JP5553202B2 - 距離測定装置及び距離測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ステレオカメラを用いて物体までの距離や物体の位置を測定する距離測定装置及び距離測定方法に関する。
ステレオカメラを用いた距離測定装置は、異なる視点位置から同じ物体を撮影すると、センサ画像上での結像点が物体までの距離によって変化することを利用して、物体までの距離や物体の位置を測定する装置である。
近年、環境認識へのニーズが高まっており、例えば、自動車にステレオカメラを搭載して、運転者に周囲の歩行者の有無などの情報を提供し、運転支援をするシステムが実用化されつつある。
図1にステレオカメラの原理を示す。ステレオカメラ(カメラaとカメラb)において、基線長B(カメラ間の距離)と、焦点距離fと、視差d(視点による物体の結像点の位置の差)と、物体までの距離Zは、Z/B=f/dの関係にある。この関係を利用して物体までの距離Zを算出することができる。
ステレオカメラでは遠くの物体ほど視差dが小さくなるため、測定誤差が大きくなってしまう。遠くの物体の距離を測定する場合、基線長Bを長くすれば視差dが大きくなり測定精度を高くできるが、図2に示されるように、対応点が離れてしまうため対応点の探索に時間が掛かる。また、物体の見え方が変わるため、対応点の探索が難しくなるという問題がある。なお、図2はステレオカメラのカメラ位置による物体の見え方の違いを示しており、(a)は基線長が短い場合、(b)は基線長が長い場合である。
そのため、長基線長のステレオカメラと短基線長のステレオカメラを組み合わせる方式や、短基線長の時に対応点を探索し、撮像装置を個々に移動させながら対応点を追跡して、物体が写る範囲内で基線長を最大まで延長する方式が提案されている。
しかし、長基線長のステレオカメラと短基線長のステレオカメラを組み合わせる方式では、カメラの台数を増やさなければならないため、コストが高くなってしまうという問題がある。
また、基線長を延長させる方式では、カメラを移動させている間に対応点を探索し続ける必要があるため、計算負荷が高くなる。さらに、物体が両方のカメラに写る限界まで基線長を延長するため、必要以上に基線長を延長してしまう可能性があり、カメラの移動時間が長くなり、不必要に測定時間が掛かってしまうという問題がある。
特開2004−93457号公報(「画像処理装置、及び画像処理方法」、特許文献1)には、物体までの距離を高精度に測定することを目的として、撮像部(撮像装置)の基線長を延長するカメラ制御部(位置制御手段)をもつ距離測定装置が開示されている。
この従来の距離測定装置は、図6に示されるように、2台のステレオカメラ31a、31bを有する撮像部31と、一対の画像の中から対応点を探索する対応点探索部32と、2台のステレオカメラ31a、31bを移動させるカメラ制御部33と、2台のステレオカメラ31a、31bが移動したとき各対応点を追跡する対応点追跡部34と、物体までの距離を算出する距離計算部35を備えている。
上記従来の距離測定装置では、図7に示されるように、初めにカメラ制御部33によりステレオカメラ31a、31b間の基線長を短く設定する(ステップS21)。次に、撮像部31により物体を撮影し(ステップS22)、対応点探索部32により前記ステップS22で撮影された一対の画像の中から対応点を探索する(ステップS23)。続いて、対応点追跡部34により撮像面内に写像された対応点を追跡しながら、カメラ制御部33により2台のステレオカメラ31a、31bを等速で逆方向に等距離移動させる(ステップS24)。ステレオカメラ31a、31bが移動した結果、各対応点が撮像面の端部に到達したか否かを判定する(ステップS25)。各対応点が撮像面の端部に到達すれば、延長された基線長を維持して、対応点探索部32により、上記ステップS22で撮影された一対の画像の中から追跡された対応点を再度探索する(ステップS26)。最後に、距離計算部35により、追跡及び再探索された対応点と、上記ステップS22で撮影された一対の画像とを用いて、物体までの距離を算出する(ステップS27)。
