JP5554287B2 - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュールの製造方法に関する。
太陽電池モジュールの表面は透光性を有する保護部材である強化ガラス等により保護されている。この強化ガラスの透過率は、太陽電池モジュールの発電効率に影響する重要な特性である。太陽電池モジュールは屋外の風雨に曝される場所に設置されるため、表面の強化ガラスには、黄砂、火山灰、車粉、煤煙等の粉塵が付着する。このような粉塵の付着により強化ガラスの光透過率が低下すると、太陽電池セルに入射する光量が減少するため太陽電池モジュールの発電効率は低下する。
通常、降雨によりこれらの粉塵の多くは洗い流され、強化ガラスの光透過率は回復する。しかし、降雨が少ない場合や、粉塵が固着している場合には粉塵の洗い流しが十分に起こらず、強化ガラスの光透過率が回復しない、という問題がある。
ガラス表面の清浄性を保つための技術として、各種の技術が開発されている。たとえば特許文献1では、光触媒性酸化物とアモルファス酸化物を含有する表面層を基材表面に形成し、太陽光が表面層に当たることによる光触媒性酸化物の親水化により、付着した汚れが降雨により簡単に落とせるようにする技術が提案されている。また、たとえば特許文献2では、ガラス表面に撥水撥油防汚性の透明微粒子を含む撥水撥油防汚性反射防止膜を融着することにより、防汚性、水滴剥離性を高める技術が提案されている。
特許第3613085号明細書 国際公開第2008/120782号
しかしながら、特許文献1のように光触媒性酸化物を親水化して汚れを洗い流しやすくする方法は、多量の水で洗い流される場合には効果が得られるが、少量の降雨の場合等においては水滴が表面層の表面で拡がって汚れを運び去る力が働かない。さらに、運び去ることができなかった汚れを表面層に固着させてしまう恐れもある。
また、特許文献2のように生地の表面を撥水化して水滴剥離性を高める方法においては、特許文献1のような水滴の汚れを運び去る力の抑制や粉塵の固着が発生する恐れはない。しかし、水滴が粉塵を効率良く集めることができないため、少量の降雨の場合等には十分に粉塵を除去ができない場合がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、表面に付着した粉塵等を少量の降雨等でも効率良く除去可能な、洗浄性に優れた太陽電池モジュールの製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる太陽電池モジュールの製造方法は、太陽電池の受光面側に透光性を有する保護部材を固定して太陽電池モジュールを構成する工程を含む太陽電池モジュールの製造方法であって、前記保護部材を前記太陽電池の受光面側に固定する前後のいずれかの時点において、前記保護部材における前記太陽電池と反対側の表面に、親水性と疎水性とが混在した表面を有する防汚性被膜を形成する第1工程と、前記防汚性被膜の表面に対して摩擦処理を施して、前記疎水性の表面が前記防汚性被膜の表面において前記摩擦処理を施す方向に引き延ばされた状態とされて前記防汚性被膜の表面において水滴が流れる方向を調整するための摩擦痕を形成する第2工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、表面に付着した粉塵等を少量の降雨等でも効率良く除去可能な、洗浄性に優れた太陽電池モジュールが得られる、という効果を奏する。
図1−1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの概略構成を模式的に示す断面図である。 図1−2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池アレイの構成を模式的に示す要部断面図である。 図1−3は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールを受光面側から見た状態を模式的に示す要部平面図である。 図2は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの表面モジュールガラス上に薄膜を形成した状態を模式的に示す図であり、金属酸化物の膜中に疎水性樹脂の粒子が分散している状態を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの表面モジュールガラス上に形成した薄膜の表面にラビング処理(摩擦処理)を施した状態を模式的に示す図であり、疎水性樹脂の形状がラビング方向(摩擦方向)に伸びた状態を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの表面モジュールガラス上におけるラビング方向(摩擦方向)と水滴が移動する方向とを示す模式図である。 図5は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの表面モジュールガラス上に対するラビング方向(摩擦方向)の一例を示す図である。
