JP5554591B2 - 電源装置 - Google Patents

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本発明は、スイッチング方式を用いた電源装置に関する。
従来より、携帯電話のACアダプタなどの電源装置としてスイッチング方式を用いた電源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図1は、従来のスイッチング方式を用いた電源装置の構成の一例を示す図である。図1に示す電源装置200は、交流電源10から供給される交流電力を直流電力に変換して、負荷R1に供給するものである。
電源装置200は、整流回路20、PFC(Power Factor Correction)回路30、DC−DCコンバータ50、および駆動部60を備える。整流回路20は、ダイオードブリッジ回路で構成され、交流電源10から供給される交流電力を整流する。
PFC回路30は、整流回路20により整流された電力の力率を改善し、DC−DCコンバータ50に供給する。このPFC回路30は、昇圧型PFC回路であり、第1インダクタL1、第1スイッチS1、第1ダイオードD1および第1容量C1を含んで構成される。PFC回路30においては、第1スイッチS1に高周波スイッチング信号を入力し、第1スイッチS1を高周波でオンオフすることにより、第1インダクタL1に流れる電流が高周波でオンオフされ、力率が改善されるとともに、PFC回路30の出力電圧が昇圧される。PFC回路30の出力電圧は、第1容量C1により平滑化されて、DC−DCコンバータ50に出力される。
DC−DCコンバータ50は、スイッチング方式のDC−DCコンバータである。コンバータである。DC−DCコンバータ50は、第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6、第7スイッチS7、第1トランスT1、第2トランスT2、第8スイッチS8、第9スイッチS9、第3インダクタL3および第3容量C3を含んで構成される。第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6および第7スイッチS7は、MOSFETなどのトランジスタで構成され、フルブリッジ回路を形成している。これらの第4〜第7スイッチS4〜S7には、駆動部60から駆動信号が入力される。第4スイッチS4および第7スイッチS7がオンで、第5スイッチS5および第6スイッチS6がオフに制御される状態で、第1トランスT1の一次巻線に順方向電流が流れ、第4スイッチS4および第7スイッチS7がオフで、第5スイッチS5および第6スイッチS6がオンに制御される状態で、第1トランスT1の一次巻線に逆方向電流が流れる。
第1トランスT1の二次巻線側には、第8スイッチS8および第9スイッチS9が設けられている。第8スイッチS8および第9スイッチS9は、第1トランスT1の二次巻線に発生する電圧により駆動される、自己駆動型の同期整流素子として機能する。第8スイッチS8および第9スイッチS9により整流された、第1トランスT1の二次巻線の出力電圧は、第3インダクタL3および第3容量C3により平滑化されて、負荷R1に供給される。
特開2003−158873号公報
ところで、スイッチング電源装置は、一般的に、入力電圧の停電時にも所定の期間(たとえば、数10ms程度)出力電圧を維持できるよう、定常動作時に入力される電圧の入力電圧範囲より広い入力電圧範囲に設計されている。すなわち、定常動作時の入力電圧範囲から外れた低い入力電圧でも、ある程度動作するよう設計されている。このように停電時から所定の期間、出力電圧を維持することにより、バックアップ電源の起動や停電時処理発動までの無電源状態を回避し、機器の安全性やデータ保護を図ることができる。
しかしながら、例えば図1に示すようなスイッチング電源装置200において、入力電圧範囲を広げようとすると、高スペックな回路部品(たとえば、トランス、インダクタ、トランジスタ)を用いる必要があるとともに、定常動作時のスイッチング素子(第4〜第7スイッチS4〜S7)のデューティ比を下げて駆動する必要があるため、電力変換効率が低下してしまう。
