JP5553462B1 - 帯状金属薄板の突合せ溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワーク両側端位置決め機構を帯状金属薄板の突合せ溶接装置に適用可能に小型化するとともに、細幅の帯状金属薄板であっても突合せセット時に曲がりを生じない、突合せ溶接装置を提供する。
【解決手段】 溶接トーチの移動方向と交差する方向に延びるバックバー1と、バックバー1の両側に沿って配設された一対のサイドガイドバー2,3と、バックバー1及びサイドガイドバー2,3を収容する凹溝を備えるベースブロック4と、を備え、バックバー1はベースブロック4に固定され、サイドガイドバー2及び3は上下動可能なように弾性部材により支持され、サイドガイドバー2,3の少なくとも一方が、バックバー1の側に弾性付勢されるとともに、ベースブロック4に螺入された雄螺子を遊嵌挿入する少なくとも2つのルーズホール3aを備え、且つ、ベースブロック1の遊嵌収容されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、帯状金属薄板の両端部を突き合わせてTIG溶接する突合せ溶接装置に関する。
従来、帯状金属薄板の突合せ溶接装置は、図6に示すように、作業用のテーブル100と、溶接トーチ101とを備えている。
溶接トーチ101は、装置本体102に水平方向に進退動可能に支持された可動フレーム103に支持されている。図6において、可動フレーム103が装置本体102から進出した状態を破線で示している。また、可動フレーム103には、図7に示すような押え金具104が、溶接すべき各々の帯状金属薄板W1、W2を同時に押圧できるように揺動可能に支持されている。溶接トーチ101もまた、可動フレーム103に可動フレーム103の長さ方向(水平方向)、及び上下方向に移動可能に支持されていて、帯状金属薄板W1,W2を幅方向に横切る方向に、溶接すべき一対の帯状金属薄板W1、W2の突合せ位置に沿って、所定高さ位置で移動しつつアーク放電してTIG溶接できるようになっている。テーブル100には、バックバー105(裏当て金とも言う。)がボルト等によって取り外し可能に埋設されて固定されている(特許文献1〜5等)。
バックバー105の端部には、溶接トーチ101から発生する初期アークを受けてアークを安定させるとともに突合せ位置における一対の帯状金属薄板の位置合わせを行うスタートタブ106が、テーブル100に埋設され、テーブル100のテーブル面から僅かに突出するように設けられている。
帯状金属薄板の突合せ溶接装置に設けられているスタートタブ106は、一般的に上面が平坦面の円筒状をしていて、溶接すべき帯状金属薄板W1、W2の厚みより、僅かに(例えば0.2mm程度)高くなるように、テーブル100に着脱可能に取り付けてある。そうすることで、極めて薄い(例えば50μm)帯状金属薄板であっても、スタートタブ106に当接させて位置合わせし易くなっている。
しかしながら、例えば図8の拡大写真に見られるように、突合せ溶接された帯状金属薄板の突合せ溶接部分の幅方向端部において、ビードが形成されない未溶接部分が生じることがあった。
このような事象が生じる原因は、図9に誇張して示されるように、スタートタブ106の上面と溶接される帯状金属薄板Wの表面との間に高さHの段差があるため、溶接トーチ101から発生するアークが、スタートタブ106から帯状薄板金属Wへ移行する際にスタートタブ106の方に引き寄せられ、帯状薄板金属Wへの移行が少し遅れることによると考えられる。すなわち、図9において、溶接トーチ101から発生させられるアークAは、例えば、図9の(a)位置から(b)位置へ移動している間はスタートタブ106上にあって、(b)位置から図の右側に更に移動した時に瞬時に帯状薄板金属W上に移動すると考えられる。これは、溶接トーチ101から発生するアークAがタングステン電極101aから最短距離の位置で点孤するためと考えられる。
従って、帯状金属薄板Wの上面高さとスタートタブ106の上面高さとが一致していることが望まれる。
