JP5547137B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機に関する。
周方向に分割された分割コアから構成される円筒状のステータコアを焼き嵌めリングに焼き嵌めにより固定した回転電機が知られている(特許文献1参照)。ステータコアを構成する分割コアは、たとえば、電磁鋼板等の薄板を打ち抜き加工してコアプレートを形成し、コアプレートを複数枚積層することで形成される。ステータコアは、積層構造の分割コアを円周方向に配置して形成される。
焼き嵌めによりステータコアを焼き嵌めリングに固定する方法では、予め加熱して熱膨張により内径を広げておいた焼き嵌めリングの内側にステータコアを配置させ、焼き嵌めリングを冷却して内径を収縮させる。
分割コア組立体であるステータコアには、焼き嵌めリングにより径方向内側に向かって締め付けられるように力が作用し、その結果、ステータコアが固定される。
特開2009−44880号公報
締め代を大きく設定しておき、焼き嵌めリングによる締め付け力を大きくすることで、複数の分割コアから構成されるステータコアを安定して固定することができる。しかしながら、締め付け力を大きくすると、隣接する分割コア同士が押し合うことで隣接する分割コア同士の接触部がコア積層方向(回転軸方向)に座屈してしまうことがあった。
コアプレートを打ち抜き加工などにより形成すると、コアプレートの外周部にはバリが形成される。分割コアは、バリの方向が一方向を向くようにコアプレートを積層して形成されている。分割コアの接触部における座屈は、隣接する分割コアのそれぞれの端部のコアプレートのバリがコア積層方向内方を向いている場合、その端部においてバリの突出方向と逆方向であるコア積層方向外方に浮き上がるように発生することが多い。
本発明は、焼き嵌めリング、および、焼き嵌めリングに焼き嵌めにより固定されるステータコアを有するステータと、ステータの内側において回転可能に配設されるロータとを備え、ステータコアは、周方向に分割された複数の分割コアで構成され、複数の分割コアは、それぞれが複数のコアプレートを積層して形成され、コアプレートを形成する際に生じるバリの方向がコアプレートの積層方向の一方向を向くようにコアプレートが積層されてなる第1分割コアと、コアプレートを形成する際に生じるバリの方向がコアプレートの積層方向の一方向を向くようにコアプレートが積層された一方向プレート群と、コアプレートを形成する際に生じるバリの方向がコアプレートの積層方向の他方向を向くようにコアプレートが積層された他方向プレート群とからなる第2分割コアとを有し、第2分割コアの積層方向両端部のそれぞれにおいてバリの方向が積層方向外方に向かうように、一方向プレート群と他方向プレート群とが積層配置され、第1分割コアの周方向両側には第2分割コアが配置されていることを特徴とする回転電機である。
本発明によれば、焼き嵌めリングによる締め付け力により隣接する分割コア同士の接触部が座屈することを防止できる。
本発明の実施の形態に係る回転電機を搭載したハイブリッド型電気自動車の概略構成を示す図。 図1の電力変換装置を示す回路図。 本発明の実施の形態に係る回転電機を示す一部断面模式図。 本発明の実施の形態に係る回転電機を示す横断面模式図。 図4のステータを示す外観斜視図。 図4のステータを示す分解斜視図。 (a)は図5の樹脂製ボビンが取り付けられた分割コアを示す斜視図、(b)は(a)の樹脂製ボビンにステータコイルが巻回された状態を示す斜視図。 図6の分割コアを示す斜視図。 図6の第1分割コアおよび第2分割コアを構成するコアプレートの積層方法を説明する図。 (a)は従来のコアプレートの積層方法を説明する図、(b)は従来のコアプレートが座屈する様子を説明する図。 本発明の変形例に係る回転電機のステータにおけるコアプレートの積層方法を説明する図。
本発明による回転電機の実施の形態を、図面を参照して説明する。
本実施の形態に係る回転電機は、電気自動車やハイブリッド自動車の走行に使用するのが好適な回転電機である。
図1は、本発明の実施の形態に係る回転電機を搭載したハイブリッド型電気自動車の概略構成を示す図である。
図1に示すように、ハイブリッド自動車(以下、車両)100には、エンジン120と、第1の回転電機200と、第2の回転電機202と、バッテリ180とが搭載されている。
バッテリ180は、リチウムイオン電池あるいはニッケル水素電池などの二次電池やキャパシタで構成され、250ボルトから600ボルト、あるいはそれ以上の高電圧の直流電力を出力する。バッテリ180は、力行走行時には回転電機200,202に直流電力を供給し、回生走行時には回転電機200,202から直流電力を受ける。バッテリ180と回転電機200,202との間の直流電力の授受は、電力変換装置600を介して行われる。