以下に、本発明にかかる太陽電池モジュールの製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。また、平面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付す場合がある。
実施の形態
本発明者等は上記のような課題を解決すべく鋭意研究した結果、太陽電池モジュールの表面に金属酸化物と疎水性樹脂と含有する薄膜を形成し、この薄膜にラビング処理を施して太陽電池モジュールの表面における水滴の移動を制御することで、上記課題を解消できることを見出した。すなわち、本実施の形態では、太陽電池モジュールの表面に形成された金属酸化物と疎水性樹脂とを含有する薄膜の表面に対して摩擦処理を施して所定の方向に延在する摩擦痕を形成することにより、太陽電池モジュールの表面における水滴の移動を制御する。
図1−1は、本発明の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの概略構成を模式的に示す断面図である。本実施の形態にかかる太陽電池モジュール1(以下、モジュール1と呼ぶ)は、太陽電池アレイ10(以下、アレイ10と呼ぶ)を有する。図1−2は、本実施の形態にかかるアレイ10の構成を模式的に示す要部断面図である。本実施の形態にかかるアレイ10は、複数の太陽電池セル100(以下、セル100と呼ぶ)が電気的に接続されて構成されている。図1−3は、本発明の実施の形態にかかるモジュール1を受光面側から見た状態を模式的に示す要部平面図である。
まず、図1−1を参照してモジュール1の構成を説明する。モジュール1は、モジュール1の表面側(光入射側)に配置された表面側保護部材である表面モジュールガラス2とモジュール1の裏面側(光入射側と反対側)に配置された裏面側保護部材である裏面保護シート4との間に、充填材(封止材)3が狭持されている。そして、充填材(封止材)3の中にはアレイ10が封止されている。
表面モジュールガラス2は、充填材(封止材)3に封止されたアレイ10を保護する。表面モジュールガラス2の表面は、太陽光が入射し、また風雨に曝される。なお、ここでは表面側保護部材として表面モジュールガラス2を用いているが、透光性を有する材料であれば例えば樹脂板などを使用してもよい。表面モジュールガラス2は、モジュール1の受光面側に位置する充填材3の外表面に固着されている。
また、表面モジュールガラス2の表面には、表面に親水性領域と疎水性領域とが混在したハイブリッド表面を有する防汚性被膜として、金属酸化物21および疎水性樹脂22を含む薄膜20が形成されている。そして、薄膜20の表面には、ラビング処理(摩擦処理)によるラビング痕(摩擦痕)が所定の方向に形成されている。図1−3においては、重力移動方向に延在する仮想線31と、薄膜20の面内において仮想線31の上部と鋭角を成す方向、すなわち重力移動方向に対して鈍角を成す方向32とに沿ってラビング痕(摩擦痕)が形成されている。重力移動方向に延在する仮想線31および重力移動方向に対して鈍角を成す方向32については後述する。
充填材(封止材)3は、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の透光性を有する樹脂が用いられる。
裏面保護シート4は、充填材(封止材)3に封止されたアレイ10を保護する。裏面保護シート4は、モジュール1の設置面側に位置する充填材3の外表面に固着されている。
つぎに、図1−2および図1−3を参照してアレイ10の構成について説明する。アレイ10は、複数のセル100が、充填材(封止材)3の面内方向において所定の距離だけ離間してパッケージされている。隣接するセル100同士は、素子間接続線101により電気的に接続されている。素子間接続線101には、例えば導線が用いられる。なお、図1−3においては素子間接続線101の記載を省略している。
セル100としては、例えば結晶系等の公知の太陽電池セルを用いることができる。結晶系太陽電池セルとしては、例えば単結晶シリコン太陽電池セル、多結晶シリコン太陽電池セルなどが挙げられるが、これに限定されるものではない。