一方、本発明者は、ドラム缶や金属パイプを製作する水平型自動溶接装置において、突合せ溶接すべき金属板の上面高さとスタートタブの上面高さとを一致させるため、フレーム本体に支持された水平姿勢のマンドレルに金属板材製のワークを支持させ、ワークの両端を突き合せた状態でクランプ機構によりマンドレルの上面側に設けたバックバー上へ押圧固定し、その突合せ部を溶接装置により突合せ溶接するようにした水平型自動溶接装置に於いて、前記マンドレルに、ワークの両端がマンドレルの軸心方向へずれることなく、バックバー上で突き合されるようにワークの両側端の位置決めを行うワーク両側端位置決め機構を設け、前記ワーク両側端位置決め機構は、バックバーの一方の端部近傍位置でマンドレルの上面側に上下動自在に配設され、バックバー上のワークの上面よりも上方へ突出してワークの両端部の一方の側端が当接する溶接終点となるストッパータブと、バックバーの他方の端部近傍位置でマンドレルの上面側に上下動自在且つマンドレルの軸心方向へ移動自在に配設され、バックバー上のワークの上面よりも上方へ突出してワークの両端部の他方の側端が当接する溶接始点となるスライドタブと、ストッパータブ及びスライドタブをバックバー上のワークの上面よりも上方へ突出すべく附勢する弾性体と、スライドタブをストッパータブ側へ附勢する弾性体とを備えており、ストッパータブと弾性体によりストッパータブ側へ附勢されたスライドタブとの間でワークの両端部を両側方から挾持すると共に、ワークの端部をクランプ機構によりバックバー上へ押圧固定したときに、ストッパータブ及びスライドタブがクランプ機構によりマンドレル内に押し込まれ、ストッパータブ及びスライドタブの上面がワークの上面と面一になるように構成した水平型自動溶接装を提案している(特許文献6)。
特開平11−347792号公報 特開2001−47281号公報 特開2004−283866号公報 特開2005−262300号公報 特開2010−201488号公報 特許第4537902号公報
上記従来の水平型自動溶接装置のワーク両側端位置決め機構を帯状金属薄板の突合せ溶接装置に適用することも考えられるが、水平型自動溶接装置は溶接対象がドラム缶や金属パイプであって装置自体が大型であるため、前記ワーク両側端位置決め機構も部品点数が多く、帯状金属薄板の突合せ溶接装置の狭いテーブルに組み込むために小型化しようとしても、単に小型化しただけではワーク両側端位置決め機構を組み立てにくくなり、帯状金属薄板の突合せ溶接装置への適用が困難である。
また、従来のスタートタブやスライドタブは、溶接されるべく付き合わされた板材の突合せ部での両板材相互の位置ズレを調整するのみであるが、帯状金属薄板では、特にタブレット端末等の小型電子機器等に用いられる短幅の帯状金属薄板では、図10に誇張して示すように、突き合わされた帯状金属薄板が相互に曲がり易く、突合せセット時に接合部に隙間が生じやすくなる。
そこで、本発明は、ワーク両側端位置決め機構を帯状金属薄板の突合せ溶接装置に適用可能に小型化するとともに、細幅の帯状金属薄板であっても突合せセット時に曲がりを生じない、突合せ溶接装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、一対の帯状金属薄板の端部同士を突き合わせ、突合せた一対の帯状金属薄板の其々を押え金具で押圧した状態で、前記帯状金属薄板を幅方向に横切る方向に溶接トーチを移動させて前記一対の帯状金属薄板の端部同士の突き合わせ部分をアーク溶接する、帯状金属薄板の突合せ溶接装置であって、前記溶接トーチの移動方向と交差する方向に延び、突合せ溶接すべき一対の帯状金属薄板を長さ方向に沿って載置するための帯状の載置面を備えるバックバーと、前記バックバーを挟んで該バックバーの両側に沿って並列状に延びるように配設された一対のサイドガイドバーと、前記バックバー及び前記一対のサイドガイドバーを収容する凹溝を備えるベースブロックと、を備え、前記バックバーは、前記ベースブロックの凹溝内に固定され、前記サイドガイドバーの各々は、前記ベースブロックに埋設された弾性部材により、其々の上面が前記バックバーの載置面より所定高さ高い所定高さ位置に支持されるとともに、前記押え金具により上から押えられることにより前記弾性部材を圧縮して前記バックバーの載置面上に載置された帯状金属薄板の上面と面一になるように沈下動可能に支持され、前記サイドガイドバーの少なくとも一方が、前記バックバーの側に弾性付勢されるとともに、前記ベースブロックに螺入された雄螺子を遊嵌挿入する少なくとも2つのルーズホールを備え、且つ、前記ベースブロックの凹溝内に遊嵌収容されていることを特徴とする。
前記バックバーの側に弾性付勢されたサイドガイドバーに、溶接すべき帯状金属薄板を仮押さえするための仮押さえ片が固定されていることが好ましい。
前記仮押さえ片は、該仮押さえ片を上から押える固定ブロックを介して固定螺子により固定されていることが好ましい。