車両100には低電圧電力(たとえば、14ボルト系電力)を供給するバッテリ(不図示)が搭載されており、以下に説明する制御回路に直流電力を供給する。
エンジン120および回転電機200,202による回転トルクは、変速機130とデファレンシャルギア160を介して前輪110に伝達される。変速機130は変速機制御装置134により制御され、エンジン120はエンジン制御装置124により制御され、バッテリ180は、バッテリ制御装置184により制御される。
変速機制御装置134、エンジン制御装置124、バッテリ制御装置184および電力変換装置600には、通信回線174を介して統合制御装置170が接続されている。
統合制御装置170は、変速機制御装置134、エンジン制御装置124、電力変換装置600およびバッテリ制御装置184の状態を表す情報を、通信回線174を介してそれらからそれぞれ受け取る。統合制御装置170は、取得したそれらの情報に基づき各制御装置の制御指令を演算する。演算された制御指令は通信回線174を介してそれぞれの制御装置へ送信される。
バッテリ制御装置184は、バッテリ180の充放電状況やバッテリ180を構成する各単位セル電池の状態を、通信回線174を介して統合制御装置170に出力する。
統合制御装置170は、バッテリ制御装置184からの情報に基づいてバッテリ180の充電が必要と判断すると、電力変換装置600に発電運転の指示を出す。
統合制御装置170は、エンジン120および回転電機200,202の出力トルクの管理、エンジン120の出力トルクと回転電機200,202の出力トルクとの総合トルクやトルク分配比の演算処理を行い、その演算処理結果に基づく制御指令を、変速機制御装置134、エンジン制御装置124および電力変換装置600へ送信する。
電力変換装置600は、統合制御装置170からのトルク指令に基づき、指令通りのトルク出力あるいは発電電力が発生するように回転電機200,202を制御する。電力変換装置600にはインバータを構成するパワー半導体素子が設けられている。電力変換装置600は、統合制御装置170からの指令に基づきパワー半導体素子のスイッチング動作を制御する。パワー半導体素子のスイッチング動作により、回転電機200,202は電動機としてあるいは発電機として運転される。
回転電機200,202を電動機として運転する場合は、高電圧のバッテリ180からの直流電力が電力変換装置600のインバータの直流端子に供給される。電力変換装置600は、パワー半導体素子のスイッチング動作を制御して供給された直流電力を3相交流電力に変換し、回転電機200,202に供給する。
一方、回転電機200,202を発電機として運転する場合には、ロータが外部から加えられる回転トルクで回転駆動され、ステータコイルに3相交流電力が発生する。発生した3相交流電力は電力変換装置600で直流電力に変換され、その直流電力が高電圧のバッテリ180に供給されることにより、バッテリ180が充電される。
図2は、図1の電力変換装置600の回路図である。電力変換装置600には、第1の回転電機200のための第1のインバータ装置と、第2の回転電機202のための第2のインバータ装置とが設けられている。第1のインバータ装置は、パワーモジュール610と、パワーモジュール610の各パワー半導体素子21のスイッチング動作を制御する第1の駆動回路652と、回転電機200の電流を検知する電流センサ660とを備えている。駆動回路652は駆動回路基板650に設けられている。
第2のインバータ装置は、パワーモジュール620と、パワーモジュール620における各パワー半導体素子21のスイッチング動作を制御する第2の駆動回路656と、回転電機202の電流を検知する電流センサ662とを備えている。駆動回路656は駆動回路基板654に設けられている。
制御回路基板646に設けられた制御回路648、コンデンサモジュール630およびコネクタ基板642に実装された送受信回路644は、第1のインバータ装置と第2のインバータ装置とで共通に使用される。
パワーモジュール610,620は、それぞれ対応する駆動回路652,656から出力された駆動信号によって動作する。パワーモジュール610,620は、それぞれバッテリ180から供給された直流電力を3相交流電力に変換し、その電力を対応する回転電機200,202の電機子巻線であるステータコイルに供給する。パワーモジュール610,620は、回転電機200,202のステータコイルに誘起された交流電力を直流に変換し、高電圧のバッテリ180に供給する。
