JP5555943B2 - 紙パック容器ホルダー - Google Patents

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Description

本発明は、牛乳パック等の紙パック容器の商品を収納して使用する、握力を必要としない紙パック容器ホルダーに関するものである。
牛乳、果汁飲料、コーヒー、乳酸菌飲料、酒、みりん等の多くは、角柱状の紙パック容器に封入して販売されており、一般家庭では冷蔵庫内のドアポケットに収納して保存されている。
これら紙パック容器は、リサイクルが容易なため、一般に広く普及しており、本体上部の三角錐状凹部を開いて引き出し、注ぎ口を形成するタイプ(以下「通常タイプ」と記す)と、本体の屋根部分に合成樹脂製の栓の付いたタイプ(以下「栓付タイプ」と記す)がある。
通常タイプも栓付タイプも、容器本体には手で持つところが無いため、冷蔵庫に出し入れする時も、コップ等に注ぐ時も、従来は角柱状の胴部を手で挟むように掴持して行われていた。
特開平10−35689号公報 特開2007−254001号公報 実用新案登録第3067954号公報 実用新案登録第3159602号公報
しかしながら、牛乳パック等の紙パック容器の商品は、中身が液体で満たされているため、かなりの重量があるだけでなく、缶・ビン・ペットボトルなどと違って、丸みのない角張った胴体は、手の平の内側で左右から挟むようにして掴持しなければならず、握力の弱い女性・子供・お年寄り、関節痛や麻痺などで指先に力が入りにくい人にとっては扱いにくく、誤って落下させてしまう恐れもあった。
このため先行技術文献で示したようなホルダーが考案されているが、いずれも「把手を掴持する」という方法であり、握力を使うことには変わりがなかった。
また、いずれの把手も金属やプラスチックなどの硬い素材で作ることを前提にしているため、装着したままでは把手の部分が邪魔になって、冷蔵庫のドアポケットに入りにくく、使用する度に付けたり外したりしなければならない。これでは余計に握力を使うばかりか、かえって煩わしい作業となり、利便性は感じられない。
特許文献1、特許文献2、特許文献3で示した例では、把手が紙パック容器の上方に位置しているため、液体の内容物の量が少ない時に使用すると、容器全体の傾きをうまくコントロールできず、必要以上に傾いてしまって、液体の内容物が勢い良く流れ出し、コップ等に注ごうとしても、誤ってこぼしてしまう恐れがある。
特許文献1のように、紙パック容器上部の三角錐状凹部に、係止部を挿入して装着する方法では、通常タイプと栓付タイプで三角錐状凹部の向きが違うため、2種類のホルダーを制作する必要があり、実用性に劣るという問題がある。
また特許文献2では、冷蔵庫内と室温との温度差によって、紙パック容器の表面に発生した結露が、ホルダー内部に水滴となって溜まり、その湿気によってカビ等が発生する懸念がある。
紙パック容器に封入された飲料等の商品は、中身の液体を使い切る時だけ、容器全体を水平以上に傾けることになるが、特許文献3のホルダーでは、水平以上に傾けると容器がホルダーから滑り落ちてしまう恐れがある。
特許文献4は装着方法が面倒で、付けたり外したりする作業が煩わしい。
特許文献1、特許文献2、特許文献3で示した例では、コンパクトに折り畳めない構造になっているため、使用しない時に置き場所を取って邪魔になる。
これらの問題点があるため、中身が液体で満たされた重量のある紙パック容器の商品は、握力の弱い女性・子供・お年寄り、関節痛や麻痺などで指先に力が入りにくい人にとって、運搬を含めて取り扱いが容易ではなく、誤って落下させてしまう恐れもあった。また、先行技術文献で示した例では、必ずしも利便性が向上するとは考えにくい。
本発明は、以上の問題点を解決するものである。
上部が開口した角柱状の本体の側面に、上部ベルトと下部ベルトを設ける。他の側面には側部開口窓を設ける。本体上部の開口部の端縁を、円弧形状に形成する。下部ベルトの左右に指掛部を設ける。本体を折り畳めるように、底板に谷折り線と底部貼着片を設ける。
本発明は、以上の構成よりなる紙パック容器ホルダーである。