つぎに、モジュール1の製造方法について説明する。まず、公知の方法により複数のセル100を作製する。つぎに、セル100を用いてアレイ10を作製する。アレイ10は、複数のセル100を所定の距離を離して配置し、隣接するセル100同士を素子間接続線101により電気的に接続することにより作製する。つぎに、表面モジュールガラス2上に、EVA樹脂等からなる充填材3、アレイ10、充填材3、裏面保護シート4をこの順で重ねた後、これらを例えば真空中で加熱プレスする。これにより、表面モジュールガラス2から裏面保護シート4までが充填材3により一体化する。
つぎに、表面モジュールガラス2の表面に、金属酸化物21および疎水性樹脂22を含む薄膜20を形成する。そして、この薄膜20の表面に対してラビング処理(摩擦処理)を施す。
シリカ、アルミナ、チタニア等に代表される金属酸化物21の膜は、親水性を有している。したがって、この薄膜20が親水性を有する金属酸化物21と疎水性樹脂22とを含むことにより、薄膜20によるコーティング表面は親水性領域と疎水性領域とが混在した状態となる。
一般に親水性の表面には親水性の粉塵が固着しやすく、疎水性の表面には疎水性の粉塵が付きやすいが、このような親水性と疎水性とが混在した状態の表面には親水性の粉塵も疎水性の粉塵も付着しにくいという特性がある。表面モジュールガラス2の表面にこの薄膜20を形成することで、粉塵の付着そのものを抑制するという効果が得られる。
また、表面モジュールガラス2の表面にこのような親水性と疎水性とが入り混じった状態の表面を有する薄膜20を形成することで、モジュール1の表面(薄膜20の表面)に付着した粉塵は、水に濡れたときに剥離しやすくなる。これにより、モジュール1の表面に付着した粉塵の水による洗浄性が向上するという効果が得られる。すなわち、薄膜20の表面に疎水性粒子(粉塵)が付着している場合には、疎水性粒子(粉塵)の付着面に存在する親水性の金属酸化物21の部分に水が浸入し、疎水性粒子(粉塵)を引き剥がす効果が得られやすい。また、薄膜20の表面に親水性粒子(粉塵)が付着している場合には、親水性粒子(粉塵)の付着面に疎水性樹脂22部分が存在しているため、密着面積が少なくなり、剥離しやすくなる。
また、金属酸化物21および疎水性樹脂22を含む薄膜20の表面は、親水性の物質と疎水性の物質とが混合された状態であるため、水滴付着時の接触角を適度に調整することができる。金属酸化物21と疎水性樹脂22との混合比率を変えることで、薄膜20の表面における水滴の接触角を、水滴による粉塵の剥離に対して好ましい状態とすることができる。
さらに、この薄膜20の表面にラビング処理(摩擦処理)を施すことにより、薄膜20の面内においてラビング方向(摩擦方向)とこれに直角な方向とで接触角を変えることができる。これは、ラビング処理(摩擦処理)により疎水性樹脂22の露出面の形状がラビング方向(摩擦方向)に引き伸ばされた状態となるためである。ラビング方向(摩擦方向)と直角方向における水滴の接触角は、ラビング方向(摩擦方向)よりも大きくなる。このことにより、水滴が薄膜20上を移動する場合に、ラビング方向(摩擦方向)に移動しやすい状態となる。
図2は、表面モジュールガラス2上に薄膜20を形成した状態を模式的に示す図であり、金属酸化物21の膜中に疎水性樹脂22の粒子が分散している状態を示している。図3は、表面モジュールガラス2上に形成した薄膜20の表面にラビング処理(摩擦処理)を施した状態を模式的に示す図であり、疎水性樹脂22の形状がラビング方向(摩擦方向)に伸びた状態を示している。なお、本実施の形態にかかる薄膜20は、必ずしも図2のように点状に疎水性樹脂22が分散している状態でなくともよく、線状、網目状になっていても同様の効果は得られる。
また、一般に水滴は平面に付着した場合、四方に拡がり、重力による移動が起こりにくくなる。親水性が高く、接触角が小さい表面ほど、この傾向が大きい。薄膜20の面内において、ラビング方向(摩擦方向)と直角方向における水滴の接触角は、ラビング方向(摩擦方向)よりも大きいため、ラビング処理(摩擦処理)が施された薄膜20上に付着する水滴は、薄膜20の面内においてラビング方向(摩擦方向)と直角方向に拡がりにくい。このことから、ラビング処理(摩擦処理)が施された薄膜20上においては水滴が平坦化しにくく、重力による移動速度が、ラビング処理(摩擦処理)が施されていない表面に比べて速い、という特長がある。
また、薄膜20のラビング処理(摩擦処理)においては、ラビング方向(摩擦方向)を、重力によって水滴が移動する方向(以下、重力移動方向と呼ぶ場合がある)に合わせることが好ましい。ここで、重力移動方向は、予め決められた配置方向でモジュール1を配置した場合を想定している。これにより、水滴がラビング処理(摩擦処理)によるラビング痕(摩擦痕)に沿って流れるようになり、水滴の移動速度を向上することができる。そして、重力移動方向に水滴を流すことにより、水滴を最短距離で移動させてモジュール1の表面から除去することができる。また、風が吹いた場合などにおいて水滴が横方向に流れることを抑制することができる。ここでの横方向は、薄膜20の面内おいて重力移動方向に対する横方向である。
