JP5555548B2 - 毛髪形状付与用具、毛髪形状処理方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーター - Google Patents

毛髪形状付与用具、毛髪形状処理方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーター Download PDF

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Description

本発明は、毛髪形状付与用具、毛髪形状処理方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターに関するものである。とりわけ、毛髪の根元を立毛させ、頭髪全体にボリューム感を与えることができる毛髪形状付与用具、毛髪形状処理方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターに関するものである。
毛髪形状付与用具としては、従来から毛髪の形状を付与するパーマ用ロッドがある。このパーマ用ロッドでは、毛髪をパーマ用ロッドの外周に巻いて、パーマ液を毛髪に浸透させ、毛髪の形状を付与させるために使用するものである。
しかし、このパーマ用ロッドでは、毛髪をその部材の外周に巻くものであるため、毛髪の根元近傍が立毛せず、毛髪の形状処理を十分に行えない。
このような問題に対して、次の特許文献1、2がある。
特許文献1では、筒状のロッドにスリットを設けて開くようにし、パーマをかけたくない毛髪部分を、開いたスリットから筒内に入れ込み、パーマをかけられるようにしたロッドが開示されている。
特許文献2では、毛髪巻着部が、その全長に渡る第1スリットにより切断されて弾性復元可能に圧縮変形し、毛髪巻着部の中間部に形成された第2スリットを毛先保持手段として備え、さらに根元側または毛先を保持する第3スリットにより緊張力を付与した状態を維持するように構成した毛髪巻き取り具が開示されている。
特開2004−237030号公報 特開平10−272011号公報
しかし、特許文献1、2とも、毛髪を立毛させるものではない。特に、特許文献1では毛先など根元以外の部分をスリットの内側に入れこんでしまい、毛髪の根元をしっかりと巻くようにしている。また、特許文献2では、毛先などを保持用のスリットに挟んで、毛髪に緊張力をかけた状態で、毛髪の根元にパーマをかけるようにしている。このように、いずれも毛髪をロッド等の周囲に巻いてカールパーマをかけるものであり、毛髪の根元にもカールがつけられるものである。したがって、毛髪の根元を立毛させるものではないため、毛髪にボリューム感を持たせることはできない。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、毛髪に形状を付与する毛髪形状付与用具であって、前記毛髪を被覆可能な筒部を備えるとともに、前記筒部の長さ方向には、前記毛髪の長さ方向に沿って毛髪を前記筒部内に収納可能なスリットが形成されてなる毛髪形状付与用具、毛髪に形状を付与する方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターを提供することにより、毛髪に形状を付与することができるものである。とりわけ、毛髪の根元を立毛させ、頭髪全体にボリューム感を与えることができる毛髪形状付与用具、毛髪に形状を付与する方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターを提供するものである。
本発明により、以下の毛髪形状付与用具、毛髪に形状を付与する方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターが提供される。
[1] 毛髪に形状を付与する毛髪形状付与用具であって、前記毛髪を被覆可能な中空の円筒、円柱、円錐体のいずれかの形状からなる筒部を備えるとともに、前記筒部の長さ方向には、前記毛髪の長さ方向に沿って前記毛髪を前記筒部内に収納可能なスリットが形成されてなる毛髪形状付与用具であり、前記毛髪の根本を伸長させた状態で少なくとも前記毛髪の根本近傍を前記スリット内に収納させた後、前記毛髪に毛髪処理液を与えて及び/又は熱を与え、少なくとも毛髪の根本を立毛させた状態の毛髪形状を付与する毛髪形状付与用具。