本発明は手の平の内側ではなく、手の甲の側で重さを支え、握力を必要としない構造となっているのが特徴であり、握力の弱い女性・子供・お年寄り、関節痛や麻痺などで指先に力が入りにくい人でも、中身が液体で満たされた重量のある紙パック容器の商品を、容易に取り扱うことができる。
また、内容物の量に応じて変化する重心の位置によって、上部ベルトか下部ベルトのどちらかを使い分けることが出来るので、コップ等に注ぎ入れる際にも、容器全体の傾きをうまくコントロールしながら、こぼさずに注ぎ入れることができる。
柔らかい素材で出来ているベルトは、手の甲にフィットして装着感が良く、またベルトの横幅も広いので、装着した時にぐらつきがなく、安定して注ぐことが出来る。
牛乳パック等の商品を、ホルダー上部から挿入するだけなので、装着方法が簡単であり、内容物が無くなって入れ替える際にも、空になった紙パック容器を引き抜くだけなので、煩わしい作業は一切必要ない。
ホルダー上部の開口部の端縁を円弧形状にすることにより、入れ替えの際に紙パック容器の底が引っ掛かることなくスムーズな装着ができる。
ベルトを設けた本体側面は二重になっていて、これは強度を持たせるためだけではなく、上部ベルトと下部ベルトのベルト貼着片を、二重になった側面の間に挟んで接着することにより、ホルダー内部に凹凸を作らず、紙パック容器が途中で引っ掛かることなく、スムーズに収納できるようにするためでもある。
本発明の紙パック容器ホルダーは、注ぎ口の向きが違う「通常タイプ」と「栓付タイプ」のどちらにも対応でき、高い汎用性を実現し得る。
紙パック容器に封入された飲料等の商品は、箱状のホルダー内部にすっぽり入っているため落下の恐れがなく、容器全体を水平以上に傾けても、ずり落ち防止用の指掛部があるため、容器がホルダーから抜け落ちることはない。
ベルトが柔らかい素材で出来ているため、ホルダーを装着させたまま、冷蔵庫のドアポケットに収納することができる。これにより、使う度に付けたり外したりする必要がなく、内容物を使い切るまでホルダーを付けたままに出来る。
冷蔵庫に出し入れする時も、上部ベルトに手指を引っ掛けるようにして持つことができるので、挟持するための握力を必要とせず、女性・子供・お年寄り、関節痛や麻痺などで指先に力が入りにくい人でも、容易に運搬することができる。
ホルダー本体は、透明または半透明の素材で作ることにより、収納している牛乳パック等の商品が透けて見え、ホルダーを付けたままでも中の商品が一目で分かるので、冷蔵庫から迷うことなく取り出すことができる。
右利きの人でも左利きの人でも使用が可能で、片手で持ちやすいだけではなく、両手で注ぐこともできるため、汎用性が高いと言える。
冷蔵庫内と室温との温度差によって紙パック容器の表面に結露が発生しても、側部開口窓と底部開口窓によって結露した水分の蒸発を促し、ホルダー内部に水滴となって溜まったり、その湿気によってカビ等が発生したりする恐れがなく、衛生的に使用ができる。
使用しない時は折り畳むことが出来るため、嵩張らず収納に便利であるだけでなく、商品として店頭で販売する際のパッケージも、コンパクトに重ねて陳列する事が可能となる。
このように本発明を使用することによって、握力の弱い女性・子供・お年寄り、関節痛や麻痺などで指先に力が入りにくい人でも、紙パック容器に封入された飲料等の商品を、握力を必要とせずに取り扱うことが可能となる。
本発明を斜め後方から見た斜視図である。 本発明の底面図である。 本発明に通常タイプの紙パック容器を収納した斜視図である。 本発明に栓付タイプの紙パック容器を収納した斜視図である。 本発明の上部ベルトに手を挿入した状態を示す背面図である。 本発明の上部ベルトに手を挿入した使用状態を示す斜視図である。 本発明の下部ベルトに手を挿入した状態を示す背面図である。 本発明の下部ベルトに手を挿入した使用状態を示す斜視図である。 本発明を装着して紙パック容器を運搬する状態を示す斜視図である。 本発明の上部ベルトと下部ベルトの性質を説明するための斜視図である。 本発明の指掛部を説明するための斜視図である。 本発明を折り畳んだ状態を示す斜視図である。 本発明の上部ベルト及び下部ベルトの展開図である。 本発明の本体の展開図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(イ)図1に示すように、上部が開口した角柱状の本体(1)は4つの側面を有し、その側面の1つに適度な柔軟性のある素材で出来た上部ベルト(2)と下部ベルト(3)を設ける。