降雨量が少なく、モジュール1の表面を多数の水滴が繰り返し流れ去るような状態とならない場合には、粉塵を集めて流れる水滴は薄膜20の表面の途中で蒸発し、粉塵を固着させてしまう虞がある。しかしながら、ラビング方向(摩擦方向)を重力移動方向に合わせることにより、水滴の移動速度を向上させ、また最短距離で移動させることで、移動途中での水滴の蒸発などの確率を減らすことができ、付着粉塵の除去性を向上させることができる。
また、図1−3および図4に示すようにラビング方向(摩擦方向)を、重力移動方向に対して鈍角を成す方向32とすることで、薄膜20の表面からの水滴や汚れの除去性を向上することができる。図4は、ラビング方向(摩擦方向)と水滴が移動する方向とを示す模式図である。
図4に示すように、重力移動方向に延在する仮想線31を設定する。そして、ラビング方向(摩擦方向)を、薄膜20の面内において重力移動方向に対して鈍角を成す方向32、すなわち重力移動方向に対する斜め方向にラビング方向(摩擦方向)を合わせてラビング処理(摩擦処理)を行う。図4においては、仮想線31が点線で示され、重力移動方向は仮想線31の一端の矢印で示されている。
このようなラビング処理(摩擦処理)を施した場合は、水滴はラビング痕(摩擦痕)に沿ってラビング方向(摩擦方向)に下降し、仮想線31上に集まることになる。集まった水滴は合一することで大きな水滴となり、すばやく重力方向に落下するようになる。これにより、薄膜20の表面からの水滴や汚れの除去性を向上することができる。なお、ラビング方向(摩擦方向)を、重力移動方向と上述した斜め方向との双方向にラビング処理(摩擦処理)を行ってもよい。
また、図1−3に示すように、水滴が集まり合一して落下する仮想線31をアレイ10におけるセル100間の隙間領域に設定することが好ましい。前述のとおり、薄膜20上に付着した水滴は、ラビング方向(摩擦方向)に沿って仮想線31に集まり落下する。そこで、図1−3に示すように、仮想線31をアレイ10におけるセル100間の隙間領域に設定することにより、水滴は薄膜20の表面においてセル100上の領域から隣接するセル100間の隙間上の領域に効率良く移動することになり、効率良く汚れを薄膜20上から排除できる。
上述した斜め方向のラビング処理(摩擦処理)を行っていない場合には、大半の水滴は薄膜20の表面においてセル100上の領域を重力移動方向に向かって移動することになる。すなわち、大半の水滴は、薄膜20の表面において、垂直方向において上部に配置されているセル100上の領域からその下部に配置されているセル100上の領域に移動することになる。そして、水滴はモジュール1の最下部まで移動しなければ薄膜20上から排除されないため、途中で水滴が乾燥すれば粉塵の除去ができず、粉塵は薄膜20の表面におけるセル100上の領域に残存する。このため、残存した粉塵によりモジュール1へ入射する太陽光が散乱され、セル100に入射する太陽光が減少し、発電効率を低下させる。
一方、図1−3に示すように、水滴が集まり合一して落下する仮想線31をアレイ10における隣接するセル100間の隙間領域に設定した場合は、水滴が薄膜20の表面においてセル100間の隙間上の領域まで移動して乾燥すると、上記と同様に粉塵が薄膜20上に残留することになる。しかしながら、この場合には、粉塵は薄膜20の表面における隣接するセル100間の隙間上の領域に残留することになる。したがって、薄膜20の表面におけるセル100上の領域に残存した粉塵に起因した発電効率の低下が防止される。さらに、薄膜20の表面におけるセル100間の隙間上の領域に残留した粉塵による太陽光の散乱により、本来はセル100に入射しない、セル100間の隙間上の領域に入射する太陽光をセル100に入射させることができ、発電効率の向上効果が得られる。
以上のように、表面モジュールガラス2上に形成した薄膜20の表面にラビング処理を施すことにより、雨水の水滴の流れる方向を調整すること、水滴の移動速度を速くすること、薄膜20の表面からの水滴や汚れの除去性を向上することができ、また発電効率の向上にも寄与する。
薄膜20に含有させる金属酸化物21は、膜を形成し得るものであれば特に限定されることはなく、例えば、ケイ素、マグネシウム、アルミニウム、チタン、セリウム、スズ、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、アンチモン等の元素の金属の酸化物が挙げられる。