パワーモジュール610,620は、図2に示すように3相ブリッジ回路を備えており、3相に対応した直列回路が、それぞれバッテリ180の正極側と負極側との間に電気的に並列に接続されている。各直列回路は上アームを構成するパワー半導体素子21と下アームを構成するパワー半導体素子21とを備え、それらのパワー半導体素子21は直列に接続されている。
パワーモジュール610とパワーモジュール620とは、図示するように、回路構成がほぼ同じであるため、ここではパワーモジュール610を代表して説明する。
本実施の形態では、スイッチング用パワー半導体素子としてIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を用いている。IGBTは、コレクタ電極、エミッタ電極およびゲート電極の3つの電極を備えている。IGBTのコレクタ電極とエミッタ電極との間にはダイオード38が電気的に接続されている。ダイオード38は、カソード電極およびアノード電極の2つの電極を備えており、IGBTのエミッタ電極からコレクタ電極に向かう方向が順方向となるように、カソード電極がIGBTのコレクタ電極に、アノード電極がIGBTのエミッタ電極にそれぞれ電気的に接続されている。
各相のアームは、IGBTのエミッタ電極とIGBTのコレクタ電極とが電気的に直列に接続されて構成されている。なお、本実施の形態では、各相の各上下アームのIGBTを1つしか図示していないが、制御する電流容量が大きいので、実際には複数のIGBTが電気的に並列に接続されて構成されている。
各相の各上アームのIGBTのコレクタ電極はバッテリ180の正極側に、各相の各下アームのIGBTのエミッタ電極はバッテリ180の負極側にそれぞれ電気的に接続されている。各相の各アームの中点(上アーム側IGBTのエミッタ電極と下アーム側のIGBTのコレクタ電極との接続部分)は、対応する回転電機200,202の対応する相の電機子巻線(ステータコイル)に電気的に接続されている。
駆動回路652,656は、対応するインバータ装置のパワーモジュール610,620を制御するための駆動部を構成しており、制御回路648から出力された制御信号に基づいて、IGBTを駆動させるための駆動信号を発生する。それぞれの駆動回路652,656で発生した駆動信号は、対応するパワーモジュール610,620の各パワー半導体素子21のゲートにそれぞれ出力される。駆動回路652,656には、各相の各上下アームのゲートに供給する駆動信号を発生する集積回路がそれぞれ6個設けられており、6個の集積回路を1ブロックとして構成されている。
制御回路648は各インバータ装置の制御部を構成しており、複数のスイッチング用パワー半導体素子21を動作(オン・オフ)させるための制御信号(制御値)を演算するマイクロコンピュータによって構成されている。制御回路648には、統合制御装置170からのトルク指令信号(トルク指令値)、電流センサ660,662のセンサ出力、回転電機200,202に搭載された回転センサ(不図示)のセンサ出力が入力される。制御回路648はそれらの入力信号に基づいて制御値を演算し、駆動回路652,656にスイッチングタイミングを制御するための制御信号を出力する。
コネクタ基板642に実装された送受信回路644は、電力変換装置600と外部の制御装置との間を電気的に接続するためのもので、図1の通信回線174を介して他の装置と情報の送受信を行う。
コンデンサモジュール630は、パワー半導体素子21のスイッチング動作によって生じる直流電圧の変動を抑制するための平滑回路を構成するもので、パワーモジュール610,620における直流側の端子に電気的に並列に接続されている。
回転電機200,202の構造について説明する。第1の回転電機200と第2の回転電機202とはほぼ同様の構造であるため、以下では、第1の回転電機200の構造を代表例として説明する。なお、以下に示す構造は回転電機200,202の双方に採用されている必要はなく、一方だけに採用されていてもよい。
図3は本発明の実施の形態に係る回転電機200を車両に取り付けた状態を模式的に示す一部断面模式図である。図3に示すように、回転電機200は、車両側のケース10の内部に配設されるものであり、ステータ230と、ステータ230の内周側に隙間をあけて回転可能に配設されたロータ250とを備えている。ケース10は、エンジンのケースや変速機のケースと一体的に設けられている。