また、図1に示す電源装置200においては、電力変換効率の低下を防ぐためにスイッチング素子のデューティ比を高くし、このような高デューティ比の条件で第3インダクタL3を設計すると、電源投入時のスイッチング素子のソフトスタートにより第3インダクタL3に大きな励磁電流が流れてしまい、DC−DCコンバータ50に過電流が流れてしまうおそれがある。さらに、スイッチング素子のデューティ比を高くした場合、負荷R1が短絡した場合に生じる過電流を抑制するのが難しくなる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、停電時などの入力電圧急低下に対応しつつ、起動時や負荷短絡時に生じる過電流を抑制することのできる電源装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の電源装置は、スイッチング電源と、スイッチング電源の前段に接続された前置コンバータと、前置コンバータを制御する制御部とを備える。制御部は、前置コンバータへの入力電圧が所定の基準値より低くなったとき、当該入力電圧を昇圧するよう前置コンバータを制御するとともに、本電源装置を起動したときおよび/またはスイッチング電源において過電流が発生したとき、前置コンバータへの入力電圧を降圧するよう前置コンバータを制御する。
この態様によると、前置コンバータを設けることにより、停電時などの入力電圧急低下に対応しつつ、起動時や負荷短絡時に生じる過電流を抑制することができる。また、前置コンバータを設けることにより、スイッチング電源にそれ程高スペックな回路部品を用いる必要が無くなり、またスイッチング素子のデューティ比をそれ程下げる必要が無くなるため、低コストで高効率な電力変換が可能な電源装置を実現できる。
前置コンバータは、第1スイッチと、第1ダイオードと、第1インダクタとを含んで構成される降圧チョッパ回路と、第2インダクタと、第2スイッチと、第2ダイオードとを含んで構成される昇圧チョッパ回路とを備えてもよい。また、前置コンバータにおいて、第1インダクタと第2インダクタとを共用化してもよい。
スイッチング電源は、トランスと、トランスの一次巻線に流れる電流を制御するスイッチング素子とを備える絶縁型のDC−DCコンバータであってもよい。
スイッチング素子を駆動する駆動部であって、DC−DCコンバータから負荷に供給される出力電圧を監視して、当該出力電圧を安定させるようスイッチング素子のデューティ比を適応的に変化させる駆動部をさらに備え、制御部は、定常動作のとき、前置コンバータへの入力電圧を昇圧も降圧もしないよう前置コンバータを制御してもよい。
交流電源から供給される交流電力を整流する整流部と、整流部により整流された電力の力率を改善し、前置コンバータに供給するPFC回路とをさらに備えてもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、停電時などの入力電圧急低下に対応しつつ、起動時や負荷短絡時に生じる過電流を抑制することのできる電源装置を提供できる。
従来のスイッチング方式を用いた電源装置の構成の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る電源装置の構成を示す図である。 本実施の形態に係る電源装置の、停電時の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本実施の形態に係る電源装置の、入力電圧突入時の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本実施の形態に係る電源装置の、過電流発生時の動作を説明するためのタイミングチャートである。
図2は、本発明の実施の形態に係る電源装置100の構成を示す図である。本実施の形態では、電源装置100の一例としてAC−DCコンバータを挙げる。本実施の形態に係る電源装置100は、PFC(Power Factor Correction)回路30が付加されたAC−DCコンバータであって、スイッチング電源としてのDC−DCコンバータ50の前段に前置コンバータ40が追加された構成である。電源装置100は、交流電源10(商用電源)から供給される交流電力を直流電力に変換して、負荷R1に供給する。
電源装置100は、整流回路20、PFC回路30、前置コンバータ40、DC−DCコンバータ50、駆動部60および制御部70を備える。整流回路20は、ダイオードブリッジ回路で構成され、交流電源10から供給される交流電力を整流する。PFC回路30は、整流回路20により整流された電力の力率を改善し、前置コンバータ40に供給する。
本実施の形態では、PFC回路30を昇圧型PFC回路で構成している。当該昇圧型PFC回路は、第1インダクタL1、第1スイッチS1、第1ダイオードD1および第1容量C1を含む。第1インダクタL1の入力側端子は、整流回路20の出力電位と接続され、第1インダクタL1の出力側端子は、第1ダイオードD1のアノード端子と接続される。第1スイッチS1の高電位側端子は、第1インダクタL1と第1ダイオードD1との間のノードと接続され、第1スイッチS1の低電位側端子は、低電位側基準電位(たとえば、グラウンド電位)と接続される。第1容量C1の高電位側端子は、第1ダイオードD1のカソード端子と接続され、第1容量C1の低電位側端子は、低電位側基準電位と接続される。