[2] 前記筒部の高さが3〜50mmである[1]に記載の毛髪形状付与用具。
[3] 前記筒部が少なくともシート状部材で構成されている[1]又は[2]に記載の毛髪形状付与用具。
[4] 前記シート状部材が使用時に筒状に変形した筒部になる[3]に記載の毛髪形状付与用具。
] 常温で形状を自由に変えられる程度に軟らかいウレタン樹脂、EVA樹脂、樹脂
粘土、シリコンゴム、及び合成ゴムからなる群より選択されるいずれか1つ又は複数の材
質から構成されている[1]のいずれかに記載の毛髪形状付与用具。
] 前記筒部の内面側が、吸水性又は多孔質の材質で形成される[1]〜[]のいずれかに記載の毛髪形状付与用具。
] 前記筒部の内面側の一部が、少なくとも粗面に形成されてなる[1]〜[]のいずれかに記載の毛髪形状付与用具。
] 前記筒部が上端部と下端部を備え、前記下端部側の径が、前記上端部側の径よりも大きい[1]〜[]のいずれかに記載の毛髪形状付与用具。
] 前記筒部の下端部の表面が、頭皮に密着可能な粘着材料でコートされている[]に記載の毛髪形状付与用具。
[10] 前記筒部の肉厚が0.1〜2.0mmである[1]〜[9]のいずれかに記載の毛髪形状付与用具。
11] 毛髪に形状を付与する方法であって、[1]〜[10]のいずれかに記載の毛髪形状付与用具を使用して、前記毛髪の根本を伸長させた状態で少なくとも前記毛髪の根本近傍を立毛させた後、前記毛髪に毛髪処理液を与えて及び/又は熱を与え、少なくとも毛髪の根本を立毛させた状態の毛髪形状を、毛髪に形状を付与する方法。
12] [1]〜[10]のいずれかに記載の毛髪形状付与用具を毛髪に被せるためのアプリケーターであって、前記毛髪形状付与用具を内部に収容可能、且つ、連続的に前記毛髪形状付与用具を繰り出し可能な毛髪形状付与用具のアプリケーター。
本発明によれば、毛髪に形状を付与する毛髪形状付与用具であって、前記毛髪を被覆可能な筒部を備えるとともに、前記筒部の長さ方向には、前記毛髪の長さ方向に沿って毛髪を前記筒部内に収納可能なスリットが形成されることにより、毛髪に形状を付与することができる毛髪形状付与用具、毛髪に形状を付与する方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターを提供できる。とりわけ、毛髪の根元を立毛させ、頭髪全体にボリューム感を与えることができる毛髪形状付与用具、毛髪に形状を付与する方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターを提供でき、優れた効果を奏するものである。
本発明の毛髪形状付与用具の一実施形態を示す斜視図であって使用状態を模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の別の実施形態の使用状態を模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具を毛髪に取り付ける前の、毛髪の根本部分の状態を、模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具を、毛髪に取り付けて毛髪の根本部分を立毛させた後、本発明の毛髪形状付与用具を取り外した、毛髪の根本部分の状態を、模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の別の実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の別の実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の別の実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の別の実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の別の実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の別の実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具を毛髪に取り付ける前の、毛髪の根本部分の状態を、模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の一実施形態を示す斜視図であって使用状態を模