このように、上記特許文献1に記載された従来の距離測定装置は、初めに短基線長で物体を高精度に認識して、次に対応点を追跡しながら、2台のステレオカメラが物体を同時に撮影可能な範囲内で基線長を延長し、物体までの距離を測定するものである。
しかし、この距離測定装置では、上述した従来例と同様に、計算負荷が高く測定時間が長いという問題を有しており、従来からの問題点は解決されていない。
そこで、本発明の課題は、上述した問題点を解決するために、カメラの台数を増やさないように、2つの画像を比較して対応点を探索するための計算負荷が高くならないように、また基線長を延長する時にカメラの移動時間が長くならないようにすることによって、要求精度を満たす距離測定を短時間で効率的に行うことができる距離測定装置を低コストで提供することである。
以下に、上記課題を解決するために講じた技術的手段を作用とともに説明する。
(1) 本発明に係る距離測定装置(請求項1に対応)は、物体を撮影する複数の撮像手段と、
前記撮像手段のうち2つ以上の撮像手段からの画像により、物体までの距離を算出する距離計算手段と、
前記撮像手段の位置を制御する位置制御手段と、
前記距離計算手段により第1の基線長にて算出された物体までの距離によって、要求精度を達成するために必要な第2の基線長を算出する基線長計算手段と、
前記基線長計算手段が算出した第2の基線長を記憶する基線長記憶手段とを備え
前記第1の基線長が第2の基線長よりも短い場合に、前記位置制御手段は、前記基線長記憶手段に記憶された第2の基線長に基づき前記撮像手段の位置を制御して距離測定を行い、
さらに、前記位置制御手段は、距離測定の終了時、又は距離測定装置の起動時や終了時において、最短基線長になるように前記撮像手段の位置を制御することである。
このように構成することによって、第1の基線長の状態で複数の撮像手段で物体を撮影し、この撮影画像から距離計算手段で物体までの距離を算出し、算出された距離によって要求精度を満たすために必要な第2の基線長を基線長計算手段で算出する。そして、距離を測定する基線長を算出された第2の基線長まで位置制御手段で延長し、この延長された第2の基線長の状態で複数の撮像手段で物体を撮影し、この撮影画像から距離計算手段で物体までの距離を算出する。
このように、初めに、距離測定での要求精度を満たすために必要な基線長(第2の基線長)を算出し、次に、この算出された基線長の状態で距離測定を行うことにより、多くのカメラ位置で距離測定をする必要がないため、計算負荷や測定時間を減らすことができる。
(2) また、上記(1)の距離測定装置において、撮像手段の移動量を記憶する移動量記憶手段を有していてもよい。(請求項2に対応)
このような構成によって、移動量記憶手段により撮像手段の移動量を記憶することができるので、撮像手段の基線長方向の位置や基線長を正確に検出することができる。
(3) また、上記(1)の距離測定装置において、各撮像手段の位置を検出できる位置検出手段を有していてもよい。(請求項3に対応)
このような構成によって、位置検出手段で各撮像手段の位置を検出することにより、基線長を検出することができるため、撮像手段の位置についてフィードバック制御が可能となり、より精度の高い距離測定を行うことができる。
(4) また、上記(1)又は(2)の距離測定装置において、複数の撮像手段のうち、少なくとも1つの撮像手段は、位置制御手段を有していなくてもよい。(請求項4に対応)
このような構成によって、必要となる位置制御手段や位置検出手段を少なくすることができるため、構成が簡単になり製作コストを低減することができる。
(5) また、上記(1)又は(3)の距離測定装置において、基線長を変更する際に、視差画像を作る2つの撮像手段が同じ移動量となるように駆動されてもよい。(請求項5に対応)
このような構成によって、2つの撮像手段の移動量が等しくなるようにすると、測定可能範囲(測定対象が両方のカメラに写り込む範囲)の中心が基線長の中心になるため、例えば、自動車の中央に距離測定装置を搭載した時に、自動車を中心とした範囲で距離を測定することができる。このように、2つの撮像手段の移動量が等しいと、2つの画像の対応点の移動量も等しくなるため、対応点の探索が容易になる。
