毎に、行う。そのため、変換部121は、研磨処理がなされた半導体ウェハの数と、収集されるセンサデータの数とを乗じた数の代表値を算出する。
次に、前処理について説明する。前処理では、半導体研磨装置において、テスト用の半導体ウェハを用いて試験的に研磨が行われる。このとき、テスト用の半導体ウェハとしては、後述する基準ウェハが用いられる。各研磨において、データ収集部10が各センサデータを収集しデータベース記憶部11に書き込む。演算部12の変換部121は、研磨毎に、センサデータ毎の代表値を算出する。また、テスト用の半導体ウェハの研磨前後のウェハ膜厚値をそれぞれ計測することによって、研磨毎に研磨レートが得られる。得られた研磨レートは、目的変数管理部122に設定される。そして、統計モデル作成部123は、目的変数管理部122に設定される各研磨レートを目的変数とし、研磨毎及びに算出された各センサデータの代表値を説明変数とし、重回帰分析を行うことによって研磨レートの統計モデルを作成する。以上が前処理である。
次に、実処理について説明する。実処理では、半導体研磨装置において、研磨レートを推定する対象となる半導体ウェハ(以下、「対象ウェハ」という。)を用いた研磨が行われる。この研磨において、データ収集部10が各センサデータを収集しデータベース記憶部11に書き込む。演算部12の変換部121は、センサデータ毎の代表値を算出する。
製品情報取得部124は、対象ウェハの回路パターン情報を取得する。次に、予測部125は、対象ウェハが研磨された際に収集された各センサデータの代表値を、説明変数として変換部121から取得する。次に、予測部125は、統計モデル作成部123によって予め作成された統計モデルに対し、補正処理を行う。具体的には、予測部125は、製品情報取得部124によって取得された対象ウェハの回路パターンから、配線周囲長及び表面積比を取得する。予測部125は、配線周囲長及び表面積比に基づいて補正値を算出する。そして、予測部125は、算出された補正値と、統計モデルと、変換部121から取得された説明変数とに基づいて、対象ウェハの研磨レートの推定値を算出する。
次に、予測部125の処理についてさらに詳細に説明する。予測部125の処理は、大きく分けて、補正値算出処理と、推定値算出処理とに分けられる。まず、補正値算出処理について説明する。補正値算出処理において、予測部125は、予め設定されている補正値算出式と、対象ウェハの配線周囲長及び表面積比と、に基づいて補正値を算出する。
図4は、補正値算出処理に用いられる配線周囲長及び表面積比の概略を表す図である。図4において、L1は半導体ウェハ上の回路パターンを表す。配線周囲長は、半導体ウェハ上の回路パターンL1の配線の一方の境界線L1aの全長と、他方の境界線L1bの全長との合計値である。また表面積比は、回路パターンL1の表面積S1と、半導体ウェハ上の回路パターンL1以外の部分の表面積S2との比(S1/S2)である。なお、半導体ウェハの高さ方向に表面の露出がある場合には、表面積比として高さ方向の露出表面がさらに考慮されても良い。
図5は、補正値算出処理において用いられる補正値算出式を取得するための処理の流れを表すフローチャートである。補正値算出式は、前処理において取得され、予め予測部125に設定される。まず、回路パターンがそれぞれ異なるN個の半導体ウェハが準備される。この中から、一つの基準ウェハが選択される。以下の説明では、半導体ウェハW1が基準ウェハとして設定された場合について説明する。N個の半導体ウェハに対し、連続して研磨処理を行う(ステップS101)。このとき、データ収集部10は、各研磨におけるセンサデータを収集しデータベース記憶部11に記録する。半導体ウェハW1〜WNに対して連続して研磨処理を行った場合であっても、それぞれの半導体ウェハの研磨レートは厳密には異なる。しかしながら、研磨パッドなどの研磨に用いる消耗部材は、数枚〜数十枚の半導体ウェハの研磨処理では大きく劣化しない。そのため、半導体ウェハW1〜WNの研磨時の研磨レートは等しいものと近似できる。なお、基準ウェハW1には、想定される回路パターンの配線周囲長で最長のものが選ばれることが望ましい。
次に、変換部121が、ステップS101において研磨した半導体ウェハW1〜WN毎に、センサデータの代表値(説明変数)を求める(ステップS102)。本実施例では、テーブルモータ2の回転トルク、ヘッドモータ4の回転トルク、研磨テーブル1上の温度、ドレッサーモータ6の回転トルク、のそれぞれを説明変数とする。すなわち、変換部121は、各半導体ウェハの研磨毎に、各センサデータ(3つの回転トルクデータと1つの温度変化データ)について、それぞれの代表値を求める。