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具を使用した後の、毛髪の根本部分の状態を、模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の別の実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具の別の実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具のアプリケーターの一実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具のアプリケーターの一実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。 本発明の毛髪形状付与用具のアプリケーターの一実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。
以下、本発明の毛髪形状付与用具、毛髪に形状を付与する方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターを実施するための形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える毛髪形状の処理装置を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]本発明の毛髪形状付与用具の構成:
本発明は、図1、図2、図5に示されるように、毛髪99に形状を付与する毛髪形状付与用具1であって、前記毛髪を被覆可能な筒部15を備えるとともに、前記筒部15の長さ方向には、前記毛髪の長さ方向に沿って毛髪を前記筒部内に収納可能なスリットSが形成されてなる毛髪形状付与用具1として構成されている。すなわち、毛髪を伸ばしたままの状態で(伸張させた状態で)、毛髪形状付与用具を毛髪に被覆して、毛髪の形状処理をするものである。さらに、筒部内に毛髪を収納させた状態で、毛髪が筒部の長さ分、筒部の内壁に支持され、頭皮上で毛髪を立毛(起毛)させることができる。したがって、このように、毛髪形状付与用具に毛髪を挿入した状態で、ドライアー等で熱を毛髪に与えることで、起立した状態の形状を毛髪に与えることができる。さらには、前述のように、毛髪形状付与用具をセットする前後のいずれかの時点で、毛髪にパーマ液等をつけたりして、熱処理を施してもよい。
さらに、前記毛髪の根元近傍から毛髪に形状を付与できるように毛髪形状付与用具が構成されていることが好ましい。このように構成されることによって、確実に、毛髪の根元を起立させることができる。
たとえば、個人差はあるものの、毛髪は通常寝ている状態であるため、毛髪に立毛させる形状を付与させることは難しい。特に、毛髪の長さが長いほど、毛髪が寝てしまう傾向がある。さらに、毛髪が減り出した頃には、毛髪の太さも細くなるため、図3、図8Aに示されるように、毛髪99が寝てしまう傾向が顕著となる。このような、寝ている状態の毛髪を立毛させるには、毛髪が立毛する方向にテンションをかけてひっぱりながら、ドライアー等の熱処理等を行って、毛髪に形状を付与させる方法等が考えられる。しかし、手などの人力では、「テンションをかけながら引っ張る」作業に負担がかかり、毛髪を立毛させる作業がし難く、煩雑となる。また、市販されているパーマ用ロッドでは、パーマロッドの外周上に毛髪を捲いて作業を行うため、毛髪の根本部分を立毛させるものでない。さらに、パーマロッドを使用する場合には、パーマロッドの自重によって、却って毛髪が寝てしまうため、毛髪を立毛させることができない。しかし、図1、図2、図5に示されるように、女性の毛髪99の根元部に、毛髪形状付与用具1を被せることで、根元部分を立たせることができる。さらに、このような状態で、毛髪処理剤で処理をすると、図4、図8Cに示されるように、毛髪99の根本部分を頭皮101から立毛させることができ、頭髪全体にボリューム感が生じる。
ここで、筒部は、中空の円筒、円柱、円錐体、あるいは立方体等などのいずれの形状でもよく、特に限定されるものではない。なお、予め筒部を備える毛髪形状付与用具を、その側面から毛髪に被せる場合には、筒部の外周壁の1側面に、上面から底面に達するスリットを設けることで、取り付けしやすくなっている。