(6) また、上記(1)〜(5)のいずれかの距離測定装置において、基線長を変更する際に、測定対象の物体が、視差画像を作る2つの撮像手段の両方に写るように駆動されてもよい。(請求項6に対応)
このような構成によって、測定対象の距離に対して適切な基線長をとることによって近距離から遠距離まで距離測定を行うことができる。
(7) また、上記(1)〜(6)のいずれかの距離測定装置において、基線長計算手段が算出した第2の基線長を前記位置制御手段により設定できない場合に、警告メッセージを出力してもよい。(請求項7に対応)
このような構成によって、基線長計算手段で算出された第2の基線長が位置制御手段により設定できない場合は、測定された物体までの距離が要求精度を満たしていないことになるので、これを警告メッセージにより報知することができる。
(8) 本発明に係る距離測定方法(請求項8に対応)は、複数の撮像手段を用いて複数の視点位置から物体を撮影し、この撮影画像により物体までの距離を算出する距離測定方法であって、
前記撮像手段間の距離が第1の基線長の状態で物体までの距離測定を行い、
この測定した物体までの距離によって、要求精度を達成するために必要な第2の基線長を算出し、
前記第1の基線長が第2の基線長よりも短い場合、前記撮像手段間の距離を第2の基線長に延長して、物体までの距離測定を行い、
前記距離測定の終了時、又は距離測定装置の起動時や終了時において、前記撮像手段間の距離を最短基線長にすることである。
このように構成することによって、第1の基線長が第2の基線長よりも短い場合は、第1の基線長の状態で測定した距離は要求精度を満たしていないので、撮像手段間の距離を第2の基線長に延長した状態で距離測定を行い、それを物体までの距離とする。
なお、第1の基線長が第2の基線長と同等か、又はそれよりも長い場合は、第1の基線長の状態で測定した距離が、要求精度を満たしている物体までの距離となる。
このように、初めに、距離測定での要求精度を満たすために必要な基線長を算出し、次に、この算出された基線長の状態で距離測定を行うことにより、多くのカメラ位置で距離測定をする必要がないため、計算負荷や測定時間を減らすことができる。
本発明の効果を整理すると次のとおりである。
初めに、測定した物体までの距離によって、距離測定での要求精度を満たすために必要な基線長を算出し、次に、基線長を前記算出された基線長に延長した状態で距離測定を行うことにより、多くのカメラ位置で距離測定をする必要がないため、計算負荷や測定時間を減らすことができる。
また、基線長を算出された基線長まで延長するので、不必要に基線長を延ばすことがなく、要求精度を満たす距離測定を短時間で効率的に行うことができる。
図1は、ステレオカメラの原理を示す説明図である。 図2は、ステレオカメラのカメラ位置による物体の見え方の違いを示す説明図であり、(a)は基線長が短い場合を示し、(b)は基線長が長い場合を示す。 図3は、本発明の実施例1による距離測定装置の機能的な構成を説明するブロック図である。 図4は、同じく実施例1の距離測定装置による距離測定処理の手順を説明するフロー図である。 図5は、本発明の実施例2による距離測定装置の機能的な構成を説明するブロック図である。 図6は、従来の距離測定装置の機能的な構成を説明するブロック図である。 図7は、同じく従来の距離測定装置による距離測定処理の手順を説明するフロー図である。
本発明は、要求精度を満たす距離測定を短時間で効率的に行うという目的を、初めに測定した物体までの距離に基づいて、距離測定での要求精度を満たすのに必要な基線長を算出し、基線長を上記算出した基線長に延長して距離測定を行うことより、計算負荷や製作コストを高くすることなしに実現することである。
以下に、本発明による実施例1及び実施例2について、図1〜図5を用いて説明する。
本発明の実施例1による距離測定装置について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は距離測定装置の機能的な構成を説明するブロック図であり、図4は距離測定処理の手順を説明するフロー図である。