薄膜20を形成する方法は、特に限定されるものではないが、金属酸化物21の微粒子を含むコーティング液を塗布して形成する方法は、得られる薄膜が多孔質で低密度となるため、防汚性を高くしたり、光反射を抑制したりする効果が得られるため好ましい。金属酸化物21は、親水化のために各種の物質で修飾されたものであってもよい。これらの微粒子は、単独又は混合して用いることができる。膜の形成のため、シリカやアルミナ等の金属酸化物のゾル、ナトリウムシリケートやリチウムシリケート等の各種シリケート、金属アルキレート、リン酸アルミニウムや非常に結晶性の低いρ−アルミナ等の一般的なバインダーをコーティング組成物に添加してもよい。なお、バインダーが無機微粒子を含有するものであれば、そのバインダーを単独で用いることもできる。
無機微粒子を使用する場合、粒子の平均粒径は、特に限定されることはないが、平均粒径が3nm以上、0.5μm以下が好ましく、5nm以上、0.2μm以下がさらに好ましい。平均粒径が3nm未満では、コーティング液を形成しにくく、緻密な薄膜となり、粉塵の付着時には粉塵と薄膜との間に働く分子間力が大きくなるため良好な防汚性が得られにくい。平均粒径が0.5μmを超える場合は、薄膜の凹凸が大きくなりすぎ、粉塵の引っかかりを十分に抑制できず、良好な防汚性を得られない。
薄膜20に含有させる疎水性樹脂22は、特に限定されることはなく、公知のものを使用することができる。たとえば、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS(アクリロニトリル・スチレン共重合化合物)樹脂、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合)樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリルスチレン、メタクリル樹脂、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリルサルホン、ポリアリレート、ヒドロキシ安息香酸ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエステルカーボネート、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、及びポリ塩化ビニリデン等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、及び熱硬化性ポリイミド等の熱硬化性樹脂から形成される粒子が挙げられる。また、これらの混合物、アイオノマー、各種添加物を含有したものも使用可能である。
薄膜を形成するために、疎水性樹脂22をコーティング剤に添加する場合には、これらの樹脂の微粒子を添加してもよいが、溶剤に溶解しエマルジョンとして添加してもよい。
上記疎水性樹脂22の中でも、フッ素樹脂を用いることで優れた防汚性が得られることが多く、また、低い反射率を実現しやすい。フッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEVE-(フルオロエチレンビニルエーテル共重合体)、ETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)、ECTFE(エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、これらの共重合体及び混合物、又はこれらのフッ素樹脂に他の樹脂を混合したもの等が挙げられる。
コーティング液に疎水性樹脂22の粒子を添加する場合は、粒子の平均粒径は、好ましくは0.05μm以上10μm以下、より好ましくは0.1μm以上2μm以下である。疎水性樹脂22の粒子の平均粒径が0.05μm未満であると、疎水部分が小さくなりすぎ、所望の防汚性が得られないことがあり、ラビング処理によっても水滴の移動を制御しにくい場合がある。一方、平均粒径が10μmを超えると、膜の表面凹凸が大きくなり、微細な粉塵等が引っかかり易くなり、防汚性が損なわれ、光散乱も大きくなってしまい好ましくない。
コーティング液に疎水性樹脂22のエマルジョンを添加する場合は、エマルジョン粒子の平均粒径は、好ましくは0.15μm以上200μm以下、より好ましくは0.2μm以上100μm以下である。エマルジョン粒子の平均粒径が0.15μm未満であると、所望の防汚性が得られないことがあり、ラビング処理によっても水滴の移動を制御しにくい場合がある。一方、平均粒径が200μmを超えると、金属酸化物による親水性部分が形成されないことで防汚性が得られないことが多く、ラビング処理による効果も得られにくく好ましくない。