ステータ230は、円筒状の焼き嵌めリング(ハウジング)212と、焼き嵌めリング212内に固定されたステータコア232とを有している。ステータ230は、焼き嵌めリング212に設けられたフランジ215がボルト12によりケース10に締結されることで、ケース10内に固定されている。
図4は、本発明の実施の形態に係る回転電機200を示す横断面模式図である。図3および図4に示すように、ロータ250は、ロータコア252と、永久磁石254とを備えている。ロータコア252にはシャフト218が一体回転するように装着されている。シャフト218は、図3に示すように、ケース10に設けられた軸受14,15により回転可能に保持されている。
シャフト218には、ロータ250の極の位置や回転速度を検出するレゾルバ224が設けられている。このレゾルバ224からの出力は、図2に示した制御回路648に入力される。制御回路648は、レゾルバ224からの出力に基づいて制御信号を駆動回路652に出力する。駆動回路652は、その制御信号に基づく駆動信号をパワーモジュール610に出力する。パワーモジュール610は、上述したように、制御信号に基づきスイッチング動作を行い、たとえば、バッテリ180から供給される直流電力を3相交流電力に変換する。この3相交流電力は図3および図4に示したステータコイル233に供給され、回転磁界がステータ230に発生する。3相交流電流の周波数はレゾルバ224の出力値に基づいて制御され、3相交流電流のロータ250に対する位相も同じくレゾルバ224の出力値に基づいて制御される。
図3および図4に示すように、ロータコア252の外周近傍には、永久磁石254が周方向に沿って等間隔に配設されている。永久磁石254はロータ250の界磁極として作用し、本実施の形態では16極構成となっている。3相交流電流をステータコイル233に流すことで回転磁界がステータ230に発生すると、この回転磁界がロータ250の永久磁石254に作用してトルクが生じる。
図3および図4に示すように、ステータ230は、円筒状のステータコア232と、ステータコイル233とを有している。本実施の形態では、回転電機200によって300kw程度の出力を得るために、ステータ230の直径は250mm程度とされている。
ステータコイル233は、ステータコア232のティース238に巻回されている。図4では、便宜上、ステータコイル233が1つのティース238に巻回されている状態を模式的に示したが、実際には、ステータコイル233は各ティース238に巻回されている。
図5および図6は、ステータ230を示す外観斜視図および分解斜視図である。図5では、ステータコイル233の図示を省略している。図6では、ステータコイル233および後述する樹脂製ボビン239の図示を省略している。図4〜図6に示すように、ステータコア232は、24個の分割コア237で構成され、24個の分割コア237が周方向に配設されることで円筒形状を呈している。換言すれば、ステータコア232は周方向に24個の分割コア237に分割されている。図4および図6に示すように、分割コア組立体であるステータコア232の内周側には、ステータコア232の軸方向に平行な複数のスロット236とティース238とが周方向に等間隔となるように形成されている。分割コア237の各々は、1つのティース238を有し、周方向で隣接する一対の分割コア237との間で1つのスロット236を区画するように平面視T字状(図4参照)に形成されている。
図7(a)は樹脂製ボビン239が取り付けられた分割コア237を示す斜視図であり、図7(b)は樹脂製ボビン239にステータコイル233が巻回された状態を示す斜視図である。分割コア237のティース238には、図5および図7(a)に示すように樹脂製ボビン239が取り付けられ、図7(b)に示すように、ステータコイル233は樹脂製ボビン239に集中的に巻回されている。図7(a)に示すように、樹脂製ボビン239の四隅の角部には、平角線からなるステータコイル233の巻乱れを防ぐ溝239Gが設けられている。
図4〜図6に示すように、24個の分割コア237は、12個の第1分割コア237aと、12個の第2分割コア237bとを有している。ステータコア232は、第1分割コア237aと第2分割コア237bとが周方向に交互に配設されている。
図8は第1分割コア237aを示す斜視図である。なお、第2分割コア237bは第1分割コア237aと同様の構成とされているため、便宜上、かっこ書きで第2分割コア237bの参照番号も付している。
図8に示すように、第1分割コア237aは、厚さ0.05〜1.0mm程度の珪素鋼板や電磁鋼板をプレス加工により打ち抜いて形成されたコアプレート235を複数枚積層して形成されている。第2分割コア237bも同様に、厚さ0.05〜1.0mm程度の珪素鋼板や電磁鋼板をプレス加工により打ち抜いて形成されたコアプレート235を複数枚積層して形成されている。