第1スイッチS1はMOSFETなどのトランジスタで構成することができる。このトランジスタの制御端子(ゲートまたはベース。以下の例では、FETを採用することを想定し、ゲートとする)には図示しない高周波スイッチング信号が入力され、当該トランジスタは、高周波でオンオフする。これにより、第1インダクタL1に流れる電流が高周波でオンオフされ、力率が改善されるとともに、PFC回路30の出力電圧が昇圧される。PFC回路30の出力電圧は、第1容量C1により平滑化されて、前置コンバータ40に出力される。
前置コンバータ40は、制御部70からの指示にしたがい、入力電圧を昇圧および降圧することができるコンバータである。前置コンバータ40は、第2スイッチS2、第2ダイオードD2、第2インダクタL2、第3スイッチS3、第3ダイオードD3および第2容量C2を含む。第2スイッチS2、第2ダイオードD2および第2インダクタL2は、降圧チョッパ回路を構成しており、降圧作用を実現する。また、第2インダクタL2、第3スイッチS3および第3ダイオードD3は、昇圧チョッパ回路を構成しており、昇圧作用を実現する。
第2スイッチS2の入力側端子は、PFC回路30の出力電位と接続され、第2スイッチS2の出力側端子は、第2インダクタL2の入力側端子と接続される。第2ダイオードD2のカソード端子は、第2スイッチS2と第2インダクタL2との間のノードと接続され、第2ダイオードD2のアノード端子は、低電位側基準電位と接続される。
第2インダクタL2の出力側端子は、第3ダイオードD3のアノード端子と接続される。第3スイッチS3の高電位側端子は、第2インダクタL2と第3ダイオードD3との間のノードと接続され、第3スイッチS3の低電位側端子は、低電位側基準電位と接続される。第2容量C2の高電位側端子は、第3ダイオードD3のカソード端子と接続され、第2容量C2の低電位側端子は、低電位側基準電位と接続される。
第2スイッチS2および第3スイッチS3もMOSFETなどのトランジスタで構成することができる。それぞれのトランジスタのゲートには、制御部70から制御信号が入力される。第2スイッチS2のデューティ比が低く制御されるほど、入力電圧の降圧率が大きくなる。一方、第3スイッチS3のデューティ比が大きく制御されるほど、入力電圧の昇圧率が大きくなる。
本実施の形態では、定常動作時、第2スイッチS2はオン(または最大デューティ比)および第3スイッチS3はオフ(または最小デューティ比)に制御される。したがって、定常動作時には前置コンバータ40は、入力電圧を昇圧も降圧もせずに、入力電圧をほぼそのまま出力する。前置コンバータ40が入力電圧を昇圧または降圧するよう制御される場面については後述する。前置コンバータ40の出力電圧は、第2容量C2により平滑化されて、DC−DCコンバータ50に出力される。
DC−DCコンバータ50は、絶縁型であり、フルブリッジ方式を採用したコンバータである。DC−DCコンバータ50は、第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6、第7スイッチS7、第1トランスT1、第2トランスT2、第8スイッチS8、第9スイッチS9、第3インダクタL3および第3容量C3を含む。
第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6および第7スイッチS7は、フルブリッジ回路を構成する。第4スイッチS4および第5スイッチS5の高電位側端子は、前置コンバータ40の出力電位と接続される。第6スイッチS6および第7スイッチS7の低電位側端子は、低電位側基準電位と接続される。第4スイッチS4の低電位側端子と第6スイッチS6の高電位側端子とが接続され、そのノードは第1トランスT1の一次巻線の一方の端子と接続される。第5スイッチS5の低電位側端子と第7スイッチS7の高電位側端子とが接続され、そのノードは第1トランスT1の一次巻線の他方の端子と、第2トランスT2の一次巻線を介して、接続される。
第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6および第7スイッチS7は、MOSFETなどのトランジスタで構成することができる。それぞれのトランジスタのゲートには、駆動部60から駆動信号が入力される。第4スイッチS4および第7スイッチS7がオンで、第5スイッチS5および第6スイッチS6がオフに制御される状態で、第1トランスT1の一次巻線に順方向電流が流れ、第4スイッチS4および第7スイッチS7がオフで、第5スイッチS5および第6スイッチS6がオンに制御される状態で、第1トランスT1の一次巻線に逆方向電流が流れる。