コーティング液における疎水性樹脂22の含有量は、金属酸化物21:100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上70質量部以下、より好ましくは1質量部以上50質量部以下である。疎水性樹脂22の含有量が0.5質量部未満であると、所望の防汚性やラビング処理による水滴の制御性が得られない。一方、疎水性樹脂22の含有量が70質量部を超えると、ラビング処理による水滴の制御ができないことがある。
コーティング液には、上記成分に加えて、所望の特性を付与するための他の成分を含有することができる。他の成分としては、特に限定されることはなく、コーティング組成物に一般に配合され得る各種成分を用いることができる。例えば、他の成分として、液の安定性や塗布性を調整するための界面活性剤、保存時の菌やカビの発生を抑制することを目的とした抗菌剤や抗カビ剤、液の粘度調整や得られる膜質の改質を目的とした水溶性高分子やモンモリロナイト等の無機添加物、コーティング液としての安定性、塗布性及び乾燥性を調整することを目的とした有機溶剤等が挙げられる。
コーティング液をガラス上に塗布する方法は、特に制限されることはなく、例えば、浸漬、塗布等の公知の方法によって行うことができる。かかる方法を用いれば、表面モジュールガラス2の表面にコーティング液を欠陥なく適用することができる。塗布方法としては、例えば、ブラシや各種コーターを用いて塗布するだけでなく、スプレーや液を直接かけ流して塗布することも可能である。
また、コーティング液は、モジュール1を組み立てる前のガラス板の状態で塗布してもよく、モジュール1として組み立てた後に塗布してもよい。モジュール1の形成後に塗布する方法であれば、設置済みで稼働中の太陽電池モジュールに対しても適用できる。
形成する薄膜20の厚さは、特に限定するわけではないが、0.1μm以上、5μm以下が好ましく、0.15μm以上2μm以下がさらに好ましい。薄膜20の膜厚が0.1μm未満の場合は、膜が薄すぎてラビング処理の効果が出ないだけでなく、耐侯性が不足して長期の風雨に曝されるうちに性能が低下してしまう恐れがある。薄膜20の膜厚が5μmを超える場合は、光散乱が激しくなりやすく、発電効率を低下させる傾向があり好ましくない。なお、膜厚が0.3μm以下の場合には、反射防止の効果も得られ好ましい。
また、ラビング処理(摩擦処理)は、ハケなどの繊維を並べたもの、織物、不織布、紙等の繊維を絡めたもの、スポンジなどの多孔体を用いて行うことができる。薄膜20に接するラビング部材の形状は、任意のものが使用可能であるが、線状、帯状に加工して幅広くラビングを行うことが好ましい。円筒状のラビング部材を作成し、回転させながらラビングすることで効率を向上することも好ましい。ラビング処理は、一方向に一回行うだけでも効果が得られるが、より確実に、均質なラビング処理の効果を得るためには、何回か往復させることも有効である。
また、ラビング処理は、直線状にラビング処理用の部材を移動させる方法の他、ジグザグに移動させることも好ましい。例えば、図5に示すように、薄膜20の面内の一方から他方に向かってセル100の位置に合わせてジグザクなラビング方向(摩擦方向)33でラビング処理(摩擦処理)を実施することで、容易に図1−3に示した重力移動方向に対して鈍角を成す方向32、すなわち重力移動方向に対する斜め方向にラビング痕(摩擦痕)を形成できる。図5は、ラビング方向(摩擦方向)の一例を示す図である。また、このジグザクなラビング方向(摩擦方向)33は、重力移動方向に対して鈍角を成す方向32のラビング処理(摩擦処理)を組み合わせた処理である。
ラビング部材がラビングすべきガラス面の幅より長い形状であれば効率よくラビングを行うことができる。ラビング処理のジグザク等の形状を決める方法は、専用のラビング装置を作製して使用する方法、モジュール1にはめ込む枠にジグザクの折れ曲がり位置を決める突起や切れ込みを設置しておき、これに習うようにラビングを行う方法も好ましい。このような方法であれば、設置済みの太陽電池モジュールへの施工も可能であり、さらに、ラビング処理の後、経時変化や何らかの物理的、化学的な刺激によりラビング処理の状態が損なわれた時、設置状態で再度ラビング処理をして好ましい状態を復活することも可能となる。
ラビング処理時の押圧は、ラビング処理に用いる部材の材質によって最適な値が異なるが、たとえば5g重/cm以上120g重/cm以下が好ましい。10g重/cm以上80g重/cm以下がさらに好ましい。押圧が5g重/cm未満であると、ラビング処理を繰り返しても水滴の制御ができない場合が多い。120g重/cmを超えるような押圧では、薄膜が部分的に損傷してしまう恐れがある。