本実施例1の距離測定装置は、第1のカメラ10aと第2のカメラ10bを備え、この2台のカメラ10a、10bからの画像を用いて物体までの距離を測定をする。
上記第2のカメラ10bには、位置を変更する位置制御部18と移動量記憶部19が設けられており、この位置制御部18は第2のカメラ10bの位置を基線長方向にのみ移動させることができる。また、上記移動量記憶部19は、装置組み付け時の初期位置からの移動量、即ち、第2のカメラ10bの絶対移動量ubを記憶する。
このように、第1及び第2のカメラ10a、10bの基線長を変更する手段が簡易な構成であるため、低コスト化を図ることができる。
また、上記距離測定装置は、第1及び第2のカメラ10a、10bからの画像を補正する画像処理部11と、2つの画像の対応点の視差を算出する視差算出部12と、物体までの距離を算出する距離計算部13、及び算出された距離を記憶する距離記憶部14と、要求される精度を達成するために必要な基線長を算出する基線長計算部15、及び算出された基線長を記憶する基線長記憶部16と、第2のカメラ10bの移動量を算出する移動量計算部17と、上記距離計算部13で算出した物体までの距離を出力する出力部20を備えている。
次に、本実施例1の距離測定装置による距離測定の処理について、図4に基づいて説明する。
先ず、基線長がB1の状態において(ステップS1)、第1のカメラ10aと第2のカメラ10bから画像を取り込む(ステップS2)。それぞれのカメラ10a、10bからの画像は、理想ピンホールモデルで得る画像に変換するために、画像処理部11で補正される(ステップS3)。この画像処理部11では、例えば倍率補正、画像中心補正、又は歪補正が行われる。
上記視差算出部12では、上記画像処理部11から出力されるそれぞれの補正画像を比較して、2つの画像の対応点を検出し、視差d1を算出する(ステップS4)。また、上記距離計算部13では、視差d1と、第2のカメラ10bの絶対移動量ubと、初期基線長B0と、理想ピンホールモデルの焦点距離fとを用いて、物体までの距離Z1を算出する(ステップS5)。
上記第1及び第2のカメラ10a、10bの間隔(基線長)B1は、B1=B0+ubであるから、物体までの距離Z1は次式で算出される。
Z1/B1=f/d1
上記距離計算部13で算出された物体までの距離Z1は、距離記憶部14に記憶される。
次に、基線長計算部15が、距離測定の精度が要求精度を満たすために必要な基線長B2を算出することについて説明する。
視差dには様々な要因により誤差Δdが乗ってくる。距離測定において満たさなければならない精度がZ±ΔZであるとすると、視差誤差の許容値Δdmaxは、

Figure 0005553202
を満たさなければならない。
視差誤差Δdが検出分解能によってのみ発生するとした場合は、視差算出部12における対応点の検出分解能をaとすると、視差誤差Δdは最大で2aとなる。ここで、画像の分解能とは画像処理を含めての分解能を指す。例えば、ピクセルサイズ10μmのセンサでの撮像画像を画像処理で5分の1画素まで検出できるとすると、検出分解能aは2μmとなる。
このとき基線長Bが、

Figure 0005553202
を満たさなければ、距離測定の精度は要求精度を満たすことができない。視差誤差Δdの最大値としては、センサやレンズの組み付けや経年変化などを考慮した各種の誤差を積み上げたものを用いてもよい。
Z=Z1(基線長B1で測定した距離)を使って、式(2)より距離測定の精度が要求精度を満たす基線長B2を算出する(ステップS6)。また、基線長B1における距離測定の誤差ΔZ1を見積もり、Z=Z1+△Z1として基線長B2を算出してもよい。基線長計算部15で算出された基線長B2は、基線長記憶部16に記憶される。
基線長B2>基線長B1である場合は、基線長B1の状態で測定した距離Z1は要求精度を満たしていないことになる(ステップS7)。
要求精度以上で距離測定を行うためには、基線長をB2に延長する必要がある。