次に、1つの説明変数と、回路パターンの配線周囲長と、に対応する補正値Yを算出するための補正式を取得する(ステップS103)。ステップS102及びステップS103の処理を、統計モデルの作成に用いられる全ての種類の説明変数に対して行う。これらの処理によって、説明変数毎に、説明変数に対応した補正値を取得するための補正式を取得する(ステップS104)。
図6は、補正値の算出方法を表す概念図である。次に、図6を用いて、各説明変数の代表値と回路パターンに対する補正式の決定方法について説明する。図6において、縦軸は、変換部121によって算出される各センサデータの代表値、すなわち説明変数を表す。また、横軸は、各半導体ウェハW1〜WNの番号を表す。Z1〜ZNは、それぞれ半導体ウェハW1〜WNを研磨した際に得られる代表値を表す。等しい研磨レートであると近似される環境で研磨された半導体ウェハW1〜WNであるが、回路パターンの違いに応じて、基準ウェハW1の代表値Z1と、他の半導体ウェハW2〜WNの代表値Z2〜ZNには差が出てしまう。そこで、本実施形態の演算部12では、同一の統計モデルを用いて、半導体ウェハW1〜WNの全てにおいて同じ推定値を得る為に、補正値を用いる。すなわち、半導体ウェハW2〜WNの代表値Z2〜ZNを、基準ウェハW1の代表値Z1と等しくなるように、以下の式1によってそれぞれの半導体ウェハの補正値Rn(n:ウェハ番号(1〜N))が予め算出される。各補正値Rnを、各代表値Znに乗じることによって、半導体ウェハW2〜WNの研磨によって得られた代表値Z2〜ZNを、Z1に一致させる。
補正値Rn=Z1/Zn ・・・・式1
図7は、任意の回路パターンに対する補正値を算出するために用いられる補正式を取得するために用いられる測定データテーブルを表す図である。次に、図7を用いて、任意の回路パターンに対する補正値を求めるための補正式の算出方法について説明する。図7に表される測定データテーブルは、各ウェハ番号に対応する回路パターンに対し、配線周囲長と、表面積比と、式1によって算出される補正値の関係とを対応付けたテーブルである。配線周囲長(L)及び表面積比(SR)の2つの値から補正値を求めるための重回帰式を求める。本実施例では、式2に示す1次式による重回帰式を適用する。
補正値=A1×L+A2×SR+B ・・・・式2
式2において、Lは、回路パターンの配線周囲長を表す。SRは、回路パターンの表面積比を表す。A1は、配線周囲長に対する重回帰係数を表す。A2は、表面積比に対する重回帰係数を表す。Bは、切片を表す。したがって、式2の重回帰式のA1及びA2を予め求めておく事によって、補正値Rnの実測値が算出されたウェハWn以外の任意の回路パターンにおいても、回路パターンの配線周囲長及び表面積比に応じた補正値を算出することが可能となる。
上記算出方法を、説明変数に用いるM個(M:物理現象の数)の物理現象のそれぞれにおいて行い、各説明変数の補正値Ym(mは1〜Mの値をとる)を算出するための重回帰式を算出する。上記のように、3つのモータそれぞれの回転トルクと温度とを説明変数として用いる場合には、Mは4となる。M個の式3が予め予測部125に設定される。補正値算出処理において、予測部125は、対象ウェハの配線周囲長(L)及び表面積比(SR)と、M個の式3を用いることによって、M個の補正値Y1〜YMを算出する。
Ym=A1m×L+A2m×SR+B ・・・・式3
式3において、Lは、回路パターンの配線周囲長を表す。SRは、回路パターンの表面積比を表す。A1mは、mによって表される物理現象に対応する、配線周囲長に対する重回帰係数を表す。A2mは、mによって表される物理現象に対応する、表面積比に対する重回帰係数を表す。Bは、切片を表す。式3を用いる事によって、任意の回路パターンにおける各説明変数に対する補正値Ymを算出することができる。
次に、推定値算出処理について説明する。式4は、一般的な重回帰分析のモデルである。式4に相当する式が、統計モデル作成部123によって予め作成されている。
推定値=a1×E1+a2×E2+・・・+aM*EM ・・式4
式4において、a1〜aMは、基準ウェハ1により作成された統計モデルの各説明変数に対する回帰係数である。EMは、推定対象となる半導体ウェハの各説明変数の代表値である。本発明の実施例では、式4に基づいて得られる式5を用いて多品種の半導体ウェハの研磨レートの推定を行い、推定値を算出する。
推定値=a1×E1×Y1+a2×E2×Y2+・・・aM×EM×YM ・・式5
以上のように、予測部125は、式5と、M個のセンサデータ毎の式3と、を予め記憶している。予測部125は、製品情報取得部124によって、対象ウェハの配線周囲長及び表面積比が得られると、M個の式3を用いて、センサデータ毎の補正値Ymを算出する。そして、変換部121からM個のセンタデータの代表値が得られると、各センサデータの代表値Emと、回帰係数amと、補正値Ymとを、式5に代入することによって推定値を算出する。