コアプレート235の積層方向(以下、コア積層方向ともいう)は、ロータ250の回転軸方向と平行とされている。
図9は、第1分割コア237aおよび第2分割コア237bを構成するコアプレート235の積層方法を説明する図であり、コアプレート235を模式的に示している。図9に示すように、第1分割コア237aは、コアプレート235を形成する際に外縁の全周に亘って生じるバリの方向がコアプレート235の積層方向の一方向(図示A方向)を向くようにコアプレート235を積層して形成されている。
図9に示すように、第2分割コア237bは、上側に積層配置される一方向プレート群261と、下側に積層配置される他方向プレート群262とを有している。一方向プレート群261は、コアプレート235を形成する際に外縁の全周に亘って生じるバリの方向がコアプレート235の積層方向の一方向(図示A方向)を向くようにコアプレート235が積層されてなる。
他方向プレート群262は、コアプレート235を形成する際に外縁の全周に亘って生じるバリの方向がコアプレート235の積層方向の他方向(図示B方向)を向くようにコアプレート235が積層されてなる。他方向プレート群262を構成するコアプレート235の積層数は、第2分割コア237bを構成するコアプレート235の全積層数に対して、1/4程度とされている。
一方向プレート群261と他方向プレート群262は、第2分割コア237bのコア積層方向両端部のそれぞれにおいてコアプレート235に形成されたバリの方向がコア積層方向外方に向かうように配置されている。つまり、一方向プレート群261を構成するコアプレート235のバリの方向は上方(図示A方向)を向き、他方向プレート群262を構成するコアプレート235のバリの方向は下方(図示B方向)を向いている。
したがって、第1分割コア237aの下側の端部に配置されたコアプレート235の周方向両側に形成されたバリの方向は上方(図示A方向)を向いているのに対して、第2分割コア237bの下側の端部に配置されたコアプレート235の周方向両側に形成されたバリの方向は下方(図示B方向)を向いている。すなわち、下端部において、第1分割コア237aを構成するコアプレート235のバリ、および、第2分割コア237bを構成するコアプレート235のバリは、互いに逆方向を向いている。
図4〜図6に示すように、焼き嵌めリング212は、厚さ2〜5mm程度の鋼板(高張力鋼板など)からなり、絞り加工により円筒形状に形成されている。焼き嵌めリング212の内径は、ステータコア232の外周に焼き嵌め可能な寸法であり、その寸法精度は、1/10〜1/100mm程度である。焼き嵌めリング212の内径および厚さは、焼き嵌めにより生じる引張応力等を考慮して設定されている。
図5および図6に示すように、焼き嵌めリング212の一方の端部には、ケース10との取付部であるフランジ215が複数設けられている。複数のフランジ215は、円筒状の焼き嵌めリング212の一端面周縁において、径方向外方に突設されている。
ステータコア232は、焼き嵌めリング212の内側に焼き嵌めにより嵌合固定される。具体的な組み立て方法としては、分割コア237を円筒状に組立てたステータコア232を配置しておき、分割コア組立体であるステータコア232に予め加熱して熱膨張により内径を広げておいた焼き嵌めリング212を嵌め込む。焼き嵌めリング212を冷却して内径を収縮させることで、その熱収縮によりステータコア232の外周部を締め付ける。
運転時におけるロータ250のトルクによる反作用によって、ステータコア232が焼き嵌めリング212に対して空転しないように、焼き嵌めリング212の内径寸法は、ステータコア232の外径寸法よりも所定値だけ小さく設定され、焼き嵌めによりステータコア232が焼き嵌めリング212内に強固に固定されるようになっている。
ここで、常温におけるステータコア232の外径と、焼き嵌めリング212の内径との差を締め代といい、この締め代を回転電機200の最大出力時に発生する最大トルクを想定して設定することで、焼き嵌めリング212は所定の締め付け力によりステータコア232を保持することになる。
焼き嵌めリング212が収縮することにより締め付け力がステータコア232に作用すると、隣接する分割コア237同士が押し合うため、分割コア237同士の接触部に圧縮応力が発生する。