前記バックバーの側に弾性付勢されたサイドガイドバーと前記凹溝の内壁との間に、0.1〜0.3mmの微小間隙が設けられることにより、前記バックバーの側に弾性付勢されたサイドガイドバーが前記凹溝内に遊嵌状態で収容されていることが好ましい。
本発明に係る帯状金属薄板の突合せ溶接装置の一実施形態の要部を示す分解斜視図である。 図1の分解部品を組み立てた斜視図である。 図2の一部を正面から拡大して示す拡大図正面である。 本発明に係る帯状金属薄板の突合せ溶接装置により突き合わせ溶接した帯状金属薄板を示す拡大写真である。 本発明に係る帯状金属薄板の突合せ溶接装置の他の実施形態の要部を示す図2に対応する斜視図である。 従来の帯状金属薄板の突合せ溶接装置を示す斜視図である。 従来の帯状金属薄板の突合せ溶接装置の要部を拡大して示す正面図である。 従来の帯状金属薄板の突合せ溶接状態を示す拡大写真である。 従来の帯状金属薄板の突合せ溶接装置における溶接過程を拡大して示す部分断面図である。 突合せ溶接された従来の帯状金属薄板の要部を部分拡大図とともに示す平面図である。
本発明に係る帯状金属薄板の突合せ溶接装置の実施形態について、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、従来技術を含めて、全図を通し、同一又は類似の構成部分には同符号を付している。
以下の説明において、従来と同様の構成部分、即ち、作業用のテーブル、水平進退動及び上下動自在に設けられた溶接トーチ、押え金具等につては、詳細な説明を省略する。
図1及び図2に示すように、帯状金属薄板の突合せ溶接装置は、突合せ溶接すべき一対の帯状金属薄板を長さ方向に載置するための帯状の載置面1aを備えるバックバー1と、バックバー1を挟んでバックバー1の両側に並列状に延びるように配設される一対のサイドガイドバー2、3と、バックバー1及び一対のサイドガイドバー2、3を収容する凹溝4aを備えるベースブロック4と、を備えている。
バックバー1は、螺子5…によりベースブロック4の凹溝4a内に固定されている。バックバー1は、断面方形の棒状(角柱状)とすることができ、無酸素銅等で形成され得る。
バックバー1の載置面1aの幅寸法は、突合せ溶接すべき帯状金属薄板の幅寸法より僅かに、例えば、帯状金属薄板の厚みや幅寸法にも依るが、0.05mm程度(例えば0.05〜0.1mm)短くなっている。従って、バックバー1の載置面1aに帯状金属薄板を載置した際に、帯状金属薄板がバックバーの載置面から幅方向に少しだけはみ出すようになっている。
ベースブロック4は、突合せ溶接装置の作業テーブル100に取り外し可能に埋設される。図示例では、ベースブロック4は、ベースプレート6上に間隔をおいて固定された一対のサイドブロック7、8の間に埋設されている。ベースブロック4は、図示例のように一部品の金属で形成することもできるし、幾つかの金属板を螺子等で連結して形成することもできる。
サイドガイドバー2、3の各々は、其々の上面がバックバー1の載置面1aより所定高さ高い所定高さ位置と該所定高さ位置より低い位置とを上下動可能なように、ベースブロック4に埋設された弾性部材9、10により其々支持されている。この所定高さ位置は、バックバー1の載置面1aに帯状金属薄板を載置した際に、サイドガイドバー2、3の其々の上面が帯状金属薄板の上面より高い位置となる高さ位置であり、突合せ溶接されるべき帯状金属薄板の厚みに応じて適宜設定され得る。
サイドガイドバー2、3は、バックバー1と同様の方形断面を有する棒状とすることができ、無酸素銅等で形成され得る。
一対のサイドガイドバー2、3のうちの一方のサイドガイドバー3は、上下方向に貫通する2つのルーズホール3aを備え、ルーズホール3aの各々に遊嵌された雄螺子11がベースブロック4に螺入されている。ルーズホール3aは、雄螺子11の軸径より少し大きい内径を有するいわゆる馬鹿孔とすることがきるが、長円形等とすることもできる。
更に、サイドガイドバー3は、コイルバネ12…によってバックバー1の側に弾性付勢されている。コイルバネ12…は、ベースブロック4の凹溝4aの側壁から水平方向に延びる孔4bに収容され、一端がサイドガイドバー3に当接し、他端がサイドブロック8に当接している。
ベースブロック4の凹溝4aは、バックバー1と凹溝4aの内壁面との間に、バックバー1の側に弾性付勢されたサイドガイドバー3を遊嵌状に収容できる寸法に形成されている。弾性付勢されてバックバー1に当接したサイドガイドバー3とバックバー1と凹溝4aの内壁面との間に、微小間隙Gが形成される(図3参照)。この微小間隙Gは、好ましくは0.1〜0.3mmである。