このように構成された半導体研磨システム100では、対象ウェハの回路パターン情報である配線周囲長及び表面積比を用いて、説明変数毎に補正値Ymを算出する。そして、この補正値を用いて研磨レートの推定値を算出する。この処理により、半導体ウェハ毎に異なる物理現象を共通化して、1つの統計モデルで多品種の半導体ウェハの研磨レートを推定できる。
なお、補正値の式2に入力する回路パターンデータは、研磨部材の特性や説明変数の特性により、それぞれのデータ毎に個別に、指数関数、対数関数、n次関数などの物理現象に則した近似式を用いて入力しても良い。
また、式4の様な重回帰モデルに適用する場合だけでなく、その他の統計モデルに適用する際にも、各物理現象を表す説明変数に対して補正を行うことにより、重回帰モデル以外の統計モデルにも適用が可能である。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…研磨テーブル, 2…テーブルモータ, 3…研磨ヘッド, 4…ヘッドモータ, 5…ドレッサーヘッド, 6…ドレッサーモータ, 7…ラスリー供給器, 8…温度計, 10…データ収集部(物理量取得部), 120…研磨データ取得部, 121…変換部, 122…目的変数管理部, 123…統計モデル作成部, 124…製品情報取得部, 125…予測部(補正値算出部、推定部)

Claims (3)

  1. 半導体ウェハを研磨する研磨機構の特性を表す複数の物理量を式の要素とする統計モデルに基づいて研磨レートを推定する推定装置であって、
    前記複数の物理量のそれぞれについて、前記半導体ウェハの回路パターンの配線長と、前記半導体ウェハに占める前記回路パターンの面積比と、に対応する補正値を算出する補正値算出部と、
    前記補正値と、前記複数の物理量を説明変数とする統計モデルと、を用いて研磨レートを推定する推定部と、
    前記研磨レートの推定対象となる半導体ウェハに対して実際に研磨が行われた際の前記複数の物理量を取得する物理量取得部と、
    を備え
    前記補正値算出部は、前記推定部が用いる統計モデルを生成する際に実測値を得るために研磨された基準ウェハについて求められた物理量と、前記推定対象となる半導体ウェハの研磨によって求められた物理量との相違のうち、回路パターンの配線周囲長及び表面積比の違いによって生じる相違を解消するための値を補正値として算出する、
    推定装置。
  2. 半導体ウェハを研磨する研磨機構の特性を表す複数の物理量を式の要素とする統計モデルに基づいて研磨レートを推定する推定装置が、前記複数の物理量のそれぞれについて、前記半導体ウェハの回路パターンの配線長と、前記半導体ウェハに占める前記回路パターンの面積比と、に対応する補正値を算出する補正値算出ステップと、
    前記推定装置が、前記補正値と、前記複数の物理量を説明変数とする統計モデルと、を用いて研磨レートを推定する推定ステップと、
    前記研磨レートの推定対象となる半導体ウェハに対して実際に研磨が行われた際の前記複数の物理量を取得する物理量取得ステップと、
    を有し、
    前記補正値算出ステップでは、前記推定部が用いる統計モデルを生成する際に実測値を得るために研磨された基準ウェハについて求められた物理量と、前記推定対象となる半導体ウェハの研磨によって求められた物理量との相違のうち、回路パターンの配線周囲長及び表面積比の違いによって生じる相違を解消するための値を補正値として算出する、
    推定方法。
  3. コンピュータに対し、半導体ウェハを研磨する研磨機構の特性を表す複数の物理量を式の要素とする統計モデルに基づいて研磨レートを推定させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記複数の物理量のそれぞれについて、前記半導体ウェハの回路パターンの配線長と、前記半導体ウェハに占める前記回路パターンの面積比と、に対応する補正値を算出する補正値算出ステップと、
    前記補正値と、前記複数の物理量を説明変数とする統計モデルと、を用いて研磨レートを推定する推定ステップと、
    前記研磨レートの推定対象となる半導体ウェハに対して実際に研磨が行われた際の前記複数の物理量を取得する物理量取得ステップと、
    を有し、
    前記補正値算出ステップでは、前記推定部が用いる統計モデルを生成する際に実測値を得るために研磨された基準ウェハについて求められた物理量と、前記推定対象となる半導体ウェハの研磨によって求められた物理量との相違のうち、回路パターンの配線周囲長及び表面積比の違いによって生じる相違を解消するための値を補正値として算出する推定方法を前記コンピュータに対し実行させるためのコンピュータプログラム。
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