(ロ)他の3つの側面には側部開口窓(4)を設ける。側部開口窓の形状は楕円形にこだわるものではなく、円形や菱形、ハート型など他の形状でもよく、さらにそれらを複数設けてもよい。
(ハ)本体上部の開口部(7)の端縁を、緩やかな山形の円弧形状に形成する。
(ニ)図11に示すように、下部ベルト(3)の左右に位置する本体胴部の角を欠切し、中指と薬指が掛かる程度の大きさを有する指掛部(10)を設ける。
(ホ)図2に示すように、底板(8)に谷折り線(14)と底部貼着片(9)を設け、本体を扁平に折り畳めるように形成する。底部の中央には底部開口窓(5)を設ける。
本発明は以上のような構成である。
本発明を組み立てるときは、図13及び図14の展開図に示すように、まず本体基部a(17)のベルト挿入口(6)に、上部ベルト(2)と下部ベルト(3)のベルト貼着片(13)を挿入して接着し、更に上部ベルト(2)のもう一方のベルト貼着片(13)は開口部(7)の端縁に、下部ベルト(3)のもう一方のベルト貼着片(13)は、底板側の端縁にそれぞれ接着する。本体(1)を角柱状に折り、本体基部a(17)の内側に本体基部b(18)を重ねて接着する。更に底部貼着片(9)をそれぞれ重なる底板(8)に接着する。
本発明を使用するときは、図3に示す通常タイプの紙パック容器(11)、または図4に示す栓(16)の付いた栓付タイプの紙パック容器(12)の、それぞれ三角錐状凹部(15)の向きが違うどちらのタイプも同様に、本体上部の開口部(7)から下方へ落とし入れるようにして収納する。図5に示すように、上部ベルト(2)に手を挿入し、図6のように傾けて、コップ等に液体の内容物を注ぎ入れる。
紙パック容器内部の液体が半分以下になったら、図7に示すように下部ベルト(3)に手を挿入して使うと、図8に示すように安定して注ぐことが出来る。
中身を使い切る時だけ本体(1)を水平以上に傾けることになるが、下部ベルト(3)に手を入れた状態では、図11に示すように中指と薬指が、指掛部(10)で紙パック容器を押さえ、容器がホルダーから抜け落ちるのを防止する。
本体上部の開口部(7)の端縁を、緩やかな山形の円弧形状に形成してあるため、入れ替えの際に紙パック容器の底が、開口部(7)の端縁に引っ掛かることなく、スムーズに挿入することができる。また上部ベルト(2)と下部ベルト(3)のベルト貼着片(13)は、本体基部a(17)と本体基部b(18)との間に挟まれて接着されているので、本体の内側に凹凸はなく、紙パック容器が途中で引っ掛かることなく、容易に落とし込むことができる。
図10に示すように、上部ベルト(2)と下部ベルト(3)は、柔らかい素材でできていて容易に変形するため、装着したままでも冷蔵庫のドアポケットに収納できる。また冷蔵庫から出し入れする際も、図9に示すように、上部ベルト(2)に手指を引っ掛けるようにして持つことができるため、握力を必要としない。
使用しない時は、底板(8)の貼着片(9)で固定されていない側の角と、対向する反対側の角を手指で押し付けて、谷折り線(14)で折り曲げ、本体(1)を図12で示す扁平な状態にすれば、収納に敵したコンパクトな状態に出来る。
1 本体
2 上部ベルト
3 下部ベルト
4 側部開口窓
5 底部開口窓
6 ベルト挿入口
7 開口部
8 底板
9 底部貼着片
10 指掛部
11 通常タイプの紙パック容器
12 栓付タイプの紙パック容器
13 ベルト貼着片
14 谷折り線
15 三角錐状凹部
16 栓
17 本体基部a
18 本体基部b

Claims (1)

  1. 上部が開口した角柱状の本体の側面に上部ベルトと下部ベルトを設け、他の側面には側部開口窓を設け、本体上部の開口部の端縁を円弧形状に形成し、下部ベルトの左右に指掛部を設け、本体を折り畳めるように底板に谷折り線と底部貼着片を設けた紙パック容器ホルダー。
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