筒部の寸法は、特に限定されないが、たとえば、高さ(筒部の長さ)3〜50mm、内径1〜15mm、スリット幅0.1〜1mm、厚さ(筒部の肉厚)0.1〜2.0mmを挙げることができる。
なお、前述のような筒部を備える毛髪形状付与用具では、径方向に弾力があり、押圧によりスリット部が開いて毛髪を被せやすいように形成されていることが好ましい。また、毛髪に毛髪形状付与用具を被せた後に、スリット部が閉じて、毛髪を毛髪形状付与用具内部に保持できることが好ましい。このような筒部の材質としては、前記効果を得るものであれば特に限定されるものではないが、好ましい材質としては、ウレタン樹脂、EVA樹脂、樹脂粘土、シリコンゴム、合成ゴム等を例示できる。
より具体的には、たとえば、図6A〜図6Dに示される毛髪形状付与用具を例示できる。たとえば、図6Aに示される毛髪形状付与用具1Aは、筒部の外周壁11の長さ方向に向かって、スリット部Sが形成される。また、筒部15の上端部12aから下端部12bにかけて筒部15の内径dが一定となっている。さらに、上端部12aの径と、下端部12bの径が同じ寸法に形成されている。また、図6Bに示される毛髪形状付与用具1Bは、筒部15の外周壁11の長さ方向に向かって、スリット部Sが形成され、このスリット部Sが形成されている領域のみが、毛髪を収納可能な収納部xとなっている。また、図6Cに示される毛髪形状付与用具1Cは、図6Aと同様に、筒部15の外周壁11の長さ方向に向かってスリット部Sが形成される。また、図6Aよりも外周壁11が肉厚となっているため、毛髪を収納する収納部xのスペースが狭くなっている。この収納部xと筒部15は同心を有し、筒部15は収納部xよりも大きい円状となっている。また、図6Dに示される毛髪形状付与用具1Dは、平面視矩形状に形成される平板の中心に、毛髪を収納する収納部xが形成される。また、その収納部xに毛髪を収納可能に、外壁11の一部にスリットSを形成し、そのスリットSと収納部xを連通させている。なお、この図6B、図6Dの毛髪形状付与用具1B,1Dであっても、本実施形態における筒部に含まれる。
なお、毛髪形状付与用具1の被せ方は、図5に示されるように、1本の毛髪99に、1本の毛髪形状付与用具1を被せてもよいし、図1に示されるように、複数本の毛髪をまとめて1本の毛髪形状付与用具1を被せてもよい。図2、図5に示されるように、1本の毛髪に1本の毛髪形状付与用具1を被せる場合には、1本1本の毛髪に、確実に立毛といった形状付与を与えることができるから好ましい。また、図1に示されるように、複数本の毛髪をまとめて、一つの毛髪形状付与用具を被せる場合には、作業効率を向上させることができるから好ましい。
なお、図1は、本発明の毛髪形状付与用具の一実施形態を示す斜視図であって模式的に示した図である。また、図2は、本発明の毛髪形状付与用具の一実施形態を模式的に示した図であり、同図の円内に描かれる図は、紙面左下側に示される女性の毛髪の根本に、本発明の毛髪形状付与用具の一実施形態を取り付けた状態を示す部分拡大図である。また、図3は、本発明の毛髪形状付与用具の一実施形態であって、毛髪に取り付ける前の状態を、模式的に示した図である。図4は、本発明の毛髪形状付与用具を、紙面左下側に示される女性の毛髪に取り付けて毛髪の根本部分を立毛させた後、本発明の毛髪形状付与用具を取り外した、毛髪の根本部分の状態を、模式的に同図の円内に示した図である。
好ましくは、毛髪形状付与用具が、常温(20℃)で形状を自由に変えられる程度に軟かい材質から構成されていることである。毛髪を被覆させやすく、毛髪に立毛させる形状を付与させやすくなる。このような材質としては、ウレタン樹脂、EVA樹脂、樹脂粘土、シリコンゴム、合成ゴム等、α−ポリオレフィン系ポリマー等を挙げることができる。ここで、形状を自由に変えられる程度に軟かい材質とは、例示したような常温付近で塑性変形可能な材質をいう。
たとえば、前述のような軟らかい材質から形成されたシート状部材を、その一部あるいは全体を円筒形状に形成して、毛髪の根元に巻きつけ可能な毛髪形状付与用具であってもよい。
また、前記筒部の内面側が、吸水性又は多孔質の材質で形成されることが好ましい。このように構成されることによって、毛髪形状付与用具の筒部であって、毛髪と接触する内面に、たとえば、毛髪処理液を含浸させることができる。したがって、毛髪形状付与用具の、毛髪を立毛させるといった毛髪形状付与効果を高めることができる。加えて、毛髪を立毛させるといった毛髪形状付与効果以外の効果を与えることも可能となる。たとえば、毛髪にトリートメント効果を与えたりすることができる。