上記のようにルーズホール3a、凹溝4の微小間隙G、コイルバネ10,12を構成することにより、サイドガイドバー3は、図3に破線で示すように、サイドガイドバー3を幅方向に微動させて、バックバー1の載置面1a上の帯状金属薄板Wに当接させ、或いは、帯状金属薄板Wから微小距離だけ離反させることができる。サイドガイドバー3は、図3に破線で示すように、揺動的に微動させることができる。
コイルバネ12がサイドガイドバー3をバックバー1の側に押圧する力は、コイルバネ12の圧縮長さに比例する。突合せ溶接すべき帯状金属薄板Wの厚さが50μm程度である場合には、幅方向に少しでも大きな力がかかると撓み変形を起こしやすいため、幅方向に押圧する力は非常に小さい力に制限される。そのため、サイドガイドバー3の幅方向への移動を微小距離に制限することにより、コイルバネ12の圧縮距離を微小距離に制限している。
他方のサイドガイドバー2は、雄螺子13の挿入孔14がルーズホールではなく、雄螺子13によりサイドガイドバー2はサイド方向へは移動不能とされ、上下方向にのみ移動可能とされている。なお、サイドガイドバー2も、サイドガイドバー3と同様に、サイド方向へ微動可能に構成することもできる。
上記構成を有する帯状金属薄板の突合せ溶接装置では、先ず、突合せ溶接すべき一対の帯状金属薄板W1、W2の一方の先端縁と他方の後端縁とを突き合わせて、バックバー1の載置面に一直線になるように載置する。
この時、並列するサイドガイドバー2、3間に帯状金属薄板W1、W2を入れ易くするために、サイド方向に可動のサイドガイドバー3を、コイルバネ12の弾性力に抗して、バックバー1から離反する側に手の指などで押して、サイドガイドバー2、3間の間隔を微小間隙Gだけ押し広げておき、バックバー1の載置面1aに帯状金属薄板W1、W2を載置する。
バックバー1を載置した後、サイドガイドバー3を押してサイドガイドバー2、3間の間隔を押し開いていた指等をサイドガイドバー3から離せば、サイドガイドバー3がコイルバネ12の微小な弾性力を得て帯状金属薄板W1、W2の側縁を押し、他方のサイドガイドバー2とで微小な力で挟持する。
このようにして突き合わされた帯状金属薄板W1、W2を両側から挟持する一対のサイドガイドバー2,3は、バックバー1と並列状に延びるバー状であるため、突き合わされた一対の薄くて細長い帯状金属薄板W1、W2を、突合せ部の位置ずれを単に修正するだけでなく、長さ方向に渡ってガイドし、突き合わせ部分で曲がらずに長さ方向に真っ直ぐに配置するように配向させることができる。
サイドガイドバー3は、微小間隙Gの範囲でしかコイルバネ12を押さないためコイルバネ12の圧縮変位も微小となり、極薄(例えば30μm〜80μm)の帯状金属薄板であっても変形させる程の力を帯状金属薄板に及ぼさないようにすることができる。
こうして突き合わせ配置された一対の帯状金属薄板W1、W2の上から、サイドガイドバー2、3を横切るようにしてセッティングプレート15、16を載せ、図外の押え金具により、サイドガイドバー2、3を上から押える。サイドガイドバー2,3は、上から押えられることにより、コイルバネ9、10の圧縮につれて、下方に沈み、サイドガイドバー2,3の上面が帯状金属薄板W1、W2の上面と面一になり、段差がなくなる。なお、セッティングプレート15,16は省略して、押え金具(不図示)のみで押圧してもよい。
セッティングプレート15、16は、それぞれ、両端縁に係止凹部15a、16aが形成されており、サイドブロック7、8に突設された突起部7a、8aに係合すると、セッティングプレート15、16間に隙間Sが形成され、その隙間Sを通して溶接トーチのアークが突き合わせ溶接部を溶接する。溶接時、サイドガイドバー2、3は、それぞれ、スタートタブとして、初期アークを安定させる機能も有している。
極薄の帯状金属薄板を突き合わせ溶接するには、本発明者が先に特開2012−139704号において提案している狭窄ノズルを備えたTIG溶接トーチを用いることが好ましい。
本発明装置により突き合わせ溶接した帯状金属薄板の溶接状態の拡大写真を図4に示す。図4は、厚さ80μm、幅10mmのリン青銅製帯状薄板を突き合わせ溶接したものである。図4の写真から、帯状金属薄板の端部まで良好なビードが形成されていることが分かる。