また、ラビング処理(摩擦処理)は、モジュール1を組み立てる前のガラス板の状態で実施してもよく、モジュール1として組み立てた後に塗布してもよい。モジュール1の形成後に塗布する方法であれば、設置済みで稼働中の太陽電池モジュールに対しても適用できる。
上述した条件に基づいて薄膜20を形成し、ラビング処理(摩擦処理)を行うことにより、本実施の形態にかかるモジュール1が完成する。
上述したように、本実施の形態によれば、表面に親水性領域と疎水性領域とが混在した薄膜20を表面モジュールガラス2上に形成し、該薄膜20の表面にラビング処理(摩擦処理)を施すことにより、表面モジュールガラス2上において雨水の水滴の流れる方向を調整すること、水滴の移動速度を速くすること、薄膜20の表面からの水滴や汚れの除去性を向上することができる。
したがって、本実施の形態によれば、表面に付着した粉塵等を少量の降雨等でも効率良く除去可能な、洗浄性に優れた太陽電池モジュールが得られる。
なお、上記においては、複数のセル100が電気的に接続されて構成されたアレイ10を用いて構成したモジュール1について説明したが、たとえば大型のセルなどを1枚のみ用いて構成したモジュールに適用することも可能である。
(実施例)
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はその趣旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
平均粒径5nmのシリカ微粒子(金属酸化物)、及び平均粒径0.3μmのPTFE粒子(疎水性樹脂)を水に加えて混合し、コーティング液を調製した。ここで、シリカ微粒子の含有量を2質量%、PTFE粒子の含有量を1質量%とした。
このコーティング液を、上記の公知の方法により作製された受光面側のサイズが1657mm×858mmの太陽電池モジュールの表面モジュールガラス上にスプレーにより塗布した後、100℃で30分間乾燥して、親水性と疎水性とが混在した表面を有する薄膜を表面モジュールガラス上に形成した(コーティング処理)。
つぎに、長さ2000mm、断面が20mm×120mmの角材に厚さ2mmのポリエステル不織布を巻きつけてラビング部材を作製した。そして、表面モジュールガラス面に幅20mmの面を押し付けながら、押圧が、50g重/cmとなるように設定し、モジュールの上端から下端に向けて直線状にラビング処理(摩擦処理)を行った。ここで、上端および下端は、モジュールを予め決められた配置方向で配置する場合の上端および下端であり、ラビング方向(摩擦方向)は重力移動方向に対応する。以上のようにして作製したモジュールを実施例1のモジュールとした。
<実施例2>
実施例1と同様にして表面モジュールガラス上に薄膜を形成した後、実施例1のラビング部材を用いて、図5に示すように薄膜の面内の一方から他方に向かってセルの位置に合わせてジグザクなラビング方向(摩擦方向)でラビング処理(摩擦処理)を行った。以上のようにして作製したモジュールを実施例2のモジュールとした。
<比較例1>
実施例1と同様にして公知の方法により作製したモジュールを比較例1のモジュールとした。すなわち、比較例1のモジュールの表面モジュールガラス上には、親水性と疎水性とが混在した表面を有する薄膜は形成されていない。
<比較例2>
実施例1と同様にして表面モジュールガラス上に薄膜を形成したモジュールを比較例2のモジュールとした。すなわち、比較例2のモジュールの表面モジュールガラス上には、親水性と疎水性とが混在した表面を有する薄膜は形成されているが、ラビング処理(摩擦処理)は施されていない。
つぎに、上記のようにして作製した実施例1、実施例2、比較例1、比較例2のモジュールを試験室内において水平から40°の角度をつけて設置した。そして、モジュールの表面を洗浄した後、関東ローム粉塵を舞い上げ、1日放置することで、モジュールの表面に粉塵を付着させた。この状態を粉塵汚染状態と仮定した。その後、雨量0.5mm相当の水をモジュールの表面に噴霧して散布し、この状態を0.5mm降雨後状態と仮定した。さらに、雨量2.5mm相当の水をモジュールの表面に噴霧して散布し、この状態を3.0mm降雨後状態と仮定した。そして、モジュール作製直後(初期値)からの粉塵汚染状態、0.5mm降雨後状態、3.0mm降雨後状態の各状態におけるモジュールの発電量の変化を測定した。発電量の初期値からの変動をまとめて表1に示す。
Figure 0005554287
粉塵を付着させた後のモジュールの表面は黄色く着色して見えた。この粉塵汚染状態においては、いずれのモジュールも、粉塵による光散乱のために発電量は低下した。ここで、コーティング処理無しの比較例1のモジュールは、コーティング処理を施した他のモジュールよりも発電量の低下量が多く、粉塵の付着量が多いことがわかる。このことは、薄膜のコーティングにより、粉塵の付着が抑制されていることを示している。