また、吸水性の材質で形成される領域は、毛髪形状付与用具の筒部の、少なくとも毛髪に接する内面側であればよく、筒部の内面側の一部でも全部でもよい。少なくとも、毛髪に接する内面側の一部にその領域が形成されれば、毛髪形状付与効果を付与できるためである。
さらに、筒部が、毛髪に接する面を含む内側部材と、内側部材を内包して外面を形成する外側部材とから構成されるとともに、毛髪形状付与用具の、少なくとも毛髪に接する内面側が、吸水性又は多孔質性の材質で形成されることが好ましい。このように構成されることによって、毛髪形状付与用具の筒部の、毛髪と接触する内面に、たとえば、毛髪処理液を含浸させることができる。
具体的に、吸水性の材質としては、PVA、吸水ウレタン、あるいは吸水オレフィン等のスポンジを挙げることができる。また、多孔質性の材質としては、多孔質セラミック、多孔質ウレタン樹脂等を挙げることができる。
また、毛髪形状付与用具の筒部は、毛髪に接する面を含む内側部材と、内側部材を内包して外面を形成する外側部材とで構成され、内側部材と外側部材とは同一の材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
さらに、筒部の内側部材は、内部に固定されていてもよく、あるいは着脱可能に構成して交換可能としてもよい。この着脱は、特に限定されるものではなく、公知の方法によってもよい。たとえば、固定部材を介して機械的に嵌め込む等によって着脱してもよいし、クリップ、或いはマジックテープによって着脱してもよい。
なお、使用する毛髪処理液は、パーマ液に限らず、スタイリング剤や育毛剤など、毛髪を処理できるものであれば何でもよい。
また、本実施形態の毛髪形状付与用具と、合わせて毛髪処理液を使用する場合には、毛髪形状付与用具を毛髪の根元に被せてから、パーマ液その他の毛髪処理剤を付与してもよい。或いは、予め毛髪処理剤を含浸させた毛髪形状付与用具を、毛髪の根元に被せて、毛髪処理をしてもよい。
さらに、筒部の内面側の一部が、少なくとも粗面に形成されてなることが好ましい。このように構成されることによって、筒部内に毛髪を挿入して、毛髪に毛髪形状付与用具を被せた後に、粗面状に形成された筒部の内面に毛髪を捕捉できる。しかも、頭皮から前記毛髪形状付与用具が浮き上がらないように、毛髪の位置決めを行えることができる。そのため、毛髪に形状付与すること、とりわけ、毛髪の根本を起毛させることができる。
ここで、「筒部の内面側の一部を粗面に形成する」とは、毛髪形状付与用具における筒部の、毛髪に接する内面側の一部を、ざらざらとした粗面処理加工することをいう。すなわち、毛髪形状付与用具の筒部の内面に凹凸をつけて、毛髪を保持しやすい面状に形成することをいう。このような粗面としては、内面側の長さ方向、あるいは全面に、たとえば、サンドペーパーの粒度相当で言うならば、粗目の#100〜細目の#1000程度の面処理加工が施されていることが好ましい。また、毛髪形状付与用具の筒部の、毛髪に接する内面側の一部に、鋸歯状の段部を少なくとも一つ設けることも好ましい。このように段部を設けることで、毛髪の捕捉力を高めることができる。たとえば、図9に示される、鋸歯状の段部Nが形成されている毛髪形状付与用具1Fを例示できる。
また、毛髪形状付与用具が、展開時にはシート状であって、毛髪に被せる際には毛髪をその内部に収納可能な筒状に変形可能であることも好ましい形態の一つである。このように毛髪形状付与用具が形成されていると、使用時に、たとえば、手巻き寿司の海苔や巻物のように、毛髪形状付与用具の内部に、毛髪を巻き込み毛髪を立毛させることができる。また、立毛させる毛髪の形状処理と同時に、立毛以外の毛髪の形状処理を容易に行える。たとえば、毛髪形状付与用具の、毛髪に被せる部分のみに、毛髪処理液を浸透させることで、立毛以外の毛髪の形状処理も同時に行える。さらに、このような構成にすることによって、保管も容易となる。加えて、毛髪の立毛を自在に行えるため好ましい。
このような、毛髪形状付与用具としては、たとえば、図7に示される毛髪形状付与用具1Eを挙げることができる。この毛髪形状付与用具1Eは、展開時にシート状であって、使用時に、図6Aに示される毛髪形状付与用具1Aに変形させて使用する。なお、この場合には、毛髪に毛髪形状付与用具を被せるためのスリットは必要ない。