本発明の他の実施形態では、図5に示すように、サイド方向に微動可能なサイドガイドバー3に、溶接すべき帯状金属薄板を仮押さえするための仮押さえ片17が固定されている。セッティングプレート15,16には、仮押さえ片17を通すための孔15b、16bが形成されている。
図5に示す仮押さえ片17は、仮押さえ片17を上から押える固定ブロック18を介して固定螺子19によりサイドガイドバー3に固定されている。
仮押さえ片17は、銅板等を曲げ加工して形成することができ、図示例の如く、固定ブロック18で押えられている部分を平板とし、固定ブロック18からバックバー1上に延びる部分を上に凸の湾曲状とすることができる。
仮押さえ片17を設けることにより、細幅で極薄の帯状金属薄板の突合せ作業を行い易くなる。サイドガイドバー3は可動であるが、サイドガイドバー3に仮押さえ片17を固定しておくことで、サイドガイドバー3と仮押さえ片17が一緒に動くため、突合せ作業がよりいっそう行い易くなる。
また、固定ブロック18を設けることにより、固定ブロック18がサイドガイドバー3の上方に突出するので、サイドガイドバー3をバックバー1の上面から微動離反させる操作をする際に、固定ブロック18を押せばよく、操作性が向上する。また、固定ブロック18は、仮押さえ片17との接触面積を大きくとることができるため、仮押さえ片17をサイドガイドバー3にしっかり固定することができる。
ただし、図示しないが、固定ブロック18を省略して雄螺子のみで仮押さえ片を固定することもでき、その場合、雄螺子の螺子頭に指等で押すことでサイドガイドバー3をバックバー1の上面から微小距離だけ離反操作することもできる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 バックバー
2 サイドガイドバー
3 サイドガイドバー
3a ルーズホール
4 ベースブロック
4a 凹溝
5 雄螺子
9,10 コイルバネ
11 雄螺子
12 コイルバネ
17 仮押さえ片
18 固定ブロック

Claims (4)

  1. 一対の帯状金属薄板の端部同士を突き合わせ、突合せた一対の帯状金属薄板の其々を押え金具で押圧した状態で、前記帯状金属薄板を幅方向に横切る方向に溶接トーチを移動させて前記一対の帯状金属薄板の端部同士の突き合わせ部分をアーク溶接する、帯状金属薄板の突合せ溶接装置であって、
    前記溶接トーチの移動方向と交差する方向に延び、突合せ溶接すべき一対の帯状金属薄板を長さ方向に沿って載置するための帯状の載置面を備えるバックバーと、
    前記バックバーを挟んで該バックバーの両側に沿って並列状に延びるように配設された一対のサイドガイドバーと、
    前記バックバー及び前記一対のサイドガイドバーを収容する凹溝を備えるベースブロックと、を備え、
    前記バックバーは、前記ベースブロックの凹溝内に固定され、
    前記サイドガイドバーの各々は、前記ベースブロックに埋設された弾性部材により、其々の上面が前記バックバーの載置面より所定高さ高い所定高さ位置に支持されるとともに、前記押え金具により上から押えられることにより前記弾性部材を圧縮して前記バックバーの載置面上に載置された帯状金属薄板の上面と面一になるように沈下動可能に支持され、
    前記サイドガイドバーの少なくとも一方が、前記バックバーの側に弾性付勢されるとともに、前記ベースブロックに螺入された雄螺子を遊嵌挿入する少なくとも2つのルーズホールを備え、且つ、前記ベースブロックの凹溝内に遊嵌収容されていることを特徴とする、前記帯状金属薄板の突合せ溶接装置。
  2. 前記バックバーの側に弾性付勢されたサイドガイドバーに、溶接すべき帯状金属薄板を仮押さえするための仮押さえ片が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の帯状金属薄板の突合せ溶接装置。
  3. 前記仮押さえ片は、該仮押さえ片を上から押える固定ブロックを介して固定螺子により固定されていることを特徴とする請求項2に記載の帯状金属薄板の突合せ溶接装置。
  4. 前記バックバーの側に弾性付勢されたサイドガイドバーと前記凹溝の内壁との間に、0.1〜0.3mmの微小間隙が設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の帯状金属薄板の突合せ溶接装置。
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