図10(a)は従来のコアプレート285の積層方法を説明する図であり、図10(b)は従来のコアプレート285が座屈する様子を説明する図である。図10(a)に示すように、従来、各分割コア287を構成するコアプレート285のバリの方向は一方向を向いていた。したがって、隣接する分割コア287のそれぞれの一端部(図示下端部)のコアプレート285のバリがコア積層方向内方を向いている。このような場合、分割コア287の接触部における座屈は、図10(b)に示すように、バリの突出方向と逆方向であるコア積層方向外方(図示下側)に浮き上がるように発生することが多く、その変形量は図示下側ほど大きい。
これに対して、本実施の形態では、図9に示したように、第1分割コア237aの周方向両側には第2分割コア237bが隣接して配置され、下側の端部において、隣り合うコアプレート235のバリの方向が互いに逆向きとされ、上側の端部では隣り合うコアプレート235のバリの方向が互いにコア積層方向外方を向いている。換言すれば、コア積層方向両端部において、隣り合うコアプレート235のバリの方向は、互いにコア積層方向内方を向いていない。
このようにして形成されたステータコア232は、以下に説明するようにして座屈が防止される。焼き嵌めリング212からステータコア232に締め付け力が作用すると、ステータコア232のコア積層方向上側において、第2分割コア237bの一方向プレート群261を構成するコアプレート235と、第1分割コア237aを構成するコアプレート235とが、互いに押し合ってコアプレート235同士の接触部が下方向に突出するように変形しようとする。これに対して、一方向プレート群261の下側に配置されている他方向プレート群262を構成するコアプレート235と、他方向プレート群262に隣接する第1分割コア237aを構成するコアプレート235とはバリの方向が互いに逆であるため、変形しにくい。したがって、他方向プレート群262を構成するコアプレート235、および、他方向プレート群262に隣接する第1分割コア237aを構成するコアプレート235によって、一方向プレート群261を構成するコアプレート235、および、一方向プレート群261に隣接する第1分割コア237aを構成するコアプレート235の変形が抑えられる。その結果、焼き嵌めリング212による締め付け力により隣接する分割コア237同士の接触部が座屈することを防止できる。
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を奏することができる。
コアプレート235に形成されたバリの方向が一方向に向くようにコアプレート235が積層された第1分割コア237aと、コア積層方向両端部のそれぞれにおいてコアプレート235に形成されたバリの方向が外方を向くようにコアプレート235が積層された第2分割コア237bとを周方向に交互に配列してステータコア232を形成した。
このように本実施の形態のステータコア232の上端部では、複数の分割コア237のそれぞれを構成するコアプレート235のバリの方向はコア積層方向外方である上方向を向いている。ステータコア232の下端部では、第1分割コア237aを構成するコアプレート235のバリの方向はコア積層方向内方である上方向を向いているのに対し、第1分割コア237aの周方向両側に配置される第2分割コア237bを構成するコアプレート235のバリの方向はコア積層方向外方である下方向を向いている。換言すれば、ステータコア232のコア積層方向両端部において、隣り合うコアプレート235のバリの方向は、互いにコア積層方向内方を向いていない。
このように本実施の形態では、ステータコア232の下端部において、隣り合うコアプレート235のバリの方向が互いに逆向きとされた変形しにくいコアプレート235が配置されているため、ステータコア232の上端部に配置されたコアプレート235同士の接触部が下方向に突出するように変形することを抑制できる。その結果、焼き嵌めリング212による締め付け力により隣接する分割コア237同士の接触部が座屈することを防止できる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(1)上記実施の形態では、第1分割コア237aと第2分割コア237bとを周方向に交互に配設することとしたが、本発明はこれに限定されない。第1分割コア237aの周方向両側に第2分割コア237bが配置されていればよいため、第2分割コア237bと第2分割コア237bとが隣接するように配置してもよい。たとえば、ステータコア232を構成する分割コア237の数が奇数のときは、第2分割コア237bを第1分割コア237aよりも1つ多く形成しておき、図11に示すように、第2分割コア237b同士を隣接させてもよい。