移動量計算部17は、基線長をB2に延長するために必要な第2のカメラ10bの移動量を算出する。第2のカメラ10bの移動量はB2−B1である。B2−B1だけ第2のカメラ10bを移動するときに、その可動範囲や測定対象を撮影できる位置を超えている場合は、距離測定装置が警告を出す手段を備えていてもよい。また、基線長をB2にするために、必要な移動量と、第2のカメラ10bの可動範囲と、測定対象を撮影できる第2のカメラ10bの位置の範囲を比較して、相対移動量を算出してもよい。
位置制御部18は、ステッピングモーターとモーター制御部を備えており、このモーター制御部は移動量計算部17で計算された移動量に対応するパルス数の駆動パルスを出力し、ステッピングモーターを駆動して基線長をB2に延長する(ステップS8)。このとき、移動量記憶部19は第2のカメラ10bの移動量を更新する。
上記位置制御部18により基線長をB2に延長した状態で、第1及び第2のカメラ10a、10bで物体を撮影し画像を取り込み(ステップS9)、画像処理部11で画像処理をした後、視差算出部12において2つの画像の対応点を検出し視差d2の算出を行う。この視差d2の算出を行う際に、第1のカメラ10aの画像は変化していないが、第2のカメラ10bの画像は変化しているため、対応点の探索をする必要がある。この対応点の探索では、既に距離計算部13で算出された距離Z1と第2のカメラ10bの移動量から、対応点の位置を予測することができるため、予測位置を中心に対応点の探索を行うことにより計算負荷を減らすことができる。
距離計算部13では、上述の距離Z1を算出する場合と同様に、算出した視差d2と、基線長B2と、理想ピンホールモデルの焦点距離fとを用いて、物体までの距離Z2を算出する(ステップS10)。基線長がB2に延長されたときに算出される距離Z2は、要求精度を満たしている。
このように、距離測定の精度が要求精度を満たすのに必要な基線長B2を算出することにより、多くのカメラ位置で距離測定をする必要がないため、計算負荷や測定時間を減らすことができる。
出力部20は、算出した物体までの距離Zを数値として出力するか、又は測定対象の距離が色などで特徴付けられた距離画像を生成し、それを出力する(ステップS11)。基線長をB2まで延長できなかった場合は、要求精度を保証できないことを示すための警告ランプを備えていてもよい。また、距離画像上において、要求精度を保証できない物体に対してマーカーを表示するようにしてもよい。
このように、出力部20には距離計算部13で算出された物体までの距離Zが出力されるが、上記ステップS7において、基線長B2>基線長B1である場合には、基線長B1の状態で測定した距離Z1は要求精度を満たしていないことになるので、上記ステップ10において算出された距離Z2が物体までの距離Zとして出力される。一方、基線長B2>基線長B1でない場合(基線長B2≦基線長B1の場合)には、基線長B1の状態で測定した距離Z1は要求精度を満たしていることになるので、上記ステップ5において算出された距離Z1が物体までの距離Zとして出力される。
上記位置制御部18は、1つの測定対象に対する距離測定が終了した時、又は距離測定装置の起動時や終了時に、基線長を最短基線長(初期基線長)B0に短縮するのがよい。これにより、一度目の距離算出時の基線長が最短基線長B0となるため、2つの画像の対応点の認識精度が高くなる。また、基線長B0となる第2のカメラ10bの位置に、ストッパを取り付けてもよい。これにより、ストッパに当たる位置まで移動させて第2のカメラ位置を初期化することができるので、位置制御部18の繰り返し精度を向上させることができる。
本発明の実施例2による距離測定装置について、図5を参照しながら説明する。図5は距離測定装置の機能的な構成を説明するブロック図である。
本実施例2の距離測定装置は、第1のカメラ10aと第2のカメラ10bを備え、この2台のカメラ10a、10bからの画像を用いて物体までの距離を測定をする。