5mm相当の微量の降雨(0.5mm降雨後状態)で、モジュールの表面の粉塵はまだらに流れた状態となった。この0.5mm降雨後状態での発電量の低下は、コーティング処理無しの比較例1のモジュールが最も大きい。コーティング処理有りの比較例2のモジュールは、比較例1よりも発電量の回復量は大きい。
一方、0.5mm降雨後状態において、ラビング処理(摩擦処理)を施した実施例1および実施例2のモジュールは、比較例2のモジュールよりも発電量がさらに大きく回復している。特に、ジグザクなラビング方向(摩擦方向)でラビング処理(摩擦処理)を施した実施例2の回復は大きい。
水滴跡は粉塵が固着したものとしてガラス表面に残るが、比較例1のモジュールでは、濃く着色した水滴跡が多量に残るのに対し、比較例2のモジュールでは水滴跡はまばらであった。また、実施例1のモジュールでは、水滴跡は細く線状のものがまばらに残り、実施例2のモジュールでは、表面モジュールガラス上におけるセル上に対応する領域においてはラビング方向(摩擦方向)に細く線状となった水滴跡がわずかに残るだけであり、セル間に対応する領域部分に点状に残留している水滴跡が認められた。
以上のことは、表面モジュールガラスに対して薄膜のコーティングを行うことにより汚れの除去性が向上していること、さらにラビング処理(摩擦処理)を施すことにより水滴の移動、すなわち水滴による粉塵の除去が効率的に行われることを示している。実施例2のモジュールの場合には、特にセル上に対応する領域上から汚れを排除する効果が高く、少ない降雨量でも粉塵の発電量への影響を効率良く抑制できることを示している。
3.0mm降雨後状態においては、いずれのモジュールもほぼ初期の発電量を回復している。ただし、比較例1のモジュールは、わずかに汚れの影響が残留しており、薄膜のコーティングによる粉塵の付着抑制や除去性向上の効果があることがわかる。
以上のように、本発明にかかる太陽電池モジュールの製造方法は、表面に付着した粉塵等を少量の降雨等でも効率良く除去可能な、洗浄性に優れた太陽電池モジュールの実現に有用である。
1 太陽電池モジュール(モジュール)
2 表面モジュールガラス
3 充填材
4 裏面保護シート
10 太陽電池アレイ(アレイ)
20 薄膜
21 金属酸化物
22 疎水性樹脂
31 重力移動方向に延在する仮想線
32 重力移動方向に対して鈍角を成す方向
100 太陽電池セル(セル)
101 素子間接続線

Claims (5)

  1. 太陽電池の受光面側に透光性を有する保護部材を固定して太陽電池モジュールを構成する工程を含む太陽電池モジュールの製造方法であって、
    前記保護部材を前記太陽電池の受光面側に固定する前後のいずれかの時点において、
    前記保護部材における前記太陽電池と反対側の表面に、親水性と疎水性とが混在した表面を有する防汚性被膜を形成する第1工程と、
    前記防汚性被膜の表面に対して摩擦処理を施して、前記疎水性の表面が前記防汚性被膜の表面において前記摩擦処理を施す方向に引き延ばされた状態とされて前記防汚性被膜の表面において水滴が流れる方向を調整するための摩擦痕を形成する第2工程と、
    を有することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 前記防汚性被膜として、親水性を有する金属酸化物と疎水性を有する樹脂とを含む薄膜を形成すること、
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 前記摩擦処理を施す方向は、前記太陽電池モジュールを所定の配置方向で配置した際に前記防汚性被膜の表面において水滴が重力によって流れる方向であること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  4. 前記摩擦処理を施す方向は、前記太陽電池モジュールを所定の配置方向で配置した際に前記防汚性被膜の表面において水滴が重力によって流れる方向に対して鈍角の角度をなす方向であること、
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  5. 前記太陽電池は、複数の太陽電池セルが所定の間隔で連結されてなり、
    前記第2工程では、前記防汚性被膜の表面における隣接する前記太陽電池セル間に対応する領域を前記水滴が重力によって流れる方向に摩擦処理すること、
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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