(2)上記実施の形態では、焼き嵌めリング(ハウジング)212を円筒状として説明したが、本発明はこれに限定されない。焼き嵌めリング212は、両端面開放の円筒形状とすることに代えて、一方の端面が底板で閉鎖されたカップ形状としてもよい。あるいは、円筒形状に代えて多角筒形状でもよい。すなわち、焼き嵌めリング212は、複数の分割コア237により組立てられたステータコア232の外周に対応した内周形状を有する種々の形状のものを採用できる。
(3)上記実施の形態では、ステータコア232を構成する分割コア237を24個としたが、本発明はこれに限定されない。分割数は24個より少なくてもよいし、多くてもよい。同様に、分割コア237を構成するコアプレート235の数も上記実施の形態に限定されない。
(4)上記実施の形態では、コアプレート235はプレス加工により打ち抜いて形成することとしたが、本発明はこれに限定されない。コアプレート235は、切断加工(カッティング)や分断加工(パーティング)などの種々の加工方法により形成できる。
(5)上記実施の形態では、他方向プレート群262を構成するコアプレート235の積層数を、第2分割コア237bを構成するコアプレート235の全積層数に対して1/4程度としたが、本発明はこれに限定されない。なお、積層数の割合は1/4未満としてもよいし1/4以上としてもよいが、積層数の割合が多いほどコアプレート235の変形を抑える効果が得られる。コアプレート235の変形を効果的に抑制するために必要な他方向プレート群262の積層数の割合は、積層数や締め代、コアプレート235の厚み、材質等によって決定される。
(6)回転電機は、他の電動車両、たとえばハイブリッド電車などの鉄道車両、バスなどの乗合自動車、トラックなどの貨物自動車、バッテリ式フォークリフトトラックなどの産業車両などにも利用することもできる。
(7)上記実施の形態では、ステータコイル233を集中巻方式にてステータコア232に巻回したが、本発明はこれに限定されることなく、分布巻方式でステータコイル233をステータコア232に巻回してもよい。
(8)上記実施の形態では、ロータ250に永久磁石254を埋め込んだロータ250を有する回転電機200について説明したが、ロータ250にロータコア252と導電性材料で構成されたロータバーやかご形巻線を有する誘導電動機などの回転電機にも、本発明を適用することができる。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
200 回転電機、202 回転電機、212 焼き嵌めリング、215 フランジ、218 シャフト、224 レゾルバ、230 ステータ、232 ステータコア、233 ステータコイル、235 コアプレート、236 スロット、237 分割コア、237a 第1分割コア、237b 第2分割コア、238 ティース、250 ロータ、252 ロータコア、254 永久磁石、261 一方向プレート群、262 他方向プレート群

Claims (2)

  1. 焼き嵌めリング、および、前記焼き嵌めリングに焼き嵌めにより固定されるステータコアを有するステータと、
    前記ステータの内側において回転可能に配設されるロータとを備え、
    前記ステータコアは、周方向に分割された複数の分割コアで構成され、
    前記複数の分割コアは、
    それぞれが複数のコアプレートを積層して形成され、
    前記コアプレートを形成する際に生じるバリの方向が前記コアプレートの積層方向の一方向を向くように前記コアプレートが積層されてなる第1分割コアと、
    前記コアプレートを形成する際に生じるバリの方向が前記コアプレートの積層方向の一方向を向くように前記コアプレートが積層された一方向プレート群と、前記コアプレートを形成する際に生じるバリの方向が前記コアプレートの積層方向の他方向を向くように前記コアプレートが積層された他方向プレート群とからなる第2分割コアとを有し、
    前記第2分割コアの積層方向両端部のそれぞれにおいて前記バリの方向が積層方向外方に向かうように、前記一方向プレート群と前記他方向プレート群とが積層配置され、
    前記第1分割コアの周方向両側には前記第2分割コアが配置されていることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記第1分割コアと前記第2分割コアとは周方向に交互に配列されていることを特徴とする回転電機。
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