また、毛髪形状付与用具における筒部が上端部と下端部を備え、前記下端部側の径が、前記上端部側の径よりも大きくなるように構成されることが好ましい。このように構成されることで、頭皮上で、毛髪形状付与用具が自立しやすくなる。そのため、毛髪を立毛させやすくなる。
ここで、下端部側の径が、前記上端部側の径よりも1.2〜3倍程度の大きさに形成されることが好ましい。下端部側の径が、余りにも大きく形成されると、頭皮上で嵩張ることにもなり、使用し難くなるからである。なお、下端部は、頭皮側になるように設置されることになる。
具体的には、図10に示されるように、筒部15が上端部12aと下端部12bを備え、下端部12b側の径が、前記上端部12a側の径よりも大きい毛髪形状付与用具を例示できる。
また、毛髪形状付与用具における筒部の下端部の表面が、頭皮に密着可能な粘着材料でコートされていることも好ましい形態の一つである。下端部が頭皮に密着させやすくなり、毛髪形状付与用具を自立させやすくなるから好ましい。
このような粘着材料としては、特に限定されるものではないが、たとえば、合成ゴム等がある。
[2]本発明の毛髪に形状を付与する方法:
本発明の毛髪に形状を付与する方法としては、毛髪に形状を付与する方法であって、これまで説明した毛髪形状付与用具を使用して、毛髪に形状を付与する方法である。毛髪の根元を立毛させ、頭髪全体にボリューム感を与えることができるため好ましい。
前述の毛髪に形状を付与する方法であって、これまで説明した毛髪形状付与用具を被せる位置が、毛髪の根元近辺であることが好ましい。このようにすることで、確実に、毛髪の根元を立毛させ、頭髪全体にボリューム感を与えることができる。さらに、毛髪に張りとコシを与えて立毛する方向に、毛髪の根元形状が処理可能となる。
なお、前述のような毛髪形状付与用具を使用して、毛髪形状付与用具を被せる位置を、毛髪の根元近辺以外の位置に取り付けて使用してもよい。汎用性が向上して好ましい。
[3]毛髪形状付与用具用アプリケーター:
また、これまで説明した毛髪形状付与用具を毛髪に被せるためのアプリケーターであって、前記毛髪形状付与用具を内部に収容可能に形成され、連続的に前記毛髪形状付与用具を繰り出し可能な毛髪形状付与用具のアプリケーターとして構成されることが好ましい。このようなアプリケーターとして構成されることによって、効率的に多数の毛髪形状付与用具を毛髪に被せることができる。たとえば、毛髪形状付与用具のアプリケーターを用意し、ワンタッチで次々と毛髪の根元部に被せられるようになる。
たとえば、図11A〜図11Cに一例を示すように、毛髪形状付与用具のアプリケーター51(ディスペンサー)を例示できる。このような毛髪形状付与用具のアプリケーターを使用することで、毛髪形状付与用具を毛髪に被せる作業を効率的に行うことができる。
具体的には、アプリケーター51は、内部に数個の毛髪形状付与用具1を収容可能である。たとえば、アプリケーター51の先端には、コの字状に形成される一対のブレード79及びスライダー77が備えられると、スライダー77を押し出すことにより、図11Bに示されるようにアプリケーター51から毛髪形状付用具1を外部に押し出すことが可能となる。特に、このスライダー77を押し出す過程で、毛髪形状付与用具1の両側がブレード79に引っかかり、毛髪形状付与用具1のスリットが広げられることで、図11Cに示されるように、毛髪形状付与用具1の筒部内に毛髪99が入り込み、毛髪を被覆することができる。これにより、簡単に、毛髪形状付与用具1の毛髪への装着が完了することとなる。なお、ブレード79が毛髪形状付与用具1に引っかかるのはブレード79の歯が緩やかな凸状の形状(湾曲形状)を有しており、その湾曲が毛髪形状付与用具1の径の長さより短く形成されているためである。このようにブレードを、毛髪形状付与用具1の上端及び下端方向から、スライダー77の押出しと連動するように、毛髪形状付与用具1の上端及び下端方向から、毛髪形状付与用具1に一時的に引っかかるように形成することで、毛髪形状付与用具1のスリット幅を一時的に広げることができる。なお、図11Cにも示されるように、このブレード77の引っかかりは一時的なものであるため、スライダー77によって、毛髪形状付与用具1が完全に押し出された際には、解除されることになる。ただし、このような例に限定されるものではない。
なお、毛髪の根元部が露出しにくい場合等、必要に応じて、櫛71などで毛髪99を持ち上げて根元を露出させてから、アプリケーター51をあてがうとよい。