上記第1及び第2のカメラ10a、10bは、それぞれの位置を変更する位置制御部18a、18bと、それぞれの位置を検出するための位置検出部18c、18dを備えている。この位置制御部18a、18bは、それぞれのカメラ10a、10bを基線長方向に移動させることができる。また、上記位置検出部18c、18dはそれぞれのカメラ10a、10bの位置を検出することができるので、基線長を正確に知ることができる。
そして、本実施例2の距離測定装置は、上記実施例1のものと同様に、画像処理部11、視差算出部12、距離計算部13、距離記憶部14、基線長計算部15、基線長記憶部16、移動量計算部17、及び出力部20を備えている。
次に、本実施例2の距離測定装置による距離測定の処理について、図4を参照しながら説明する。本実施例2においても、上記実施例1と同様の測定手順により物体までの距離を測定する。
先ず、基線長がB1の状態において(ステップS1)、第1及び第2のカメラ10a、10bから画像を取り込む(ステップS2)。それぞれのカメラ10a、10bからの画像は、理想ピンホールモデルで得る画像に変換するために、画像処理部11で補正される(ステップS3)。この画像処理部11では、例えば倍率補正、画像中心補正、又は歪補正が行われる。
上記視差算出部12では、上記画像補正部11から出力されるそれぞれの補正画像を比較して、2つの画像の対応点を検出し、視差d1を算出する(ステップS4)。また、上記距離計算部13では、視差算出部12が算出する視差d1と、それぞれの位置検出部18c、18dが検出する同一の基準点から各カメラ10a、10bまでの基線長方向の距離xa、xbと、理想ピンホールモデルの焦点距離fを用いて、物体までの距離Z1を算出する(ステップS5)。
上記第1及び第2のカメラ10a、10bの間隔(基線長)B1は、B1=xa−xbであるから、物体までの距離Z1は次式で算出される。
Z1/B1=f/d1
上記距離計算部13で算出された物体までの距離Z1は、距離記憶部14に記憶される。
次に、基線長計算部15が、上記実施例1の場合と同様に、測定距離の精度が要求精度を満たすために必要な基線長B2を算出する(ステップS6)。この基線長計算部15で算出された基線長B2は、基線長記憶部16に記憶される。
基線長B2>基線長B1の場合は、基線長B1の状態で測定した距離Z1は要求精度を満たしていないことになり(ステップS7)、基線長をB2に延長して距離測定を行う必要があるので、移動量計算部17は第1及び第2のカメラ10a、10bの各移動量を算出する。第1及び第2のカメラ10a、10bの相対的な移動量はB2−B1である。それぞれのカメラ10a、10bを移動するとき、上記実施例1と同様に、各カメラ10a、10bの可動範囲や測定対象を撮影できる位置を超えている場合は、距離測定装置が警告を出す手段を備えていてもよい。また、基線長をB2にするために、必要な移動量と、各カメラ10a、10bの可動範囲と、測定対象を撮影できる各カメラ10a、10bの位置の範囲を比較して、各カメラ10a、10bの移動量を算出してもよい。
上記第1及び第2のカメラ10a、10bの移動量を算出するとき、それぞれのカメラ10a、10bの移動量が等しくなるようにすると、測定可能範囲(測定対象が両方のカメラに写り込む範囲)の中心が基線長の中心になるため、例えば、自動車の中央に距離測定装置を搭載した際に、自動車を中心とした範囲で距離を測定することができる。このように、各カメラ10a、10bの移動量が等しいと、2つの画像の対応点の移動量も等しくなるため、対応点の探索が容易になる。
また、上記第1及び第2のカメラ10a、10bの移動量を算出するとき、測定対象が測定可能範囲に収まるように、それぞれのカメラ10a、10bの移動量が違っていてもよい。測定対象がそれぞれのカメラ10a、10bの可動範囲の中心から離れていても、基線長を延長することができる。
そして、第1及び第2のカメラ10a、10bに設けられたそれぞれの位置制御部18a、18bは、上記実施例1の場合と同様に、移動量計算部17で算出された移動量に応じて各カメラ10a、10bを移動して、基線長をB2に延長する(ステップS8)。このとき、上記位置検出部18c、18dは各カメラ10a、10bの位置をそれぞれの位置制御部18a、18bに出力し、この位置制御部18a、18bがフィードバック制御を行うことによって、より精度よく基線長を延長することができる。