第2トランスT2の二次巻線は、図示しない差動アンプなどを介して、制御部70と接続される。これにより、制御部70は第1トランスT1の一次巻線に流れる電流を監視することができる。
第1トランスT1の二次巻線の中点は、第3インダクタL3の入力側端子と接続され、当該二次巻線の両側端子のうち、一方の端子は第8スイッチS8の入力側端子と接続され、他方の端子は、第9スイッチS9と接続される。第8スイッチS8および第9スイッチS9の出力側端子は、低電位側基準電位と接続される。第3インダクタL3の出力側端子は、負荷R1の高電位側端子と接続される。第3容量C3は、第3インダクタL3と負荷R1との間のノードと、低電位側基準電位との間に接続される。
第8スイッチS8および第9スイッチS9は、MOSFETなどのトランジスタで構成することができる。第8スイッチS8を構成するトランジスタのゲートは、第9スイッチS9の入力側端子と接続され、第9スイッチS9を構成するトランジスタのゲートは、第8スイッチS8の入力側端子と接続される。したがって、第8スイッチS8および第9スイッチS9は、第1トランスT1の二次巻線に発生する電圧により駆動される、自己駆動型の同期整流素子として作用する。
第8スイッチS8および第9スイッチS9により整流された、第1トランスT1の二次巻線の出力電圧は、第3インダクタL3および第3容量C3により平滑化されて、負荷R1に供給される。
駆動部60は、DC−DCコンバータ50から負荷R1に供給される出力電圧を監視して、当該出力電圧を安定させるようスイッチング素子(本実施の形態では、第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6および第7スイッチS7)のデューティ比を適応的に変化させて、当該スイッチング素子を駆動する。より具体的には、駆動部60は、負荷R1に供給される出力電圧が低下すると、上記デューティ比を高くして、第1トランスT1に流れる電流量を増加させるよう制御する。反対に、駆動部60は、負荷R1に供給される出力電圧が上昇すると、上記デューティ比を低くして、第1トランスT1に流れる電流量を減少させるよう制御する。
制御部70は、前置コンバータ40への入力電圧を監視し、当該入力電圧が所定の基準値より低くなったとき、当該入力電圧を昇圧させるよう前置コンバータ40を制御する。具体的には、第3スイッチS3に所定のデューティ比を持つPWM信号を供給してオンオフ制御することにより、当該入力電圧を昇圧させる。その際、当該デューティ比を漸次的に上げていってもよい。上記基準値は、電源装置100への入力電圧が急低下したことを検出するための値である。たとえば、交流電源10の正常動作時における、交流電源10の出力電圧範囲の下限またはその近傍に設定されてもよい。
また、電源装置100の起動時、制御部70は、当該前置コンバータ40への入力電圧を所定の期間、降圧させるよう前置コンバータ40を制御する。具体的には、第2スイッチS2に所定のデューティ比を持つPWM信号を供給してオンオフ制御することにより、当該入力電圧を降圧させる。その際、当該デューティ比を漸次的に上げていってもよい。これにより、前置コンバータ40によるソフトスタートを実現させる。
また、制御部70は、DC−DCコンバータ50に過電流が発生したことを検出すると、当該前置コンバータ40への入力電圧を降圧させるよう前置コンバータ40を制御する。具体的には、第2スイッチS2に所定のデューティ比を持つPWM信号を供給してオンオフ制御することにより、当該入力電圧を降圧させる。その際、当該デューティ比を漸次的に下げていってもよい。なお、定常動作時には、制御部70は当該前置コンバータ40への入力電圧を昇圧も降圧もしないよう前置コンバータ40を制御する。
以上の回路構成を前提に、DC−DCコンバータ50は、電源装置100への入力電圧が急低下した際に所定の時間、負荷R1への出力電圧を維持するために規定された入力電圧範囲(以下、第1入力電圧範囲という)より、狭い入力電圧範囲(以下、第2入力電圧範囲という)で動作するよう設計される。ここで、当該入力電圧が急低下する場面として、主に、交流電源10の停電(瞬時停電を含む)が挙げられる。
第2入力電圧範囲で動作するよう設計されるとは、定常動作時に入力され得る電圧範囲で動作するに必要最低限のスペックで設計されることであってもよい。すなわち、その電圧範囲を前提に、第1トランスT1、二次側の回路部品(本実施の形態では、第3インダクタL3、第8スイッチS8、第9スイッチS9および第3容量C3)のスペックが決定されてもよい。