[4]毛髪形状付与用具の使用方法:
図8Aに示されるように、寝ている毛髪に対して、毛髪形状付与用具1のスリットを広げて、図8Bに示されるように、毛髪99の根本を毛髪形状付与用具1の収納部に入れる。この後、たとえば、ストレートパーマをかけ、毛髪形状付与用具1を取り外すと、図8Cに示されるように、毛髪の根本が立毛した状態となる。また、前述したように、毛髪形状付与用具のアプリケーターを使用して、毛髪形状付与用具1を装着してもよい。
上述の通り、本発明によれば、毛髪に形状を付与する毛髪形状付与用具であって、前記毛髪を被覆可能な筒部を備えるとともに、前記筒部の長さ方向には、前記毛髪の長さ方向に沿って毛髪を前記筒部内に収納可能なスリットが形成されてなる毛髪形状付与用具、毛髪に形状を付与する方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターを提供する。これにより、毛髪に形状を付与することができ、毛髪の根元を立毛させ、頭髪全体にボリューム感を与えることができる毛髪形状付与用具、毛髪に形状を付与する方法、及び毛髪形状付与用具のアプリケーターを提供できる。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G:毛髪形状付与用具,11:外周壁,12a:上端部,12b:下端部,15:筒部,51:アプリケーター(ディスペンサー),71:櫛,73:ブリッスル、75:櫛本体、77:スライダー,79:ブレード,99:毛髪,101:頭皮,d:内径、N:段部、S:スリット、x:収納部。

Claims (12)

  1. 毛髪に形状を付与する毛髪形状付与用具であって、
    前記毛髪を被覆可能な中空の円筒、円柱、円錐体のいずれかの形状からなる筒部を備えるとともに、
    前記筒部の長さ方向には、前記毛髪の長さ方向に沿って前記毛髪を前記筒部内に収納可能なスリットが形成されてなる毛髪形状付与用具であり、
    前記毛髪の根本を伸長させた状態で少なくとも前記毛髪の根本近傍を前記スリット内に収納させた後、前記毛髪に毛髪処理液を与えて及び/又は熱を与え、少なくとも毛髪の根本を立毛させた状態の毛髪形状を付与する毛髪形状付与用具。
  2. 前記筒部の高さが3〜50mmである請求項1に記載の毛髪形状付与用具。
  3. 前記筒部が少なくともシート状部材で構成されている請求項1又は2に記載の毛髪形状付与用具。
  4. 前記シート状部材が使用時に筒状に変形した筒部になる請求項3に記載の毛髪形状付与用具。
  5. 常温で形状を自由に変えられる程度に軟らかいウレタン樹脂、EVA樹脂、樹脂粘土、シリコンゴム、及び合成ゴムからなる群より選択されるいずれか1つ又は複数の材質から構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪形状付与用具。
  6. 前記筒部の内面側が、吸水性又は多孔質の材質で形成される請求項1〜のいずれか1項に記載の毛髪形状付与用具。
  7. 前記筒部の内面側の一部が、少なくとも粗面に形成されてなる請求項1〜のいずれか1項に記載の毛髪形状付与用具。
  8. 前記筒部が上端部と下端部を備え、前記下端部側の径が、前記上端部側の径よりも大きい請求項1〜のいずれか1項に記載の毛髪形状付与用具。
  9. 前記筒部の下端部の表面が、頭皮に密着可能な粘着材料でコートされている請求項に記載の毛髪形状付与用具。
  10. 前記筒部の肉厚が0.1〜2.0mmである請求項1〜9のいずれか1項に記載の毛髪形状付与用具。
  11. 毛髪に形状を付与する方法であって、請求項1〜10のいずれか1項に記載の毛髪形状付与用具を使用して、前記毛髪の根本を伸長させた状態で少なくとも前記毛髪の根本近傍を立毛させた後、前記毛髪に毛髪処理液を与えて及び/又は熱を与え、少なくとも毛髪の根本を立毛させた状態の毛髪形状を、毛髪に形状を付与する方法。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の毛髪形状付与用具を毛髪に被せるためのアプリケーターであって、前記毛髪形状付与用具を内部に収容可能、且つ、連続的に前記毛髪形状付与用具を繰り出し可能な毛髪形状付与用具のアプリケーター。
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