このように、上記位置制御部18a、18bによって基線長をB2に延長した状態において、上記実施例1の場合と同様に、第1及び第2のカメラ10a、10bで物体を撮影し画像を取り込み(ステップS9)、視差d2を算出する。さらに、距離計算部13において物体までの距離Z2を算出し(ステップS10)、それを出力部20へ出力する(ステップS11)。
10a…第1のカメラ(撮像手段) 10b…第2のカメラ(撮像手段)
11…画像処理部 12…視差算出部
13…距離計算部 14…距離記憶部
15…基線長計算部 16…基線長記憶部
17…移動量計算部 18,18a,18b…位置制御部
18c,18d…位置検出部 19…移動量記憶部
20…出力部
B,B0,B1,B2…基線長 Z,Z1,Z2…物体までの距離
d,d1,d2…視差
特開2004−93457号公報

Claims (8)

  1. 物体を撮影する複数の撮像手段と、
    前記撮像手段のうち2つ以上の撮像手段からの画像により、物体までの距離を算出する距離計算手段と、
    前記撮像手段の位置を制御する位置制御手段と、
    前記距離計算手段により第1の基線長にて算出された物体までの距離によって、要求精度を達成するために必要な第2の基線長を算出する基線長計算手段と、
    前記基線長計算手段が算出した第2の基線長を記憶する基線長記憶手段とを備え
    前記第1の基線長が第2の基線長よりも短い場合に、前記位置制御手段は、前記基線長記憶手段に記憶された第2の基線長に基づき前記撮像手段の位置を制御して距離測定を行い
    さらに、前記位置制御手段は、距離測定の終了時、又は距離測定装置の起動時や終了時において、最短基線長になるように前記撮像手段の位置を制御することを特徴とする距離測定装置。
  2. 記撮像手段の移動量を記憶する移動量記憶手段を有することを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
  3. 前記各撮像手段の位置を検出できる位置検出手段を有することを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
  4. 前記複数の撮像手段のうち、少なくとも1つの撮像手段は、前記位置制御手段を有していないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の距離測定装置。
  5. 基線長を変更する際に、視差画像を作る2つの撮像手段が同じ移動量となるように駆動されることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の距離測定装置。
  6. 基線長を変更する際に、測定対象の物体が、視差画像を作る2つの撮像手段の両方に写るように駆動されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の距離測定装置。
  7. 前記基線長計算手段が算出した第2の基線長を前記位置制御手段により設定できない場合に、警告メッセージを出力することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の距離測定装置。
  8. 複数の撮像手段を用いて複数の視点位置から物体を撮影し、この撮影画像により物体までの距離を算出する距離測定方法であって、
    前記撮像手段間の距離が第1の基線長の状態で物体までの距離測定を行い、
    この測定した物体までの距離によって、要求精度を達成するために必要な第2の基線長を算出し、
    前記第1の基線長が第2の基線長よりも短い場合、前記撮像手段間の距離を第2の基線長に延長して、物体までの距離測定を行い、
    前記距離測定の終了時、又は距離測定装置の起動時や終了時において、前記撮像手段間の距離を最短基線長にすることを特徴とする距離測定方法。
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