本実施の形態では、前置コンバータ40を追加したことにより、DC−DCコンバータ50を、定常動作時に入力され得る電圧範囲より低い電圧でも動作するよう設計する必要がない。したがって、上記回路部品に、その低い電圧でも動作するようスペックに余裕を持たせる必要がない。よって、当該電圧範囲の最低電圧で動作する(すなわち、電流が流れる)ものであれば足り、その最低電圧より低い電圧では動作しない(すなわち、電流が流れない)ものを採用することができる。
また、第2入力電圧範囲で動作するよう設計されることは、DC−DCコンバータ50に含まれる第1トランスT1の一次巻線に流れる電流を制御するスイッチング素子(本実施の形態では、第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6および第7スイッチS7)のデューティ比が、第1入力電圧範囲で動作するためのデューティ比より高く設定されることを含む。たとえば、最大デューティ比(ブリッジ方式では、50%)またはその近傍のデューティ比で当該スイッチング素子が駆動されてもよい。
本実施の形態では、前置コンバータ40を追加したことにより、当該スイッチング素子に、入力電圧急低下時の電圧でも電流が流れる、余裕を持ったデューティ比で駆動する必要がなくなったため、定常動作時に、最大デューティ比またはその近傍のデューティ比で駆動することが可能である。
図3は、本実施の形態に係る電源装置100の、停電時の動作を説明するためのタイミングチャートである。図3にて、A〜Eの各波形は、図2のA〜E点のノード電位の遷移を示している。S2、S3の各波形は、図2の第2スイッチS2および第3スイッチS3を構成するそれぞれのトランジスタのゲートに印加される制御信号の推移を示している。
定常動作時は、A〜E点のノード電位は、それぞれの定常動作時の電位を保持する。第2スイッチS2への制御信号はハイレベルを保持し、第3スイッチS3への制御信号はローレベルを保持する。停電が発生すると、A点およびB点の電位が急低下する。このとき、制御部70は、第3スイッチS3を構成するトランジスタのゲートにPWM信号を入力する。これにより、D点の電位が昇圧され、A点およびB点の電位が低下した後も所定の期間、停電前の電位が保持される。また、制御部70は、当該PWM信号のデューティ比を徐々に上げることにより、D点の電位をできるだけ平坦に保持することができる。昇圧すべきエネルギーが無くなると、D点の電位も低下する。E点の電位も、D点の電位と同様にA点およびB点の電位が低下した後も所定の期間、停電前の電位が保持される。
図4は、本実施の形態に係る電源装置100の、入力電圧突入時の動作を説明するためのタイミングチャートである。本実施の形態では、DC−DCコンバータ50内のフルブリッジを構成する第4スイッチS4、第5スイッチS5、第6スイッチS6および第7スイッチS7のデューティ比が高く設定される。このようなデューティ比の条件で第3インダクタL3を設計すると、電源投入時の第4〜第7スイッチS4〜S7のソフトスタート(すなわち、オン期間を徐々に広くする制御)により第3インダクタL3に大きな励磁電流が流れてしまい、第4〜第7スイッチS4〜S7に過電流が流れてしまうおそれがある。そこで、本実施の形態においては、電源投入時に前置コンバータ40の降圧チョッパ回路によりDC−DCコンバータ50の入力電圧を下げることで、第4〜第7スイッチS4〜S7の過電流を抑制する。
図4にて、電源が投入されると、A点の電位が上昇し始める。制御部70は、その上昇の途中で、第2スイッチS2を構成するトランジスタのゲートにPWM信号を入力する。その際、制御部70は、当該PWM信号のデューティ比を徐々に上げることにより、降圧率を徐々に小さくしていく。これにより、C点〜E点の電位上昇を漸次的な上昇に整形することができ、DC−DCコンバータ50の第4〜第7スイッチS4〜S7に過電流が流れる事態を抑制できる。
図5は、本実施の形態に係る電源装置100の、過電流発生時の動作を説明するためのタイミングチャートである。電源装置100においては、例えば負荷R1が短絡した場合に、DC−DCコンバータ50に過電流が流れるおそれがある。
制御部70は、DC−DCコンバータ50に過電流が発生したことを検出すると、第2スイッチS2を構成するトランジスタのゲートにPWM信号を入力する。その際、制御部70は、当該PWM信号のデューティ比を徐々に下げることにより、降圧率を徐々に大きくしていく。これにより、C点およびD点の電位が低下し、DC−DCコンバータ50に発生した過電流を消滅させることができる。なお、E点の電位は、負荷R1への過電流を抑制する、図示しない別の過電流保護機能により、より急峻に電流がカットされた例を描いている。
以上説明したように本実施の形態によれば、DC−DCコンバータ50の前段に前置コンバータ40を接続したことにより、停電時などの入力電圧急低下に対応しつつ、起動時や負荷短絡時に生じる過電流を抑制することのできる電源装置100を実現できる。
また、本実施の形態に係る電源装置100によれば、低コストで高効率な電力変換が可能となる。すなわち、前置コンバータ40を追加したことにより、DC−DCコンバータ50は入力電圧急低下を考慮する必要がなくなったため、第1トランスT1の一次巻線に流れる電流を制御するスイッチング素子を最大デューティ比近辺で動作させることができる。よって、第1トランスT1および第3インダクタL3を小型化することができる。また、二次側の半導体部品(第8スイッチS8および第9スイッチS9)に、低損失なものを採用することができる。よって、DC−DCコンバータ50を低コストで高効率に設計することができる。
また、前置コンバータ40が電源投入時の突入電流の抑制機能、および過電流保護機能を担うことにより、DC−DCコンバータ50がそれらを考慮する必要がなくなったため、その対策に必要な構成や制御が必要ない。よって、その観点からも、DC−DCコンバータ50を低コストで高効率に設計することができる。
また、本実施の形態においては、前置コンバータ40に降圧チョッパ回路および昇圧チョッパ回路を構成しているが、第2インダクタL2および第2容量C2を共用化している。従って、前置コンバータ40の回路規模を小さくすることができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述した実施の形態では、DC−DCコンバータ50として、フルブリッジ方式を採用した例を説明した。この点、ハーフブリッジ方式、プッシュプル方式を採用してもよい。また、フォワード方式やフライバック方式を採用してもよい。
また、図2に示したAC−DCコンバータにて、PFC回路30が取り除かれた構成であってもよい。また、交流電源10の代わりに直流電源が用いられるDC−DCコンバータであってもよい。この場合、整流回路20は必要ない。
100 電源装置、 10 交流電源、 30 PFC回路、 40 前置コンバータ、 50 DC−DCコンバータ、 60 駆動部、 70 制御部、 R1 負荷。

Claims (5)

  1. 交流電源から供給される交流電力を整流する整流部と、
    前記整流部により整流された電力の力率を改善し、前記前置コンバータに供給するPFC回路と、
    スイッチング電源と、
    前記スイッチング電源の前段に接続され、前記PFC回路の出力電圧が入力される前置コンバータと、
    前記前置コンバータを制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記前置コンバータへの入力電圧が、前記交流電源の停電または瞬時停電を検出するための所定の基準値より低くなったとき、当該入力電圧を昇圧するよう前記前置コンバータを制御するとともに、
    本電源装置を起動したときおよび前記スイッチング電源において過電流が発生したとき、前記前置コンバータへの入力電圧を降圧するよう前記前置コンバータを制御することを特徴とする電源装置。
  2. 前記前置コンバータは、第1スイッチと、第1ダイオードと、第1インダクタとを含んで構成される降圧チョッパ回路と、第2インダクタと、第2スイッチと、第2ダイオードとを含んで構成される昇圧チョッパ回路とを備えることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記前置コンバータにおいて、前記第1インダクタと前記第2インダクタとを共用化したことを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記スイッチング電源は、トランスと、前記トランスの一次巻線に流れる電流を制御するスイッチング素子とを備えるDC−DCコンバータであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電源装置。
  5. 前記スイッチング素子を駆動する駆動部であって、前記DC−DCコンバータから負荷に供給される出力電圧を監視して、当該出力電圧を安定させるよう前記スイッチング素子のデューティ比を適応的に変化させる駆動部をさらに備え、
    前記制御部は、定常動作のとき、前記前置コンバータへの入力電圧を昇圧も降圧もしないよう前記前置コンバータを制御することを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
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